JPH11136797A - スピーカの配線材及び配線構造 - Google Patents

スピーカの配線材及び配線構造

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JPH11136797A
JPH11136797A JP31444797A JP31444797A JPH11136797A JP H11136797 A JPH11136797 A JP H11136797A JP 31444797 A JP31444797 A JP 31444797A JP 31444797 A JP31444797 A JP 31444797A JP H11136797 A JPH11136797 A JP H11136797A
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diaphragm
wire
bass
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JP31444797A
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Yoshio Sakamoto
良雄 坂本
Akihiko Haga
昭彦 芳賀
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Mogami Denki Corp
Kenwood KK
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Mogami Denki Corp
Kenwood KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線材が跳躍現象を起こしたりするおそれがな
く、また、低音用スピーカの振動板が導電性を有するも
のであっても何等支障なく配線でき、低音用スピーカの
ヨークに特別な穴加工等をする必要のない配線構造とこ
の配線に使用される配線材を安価に提供することを目的
とする。 【解決手段】低音用スピーカの振動板の前面側に同軸的
に取り付けた高音用スピーカに低音用スピーカ側から配
線するための配線材とその配線構造において、所定形状
にフォーミングすることが可能な基材に複数本の錦糸線
を編組して形成された平網錦糸線を装着すると共に基端
部には低音用スピーカの振動板の内周部に装着するため
の装着部を設け、該基端部から先端部側を高音用スピー
カに導くために適する形状に熱圧成形した配線材を用い
て高音用スピーカに配線する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低音用スピーカの
振動板の前面側に高音用スピーカを同軸的に取り付けた
同軸型スピーカにおいて、低音用スピーカ側から高音用
スピーカに配線するための配線材と、該配線材を用いた
配線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の同軸型スピーカ、特に車載用同軸
型スピーカにおいて、低音用スピーカ側から高音用スピ
ーカへの配線構造としては種々あるが、基本的な例を述
べると、第1の例として、図10のように低音用スピー
カ(ウーファ)Wの振動板(コーン)2の任意の位置
に、直径約1mm〜1.6mm程度の穴を4箇所設け、
配線材1として一般的に12〜14本の錦糸線を編んだ
紐状錦糸線1sを該穴に通して図に示すように振動板2
の表面及び裏面に沿った状態で紐状錦糸線1sを引き回
して配置する。
【0003】振動板2の裏面側に配置された紐状錦糸線
1sと振動板2の接触部を接着剤aで覆って通称ビリ止
めと称されるビリツキ防止処置を施し、図10のように
振動板2のネック部21をコイルボビン32の外周部に
配置し、ボイスコイル3のリード線の端部を振動板2の
表面に這わせ、振動板2の表面で且つネック部21の近
傍に配置された紐状錦糸線1s及び前記ボイスコイル3
のリード線の最終端部とを半田付にて接続配線する。
【0004】更にネック部21とコイルボビン32の外
周部の接触部に接着剤aを塗布し、該接着剤aが硬化し
た後、図10のように前記接続配線部及びボイスコイル
3のリード線とコーン2との接触面を接着剤aにて覆っ
てビリ止めを施して低音用スピーカ側の配線を完了す
る。なお、図では紐状錦糸線1sの配置部が理解しやす
いように1箇所だけ表示されているが、プラス側とマイ
ナス側の計2カ所の配線処理が必要であることは当然で
ある。
【0005】高音用スピーカTを低音用スピーカWに取
り付けるに際しては、低音用スピーカWの磁気回路にお
けるヨークYの頂部に図に示すような支柱Pを設置し、
該支柱Pの頂部に高音用スピーカTを取り付ける方法が
一般的である。この場合、図のように磁気回路の裏側か
ら取付ビスBを挿入し、支柱Pを高音用スピーカTのヨ
ークの裏面部と低音用スピーカWのヨークYの頂部を挟
持することで高音用スピーカTを取り付ける方法が多用
されている。
