JPH11138884A - 熱昇華記録方法および熱昇華記録装置 - Google Patents

熱昇華記録方法および熱昇華記録装置

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JPH11138884A
JPH11138884A JP9312318A JP31231897A JPH11138884A JP H11138884 A JPH11138884 A JP H11138884A JP 9312318 A JP9312318 A JP 9312318A JP 31231897 A JP31231897 A JP 31231897A JP H11138884 A JPH11138884 A JP H11138884A
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recording
ink
undercoat layer
ribbon
thermal
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JP9312318A
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English (en)
Inventor
Masato Shibata
真人 柴田
Seisaku Imai
誠作 今井
Tadashi Nakamura
忠 中村
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録情報の記録に供する発熱素子以外の発熱
素子に対しても通電エネルギを印加し、記録面において
記録媒体と熱昇華性インクリボンとを融着させることに
より、コレクトの発生を低減させて良好な記録結果を得
ることのできる熱昇華記録方法および熱昇華記録装置を
提供すること。 【解決手段】 記録情報の記録に供する発熱素子を所望
の濃度で熱昇華性インクの転写を行うように発熱させる
とともに、記録情報の記録に供する発熱素子以外の発熱
素子を、記録情報の記録における最下位の階調の濃度よ
りも薄い濃度で熱昇華性インクの転写を行うように発熱
させること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱昇華性インクを
サーマルヘッドの発熱素子の発熱により記録媒体に転写
して記録を行う熱昇華記録方法および熱昇華記録装置に
係り、特に、その記録面に熱昇華記録用のアンダーコー
ト層を付着形成した記録媒体に対し、ラインや文字等の
ような記録範囲の狭い記録情報の記録を行う場合に好適
な熱昇華記録方法および熱昇華記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写方式の記録を行なう記録装置であ
るサーマルプリンタ(以下、熱転写プリンタと称す)
は、一般に、プラテンの前方に記録媒体としての用紙を
支持するとともに、キャリッジに、複数の発熱素子が形
成されたサーマルヘッドを搭載し、これらのサーマルヘ
ッドとプラテンとの間に、ベースフィルムに所望のイン
クを塗布したインクフィルムの一例としてのインクリボ
ンと前記用紙とを挟持し、サーマルヘッドをキャリッジ
とともにプラテンに沿って移動させながら、前記インク
リボンを繰り出し、前記サーマルヘッドの複数の発熱素
子に記録情報に基づいてエネルギたる電流を選択的に付
与して発熱させ、インクリボンのインクを部分的に用紙
に転写させることにより用紙上に所望の文字などの画像
の記録を行うようになっている。このような熱転写プリ
ンタは、高記録品質、低騒音、低コスト、メンテナンス
の容易性などの理由により、コンピュータ、ワードプロ
セッサなどの出力装置として多用されている。
【0003】そして、このような熱転写プリンタの1つ
として、ベースフィルムに熱昇華性インクが塗布された
インクリボン(以下、熱昇華性インクリボンと称す)を
用いて用紙に記録を行う熱昇華型のプリンタ(以下、熱
昇華記録装置と称す)が知られている。
【0004】この熱昇華記録装置においては、サーマル
ヘッドに印加するエネルギを制御することにより、熱昇
華性インクの昇華量を調整して用紙に転写するインクの
量を制御でき、用紙上における記録画像の濃度を調節で
きるため、用紙として表面処理が施された専用紙を用い
ることにより銀塩写真に匹敵する高画質のフルカラー記
録画像を得ることができる。このため、熱昇華記録装置
は、近年、高画質のビデオプリンタなどとして広く利用
されるようになってきている。
【0005】ところで、熱昇華記録に用いられる用紙と
しては、通常、前述のように表面処理が施された専用紙
が用いられている。
【0006】前記表面処理とは、具体的には前記熱昇華
性インクを吸着させるための受容層(以下、アンダーコ
ート層という)を形成する処理を意味するものである。
よって、この表面処理がなされていない葉書やカット紙
等(以下、普通紙と称す)であっても、アンダーコート
層をその記録面にあらかじめ形成しておくことにより熱
昇華記録に供することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この普
通紙の記録面にアンダーコート層を形成した用紙上に記
録を行う場合、前記普通紙とアンダーコート層との接着
力が熱昇華性インクリボンとアンダーコート層との接着
力よりも弱いと、その熱昇華性インクリボンを用紙から
