JPH11138129A - ばいじん処理方法およびばいじん処理装置 - Google Patents

ばいじん処理方法およびばいじん処理装置

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JPH11138129A
JPH11138129A JP9307445A JP30744597A JPH11138129A JP H11138129 A JPH11138129 A JP H11138129A JP 9307445 A JP9307445 A JP 9307445A JP 30744597 A JP30744597 A JP 30744597A JP H11138129 A JPH11138129 A JP H11138129A
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JP
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fly ash
molten
incinerated
storage tank
amount
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JP9307445A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shinohara
武 篠原
Hitoshi Akiyama
仁 秋山
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Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害な重金属類の溶出を基準値以下に維持す
るとともに、キレート等の重金属溶出防止剤の必要量を
最小限に抑え、ランニングコストの低下を図ることので
きるばいじん処理方法およびばいじん処理装置を提供す
る。 【解決手段】 焼却飛灰貯槽3と溶融飛灰貯槽5とを備
え、これら貯槽からそれぞれの飛灰が排出され、この混
合飛灰のpHが7〜11になるように前記貯槽からのそ
れぞれの飛灰の排出量が制御される。前記溶融飛灰貯槽
5内の溶融飛灰4量がレベル計8により検出され、この
溶融飛灰4が少なくなると焼却飛灰2のみの混練処理に
運転が切り換えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば廃棄物(ご
み)のような被燃焼物を焼却する焼却炉等から排出され
る焼却飛灰および焼却残渣等の溶融設備から排出される
溶融飛灰を混練処理するばいじん処理方法およびばいじ
ん処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ごみ焼却炉から排出される焼却灰
を処理する際には、減容化および無害化を図るために灰
の溶融固化処理法が注目され、現実に実用に供給されて
いる。この灰の溶融固化処理法によれば、その容積を1
/2〜1/3に減らすことができるとともに、重金属等
の有害物質の溶出防止や溶融スラグの再利用、最終埋立
処分場の延命等が可能とされている。
【0003】ごみ焼却設備と灰溶融設備を併設する施設
において用いられる従来のばいじん混練処理装置の概略
構成図が図2に示されている。このばいじん混練処理装
置100においては、焼却炉から排出される焼却飛灰1
01と溶融炉から排出される溶融飛灰102とが混合貯
留される1つのサイロ103が設けられ、このサイロ1
03内に貯留された焼却飛灰101と溶融飛灰102と
の混合飛灰104がロータリバルブ105および供給コ
ンベア106を経て混練機107に供給される。この混
練機107に供給された混合飛灰104にキレート(重
金属溶出防止剤)108と水109との混合物が混練さ
れ、混合飛灰104中の重金属は、溶出しないように固
定される。
【0004】ところで、このようなキレートによる飛灰
の混練処理において、埋立基準値を越えて溶出する危険