【0006】高音用スピーカ(トゥイータ)T側への配
線は、第1の配線方法として、前記のような低音用スピ
ーカW側の配線の完了後、高音用スピーカTを低音用ス
ピーカWに取り付け、該高音用スピーカTに設けられた
入力用端子ラグL1と前記紐状錦糸線1sの端部とを接
続配線するが、該紐状錦糸線1sは図に示すようにネッ
ク部21近傍から一旦振動板2の裏面側に回り込み、振
動板2の斜面の中ほど或いは外周部付近で振動板2の裏
面側から振動板2の表面側に出る(+−で都合4個の穴
が必要)。この紐状錦糸線1sの端部を半田付け等にて
接続配線した後、振動板2の表側(高音用スピーカT
側)及び裏面側(低音用スピーカW側)に配置された可
動状態の紐状錦糸線1sが振幅時に異常跳躍をしても、
振動板2等に接触しないように適切なフォーミングを行
って接続配線工程は完了する。
【0007】また、第2の配線方法としては、図11の
ように、高音用スピーカTの取付支柱P及び低音用スピ
ーカWのヨークY等に高音用スピーカT用の配線材1を
通す孔P1、Y1を設け、配線材1としてビニール線と
称される最も一般的に多用されているリード線1nの一
方の端部を低音用スピーカWのための入力端子ラグL2
に半田付け等で接続配線してヨークYの裏面側を這わ
せ、リード線1nの端部をヨークYの裏面側から前記取
付支柱P及びヨークYに設けた孔P1、Y1を通して高
音用スピーカTの入力用端子ラグL1まで及ばせ、低音
用スピーカW側と同様に半田付け等にて接続配線する方
法である。
【0008】即ち、高音用スピーカTへの配線方法は現
状では基本的に2種類であって、第1の配線方法によう
に、配線材1が柔軟性に富んだ紐状錦糸線1sで、該紐
状錦糸線1sを低音用スピーカWの振動板2を介して高
音用スピーカT側へ導出させる方法と、第2の配線方法
のように、配線材1を一般的なビニール線1nを用い、
低音用スピーカWのための入力端子ラグL2から直接高
音用スピーカTの入力用端子ラグL1に接続配線する方
法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】第1の配線方法は紐状
錦糸線1sを振動板2に這わせるため、作業が複雑でし
かも習熟度が必要であり、必然的に工数が多くなりやす
い欠点を有している。また、紐状錦糸線1sが大振幅時
に跳躍して振動板2等に接触し、異常音が発生しやす
い、という構造的な難点を有している。特に車載用スピ
ーカはスペースファクタが重要視されることから一般的
に薄型のスピーカが使用されており、同軸型スピーカも
例外ではなく、前記紐状錦糸線1sを配置するスペース
が、通常一般的なスピーカ、例えばホーム用スピーカ等
と比較して遥かに少ないものである。
【0010】スピーカにおいて、前記紐状錦糸線1sの
振動板等への接触による異常音の発生を防止することは
極めて重要な課題であるところ、一般的な低音用スピー
カW或いはフルレンジスピーカにおいては周知のごとく
紐状錦糸線1sは振動板2の裏面側だけに配置されてい
るが、同軸型スピーカは図10で示すように、紐状錦糸
線1sが振動板2の表面側と裏面側に配置されているか
ら、紐状錦糸線1sが振動板2の表裏の2カ所で跳躍す
ることからそのための対策も倍増することとなり、しか
も紐状錦糸線1sのフォーミング作業も複雑で且つ習熟
度が必要であって、必然的に完成品にばらつきが発生す
る欠点を有している。
【0011】一般的に錦糸線と称されている配線材1は
線材自体が屈曲作動の際の断線を防ぐため耐屈曲性能を
最大限に向上せしめた線材であり、曲げに対しての自由
度が極めて大きく、通常一般の線材よりも遥かに柔軟な
線材であるが、その機能の代償として当然の如くバネ性
や自己保形性が殆どなく、即ち、適度な剛直性を有して
いない線材であって、いわゆるコシが殆どない線材であ
る。従って、この錦糸線が跳躍現象を起こす原因は、線
材自体にコシがない状態であることから、適度なフォー
ミングを施しても大振幅時における跳躍現象は根本的に
解消しない。
【0012】第2の配線方法はヨークYにリード線通し
用の孔Y1を設けるための機械加工が必要であり、この
場合、一般的に孔Y1の径に対して孔Y1の長さが長い
(深い)ため、効率のよいプレスによる抜き加工が不可
能である。このためドリル等の切削による孔開け加工に
ならざるを得ず、加工時間が長くなり、必然的に加工工
数が増加する欠点を有する。特に近時の車載用スピーカ
は小型化が強く要求されるから、図11による同軸型ス
ピーカを小型化するとヨークY自体も小型化(小径化)
され、リード線1n通し用の孔Y1を設けるためのスペ
ースが限られてくる。
【0013】このため、必然的にリード線1n通し用の
孔Y1の径も小さいものが要求され、しかも低域再生の
確保のためには小型化によって振動板2の径が小さくな
った分を振動板2の振幅を増やすことで補わなければな
らず、これによって振動系の振幅も当然に増大し、振動
系部品たるボイスコイル3の移動量も増えるからヨーク
Yの高さ寸法を大きくしなければならない。従って、ヨ