引き剥がす際に前記アンダーコート層までもが熱昇華性
インクリボンとともに前記普通紙から剥離してしまい、
用紙上には熱昇華性インクが残らない(以下、この現象
をコレクトと称す)ことがある。
【0008】このようなコレクトが顕著となるのは、図
10に示すように、例えば白地の背景に文字を記録する
ように、記録を行う部分と行わない部分との濃度変化が
大きい部分で、しかも、記録を施す範囲が狭い場合であ
る。つまり、熱昇華性インクリボンが用紙から引き剥が
される際、白地の背景部分は、記録情報がないので前記
サーマルヘッドの発熱素子の発熱もなく、よって、用紙
(詳しくは、アンダーコート層)と熱昇華性インクリボ
ン(詳しくは、熱昇華性インク)との融着がないため、
熱昇華性インクリボンは前記用紙から容易に剥がれるこ
とになる。それに対して、図10に黒で示す文字情報の
記録がなされた部分は、前記発熱素子の発熱により、用
紙と熱昇華性インクリボンとが融着しているため、冷時
剥離となると熱昇華性インクリボンの引き剥がしも容易
ではなく、その引き剥がす力が濃度変化が大きく、かつ
狭い範囲の境界部分に集中してしまい、前述のようなコ
レクトを生じさせる要因となっていた。
【0009】本発明は前記した点に鑑みなされたもの
で、記録情報の記録に供する発熱素子以外の発熱素子に
対しても通電エネルギを印加し、記録面において記録媒
体と熱昇華性インクリボンとを融着させることにより、
コレクトの発生を低減させて良好な記録結果を得ること
のできる熱昇華記録方法および熱昇華記録装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の請求項1に記載の熱昇華記録方法は、記録装置
のサーマルヘッドに形成された複数の発熱素子を記録情
報に応じて発熱させ、記録媒体にインクリボンの熱昇華
性インクを転写させて所望の記録を得る熱昇華記録方法
であって、前記記録情報の記録に供する発熱素子を所望
の濃度で熱昇華性インクの転写を行うように発熱させる
とともに、記録情報の記録に供する発熱素子以外の発熱
素子を、前記記録情報の記録における最下位の階調の濃
度よりも薄い濃度で熱昇華性インクの転写を行うように
発熱させることを特徴とする。
【0011】本請求項に記載の熱昇華記録方法によれ
ば、記録情報の記録に供する発熱素子以外の発熱素子
も、前記記録情報の記録における最下位の階調よりも薄
い濃度で熱昇華性インクの転写を行うように発熱させ、
溶融した前記熱昇華性インクを記録媒体に融着させるこ
とで、記録情報に基づく記録がなされる部分とそれ以外
の部分における前記記録媒体とインクリボンとの引き剥
がしにかかる力とタイミングをほぼ等しくすることがで
きる。
【0012】請求項2に記載の熱昇華記録方法は、熱昇
華記録用のアンダーコート層が形成されていない記録媒
体に対し熱昇華記録を行う熱昇華記録方法であって、記
録装置のサーマルヘッドに形成された複数の発熱素子を
発熱させてアンダーコート層形成用リボンのアンダーコ
ート層を前記記録媒体の記録面に前記接着層を介して融
着させ、前記アンダーコート層を前記べースフィルムか
ら剥離層によって剥離させて前記記録媒体にアンダーコ
ート層を形成した後、前記記録情報の記録に供する発熱
素子を所望の濃度でインクリボンの熱昇華性インクの転
写を行うように発熱させるとともに、記録情報の記録に
供する発熱素子以外の発熱素子を、前記記録情報の記録
における最下位の階調の濃度よりも薄い濃度でインクリ
ボンの熱昇華性インクの転写を行うように発熱させるこ
とを特徴とする。
【0013】本請求項に記載の熱昇華記録方法によれ
ば、熱昇華記録用のアンダーコート層が形成されていな
い記録媒体に対して、簡単に前記アンダーコート層を形
成することができ、その後、記録情報の記録に供する発
熱素子以外の発熱素子も、前記記録情報の記録における
最下位の階調よりも薄い濃度で熱昇華性インクの転写を
行うように発熱させ、溶融した前記熱昇華性インクを記
録媒体に融着させることで、記録情報に基づく記録がな
される部分とそれ以外の部分における前記記録媒体とイ
ンクリボンとの引き剥がしにかかる力とタイミングをほ
ぼ等しくすることができる。
【0014】請求項3に記載の熱昇華記録装置は、記録
情報の記録を行う際に、前記記録情報の記録に供する発
熱素子に対しては、所望の濃度階調の記録に必要な通電
エネルギを印加し、記録情報の記録に供しない発熱素子
に対しては、前記記録情報の記録においては最下位とさ
れる濃度階調の記録濃度よりも薄い濃度で前記熱昇華性
インクを転写させる通電エネルギを印加する制御を行う
ための制御部を有することを特徴とする。
【0015】本請求項に記載の熱昇華記録装置によれ
ば、記録情報の記録に供する発熱素子以外の発熱素子
も、前記記録情報の記録においては最下位とされる濃度
階調よりも薄い濃度で熱昇華性インクの転写を行うよう
に発熱させて、溶融した前記熱昇華性インクを記録媒体
に融着させることで、記録情報に基づく記録がなされる
部分とそれ以外の部分における前記記録媒体とインクリ
ボンとの引き剥がしにかかる力とタイミングをほぼ等し
くすることができる。
【0016】また、請求項4に記載の熱昇華記録装置
は、記録情報の記録を行う際には、前記記録情報の記録
に供する発熱素子に対して、所望の濃度階調の記録に必
要な通電エネルギを印加するとともに、記録情報の記録
に供しない発熱素子に対して、前記記録情報の記録にお
ける最下位の階調の濃度よりも薄い濃度で前記熱昇華性
