JPH1113710A - テーブル往復駆動用シリンダ及びそのシリンダ駆動システム - Google Patents

テーブル往復駆動用シリンダ及びそのシリンダ駆動システム

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JPH1113710A
JPH1113710A JP17495597A JP17495597A JPH1113710A JP H1113710 A JPH1113710 A JP H1113710A JP 17495597 A JP17495597 A JP 17495597A JP 17495597 A JP17495597 A JP 17495597A JP H1113710 A JPH1113710 A JP H1113710A
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piston rod
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Masahiro Kawase
正博 川瀬
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憲二 渡辺
Kimine Koizumi
仁根 小泉
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TOKIMETSUKU POWER SYST KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で出力に無駄がなく、高速駆動も可能な
テーブル往復駆動用シリンダを提供する。 【解決手段】 シリンダケース3内を固定の仕切壁4で
二分して第1のシリンダ室11と第2のシリンダ室12
とを形成し、そこに第1のピストン21と第2のピスト
ン22をそれぞれ摺動自在に嵌入させる。その各ピスト
ンには、受圧面と反対側の面21b,22bに第1のピ
ストンロッド31と第2のピストンロッド32をそれぞ
れ設ける。したがって、受圧面にピストンロッドが無い
分だけ各受圧面の面積を有効に使用することができるの
で、受圧面にピストンロッドが設けられている場合に比
べて、外径の小さなピストンであってもピストンを大き
な出力で、高速に移動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般産業機械や
各種遊技設備等に設けられているテーブルを、前後もし
くは左右に移動させる空圧シリンダ又は油圧シリンダ等
のテーブル往復駆動用シリンダ及びそのシリンダ駆動シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、工作機械等の一般産業機械や各
種遊技設備等には、前後もしくは左右に移動するテーブ
ルが設けられているものがある。これらは、その駆動源
に、例えば油圧シリンダや空圧シリンダを使用してい
る。図10は、その油圧シリンダの一例を示したもので
あり、片ロッドシリンダの場合を示している。この片ロ
ッドシリンダは、ピストン70の同図で左側の受圧面7
0aに先端がテーブル2に接するピストンロッド71が
固定されているため、その受圧面70aは右側の受圧面
70bに比べて面積が小さい。
【0003】すなわち、受圧面70aの受圧面積をA1
とし、受圧面70bの受圧面積をB1 とすると、A1 <
B1 の関係にあり、この片ロッドシリンダの矢示A方向
の前進時の出力はP(受圧面に作用する圧力)×B1 、
後退時の出力はP×A1 となるため、前進時の出力が後
退時の出力に比べて大きくなる。
【0004】また、油圧シリンダには、図11に示すよ
うな両ロッドシリンダもある。この両ロッドシリンダ
は、ピストン80の同図で左右の受圧面80aと80b
の受圧面積が等しいため、矢示A方向の前進時と矢示B
方向の後退時とで出力が同じになる。そして、この両ロ
ッドシリンダでは、左右の受圧面積が等しいため、速度
制御も前進時と後退時で同じ制御ができる。したがっ
て、テーブル駆動用としてはこの両ロッドシリンダが片
ロッドシリンダに比べて多く使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
片ロッドシリンダの場合には、後退時における出力を前
進時の出力と同じ大きさが得られるようにしようとする
と、受圧面70aの受圧面積を、ピストンロッド71の
