JPH1113779A - トリポード型等速ジョイント - Google Patents
トリポード型等速ジョイントInfo
- Publication number
- JPH1113779A JPH1113779A JP9186018A JP18601897A JPH1113779A JP H1113779 A JPH1113779 A JP H1113779A JP 9186018 A JP9186018 A JP 9186018A JP 18601897 A JP18601897 A JP 18601897A JP H1113779 A JPH1113779 A JP H1113779A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rollers
- tripod
- constant velocity
- trunnions
- housing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims abstract description 47
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims abstract description 15
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims abstract description 12
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 10
- 238000005242 forging Methods 0.000 description 5
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 4
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 3
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 206010040844 Skin exfoliation Diseases 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 230000013011 mating Effects 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/16—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
- F16D3/20—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
- F16D3/202—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints
- F16D3/205—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints the pins extending radially outwardly from the coupling part
- F16D3/2055—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints the pins extending radially outwardly from the coupling part having three pins, i.e. true tripod joints
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/16—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
- F16D3/20—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
- F16D3/202—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints
- F16D2003/2026—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints with trunnion rings, i.e. with tripod joints having rollers supported by a ring on the trunnion
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S464/00—Rotary shafts, gudgeons, housings, and flexible couplings for rotary shafts
- Y10S464/904—Homokinetic coupling
- Y10S464/905—Torque transmitted via radially extending pin
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Friction Gearing (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
に、外側ローラ13aの転動方向とガイド凹溝15a、
15a’の方向とがずれることを防止する。そして、ト
ラニオン8,8に生じる軸力を抑えて、振動の発生を抑
えると共に、伝達効率を向上させる。 【解決手段】回転力の伝達時に外側ローラ13a、13
aの外周面は、アンカ側のガイド凹溝15a、15aの
底面を構成する平坦部29A,29Bに当接する。この
状態で、トラニオン8,8の中心軸を上記平坦部29
A,29Bに対し、角度θだけ傾斜させる。また、平坦
部29Bは、径方向内側に向かってストレートに延在す
る。
Description
動系に組み込み、非直線上に存在する回転軸同士間で、
等速で回転力の伝達を行なうトリポード型等速ジョイン
トに関する。
トの一種として従来から、トリポード型等速ジョイント
が広く使用されている。例えば特開昭63−18603
6号公報、同62−233522号公報には、図4〜5
に示すようなトリポード型の等速ジョイント1が記載さ
れている。この等速ジョイント1は、駆動軸等である第
一の回転軸2の端部に固定する中空筒状のハウジング3
と、車輪側の回転軸等である第二の回転軸4の端部に固
定されるトリポード5とを備える。上記ハウジング3の
内周面で円周方向に等間隔の3箇所位置には凹部6、6
を、それぞれ上記内周面から上記ハウジング3の直径方
向外方に向け形成している。
トリポード5は、上記第二の回転軸4の端部に固定する
為のボス部7と、このボス部7の外周面で円周方向に等
間隔の3箇所位置に形成したトラニオン8、8とから構
成される。それぞれ円柱状に形成されたこれら各トラニ
オン8、8の周囲には、それぞれローラ9、9を、ニー