インクを転写させる通電エネルギを印加する制御を行
い、記録媒体にアンダーコート層を形成する際には、前
記サーマルヘッドの発熱素子に対し、前記アンダーコー
ト層形成用リボンのアンダーコート層を記録媒体の記録
面に前記接着層を介して融着させるための通電エネルギ
を印加する制御を行うための制御部を有することを特徴
とする。
【0017】本請求項に記載の熱昇華記録装置によれ
ば、アンダーコート層を形成する制御を行うことによ
り、熱昇華記録用のアンダーコート層が形成されていな
い記録媒体に対して、簡単に前記アンダーコート層を形
成することができ、その後、記録情報の記録に供する発
熱素子以外の発熱素子も、前記記録情報の記録において
は最下位とされる濃度階調よりも薄い濃度で熱昇華性イ
ンクの転写を行うように発熱させ、溶融した前記熱昇華
性インクを記録媒体に融着させることで、記録情報に基
づく記録がなされる部分とそれ以外の部分における前記
記録媒体とインクリボンとの引き剥がしにかかる力とタ
イミングをほぼ等しくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図9を参照して説明する。
【0019】図1は本発明の熱昇華記録装置である熱転
写プリンタ1を示すものであり、前記熱転写プリンタ1
のフレーム(図示せず)の所望の位置に平板状のプラテ
ン2がその記録面2aがほぼ垂直となるように配設され
ている。
【0020】また、前記プラテン2の前側下方には、ガ
イドシャフト3がプラテン2と平行に配設されている。
そして、ガイドシャフト3の適宜な位置には、上下に分
割されたキャリッジ4が取付けられており、下方に示す
一方のキャリッジ4は、ガイドシャフト3に取付けられ
るキャリッジ基部4aとされ、上方に示す他方のキャリ
ッジ4は、後述するリボンカセット5が取付られるとと
もに前記キャリッジ基部4aに対し上下方向に接離可能
とされたリボンカセット搭載部4bとされている。
【0021】前記キャリッジ4は、1対のプーリ(図示
せず)に巻回されている適宜な駆動ベルト6を、後述す
るステッピングモータ36等のキャリッジモータ36a
により駆動させてガイドシャフト3に沿って往復動自在
に駆動されるようになっている。
【0022】前記キャリッジ4には、プラテン2に対向
しかつプラテン2に対して駆動モータの駆動力をもって
動作可能な周知のヘッド移動機構(ともに図示せず)に
より接離自在とされ、プラテン2に対して当接した圧接
状態(ヘッドダウン状態)においてプラテン2上の用紙
(図示せず)に記録をなすサーマルヘッド7が配設され
ている。そして、このサーマルヘッド7は、キーボード
などの適宜な入力装置(図示せず)により入力された所
望の記録情報に基づいた発熱がなされる複数の発熱素子
(図示せず)が整列配置されている。
【0023】続いて、前記キャリッジ4について更に詳
しく説明すると、キャリッジ4は、図2に示すように、
ガイドシャフト3に取付られるキャリッジ基部4aの上
面に、ほぼ平行をなす板状のリボンカセット搭載部4b
が平行クランク機構18によりキャリッジ基部4aに対
して接離するように平行移動自在に取着されて構成され
ている。この平行クランク機構18は、前記キャリッジ
4の左右両端に1対設けられ、互いにX状に交差した1
対のリンク19a,19bを有しており、これらのリン
ク19a,19bの交差位置はピン20aにより枢着さ
れ、リンク19a,19bの端部はピン20b,20
c,20d,20eによりそれぞれキャリッジ基部4a
およびリボンカセット搭載部4bの左右側部の上端部に
形成された長孔(図示せず)に摺動自在に係止されてい
る。
【0024】また、前記キャリッジ基部4aには、回転
クランク機構21が配設されており、この回転クランク
機構21によりリボンカセット搭載部4bの平行移動の
操作がなされるようになっている。この回転クランク機
構21は、キャリッジ基部4aに回転駆動し得るように
支持された回転部材をなす回転板22と、この回転板2
2の偏心位置にピン23aにより枢着された連結部材を
なす連結リンク24とからなり、連結リンク24の先端
がリボンカセット搭載部4bにピン23bにより枢着さ
れて構成されている。そして、回転板22は、モータな
どの適宜な駆動手段(図示せず)により回転駆動される
ようになっている。
【0025】さらに、前記キャリッジ基部4aには、サ
ーマルヘッド7のプラテン2への接離動作を行なうため
のステッピングモータ36や、前記インクリボン27の
巻取制御のためのステッピングモータ36(以下、リボ
ン巻取りモータ36bという)が配設されており、図示
しない伝達ギアを介して前記サーマルヘッド7や前記巻
取りボビン26aに動力を伝達するようになっている。
【0026】図1に戻って、前記リボンカセット搭載部
4bの左右両側部には、先端が相互に内側に緩やかに湾
曲し上下端に突起が形成された係合部25aとされてい
る板状のアーム25がほぼリボンカセット5の幅と等し
い間隔を隔てて立設されている。そして、リボンカセッ
ト搭載部4bの中央部には、相互に所定間隔を隔てて1
対の回転可能なボビン26が上方に突出するようにして
配設されており、このボビン26によりインクリボン2
7が所定の方向に走行可能とされている。この1対のボ
ビン26は、一方がインクリボン27を巻取る巻取りボ
ビン26aとされ、他方がインクリボン27を送出する
送出ボビン26bとされている。また、キャリッジ4の