径方向の断面積分だけ大きくする必要があるので、その
ためにはピストン70全体の直径が大きくなってしまう
ため、シリンダ全体が大型化してしまうという問題点が
あった。また、仮りにこのようにしたとすると、そのピ
ストン70の直径が大きくなる分だけ受圧面70b側の
受圧面積も大きくなるので、前進時の出力が必要以上に
大きくなってしまうため、無駄な出力を浪費してしまう
ようになる。
【0006】また、後者の両ロッドシリンダの場合に
は、前進時と後退時の出力が同じになるという利点があ
るが、ピストン80の左右の受圧面80a,80bには
共にピストンロッド81,82が固定されているため、
そのピストンロッド81,82の径方向の断面積分だけ
受圧面80aと80bの各受圧面積が少なくなる。した
がって、このシリンダで、例えば図10の片ロッドシリ
ンダにおける前進時の出力を得ようとすると、ピストン
ロッド81,82の径方向の断面積分だけ各受圧面80
a,80bの受圧面積を多くしなければならないため、
ピストン80をサイズアップさせた両ロッドシリンダを
使用しなければならなくなるので、装置が大型化してし
まうと共に、コストもアップしてしまうという問題点が
あった。
【0007】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、小型で出力に無駄がなく、高速駆動も可能
なテーブル往復駆動用シリンダを提供することを目的と
する。また、そのテーブル往復駆動用シリンダを使用し
て、一般産業機械や各種遊技設備等に設けられているテ
ーブルを駆動するシリンダ駆動システムを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、一般産業機械や各種遊技設備等に設けら
れているテーブルを往復移動させるテーブル往復駆動用
シリンダを、次のように構成する。シリンダケース内を
固定の仕切壁で二分して第1のシリンダ室と第2のシリ
ンダ室とを形成し、その第1のシリンダ室に第1のピス
トンを、第2のシリンダ室に第2のピストンをそれぞれ
摺動自在に嵌入させる。
【0009】また、その第1のピストンの上記仕切壁に
対向する面と反対側の面に第1のピストンロッドを設け
てその先端側をシリンダケースの一端面に形成した孔か
らテーブルの押圧面に接触可能に突出させ、第2のピス
トンの上記仕切壁に対向する面と反対側の面に第2のピ
ストンロッドを設けてその先端側をシリンダケースの他
端面に形成した孔から上記テーブルの上記押圧面に対向
する押圧面に接触可能に突出させる。さらに第1のシリ
ンダ室の第1のピストンと上記仕切壁との間に形成され
る室に連通する第1のポートと、第2のシリンダ室の第
2のピストンと上記仕切壁との間に形成される室に連通
する第2のポートとを設ける。
【0010】このテーブル往復駆動用シリンダによれ
ば、第1のピストンと第2のピストンには共にピストン
ロッドがそれぞれ受圧面と反対側の面に設けられている
ので、そのピストンロッドが受圧面に無い分だけ各受圧
面の面積を有効に使用することができる。したがって、
受圧面にピストンロッドが設けられている場合に比べ
て、外径の小さなピストンであっても受圧面積が大きい
分だけピストンを大きな出力で、高速に移動させること
ができる。そして、第1,第2のピストンロッドの各先
端側をテーブルの対向する各押圧面に接触あるいは固定
しておけば、テーブルが移動されると戻り側(収縮側)
のピストンロッドはその移動するテーブルにより戻され
るので、シリンダの前進と後退の両方向の駆動を確実に
行なうことができる。
【0011】また、上記第1のピストンロッドの外径と
第2のピストンロッドの外径は、それらを異ならせても
よい。そうすれば、テーブルの移動方向のうち一方の移
動時には大きなスラスト力がピストンロッドに加わるよ
うな場合には、その一方のピストンロッドの外径をシリ
ンダケースの内径が許す範囲で大きくしても、それによ
ってピストンの受圧面積が減少するようなことがないの
で、ピストンロッドの強度アップを図ることができなが
ら、シリンダを初期の設定通りの出力で確実に駆動する
ことができる。
【0012】さらに、上記テーブル往復駆動用シリンダ
を使用するシリンダ駆動システムを、そのテーブル往復
駆動用シリンダの第1のピストンロッドを上記テーブル
の押圧面に固定又は接触させると共に第2のピストンロ