性のある重金属としては、鉛(基準値<0.3mg/リ
ットル)やカドミウム(基準値<0.3mg/リット
ル)等が挙げられる。なかでも鉛は両性金属であり、図
3に示されるようにpH値が約9程度を境にアルカリ性
または酸性のいずれに振れても溶解度が急激に増加する
ことが知られている。
【0005】このような鉛の埋立溶出基準値をクリアす
るための焼却飛灰,溶融飛灰およびそれら焼却飛灰と溶
融飛灰との混合飛灰のそれぞれに対するキレート添加率
(wt%)の例が表1に記載されている。
【0006】
【表1】
【0007】前記焼却飛灰の場合、焼却炉の排ガス集塵
装置の入口手前で消石灰(Ca(OH)2 )を吹き込
み、燃焼排ガス中のHCl,SOx 等の有毒ガスと反応
させてその反応生成物を捕集するようにしている。しか
し、反応効率を上げる目的で理論当量の2〜3倍の消石
灰を吹き込むため、飛灰中には未反応の消石灰が含ま
れ、そのpH値は12程度となっている。ところが、飛
灰中に含まれる鉛の含有量が少ない(約0.3%dr
y)ため、前記表1に示されているようにキレート添加
率が3wt%程度で鉛の溶出量を基準値以下に抑えるこ
とができる。
【0008】一方、前記溶融飛灰の場合、灰溶融設備の
排ガス中に含まれるHClなどが少なく、消石灰の吹き
込み量が少量でよいため、溶融飛灰のpH値は通常6〜
7程度である。また、通常のごみ処理設備で捕集される
溶融飛灰量は、前記焼却飛灰量に比べてごく少量(1/
13程度)であるが、鉛の含有量が焼却飛灰に比べて1
0倍程度(約3.5%dry)と高いため、鉛の溶出量
を基準値以下に抑えるためには前記表1に示されている
ように約20wt%程度のキレートが必要である。
【0009】また、表2には前記通常のごみ処理設備か
ら得られる焼却飛灰,溶融飛灰および混合飛灰の性状の
例が記載されている。この表2から判別されるように、
焼却飛灰と溶融飛灰とを混合させた混合飛灰は、pH値
が約12,鉛の含有量が約0.4%dryとなり、鉛の
溶出を基準値以下に抑えるためには約10wt%のキレ
ートが必要とされている。
【0010】
【表2】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ばいじん混練処理装置を用いて焼却飛灰と溶融飛灰との
混合飛灰を処理する際には、前記表1および表2に基づ
いて算出される必要なキレート量は13.8kg/h
(=138×0.1)となり、焼却飛灰と溶融飛灰とを
個別に混練処理する際に必要なキレート量5.33kg
/h(=131×0.03+7×0.2)に比べて非常
に多量のキレートが必要であり、ランニングコストが著
しく増加するという問題点がある。
【0012】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたものであり、有害な重金属類の溶出を基準
値以下に維持するとともに、キレート等の重金属溶出防
止剤の必要量を最小限に抑え、ランニングコストの低下
を図ることのできるばいじん処理方法およびばいじん処
理装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用・効果】第1発
明によるばいじん処理方法は、前記目的を達成するため
に、廃棄物焼却炉から排出される焼却飛灰と、灰溶融設
備から排出される溶融飛灰とを混練処理するばいじん処
理方法において、pHが7〜11になるように前記焼却
飛灰と前記溶融飛灰とを混合し、これら焼却飛灰と溶融
飛灰を混合した混合飛灰に薬剤を添加して混練処理する
ことを特徴とするものである。
【0014】第1発明においては、廃棄物焼却炉から排
出される焼却飛灰と灰溶融設備から排出される溶融飛灰
とが混合されpHが7〜11となるように調整されてお
り、この焼却飛灰と溶融飛灰とが混合されてなる混合飛
灰に薬剤(重金属溶出防止剤)が添加されて混練処理が
行われる。前記pH値7〜11とは、両性金属である鉛
が溶出しにくい範囲である。
