JPH10315515A - 熱転写プリンタの記録方法 - Google Patents

熱転写プリンタの記録方法

Info

Publication number
JPH10315515A
JPH10315515A JP9131120A JP13112097A JPH10315515A JP H10315515 A JPH10315515 A JP H10315515A JP 9131120 A JP9131120 A JP 9131120A JP 13112097 A JP13112097 A JP 13112097A JP H10315515 A JPH10315515 A JP H10315515A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
image receiving
layer
thermal head
receiving paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9131120A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Omori
英樹 大森
Yuki Oishi
雄輝 大石
Yoshiyuki Asabe
喜幸 浅部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP9131120A priority Critical patent/JPH10315515A/ja
Publication of JPH10315515A publication Critical patent/JPH10315515A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光沢のある高印刷品位で、かつ擦過性に優れ
たフルカラー画像を得ることのできる熱転写プリンタの
記録方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 サーマルヘッド7をインクフィルム1
5と受像紙14とを介してプラテン3に圧接した状態
で、前記サーマルヘッド7と受像紙14とを相対的に移
動させながら該サーマルヘッド7に形成された複数の発
熱素子7aを選択的に駆動して印刷を行なう熱転写プリ
ンタ1において、前記インクフィルム15はインク層1
8と該インク層18が形成されていない樹脂層19の領
域からなり、前記受像紙14は表面に微細孔14cが形
成され、前記受像紙14に前記インク層18を溶融・転
写して画像記録を行なった後に、前記樹脂層19を介し
て記録後の画像形成領域部分を前記サーマルヘッド7を
用いて再加熱するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写プリンタの
記録方法にかかり、特に熱溶融性インクを用いて光沢が
あり且つ擦過性に優れたフルカラー画像を得るのに適し
た記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱転写プリンタは、その高記
録品質、低騒音、低コスト及びメンテナンスの容易性な
どの理由により、コンピュータ、ワードプロセッサ等の
出力装置として広く使用されている。このような熱転写
プリンタにおいては、サーマルヘッドに形成された複数
の発熱素子を選択的に駆動制御して、インクフィルムの
インクを受像紙(記録用紙)に溶融・転写させること
で、所望の画像の記録を行なうようにしている。
【0003】つまり、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリアクリレート等からなる
1〜5ミクロン程度の厚さの耐熱性フィルム上に、常温
では固体となるインク層を均一に約0.5〜4ミクロン
程度の厚さで塗布したインクフィルムを用い、このイン
クフィルムと受像紙とを介してサーマルヘッドをプラテ
ンに圧接した状態で、サーマルヘッドの発熱素子を記録
信号に基づいて選択的に駆動制御してインクフィルムの
インク層を溶融し受像紙に転写させた後、インクフィル
ムを受像紙から引き剥がすことで、所望の画像を記録す
るようにしているものである。
【0004】この熱転写プリンタには、サーマルヘッド
を搭載したキャリッジをプラテンに沿って印字桁方向に
往復移動させて記録を行なうシリアルタイプと、1ライ
ン分(印字幅分)の発熱素子を形成したサーマルヘッド
をプラテンに圧接し、インクフィルムと受像紙とを搬送
しながら記録を行なうラインタイプとがある。このよう
な熱転写プリンタにおいて、受像紙にフルカラー画像を
記録する場合は、少なくともイエロー、マゼンタ及びシ
アンの3色のインクをディザ法や誤差拡散法を用いて擬
似的に階調表現を行なったり、1ドットの径を変化させ