プラテン2に対して遠方側の端縁上には、リボンカセッ
ト5に収納されたインクリボン27の種類を検出するセ
ンサ28として、光センサ28aが配設されている。こ
の光センサ28aとしては、本実施形態においては反射
型のものが用いられている。そして、光センサ28a
は、熱転写プリンタ1の所望の位置に配設された後述す
る制御部35に接続されている。
【0027】図1および図3に示すように、キャリッジ
4の上方には、適宜な間隔を隔てて、図示しないフレー
ムに図3において両矢印Aにて示すように開閉自在に支
持されたほぼ板状のキャノピ29が配設されている。こ
のキャノピ29は、閉状態において、紙送り機構(図示
せず)の出口側の紙押えとして機能するものであり、キ
ャリッジ4と対向するようにして配設されており、キャ
リッジ4の移動領域とほぼ同一の長さとされている。
【0028】前記キャノピ29のキャリッジ4と平行に
対峙する下面の所定位置には、リボンカセット5を保持
する複数のカセットホルダ(図示せず)が設けられてお
り、このカセットホルダにより、本実施形態においては
熱昇華性インクが塗布されたリボン(熱昇華性インクリ
ボン)27aが内部に収納された複数のリボンカセット
5aと、熱昇華性インクを転写させる為のアンダーコー
ト層を記録媒体としての用紙に形成するためのアンダー
コート層形成用リボン27bが内部に収納されたリボン
カセット5bとがキャリッジ4の移動方向に一列状に配
設されるようになっている。そして、各リボンカセット
5a,5bは、図3に両矢印Bにて示すように、回転ク
ランク機構21に伴って動作する平行クランク機構18
の動作により、キャノピ29とリボンカセット搭載部4
bとの間で選択的に受け渡しが行われるようになってい
る。
【0029】本実施形態の各リボンカセット5a,5b
は、リボン27の種類にかかわらず、すべてが同一形
状、同一寸法に形成されており、上下1対とされた平面
ほぼ矩形のケース本体30内に、図示しない回転自在に
支持された1対のリールと、回転自在に支持された1対
のリボン送りローラと、回転自在に支持されたリボン経
路に臨んでいる複数のガイドローラなどが配設されてい
る。そして、1対のリール間にインクリボン27aまた
はアンダーコート層形成用リボン27bが巻回され、イ
ンクリボン27aまたはアンダーコート層形成用リボン
27bの中間部が外部に導出されている。この1対のリ
ールは、リボンカセット5がリボンカセット搭載部4b
に搭載されると、その一方は、記録またはアンダーコー
ト層の形成に使用された部分のインクリボン27aまた
はアンダーコート層形成用リボン27bを巻取る巻取り
リールとされ、他方は、インクリボン27aまたはアン
ダーコート層形成用リボン27bを送出する送出リール
とされている。そして、各リールの内周面には、複数の
キー溝が周方向に間隔を隔ててスプライン状に形成され
ており、巻取りリールの内周面は、前記巻取りボビン2
6aが係合される巻取り孔31aとされ、送出リールの
内周面は、前記送出ボビン26bが係合される送出孔3
1bとされている。また、リボンカセット5のキャリッ
ジ4に搭載された状態でプラテン2と対向する面には、
サーマルヘッド7が臨む凹部32が形成されており、こ
の凹部32内においてインクリボン27aまたはアンダ
ーコート層形成用リボン27bの中間部が導出されてい
る。
【0030】ところで、本実施形態において使用する前
記インクリボン27は、図4に示すように、ポリエチレ
ンテレフタレートやポリアミド等のような耐熱性の良好
なプラスチックフィルムからなる基材(以下、ベースフ
ィルムという)41の表面に剥離層42を介して熱昇華
性のインクを塗布したインク層43が形成されており、
そのインク層43の上面にはオーバーコート層44が積
層形成されている。また、前記ベースフィルム41のイ
ンク層43の形成面と反対側の面、つまり裏面には、前
記ベースフィルム41の前記サーマルヘッド7の発熱に
よる影響を低減させる背面コート層45が形成されてい
る。前記背面コート層45は耐熱性の背面コート剤を塗
布して形成されており、この耐熱性の背面コート剤とし
ては、その溶融に要するエネルギが前記インク層43の
インクを発色させるためのエネルギよりも小さいものを
使用する。前記発熱素子の発熱により溶融した背面コー
ト剤は潤滑剤としての機能を果たし、サーマルヘッド7
とインクリボン27bとの摩擦係数の変化を小さいもの
として、インクリボン27bの背面に当接して摺動する
キャリッジ4に対する負荷の部分的変動によりキャリッ
ジ4が振動することを防止するためである。
【0031】また、前記アンダーコート層形成用リボン
27bは、図5に示すように、ベースフィルム41上に
剥離層42、アンダーコート層47、接着層48を積層
形成したリボン27である。熱昇華記録が施される記録
媒体たる用紙には熱昇華性インクを吸着させるためのア
ンダーコート層が形成されていることを条件とすること
は前述の通りである。そこで、このアンダーコート層が
形成されていない、いわゆる普通紙等の用紙を用いて記
録を行う場合に、このアンダーコート層形成用リボン2
7bは、アンダーコート層が形成されていない用紙の記
録面にアンダーコート層47を前記接着層48を介して
融着させ、その後、前記アンダーコート層47を前記べ
ースフィルム41から剥離層42により剥離させること
で、前記用紙上に熱昇華記録を行うためのアンダーコー
ト層を形成可能とするものである。