ッドを上記テーブルの上記押圧面に対向する押圧面に固
定又は接触させ、テーブル往復駆動用シリンダの第1の
ポート及び第2のポートを切換弁を介して圧力源に接続
し、その切換弁を、上記第1のポートに圧力を供給して
第2のポートを減圧させる第1の切換位置と、第2のポ
ートに圧力を供給して第1のポートを減圧させる第2の
切換位置とに切換可能にして構成するとよい。
【0013】そうすれば、切換弁を第1の切換位置にす
ると、圧力源から第1のポートに圧力が供給されると共
に第2のポートが減圧されるので、第1のピストンロッ
ドが突出側に移動してテーブルが移動する。また、切換
弁を第2の切換位置にすると、圧力源から第2のポート
に圧力が供給されると共に第1のポートが減圧されるの
で、第2のピストンロッドが突出側に移動して、テーブ
ルが今度は逆方向に移動する。
【0014】さらに、上記シリンダ駆動システムにおい
て、上記切換弁と並列に加圧用切換弁を設け、テーブル
を作動させる直前にその加圧用切換弁によりシステムの
管路内及びテーブル往復駆動用シリンダの第1のポート
が連通する室と第2のポートが連通する室の圧力をテー
ブルの作動圧まで高めるようにするとよい。
【0015】そうすれば、例えば作動油は一般的に圧縮
性があるため、切換弁を第1の切換位置あるいは第2の
切換位置に切り換えたときには、シリンダの受圧面に設
定通りの圧力が即到達することはなく、必ず作動油の圧
縮により時間的な遅れが生じるが、加圧用切換弁がテー
ブルを作動させる直前にシステムの管路内及びテーブル
往復駆動用シリンダの第1のポートが連通する室と第2
のポートが連通する室の圧力をテーブルの作動圧まで高
めるので、シリンダを遅れなく駆動することができる。
【0016】また、上記テーブルは、車両の少なくとも
一部を載置した状態で第1のピストンロッドの移動方向
に移動可能な車両積載テーブルとすることもできる。こ
のようにすれば、このシリンダ駆動システムを、テーブ
ル上に車両の少なくとも一部を載置した状態でその車両
をテーブルの移動方向に移動させる遊技設備等にも使用
することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1はこの発明によるテーブル
往復駆動用シリンダをそれによって駆動されるテーブル
と共に示す概略構成図、図2は同じくそのシリンダを前
進側に駆動させた状態を示す概略構成図、図3は同じく
そのシリンダを後退側に駆動させた状態を示す概略構成
図である。
【0018】このテーブル往復駆動用シリンダ(以下、
単にシリンダと云う)1は、図1に示すように一般産業
機械や各種遊技設備等に設けられているテーブル2を往
復移動させるテーブル往復駆動用のシリンダである。こ
のシリンダ1は、シリンダケース3内を長手方向の中央
で、固定の仕切壁4で二分して第1のシリンダ室11と
第2のシリンダ室12とを形成し、その第1のシリンダ
室11に第1のピストン21を、第2のシリンダ室12
に第2のピストン22をそれぞれ摺動自在に嵌入させて
いる。
【0019】また、このシリンダ1は、第1のピストン
21の仕切壁4に対向する面21aと反対側の面21b
に第1のピストンロッド31を設けて、その先端側をシ
リンダケース3の一端面3aに形成した孔からテーブル
2の押圧面2aに接触可能に突出させ、第2のピストン
22の仕切壁4に対向する面22aと反対側の面22b
に第2のピストンロッド32を設けてその先端側をシリ
ンダケース3の他端面3bに形成した孔からテーブル2
の押圧面2aに対向する押圧面2bに接触可能に突出さ
せている。
【0020】さらに、このシリンダ1は、第1のシリン
ダ室11の第1のピストン21と仕切壁4との間に形成
される室に連通する第1のポートPo1と、第2のシリン
ダ室12の第2のピストン22と仕切壁4との間に形成
される室に連通する第2のポートPo2とを設けている。
なお、シリンダケース3の第1のピストンロッド31側
にはエアーベント用接続口5が、第2のピストンロッド
32側にはエアーベント用接続口6がそれぞれ形成され
ており、それらは第1のピストン21と第2のピストン
22の移動に伴ってシリンダケース3に対して出入りす
る空気を単に通過させるだけの役割を果たすものであ
り、本来のテーブル2の駆動に影響を与えるものではな
い。
【0021】このシリンダ1は、図1に示した第1のポ
ートPo1に圧力源から圧油を流入させ、第2のポートP