るドット径可変方式を用いて多値階調表現を行なってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た熱転写プリンタにおいては、インクフィルムが受像紙
から引き剥がされる際に受像紙に転写されたインク層の
表面に凹凸が生じたり、転写されたドットのエッジがめ
くれたりすることで、インク層の表面で白色光の乱反射
が起こり、色の彩度が低下することでくすみが生じ、高
品質の記録画像を得るための阻害要因となっている。ま
た、受像紙の表面に転写したインク層は、受像紙の内部
まで浸透していないので擦れることで剥離する場合があ
り、いわゆる擦過性に劣る、という不具合があった。こ
のため、熱溶融性インクフィルムを用いて記録を行なう
場合でも、転写されたインク層表面の凹凸によるくすみ
がなく、また擦過性に優れた記録画像を得ることが求め
られている。
【0006】本発明はこれらの点に鑑みなされたもの
で、熱溶融性インクフィルムを用いて受像紙に画像特に
フルカラー画像を記録する場合においても、くすみがな
くより高品質の記録画像を得ることができるとともに、
擦過性に優れた記録画像を得ることのできる記録方法を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明の熱転写
プリンタの記録方法の特徴は、サーマルヘッドをインク
フィルムと受像紙とを介してプラテンに圧接した状態
で、前記サーマルヘッドと受像紙とを相対的に移動させ
ながら該サーマルヘッドに形成された複数の発熱素子を
選択的に駆動して印刷を行なう熱転写プリンタにおい
て、前記インクフィルムはインク層と該インク層が形成
されていない樹脂層の領域からなり、前記受像紙は表面
に微細孔が形成され、前記受像紙に前記インク層を溶融
・転写して画像記録を行なった後に、前記樹脂層を介し
て記録後の画像形成領域部分を前記サーマルヘッドを用
いて再加熱することにある。そして、このように構成と
したことにより、受像紙に転写されたインク層の表面を
強制的に平滑化でき、その結果、くすみのない高品質の
画像を得ることができる。また、転写されたインク層
は、その一部が受像紙の表面に形成された微細孔の中に
浸透するために、擦過性に対しても優れたものとなる。
【0008】また、特許請求の範囲の請求項2に記載の
本発明の記録方法の特徴は、前記受像紙として、表面に
透明フィルムからなるコート層が設けられ、このコート
層に微細孔が形成されているものを用いることにある。
樹脂層を介して再加熱することで、受像紙表面のコート
層の微細孔が熱収縮して小さくなるために、より高品質
の画像となるとともに、該コート層が保護層としての役
目をもつために擦過性に対しても著しく向上したものと
なる。
【0009】さらにまた、特許請求の範囲の請求項3に
記載された発明の特徴は、前記インクフィルムを、その
長手方向に、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のイン
ク層あるいはこれらの3色にブラックをあわせた4色の
インク層に加えてインク層が形成されていない樹脂層部
分が順次繰り返して形成されたカラーインクフィルムと
したことにあり、これにより、フィルムを交換すること
なく、1回の工程でカラー画像の記録と再加熱までを行
なうことができる。
【0010】さらにまた、特許請求の範囲の請求項4に
記載の発明の特徴は、前記サーマルヘッドに印加される
通電エネルギを、印刷時の方が再加熱時よりも大きくし
たことにあり、これにより、転写後のインク層の表面が
平滑化される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図を参照して説明する。図1から図4は、本発明の記録
方法を適用する熱転写プリンタの一実施形態を示すもの
であり、図1はその構成を示す平面図、図2は要部の概
略構成を示す側面図、図3はインクフィルムの構成図、
図4はインクフィルムのインク層部分の断面図、第5図
はインクフィルムの樹脂層部分の断面図、図6は受像紙
の部分断面図であり、そして図7は制御部の概略を示す
ブロック図である。
【0012】図1に示すように、熱転写プリンタ1のフ
レーム2には、印字幅領域にわたって平板状のプラテン
3が配設され、フレーム2の左右の両側板2a,2b間
には該プラテン3と平行にガイドシャフト4が架け渡さ
れている。また、図1において下方に示すフレーム2の
全面板2cの端縁には、プラテン3に向って延出された
平面略平板状のフランジ部5が形成されている。
【0013】前記ガイドシャフト4には、キャリッジ6
がプラテン3に沿って往復動自在に保持されており、こ
のキャリッジ6には複数の発熱素子7aがキャリッジ6
の移動方向と垂直に整列されたサーマルヘッド7が、そ
の発熱素子7aの形成面がプラテン3に対向する位置と
なるように搭載され、図示しないヘッド圧接機構により