ドル軸受10を介して回転自在に、且つ軸方向に互る若
干の変位自在に支持している。そして、これら各ローラ
9、9を上記ハウジング3内周面の凹部6、6に嵌合さ
せることにより、等速ジョイント1を構成している。
尚、上記各凹部6、6を構成するそれぞれ1対ずつの内
側面11、11は、それぞれ円弧状凹面としている。従
って、上記各ローラ9、9は、これら1対の内側面1
1、11同士の間に、転動及び揺動自在に支持される。
使用時、例えば第一の回転軸2が回転すると、この回転
力は、ハウジング3から、ローラ9、9、ニードル軸受
10、トラニオン8、8を介して、トリポード5のボス
部7に伝わる。そして、このボス部7を端部に固定した
第二の回転軸4を回転させる。又、第一の回転軸2の中
心軸と第二の回転軸4の中心軸とが不一致の場合(等速
ジョイント1にジョイント角が存在した場合)には、こ
れら両回転軸2、4の回転に伴って上記各トラ二オン
8、8が、上記各凹部6、6の内側面11、11に対し
て、図4〜5に示す様にトリポード5のボス部7を中心
として揺動する方向に変位する。この際、上記各トラニ
オン8、8の周囲に支承されたローラ9、9が、上記各
凹部6、6の内側面上を転動すると共に、上記各トラニ
オン8、8の軸方向に変位する。これらの動きにより、
周知の様に、第一、第二の両回転軸2、4の間で等速性
を確保する。
ト1の場合、ジョイント角が存在する状態で第一、第二
の回転軸2、4を回転させると、上記各ローラ9、9が
複雑な運動を行なう。即ち、この状態で上記各ローラ
9、9は、上記各内側面11、11に沿ってハウジング
3の軸方向に向きを変えながら移動し、しかもトラニオ
ン8、8の軸方向に変位する。上記各ローラ9、9にこ
の様に複雑な動きをさせると、これら各ローラ9、9の
外周面と上記各内側面11、11との間の相対変位が必
ずしも円滑に行なわれなくなって、これら両面間に比較
的大きな摩擦が発生する。この結果、図4〜5に示す様
な構造の等速ジョイント1の場合には、1回転3次の軸
力が発生する。そして、自動車に組み込まれ大きなジョ
イント角を付した状態で大きなトルクを伝達する際等、
著しい場合にはシャダー(shudder)と呼ばれる
振動が発生する事が知られている。
構造として、前記特開昭63−186036号公報に
は、図6〜8に示す様な等速ジョイント1aが記載され
ている。この改良型の等速ジョイント1aの場合には、
各トラニオン8、8の周囲に設けたローラ9a、9a
を、それぞれ内側ローラ12と外側ローラ13とから構
成している。このうちの内側ローラ12は、内周面を円
筒面に、外周面を球状凸面に、それぞれ形成し、軸受1
4により上記各トラニオン8、8の周囲に、回転のみ自
在に支持している。又、上記外側ローラ13は、内周面
を円筒面とし、上記内側ローラ12の周囲に、揺動及び
この内側ローラ12の軸方向に亙る変位自在に嵌合させ
ている。又、上記外側ローラ13の外周面は、ハウジン
グ3の内周面に形成した凹部6、6毎に1対ずつ設けら
れたガイド面31、31に、上記ハウジング3の軸方向
(図6、8の左右方向、図7の表裏方向)に亙る変位の
み自在に転接させている。
イント1aの場合には、ローラ9a、9aがハウジング
3の軸方向に亙って変位する事は、これら各ローラ9
a、9aを構成する外側ローラ13、13の転動により
許容する。又、ローラ9a、9aがトリポード5を中心
として揺動及びトラニオン8、8の軸方向に亙って変位
する事は、上記各ローラ9a、9aを構成する内側ロー
ラ12が上記各外側ローラ13、13に対して揺動及び
摺動する事により許容する。これら外側、内側各ローラ
13、12の外周面が相手面に対して行なう変位は、図
4〜5に示した構造でローラ9、9が内側面11、11
及びトラニオン8、8に対して行なう変位に比べて単純
であり、安定した変位を行なえる。従って、等速ジョイ
ント1aの回転に伴って発生する軸力を低減し、大きな
ジョイント角を付した状態で大きなトルクを伝達する際
にも、不快な振動が発生する事を抑えられる。
2例の構造の弱点をなくして、トリポード型等速ジョイ
ントの耐久性を確保する為の新たな構造として特願平8
−4073号、同8−138335号には、図9〜11
に示す様な構造が記載されている。この先発明の構造の
場合も、軸方向一端側が開口した中空筒状のハウジング
3aは、その他端側(図9の背面側)中心部を、図示し
ない第一の回転軸の端部に固定する。一方、トリポード
5は、やはり図示しない第二の回転軸の端部に固定す
る。
部6a、6aを、円周方向に亙り等間隔に、このハウジ
ング3aの直径方向外方に向けて形成している。又、こ
れら各凹部6a、6aの内面で互いに対向する部分に
は、各凹部6a、6a毎に1対ずつのガイド凹溝15、
15を、それぞれ上記ハウジング3aの軸方向(図9の
表裏方向、図10〜11の左右方向)に亙り形成してい
る。即ち、上記各凹部6a、6aの内面の一部で互いに
対向する部分は、両側部分よりも凹ませて、上記各ガイ
ド凹溝15、15としている。上記各凹部6a、6a毎
に1対ずつ設けたガイド凹溝15、15の底面16、1
6同士は、互いに平行にしている。又、これら各凹部6
a、6a毎に1対ずつ設けたガイド凹溝15、15の幅
W15は、互いに等しくしている。
転軸の端部を固定自在な円筒状のボス部7の外周面に3
本のトラニオン8、8を、円周方向に亙り等問隔に固設
している。これら各トラニオン8、8は、それぞれが上
記3個の凹部6a、6a内に進入自在である。尚、上記
ボス部7の内周面にはスプライン溝17を形成して、こ
のボス部7と上記第二の回転軸との間で大きな回転カの
伝達を可能にしている。
ぞれ内側ローラ12a、12aを、それぞれラジアルニ
ードル軸受18、18を介して、回転自在且つ上記各ト
ラニオン8、8の軸方向に亙る変位自在に支持してい
る。これら各ラジアルニードル軸受18、18は、保持
器を設けない、所謂総ころ軸受である。但し、負荷条件
によっては、保持器付ニードル軸受を使用する事もでき
る。又、上記各トラニオン8、8の先端部で上記各ラジ
アルニードル軸受18、18よりも突出した部分には、
円環状の抑えリング19、19を外嵌している。更に、
上記各トラニオン8、8の先端部でこれら各抑えリング
19、19よりも突出した部分に形成した係止溝20に
は、止め輪21を係止している。従って、上記各抑えリ
ング19、19及び上記各ラジアルニードル軸受18、
18を構成するニードル22、22が、上記各トラニオ
ン8、8から抜け出る事はない。
9、19の外端縁部(ボス部7の外周面から遠い側の端
部)に、直径方向外方に突出する係止鍔23、23を形
成している。これら各係止鍔23、23の外径D23は、
上記各内側ローラ12a、12aの内径R12aよりも大
きい(D23>R12a)。従って、これら各内側ローラ1
2a、12aは、上記各トラニオン8、8に対して軸方
向に変位自在ではあるが、その変位量は、上記ボス部7
の外周面と上記係止鍔23、23とにより制限される。
上記各内側ローラ12a、12aの内周面は、上記各ト