o2をタンクに連通させると、その圧力源の油圧が第1の
ピストン21の同図で右側の面21aに作用するので、
第1のピストン21が第1のピストンロッド31と共に
矢示A方向に移動し、それによってテーブル2が同方向
に押し出されて図2に示すように前進する。
【0022】すると、そのテーブル2の押圧面2bには
第2のピストンロッド32の先端が当接しているので、
その第2のピストンロッド32が第2のピストン22と
共に矢示A方向に移動するため、第2のピストンロッド
32が収縮する。したがって、第2のピストン22に対
しては、従来のシリンダのようにロッド側の面22bに
圧力を加える必要がない。
【0023】次に、今度は第2のポートPo2に圧力源か
ら圧油を流入させ、第1のポートPo1をタンクに連通さ
せると、その圧力源の油圧が第2のピストン22の図2
で左側の面22aに作用するので、第2のピストン22
が第2のピストンロッド32と共に矢示B方向に移動す
る。それによって、テーブル2が同方向に押し出されて
図3に示すように後退する。
【0024】すると、そのテーブル2の押圧面2aには
第1のピストンロッド31の先端が当接しているので、
その第1のピストンロッド31が第1のピストン21と
共に矢示B方向に移動するため、第1のピストンロッド
31が収縮する。したがって、この場合も上述した前進
の場合と同様に、第1のピストン21に対しては、従来
のシリンダのようにロッド側の面21bに圧力を加える
必要がない。
【0025】このように、この実施の形態によるシリン
ダ1は、2個の通常の単動シリンダを背中合わせにした
ような構成をしており、第1のピストン21と第2のピ
ストン22の2つのピストンを有している。そして、そ
の第1と第2のピストン21と22の第1のピストンロ
ッド31側と第2のピストンロッド32側の各面21b
と22bは共に受圧面として使用せずに、それと反対側
の面(キャップ側)21aと22aを共に受圧面として使
用している。
【0026】そのため、このシリンダ1は、それが単体
では第1と第2のピストン21と22が共に突出する側
に移動するだけであるため、それを収縮側に戻すことは
できないが、上述したようにテーブル2と組み合わせて
使用することにより、そのテーブル2を前進(矢示A)
及び後退(矢示B)させることができる。このように、
このシリンダ1は、第1のピストンロッド31と第2の
ピストンロッド32がそれぞれ第1と第2のピストン2
1と22の受圧面と反対側の面21bと22bに設けら
れているので、その第1と第2のピストンロッド31,
32が受圧面となる面21a及び22aに無い分だけ各
受圧面の面積を有効に使用することができる。
【0027】したがって、受圧面(面21a,22a)
にピストンロッドが設けられている場合に比べて、外径
の小さな第1,第2のピストン21,22であっても、
受圧面積が大きい分だけ、その第1,第2のピストン2
1,22を大きな出力で、高速に移動させることができ
る。すなわち、図4に示すようなピストンロッド81,
82の外径が共にdであり、ピストン80の外径がDで
ある従来の両ロッド方式のシリンダと、図5に示すよう
な第1のピストンロッド31と第2のピストンロッド3
2の外径が共にdであり、第1のピストン21と第2の
ピストン22の外径が共にDであるシリンダ1との受圧
面積を比較してみると、次のようになる。なお、d=D
/2の関係にあるものとする。
【0028】まず、図4のピストン80の両側の受圧面
80a,80bの各受圧面積Aaは、 Aa=π(D2−d2)/4 =3.14{D2−(D/2)2}/4 =3.14×3×D2/16 また、図5の第1のピストン21と第2のピストン22
の受圧面となる面21a,22aの各受圧面積Baは、
Ba=3.14×D2/4となる。したがって、Aa/B
a=0.75 となり、図5のシリンダを使用すれば、図
4のシリンダの75%の大きさのピストンであっても、
同じ出力が得られる。このように、このシリンダ1によ
れば、テーブルを駆動させるために必要な駆動負荷に合
わせた最適サイズの小型シリンダを提供することができ
る。
【0029】図6は図1のシリンダを使用したシリンダ
駆動システムの油圧回路例を示す油圧回路図である。こ
の油圧回路は、シリンダ1の第1のポートPo1及び第2
のポートPo2を切換弁40を介して圧力源7に接続して
いる。そして、その切換弁40を、第1のポートPo1に