プラテン3に対して接離自在とされている。
【0014】また、キャリッジ6は、図2に示すように
その前端縁側の突部6aがフレーム2の前記フランジ部
に摺動自在に支持されるようになっている。さらに、キ
ャリッジ6の下方には、無端状の歯付ベルト8が配設さ
れており、その一部がキャリッジ6に固着されている。
また、この歯付ベルト8は、フレーム2の図1において
左右両端部近傍に配設された一対のプーリ9a,9bに
架け渡されている。この1対のプーリ9a,9bのうち
一方のプーリ9aは、図1において破線にて示すステッ
ピングモータ10の駆動力が伝達されて回転駆動される
駆動プーリ9aであり、他方は歯付ベルト8の移動に伴
って回転自在な従動プーリ9bである。そして、ステッ
ピングモータ10を駆動することにより、歯付ベルト8
が駆動されることでキャリッジ6がプラテン3に沿って
ガイドシャフト4及びフランジ部上を往復移動するよう
になっている。
【0015】さらにまた、キャリッジ6の上面には、後
述する長尺状のインクフィルム15を収納し、このイン
クフィルム15をサーマルヘッド7の前方に案内するリ
ボンカセット11が装着可能とされている。そして、キ
ャリッジ6には、巻取りボビン12及び供給ボビン13
がそれぞれキャリッジ6の上面から突出するようにして
配設されている。この巻取りボビン12及び供給ボビン
13は周知のインクフィルム15の走行機構の一部を構
成するものであり、記録時には、図示しない巻取りモー
タにより巻取りボビン12が回転駆動されてインクフィ
ルム15を巻き取ることで、記録に使用したインクフィ
ルム15を受像紙14から引き剥がすとともにインクフ
ィルム15を走行させるようになっている。
【0016】図3は、前記インクフィルム15の構成図
であり、図4はそのインクフィルムのインク層部分の断
面図であり、図5はインクフィルムの樹脂層部分の断面
図である。図示したように、インクフィルム15は、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
あるいはポリアリレート等の耐熱性樹脂フィルムからな
る厚さ1〜5ミクロン程度の基材16の表面に、その長
手方向に、剥離層17を介してイエロー(Y)18a、
マゼンタ(M)18b及びシアン(C)18cの着色剤
を含有するインク層18部分と、シアン18cの後にイ
ンク層18ではなく、ニトロセルロース樹脂、フッ素樹
脂、シリコーン樹脂あるいはこれらの変性樹脂であるシ
リコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹
脂等の耐熱性樹脂からなるスティック防止層(S)が形
成された樹脂層19部分とがこの順序を1単位として、
繰り返し形成された構造となっている。なお、図5に示
すように、前記樹脂層19と基材16との間には前記剥
離層17は設けていない。
【0017】また、基材16の裏面(サーマルヘッドが
当接する面)には、ニトロセルロース樹脂、フッ素樹
脂、シリコーン樹脂あるいはこれらの変性樹脂であるシ
リコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹
脂等の耐熱性樹脂からなる背面層20が設けられてい
る。さらに、各色のインク層18の先頭部には、各イン
ク層18の色あるいは樹脂層19であることを識別する
ための識別マーカ21a,21b,21c,21dが形
成されており、キャリッジ6上に配設された反射型の光
センサ22(図2参照)でこの識別マーカ21a,21
b,21c,21dが検出されることで、インク層18
の色あるいは樹脂層19であることを検出できるように
なっている。
【0018】さらにまた、プラテン3の下方には、受像
紙14をプラテン3とサーマルヘッド7との間に搬送す
るための紙送りローラ23が回転可能に配設されてい
る。この紙送りローラ23に対して、回転自在に保持さ
れた複数の小ローラ24a,24bが圧接可能となるよ
うに配設され、紙送りローラ23と小ローラ24a、2
4bとで受像紙14を挟持した状態で、紙送りモータP
Mの回転力が伝達されて紙送りローラ23が回転駆動さ
れることで受像紙14の搬送を行なうようになってい
る。また、紙送りローラ23の周囲の一部に、その外周
に所定の間隔を持って沿わせた受像紙14の走行経路を
構成する紙ガイド25が配設されている。さらに、小ロ
ーラ24aの紙送り方向下流側で且つ小ローラ24bの
紙送り方向上流側には、受像紙14の有無を検出するた
めの用紙検出手段26が備えられている。
【0019】図6は、受像紙14の構造を示す断面図で
ある。図示したように、通常の用紙等よりなる基材14
aの表面に、1〜20ミクロン程度の厚さの、例えばポ
リプロピレン等の透明フィルムからなるコート層14b
が形成されている。そして、このコート層14bには、