【0015】したがって、混合飛灰と溶融飛灰とを混合
させて鉛の溶出しにくい範囲のpH値に設定することに
より鉛の溶出が低減されるため、有害な重金属類の溶出
を基準値以下に維持しつつ前記重金属溶出防止剤の添加
量(添加率)を低下させることができ、ランニングコス
トを極めて低減させることができるという効果を奏す
る。
【0016】また、第1発明においては、前記混合する
溶融飛灰の量が少なくなると、前記焼却飛灰のみを排出
してその焼却飛灰に薬剤を添加して混練する処理に運転
を切り換えることが好ましい。前記焼却飛灰はpHが高
いものの、鉛の含有率が低いため、焼却飛灰を混練処理
する際に必要な薬剤量は溶融飛灰および混合飛灰を混練
処理する際に必要な薬剤量より少なくてよい。したがっ
て、溶融飛灰の量が少なくなり混合飛灰を構成できない
場合は焼却飛灰のみを混練処理することにより、より重
金属類溶出防止剤の必要量を低減させることができると
いう効果を奏する。
【0017】第2発明に係るばいじん処理装置は、廃棄
物焼却炉から排出される焼却飛灰と、灰溶融設備から排
出される溶融飛灰との混練処理を行うばいじん処理装置
において、(a)前記焼却飛灰を貯留する焼却飛灰貯
槽,(b)前記溶融飛灰を貯留する溶融飛灰貯槽,
(c)前記焼却飛灰貯槽および溶融飛灰貯槽のそれぞれ
に設けられて、各貯槽内からの飛灰の排出量を調整する
排出量調整手段,(d)前記焼却飛灰貯槽または溶融飛
灰貯槽から排出された飛灰内に薬剤を注入する薬剤注入
手段,(e)前記排出量調整手段を介して排出されたそ
れぞれの飛灰と前記薬剤とを混合する混合手段および
(f)前記焼却飛灰と溶融飛灰との混合物のpHが7〜
11になるように前記排出量調整手段を制御するととも
に、前記pHに応じて薬剤量を調整するように前記薬剤
注入手段を制御する制御手段を設けることを特徴とする
ものである。
【0018】第2発明において、廃棄物焼却炉から排出
される焼却飛灰および灰溶融設備から排出される溶融飛
灰はそれぞれ焼却飛灰貯槽および溶融飛灰貯槽に貯留さ
れる。次いで、制御手段により前記焼却飛灰貯槽および
溶融飛灰貯槽のそれぞれに設けられている排出量調整手
段が制御されて、焼却飛灰と溶融飛灰とが混合されて形
成される混合飛灰のpHが7〜11になるように焼却飛
灰および溶融飛灰が排出される。
【0019】前記焼却飛灰貯槽および溶融飛灰貯槽から
排出された焼却飛灰および溶融飛灰からなる混合飛灰に
薬剤注入手段から薬剤が注入される。この薬剤は、前記
制御手段によりその注入量が前記混合飛灰のpH値に応
じて制御されて注入される。次いで、前記混合飛灰と薬
剤とが混合手段により混合されて、前記混合飛灰が混練
される。
【0020】このように焼却飛灰と溶融飛灰とを混合さ
せて混合飛灰とし、この混合飛灰のpHを鉛の溶出しに
くい範囲の値に制御することにより鉛の溶出が低減され
るため、前記重金属溶出防止剤の添加量(添加率)を低
減しても有害な重金属類の溶出を基準値以下に維持しつ
つ、ランニングコストを極めて低減させることができる
という効果を奏する。
【0021】第2発明においては、前記溶融飛灰貯槽に
溶融飛灰量検知手段が設けられ、この溶融飛灰検知手段
により前記溶融飛灰貯槽内の溶融飛灰が少量であると検
知されたときに、前記制御手段は、溶融飛灰貯槽側の排
出調整手段の制御によって溶融飛灰の排出を停止させて
焼却飛灰のみを排出してその焼却飛灰に薬液を注入する
ように薬液注入手段を制御するものであることが好まし
い。この焼却飛灰はpH値は高いものの、鉛の含有率が
低いため、焼却飛灰を混練処理する際に必要な薬剤量は
溶融飛灰および混合飛灰を混練処理する際に必要な薬剤
量より少なくてよい。したがって、溶融飛灰の量が少な
くなり混合飛灰を構成できない場合は焼却飛灰のみを混
練処理することにより、より重金属類溶出防止剤の必要
量を低減させることができるという効果を奏する。
【0022】また、第1,第2発明によれば、焼却飛灰
と溶融飛灰とが混合されてなる混合飛灰のpH値は7〜