【0032】また、前記リボンカセット5の凹部32が
形成された面と平行に延在する後面には、各リボンカセ
ット5内に収納されているインクリボン27aおよびア
ンダーコート層形成用リボン27bの種類を判別するた
めの識別マーク33が配置されている。本実施形態の識
別マーク33は、インクリボン27aまたはアンダーコ
ート層形成用リボン27bの種類によって異なる数の縞
状の非反射部34aを有する反射シール34により形成
されている。そして、この識別マーク33をキャリッジ
4に設けたカセット種類検出手段としての光センサ28
aによって検出し、この検出信号を熱転写プリンタ1の
制御部35に出力し、この制御部35内において各リボ
ンカセット5における識別マーク33の数を計数するこ
とによりリボンカセット5内に収納されているインクリ
ボン27aおよびアンダーコート層形成用リボン27b
の種類を判別するようになっている。
【0033】つまり、図1において左方に示すリボンカ
セット5aには、4本の非反射部34aを有する反射シ
ール34Aが識別マーク33として配置されており、図
1において右方に示すリボンカセット5bには、2本の
非反射部34aを有する反射シール34Bが識別マーク
33として配置されている。そして、リボンカセット5
の図1において手前側に示す後面の左端部が識別マーク
33の検出のための基準位置BPとされ、識別マーク3
3の図1において右端に位置する非反射部34aの右端
面までの距離Lを、すべての識別マーク33において同
一とするとともに、この距離L内にインクリボン27の
種類を識別するための所望の非反射部34aが形成され
ている。なお、この識別マーク33は、リボンカセット
5内に収納されているインクリボン27の種類ととも
に、インクリボン27の色をも識別できるようになって
いる。そして、使用に供する識別マーク33を光センサ
28aが検出した状態でキャリッジ4が停止可能とされ
ており、キャリッジ4が停止した状態で、カセットホル
ダに収納されているリボンカセット5がリボンカセット
搭載部4bへ受け渡されるようになっている。
【0034】なお、識別マーク33は、リボンカセット
5に印刷してもよく、特に本実施形態の構成に限定され
るものではない。
【0035】ところで、前記制御部35は、図示しない
RAMとROMとを有しており、このうちRAMは、記
録のための画像情報を記録情報として格納し、この記録
情報に応じてサーマルヘッド7の複数の発熱素子のいず
れかをこの記録情報の記録のために、選択的に発熱させ
るようになっている。例えば、前記画像情報がカラー情
報である場合には、前記RAMにおいてイエローY、マ
ゼンタM、シアンCの3色に色分解して色別の記録情報
として格納し、使用されるインクリボン27の色に対応
する色の記録情報を出力することとなる。
【0036】さらに、前記制御部35は、前記サーマル
ヘッド7の発熱素子のうち記録情報の記録に供する発熱
素子に対しては、所望の濃度階調を得るための通電エネ
ルギを印加し、それ以外の発熱素子に対しては、前記記
録情報の記録においては最下位とされる階調の濃度より
も薄い濃度で前記熱昇華性インクを転写させる通電エネ
ルギを印加するように制御を行う。
【0037】また、前記制御部35は、キャリッジ4の
移動に伴う光センサ28aからの出力信号に基づいて、
リボンカセット5の有無およびリボンカセット5に収納
されたインクリボン27およびアンダーコート層形成用
リボン27bの種類、ホームポジションに対するキャリ
ッジ4の移動距離、キャノピ29の開閉状態、リボンカ
セット5間の距離などを判別または検出するとともに、
リボンカセット5の前記キャリッジ4に対する着脱をも
制御するように構成されている。
【0038】またさらに、本実施形態において、前記制
御部35は、アンダーコート層を形成する命令により、
前記アンダーコート層形成用リボン27bを収納するリ
ボンカセット5をキャリッジ4に搭載し、サーマルヘッ
ド7の発熱素子を全て一律に発熱させる制御を行う。こ
れにより、前記アンダーコート層形成用リボン27bの
アンダーコート層47を前記接着層48を介して熱昇華
記録用の処理がされていない用紙の記録面に融着させ、
その後、前記アンダーコート層47の部分を前記べース
フィルム41から剥離層42により剥離させ、前記巻取
りボビン26aに係合する巻取りリールに前記アンダー
コート層形成用リボン27bのベースフィルム41のみ
を巻取ることにより、熱昇華記録用のアンダーコート層
を形成することができる。
【0039】また、本実施形態の熱転写プリンタ1は、
熱転写プリンタ1のモード選択手段37により、アンダ
ーコート層形成モードと記録モードとを選択可能とされ
ている。前記アンダーコート層形成モードは、アンダー
コート層形成用リボン27bを用いて所望の用紙の記録
面にアンダーコート層を形成した後に、所定の記録を行
うモードであり、他方の記録モードは、予めアンダーコ
ート層が形成された、いわゆる熱昇華記録の専用紙に対
して、所望の記録のみを行うモードである。そして、前
記制御部35は、その選択に従って、前記キャリッジ4
やサーマルヘッド7の発熱制御を行うように構成されて
いる。
【0040】次に、本実施形態の熱転写プリンタ1で、
熱昇華記録用のアンダーコート層が形成されていない用
紙に対して熱昇華記録を行う本発明の熱昇華記録方法に
ついて説明する。
【0041】まず、操作者のモード選択により、アンダ