その径が5〜20ミクロン程度の非常に多くの微細孔1
4cが形成されている。なお、該コート層14bの厚さ
については厚くなりすぎると、前記微細孔14cの表面
と底面との段差が大きくなって後述するインクが転写さ
れにくく、薄すぎるとコーティング自体ができない。ま
た、前記微細孔14cの径が大きくなるすぎると、転写
されるインクが全て該孔内に入り込むため、完全にイン
クが転写されず、小さすぎると孔内に浸透しなくなる。
【0020】そして、前記サーマルヘッド、ヘッド駆動
機構、リボン走行機構及び紙送りモータ等は、制御手段
からの制御信号により駆動されるようになっている。ま
た、フレーム2の所定の位置には、この熱転写プリンタ
1の前記各部の動作を制御するための制御手段27が配
設されている。この制御手段27は、図7に示すよう
に、少なくともCPU28と、適宜な容量のROM、R
AM等により構成されたメモリ29と、熱転写プリンタ
1の前記各部を駆動するためのコントローラ30とを有
している。
【0021】前記メモリ29には、少なくとも記録のた
めの記録情報がイエロー、マゼンタ、シアンの3色に色
分解されて色別毎の記録データとして格納されるように
なっており、実際の記録を行なう際に記録に使用される
インクフィルム15のインク層18の色に対応する色の
記録データをコントローラ30へ出力し、このコントロ
ーラ30がサーマルヘッド7の発熱素子7aを記録デー
タに応じて選択的に駆動するようになっている。
【0022】また、メモリ29には、少なくとも前記イ
ンクフィルム15の各色のインク層18を重ねて受像紙
14に転写・記録した後、樹脂層19を介してこの記録
部分を再加熱することで記録画像領域のインク層の表面
を強制的に平滑化するプログラムを格納した画像調整部
31を有している。この画像調整部31には、再加熱動
作を行なう際に、インクフィルム15のインク層18を
溶融・転写する際に前記サーマルヘッド7の発熱素子7
aに供給する最大エネルギよりも少ない通電エネルギ、
例えば、記録時のサーマルヘッド7の発熱素子7aへ供
給する最大の通電エネルギを100%とすると、再加熱
を行なう際の通電エネルギを例えば10〜50%程度に
制御するようなプログラムが格納された制御部31aが
設けられている。なお、この再加熱を行なう際のサーマ
ルヘッド7の発熱素子7aに供給される通電エネルギ
は、使用する受像紙14の種類やインクフィルム15の
厚さなどにより適正な値を設定すればよい。また、通電
エネルギを調整する手段として、キャリッジ6の移動速
度を記録時よりも早くすることで、制御するようにして
もよい。
【0023】さらに、メモリ29には、記録情報に基づ
いて、少なくとも記録時のサーマルヘッド7の発熱素子
7aへの通電制御、プラテン3に対するサーマルヘッド
7の接離動作、キャリッジ6の駆動制御、あるいは紙送
り機構による受像紙の搬送動作等の各部の動作を制御す
るプログラムや、リボンカセット11中に収納されたイ
ンクフィルム15の各インク層18の識別マーカク21
a〜21dの検出等のプログラム31bも格納されてい
る。
【0024】次に、上述した構成からなる熱転写プリン
タの一実施形態における作用について説明する。本実施
の形態においては、コンピュータ等の外部装置(図示せ
ず)より熱転写プリンタ1の制御部に入力された記録情
報は、使用されるイエロー、マゼンタ及びシアンの3色
の色情報に分解されて各色別の記録データとしてメモリ
29に保存される。そして、記録開始位置まで搬送され
た受像紙14に対して記録が行なわれるが、まず、巻取
りボビン12を駆動してインクフィルム15を巻取り、
光センサ22にてイエロー18aの識別マーカ21aを
検出する。この光センサ22の位置から記録部(サーマ
ルヘッド7の発熱素子7aの前面)までは所定の距離が
あるので、さらに巻取りボビン12を回転させてインク
フィルム15を搬送し、イエロー18aのインク層18
の先頭部をサーマルヘッド7の前方に位置させる。そし
て、ヘッド圧接機構を駆動してサーマルヘッド7をプラ
テン3に圧接させて、キャリッジ6を移動させながら、
イエロー18aの記録データに基づいて発熱素子7aを
選択的に駆動してインク層18を溶融・転写させて記録
を行なう。イエロー18aでの記録を終えると、サーマ
ルヘッド7をプラテン3から離間させてキャリッジ6を
駆動し印字開始位置まで戻す。
【0025】次に、マゼンタ18bのインク層18の部
分で、イエロー部分に重ねてマゼンタ18bの記録信号
に基づいて記録を行なう。マゼンタ18bの記録を終え
ると、前述と同様にしてシアン18cでの記録を行な
う。3色での記録を終えると、インクフィルム15の樹
脂層19部分を用いて、再加熱を行ない、記録画像のイ
ンク層を再溶融させ、再溶融したインク層が冷却固化し
てからインクフィルム15を受像紙14から引き剥が