ークへの穴開け用のドリルの径が更に小さくなり、しか
も加工深さは変わらないため、ますます加工時間が長く
なり、第1の配線方法における紐状錦糸線1sを振動板
2に這わせる作業と同等、或いはそれ以上の加工工数が
必要となる欠点を有している。
【0014】また、近時はスピーカの高性能化に伴い、
低音用スピーカWの振動板2にカーボンファイバを用い
たものや、振動板2の表面にクロム等の金属層を設けた
振動板等を用いる例が多くなっており、このような振動
板は当然導電性を有するから、第1及び第2のような配
線方法を用いる場合は、ショート防止の絶縁処理を振動
板2に施さねばならないため配線工数の増加を招いてお
り、特に第1の配線方法は高音用スピーカT側の配線も
振動板2を介するため絶縁処理が倍増する欠点を有して
いる。
【0015】我々は、スピーカ用ダンパとして、フェノ
−ル樹脂等を含浸させた織布等に、任意本数の錦糸線を
平編状に編んだ平編錦糸線を縫着し、この状態で織布等
を熱圧成型加工して同芯円状のコルゲーションを一体成
型することによりコルゲーション表面に沿った状態で導
電材を装着してなる導電ダンパ及びその製造方法を先に
提案し(特許第2671140号)、現実に量産してい
る。
【0016】このように、ダンパの表面に平編錦糸線を
装着することによりボイスコイルへの配線工数を大幅に
削減することができると共に振動板の裏面側に紐状錦糸
線等を引き回す必要はないから、このような紐状錦糸線
等の跳躍現象に対する処理、例えば、従来の複雑且つ習
熟度が必要なフォーミング作業も不要となり、仮に低音
用スピーカの振動板が導電性を有していてもショート等
を考慮する必要はない。
【0017】我々は前記のような導電ダンパの利点を活
かし、図12に示すように、低音用スピーカWのダンパ
としてこの導電ダンパ4を使用した同軸型スピーカを既
に量産している。低音用スピーカWの振動板2として
は、カーボンファイバクロスを用いており、高音用スピ
ーカTへの配線は前記した第2の配線方法を採用してい
る。この同軸型スピーカは振動板2が導電性を有するが
紐状錦糸線等を使用していないからショート等のおそれ
はなく、また、紐状錦糸線等の跳躍現象による振動板へ
の接触等のおそれが全くない構造である。
【0018】しかし、この図12に示す同軸型スピーカ
のコストダウンを図る場合、低音用スピーカW側の配線
においてコストダウンが可能であっても、高音用スピー
カTへの配線構造が前記第2の配線方法を採用している
限り、この第2の配線方法について述べた欠点を解消す
ることはできず、より一層のコストダウンは困難であ
る。
【0019】また、図13に示す同軸型スピーカのよう
に、低音用スピーカWのダンパとして前記のような導電
ダンパ4を使用し、高音用スピーカTへの配線を前記第
1の配線方法と同様に、紐状錦糸線1sを低音用スピー
カWの振動板2を介して高音用スピーカTの入力端子へ
接続配線することも考えられるが、この場合においても
紐状錦糸線1sの跳躍現象の発生を回避することはでき
ない。
【0020】そこで、本発明の目的は、従来の同軸型ス
ピーカにおける高音用スピーカへの配線構造の欠点を解
消し、配線材が跳躍現象を起こしたりするおそれがな
く、また、低音用スピーカの振動板が導電性を有するも
のであっても何等支障なく配線でき、低音用スピーカの
ヨークに特別な穴加工等をする必要のない配線構造とこ
の配線に使用される配線材を安価に提供することを目的
とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明のスピーカの配線
材は、請求項1記載のものにおいては、低音用スピーカ
の振動板の前面側に同軸的に取り付けた高音用スピーカ
に低音用スピーカ側から配線するための配線材であっ
て、所定形状にフォーミングすることが可能な基材に複
数本の錦糸線を編組して平網錦糸線として形成された導
電線を装着すると共に基端部には低音用スピーカの振動
板の内周部に装着するための装着部を設け、該基端部か
ら先端部側を高音用スピーカに導くために適する形状に
熱圧成形したことを特徴とする。
【0022】請求項2記載のものにおいては、前記基材
がフェノ−ル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた織布で
あることを特徴とする。
【0023】請求項3記載のものにおいては、前記導電
線が基材に繊維で縫着されていることを特徴とする。
【0024】請求項4記載のものにおいては、低音用ス
ピーカの振動板の前面側に同軸的に取り付けられた高音
用スピーカに低音用スピーカ側から配線するための配線
材であって、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸さ
せると共に樹脂タック性を除いた中心糸に銅箔線を巻き
付けて錦糸線を構成することにより、錦糸線に本来の自
己保形性以上の自己保形性をもたせ、該錦糸線を複数本
編組して導電線を形成し、この導電線を高音用スピーカ