ーコート層形成モードと記録モードのうち、アンダーコ
ート層形成モードの選択が行われると、制御部35に対
してアンダーコート層形成モードに対応したモード信号
が送出され、前記制御部35のモード判別部38におい
て、モード選択手段から送出されたモード信号がこのア
ンダーコート層形成モードであること判別し、アンダー
コート形成用リボン27bが収納されたリボンカセット
5の検出・装着動作を開始する。
【0042】すると、制御部35からの指令により、ホ
ームポジションに位置するキャリッジ4を移動(走行)
させて、キャリッジ4に配設した光センサ28aが、リ
ボンカセット5の識別マーク33を検出する。そして、
光センサ28aは、非反射部34aの配列およびピッチ
などの構成による各識別マーク33の固有の検出信号を
制御部35に送出し、制御部35において発せられた指
令に対応する識別マーク33かどうかを判断し、指令に
対応する識別マーク33の場合には、キャリッジ4の移
動を停止し、指令に対応する識別マーク33でない場合
には、指令に対応する識別マーク33を検出するまでキ
ャリッジ4の移動を継続する。
【0043】そして、選択された記録モードに対応する
アンダーコート形成用リボン27bを内部に収納したリ
ボンカセット5を検出すると、平行クランク機構18お
よび回転クランク機構21によって、図3に両矢印Bに
て示すように、キャノピ29とリボンカセット搭載部4
bとの間で選択的に受け渡しを行い、リボンカセット5
をキャリッジ4に装着してリボンカセット5の選択動作
を終了する。
【0044】ついで、プラテン2とサーマルヘッド7と
の間に人手あるいは図示しない給紙装置によりセットさ
れた熱昇華記録用の処理がされていない用紙の記録面に
対し、アンダーコート層を形成させる。
【0045】つまり、前記サーマルヘッド7とプラテン
2との間に、アンダーコート層形成用リボン27bと前
記用紙とを挟持し、サーマルヘッド7をキャリッジ4と
ともにプラテン2に沿って移動させながら、前記アンダ
ーコート層形成用リボン27bを繰り出し、前記サーマ
ルヘッド7の全ての発熱素子に発熱エネルギたる電流を
一律に付与して発熱させることにより、アンダーコート
層形成用リボン27bのアンダーコート層47を前記接
着層48を介して熱昇華記録用の処理がされていない用
紙の記録面に融着させる。その後、前記アンダーコート
層47を前記べースフィルム41から剥離層42により
剥離させ、前記巻取りボビン26aに係合する巻取りリ
ールに前記アンダーコート層形成用リボン27bのベー
スフィルム41のみを巻取ることにより、前記用紙の記
録面に熱昇華記録用のアンダーコート層を形成する。
【0046】具体的には、キャリッジ4の移動速度(記
録速度)よりも巻取り用モータの回転速度を遅くして、
記録時にこの熱昇華性インクリボン27bのインクが固
化してからインクリボン27bのベースフィルム41側
を用紙から剥離する冷時剥離を行なうように制御する。
【0047】このようにして、記録行毎のアンダーコー
ト層の形成と改行を繰り返し、用紙上の全ての記録行上
にアンダーコート層を形成する。
【0048】次に、形成されたアンダーコート層上に、
所望の記録情報の記録を行うように、キャリッジ4およ
びサーマルヘッド7の駆動を制御する。
【0049】まず、前述した要領で、キャリッジ4上の
リボンカセット5を、所望の記録を得るためのリボンカ
セット5と交換する。例えば、カラー記録を行う場合、
通常はイエローY、マゼンタM、シアンCの順でインク
を重ねることにより、所望の記録を得るため、最初はイ
エローYのインクリボンを収納するリボンカセットを検
出させ、前記平行クランク機構18および回転クランク
機構21によって、図3に両矢印Bにて示すように、キ
ャノピ29リボンカセット搭載部4bとの間で選択的に
受け渡しを行い、キャリッジ上の前記アンダーコート層
形成用リボン27bを収納するリボンカセットと交換す
る。
【0050】そして、前記アンダーコート層が形成され
た用紙を図示しない用紙搬送手段により逆搬送してその
記録開始行に戻してセットした後、イエローYの熱昇華
性インクを用いた記録を開始する。
【0051】本実施形態においては、図6に示すよう
に、前記制御部35は、前記サーマルヘッド7の発熱素
子のうち前記RAMに格納された記録情報の記録に供さ
れる発熱素子に対しては所望の濃度階調を得られる通電
エネルギを印加し、それ以外の発熱素子に対しては、前
記記録情報の記録においては最下位とされる濃度階調の
濃度よりも薄い濃度で前記熱昇華性インクを転写させる
通電エネルギを印加するように制御する。
【0052】つまり、濃度階調を図7の本発明のコレク
ト対策の通電時間を示すグラフに横軸で表すように25
6階調とした場合には、記録情報の記録はその256階
調のうちの所望の色階調を得るための通電エネルギを印
加し、所望の濃さの記録を得ると共に、それ以外の部分
は一律に、記録情報の記録において最も色の薄い記録と
なる1に示される濃度階調に満たない程度の着色となる
通電エネルギを印加することとなる。具体的には、制御
部35において、0と示される濃度階調部分の通電時間
を、うっすらと着色された記録がなされる程度に長くす
るように制御することにより、目的を達成することがで
きる。
【0053】図8は、従来の通電時間を示すグラフであ
るが、図7および図8に縦軸に示す通電時間において、
50が記録の有無を分ける閾値であるとすると、従来に