す。樹脂層19部分での再加熱を終えると、キャリッジ
6は、サーマルヘッド7をプラテン3から離間させた状
態で、印字開始位置まで戻る。この状態で、紙送りロー
ラ23が回転駆動され、サーマルヘッド7の発熱素子7
a幅分だけ受像紙14が搬送され、前述と同様にして次
行の記録、再加熱が行われる。この動作を複数回繰り返
して1頁分の記録が完了する。
【0026】このように、各行において3色のインク層
18を用いてのフルカラー画像を形成した後、インクフ
ィルム15の樹脂層19部分を用いて画像形成領域が再
加熱されることにより、転写されたインク層の表面は平
滑化され、光沢を持った高品質の画像となる。また、再
加熱されることで、受像紙14の表面コート層14bの
微細孔14cが熱収縮を起こし、転写されたインク層は
このコート層14bにて保護されることになる。このた
め、擦れに対しインク層が剥がれにくくなりいわゆる擦
過性に優れたものとなる。
【0027】図8は、本発明に係る熱転写プリンタの他
の実施形態を示すもので、上述した第1実施形態とは異
なり、ライン方式の熱転写プリンタに関するものであ
る。この実施形態においては、サーマルヘッド30の発
熱素子(図示せず)は受像紙31の印字幅と同じ幅分形
成されている。また、図9に示すように、インクフィル
ム32は、イエロー33a、マゼンタ33b及びシアン
33cのインク層33及び樹脂層34部分が受像紙31
の画像記録領域の面積と同等もしくはそれ以上となるよ
うに形成されており、それぞれのインク層33及び樹脂
層34の先頭部には、各色のインク層33あるいは樹脂
層34部分を識別するための識別マーカ35a,35
b,35c,35dが形成されており、記録に際して
は、これらの識別マーカ35a〜35dが図示しない識
別センサにて検出される。尚、このインクフィルム32
の断面構造は、前述したインクフィルム15の構造と同
じであるため説明を省略する。
【0028】インクフィルム32の両端部は巻取りリー
ル36a及び供給リール36bに巻回されており、巻取
りリール36aが回転することにより、インクフィルム
32が巻き取られるようになっている。また、プラテン
ローラ37は円筒形状であり、このプラテンローラ37
を挟んで紙送りローラ38と排紙ローラ39とがそれぞ
れ図示しないモータにより回転駆動されるように配設さ
れている。また、紙送りローラ38及び排紙ローラ39
にはそれぞれ回転自在な複数の小ローラ40及び41が
圧接可能に配設されている。これらサーマルヘッド3
0、プラテンローラ37及び紙送り機構等を制御するた
めの制御部においては、上述した第1の実施形態と基本
的に同様の構成であるので詳細な説明については省略す
る。さらに、使用する受像紙31についても、上述した
第1の実施形態にて説明した受像紙と同じ構造であるた
め説明を省略する。
【0029】次に、この熱転写プリンタを用いての本発
明の記録方法について説明する。まず紙送りローラ38
の駆動により記録開始位置まで受像紙31が搬送され、
インクフィルム32のイエロー33aの先頭部がサーマ
ルヘッド30に対向する位置まで送られると、サーマル
ヘッド30がプラテンローラ37にこれらのインクフィ
ルム32及び受像紙31を介して圧接される。この状態
で、プラテンローラ37、インクフィルム巻取り機構及
び紙送り機構が駆動されてインクフィルム32の巻取り
動作及び受像紙31の搬送動作を行ないながら、サーマ
ルヘッド30の発熱素子がイエローでの記録信号により
選択的に駆動されて、受像紙31にイエロー33aのイ
ンク層33を用いての記録が行なわれる。
【0030】このイエロー33aのインク層33での記
録を終了すると、サーマルヘッド30はプラテンローラ
37から離間され、受像紙31のみが紙送りローラ38
及び排紙ローラ39が逆回転されることで逆搬送され、
記録開始位置まで戻される。次に、マゼンタ33bのイ
ンク層33を用いて同様に記録が行なわれる。マゼンタ
33bでの記録を追えると、前述と同様にしてシアン3
3cのインク層33での記録が行なわれカラー画像の記
録を終了する。インクフィルム32の3色のインク層3
3を用いての記録が終了すると、樹脂層34の部分を用
いてこのカラー画像領域をサーマルヘッド30により再
加熱する。これにより、転写されているインク層は受像
紙31の微細孔の内部に浸透するとともに表面のPPフ
イルム層が軟化して微細孔の径が収縮する。従って、前
述した第1の実施形態と同様に、転写されたインク層の
表面は平滑化され、光沢を持った高品質の画像となり、
また、再加熱されることで、受像紙31の表面コート層
の微細孔が熱収縮を起こし、転写されたインク層はこの
コート層にて保護され、擦れに対しインク層が剥がれに
くくなりいわゆる擦過性に優れたものとなる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