側に導くために適する形状に熱圧成形したことを特徴と
する。
【0025】請求項5記載のものにおいては、 配線材
を所定形状に熱圧成形するに際し、少なくとも1箇所に
屈曲部を成形したことを特徴とする。
【0026】本発明のスピーカの配線構造は、低音用ス
ピーカの振動板の前面側に同軸的に取り付けられた高音
用スピーカに低音用スピーカ側から配線する配線構造に
おいて、所定形状にフォーミングすることが可能な基材
に複数本の錦糸線を編組して形成された導電線を装着す
ると共に基端部には低音用スピーカの振動板に装着する
ための装着部を設けた配線材を構成し、該配線材の基端
部から先端部側を高音用スピーカに導くために適する形
状に熱圧成形して、この配線材の装着部を低音用スピー
カの振動板の内周部に装着すると共に先端部側を高音用
スピーカに接続したことを特徴とする。
【0027】請求項7記載のものにおいては、配線材に
は少なくとも1か所以上の折り返し部が設けられてお
り、該折り返し部が、高音用スピーカの底面部とボイス
コイルボビンと低音用スピーカの振動板の斜面部とで形
成される断面ほぼ三角形状の空間部の範囲内に位置する
ように配置されていることを特徴とする。
【0028】請求項8記載のものにおいては、低音用ス
ピーカの振動板の内周部側に凹部又は凸部からなる配線
材装着部を設けて該配線材装着部に配線材の装着部を装
着固定したことを特徴とする。
【0029】請求項9記載のものにおいては、低音用ス
ピーカにおけるボイスコイルのコイルボビンの外周部に
設けた銅箔等からなる入力用の電極部と振動板の内周部
に装着された配線材の装着部における導電線の端部とが
接続配線されていることを特徴とする。
【0030】請求項10記載のものにおいては、入力用
の電極部と導電線の端部とが半田付けで接続配線される
と共に該半田付け部の全部又は一部が低音用スピーカの
振動板とコイルボビンとを接着するための接着剤で覆わ
れていることを特徴とする。
【0031】請求項11記載のものにおいては、低音用
スピーカのダンパにはコルゲーションに沿って導電体が
装着された導電ダンパが用いられ、コイルボビンの入力
用の電極部には前記導電ダンパの導電体の内端部と、低
音用スピーカにおける振動板の内周部に装着された配線
材の導電線の端部とが共に接続配線されていることを特
徴とする。
【0032】
【作用】前述の導電ダンパの製造技術を応用し、複数本
の錦糸線を編組して形成された平編錦糸線をフェノ−ル
樹脂を含浸させた織布に繊維で縫着し、この織布を任意
の形状、例えば、波形状等、少なくとも1か所以上の折
り返し部が形成されるような形状に熱圧成型し、更に基
端部には低音用スピーカの振動板の内周部に装着するた
めの装着部が形成されるような所定形状にトリミング加
工して配線材を製作し、その装着部を低音用スピーカの
振動板のネック部からネック部近傍にかけて装着する。
【0033】錦糸線自体又は複数本の錦糸線を編組して
形成された平網錦糸線は本来自己保形性を有していな
い、いわゆる腰のないものであるが、これをフェノール
樹脂を含浸させて硬化させた織布に繊維で縫着すること
により任意の自己保形性をもたせるものである。従っ
て、この配線材に任意の自己保形性を付与することによ
り、振動板の大振幅時における跳躍現象を起こさせない
程の適度の剛直性を与えるようにし、更に波形状等、少
なくとも1か所以上に折曲げ部を有するような形状に熱
圧成型し、これを基端部に装着部を有する帯状配線材等
の任意の形状にフォーミング加工するものである。配線
材の前記折曲げ部はそのパンタグラフ効果により振動板
の大振幅時における追従性が確保される。
【0034】また、前記配線材の基端部の装着部を振動
板の内周部に装着することにより、該基端部の内端の平
網錦糸線端部とコイルボビンの外周部に設けた銅箔電極
部との接続配線が容易であり、配線材の先端側の平網錦
糸線端部を高音用スピーカの入力端子ラグに接続配線す
ることで、従来より配線を更に簡素化でき、しかも配線
材が高音用スピーカの背面側に隠れることとなるからデ
ザイン的にも優れた配線形態となる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1〜図9に基
づいて説明するが、図10〜図13で説明した構成部分
と同一の構成部分については同一符号を付してその詳細
な説明は省略する。一般市販品のフェノール樹脂原液を
溶剤であるメタノールにて希釈し、比重0.925に設
定したフェノール樹脂溶液を得、該溶液に通称コーネッ
クス21と呼ばれる織布をデッピングしてフェノール樹
脂を含浸させ、メタノール溶剤を揮発させて樹脂タック
性を除いた後、所定の幅、本実施例の場合16mm幅で
切断し、ロール状に巻き取って長尺の成型用の織布(以
下、「基布」という。)を作製した。
【0036】この基布に、200デニールのパラ系アラ
ミド繊維を中心糸とし、該中心糸に幅0.32mm、厚
さ0.027mmの錫合金銅箔を22回/cmで2層に
巻き付けてなる錦糸線を7本集め、編組ピッチ約27.