ラニオン8、8の軸方向に亙る変位を自在とすぺく、円
筒面24としている。これに対して、これら各内側ロー
ラ12a、12aの外周面は、球状凸面25としてい
る。
8、8の周囲に回転及び軸方向に亙る変位自在に支持さ
れた、上記各内側ローラ12a、12aの周囲には、外
側ローラ13a、13aを支持している。そして、これ
ら各外側ローラ13a、13aの外周面を、前記各凹部
6a、6a毎に1対ずつ設けられたガイド凹溝15、1
5に、前記ハウジング3aの軸方向に亙る変位のみ自在
に転接させる、円筒面状の転動面としている。この為
に、上記各外側ローラ13a、13aの外径D13aは、
対をなすガイド凹溝15、15の(底面16、16同士
の)間隔D15よりも僅かに小さく(D13a<D15)して
いる。又、上記各外側ローラ13a、13aの幅W13a
は、上記各ガイド凹溝15、15の幅W15よりも僅か
に小さく(W13a<W15)している。
周面は、球状凹面26としている。そして、この球状凹
面26の中心点を各外側ローラ13a、13aの中心軸
上に置く事により、これら球状凹面26と球状凸面25
とを揺動変位自在に組み合わせ自在としている。上記外
側ローラ13a、13aは、これら球状凹面26と球状
凸面25とを嵌合させる事により、上記各内側ローラ1
2aの外側に揺動自在に外嵌している。尚、上記各外側
ローラ13a、13aの内周面の直径方向反対側2個所
には、これら各外側ローラ13a、13aの内側に上記
各内側ローラ12a、12aを嵌合させる為の入れ溝2
7、27を形成している。尚、これら各入れ溝27、2
7に関しては、実開平5−67821号公報等に記載さ
れている様に、従来から周知である。
型等速ジョイントの場合、各内側ローラ12a、12a
及び外側ローラ13a、13aがハウジング3aの軸方
向に亙って変位する事は、上記各外側ローラ13a、1
3aがガイド凹溝15、15に対して転動する事により
許容する。又、トラニオン8、8がトリポード5のボス
部7を中心として揺動する事は、上記各内側ローラ12
a、12aが上記各外側ローラ13a、13aに対して
揺動する事により許容する。又、上記各内側ローラ12
a、12a及び外側ローラ13a、13aが前記各トラ
ニオン8、8の軸方向に変位する事は、ラジアルニード
ル軸受18、18を介して上記各トラニオン8、8に支
持された上記各内側ローラ12a、12aが、これら各
トラニオン8、8に対して変位する事により許容する。
更に、先発明のトリポード型等速ジョイントの場合に
は、構成各部材同士の当接部が比較的広い面積で摺接す
る為、これら構成各部材の摩耗及び早期剥離を低減でき
る。
先発明のトリポード型等速ジョイントの場合、各外側ロ
ーラ13a、13aの外側面とガイド凹溝15、15の
内側面との摺接に基づく摩擦抵抗が安定せず、必ずしも
伝達効率が良くない。この理由に就いて、図12〜14
により説明する。
心軸と第二の回転軸4の中心軸とが不一致の状態でこれ
ら両回転軸2、4同士の間で回転力の伝達を行なうと、
トリポード5を構成する3本のトラニオン8は、ボス部
7を中心に往復揺動する。これに対して上記各外側ロー
ラ13aは、カイド凹溝15に沿って、ハウジング3a
の軸方向(図12の左右方向)に往復移動するのみであ
る。この結果、上記各外側ローラ13aには、上記ガイ
ド凹溝15と直角方向の力が加わる。尚、図12〜14
に記載したガイド凹溝15aは、本発明の実施の形態と
同様の形状を有するが、図9〜11に示した形状を有す
るガイド凹溝15の場合でも同様である。例えば、上記
トラニオン8が、図12(A)の状態から同図(B)の
状態に変位する際には、上記外側ローラ13aに押圧方
向(図12の上方向)の力が加わり、この外側ローラ1
3aの外周寄り外側面(上記ボス部7から遠い側の面
で、図12の上面)が、上記ガイド凹溝15a(15)
の内側面に押し付けられる。これに対して、上記トラニ
オン8が、図12(B)の状態から同図(A)の状態に
変位する際には、上記外側ローラ13aに引っ張り方向
(図12の下方向)の力が加わり、この外側ローラ13
aの内周寄り外側面(上記ボス部7側の面で、図12の
下面)が、上記ガイド凹溝15a(15)の内側面に押
し付けられる。
の幅W13aは、上記ガイド凹溝15(15a)の幅W1
5よりも僅かに小さく(W13a<W15)している。この
理由は、上記外側ローラ13aの外側面と上記ガイド溝
15(15a)の内側面とが互いに強く擦れ合う事を防
止する為である。従って、これら外側ローラ13aの外
側面と上記ガイド溝15a(15)の内側面との間に
は、図13に示す様な隙間28が形成される。又、上記
トラニオン8が上記ボス部7を中心に揺動する際に上記
外側ローラ13aには、球状凸面25と球状凹面26と
の摩擦に基づき、上記ガイド溝15a(15)に対し傾
斜させる方向の力が作用する。そして、この力と上記隙
間28との存在に基づいて上記外側ローラ13aは、上
記ガイド溝15a(15)に対し、図14に誇張して示
す様に傾斜する。
15a(15)に対し傾斜すると、上記トラニオン8の
揺動に基づいて上記外側ローラ13aが、上記ガイド溝
15a(15)に対し乗り上げる傾向となり、このガイ
ド溝15a(15)の内側面と外側ローラ13aの外側
面との間に大きな摩擦力が作用する。この為、上記外側
ローラ13aの転動が円滑に行なわれなくなって、トリ
ポードジョイント1aの内部での摩擦損失が増大し、こ
のトリポードジョイント1aの伝達効率が低減するだけ
でなく、上記トラニオン8に加わる軸力が増大する。こ
の様な軸力の増大に伴って、大きなジョイント角を付し
た状態で大きなトルクを伝達する際等、使用条件が厳し
い場合には、前述したシャダーと呼ばれる振動の発生を
抑えきれない可能性がある。本発明のトリポード型等速
ジョイントは、上述の様な原因による振動の発生を防止
するものである。
速ジョイントは、従来の、或は前述した先発明のトリポ
ード型等速ジョイントと同様に、第一の回転軸の端部に
固定される、軸方向一端側が開口した中空筒状のハウジ
ングと、このハウジングの内周面に円周方向に亙って等
間隔に形成された3個の凹部と、これら各凹部の内面で
互いに対向する部分に、それぞれ上記ハウジングの軸方
向に亙って各凹部毎に1対ずつ形成され、それぞれの底
面を平坦面としたガイド凹溝と、上記各凹部内に進入す
る3本のトラニオンを外周面に円周方向に亙って等間隔
に固設し、第二の回転軸の端部に固定されるトリポード
と、それぞれ上記各トラニオンの外周面に、回転自在に
支持された3個の内側ローラと、それぞれの外周面を上
記各凹部毎に1対ずつ設けられたガイド凹溝に上記ハウ
ジングの軸方向に亙る変位のみ自在に転接する円筒面状
の転動面とすると共に、上記各内側ローラに揺動自在に
外嵌された3個の外側ローラとを備え、これら各外側ロ
ーラの上記各トラニオンの軸方向に互る変位を自在とし
ている。
トに於いては、上記各凹部毎に1対ずつ設けられたガイ
ド凹溝のうち、少なくとも回転伝達時に上記外側ローラ
の外周面が押圧されるガイド凹溝の底面と上記各トラニ