熱転写プリンタにおいて、受像紙として表面に微細孔が
形成された受像紙を用いるとともに、前記インクフィル
ムでの画像記録を行なった後にインク層が形成されてい
ない樹脂層を介して記録後の画像形成領域部分を前記サ
ーマルヘッドを用いて再加熱することにより、受像紙に
転写されたインク層の表面を強制的に平滑化でき、その
結果、くすみのない高品質の画像を得ることができる。
また、転写されたインク層は、その一部が受像紙の表面
に形成された微細穴の中に浸透するために、擦過性に対
しても優れた画像を得ることができる、という優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる熱転写プリンタの
構造を示す平面図である。
【図2】図1に示した熱転写プリンタの概略構成を示す
側面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる熱転写プリンタに
使用するインクフィルムの構成図である。
【図4】図3に示したインクフィルムのインク層部分の
構造を示す断面図である。
【図5】図3に示したインクフィルムの透明層部分の構
造を示す断面図である。
【図6】本発明の熱転写プリンタに使用する受像紙の構
造を示す部分断面図である。
【図7】本発明の熱転写プリンタの制御部の概略構成を
示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態にかかる熱転写プリンタ
の概略構造の説明図である。
【図9】本発明の他の実施形態にかかる熱転写プリンタ
に使用するインクフィルムの構成図である。
【符号の説明】
3 プラテン 6 キャリッジ 7 サーマルヘッド 7a 発熱素子 14,31 受像紙 14b コート層 14c 微細孔 15,32 インクフィルム 18,33 インク層 19,34 樹脂層 27 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 5/26 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドをインクフィルムと受像
    紙とを介してプラテンに圧接した状態で、前記サーマル
    ヘッドと受像紙とを相対的に移動させながら該サーマル
    ヘッドに形成された複数の発熱素子を選択的に駆動して
    印刷を行なう熱転写プリンタにおいて、前記インクフィ
    ルムはインク層と該インク層が形成されていない樹脂層
    の領域からなり、前記受像紙は表面に微細孔が形成さ
    れ、前記受像紙に前記インク層を溶融・転写して画像記
    録を行なった後に、前記樹脂層を介して記録後の画像形
    成領域部分を前記サーマルヘッドを用いて再加熱するこ
    とを特徴とする熱転写プリンタの記録方法。
  2. 【請求項2】 前記受像紙は、表面に透明フィルムから
    なるコート層が設けられ、このコート層に微細孔が形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の熱転写プリ
    ンタの記録方法。
  3. 【請求項3】 前記インクフィルムは、その長手方向
    に、少なくてもイエロー、マゼンタ、シアンの3色のイ
    ンク層と該インク層が形成されていない樹脂層とが順次
    繰り返して形成されたカラーインクフィルムであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の熱転写プリンタの記
    録方法。
  4. 【請求項4】 前記サーマルヘッドに印加される通電エ
    ネルギは、印刷時の方が再加熱時よりも大きいことを特
    徴とする請求項1、2又は3記載の熱転写プリンタの記
    録方法。
JP9131120A 1997-05-21 1997-05-21 熱転写プリンタの記録方法 Pending JPH10315515A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9131120A JPH10315515A (ja) 1997-05-21 1997-05-21 熱転写プリンタの記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9131120A JPH10315515A (ja) 1997-05-21 1997-05-21 熱転写プリンタの記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10315515A true JPH10315515A (ja) 1998-12-02

Family