45mm/回で仕上がり幅約3mmの平網状に編んだ平
編錦糸線1mを前記基布の中心線上に縫い付け、更に該
平編錦糸線1m縫着後の基布を、該基布における中心線
を基準にして熱プレス成型加工にて図1(B)の断面図
で示すような複数の折曲げ部が連続して連なった略波形
状の形状に成型し、更に不要な部分を除去するトリミン
グ加工を施し、図1(A)の平面図のように、平編錦糸
線1mが中心線上に配置されると共に折曲げ部に沿った
状態で装着された配線材1wを得た。
【0037】この配線材1Wの断面形状の概略を説明す
ると、図1(B)で示す断面図における左端部を基準点
Aとすると、該基準点Aから右方向に約8mm、下方向
に約9.9mmの交点Bを求め、該交点Bから右方向に
約1.6mm、上方向に6.7mmの交点Cを求め、次
に該交点Cから右方向に約3mm、下方向に6.7mm
の交点Dを求め、更に該交点Dから右方向に約3mm、
上方向に7.7mmの交点Eを求め、該交点Eから右方
向に約3mm、下方向に11.5mmの交点Fを求め、
最後に該交点Fから右方向に約1mmの点Gを求める。
【0038】更に、前記基準点A及び交点Bを半径約1
9mmの曲線で結び、更に交点Bより交点Gまで順次連
なって直線にて結び、図1(B)に示すように点Aから
点Fまで略ジグザグ状なっており、交点Fから点Gまで
は水平方向に延出した形状になっている。また、前記交
点にて交差した各々の曲線部及び直線部を半径0.6m
mの曲線で結んで面取り形状となっている。
【0039】また、図1(A)の平面図におけるトリミ
ング寸法は、図1(A)で示すように、左端1w3から
長さ8mm、幅8mmの装着部1w2を形成し、該装着
部1w2の右側、即ち、図1(B)における最初の折曲
げ部1w1から以降の折曲げ部1w1が連なる部分を幅
3mmの細幅部分として他の部分を切除し、図1(A)
のような平面形状の配線材1wを得た。装着部1w2の
細幅部分側の角部及び装着部1w2と細幅部分の接合部
は半径約19mmの隅丸形状となっている。
【0040】前記のようにして製作された配線材1wを
2個使用し、図2(A)、(B)に示すように、低音用
スピーカwの振動板2に装着する。該振動板2の材質は
カーボンファイバ織布に熱硬化性樹脂等を含浸又はコー
トしてプリプレグ化したものを振動板形状に熱圧成型し
た通称6.5インチと称されるコーン状の振動板であ
り、その概略寸法は、外径112mm、内径26.5m
m、深さ20.3mmのカーブド振動板でネック部21
近傍の断面カーブは半径約19mmとなっており、外周
部には一般的なロールエッジが配置されている。
【0041】配線材1wは前記のような二次曲面の装着
部1w2が貼り代部となり、該装着部1w2の裏面側
(平編錦糸線1mが配置されていない側)を図2
(A)、(B)に示すように振動板2の中心線上で、且
つ180度に振り分けしたネック部21に接着剤aで接
着した。
【0042】この接着部分を熱圧プレスにて圧接し、前
記接着剤aを熱再活性させて配線材1wの装着部1w2
を振動板2に確実に装着する。これにより、図2(B)
に示すようにネック部21に一対の配線材1wが相互に
対峙する形態で配置され、縫着されている平編錦糸線1
mの一方の端部1w3はネック部21の最内周部に位置
し、他方の端部1w4は振動板2の表面から離れた所定
空間、即ち、低音用スピーカwの振動板2の前面に設置
される高音用スピーカTの入力端子ラグL1が配置され
る箇所と合致する位置を想定した箇所に配置される。こ
のようにして配線材1wが装着された振動板を、以下、
配線材付き振動板という。
【0043】振動板2のネック部21は当然の如く三次
曲面で構成され、本実施例の配線材1wの装着部1w2
は前記のように二次曲面である。従って、それぞれの接
着面は合致しないが、本実施例の場合、装着部1w2に
おける基布が樹脂を含浸させた織布であるため、基本的
にある程度の変形に対応しやすい材質であることと、基
布に縫着した平編錦糸線1mも変形に対応し得る線材で
あることから、装着部の装着に際してはネック部21の
形状に容易に馴染んで確実に装着することができる。
【0044】また、ネック部21近傍の曲面と配線材1
wの装着部1w2の曲面が馴染まない場合は、該装着部
をネック部21の三次曲面に合わせて成型することも可
能であるし、図9(A)、(B)に示すように、ネック
部21の一部、即ち、接着部となる箇所に底面が平面な
凹部22を設け、配線材1wの装着部1w2を平面に成
型してこれを凹部22の底面に貼り合わせること等も可
能である。
【0045】前記配線材付き振動板2を用いて本実施例
の同軸型スピーカを組み立てるが、組立方法は基本的に
は従来の同軸型スピーカと共通である。図3の分解斜視
図に示すように、ボイスコイル3、平網錦糸線1mを縫
着した導電ダンパ4及び端子付き取付リング6を組み立
てた組立部品を予め組み立てておき、磁気回路を装着し
たフレーム5のダンパ座51に約0.8g〜1.0gの
量のゴム系接着剤aをリング状に均一に塗布し、ここに
前記組立部品における取付リング6の裏面側を配置す
る。
【0046】この場合、コイルボビン32の内側にボイ
スコイル3が磁気ギャップGに所定の間隔を保って設置