オンの中心軸とを、ジョイント角が0度の状態で互いに
非平行とし、前記ガイド凹溝の一対の底面の一方にの
み、前記外側ローラの内方側面と当接する当接部を設け
ている。
等速ジョイントが、第一の回転軸の端部に固定されるハ
ウジングと第二の回転軸の端部に固定されるトリポード
との間で回転力の伝達を行なう際の作用自体は、前述し
た従来の、或は先発明のトリポード型等速ジョイントの
場合と同様である。
トは、上記外側ローラの外周面が押圧されるガイド凹溝
の底面と上記各トラニオンの中心軸とを、互いに非平行
としている為、回転伝達時に外側ローラの片側外側面
が、上記カイド凹溝の片側内側面に押し付けられた状態
のままとなる。この為、上記外側ローラが上記ガイド凹
溝に対して大きく傾斜することがなくなり、このガイド
凹溝に沿う外側ローラの転動が円滑に行なわれるように
なる。この結果、トリポード型等速ジョイントの内部で
発生する摩擦に基づく損失の低減を図り、トリポード型
等速ジョイントの伝達効率の向上を図れるだけでなく、
シャダーと呼ばれる振動の発生を有効に抑えることがで
きる。また、前記ガイド凹溝の一対の底面の一方にの
み、前記外側ローラの内方側面と当接する当接部を設け
ているので、他方の底面はストレートに延在させること
ができ、それにより例えばハウジングの鍛造成形を容易
とすることができる。
1例を示している。尚、本発明の特徴は、ジョイント角
を付した状態での回転力伝達時に、トリポード型等速ジ
ョイント内部での摩擦損失を低減すると共に、シャダー
と呼ばれる振動の発生を防止する為の構造にある。本例
の場合、その他の部分の構造及び作用に就いては、前述
の図9〜11に示した先発明の構造とほぼ同様である
為、同等部分に関する図示及び説明は、省略若しくは簡
略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。更
に、ガイド凹溝やローラ等は三組共通するため、煩雑さ
を回避すべく一組のみ符号を付している。尚、図1〜2
に示した本発明に係る構造と、図9〜11に示した先発
明に係る構造とを比較した場合、ハウジング3aの形状
が異なるが、このハウジング3aの形状の相違は、本発
明の要旨には関係しない。又、本例の構造を自動車の駆
動系に組み込んだ状態で自動車を前進させると、ハウジ
ング3a及びトリポード5は、図1の反時計方向に回転
する。従って、次述するガイド凹溝15a、15aと外
側ローラ13a、13aとの係合部のうち、時計方向前
側のガイド凹溝15a、15aと外側ローラ13a、1
3aの外周面とが、互いに当接して回転力を伝達するア
ンカ側となる。これに対して、時計方向後側のガイド凹
溝15a’、15a’と外側ローラ13a、13aの外
周面とが、互いに離隔する反アンカ側となる。
に、円周方向に亙って等間隔に形成した各凹部6a、6
aには、これら各凹部6a、6a毎に1対ずつのガイド
凹溝15a、15a’を設けている。ガイド凹溝15a
は、幅方向中央部の平坦部29Aの径方向内側のみに傾
斜部30Aを形成し、ガイド凹溝15a’は、幅方向中
央部の平坦部29Bの径方向外側のみに傾斜部30Bを
形成し、平坦部29Bは内方にストレートに延在してい
る。すなわち、ガイド凹溝15a、15a’は、非対称
の形状を有し、トラニオン軸に向かって幅寸法を大きく
している。かかる非対称のガイド凹溝形状は、ハウジン
グ3aを形成する際に、鍛造における素材の絞りを容易
にする。
オン8、8を、それぞれ上記各凹部6a、6a内に進入
させている。特に、本発明のトリポード型等速ジョイン
トの場合には、上記ハウジング3aとトリポード5との
間で回転力の伝達を行なっている状態で、これら各トラ
ニオン8、8に関して上記各凹部6a、6a及び外側ロ
ーラ13a、13aを、非対称に配置している。即ち、
上述の様に、本例の構造を自動車の駆動系に組み込んだ
状態で自動車を前進させると、ハウジング3aがトリポ
ード5を図1の反時計方向に回転させ、アンカ側である
回転方向後側に存在するガイド凹溝15a、15aの平
坦部29A、29Aと上記各外側ローラ13a、13a
の外周面とが当接する。本例の場合には、この様に平坦
部29A、29Aと上記各外側ローラ13a、13aの
外周面と互いに当接させ、かつジョイント角を0度とし
た状態で、上記各トラニオン8,8とアンカ側のガイド
凹溝15a、15aの平坦部29A,29Aとが互いに
傾斜した状態で対向するように、構成各部の形状並びに
寸法を規制している。
設けられたガイド凹溝15a、15a’のうち、アンカ
側のガイド凹溝15a、15aの底面である平坦部29
A、29Aと、上記各トラニオン8、8の中心軸X、X
とを、角度θだけ傾斜させて、互いに非平行としてい
る。本例の場合、上記各平坦部29A、29Aの延長線
Yと上記各中心軸X、Xとの距離が、直径方向外方に向
かう程小さくなる様にしている。尚、上記各中心軸X、
Xは、上記ハウジング3aとトリポード5との間にジョ
イント角を付した状態では、図1の表裏方向に傾斜す
る。従って、上記各平坦部29A、29Aとトラニオン
8、8の中心軸X、Xとを互いに非平行にするとは、上
記ハウジング3aをその端部に固定する第一の回転軸の
軸心と、上記トリポード5をその端部に固定する第二の
回転軸の軸心とを一致させた、ジョイント角が0度の状
態で言う。
ド型等速ジョイントは、上記各外側ローラ13a、13
aの外周面が押圧される平坦部29A、29Aと上記各
トラニオン8、8の中心軸X、Xとを、ジョイント角が
0度の状態で互いに非平行としている為、回転伝達時に
上記各外側ローラ13a、13aの片側外側面が、上記
各ガイド凹溝15a、15a’の片側内側面に押し付け
られた状態のままとなる。この理由は、次の通りであ
る。
5a、15a’のうち、アンカ側のガイド凹溝15a、
15aの平坦部29A、29Aが、上記各外側ローラ1
3a、13aの外周面を押圧する。そして、この反作用
として、これら各外側ローラ13a、13aの外周面が
上記各平坦部29A、29Aに押し付けられる。本発明
のトリポード型等速ジョイントの場合、これら各平坦部
29A、29Aと上記各トラニオン8、8の中心軸X、
Xとを互いに非平行としたことに伴ない、上記各外側ロ
ーラ13a、13aを軸方向に変位させる方向の分力が
発生する。そして、この分力に基づき上記各外側ローラ
13a、13aが、内側ローラ12a、12aと共にト
ラニオン8、8の軸方向に変位して、上記ガイド凹溝1
5a、15aの片側内側面である領斜部30Aに押し付
けられる。
a、13aが、平坦部29A、29Aと上記各トラニオ
ン8、8の中心軸X、Xとの間隔が広くなる側に変位す
る。従って、本例の場合には、等速ジョイント1aの直
径方向内側部分で、上記各外側ローラ13a、13aの
外側面と上記各ガイド凹溝15a、15aの内側面であ
る傾斜部30Aとが当接する。等速ジョイント1aの直
径方向外側部分では、上記各外側ローラ13a、13a
の外側面と上記各ガイド凹溝15a’、15a’の外側
面30Bとの間に、常に隙間28(図13参照)が存在