圧力を供給し、第2のポートPo2をタンク8に連通させ
ることによって減圧させる図4で左方に移動させた切換
位置である第1の切換位置と、第2のポートPo2に圧力
を供給し、第1のポートPo1をタンク8に連通させるこ
とによって減圧させる同図で右方に移動させた切換位置
である第2の切換位置とに切換可能にしている。
【0030】また、この油圧回路は、切換弁40と並列
に加圧用切換弁41を設け、テーブル2を作動させる直
前にその加圧用切換弁41によりシステムの管路内及び
シリンダ1の第1のポートPo1が連通する室と第2のポ
ートPo2が連通する室の圧力をテーブル2の作動圧(動
き出す圧力)まで高めるようにしている。そして、切換
弁40のRポートを、速度調整弁9を介してタンク8に
連通させている。その速度調整弁9は、第1のポートP
o1あるいは第2のポートPo2からタンク8に流出する油
の流量を調整することにより、テーブル2の移動速度を
調整する役割を果たす。
【0031】なお、このシリンダ駆動システムでは、シ
リンダ1の第1のピストンロッド31をテーブル2の押
圧面2aに固定又は接触させると共に、第2のピストン
ロッド32をテーブル2の押圧面2aに対向する押圧面
2bに固定又は接触させている。このシリンダ駆動シス
テムは、切換弁40を図6に示した位置から左方に移動
させて第1の切換位置にすると、圧力源7から第1のポ
ートPo1に圧力が供給されると共に第2のポートPo2が
タンク8に速度調整弁9を介して連通することにより減
圧されるので、第1のピストンロッド31が突出側(矢
示A方向側)に移動してテーブル2が前進する。
【0032】また、切換弁40を図6に示した位置から
右方に移動させて第2の切換位置にすると、圧力源7か
ら第2のポートPo2に圧力が供給されると共に第1のポ
ートPo1がタンク8に速度調整弁9を介して連通するこ
とにより減圧されるので、第2のピストンロッド32が
突出側に移動して、テーブル2が今度は矢示Bの逆方向
に後退する。
【0033】ところで、一般的に作動油は圧縮性がある
ため、切換弁40を上述した第1の切換位置あるいは第
2の切換位置に切り換えたときには、シリンダ1の受圧
面となる面21aあるいは22aに設定通りの圧力が即
到達することはないので、必ず作動油の圧縮によりテー
ブル2の移動が遅れる。しかしながら、このシリンダ駆
動システムでは、上述したように切換弁40と並列に加
圧用切換弁41を設け、テーブル2を作動させる直前に
その加圧用切換弁41の位置を図6に示した位置から右
方に切り換えることにより、システムの管路内及びシリ
ンダ1の第1のポートPo1が連通する室と第2のポート
Po2が連通する室の圧力をテーブル2の作動圧まで高め
る。
【0034】そして、その後で切換弁40を第1の切換
位置あるいは第2の切換位置に切り換えると、加圧用切
換弁41をすぐに図6に示す位置に戻す。このようにす
ることにより、テーブル2を移動させるための負荷相当
圧(=負荷/受圧面積)を、シリンダ1の各受圧面とな
る面21aと22aに、切換弁40を第1の切換位置あ
るいは第2の切換位置に切り換える前に作用させること
ができるので、上記のようなテーブル2の移動遅れを防
止することができる。
【0035】なお、この加圧用切換弁41を設けなかっ
た場合のテーブル2の移動遅れ時間は、例えば配管(2
5A)の長さを10m、シリンダ容積を500cc、所
要圧力を10MPa とすると、油の圧縮ボリュームは約
32ccとなり、ポンプ(圧力源7)の流量を101/
minとすると、約0.2 秒(圧縮のための所要時間)
となる。
【0036】図7は第1のピストンロッドの外径と第2
のピストンロッドの外径とを異ならせたテーブル往復駆
動用シリンダを示す概略構成図であり、図1と対応する
部分には同一の符号を付してある。このシリンダ1′
は、第1のピストンロッド31に対して第2のピストン
ロッド(以下、単にピストンロッドと云う)32′の外
径を太くしている(逆にして第1のピストンロッド31
側を太くしてもよい)。
【0037】このようにすれば、テーブル2が矢示B方
向に移動したときにピストンロッド32′に大きなスラ
スト力が加わるようなときでも、そのピストンロッド3
2′は外径をシリンダケース3の内径が許す範囲で大き
くして強度アップを図っているので、ピストンロッド3
2′の変形を防止するすることができる。また、ピスト
ンロッド32′は外径を大きくしても、それによってピ