されるように、一般的にスペーサと称される治具(図示
しない)を挿入してあるから、前記組立部品がダンパー
座51に配置されるとボイスコイル3は磁気ギャップG
に触れることなく正確に磁気ギャップGの中央部に配置
される。
【0047】前記ボイスコイル3は、コイルボビン32
の外周に180度の分周位置(図の破線部分)で銅箔電
極部31が設けられており、この銅箔電極部31の露出
部31aと導電ダンパ4の平編錦糸線1mの内端部と
が、図3及び図4に示すように、半田s付けにて接続配
線されており、平網錦糸線1mの外端部と入力端子ラグ
L2はダンパ外周部に配した導線で接続配線されてい
る。更に、図示しないが、一方の銅箔電極部31をプラ
ス側とすると、該銅箔電極部31の下端部にはボイスコ
イル3の線材のプラス側の端部(例えば、コイル巻き始
端)が接続配線されており、他方(マイナス側)の銅箔
電極部31の下端部にはボイスコイル3の線材のマイナ
ス側の端部(例えば、コイル巻き終端)が接続配線され
ている。
【0048】前記のような振動系における配線形態は我
々がすでに提案すると共に現実に実施している配線手法
であるが、本実施例においては、前記導電ダンパ4用の
銅箔電極部31をそのまま利用し、ダンパ導電部用の前
記露出部31aとは別にその上方に振動板配線材用の露
出部31bを設け、前記配線材付き振動板2における配
線材1wのネック部21側の端部と前記露出部31bと
を接続配線できるようにしてある。
【0049】次に、図4に示すように、前記のようにし
て組立部品が装着されたフレーム5に前記配線材付き振
動板2を装着するに際し、フレーム5のエッジ接着部5
2に約1.2gの量のゴム系接着剤aをリング状に均一
に塗布し、前記配線材付き振動板2のネック部21をコ
イルボビン32の上部外周部に挿入する。この場合、振
動板2のネック部21の配線材1wが前記コイルボビン
32における銅箔電極部31の露出部31bに対応する
ように位置を合わせて挿入すると、まず振動板2のエッ
ジの外周部が前記エッジ接着部52の接着剤aに接触
し、エッジ外周部を圧定することにより振動板2が仮固
定されると共に、図5に示すように、振動板2のネック
部21における配線材1wの内端部1w3側の平網錦糸
線端部も前記銅箔電極部31の露出部31bに接近若し
くは接触して仮固定される。
【0050】次に、銅箔電極部31における露出部31
bと配線材1wの平網錦糸線端部を半田s付けして接続
配線する。これにより配線材1wの平網錦糸線1mと低
音用スピーカWの入力用端子ラグL2とが導通する。半
田付け後、図5に示すように振動板2のネック部21全
周に2液混合型のアクリル系接着剤aを塗布量約0.2
5gにて均一に塗布して振動板2のネック部21とコイ
ルボビン32を強固に接合すると共に該接着剤aで半田
付け部を覆い、接着剤aが所定の強度を発揮した時点で
コイルボビン32の内径部に挿入してあった前記スペー
サを抜き取って低音用スピーカWは完成する。
【0051】本実施例の低音用スピーカWの振動板2は
前記のようにカーボンファイバ製であることから導通性
を有するが、前記配線材1wを振動板2に装着しても配
線材1wの基布が極めて良好な絶縁材であるフェノール
樹脂を含浸した織布であり、この織布が平編錦糸線1m
と振動板2の表面との間に介在するから平編錦糸線1m
同士がショートしたりすることはない。
【0052】前記銅箔電極部31の露出部31a、31
bはコイルボビン32の外周に貼着された銅箔片の上に
補強紙が貼付されていて該補強紙の一部に抜き穴(実施
例では角穴形状)を設けることにより形成される。従っ
て、露出部31bを形成する角穴の位置及び寸法等を適
正に設定することにより、振動板2のネック部21に臨
んでいる配線材1wの平網錦糸線内端部と銅箔電極部3
1の露出部31aとがショートしたりすることもない。
【0053】次に、図6に示すように、磁気回路の裏側
からヨークYに設けた貫通穴Y2を介して取付ビスBを
挿入し、高音用スピーカTを取り付けるための支柱Pを
ヨークYの上に立設すると共に該支柱Pに設けた貫通穴
P2を介して前記取付ビスBで高音用スピーカTを支柱
Pに締付け固定して取り付ける。
【0054】前記高音用スピーカTのヨークyの下面部
にも図8の断面図に示すように、前記取付ビスBに対応
したネジ孔y1が設けられており、高音用スピーカTの
入力用端子ラグL1も配線材1wの位置に対応して高音
用スピーカTの外周部に180度の分周位置で設けられ
ている。
【0055】高音用スピーカTの取付け時において、高
音用スピーカTの入力端子ラグL1を振動板2に装着さ
れた配線材1wの位置に合わせて取り付ける。前記のよ
うに配線材1wの自由端部側は低音用スピーカWの振動
板2の前面に位置し、しかも高音用スピーカTの入力端
子ラグL1と合致する箇所に伸びてきているから、それ
ぞれの配線材1wの端部1w4と高音用スピーカTの入
力端子ラグL1とが接触する。従って、該配線材1wの
端部1w4と高音用スピーカTの入力端子ラグL1との
半田付け接続配線作業を容易になし得る。
【0056】本実施例の場合、図6に示すように、高音
用スピーカTの入力端子ラグL1に、配線材1wの端部