おいては、256階調のうち0に示される濃度階調は、
通電したとしても絶対に記録されない範囲の通電時間が
設定されている。しかし、本実施形態においては、0に
示される濃度階調の記録時間を長くし、この通電によっ
て1に示される濃度階調に満たない程度の着色となる記
録がなされるように設定されている。
【0054】このような通電制御をすることにより、記
録情報の記録に供される発熱素子以外の発熱素子を発熱
させ、用紙のアンダーコート層と熱昇華性インクリボン
とを融着させることができるので、記録情報に基づく記
録を行う部分と行わない部分との熱昇華性インクリボン
の引き剥がしのタイミングを合わせることが可能とな
る。よって、その引き剥がしの力がその濃度変化が大き
い境界部分に集中することもなく、いわゆる普通紙にア
ンダーコート層を形成した用紙に熱昇華記録を行う場合
であっても、コレクトの発生を防止することができる。
【0055】なお、前記記録情報の記録に供される発熱
素子以外の発熱素子の発熱は、前述のように、記録情報
の記録に供される発熱素子以外の全ての発熱素子を発熱
させてもよいし、任意に選択した発熱素子のみに通電エ
ネルギの印加を行って発熱させるようにしてもよい。ま
た、この記録情報の記録に供される発熱素子以外の発熱
素子の発熱によって薄く着色される背景色は、操作者の
任意な色とする。さらに、用紙全面に記録情報を有する
場合には、記録情報の記録に供される発熱素子以外の発
熱素子の発熱による記録は不要となる。
【0056】このようにして、最初のイエローYのイン
クリボン27aを用いた記録が終了したら、前述の要領
で、キャリッジ4上のリボンカセット5とキャノピ29
のカセットホルダに配列されたリボンカセット5,5…
との交換を行うとともに、イエローYの記録が施された
用紙を図示しない用紙搬送手段により逆搬送して記録開
始行に戻し、マゼンタM、シアンCのインクリボンを用
いた記録を、順次、行って所望の記録を得る。
【0057】この熱昇華記録方法によれば、記録情報の
記録以外の部分、つまり、0に示される濃度階調で記録
が行われる部分は、図9に示すように、着色はされるも
のの、1に示される濃度階調の濃度以下であるので、た
とえ、この記録情報の記録が1に示す濃度階調の記録で
あったとしても、記録情報の記録をはっきりと認識する
ことができ、コレクトも生じずに記録結果も良好なもの
となる。
【0058】このように、本発明によれば、熱昇華記録
を行う場合において、記録情報の記録に供する発熱素子
以外の発熱素子においても通電エネルギの印加を行って
記録媒体と熱昇華性インクリボンとを融着させることに
より、コレクトの発生を低減させることができる。
【0059】なお、熱昇華記録用の専用紙を用いて記録
を行う場合には、前述のモード選択において記録モード
を選択することによって、アンダーコート層形成用リボ
ンを用いたアンダーコート層の形成の課程を省略し、前
述のイエローYのリボンカセット5を検出して前記キャ
リッジ4に装着する段階からの一連の記録動作が開始さ
れることとなる。
【0060】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することが可能であ
る。例えば、前記記録モードは、アンダーコート層の転
写形成のみを行うモードと、実際に記録を行うモードの
2つを設定し、このモードのいずれかを逐次選択するこ
とにより、所望の熱昇華記録を得るようにすることも可
能である。また、アンダーコート層形成用リボンを、熱
昇華記録用の各色のカラーリボンとともに1本のリボン
上に所定間隔で順次形成して、いわゆるダンダラリボン
とし、このダンダラリボンを使用して、各記録行毎にア
ンダーコート層の形成と各色の熱昇華性インクの昇華と
を繰り返し行うことにより、所望の記録を得ることも可
能である。さらに、熱昇華性インクとして、ブラックB
の熱昇華性インクを用いることが可能であることは勿論
である。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように本発明の請求項1に係
る熱昇華記録方法および請求項3に係る熱昇華記録装置
によれば、記録情報に基づく記録がなされない部分にお
いても前記サーマルヘッドの発熱素子を発熱させ、用紙
のアンダーコート層と熱昇華性インクリボンとを融着さ
せることができるので、記録情報に基づく記録を行う部
分と行わない部分との熱昇華性インクリボンの引き剥が
しのタイミングを合わせることが可能となり、よって、
その引き剥がしの力がその濃度変化が大きい境界部分に
集中することもないので、コレクトの発生を防止するこ
とができ、熱昇華記録用の専用紙は勿論、専用紙以外の
記録媒体の記録面にアンダーコート層を付着形成したも
のに対する記録であっても、良好な記録結果を得ること
ができる。また、請求項2に係る熱昇華記録方法および
請求項4に係る熱昇華記録装置によれば、熱昇華記録用
のアンダーコート層が形成されていない記録媒体に、簡
単にアンダーコート層を形成することができ、このアン
ダーコート層上に、記録情報に基づく記録がなされない
部分においても前記サーマルヘッドの発熱素子を発熱さ
せ、用紙のアンダーコート層と熱昇華性インクリボンと
を融着させて記録情報の記録を行うことにより、記録情
報に基づく記録を行う部分と行わない部分との熱昇華性
インクリボンの引き剥がしのタイミングを合わせること
が可能となり、よって、コレクトの発生を防止して良好