11とされているが、好ましいpH値は8.5〜9.5
である。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるばいじん処理
方法およびばいじん処理装置の具体的な実施の形態につ
いて、図面を参照しつつ説明する。
【0024】図1には、本発明の一実施例に係るばいじ
ん処理装置の概略構成図が示されている。
【0025】本実施例のばいじん処理装置1において
は、図示されない焼却炉の集塵装置から排出される焼却
飛灰2を貯留する焼却飛灰貯槽3と、図示されない灰溶
融設備から排出される溶融飛灰4を貯留する溶融飛灰貯
槽5とが併設されている。前記焼却飛灰貯槽3および溶
融飛灰貯槽5には、それぞれ貯蔵されている焼却飛灰2
と溶融飛灰4との排出量を制御するロータリーバルブ
6,7がそれぞれ設けられている。また、前記溶融飛灰
貯槽5には、溶融飛灰4の貯留量を検知するレベル計8
が設けられている。
【0026】前記焼却飛灰貯槽3および溶融飛灰貯槽5
の下流側には、それぞれの貯槽3,5から排出される焼
却飛灰2と溶融飛灰4とを搬送する供給コンベア9が設
けられている。この供給コンベア9の下流側には前記焼
却飛灰2もしくは焼却飛灰2と溶融飛灰4とからなる混
合飛灰が投入される飛灰投入口11aと重金属溶出防止
剤としてのキレート10が投入されるキレート投入口1
1bを有する混練機11が設けられ、この混練機11の
下流側にはその混練機11から排出される排出物を搬送
する養生コンベア12が配されている。なお、前記キレ
ート投入口11aの上流側には、キレートタンク13か
らインバータポンプ14aにより供給量が制御されたキ
レート10と添加水タンク16からインバータポンプ1
4bにより供給量が制御された添加水17とを混合する
ミキサ15が設けられている。
【0027】また、前記供給コンベア9の下流側には、
この供給コンベア9から前記混練機11に供給される混
合飛灰のpH値を測定する自動サンプリング装置18が
設けられている。この自動サンプリング装置18は、前
記供給コンベア9から供給された混合飛灰の間欠サンプ
リングを行うサンプリング部19と、前記サンプリング
部19によりサンプリングされる混合飛灰量を計測する
混合飛灰計量機20と、この計量機20により計測され
た混合飛灰量の10倍の水を計測する水計量機21と、
それぞれの計量機20,21により計測された混合飛灰
と水とを撹拌する撹拌容器22と、この撹拌容器22に
より撹拌された混合溶液の上澄み液のpH値を計測する
pH計23とにより構成されている。なお、自動サンプ
リング装置18は、前記焼却飛灰貯槽3および溶融飛灰
貯槽5のそれぞれのロータリバルブ6,7が共に運転状
態である場合のみに作動するようにされている。
【0028】前記自動サンプリング装置18により測定
された混合飛灰のpH値および前記溶融飛灰貯槽5に設
けられているレベル計8の出力は制御装置24に入力さ
れる。この制御装置24は、これら入力情報に基づいて
所要の演算を行い、ロータリバルブ6,7の回転数およ
びインバータポンプ14a,14bの出力を制御する制
御信号を出力する。
【0029】このように構成されるばいじん処理装置1
において、図示されない焼却炉および灰溶融設備からそ
れぞれ焼却飛灰2および溶融飛灰4が焼却飛灰貯槽3お
よび溶融飛灰貯槽5に貯留される。前記焼却飛灰貯槽3
側のロータリバルブ6は運転状態にされて焼却飛灰2が
供給コンベア9に搬送され、混練機11に供給される。
一方、前記溶融飛灰貯槽5内に貯留された溶融飛灰4が
前記レベル計8の上限値8aに達するまでは、前記制御
装置22によりロータリバルブ7は停止状態に維持され
ている。
【0030】前記焼却飛灰2が前記混練機11に供給さ
れる量は、制御装置24によりロータリバルブ6の回転
数が制御されることにより決定される。また、この制御
装置24にて前記焼却飛灰供給量と予め入力されている
焼却飛灰単独処理時の鉛溶出防止可能なキレート添加率