ストン22の受圧面積が減少するようなことがないの
で、シリンダ1′を初期の設定通りの出力で確実に駆動
することができる。さらに、ピストンロッド32′のよ
うにロッド径を大きくしても、油圧制御系の変更が全く
不必要であるという利点もある。
【0038】図8はこの発明によるテーブル往復駆動用
シリンダの他の実施の形態を示す概略構成図であり、図
7と対応する部分には同一の符号を付してある。このシ
リンダ51は、シリンダのストローク長が長いために一
体製作が困難な場合に、シリンダケース53Aと53B
を別々に製作し、それらを組立て時にフランジ部54と
55を互いにボルトで結合するようにしたものである。
このような構成にすれば、第1のピストンロッド31の
移動方向(図8で左右方向)に長いシリンダ51であっ
ても、それを容易に製作することができる。なお、この
図8では、第1,第2のポートPo1,Po2及びエアーベ
ント用接続口5,6の図示を省略してある。
【0039】図9は図6のシリンダ駆動システムを適用
した車両姿勢変更用テーブル装置を示す平面図である。
この車両姿勢変更用テーブル装置は、図6で説明したシ
リンダ駆動システムにより、走行路56と上面が略同じ
高さにあるテーブル2を矢示AあるいはB方向に高速で
移動させるものであり、シリンダ1は、そのテーブル2
の下側に配設されている。
【0040】そして、この車両姿勢変更用テーブル装置
は、テーブル2が例えば教習所内等の走行路56を走行
する車両の一部である例えば後輪(テーブル2を大型化
して前後輪とすることもできる)を載置した状態で、第
1のピストンロッド31の移動方向である矢示Aあるい
はB方向に移動可能にしている。走行路56の両側に
は、車両の走行方向に沿って所定の間隔を置いて車速セ
ンサ57,58及び59,60がそれぞれ配設されてい
て、その車速センサ57と59が、また車速センサ58
と60がそれぞれ対向している。
【0041】そして、車速センサ57から投光された光
を受光側の車速センサ59が受け、車速センサ60から
投光された光を受光側の車速センサ58が受け、そのセ
ンサ間を車両が通過することによって遮光されたとき
に、車両の通過を検知する。そして、その車両の車速を
瞬時に図示しない制御部で検出して、その車両の後輪が
テーブル2の上に位置するタイミングで、シリンダ1を
瞬時に矢示AあるいはB方向に高速で移動させ、走行車
両をスリップさせる。
【0042】なお、この車両姿勢変更用テーブル装置で
は、テーブル2の移動方向の両端部をテーブルカバー6
1,62で覆っているため、走行路56をテーブル2に
向かって走行する車両の運転者には、そのテーブル2が
どちらのテーブルカバー61,62側に偏って移動して
いるかについては、外部からでは判断できないようにな
っている。このような車両姿勢変更用テーブル装置であ
っても、図1等で説明したシリンダ1は、小型でありな
がら高い出力により高速でテーブル2を移動させること
ができるので、そのテーブル2上に載った車両の走行姿
勢を急激に変更することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるテ
ーブル往復駆動用シリンダによれば、小型でありながら
出力に無駄がないので、テーブルを高速で往復駆動させ
ることができる。そして、そのシリンダを使用すれば、
シリンダ駆動システムをコンパクトに構成することがで
き、しかも安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるテーブル往復駆動用シリンダを
それによって駆動されるテーブルと共に示す概略構成図
である。
【図2】同じくそのシリンダを前進側に駆動させた状態
を示す概略構成図である。
【図3】同じくそのシリンダを後退側に駆動させた状態
を示す概略構成図である。
【図4】この発明によるシリンダと受圧面積を比較する
ために示した両ロッド方式のシリンダの概略図である。
【図5】この発明によるシリンダの受圧面積を図4の両
ロッド方式のシリンダと比較するために示すシリンダの
概略図である。
【図6】図1のシリンダを使用したシリンダ駆動システ
ムの油圧回路例を示す油圧回路図である。
【図7】第1のピストンロッドの外径と第2のピストン
ロッドの外径を異ならせたテーブル往復駆動用シリンダ
を示す概略構成図である。
【図8】この発明によるテーブル往復駆動用シリンダの