するようになる。
が転動しようとする方向が、上記各ガイド凹溝15a、
15aの長さ方向(図1の表裏方向)に対して大きく傾
斜することがなくなり、これら各ガイド凹溝15a、1
5aに沿う上記各外側ローラ13a、13aの転動が円
滑に行なわれるようになる。この結果、トリポード型等
速ジョイントの内部で発生する摩擦にもとづく損失の低
減を図り、トリポード型等速ジョイントの伝達効率の向
上を図れるだけでなく、シャダーと呼ばれる振動の発生
を有効に抑えることができる。
5a’の平坦部29B、29Bは、アンカ側のガイド凹
溝15a、15aの平坦部29A、29Aと平行にして
いる。この理由は、動力伝達時に上記各外側ローラ13
a、13aの中心軸が上記各トラニオン8、8の中心軸
に対して傾斜することに鑑み、これら各外側ローラ13
a、13aの外周面と反アンカ側の平坦部29B、29
Bとが擦れ合うことを防止する為である。即ち、各外側
ローラ13a、13aの外周面と反アンカ側の平坦部2
9B、29Bとが擦れ合うと、これら各外側ローラ13
a、13aの回転抵抗が大きくなり、等速ジョイント1
a内での動力損失が増大すると共に、軸力が増大する。
そこで、上記反アンカ側のガイド凹溝15a’、15
a’の平坦部29B、29Bを上述の方向に傾斜させる
ことにより、動力損失及び軸力の増大を防止している。
溝15a、15a’を(図9〜11に示す様な断面矩形
ではなく)、平坦部29と傾斜部30Aとを備えるよう
形成した場合には、トリポード型等速ジョイントの内部
で発生する摩擦に基づく動力損失の低減をより確実に図
り、トリポード型等速ジョイントの伝達効率の向上を図
れる。即ち、上記各ガイド凹溝15a、15a’の断面
形状を上述のようにしている為、反アンカ側のガイド凹
溝15a’、15a’の内面と上記各外側ローラ13
a、13aの外面とが、上記各トラニオン8、8の揺動
の全範囲に亙り互いに摺接しない。言い換えれば、アン
カ側のガイド凹溝15a、15aの片側内側面と上記各
外側ローラ13a、13aの片側外側面とが摺接するの
みとなる。
外径D13a(図9参照)は、前記各凹部6a、6a毎に
1対ずつ形成したガイド凹溝15a、15a’の平坦部
29A、29B同士の間隔D29よりも僅かに小さく(D
13a<D29)している。従って、動力伝達時に上記各外
側ローラ13a、13aの外側面は、アンカ側のガイド
凹溝15a、15aの内側面に当接する反面、反アンカ
側のガイド凹溝15a’、15a’の内側面とは離隔す
る。前述の図9〜11に示したような、断面矩形のガイ
ド凹溝15、15の場合には、必ずしも各外側ローラ1
3a、13aの外側面がアンカ側のガイド凹溝15、1
5の内側面から離隔せす、等速ジョイント内での動力損
失が増大する場合が考えられる。これに対して、本例の
場合には、反アンカ側のガイド凹溝15a’、15a’
の内側面がない為、上記各外側ローラ13a、13aの
外側面の摺接を防止して、等速ジョイント内での動力損
失を小さく抑えられる。又、本例の構造で、トラニオン
8の中心軸Xと平坦部30の延長線Yとの距離が、直径
方向外方に向う程大きくなる方向に、これら中心軸Xと
延長線Yとを傾斜させても良い。この場合、外側ローラ
13a、30Bでガイドされる。
るような場合には、ハウジング3aはトリポード5を時
計方向に回転させる。かかる場合には、アンカ側である
回転方向後側に存在するガイド凹溝15a’、15a’
の平坦部29B、29Bと上記各外側ローラ13a、1
3aの外周面とが当接する。本例の場合には、この様に
平坦部29B、29Bと上記各外側ローラ13a、13
aの外周面と互いに当接させ、かつジョイント角を0度
とした状態で、上記各トラニオン8,8とアンカ側のガ
イド凹溝15a’、15a’の平坦部29B,29Bと
が互いに傾斜した状態で対向するように、構成各部の形
状並びに寸法を規制している。
5a、15a’のうち、アンカ側のガイド凹溝15
a’、15a’の平坦部29B、29Bが、上記各外側
ローラ13a、13aの外周面を押圧する。そして、こ
の反作用として、これら各外側ローラ13a、13aの
外周面が上記各平坦部29B、29Bに押し付けられ
る。本発明のトリポード型等速ジョイントの場合、これ
ら各平坦部29B、29Bと上記各トラニオン8、8の
中心軸X、Xとを互いに非平行としたことに伴ない、上
記各外側ローラ13a、13aを軸方向に変位させる方
向の分力が発生する。そして、この分力に基づき上記各
外側ローラ13a、13aが、内側ローラ12a、12
aと共にトラニオン8、8の軸方向に変位して、上記ガ
イド凹溝15a’、15a’の片側外側面である領斜部
30Bに押し付けられる。
a、13aが、平坦部29B、29Bと上記各トラニオ
ン8、8の中心軸X、Xとの間隔が広くなる側に変位す
る。従って、本例の場合には、等速ジョイント1aの直
径方向内側部分で、上記各外側ローラ13a、13aの
外側面と上記各ガイド凹溝15a’、15a’の外側面
である傾斜部30Bとが当接する。等速ジョイント1a
の直径方向内側部分では、上記各外側ローラ13a、1
3aの内側面は何れにも当接することはない(図1参
照)。即ち、各外側ローラ13a、13aの内側面の当
接を、確実に回避することができる。
が転動しようとする方向が、上記各ガイド凹溝15
a’、15a’の長さ方向(図1の表裏方向)に対して
大きく傾斜することがなくなり、これら各ガイド凹溝1
5a、15aに沿う上記各外側ローラ13a、13aの
転動が円滑に行なわれるようになる。この結果、トリポ
ード型等速ジョイントの内部で発生する摩擦にもとづく
損失の低減を図り、トリポード型等速ジョイントの伝達
効率の向上を図れるだけでなく、シャダーと呼ばれる振
動の発生を有効に抑えることができる。なお、かかる場
合の軸力は、自動車が前進する場合(ハウジング3aが
反時計方向に回転する場合)とほぼ同じである。かかる
トリポード型等速ジョイントは、回転方向が異なる左右
両輪の駆動に用いることができ、よって部品の共通化を
図ることができる。
る。なお、第2例については、図1に示す第1例に対し
て異なる点を中心に説明し、共通する部分については詳
細な説明を省略する。
は、そのハウジング103aの形状である。より具体的
には、ガイド凹溝115aは、幅方向中央部の平坦部1
29Aの径方向両側に傾斜部130A、130Bを形成
し、ガイド凹溝115a’は、傾斜部を形成していな
い。ガイド凹溝115a、115a’も、非対称の形状
を有し、開口部に向かう程幅寸法を大きくしている。か
かる非対称のガイド凹溝形状は、ハウジング103aを
形成する際に、鍛造における素材の絞りを容易にする。
に組み込んだ状態で自動車を前進させると、ハウジング
103aがトリポード5を図2の反時計方向に回転さ
せ、アンカ側である回転方向後側に存在するガイド凹溝
115a、115aの平坦部129A、129Aと上記
各外側ローラ13a、13aの外周面とが当接する。従
って、本例の場合には、等速ジョイント1aの直径方向
内側部分で、上記各外側ローラ13a、13aの外側面
