JPH11133430A - 液晶配向膜及びその製造方法並びに液晶素子 - Google Patents

液晶配向膜及びその製造方法並びに液晶素子

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JPH11133430A
JPH11133430A JP29384997A JP29384997A JPH11133430A JP H11133430 A JPH11133430 A JP H11133430A JP 29384997 A JP29384997 A JP 29384997A JP 29384997 A JP29384997 A JP 29384997A JP H11133430 A JPH11133430 A JP H11133430A
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ultraviolet
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和廣 西山
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昭雄 滝本
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一徳 小森
Yukio Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶配向膜及び素子においてダスト付着、不
均一性発生等のラビングによる問題点を解決する。 【解決手段】 液晶部分を有する高分子前駆体103を
電場下で紫外線により硬化することにより配向処理を行
うもので、透明電極101上に、誘電率異方性が0でな
い液晶構造を有した紫外感光性の高分子前駆体103を
塗布する工程aと、紫外感光性の高分子前駆体105の
塗布膜を電場下(電界104)に配置し(工程b)紫外
線107を照射する工程(c)とを含むことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラビングが不要な
液晶配向膜及びその製造方法並びに液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶素子は、液晶組成物に電界を印加し
正常に動作させるため電極と液晶との界面に配向膜を設
け、液晶の初期配向を制御することが必要である。この
配向膜として、一般にはポリイミドが用いられており、
このポリイミドの表面をレーヨン、コットン等の布で一
方向に擦ることにより液晶分子を特定の方向に配向させ
る。この方法をラビング法と言う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ラビング法においては清浄な電極上の膜表面を布でラビ
ングするため、布のダストが基板に転写され、液晶分子
の配向特性が悪くなる。また、配向膜の表面を十数μm
の径の繊維でできた織物で擦るという特徴から、布の織
り方、裁断のし方等の布の不均一性がそのままラビング
の情報として配向膜表面に転写され、ラビング方向にス
ジ状に走る欠陥(ラビングスジ)として表示特性を悪化
させる。さらにアクティブマトリックス型の液晶表示素
子においては、一方の基板に薄膜トランジスタ等のアク
ティブ素子を形成しているが、この素子がラビング時に
生じる静電気によって絶縁破壊してしまう等の種々の問
題が生じる。
【0004】本発明は、このようなラビング処理は必要
とせず、しかも効率的に液晶分子を配向させることがで
きる配向膜、及び配向膜の製造方法、並びに液晶素子を
提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の、本発明の第1の液晶配向膜は、電極上に直接もしく
は間接的に設ける液晶配向膜であって、側鎖等に液晶分
子と同等の構造を有する高分子膜からなり、その液晶構
造部の向きが一方向に揃っていることを特徴とする。
【0006】第2の液晶配向膜は、電極上に直接もしく
は間接的に設ける液晶配向膜であって、磁気モーメント
もしくは磁化率異方性を有する分子を側鎖として持つ高
分子膜からなり、その側鎖部の向きが一方向に揃ってい
ることを特徴とする。
【0007】第1の液晶配向膜の製造方法は、電極上に
直接もしくは間接的に、誘電率異方性が0でなく、電界
の方向によって向きを変え得る液晶構造を持った紫外感
光性の高分子前駆体を塗布する工程と、その紫外感光性
の高分子前駆体の塗布膜を適当な方向の電場下に配置し
液晶構造部を一方向に配向させ、その後紫外線を照射し
高分子化させる工程とを含むことを特徴とする。