1w4を容易に差し込み得るような切込み部L11が設
けられており、該切込み部L11に配線材1wの端部1
w4(図6において略垂直状態になっている部分)を図
7で示すように差し込み、該切込み部L11から突出し
た配線材1wの端部1w4と入力端子ラグの切込み部L
11における接触部を半田付けする。更に、該半田付け
部分をラッカー等で覆って配線作業は完了する。このよ
うにして配線することにより、図8からも明らかなよう
に、配線材1wは高音用スピーカTの背面側に配置さ
れ、同軸型スピーカの正面から見た場合、高音用スピー
カTに隠れた状態となって外観的にも優れたものとな
る。
【0057】本実施例の場合、配線材1を成型するため
に平編錦糸線1mをフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を
含浸した織布に縫着してこれを任意の形状に熱圧成形し
たが、織布に限らず、一定の自己保形性が得られてフォ
ーミングが可能な基材に平網錦糸線を縫着してもよく、
また、他の手法として、錦糸線を構成する芯糸にフェノ
−ル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させると共に樹脂タッ
ク性を除いた後に、該芯糸に銅箔線を巻き付けて錦糸線
を作製し、この錦糸線を任意の本数で編組して平編錦糸
線や紐状錦糸線を得、これを任意の形状に熱圧成型して
配線材としてもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明の配線材によれば、基材に平網錦
糸線を繊維で縫着し、これを任意の形状に成形すると共
に基端部側に低音用スピーカの振動板に装着すための装
着部を形成するようにフォーミング加工するだけで簡単
に製造することができ、錦糸線だけでは本来的に有しな
い所定の自己保形性を有していて低音用スピーカの振動
板の大振幅時における跳躍現象等を防止することができ
ると共にその追従性を確保することができる。
【0059】また、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を
含浸させた織布に平網錦糸線を縫着してこれを熱圧成形
すると共にフォーミング加工して配線材を得る場合に
は、この技術は導電ダンパの製造において既に確立され
ているから、実施が容易であり、優れた特性の配線材を
容易に得ることができる。
【0060】本発明のスピーカの配線構造によれば、高
音用スピーカへの配線構造は基本的には従来の第1の配
線方法と同様に振動系を介した配線形態となっているか
ら、従来の第2の配線方法のように、低音用スピーカの
ヨークや支柱にリード線を通すための穴加工等は不要で
あり、コストダンが可能となる。
【0061】また、従来の第1の配線構造のように、通
常の錦糸線を用いた配線構造において生じていた低音用
スピーカの大振幅時における跳躍現象等はないから、錦
糸線が低音用スピーカの振動板等に接触して生じる異音
の発生もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線材を示し、(A)は平面図、
(B)は断面図。
【図2】配線材の低音用スピーカ振動板への装着状態を
示し、(A)は装着前の状態を示す斜視図、(B)は装
着後の状態を示す斜視図。
【図3】低音用スピーカの組立過程を示し、振動系組立
部品をフレームに装着する前の状態の分解斜視図。
【図4】低音用スピーカの組立過程を示し、配線材を装
着した振動板をフレームに装着する前の状態を示す分解
斜視図。
【図5】低音用スピーカの振動板の組立後の状態を示す
一部切欠した斜視図。
【図6】低音用スピーカの前面側に高音用スピーカを取
り付ける前の状態を示す分解斜視図。
【図7】低音用スピーカの前面側に高音用スピーカを取
り付けた状態を示す一部切欠した分解斜視図。
【図8】本発明の配線構造を示しめす同軸型スピーカの
断面図。
【図9】配線材を低音用スピーカの振動板に装着する手
段の他の例を示し、(A)は配線材の装着前の状態を示
す斜視図、(B)は配線材の装着状態を示す斜視図。
【図10】従来の同軸型スピーカにおける配線構造の第
1の配線手段を示す同軸型スピーカの断面図。
【図11】従来の同軸型スピーカにおける配線構造の第
2の配線手段を示す同軸型スピーカの断面図。
【図12】従来の同軸型スピーカにおける配線構造の第
3の配線手段を示す同軸型スピーカの断面図。
【図13】従来の同軸型スピーカにおける配線構造の第
4の配線手段を示す同軸型スピーカの断面図。
【符号の説明】
1 配線材 1m 平編錦糸線 1n リード線 1s 紐状錦糸線 1w 縫着錦糸線 1w1 縫着錦糸線折り返し部 1w2 縫着錦糸線貼り代部 1w3 縫着錦糸線端部(ネック側) 1w4 縫着錦糸線端部(トゥイータ側) 2 コーン 21 ネック部 22 ネック凹部 3 ボイスコイル 31 銅箔電極部 31a 銅箔電極露出部(ダンパ側) 31b 銅箔電極露出部(コーン側) 32 コイルボビン 4 縫着導電ダンパ 5 フレーム 51 フレームダンパー座 52 フレームエッジ接着部 6 端子付きリング G 磁気ギャップ L1 トゥイータ用入力端子ラグ L2 ウーファ用入力端子ラグ P 支柱 P1 リード線通し用孔 P2 ビス貫通用孔 T トゥイータ W ウーファ Y ヨーク Y1 リード線通し用孔 Y2 ビス貫通用孔 a 接着剤 s 半田 y1 ネジ孔(トゥイータ用)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低音用スピーカの振動板の前面側に同軸
    的に取り付けた高音用スピーカに低音用スピーカ側から
    配線するための配線材であって、所定形状にフォーミン
    グすることが可能な基材に複数本の錦糸線を編組して平
    網錦糸線として形成された導電線を装着すると共に基端
    部には低音用スピーカの振動板の内周部に装着するため
    の装着部を設け、該基端部から先端部側を高音用スピー
    カに導くために適する形状に熱圧成形したことを特徴と
    するスピーカの配線材。
  2. 【請求項2】 基材がフェノ−ル樹脂等の熱硬化性樹脂
    を含浸させた織布であることを特徴とする請求項1記載
    のスピーカの配線材。
  3. 【請求項3】 導電線が基材に繊維で縫着されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のスピーカの配線
    材。
  4. 【請求項4】 低音用スピーカの振動板の前面側に同軸
    的に取り付けられた高音用スピーカに低音用スピーカ側
    から配線するための配線材であって、フェノール樹脂等
    の熱硬化性樹脂を含浸させると共に樹脂タック性を除い
    た中心糸に銅箔線を巻き付けて錦糸線を構成することに
    より、錦糸線に本来錦糸線が有しない自己保形性をもた
    せ、該錦糸線を複数本編組して導電線を形成し、この導
    電線を高音用スピーカ側に導くために適する形状に熱圧
    成形したことを特徴とするスピーカの配線材。
  5. 【請求項5】 配線材を所定形状に熱圧成形するに際
    し、少なくとも1箇所に屈曲部を成形したことを特徴と
    する請求項1〜4記載のスピーカの配線材。
  6. 【請求項6】 低音用スピーカの振動板の前面側に同軸
    的に取り付けられた高音用スピーカに低音用スピーカ側
    から配線する配線構造において、所定形状にフォーミン
    グすることが可能な基材に複数本の錦糸線を編組して形
    成された導電線を装着すると共に基端部には低音用スピ
    ーカの振動板に装着するための装着部を設けた配線材を
    構成し、該配線材の基端部から先端部側を高音用スピー
    カに導くために適する形状に熱圧成形して、この配線材
    の装着部を低音用スピーカの振動板の内周部に装着する
    と共に先端部側を高音用スピーカに接続したことを特徴
    とするスピーカの配線構造。
  7. 【請求項7】 配線材には少なくとも1か所以上の折り
    返し部が設けられており、該折り返し部が、高音用スピ
    ーカの底面部とボイスコイルボビンと低音用スピーカの
    振動板の斜面部とで形成される断面ほぼ三角形状の空間
    部の範囲内に位置するように配置されていることを特徴
    とする請求項6記載のスピーカの配線構造。
  8. 【請求項8】 低音用スピーカの振動板の内周部側に凹
    部又は凸部からなる配線材装着部を設けて該配線材装着
    部に配線材の装着部を装着固定したことを特徴とする請
    求項6記載のスピーカの配線構造。
  9. 【請求項9】 低音用スピーカにおけるボイスコイルの
    コイルボビンの外周部に設けた銅箔等からなる入力用の
    電極部と振動板の内周部に装着された配線材の装着部に
    おける導電線の端部とが接続配線されていることを特徴
    とする請求項6記載のスピーカの配線構造。
  10. 【請求項10】 入力用の電極部と導電線の端部とが半
    田付けで接続配線されると共に該半田付け部の全部又は
    一部が低音用スピーカの振動板とコイルボビンとを接着
    するための接着剤で覆われていることを特徴とする請求
    項9記載のスピーカ配線構造。
  11. 【請求項11】 低音用スピーカのダンパにはコルゲー
    ションに沿って導電体が装着された導電ダンパが用いら
    れ、コイルボビンの入力用の電極部には前記導電ダンパ
    の導電体の内端部と、低音用スピーカにおける振動板の
    内周部に装着された配線材の導電線の端部とが共に接続
    配線されていることを特徴とする請求項9又は10記載
    のスピーカの配線構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007221706A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Kenwood Corp スクリーンスピーカシステム
JP2021022756A (ja) * 2019-07-24 2021-02-18 ホシデン株式会社 振動体及び振動体に対する接続線の接続方法

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