とに基づいてキレート供給用のインバータポンプ14a
が制御され、必要量のキレート10が混練機11に供給
される。なお、前記キレート10には、添加水17がイ
ンバータポンプ14bを介して前記ミキサ15に供給さ
れて混合される。こうして混練機11に供給された焼却
飛灰2とキレート10とが混練される。この混練された
焼却飛灰2は、混練機11の下流側の養生コンベア12
に供給されて排出される。
【0031】次いで、前記溶融飛灰貯槽5に溶融飛灰4
が満たされて前記レベル計8により上限値8aに達した
信号が前記制御装置24に入力されると、前記ロータリ
バルブ7が運転状態にされ、前記溶融飛灰貯槽5内の溶
融飛灰4が供給コンベア9に供給される。一方、前記焼
却飛灰貯槽3のロータリバルブ6は運転状態にされてい
るため、溶融飛灰4と焼却飛灰2とが前記供給コンベア
9上で混合される。この溶融飛灰4と焼却飛灰2との混
合物、すなわち混合飛灰の一部は自動サンプリング装置
18のサンプリング部19に間欠的に取り込まれ、残り
の混合飛灰は前記混練機11に供給される。
【0032】こうしてサンプリング部19に取り込まれ
た混合飛灰は、その量が計量機20により計測されて、
撹拌容器22に供給される。また、前記撹拌容器22に
は前記水計量機21により前記混合飛灰量の10倍の水
が供給され、前記混合飛灰と水が撹拌される。この撹拌
容器22内て撹拌された混合飛灰スラリーの上澄み液の
pH値がpH計23により計測されて制御装置24に入
力される。こうして得られたpH値に基づいて、前記制
御装置24により前記混合飛灰のpH値が鉛を最も溶出
しにくい値(本実施例では8.5〜9.5程度)となる
ように前記ロータリバルブ6,7の回転数が制御され
る。
【0033】このようにロータリバルブ6,7の回転数
が制御されて混合飛灰の重量とpH値とが制御され、こ
の制御装置24により前記混合飛灰の鉛溶出防止可能な
キレート添加率に基づいてキレート供給用のインバータ
ポンプ14aが制御される。このように制御装置24に
より制御された混合飛灰とキレート10は混練機11に
供給されて混練されて、前記混練機11の下流側の養生
コンベア12に供給されて排出される。この混合飛灰の
混練処理は、前記溶融飛灰貯槽5内の溶融飛灰4が下限
値8bに達するまで繰り返される。
【0034】次いで、前記溶融飛灰貯槽5内の溶融飛灰
4が下限値8bに達した信号が制御装置24に入力され
ると、前記溶融飛灰4が上限値8aに達するまでロータ
リバルブ7が停止状態とされる。こうして、再び焼却飛
灰の単独処理運転が行われる。
【0035】前記焼却飛灰はpH値は12程度と高いも
のの鉛の含有率が少ないため、鉛の溶出を基準値以下
(<0.3mg/リットル)に抑制するのに必要なキレ
ート添加率は約3%であり、前記混合飛灰は鉛の含有率
の高い溶融飛灰が混合されているものの、全体のpH値
が鉛の溶出しにくい値(約8.5〜9.5程度)となる
ように制御されているため、前記鉛の溶出を基準値以下
に抑制するのに必要なキレート添加率は約5%である。
したがって、従来のようにpH値の調整を行わずに焼却
飛灰と溶融飛灰とを混合した混合飛灰を処理する際のキ
レート添加率約20%に比べて、前記焼却飛灰もしくは
混合飛灰の処理に必要なキレート添加率は著しく低下さ
れている。こうして焼却飛灰と溶融飛灰との排出量を調
整させてpH値を制御することにより、鉛の溶出を基準
値以下に維持しつつ混練処理に必要なキレート量を大幅
に減らすことができるという効果を奏する。
【0036】本実施例において、例えば前記混合飛灰の
pH値を鉛の溶出しにくい値に制御した溶融飛灰と焼却
飛灰との混合比が100:15として、通常のごみ処理
設備(表2)から排出される焼却飛灰および溶融飛灰を
混練処理する場合は、前述のキレート添加率を用いて算
出するとキレートの必要量が4.30kg/h(=(1
31−7×15/100)×0.03+(7+7×15
/100)×0.05)となり、従来のキレート必要量
および焼却飛灰と溶融飛灰とを個別に処理した際のキレ