【0008】第2の液晶配向膜の製造方法は、電極上に
直接もしくは間接的に、側鎖等に液晶構造を有した紫外
感光性の高分子前駆体を塗布した後、その表面に誘電率
異方性が0でない液晶分子を接触させ、前記液晶分子の
接している高分子前駆体及び前記液晶分子を適当な方向
の電場下に置き、液晶分子、及び液晶構造部共に一方向
に配向させ、その後紫外線を照射し高分子前駆体を高分
子化することを特徴とする。
【0009】第3の液晶配向膜の製造方法は、電極上に
直接もしくは間接的に、磁気モーメント、もしくは磁化
率異方性を有する分子を持つ紫外感光性の高分子前駆体
を塗布する工程と、前記紫外感光性の高分子前駆体の塗
布膜を適当な方向の磁場下に置き、側鎖部分を一方向に
配向させ、その後紫外線を照射し高分子化させる工程と
を含むことを特徴とする。
【0010】第4の液晶配向膜の製造方法は、電極上に
直接、もしくは間接的に、磁気モーメント、もしくは磁
化率異方性を有する分子を持つ紫外感光性の高分子前駆
体を塗布した後、その表面に、磁気モーメント、もしく
は磁化率異方性を有する液晶分子を接触させ、前記液晶
分子の接している高分子前駆体及び前記液晶分子を適当
な方向の磁場下に置き、側鎖及び、液晶分子を一方向に
配向させ、その後紫外線を照射し高分子化することを特
徴とする。
【0011】第1の液晶素子は、液晶構造を有する高分
子膜で、かつその液晶構造の向きが一方向に揃っている
配向膜が形成された電極が少なくとも1つ以上あり、対
向する電極との間に液晶が存在していることを特徴とす
る。
【0012】第2の液晶素子は、磁気モーメント、もし
くは磁化率異方性を有する分子を側鎖として持つ高分子
膜でかつ、前記側鎖の向きが一方向に揃った配向膜を形
成した電極が少なくとも1つ以上あり、対向する電極と
の間に液晶が存在していることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の電界を用いた液晶配向膜
の製造法は、図1、図2に示すように希釈等で液体状態
にした液晶構造部201と紫外感光性部202を有した
高分子前駆体203を電極101付き基板102上に、
スピンコート、印刷等で塗布する。
【0014】紫外感光性とは、紫外線を受け、分子が反
応するものであり、直接その分子が紫外線により活性化
され反応を起こすもの、また、最初に別の分子(開始剤
等)が紫外線によって反応しその反応生成物によって2
次的に反応を起こす化合物も含む。
【0015】例えば、パーオキサイド構造を有する化合
物は、自ら光を受け反応を開始するが、オレフィン構造
を有するものは、開始剤により発生したラジカルや、カ
チオン、アニオン等により反応が開始される。また、こ
の時の高分子の前駆体とはモノマー、オリゴマー、ポリ
マーのどのような重合度の前駆体でもよく、又これらの
混合物でも良い。
【0016】その後形成された膜103を100000
V/m以上の電界104中に置く。すると、液晶構造部
201の誘電率異方性が正であった場合、高分子前駆体
105中の液晶部分106の分子のダイレクタは電界方
向と平行に配向する。また負であった場合には電界方向
に垂直になるように配向する。これらの性質を利用し
て、制御したいプレチルト角度、及び方向に液晶構造部
分を配向させてやる。
【0017】例えば、ECBモード(垂直配向モード)
の素子を作製するときには、誘電率異方性の正の液晶部
分を有する高分子前駆体を塗布し、基板に対してほぼ9
0゜(87゜〜89゜が最も良い)に電界をかける方法
が最も容易である。そしてこの電界104中で紫外線1
07を照射し、高分子前駆体を高分子化することによっ
て、高分子膜の液晶構造部109が所定の一方向に配向
した配向膜108が得られる。
【0018】また上記の高分子前駆体の塗布膜の形成
後、膜上に誘電率異方性を有する液晶分子を塗布し、そ
の後同様の方法で電界中に置き硬化させても良い。この
方法を用いると、電界中では液晶分子、及び高分子前駆
体中の液晶構造部の両方が相互作用を及ぼしながら配向
するため、より配向性が向上する。
【0019】さらに上記高分子前駆体の塗布膜形成後、
膜上に液晶分子を滴下し、対向基板として電極を有し配
向処理を施した基板で挟み込み、これらの2枚の基板上
の電極に電圧を印加することにより、液晶及び液晶構造
部を電界中にさらし、一方向に配向させても良い、そし
てそのまま2枚の基板を接着して液晶素子としても良い
が、対向基板、及び液晶を除去して配向膜として用いて
も良い。
【0020】図3を用いて対向基板を用いる方法を更に
詳しく説明する。例えば、液晶構造部301に誘電率異
方性が正の高分子前駆体302、誘電率異方性が正の液