と上記各ガイド凹溝115a、115aの内側面である
傾斜部130Aとが当接する。等速ジョイント1aの直
径方向外側部分では、上記各外側ローラ13a、13a
の外側面と上記各ガイド凹溝115a、115aの外側
面130Bとの間に、常に隙間28(図13参照)が存
在するようになる。
が転動しようとする方向が、上記各ガイド凹溝115
a、115aの長さ方向(図1の表裏方向)に対して大
きく傾斜することがなくなり、これら各ガイド凹溝11
5a、115aに沿う上記各外側ローラ13a、13a
の転動が円滑に行なわれるようになる。この結果、トリ
ポード型等速ジョイントの内部で発生する摩擦にもとづ
く損失の低減を図り、トリポード型等速ジョイントの伝
達効率の向上を図れるだけでなく、シャダーと呼ばれる
振動の発生を有効に抑えることができる。
103aがトリポード5を図2の時計方向に回転させ、
アンカ側である回転方向後側に存在するガイド凹溝11
5a’、115a’の平坦部129B、129Bと上記
各外側ローラ13a、13aの外周面とが当接する。か
かる場合には、外側ローラ13a,13aは、反アンカ
側でガイド支持されるため、回転抵抗が大きくなる。即
ち、自動車が動いているときのほとんどは前進であるこ
とに鑑み、図2の例は、前進専用のトリポード等速ジョ
イントとしている。なお、かかるトリポード等速ジョイ
ントは、左右両輪用として、鏡像の関係にある二種類の
ハウジングを用意する必要がある。
ートに延在させているので、外側ローラ13aとの無用
の当接を回避し、ハウジング103aの鍛造成形を容易
にする。また、本例の場合は、外側ローラ13aは、傾
斜部130A、130Bで両側からガイド支持されるた
め、動作が安定する。
2例の場合も、延長線Y、Y’と中心軸Xとの傾斜角度
θは、外側ローラ13a、13bをトラニオン8、8の
軸方向に変位させる為に要する必要最小限の分力を発生
させる面から、設計的に規制する。即ち、上記傾斜角度
θが小さ過ぎると、上記分力が小さ過ぎて、上記各外側
ローラ13a、13bをトラニオン8、8の軸方向に変
位させる事ができず、前述の図14に示した様な、外側
ローラ13aの傾斜を防止する作用が不十分となり、上
記各トラニオン8、8に作用する軸力が増大する。これ
に対して、上記傾斜角度θを大きくし過ぎると、上記分
力が過大になり、上記外側ローラ13a、13bの片側
外側面と上記ガイド凹溝15aの片側内側面との当接圧
が過大になり、この外側ローラ13a、13bの転動が
円滑に行なわれなくなって、やはり上記各トラニオン
8、8に作用する軸力が増大する。この軸力の増大が振
動に結びつくことは、前述した通りである。
を1.5〜3.5度の範囲、更に好ましくは2〜3度
(本例では2.3度)の範囲に規制すれば、上記各トラ
ニオン8、8に作用する軸力を十分に低減できることが
分った。図3は、この実験の結果を示している。この図
3で、横軸は上記傾斜角度θを、縦軸はトラニオン8に
発生する軸力の大きさ(軸力値)を、それぞれ表してい
る。このような実験を、ハウジング3aの中心軸とトリ
ポード5との中心軸との交差角度(ジョイント角)を1
0〜20度の範囲で2度刻みに6通りに変えつつ行なっ
た。尚、ジョイント角と曲線との対応に就いては、図3
の右部に記載した。
1.5〜3.5度の範囲、更に好ましくは2〜3度の範
囲に規制すれば、上記各トラニオン8、8に作用する軸
力を十分に低減できる。又、上記傾斜角度θを設ける事
による軸力の低減効果は、ジョイント角が大きくなる程
顕著になる。尚、以上の説明から明らかな通り、本発明
は大きなジョイントを付した状態でシャダーと呼ばれる
振動が発生するのを防止するものである。ジョイント角
が0度の状態でガイド凹溝の底面の方向を規制したの
は、この底面の傾斜方向を表現する為の便宜上のもので
ある。
は、以上に述べた通り構成され作用するので、内部で発
生する摩擦に基づく動力損失の低減を図り、伝達効率の
向上を図ると共に、動力伝達時に発生する振動の低減に
も寄与できる。またガイド凹溝の一対の底面の一方にの
み、外側ローラの内方側面と当接する当接部を設けてい
るので、他方の底面はストレートに延在させることがで
き、それにより例えばハウジングの鍛造成形を容易とす
ることができる。
面図。
斜角度並びにジョイント角がトラニオンの軸力値に及ぼ
す影響を示す線図。
示す略斜視図。
ジョイント角が0度の状態で示す部分切断側面図。
に相当する図。
示す部分切断正面図。
示す、図9のC−C断面図。
同様の図。
における各部の挙動を説明するための、図10〜11と
同様の図。
の間に存在する隙間を誇張して示す、部分切断正面図。
の間に存在する隙間に基づいて外側ローラが傾斜した状
態を誇張して示す、図11と同様の図。
Claims (1)
- 【請求項1】 第一の回転軸の端部に固定される、軸方
向一端側が開口した中空筒状のハウジングと、 このハウジングの内周面に円周方向に亙って等間隔に形
成された3個の凹部と、 これら各凹部の内面で互いに対向する部分に、それぞれ
上記ハウジングの軸方向に亙って各凹部毎に1対ずつ形
成され、それぞれの底面を平坦面としたガイド凹溝と、 上記各凹部内に進入する3本のトラニオンを外周面に円
周方向に亙って等間隔に固設し、第二の回転軸の端部に
固定されるトリポードと、 それぞれ上記各トラニオンの外周面に、回転自在に支持
された3個の内側ローラと、 それぞれの外周面を上記各凹部毎に1対ずつ設けられた
ガイド凹溝に上記ハウジングの軸方向に亙る変位のみ自
在に転接する円筒面状の転動面とすると共に、上記各内
側ローラに揺動自在に外嵌された3個の外側ローラとを
備え、 これら各外側ローラの上記各トラニオンの軸方向に亙る
変位を自在としたトリポード型等速ジョイントに於い
て、 上記各凹部毎に1対ずつ設けられたガイド凹溝のうち、
少なくとも回転伝達時に上記外側ローラの外周面が押圧
されるガイド凹溝の底面と上記各トラニオンの中心軸と
をジョイント角が0度の状態で互いに非平行とし、 かつ前記ガイド凹溝の一対の底面の一方にのみ、前記外
側ローラの内方側面と当接する当接部を設けたことを特
徴とするトリポード型等速ジョイント。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18601897A JP3690074B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | トリポード型等速ジョイント |
US09/058,804 US6168528B1 (en) | 1997-06-27 | 1998-04-13 | Tripod type constant velocity joint |
DE19822464A DE19822464A1 (de) | 1997-06-27 | 1998-05-19 | Dreifuß-Konstantgeschwindigkeitsgelenk |