ート必要量に比べて大幅に減量することができる。
【0037】本実施例においては、ごみ焼却設備と焼却
灰単独の灰溶融設備とを併設した施設(焼却飛灰の排出
量に比べて溶融飛灰の排出量が約5%程度のごみ処理設
備)から得られる焼却飛灰と溶融飛灰とを処理する場合
を想定して説明しているため、焼却飛灰と混合飛灰との
運転切り換えが行われているが、例えば溶融飛灰を別の
ごみ処理設備から取り出す等により溶融飛灰を常に確保
できる場合は切り換え運転を行う必要なく、常時に混合
飛灰処理を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係るばいじん処理
装置の概略構成図である。
【図2】図2は、従来のばいじん混練処理装置の概略構
成図である。
【図3】図3は、ばいじんのpHと鉛溶出量との関係図
である。
【符号の説明】
1 ばいじん処理装置 2 焼却飛灰 3 焼却飛灰貯槽 4 溶融飛灰 5 溶融飛灰貯槽 6,7 ロータリバルブ 8 レベル計 9 供給コンベア 10 キレート 11 混練機 12 養生コンベア 13 キレートタンク 14a,14b インバータポンプ 15 ミキサ 16 添加水タンク 17 添加水 18 自動サンプリング装置 19 サンプリング部 20 混合飛灰計量機 21 水計量機 22 撹拌容器 23 pH計 24 制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物焼却炉から排出される焼却飛灰
    と、灰溶融設備から排出される溶融飛灰とを混練処理す
    るばいじん処理方法において、 pHが7〜11になるように前記焼却飛灰と前記溶融飛
    灰とを混合し、これら焼却飛灰と溶融飛灰を混合した混
    合飛灰に薬剤を添加して混練処理することを特徴とする
    ばいじん処理方法。
  2. 【請求項2】 前記混合する溶融飛灰の量が少なくなる
    と、前記焼却飛灰のみを排出してその焼却飛灰に薬剤を
    添加して混練する処理に切り換えることを特徴とする請
    求項1に記載のばいじん処理方法。
  3. 【請求項3】 廃棄物焼却炉から排出される焼却飛灰
    と、灰溶融設備から排出される溶融飛灰との混練処理を
    行うばいじん処理装置において、(a)前記焼却飛灰を
    貯留する焼却飛灰貯槽,(b)前記溶融飛灰を貯留する
    溶融飛灰貯槽,(c)前記焼却飛灰貯槽および溶融飛灰
    貯槽のそれぞれに設けられて、各貯槽内からの飛灰の排
    出量を調整する排出量調整手段,(d)前記焼却飛灰貯
    槽または溶融飛灰貯槽から排出された飛灰内に薬剤を注
    入する薬剤注入手段,(e)前記排出量調整手段を介し
    て排出されたそれぞれの飛灰と前記薬剤とを混合する混
    合手段および(f)前記焼却飛灰と溶融飛灰との混合物
    のpHが7〜11になるように前記排出量調整手段を制
    御するとともに、前記pHに応じて薬剤量を調整するよ
    うに前記薬剤注入手段を制御する制御手段を設けること
    を特徴とするばいじん処理装置。
  4. 【請求項4】 前記溶融飛灰貯槽に溶融飛灰量検知手段
    が設けられ、この溶融飛灰検知手段により前記溶融飛灰
    貯槽内の溶融飛灰が少量であると検知されたときに、前
    記制御手段は、溶融飛灰貯槽側の排出調整手段の制御に
    よって溶融飛灰の排出を停止させて焼却飛灰のみを排出
    してその焼却飛灰に薬液を注入するように薬液注入手段
    を制御するものである請求項3に記載のばいじん処理装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002173548A (ja) * 2000-12-05 2002-06-21 Toshiba Corp 廃プラスチック処理装置
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