晶分子303、パターニングされていない全面均一なI
TO電極304を有し、ラビング法等でプレチルトを有
した水平配向(ホモジニアス配向)された配向膜305
を有した対向基板306をそれぞれ用いる。配向処理を
施すべき電極307の付いた基板308上に高分子前駆
体302を塗布し、その後液晶分子303を滴下し、対
向基板で液晶の厚みが3μmになるように挟み込む。
【0021】次にこの2枚の基板間にそれぞれの電極を
用いて電圧を印加する。例えば10Vの電圧を印加する
と液晶分子と液晶構造部は基板に対してほぼ90゜に近
い角度で配向する(図3(a))。その後徐々に電圧を
下げていくことにより、液晶分子309及び液晶構造部
310ともに対向基板と反平行方向にチルト角を有して
倒れていく。この過程の適当な位置で紫外線照射を行う
ことで希望のプレチルト角を有した配向膜が作製され
る。
【0022】本発明の磁場を用いた液晶配向膜の製造方
法は、まず希釈等で液体状にした磁気モーメント、もし
くは磁化率異方性を有した紫外感光性の高分子前駆体
を、電極を有した基板上にスピンコート、印刷等で塗布
する。磁化率異方性を有するもの、磁気モーメントを有
するものは、どのようなものでもかまわないが、ベンゼ
ン環を有するもの、特にベンゼン環を有した液晶は磁場
に対する感受性が高く、良好な配向特性が得られること
から良い。
【0023】紫外感光性とは、紫外線を受け、分子が反
応するものであり、直接その分子が紫外線により活性化
され反応を起こすもの、また、最初に別の分子(開始剤
等)が紫外線によって反応しその反応生成物によって2
次的に反応を起こす化合物も含む。
【0024】例えば、パーオキサイド構造を有する化合
物は、自ら光を受け反応を開始するが、オレフィン構造
を有するものは、開始剤により発生したラジカルや、カ
チオン、アニオン等により反応が開始される。また、こ
の時の高分子の前駆体とはモノマー、オリゴマー、ポリ
マーのどのような重合度の前駆体でもよく、又これらの
混合物でも良い。
【0025】その後形成された膜を0.1テスラ以上の
磁界中に置く。すると磁気モーメントを有する構造部分
は磁気モーメントが磁場と平行になるように向きを変
え、また磁化率異方性を有した構造部分は磁化率の大き
い方が磁場と平行に向こうとする。そして前記と同様に
して、紫外線を照射することにより、磁気モーメントを
有する部分、もしくは磁化率異方性を有する部分を所定
の方向に配向させた状態で高分子化することが可能とな
る。
【0026】また、電界を用いた本発明と同様に、高分
子前駆体を塗布後に、磁気モーメント、もしくは磁化率
異方性を有する液晶分子を接触させ、磁場中に置くこと
によって配向状態を向上させることができる。
【0027】以上の本発明の液晶配向膜の製造方法にお
いて、電界、磁界、紫外照射に関しては、全面一括にさ
らす必要はなく、ある領域に電界、磁界を発生させ、同
領域内に紫外線を照射し、順次基板を移動させながらそ
れらの雰囲気にさらしても良い。また、磁界中、電界中
で基板を回転させ所定の方向に配向させても良い。
【0028】このようにして作製された液晶配向膜は、
ラビング処理を行っていないため、本発明の配向膜を用
いた液晶素子はダストによる配向不良、ラビングスジ、
アクティブ素子の絶縁破壊等の問題は全く生じない均一
な表示特性が得られる。
【0029】以下に具体的な実施形態を示す。 (実施の形態1)図4に液晶表示素子作製時の配向処理
前の対向側の基板とアクティブ素子を有したアレイ側基
板の断面図を示した。
【0030】対向側は、ガラス基板401、透明電極4
02からなり、アレイ側はシリコン単結晶基板403、
走査線404、画素スイッチ素子405、絶縁層40
6、反射画素電極407からなっている。
【0031】まず最初に、対向基板の配向処理について
図5を用いて説明する。対向基板の透明電極402上
に、液晶構造を有した紫外感光性の高分子前駆体503
である混合物Aを500オングストロームの膜厚で印刷
した。混合物Aとは(化1)、(化2)、(化3)から
なる混合物である。
【0032】
【化1】
【0033】
【化2】
【0034】
【化3】
【0035】電極501、電極502を用いて、基板の
法線に対して、例えば2゜の角度で高分子前駆体の一部
を電場雰囲気下に置く。そして電場にさらされた領域内
に紫外線が照射できるように幅10mmのスリット50
4を通して紫外線505を照射した。
【0036】この時の紫外線の照度は、20mW/cm
2(365nm)であった。そしてその後、高分子前駆
体503全面が電場雰囲気で紫外照射されるように基板
を毎秒0.5mmの移動速度で移動させた。