ID=15050461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9131120A Pending JPH10315515A (ja) 1997-05-21 1997-05-21 熱転写プリンタの記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10315515A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120213565A1 (en) * 2011-02-23 2012-08-23 Canon Kabushiki Kaisha Surface treatment apparatus
US8421832B2 (en) 2010-08-20 2013-04-16 Ken Higuchi Surface property modifying sheet cartridge and image forming cartridge
US8755729B2 (en) 2010-12-16 2014-06-17 Canon Kabushiki Kaisha Glossiness processing apparatus and image forming apparatus

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8421832B2 (en) 2010-08-20 2013-04-16 Ken Higuchi Surface property modifying sheet cartridge and image forming cartridge
US8755729B2 (en) 2010-12-16 2014-06-17 Canon Kabushiki Kaisha Glossiness processing apparatus and image forming apparatus
US20120213565A1 (en) * 2011-02-23 2012-08-23 Canon Kabushiki Kaisha Surface treatment apparatus
US9069317B2 (en) 2011-02-23 2015-06-30 Canon Kabushiki Kaisha Surface treatment apparatus having reusable film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5609425A (en) Thermal sublimation printer for use with different ribbons
JP5533459B2 (ja) 画像形成装置、画像形成方法およびプログラム
JPH10315515A (ja) 熱転写プリンタの記録方法
JP2003145846A (ja) プリンタ
JPH10315632A (ja) 熱転写プリンタ用インクフィルム
US20020140798A1 (en) Thermal recording system
JPH09277577A (ja) 熱転写型カラープリンタ
JPH06115249A (ja) カラー感熱記録方法
JPH07276760A (ja) リボンが印刷媒体に付着した場合に巻取りリールに巻き取られるリボンの張力を変化させる装置
GB2282567A (en) Multi-ribbon printer
JP3352339B2 (ja) 熱転写記録方法
JPH03205174A (ja) 転写フィルムの送り装置および転写フィルムの送り制御方法
JP2870572B2 (ja) 熱転写印刷装置
JP2006015699A (ja) 熱転写記録方法
JPH1058728A (ja) 画像形成方法
EP0945274B1 (en) Thermal transfer printer
US5896161A (en) Method of printing a high-quality image, using a thermal transfer printer
JPH1120322A (ja) 下地・仕上処理用インクリボン、この下地・仕上処理用インクリボンを収納したリボンカセット、熱転写プリンタおよびこの熱転写プリンタの記録方法
JPH0393551A (ja) 熱転写記録装置
JP2511952B2 (ja) 熱転写方式記録方法
JPH1110923A (ja) 記録紙の下地処理方法およびその下地処理を行う熱転写プリンタならびに下地処理記録紙
JP3600432B2 (ja) 熱転写プリンタ
US6246465B1 (en) Pressure-sensitive and heat-sensitive image transfer apparatus for recording
JPH0569566A (ja) 多色感熱記録装置
JP2001018545A (ja) 画像形成装置