他の実施の形態を示す概略構成図である。
【図9】図6のシリンダ駆動システムを適用した車両姿
勢変更用テーブル装置を示す平面図である。
【図10】従来の片ロッドシリンダの一例を示す概略構
成図である。
【図11】従来の両ロッドシリンダの一例を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
1,1′,51:テーブル往復駆動用シリンダ 2:テーブル 3:シリンダケース 3a:一端面 3b:他端面 11:第1のシリンダ室 12:第2のシリンダ室 21:第1のピストン 21a,21b:面 22:第2のピストン 22a,22b:面 31:第1のピストンロッド 32,32′:第2のピストンロッド 40:切換弁 41:加圧用切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 仁根 東京都中央区京橋1丁目19番11号 日本鋪 道株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般産業機械や各種遊技設備等に設けら
    れているテーブルを往復移動させるテーブル往復駆動用
    シリンダであって、 シリンダケース内を固定の仕切壁で二分して第1のシリ
    ンダ室と第2のシリンダ室とを形成し、 該第1のシリンダ室に第1のピストンを、第2のシリン
    ダ室に第2のピストンをそれぞれ摺動自在に嵌入させる
    と共に、その第1のピストンの前記仕切壁に対向する面
    と反対側の面に第1のピストンロッドを設けてその先端
    側を前記シリンダケースの一端面に形成した孔から前記
    テーブルの押圧面に接触可能に突出させ、前記第2のピ
    ストンの前記仕切壁に対向する面と反対側の面に第2の
    ピストンロッドを設けてその先端側を前記シリンダケー
    スの他端面に形成した孔から前記テーブルの前記押圧面
    に対向する押圧面に接触可能に突出させ、 前記第1のシリンダ室の前記第1のピストンと前記仕切
    壁との間に形成される室に連通する第1のポートと、前
    記第2のシリンダ室の前記第2のピストンと前記仕切壁
    との間に形成される室に連通する第2のポートとを設け
    たことを特徴とするテーブル往復駆動用シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記第1のピストンロッドの外径と前記
    第2のピストンロッドの外径とが異なることを特徴とす
    る請求項1記載のテーブル往復駆動用シリンダ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のテーブル往復駆動
    用シリンダを使用するシリンダ駆動システムであって、
    前記テーブル往復駆動用シリンダの前記第1のピストン
    ロッドを前記テーブルの押圧面に固定又は接触させると
    共に前記第2のピストンロッドを前記テーブルの前記押
    圧面に対向する押圧面に固定又は接触させ、 前記テーブル往復駆動用シリンダの第1のポート及び第
    2のポートを切換弁を介して圧力源に接続し、 前記切換弁を、前記第1のポートに圧力を供給して前記
    第2のポートを減圧させる第1の切換位置と、前記第2
    のポートに圧力を供給して前記第1のポートを減圧させ
    る第2の切換位置とに切換可能にしたことを特徴とする
    シリンダ駆動システム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のシリンダ駆動システムに
    おいて、前記切換弁と並列に加圧用切換弁を設け、前記
    テーブルを作動させる直前に前記加圧用切換弁によりシ
    ステムの管路内及び前記テーブル往復駆動用シリンダの
    前記第1のポートが連通する室と前記第2のポートが連
    通する室の圧力を前記テーブルの作動圧まで高めるよう
    にしたことを特徴とするシリンダ駆動システム。
  5. 【請求項5】 前記テーブルが、車両の少なくとも一部
    を載置した状態で前記第1のピストンロッドの移動方向
    に移動可能な車両積載テーブルであることを特徴とする
    請求項3又は4記載のシリンダ駆動システム。
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