【0037】これらの処理により透明電極402表面の
高分子前駆体は、液晶構造部が一方向に約2゜傾いた高
分子膜となり対向側配向処理が完成した。
【0038】次に、アレイ側の基板の配向処理方法につ
いて図6を用いて説明する。反射電極407の表面に、
印刷により混合物Aを500オングストロームで塗布し
高分子前駆体601を形成した。次に、誘電率異方性が
正のネマティック液晶602(50mg)を高分子前駆
体601上に滴下し、別途用意したプレチルト角6゜の
配向処理を施した配向膜603と透明電極604を有し
たガラス基板605で数μm〜十数μmの間隙をもたせ
て挟み込む。
【0039】この時、コンタクト露光方式のアライメン
ト装置、またはプロキシキティ露光方式のアライメント
装置を用いて挟み込んでも良い。
【0040】この対向する2つの電極間に、60Hz、
プラスマイナス6Vの電圧を印加する。この時液晶分子
は図7(a)のように、高分子前駆体704の液晶構造
部701は基板に対してほぼ垂直に向きをそろえている
状態になっていると考えられる。次に3Vまで連続的に
電圧を下げる。
【0041】すると図7(b)に示すように、配向膜6
03界面近傍の液晶分子702は大きく傾き、それにと
もなって高分子前駆体704近傍の液晶分子703、及
び高分子前駆体704の液晶構造部705は一方向に僅
かに傾く。この時の傾く方向は、予め配向処理された配
向膜603の配向方向と平行で、チルト角を有する向き
が180゜反転した方向となっている。この状態でガラ
ス基板605の上部から紫外線706を全面に照射し高
分子前駆体704を硬化させた。照射エネルギーは1.
2J/cm2(365nm)である。
【0042】配向膜603、透明電極604を有するガ
ラス基板605を取り外し、液晶602をイソプロピル
アルコールを用いて超音波洗浄(150W、38kH
z)、乾燥(150℃、1時間)を行うことにより配向
処理が完成した。この時のプレチルト角は、例えば本実
施例においては基板の法線方向に対して1〜2゜であっ
た。
【0043】このようにして対向側及びアレイ側基板の
配向処理がそれぞれの方法により完成したが、これらの
手法は、対向側、アレイ側に限定したものではなく、そ
れぞれどちらに用いても良い。
【0044】以上より配向処理を終えたアレイ側の基板
801の周辺部に張り合わせ接着用のシール材802
(ストラクトボンドXN−21−S)をディスペンサー
により塗布した。配向処理を終えた対向側基板803に
2.0μmのビーズ804(真絲球;触媒化成工業製)
を均一に分散させ、図8に示すようにそれぞれの液晶構
造部805、705のチルト角方向が平行でかつ反対方
向になるように貼り合わせ、真空パックで150℃2時
間硬化させる。
【0045】真空パックを開封し、真空注入により誘電
率異方性が負である液晶(MLC−2012;MERC
K製)を注入、注入口を2液製エポキシ樹脂(LCB−
300,LCB650 ; イー・エッチ・シー製)で
封口した。こうして垂直配向モード(ECBモード)を
用いた反射型の表示素子が完成した。
【0046】この素子を反射光学系を備えたプロジェク
ターを用いて投写したところコントラスト1000:1
で、ダストによる配向欠陥(白点)、ラビングスジのな
い均一な表示が得られた。本実施例は、ECBモードに
ついての実施例であるが、電界の角度、もしくは電圧制
御によってプレチルト角を選んでやることにより、TN
モード、STNモード、ハイブリッドモード、SSFL
Cモード、OCBモード等すべてのモードに応用が可能
である。
【0047】(実施の形態2)磁界による本発明の配向
膜の実施例を以下に説明する。基板は電界による本発明
と同様の配向処理前の対向側の基板とアクティブ素子を
有したアレイ側基板を用いた。対向側は、ガラス基板、
透明電極からなり、アレイ側はシリコン単結晶基板、走
査線、画素スイッチ素子、絶縁層、反射画素電極からな
っている。
【0048】まず対向基板の透明電極上に、磁気モーメ
ント有した構造としてベンゼン環を含む液晶分子を有し
た紫外感光性の高分子前駆体である混合物Aを500オ
ングストロームの膜厚で印刷する。混合物Aとは(化
1)、(化2)、(化3)からなる混合物である。
【0049】基板に対して、例えば、6゜の角度で高分
子前駆体の一部を磁場雰囲気下に置く、そして磁場にさ
らされた領域内に紫外線が照射できるように幅10mm
のスリットを通して紫外線を照射する。
【0050】この時の紫外線の照度は20mW/cm2
(365nm)である。そしてその後、高分子前駆体全
面が磁場雰囲気で紫外照射されるように基板を毎秒0.