KR1019980018082A KR19990006473A (ko) | 1997-06-27 | 1998-05-20 | 트리포드형 등속 조인트 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18601897A JP3690074B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | トリポード型等速ジョイント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1113779A true JPH1113779A (ja) | 1999-01-22 |
JP3690074B2 JP3690074B2 (ja) | 2005-08-31 |
Family
ID=16180958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18601897A Expired - Fee Related JP3690074B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | トリポード型等速ジョイント |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6168528B1 (ja) |
JP (1) | JP3690074B2 (ja) |
KR (1) | KR19990006473A (ja) |
DE (1) | DE19822464A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002538380A (ja) * | 1999-02-24 | 2002-11-12 | ゲーカーエヌ アウトモチーフェ ゲーエムベーハー | 等速ジョイント及びこの等速ジョイント用の機械伝動部材 |
US6478682B1 (en) | 1999-11-05 | 2002-11-12 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7022020B2 (en) * | 2000-05-22 | 2006-04-04 | Ntn Corporation | Tripod constant velocity universal joint |
KR100421936B1 (ko) * | 2001-06-05 | 2004-03-12 | 박미숙 | 가변접촉식 트라이포드 등속조인트 |
KR100476110B1 (ko) * | 2002-02-08 | 2005-03-10 | 박미숙 | 축력 저감형 트라이포드 등속조인트 |
US7435181B2 (en) * | 2005-10-25 | 2008-10-14 | Delphi Technologies, Inc. | Tripot ball with two point contact |
JP2008261391A (ja) * | 2007-04-11 | 2008-10-30 | Ntn Corp | トリポード型等速自在継手 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04505204A (ja) * | 1988-11-26 | 1992-09-10 | ハーディ スパイサー リミテッド | 定速度比自在継手 |
JPH04282028A (ja) * | 1990-11-02 | 1992-10-07 | Gkn Automot Ag | 三脚継手 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH646088A5 (de) | 1980-05-30 | 1984-11-15 | Willy Fink | Schalldaempfer fuer druckluftbetriebene geraete, insbesondere druckluftvibratoren. |
JPH0715289B2 (ja) * | 1986-12-23 | 1995-02-22 | 日本精工株式会社 | トリポツト形等速ジヨイント |
JP2606923B2 (ja) | 1989-05-29 | 1997-05-07 | 松下電子工業株式会社 | ドライエッチング方法およびその装置 |
JP2628211B2 (ja) | 1989-05-30 | 1997-07-09 | 信越石英株式会社 | 複合シリカ体及びその製造方法及び該シリカ体を用いた半導体製造治具 |
US5167583A (en) * | 1989-11-03 | 1992-12-01 | Gkn Automotive Ag | Tripod joint having an inner part with spherical journals provided with roller members guided in an outer part |
JPH0567821A (ja) | 1991-09-06 | 1993-03-19 | Mitsubishi Electric Corp | 狭帯域レーザ用波長モニタ |
JPH05288225A (ja) | 1992-04-09 | 1993-11-02 | Toyota Motor Corp | トリポード型ジョイント |
JPH0715289A (ja) | 1993-06-29 | 1995-01-17 | Hitachi Ltd | モノステーブルマルチ回路 |
JPH07113379A (ja) | 1993-10-19 | 1995-05-02 | Ykk Architect Prod Kk | 縦軸回転窓 |
WO1997025545A1 (en) | 1996-01-12 | 1997-07-17 | Nsk Ltd. | Tripod type constant velocity joint |
-
1997
- 1997-06-27 JP JP18601897A patent/JP3690074B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-04-13 US US09/058,804 patent/US6168528B1/en not_active Expired - Fee Related
- 1998-05-19 DE DE19822464A patent/DE19822464A1/de not_active Withdrawn
- 1998-05-20 KR KR1019980018082A patent/KR19990006473A/ko not_active Application Discontinuation
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04505204A (ja) * | 1988-11-26 | 1992-09-10 | ハーディ スパイサー リミテッド | 定速度比自在継手 |