な記録結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱昇華記録装置の実施形態の要
部の構成を示す斜視図
【図2】 本実施形態の熱昇華記録装置のキャリッジの
概略側面図
【図3】 本実施形態の熱昇華記録装置の要部の概略側
面図
【図4】 本実施形態の熱昇華記録装置に使用するイン
クリボンの構成を示す断面図
【図5】 本実施形態の熱昇華記録装置に使用するアン
ダーコート層形成用リボンの構成を示す断面図
【図6】 本実施形態の熱昇華記録装置の制御部の構成
を示すブロック図
【図7】 本実施形態の熱昇華記録方法における濃度階
調毎の発熱素子に対する通電時間を示すグラフ
【図8】 従来の熱昇華記録方法における濃度階調毎の
発熱素子に対する通電時間を示すグラフ
【図9】 本実施形態の熱昇華記録における記録の一例
を示す説明図
【図10】 従来の熱昇華記録における問題点を指摘す
る説明図
【符号の説明】 1 熱昇華記録装置 2 プラテン 3 ガイドシャフト 4 キャリッジ 7 サーマルヘッド 27 リボン 27a 熱昇華性インクリボン 27b アンダーコート層形成用リボン 35 制御部 38 モード判別部 41 基材(ベースフィルム) 42 剥離層 43 インク層 44 オーバーコート層 45 背面コート層 47 アンダーコート層 48 接着層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録装置のサーマルヘッドに形成された
    複数の発熱素子を記録情報に応じて発熱させ、記録媒体
    にインクリボンの熱昇華性インクを転写させて所望の記
    録を得る熱昇華記録方法であって、前記記録情報の記録
    に供する発熱素子を所望の濃度で熱昇華性インクの転写
    を行うように発熱させるとともに、記録情報の記録に供
    する発熱素子以外の発熱素子を、前記記録情報の記録に
    おける最下位の階調の濃度よりも薄い濃度で熱昇華性イ
    ンクの転写を行うように発熱させることを特徴とする熱
    昇華記録方法。
  2. 【請求項2】 熱昇華記録用のアンダーコート層が形成
    されていない記録媒体に対し熱昇華記録を行う熱昇華記
    録方法であって、記録装置のサーマルヘッドに形成され
    た複数の発熱素子を発熱させてアンダーコート層形成用
    リボンのアンダーコート層を前記記録媒体の記録面に前
    記接着層を介して融着させ、前記アンダーコート層を前
    記べースフィルムから剥離層によって剥離させて前記記
    録媒体にアンダーコート層を形成した後、前記記録情報
    の記録に供する発熱素子を所望の濃度でインクリボンの
    熱昇華性インクの転写を行うように発熱させるととも
    に、記録情報の記録に供する発熱素子以外の発熱素子
    を、前記記録情報の記録における最下位の階調の記録濃
    度よりも薄い濃度でインクリボンの熱昇華性インクの転
    写を行うように発熱させることを特徴とする熱昇華記録
    方法。
  3. 【請求項3】 キャリッジに搭載され、プラテンに対し
    て接離可能とされ複数の発熱素子が形成されたサーマル
    ヘッドを有し、前記サーマルヘッドをインクリボンと記
    録媒体とを介して前記プラテンに圧接した状態で前記キ
    ャリッジを移動させながら前記発熱素子を記録情報に応
    じて発熱させ、記録媒体に熱昇華性インクを転写させる
    熱昇華記録装置であって、前記記録情報の記録を行う際
    に、前記記録情報の記録に供する発熱素子に対しては、
    所望の濃度階調の記録に必要な通電エネルギを印加し、
    記録情報の記録に供しない発熱素子に対しては、前記記
    録情報の記録における最下位の階調の濃度よりも薄い濃
    度で前記熱昇華性インクを転写させる通電エネルギを印
    加する制御を行うための制御部を有することを特徴とす
    る熱昇華記録装置。
  4. 【請求項4】 キャリッジに搭載され、プラテンに対し
    て接離可能とされた複数の発熱素子が形成されたサーマ
    ルヘッドを有し、前記サーマルヘッドをインクリボンま
    たはアンダーコート層形成用リボンと記録媒体とを介し
    て前記プラテンに圧接した状態で前記キャリッジを移動
    させながら前記発熱素子を記録情報に応じて発熱させ、
    記録媒体に熱昇華性インクの転写またはアンダーコート
    層の形成を行う熱昇華記録装置であって、前記記録情報
    の記録を行う際には、前記記録情報の記録に供する発熱
    素子に対して、所望の濃度階調の記録に必要な通電エネ
    ルギを印加するとともに、記録情報の記録に供しない発
    熱素子に対して、前記記録情報の記録における最下位の
    階調の濃度よりも薄い濃度で前記熱昇華性インクを転写
    させる通電エネルギを印加する制御を行い、記録媒体に
    アンダーコート層を形成する際には、前記サーマルヘッ
    ドの発熱素子に対し、前記アンダーコート層形成用リボ
    ンのアンダーコート層を記録媒体の記録面に前記接着層
    を介して融着させるための通電エネルギを印加する制御
    を行うための制御部を有することを特徴とする熱昇華記
    録装置。
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