5mmの移動速度で移動させる。
【0051】これらの処理により透明電極表面の高分子
前駆体は、磁気モーメントを有する液晶構造部が一方向
に約6゜傾いた高分子膜となり対向側配向処理が完成し
た。
【0052】次に、アレイ側の基板の配向処理方法につ
いて説明する。反射電極の表面に、混合物Aを500オ
ングストロームの膜厚で印刷し高分子前駆体を形成し
た。
【0053】次に磁気モーメントを有する液晶を高分子
前駆体の上に滴下し、別途用意したプレチルト角6゜の
配向処理を施した配向膜と透明電極を有したガラス基板
で数μm〜十数μmの間隙をもたせて挟み込んだ。この
時、コンタクト露光方式のアライメント装置、またはプ
ロキシキティ露光方式のアライメント装置を用いて挟み
込んでも良い。また別途用意する基板は配向処理がされ
てなくてもいいが、配向処理がされている方が配向性が
向上する。
【0054】この2枚の基板と液晶に1.5テスラの磁
場を基板に対して6゜の角度でかけた。この時液晶分
子、磁気モーメントを有する構造部ともに磁場に対して
平行に配向した。この状態で対向側のガラス基板上部か
ら紫外線を全面に照射し高分子前駆体を硬化させた。
【0055】照射エネルギーは1.2J/cm2(36
5nm)である。配向膜、透明電極を有する対向側ガラ
ス基板を取り外し、液晶をイソプロピルアルコールを用
いて超音波洗浄(150W、38kHz)、乾燥(15
0℃、1時間)を行うことにより配向処理が完成した。
この時のプレチルト角は、例えば本実施例においては基
板の法線方向に対して1〜2゜であった。
【0056】このようにして対向側及びアレイ側基板の
配向処理がそれぞれの方法により完成したが、これらの
手法は、対向側、アレイ側に限定したものではなく、そ
れぞれどちらに用いてもいい。
【0057】以上より配向処理を終えたアレイ側の基板
の周辺部に張り合わせ接着用のシール材(ストラクトボ
ンドXN−21−S)をディスペンサーにより塗布し
た。
【0058】配向処理を終えた対向側基板に2.0μm
のビーズ(真絲球;触媒化成工業製)を均一に分散さ
せ、それぞれの磁気モーメントを有する構造部のチルト
角方向が45゜になるように貼り合わせ、真空パックで
150℃2時間硬化させた。
【0059】真空パックを開封し、強誘電性液晶を注
入、注入口を2液製エポキシ樹脂(LCB−300,L
CB650 ; イー・エッチ・シー製)で封口する。
【0060】こうしてSSFLCモードを用いた反射型
の表示素子が完成した。この素子を、反射光学系を備え
たプロジェクターを用いて投写したところ、コントラス
ト500:1で、ダストによる配向欠陥(白点)、ラビ
ングスジのない均一な表示が得られた。本実施例は、S
SFLCモードについての実施例であるが、磁界の角度
によってプレチルト角を選んでやることにより、ECB
モード、TNモード、STNモード、ハイブリッドモー
ド、OCBモード等すべてのモードに応用が可能であ
る。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、液晶構造
部、磁化率異方性、もしくは磁気モーメントを有する構
造のある紫外感光性高分子を用い、電場、もしくは磁場
雰囲気下で紫外線を照射してやることにより配向処理を
行うというものである。
【0062】これはラビング処理により生じる、ダスト
の混入、ラビングスジ等問題が一切発生せず、非常に均
一な配向が得られるという極めて優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の塗布後の高分子前駆体の概念断
面図 (b)本発明の電界中の高分子前駆体の概念断面図 (c)本発明の紫外線照射時の高分子前駆体の概念断面
【図2】本発明の高分子前駆体の概念図
【図3】(a)本発明の一実施例の製造工程の概念断面
図 (b)本発明の一実施例の製造工程の概念断面図
【図4】本発明の一実施例における配向処理前の液晶素
子の断面図
【図5】本発明の一実施例における配向処理法の概念断
面図
【図6】本発明の一実施例における配向処理法の概念断
面図
【図7】(a)本発明の一実施例における配向処理法の
概念断面図 (b)本発明の一実施例における配向処理法の概念断面
【図8】本発明の一実施例における液晶素子の概念断面
【符号の説明】
101 透明電極 102 ガラス基板 103 高分子前駆体 104 電界 105 高分子前駆体 106 液晶構造部 107 紫外線 108 配向膜 109 配向した液晶構造部 201 液晶構造部 202 紫外感光性部 203 高分子前駆体 301 液晶構造部 302 高分子前駆体 303 液晶分子 304 ITO電極 305 配向膜 306 対向基板 307 電極 308 基板 309 液晶分子 310 液晶構造部 401 ガラス基板 402 透明電極 403 シリコン単結晶基板 404 走査線 405 画素スイッチ素子 406 絶縁層 407 反射画素電極 501 電極 502 電極 503 高分子前駆体 504 スリット 505 紫外線 506 移動方向 601 高分子前駆体 602 液晶 603 配向処理された配向膜 604 透明電極 605 ガラス基板 701 液晶構造部 702 液晶 703 液晶 704 高分子前駆体 705 液晶構造部 706 紫外線 801 アレイ側基板 802 シール材 803 対向基板 804 2.0μmビーズ 805 液晶構造部 806 液晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 幸生 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶素子に用いる、電極上に直接、もしく
    は間接的に設ける液晶配向膜であって、液晶構造を有す
    る高分子膜からなり、前記液晶構造部の向きが一方向に
    揃っていることを特徴とする液晶配向膜。
  2. 【請求項2】液晶素子に用いる、電極上に直接、もしく
    は間接的に設ける液晶配向膜であって、磁気モーメン
    ト、もしくは磁化率異方性を有する分子を側鎖として持
    つ高分子膜からなり、前記側鎖部の向きが一方向に揃っ
    ていることを特徴とする液晶配向膜。
  3. 【請求項3】液晶素子に用いる液晶配向膜の製造方法で
    あって、電極上に直接もしくは間接的に、誘電率異方性
    が0でない液晶構造を有した紫外感光性の高分子前駆体
    を塗布する工程と、前記紫外感光性の高分子前駆体の塗
    布膜を電場下に配置し紫外線を照射する工程とを含むこ
    とを特徴とする液晶配向膜の製造方法。
  4. 【請求項4】液晶素子に用いる液晶配向膜の製造方法で
    あって、電極上に直接もしくは間接的に、液晶構造を有
    した紫外感光性の高分子前駆体を塗布した後、前記紫外
    感光性の高分子前駆体の界面に誘電率異方性が0でない
    液晶分子を配置し、前記液晶分子の接している高分子前
    駆体及び前記液晶分子を電場下に置き、紫外線を照射す
    ることを特徴とする液晶配向膜の製造方法。
  5. 【請求項5】液晶素子に用いる液晶配向膜の製造方法で
    あって、電極上に直接もしくは間接的に、磁気モーメン
    トもしくは磁化率異方性を有する分子を持つ紫外感光性
    の高分子前駆体を塗布する工程と、前記紫外感光性の高
    分子前駆体の塗布膜を磁場下に置き、紫外線を照射する
    工程とを含むことを特徴とする液晶配向膜の製造方法。
  6. 【請求項6】液晶素子に用いる液晶配向膜の製造方法で
    あって、電極上に直接もしくは間接的に、磁気モーメン
    トもしくは磁化率異方性を有する分子を持つ紫外感光性
    の高分子前駆体を塗布後、前記紫外感光性の高分子前駆
    体の界面に、磁気モーメントもしくは磁化率異方性を有
    する液晶分子を配置し、前記液晶分子の接している高分
    子前駆体及び前記液晶分子を磁場下に置き、紫外線を照
    射することを特徴とする液晶配向膜の製造方法。
  7. 【請求項7】液晶構造を有する高分子膜でかつ、前記液
    晶構造の向きが一方向に揃った配向膜を形成した電極を
    少なくとも1つ有し、対向する電極の間に液晶が存在し
    ている液晶素子。
  8. 【請求項8】磁気モーメント、もしくは磁化率異方性を
    有する分子を側鎖として持つ高分子膜でかつ、前記側鎖
    の向きが一方向に揃った配向膜を形成した電極を少なく
    とも1つ有し、対向する電極に間に液晶が存在している
    液晶素子。
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