JPH04282028A (ja) * | 1990-11-02 | 1992-10-07 | Gkn Automot Ag | 三脚継手 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002538380A (ja) * | 1999-02-24 | 2002-11-12 | ゲーカーエヌ アウトモチーフェ ゲーエムベーハー | 等速ジョイント及びこの等速ジョイント用の機械伝動部材 |
US6478682B1 (en) | 1999-11-05 | 2002-11-12 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
US6579188B1 (en) | 1999-11-05 | 2003-06-17 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
US6719635B2 (en) | 1999-11-05 | 2004-04-13 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
FR2856446A1 (fr) | 1999-11-05 | 2004-12-24 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | Joint homocinetique |
FR2856445A1 (fr) | 1999-11-05 | 2004-12-24 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | Joint homocinetique tripode |
US7052400B2 (en) | 1999-11-05 | 2006-05-30 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR19990006473A (ko) | 1999-01-25 |
JP3690074B2 (ja) | 2005-08-31 |
DE19822464A1 (de) | 1999-01-07 |
US6168528B1 (en) | 2001-01-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4361351B2 (ja) | トリポード型等速自在継手 | |
JPH1113779A (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JPH0232492B2 (ja) | ||
US6217454B1 (en) | Tripod type constant velocity joint | |
JP4218162B2 (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JP4758809B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JPH10131979A (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JP4068824B2 (ja) | 等速ジョイント | |
JP4941712B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP3976358B2 (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JPH10246241A (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JPH09324822A (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JP4972931B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP3982863B2 (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JP3874992B2 (ja) | 等速自在継手 | |
JP4115043B2 (ja) | トリポード型等速自在継手 | |
JP4894178B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4415709B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JPH09317782A (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JP4446581B2 (ja) | トリポード型等速ジョイント | |
JP5003140B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP4605460B2 (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2007146873A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JPH09303509A (ja) | トロイダル型無段変速機 | |
JP2006266324A (ja) | 等速自在継手 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050301 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050524 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050606 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080624 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090624 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100624 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100624 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110624 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120624 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130624 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130624 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140624 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |