JP2021022756A - 振動体及び振動体に対する接続線の接続方法 - Google Patents

振動体及び振動体に対する接続線の接続方法 Download PDF

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Abstract

【目的】 本発明は、振動体が加熱されたとしても、振動体から錦糸線等の接続線が断線及び/又は剥離し難くする。【構成】 スピーカー用振動体は、振動体本体のダンパー部100と、接着剤300と、接続線200とを備えている。接着剤300は、熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有する。接続線200は、接着剤300によって振動体本体のダンパー部100に接着された被接着部210を有している。【選択図】 図1

Description

本発明は、振動体及び振動体に対する接続線の接続方法に関する。
従来の振動系部品と接続線が一体となっているスピーカー用振動体は、ダンパー部(振動系部品)の一方の面上に錦糸線(接続線)が一体的に縫着された構成、又は、ダンパー部の一方の面上に錦糸線が、粘着性を有し乾燥後も粘着性を持続するアクリルエマルジョン系接着剤によって一体的に接着された構成(下記特許文献1参照)のものがある。
特開2002-218593号公報
前者の構成は、ダンパー部の一方の面上に錦糸線を糸で縫い付けるため、当該糸が錦糸線の銅箔にダメージを与える可能性がある上、縫い付け作業が煩雑であり、生産性が悪い。
一方、後者の構成は、ダンパー部の一方の面と錦糸線とを接着するアクリルエマルジョン系接着剤が熱可塑性を有していることから、接着後に、ダンパー部に固定されたボイスコイルの振動や外気温等の外部要因によって、スピーカー用振動体が加熱されると、アクリルエマルジョン系接着剤が軟化する。この軟化状態で、スピーカー用振動体が振動すると、錦糸線が断線したり剥離したりする恐れがある。
本発明は、加熱されたとしても錦糸線等の接続線が断線及び/又は剥離し難い振動体及び振動体に対する接続線の接続方法を提供する。
本発明の一態様の振動体は、振動体本体と、接着剤と、接続線とを備えている。接着剤は、混合された熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有する。接続線は、接着剤によって振動体本体の一部に接着された被接着部を有している。
このような態様の振動体による場合、接着剤が、混合された熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有している。そのため、振動体本体が加熱されると、接着剤の熱可塑性成分は軟化するが、接着剤の熱硬化性成分は硬化した状態が維持されるため、接続線の被接着部が振動体本体の一部から断線及び/又は剥離する可能性が低減される。
接着剤は、混合された合成ゴム及びエラストマー樹脂を有する構成とすることが可能である。合成ゴムが、熱硬化性成分及び熱可塑性成分の一部を有しており、エラストマー樹脂が熱可塑性成分の別の一部又は残りの部分を有する構成とすることが可能である。接着剤は、エラストマー樹脂によって乾燥後柔軟性を有する構成とすることが可能である。
合成ゴムは、熱可塑性ゴムとすることが可能である。
エラストマー樹脂はスチレン系エラストマー樹脂とすることが可能である。
振動体本体は、振動体本体の一部であるダンパー部を有する構成とすることが可能である。接続線の被接着部が接着剤によってダンパー部の面上に接着された構成とすることが可能である。
振動体は、スピーカー用振動体とすることが可能である。この場合、振動体本体は、振動体本体の一部であるエッジ部及び/又は振動板を有する構成とすることが可能である。接続線の被接着部が接着剤によってエッジ部及び/又は振動板の面上に接着された構成とすることが可能である。
本発明の一態様の振動体に対する接続線の接続方法は、振動体本体を用意し、熱硬化性成分、熱可塑性成分及び有機溶剤を有する接着剤を用意し、被接着部を有する接続線を用意し、接着剤を接続線の被接着部及び振動体本体の一部の少なくとも一方に塗布した後、接続線の被接着部を振動体本体の一部に貼り付け、且つ、接着剤を乾燥させることによって、接続線の被接着部を振動体本体の一部に接着させる。
このような態様の接続方法による場合、接着剤が、熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有している。接着後、振動体本体が加熱されると、接着剤の熱可塑性成分は軟化するが、接着剤の熱硬化性成分は硬化した状態が維持されるため、接続線の被接着部が振動体本体の一部から断線及び/又は剥離する可能性が低減される。
接着剤は、10〜30%の合成ゴムと、10〜30%のエラストマー樹脂と、有機溶剤とを有する構成とすることが可能である。合成ゴムが、熱硬化性成分及び熱可塑性成分の一部を有しており、エラストマー樹脂が熱可塑性成分の別の一部又は残りの部分を有する構成とすることが可能である。
有機溶剤は、接着剤の総成分量の60%以上であっても良い。この場合、合成ゴム及びエラストマー樹脂が接着剤の総成分量の残りの40%以下に収まるように、合成ゴムとエラストマー樹脂の比率が調整されていると良い。
接着剤の乾燥後、接着剤を加熱することによって、接着剤を再活性化させ、且つ接着剤の熱硬化性成分の架橋を進行させることも可能である。
接続線は、錦糸線で構成されていても良い。接着剤を加熱することによって、再活性化した接着剤が錦糸線の編み目及び/又は繊維内に入り込むようにしても構わない。
振動体本体は、振動体本体の一部であるダンパー部を有する構成とすることが可能である。接着剤を加熱は、ダンパー部及びこれに貼り付けられた接続線の被接着部を熱プレスすることによって行われていても良い。熱プレスによって、ダンパー部にコルゲーションが成形されると共に、接続線の被接着部をダンパー部のコルゲーションの形状に応じて変形させると良い。
接着剤の加熱時において、接着剤は再活性化した後に、接着剤の熱硬化性成分の架橋が進行する構成としても良い。
本発明の実施例1に係るスピーカー用振動体のダンパー部に接続線が接着剤で接着された状態を示す斜視図である。 前記スピーカー用振動体の図1A中の1−1断面図である。 前記スピーカー用振動体の図2中の3部分の拡大部である。
以下、本発明の実施例1及びその設計変形例について説明する。なお、後述する実施例及び設計変更例の各構成要素は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能であることに留意されたい。また、後述する実施例の各態様及び設計変形例における振動体の各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。
以下、本発明の実施例1及びその設計変形例に係るスピーカー用振動体について図1〜図3を参照しつつ説明する。図1〜図3には、実施例1のスピーカー用振動体のダンパー部100に接続線200が接着剤300で接着された状態が示されている。
スピーカー用振動体は、ダンパー部100を有する振動体本体と、一対の接続線200と、一対の接着剤300とを備えている。
ダンパー部100は、例えば、コーネックス、コットン又はポリエステルで構成された平面視略環状(例えば、円環状又は多角環状)の薄板である。このダンパー部100には、コルゲーション110が形成されていても良いが、これに限定されるものではない。また、ダンパー部100は、その厚み方向の一方側の第1面101と、その反対側の第2面102と、内縁と、外縁とを有している。ダンパー部100の内縁は、ボイスコイルが巻き付けられた筒状(例えば、円筒状又は多角筒状)のコイルボビンに固定可能である。ダンパー部100の内縁にコイルボビンが固定された状態で、ボイスコイルが振動することによって、ダンパー部100も振動する。ダンパー部100の外縁は、図示しないスピーカーのフレームに固定可能である。
各接続線200は、繊維に銅線箔を巻き付けてなる丸型又は平型の錦糸線であって、ボイスコイルに接続可能である。各接続線200は、被接着部210と、導出部220とを有している。各接続線200の被接着部210が対応する接着剤300によってダンパー部100の第1面101上に接着されている。この接着状態で、被接着部210は、ダンパー部100の内縁から外縁まで延びている。ダンパー部100にコルゲーション110が設けられている場合、被接着部210もコルゲーション110の形状に応じた凹凸状となっている。導出部220は、被接着部210に連続しており且つダンパー部100から離れるように延びている。以下、ダンパー部100の第1面101の被接着部210が接着された箇所を接着箇所という。
各接着剤300は、混合された熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有する。例えば、各接着剤300は、混合された合成ゴム及びエラストマー樹脂を有する構成とすることが可能である。
合成ゴムは、例えば、熱可塑性ゴムとすることが可能であるが、熱可塑性ゴム以外の合成ゴムであっても構わない。合成ゴムは、接着剤300の熱可塑性成分の一部(以下、合成ゴムの熱可塑性成分ともいう)と、接着剤300の熱硬化性成分(以下、合成ゴムの熱硬化性成分ともいう)を有している。合成ゴム(例えば、熱可塑性ゴム)の熱可塑性成分は、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)及び/又はスチレン・ブタジエンゴム(SBR)であり、合成ゴム(例えば、熱可塑性ゴム)の熱硬化性成分は、熱硬化性フェノール樹脂である。合成ゴムの熱可塑性成分:合成ゴムの熱硬化性成分=25:75〜75:25である。
エラストマー樹脂は、スチレン系エラストマー樹脂であると良いが、スチレン系以外のエラストマー樹脂であっても良い。エラストマー樹脂は、接着剤300の熱可塑性成分の別の一部又は残りの部分(残り全部)を有している。エラストマー樹脂によって、接着剤300が乾燥後柔軟性を有する。
以下、上記した構成のスピーカー用振動体のダンパー部100に対する接続線200の接続方法について説明する。まず、接着剤を用意する。
接着剤は、上記した何れかの態様の熱硬化性成分と、上記した何れかの態様の熱可塑性成分と、有機溶剤とを有する。したがって、接着剤は、上記合成ゴムと、上記エラストマー樹脂と、有機溶剤とを有する構成とすることが可能である。
有機溶剤は、メチルシクロヘキサン、酢酸エチル、インプロピルアルコール、トルエン、ノルマルヘキサン、アセトン等から選択的に組み合わせられている。例えば、有機溶剤は、メチルシクロヘキサンが接着剤の総成分量の25〜45%、酢酸エチルが接着剤の総成分量の25〜45%、インプロピルアルコールが接着剤の総成分量の1〜10%とすることができる。
有機溶剤は、接着剤の総成分量の60%以上であると良い。なぜなら、有機溶剤の割合が接着剤の総成分量の60%未満にとなると、極端に粘度が上がり、接着作業性が悪くるからである。有機溶剤が、メチルシクロヘキサン、酢酸エチル及びインプロピルアルコールで構成されている場合、メチルシクロヘキサン、酢酸エチル及びインプロピルアルコールが接着剤の総成分量の60%以上となるように、メチルシクロヘキサン、酢酸エチル及びインプロピルアルコールの比率が調整されていると良い。
合成ゴムは、接着剤の総成分量の10〜30%であると良く、接着剤の総成分量の15〜25%であっても良い。合成ゴムが接着剤の総成分量の10%未満となると、合成ゴムの熱硬化性成分が少なくなり、接着剤が熱に弱くなる。
エラストマー樹脂は、接着剤の総成分量の10〜30%であると良く、接着剤の総成分量の15〜25%であっても良い。エラストマー樹脂が接着剤の総成分量の10%未満となると、エラストマー樹脂の架橋しない成分が少なくなり、熱が加わった時、接着剤の熱硬化が進み、接着性が失われる。
合成ゴム及びエラストマー樹脂は接着剤の総成分量の残りの40%以下に収まるよう、合成ゴムとエラストマー樹脂の比率が合成ゴム及びエラストマー樹脂のそれぞれの上記範囲内で調整されている。そのため、合成ゴム及びエラストマー樹脂のそれぞれの上限値は、上記の通り、接着剤の総成分量の30%以下とすると良い。合成ゴムが接着剤の総成分量の10%とし、エラストマー樹脂を接着剤の総成分量の30%とする、又はその逆とすることにより、合成ゴム及びエラストマー樹脂が接着剤の総成分量の残りの40%以下に収まるからである。
接着剤は、ホルムアルデヒドを更に有していても良い。この場合、ホルムアルデヒドは、接着剤の含有率が600ppm以下とすると良い。この場合、接着剤がホルムアルデヒドを含有できるよう、合成ゴム、エラストマー樹脂及び有機溶剤の比率を調整すると良い。なお、ホルムアルデヒドは省略可能である。
上記した何れかの態様の接着剤は、熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有機溶剤に投入して溶解させる一般的な合成ゴム系の接着剤の製造方法によって製造される。このようにして熱硬化性成分及び熱可塑性成分が有機溶剤内に混合、分散されている。なお、熱硬化性成分が、合成ゴムの熱硬化性フェノール樹脂であり、熱可塑性成分がエラストマー樹脂である場合、接着剤は、合成ゴム及びエラストマー樹脂を有機溶剤に投入して溶解させる一般的な合成ゴム系の接着剤の製造方法によって製造される。このようにして合成ゴム及びエラストマー樹脂が有機溶剤内に混合、分散されている。なお、接着剤としては、ダイヤボンド工業株式会社の試作番号ST3053の接着剤を用いることができる。
次に、振動体本体のコルゲーションが形成されていないダンパー部100を用意する。接続線200を用意する。
接着剤をダンパー部100の第1面101の接着箇所及び接続線200の被接着部210の少なくとも一方に塗布する。その後、接続線200の被接着部210をダンパー部100の第1面101の接着箇所に貼り付ける。これにより、接続線200の被接着部210とダンパー部100の第1面101の接着箇所との間に接着剤が介在する。
その後、接着剤で接続線200が張り合わされたダンパー部100を高温槽内に入れる。高温槽の温度を例えば50〜60℃に設定し、20〜30分程度、当該高温槽内の高温空気によりダンパー部100、接続線200及び接着剤を加熱して、接着剤を乾燥させる。これにより、接着剤の有機溶剤が蒸発し、接着剤の熱硬化性成分の架橋が進行すると共に、接着剤の熱可塑性成分の架橋が進行し、接着剤が接着剤300となり、接着剤300によって、接続線200の被接着部210とダンパー部100の第1面101の接着箇所とを接着させる。接着剤が合成ゴム、エラストマー樹脂及び有機溶剤を有する構成である場合、乾燥時に、合成ゴムの熱硬化性フェノール樹脂(熱硬化性成分)の架橋が進行し、合成ゴムの熱可塑性成分及びエラストマー樹脂の架橋が進行し、接着剤が接着剤300となり、接着剤300によって、接続線200の被接着部210とダンパー部100の第1面101の接着箇所とを接着させる。乾燥後も、エラストマー樹脂は柔軟性を失わない。なお、高温槽の温度及び加熱時間は、接着剤の成分、ダンパー部100の形状及び/又はサイズ等によって適宜変更される。
その後、ダンパー部100、接続線200の被接着部210及び接着剤300に対して加熱(再加熱)を行う。当該加熱開始から約5〜10秒で、接着剤300が再活性化し、接着剤300の熱可塑性成分(例えば、合成ゴムの熱可塑性成分及びエラストマー樹脂)が軟化する。軟化した接着剤300が接続線200の編み目及び/又は繊維内に入り込む。当該加熱開始から約10〜15秒で、接着剤300の熱硬化性成分(例えば、合成ゴムの熱硬化性フェノール樹脂)の架橋が更に進行する。
その後、ダンパー部100、接続線200の被接着部210及び接着剤300を水冷及び/又は空冷によって冷却する。水冷は、金型内に水を循環させてダンパー部100、接続線200の被接着部210及び接着剤300を冷却する。空冷は、金型に対してコンプレッサー等の風を吹き付けてダンパー部100、接続線200の被接着部210及び接着剤300を冷却する。この冷却によって、接着剤の熱可塑性成分の架橋が再び進行する。このようにして接続線200の被接着部210とダンパー部100の第1面101の接着箇所とが接着剤300でより強固に再接着される。
ダンパー部100がコルゲーション110を有する場合、前述の通り接着剤300で接続線200が接着され且つコルゲーション110が設けられていないダンパー部100を、熱プレス成形装置の金型のキャビティ内に入れて、例えば、温度90〜130℃、圧力0.2MPaで熱プレスを行うことによって、上記再加熱を行うと共に、ダンパー部100にコルゲーション110が成形され、且つ接続線200の被接着部210がダンパー部100のコルゲーション110の形状に応じて変形する。この場合、金型のキャビティがコルゲーション110を有するダンパー部100に対応する形状を有している。
加熱開始から約10〜15秒後に熱プレスを終了させて熱プレス成形装置の金型を離型させ、ダンパー部100、接続線200の被接着部210及び接着剤300を取り出す。接着剤300の熱硬化性成分の架橋が更に進行しているため、接着剤300が金型にくっつくことなく、容易に剥がれる。なお、熱プレスの温度、時間及び圧力は、接着剤の成分、ダンパー部100の形状及び/又はサイズ等によって適宜変更される。
なお、再加熱工程は、熱プレスの代わりに、上記高温槽やその他の加熱手段を用いて行うことができる。ダンパー部100がコルゲーション110を有する場合、ダンパー部100にコルゲーション110を形成し、接続線200の被接着部210とダンパー部100の第1面101の接着箇所とを接着剤300を接着した後、上記高温槽や前記加熱手段で再加熱しても構わない。ダンパー部100がコルゲーション110を有しない場合であっても、熱プレスによって再加熱工程を行っても構わないし、上記高温槽や前記加熱手段で再加熱工程を行っても構わない。前者の場合、金型のキャビティは、コルゲーション110を有していないダンパー部100に対応する形状を有している。なお、熱プレスを行わず、再加熱を行う場合、空冷などによって、接着剤300に対して直接冷却を行っても良い。なお、再加熱工程は省略しても良い。
以上のようなスピーカー用振動体及び接続方法による場合、以下の技術的特徴及び効果を奏する。
(A)接着剤300が、混合された熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有している。そのため、ダンパー部100の内縁にコイルボビンが固定された状態で、コイルボビンに巻き付けられたボイスコイルが振動することによって、ダンパー部100が加熱されたり、外気温等の外部要因によって、ダンパー部100が加熱されたりすると、接着剤300の熱可塑性成分は軟化するが、接着剤300の熱硬化性成分は硬化した状態が維持されるため、接続線200の被接着部210がダンパー部100から断線及び/又は剥離する可能性が低減される。
(B)接着剤300が混合された合成ゴム及びエラストマー樹脂を有する構成である場合、エラストマー樹脂が乾燥後又は乾燥再加熱後も柔軟性を失わないため、接着剤300がダンパー部100の振動を妨げ難く、加熱時のダンパー部100の性能低下を抑制できる。
(C)エラストマー樹脂がスチレン系エラストマー樹脂である場合、ダンパー部100の温度が低下しても、スチレン系エラストマー樹脂は柔軟性を失わないので、接着剤300がダンパー部100の振動を妨げ難く、温度低下時のダンパー部100の性能低下を抑制できる。
(D)接続方法において、再加熱工程を行う場合、再加熱によって、接着剤の熱硬化性成分の架橋を更に進行する。よって、ボイスコイルの振動によってダンパー部100が加熱されたり、外気温等の外部要因によってダンパー部100が加熱されたりしても、接着剤の熱硬化性成分の架橋が進行し難くなる。よって、接着剤の熱硬化性成分の架橋が進むことによるダンパー部100の性能低下を抑制できる。
(E)接続方法において、再加熱工程が熱プレスによって行われる場合、ダンパー部100にコルゲーション110を成形する工程と、再加熱工程とを同時に行うことができる。また、フラットなダンパー部100に接続線200の被接着部210を接着剤で接着させることができるので、接着作業も容易になる。
なお、本発明の振動体及び接続方法は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
本発明の接続線は、少なくとも一つとすることが可能である。また、本発明の接続線は、錦糸線以外の導電性を有する線(例えば、リード線やケーブル等)をとすることが可能である。本発明の接着剤は、接続線の数に応じた数とすれば良い。
本発明の接着剤の有機溶剤は、接着剤の総成分量の60%未満であっても構わない。例えば、接着剤に高い粘度が必要である場合、有機溶剤を接着剤の総成分量の60%未満としても良い。本発明の接着剤の熱硬化性成分及び熱可塑性成分は、上記した例に限定されず、有機溶剤に溶解する熱硬化性成分及び熱可塑性成分から任意に選択できる。
本発明の振動体の振動体本体は、スピーカー用振動体のダンパー部を有するとしたが、スピーカー用振動体のダンパー部、スピーカー用振動体の振動板及び/又はスピーカー用振動体のエッジ部を有する構成とすることが可能である。この場合、上記の通り、接着剤で上記何れかの接続線の被接着部をダンパー部、振動板及び/又はエッジ部の面上に接着された構成とすると良い。
本発明の振動体は、スピーカー用振動体に限定されず、加振器用の振動体とすることも可能である。加振器用の振動体の振動体本体がダンパー部を有する場合、上記の通り、接着剤で上記何れかの接続線の被接着部をダンパー部の面上に接着された構成とすると良い。
100:ダンパー部
101:第1面
102:第2面
110:コルゲーション
200:接続線
210:被接着部
220:導出部
300:接着剤

Claims (13)

  1. 振動体本体と、
    混合された熱硬化性成分及び熱可塑性成分を有する接着剤と、
    前記接着剤によって前記振動体本体の一部に接着された被接着部を有する接続線とを備えている振動体。
  2. 請求項1記載の振動体において、
    前記接着剤は、混合された合成ゴム及びエラストマー樹脂を有しており、
    前記合成ゴムが、前記熱硬化性成分及び前記熱可塑性成分の一部を有しており、
    前記エラストマー樹脂が前記熱可塑性成分の別の一部又は残りの部分を有しており、
    前記接着剤は、前記エラストマー樹脂によって乾燥後柔軟性を有している振動体。
  3. 請求項2記載の振動体において、
    前記合成ゴムは熱可塑性ゴムである振動体。
  4. 請求項2又は3記載の振動体において、
    前記エラストマー樹脂はスチレン系エラストマー樹脂である振動体。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の振動体において、
    前記振動体本体は、前記振動体本体の前記一部であるダンパー部を有しており、
    前記接続線の前記被接着部が前記接着剤によって前記ダンパー部の面上に接着されている振動体。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載の振動体において、
    前記振動体は、スピーカー用振動体であり、
    前記振動体本体は、前記振動体本体の前記一部であるエッジ部及び/又は振動板を有しており、
    前記接続線の前記被接着部が前記接着剤によって前記エッジ部及び/又は前記振動板の面上に接着されている振動体。
  7. 振動体本体を用意し、
    熱硬化性成分、熱可塑性成分及び有機溶剤を有する接着剤を用意し、
    被接着部を有する接続線を用意し、
    前記接着剤を前記接続線の前記被接着部及び前記振動体本体の一部の少なくとも一方に塗布した後、前記接続線の前記被接着部を前記振動体本体の一部に貼り付け、且つ
    前記接着剤を乾燥させることによって、前記接続線の前記被接着部を前記振動体本体の一部に接着させる振動体に対する接続線の接続方法。
  8. 請求項7記載の振動体に対する接続線の接続方法において、
    前記接着剤は、10〜30%の合成ゴムと、10〜30%のエラストマー樹脂と、前記有機溶剤とを有しており、
    前記合成ゴムが、前記熱硬化性成分及び前記熱可塑性成分の一部を有しており、
    前記エラストマー樹脂が前記熱可塑性成分の別の一部又は残りの部分を有している振動体に対する接続線の接続方法。
  9. 請求項8記載の振動体に対する接続線の接続方法において、
    前記有機溶剤は、前記接着剤の総成分量の60%以上であり、
    前記合成ゴム及び前記エラストマー樹脂が前記接着剤の総成分量の残りの40%以下に収まるように、前記合成ゴムと前記エラストマー樹脂の比率が調整されている振動体に対する接続線の接続方法。
  10. 請求項7〜9の何れかに記載の振動体に対する接続線の接続方法において、
    前記接着剤の乾燥後、前記接着剤を加熱することによって、前記接着剤を再活性化させ、且つ前記接着剤の前記熱硬化性成分の架橋を進行させる振動体に対する接続線の接続方法。
  11. 請求項10記載の振動体に対する接続線の接続方法において、
    前記接続線は、錦糸線であり、
    前記接着剤を加熱することによって、再活性化した前記接着剤が前記錦糸線の編み目及び/又は繊維内に入り込む振動体に対する接続線の接続方法。
  12. 請求項10又は11記載の振動体に対する接続線の接続方法において、
    前記振動体本体は、前記振動体本体の前記一部であるダンパー部を有しており、
    前記接着剤を加熱は、前記ダンパー部及びこれに貼り付けられた前記接続線の前記被接着部を熱プレスすることによって行われており、
    前記熱プレスによって、前記ダンパー部にコルゲーションが成形されると共に、前記接続線の前記被接着部を前記ダンパー部の前記コルゲーションの形状に応じて変形させる振動体に対する接続線の接続方法。
  13. 請求項12記載の振動体に対する接続線の接続方法において、
    前記接着剤の加熱時において、前記接着剤は再活性化した後に、前記接着剤の前記熱硬化性成分の架橋が進行する振動体に対する接続線の接続方法。
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