JPH11132058A - 内燃機関のスロットル弁制御装置 - Google Patents

内燃機関のスロットル弁制御装置

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JPH11132058A
JPH11132058A JP29917297A JP29917297A JPH11132058A JP H11132058 A JPH11132058 A JP H11132058A JP 29917297 A JP29917297 A JP 29917297A JP 29917297 A JP29917297 A JP 29917297A JP H11132058 A JPH11132058 A JP H11132058A
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JP
Japan
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throttle valve
opening
electric motor
abnormal
valve control
Prior art date
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Application number
JP29917297A
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English (en)
Inventor
Mikio Nozaki
幹生 野崎
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単かつ軽量・コンパクトで低コストな構成に
より、フェールセーフ機能やリンプホーム機能を良好に
奏することができる内燃機関のスロットル弁制御装置を
提供すること。 【解決手段】スロットル制御系に異常が生じた場合に
は、スイッチング回路11をブラシ2c側に切り替え
る。これにより、電動モータ2を駆動し続けても、ブラ
シ2aと2cの間に、切り欠き部Xがある場合にしか、
電動モータ2には回転力が発生しなくなる。従って、異
常発生時にスロットル弁1が急激に開方向に誤作動され
ることを防止することができるので、異常発生時におけ
る安全性(フェールセーフ機能)を確実に確保すること
ができる。また、異常発生後、例えば、一旦スロットル
弁1が全閉状態とされると、全閉状態を含む狭い通電範
囲内でのみ、スロットル弁1の開度制御が可能となるの
で、スロットル弁1の誤作動を防止しつつ、リンプホー
ム機能を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スロットル弁を電
動モータにより電気的に制御する内燃機関のスロットル
弁制御装置に関し、詳しくは、スロットル制御系の異常
時におけるフェールセーフ機能やリンプホーム機能を備
えた内燃機関のスロットル弁制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、内燃機関の吸気通路
等にスロットル弁(スロットルバルブ)を介装し、運転
者のアクセル操作量等に基づいて制御回路において演算
される駆動信号により電動モータを駆動し、その駆動力
により歯車伝達機構等を介して前記スロットル弁を回動
させることで、運転者のアクセル操作とは独立して、前
記スロットル弁の開度を調整可能にしたものがある(図
10参照)。
【0003】そして、上記のような装置において、スロ
ットル開度情報を検出するためのスロットル開度セン
サ、アクセル操作情報を検出するためのアクセルセンサ
や、アクセル全閉情報を検出するためのアクセルスイッ
チ、制御回路等からなるスロットル制御系に何らかの異
常があった場合には、従来は、例えば、特開平6−26
4804号公報や特開平9−4475号公報に開示され
るようにして、フェールセーフ機能やリンプホーム機能
(最小限のエンジン出力を確保して整備工場等への自走
搬入を可能にする機能)を持たせていた。
【0004】即ち、特開平6−264804号公報に開
示されるものでは、スロットル弁をバイパスして機関に
吸気を導くためのバイパス通路と、そのバイパス通路の
流路面積を制御するバイパス弁と、を備え、スロットル
制御系異常時には、スロットル弁制御を停止してフェー
ルセーフ機能を確保しつつ、前記バイパス弁の開度調整
によってリンプホーム(バックアップ)機能を確保する
ようにしている。
【0005】また、特開平9−4475号公報に開示さ
れるものでは、少なくとも1つの副エアーギャップを介
して2つの磁極片が主エアーギャップを形成し、前記主
エアーギャップ内には駆動軸と一体に移動する永久磁石
からなる移動体を配設し、前記2つの磁極片を磁気的に
連結する連結磁路には、少なくとも3つの励磁コイルを
備え、前記1つの励磁コイルは、他の励磁コイルと異な
る極性で制御可能な構成とし、1つの励磁コイルや駆動
装置に異常があった時には、残りのコイルで、起磁力の
相殺や代替を行なわせるようにすることで、フェールセ
ーフ機能やリンプホーム機能を持たせるようにしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手法では、バイパス通路やバイパス弁を備える必要
があったり、少なくとも3つの励磁コイルを備える必要
があるため、装置が大型化し、装置の小型化・軽量化等
を図ることができないと言った惧れがある。また、シス
テムが複雑化し、低コスト化が図れないと言った惧れも
ある。
【0007】本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされ
たもので、スロットル弁を電動モータにより電気的に制
御する内燃機関のスロットル弁制御装置であって、簡単
かつ軽量・コンパクト、なおかつ、低コストな構成であ
りながら、フェールセーフ機能やリンプホーム機能を良
好に奏することができる内燃機関のスロットル弁制御装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明では、スロットル弁の開度を電動モータにより
電気的に制御するようにした内燃機関のスロットル弁制
御装置であって、異常時において、前記電動モータの回
転力を、スロットル弁の開度に応じて断続的に発生させ
るようにした。
【0009】請求項2に記載の発明では、図1に示すよ
うに、スロットル弁の開度を電動モータにより電気的に
制御するようにした内燃機関のスロットル弁制御装置で
あって、異常時において、前記電動モータの回転力を、
スロットル弁の開度に応じて断続的に発生させる異常時
スロットル弁制御手段を含んで構成するようにした。
【0010】請求項1や請求項2に記載の発明によれ
ば、異常時には、電動モータの回転力を、スロットル弁
の開度に応じて断続的に発生させることになるから、電
動モータによるスロットル弁の開度制御には、その開度
に応じて、制御可能な範囲と、制御不可能な範囲と、が
交互に現れることになる。即ち、異常時において、電動
モータを駆動し続けても、スロットル弁の開度制御可能
な範囲は、最小開度から最大開度まで許容されるのでは
なく、所定範囲に狭く制限されることになるので、異常
時に急激にスロットル弁が開弁されることがないので、
異常発生時における安全性(フェールセーフ機能)を確
実に確保することができる。
【0011】更に、本発明によれば、運転者がアクセル
を踏んでいる場合には、異常発生時であっても、ステッ
プ的で比較的狭い範囲ではあるが、スロットル弁開度制
御が可能となるので、例えば、異常発生時に運転者がア
クセルを踏んでいても急激にスロットル弁を閉弁させる
ようにしたものに比べ、運転者の意志に反した急減速な
どを抑制することができる。
【0012】また、本発明によれば、異常発生後、例え
ば、一旦スロットル弁が全閉状態とされると、全閉状態
を含む狭い範囲内でのみ、スロットル弁の開度制御を可
能とすることもできるので、スロットル弁の誤作動を防
止しつつ(フェールセーフ機能を確保しつつ)、リンプ
ホーム機能を確保することができる。なお、本発明で
は、上記作用効果を、簡単かつ軽量・コンパクト、なお
かつ、低コストな構成で達成することができる。
【0013】請求項3に記載の発明では、前記異常時ス
ロットル弁制御手段を、前記電動モータに回転力を発生
させるためのコイルの一端に接続されると共に電源に接
続されるブラシと、前記コイルの他端に接続されると共
に接地されるブラシと、が、前記電動モータの回動軸に
取り付けられる整流子片のうちの一の整流子片に共に接
触する前記回動軸の回転角度幅が、前記各ブラシが夫々
異なる整流子片に接触する前記回動軸の回転角度幅よ
り、大きくなるように、異常時において、前記ブラシ位
置を切り替える或いは変更する手段として構成した。
【0014】かかる構成とすれば、使用するブラシを切
り替えたり、ブラシの位置を変更(移動)したりすると
いう簡単な構成で、異常時に、電動モータの回転力を、
スロットル弁の開度に応じて断続的に発生させること、
延いては請求項1や請求項2に記載の発明と同様の作用
効果を奏することが可能となる。請求項4に記載の発明
では、前記異常時スロットル弁制御手段を、異常時にお
いて、スロットル弁の動作に関連する回転軸の周囲に、
回転方向に対して交互に導体と絶縁体とを配設し、前記
回転軸の回転によって前記導体と前記絶縁体とに交互に
接触可能で且つ電源へ接続されるブラシと、前記回転軸
の回転によって前記導体と前記絶縁体とに交互に接触可
能で且つ電動モータへ接続されるブラシと、を介して、
前記スロットル弁の動作に関連する回転軸の回転角度位
置延いてはスロットル弁の開度に応じて、断続的に前記
電動モータへ電力を供給する手段として構成した。
【0015】かかる構成とすれば、異常時に、電動モー
タへの通電・非通電を切り替えることで、電動モータの
回転力を、スロットル弁の開度に応じて断続的に発生さ
せることが可能となる。このため、請求項1や請求項2
に記載の発明と同様の作用効果を奏することができるう
えに、請求項3に記載のもの(電動モータへの通電を制
御するのではなく、電動モータの回転力そのものを制御
するもの)に比べて、比較的簡単な構成で、電動モータ
の回転力を発生させる範囲(発生させない範囲)等を自
由に設定することが可能となる。
【0016】請求項5に記載の発明では、前記異常時ス
ロットル弁制御手段を、異常時において、運転者がアク
セルペダルを全閉状態にしたときには、前記電動モータ
の回転力を強制消滅させてスロットル弁を最小開度へ戻
すと共に、該最小開度を含む所定スロットル弁開度範囲
内で、前記断続的に発生される電動モータの回転力が発
生されるように構成するようにした。
【0017】かかる構成とすれば、運転者がアクセルを
踏んでいる場合には、異常発生時であっても、ステップ
的で比較的狭い範囲ではあるが、スロットル弁開度制御
が可能となるので、例えば、異常発生時に運転者がアク
セルを踏んでいても急激にスロットル弁を閉弁させるよ
うにしたものに比べ、運転者の意志に反した急減速など
を抑制することができると共に、異常発生後、例えば、
一旦スロットル弁が全閉状態とされると、全閉状態を含
む狭い範囲内でのみ、スロットル弁の開度制御を可能と
することもできるので、スロットル弁の誤作動を防止し
つつ(フェールセーフ機能を確保しつつ)、リンプホー
ム機能を確保することができる。
【0018】なお、前記最小開度を、デフォルト開度
(機関始動時においてアクセルを踏み込まなくても始動
できるような開度)とすれば、運転者の意志を尊重しつ
つ、なおかつ、始動性やアイドル運転性等を確保しなが
ら、フェールセーフ機能とリンプホーム機能を確保する
ことが可能となる。請求項6に記載の発明では、前記異
常時スロットル弁制御手段を、異常時において、スロッ
トル開度センサにより検出されるスロットル弁の開度の
現在値と、運転状態に基づいて演算される目標スロット
ル弁開度のうち小さい方の開度より小さな開度であっ
て、前記断続的に発生される電動モータの回転力により
制御可能なスロットル弁の開度範囲内の値を、異常時目
標スロットル弁開度として設定し、該異常時目標スロッ
トル弁開度が得られるようにスロットル弁を制御する手
段を含んで構成するようにした。
【0019】かかる構成とすれば、異常時であっても、
比較的運転者の意志に近い範囲内で、スロットル弁を制
御可能とすることができる。また、運転者の意志に近い
スロットル開度ではあるが、前記断続的に発生される電
動モータの回転力により制御可能なスロットル弁の開度
範囲外に、目標スロットル弁開度が設定されてしまう惧
れを排除できるので、スロットル弁の制御可能な範囲
と、不可能な範囲と、の間で、スロットル弁開度にハン
チングが生じるなどの惧れを排除することができる。
【0020】請求項7に記載の発明では、前記異常時目
標スロットル弁開度が、該当する前記断続的に発生され
る電動モータの回転力により制御可能なスロットル弁の
開度範囲内における最大開度より所定開度小さな開度に
設定されるようにした。かかる構成とすれば、より一
層、スロットル弁の制御可能な範囲と、不可能な範囲
と、の間で、スロットル弁開度がハンチングすると言っ
た惧れを排除することができる。
【0021】請求項8に記載の発明では、前記異常時目
標スロットル弁開度に対応する前記断続的に発生される
電動モータの回転力により制御可能なスロットル弁の開
度範囲が、アイドル運転状態を含む開度範囲でない場合
には、前記異常時目標スロットル弁開度は、該当する前
記断続的に発生される電動モータの回転力により制御可
能なスロットル弁の開度範囲内の一定値に設定されるよ
うにした。
【0022】かかる構成とすれば、異常時であっても、
アイドル運転中は、エンジンハンチング・エンジンスト
ール等の発生を良好に抑制しながら、各要求(外部負荷
変動など)に応じたアイドル運転を行なわせることがで
きる一方、エンジンハンチング・エンジンストール等の
発生の惧れの少ない(アイドル運転以外の)運転領域で
は、スロットル弁の開度が、スロットル弁の開度範囲内
の一定値に制御されるので、スロットル弁の制御可能な
範囲と、不可能な範囲と、の間で、スロットル弁開度が
ハンチングすると言った惧れを抑制しながら、簡単な構
成で、良好な運転性を確保することができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1や請求項2に記載の発明によれ
ば、異常時には、電動モータの回転力を、スロットル弁
の開度に応じて断続的に発生させることになるから、電
動モータによるスロットル弁の開度制御には、その開度
に応じて、制御可能な範囲と、制御不可能な範囲と、が
交互に現れることになる。
【0024】即ち、異常時において、電動モータを駆動
し続けても、スロットル弁の開度制御可能な範囲は、最
小開度から最大開度まで許容されるのではなく、所定範
囲に狭く制限されることになるので、異常時に急激にス
ロットル弁が開弁されることがないので、異常発生時に
おける安全性(フェールセーフ機能)を確実に確保する
ことができる。
【0025】更に、本発明によれば、運転者がアクセル
を踏んでいる場合には、異常発生時であっても、ステッ
プ的で比較的狭い範囲ではあるが、スロットル弁開度制
御が可能となるので、例えば、異常発生時に運転者がア
クセルを踏んでいても急激にスロットル弁を閉弁させる
ようにしたものに比べ、運転者の意志に反した急減速な
どを抑制することができる。
【0026】また、本発明によれば、異常発生後、例え
ば、一旦スロットル弁が全閉状態とされると、全閉状態
を含む狭い範囲内でのみ、スロットル弁の開度制御を可
能とすることもできるので、スロットル弁の誤作動を防
止しつつ(フェールセーフ機能を確保しつつ)、リンプ
ホーム機能を確保することもできる。なお、本発明で
は、上記作用効果を、簡単かつ軽量・コンパクト、なお
かつ、低コストな構成で達成することができる。
【0027】請求項3に記載の発明によれば、使用する
ブラシを切り替えたり、ブラシの位置を変更(移動)し
たりするという簡単な構成で、異常時に、電動モータの
回転力を、スロットル弁の開度に応じて断続的に発生さ
せること、延いては請求項1や請求項2に記載の発明と
同様の作用効果を奏することが可能となる。請求項4に
記載の発明によれば、異常時に、電動モータへの通電・
非通電を切り替えることで、電動モータの回転力を、ス
ロットル弁の開度に応じて断続的に発生させることがで
きる。このため、請求項1や請求項2に記載の発明と同
様の作用効果を奏することができるうえに、請求項3に
記載のものに比べて、比較的簡単な構成で、電動モータ
の回転力を発生させる範囲(延いては発生させない範
囲)等を自由に設定することが可能となる。
【0028】請求項5に記載の発明によれば、運転者が
アクセルを踏んでいる場合には、異常発生時であって
も、ステップ的で比較的狭い範囲ではあるが、スロット
ル弁開度制御が可能となるので、例えば、異常発生時に
運転者がアクセルを踏んでいても急激にスロットル弁を
閉弁させるようにしたものに比べ、運転者の意志に反し
た急減速などを抑制することができると共に、異常発生
後、例えば、一旦スロットル弁が全閉状態とされると、
全閉状態を含む狭い範囲内でのみ、スロットル弁の開度
制御を可能とすることもできるので、スロットル弁の誤
作動を防止しつつ(フェールセーフ機能を確保しつ
つ)、リンプホーム機能を確保することができる。
【0029】なお、前記最小開度を、デフォルト開度
(機関始動時においてアクセルを踏み込まなくても始動
できるような開度)とすれば、運転者の意志を尊重しつ
つ、なおかつ、始動性やアイドル運転性等を確保しなが
ら、フェールセーフ機能とリンプホーム機能を確保する
ことが可能となる。請求項6に記載の発明によれば、異
常時であっても、比較的運転者の意志に近い範囲内で、
スロットル弁を制御可能とすることができると共に、運
転者の意志に近いスロットル開度ではあるが、前記断続
的に発生される電動モータの回転力により制御可能なス
ロットル弁の開度範囲外に、目標スロットル弁開度が設
定されてしまう惧れを排除できるので、スロットル弁の
制御可能な範囲と、不可能な範囲と、の間で、スロット
ル弁開度がハンチングするなどの惧れを排除することが
できる。
【0030】請求項7に記載の発明によれば、より一
層、スロットル弁の制御可能な範囲と、不可能な範囲
と、の間で、スロットル弁開度がハンチングすると言っ
た惧れを排除することができる。請求項8に記載の発明
によれば、異常時であっても、アイドル運転中は、エン
ジンハンチング・エンジンストール等の発生を良好に抑
制しながら、各要求(外部負荷変動など)に応じたアイ
ドル運転を行なわせることができる一方、エンジンハン
チング・エンジンストール等の発生の惧れの少ない(ア
イドル運転以外の)運転領域では、スロットル弁の開度
が、スロットル弁の開度範囲内の一定値に制御されるの
で、スロットル弁の制御可能な範囲と、不可能な範囲
と、の間で、スロットル弁開度がハンチングすると言っ
た惧れを抑制しながら、簡単な構成で、良好な運転性を
確保することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、添付
の図面に基づいて説明する。図2(A)は、本発明の第
1の実施形態にかかる電子制御式スロットル弁システム
の構成を示す図である。図2(A)に示すように、内燃
機関の吸気通路1Bには、スロットル弁1が介装されて
おり、該スロットル弁1は、スロットル弁回動軸1A、
歯車伝達機構(スロットル軸歯車3,中間歯車4,モー
タ軸歯車5等の減速機構)等を介して、電動モータ2に
連結されている。
【0032】この電動モータ2は、図2(B)に示すよ
うに、モータ回動軸2Cに対して軸対象(180度)の
位置に配設された2つのブラシ2a(例えば+側),2
b(例えばアース側)と、2つの整流子片2A,2B
と、を備えて構成される直流モータであり、正常時に
は、一般の直流モータと同様に、当該2つの整流子片2
A,2Bと、2つのブラシ2a,2bと、を介して、後
述する制御回路7(延いてはバッテリ電源)から供給さ
れる駆動電流を図示しないコイルに流すことで、モータ
回動軸2Cの回転方向において連続的に回転力を発生さ
せることができるようになっている。
【0033】そして、このモータ回動軸2C廻りに発生
する連続的な回転力によって、正常時には、リターンス
プリング10の弾性力に抗して、スロットル弁1を全閉
位置から全開位置まで任意の位置(モータ回動軸2Cの
回転力とリターンスプリング10の弾性力とがバランス
する位置)に開弁維持させることができることとなる。
なお、制御回路7からの駆動電流の供給を停止すれば、
前記リターンスプリング10の弾性力によって前記スロ
ットル弁1をデフォルト位置(例えば、機関始動時にお
いてアクセルを踏み込まなくても始動できるような位
置)にリターンさせることができるようになっている。
【0034】ところで、本発明にかかる異常時スロット
ル弁制御手段として機能することになる制御回路7は、
ROM、RAM、入出力インターフェース等を含んで構
成されるマイクロコンピュータ等からなり、例えば、内
装されるスロットル制御系回路では、アクセル操作情報
を検出するアクセルセンサ8、アクセル全閉位置を検出
するアクセルスイッチ9等の検出信号に基づいて、運転
者の加速意図や減速意図を反映することができるような
目標スロットル弁開度を演算すると共に、該目標スロッ
トル弁開度を達成できる目標駆動電流を演算するように
なっている。
【0035】また、制御回路7を、例えば、スロットル
弁1の実際の開度を検出するスロットル開度センサ6か
らの信号を受け、実際のスロットル弁1の開度と、前記
目標スロットル弁開度と、を比較し、実際のスロットル
弁1の開度が目標スロットル弁開度になるように、駆動
電流をフィードバック制御可能に構成することも可能で
ある。
【0036】なお、制御回路7には、目標スロットル弁
開度を演算する等のために、エンジンのクランク軸の回
転角度を電気信号として検出するクランク角センサ(図
示せず)、エンジンの吸入空気流量を電気信号として検
出するエアフローメータ(図示せず)、エンジンの冷却
水温を電気信号として検出する水温センサ(図示せ
ず)、車速を電気信号として検出する車速センサ(図示
せず)その他の各種センサ等の検出信号が入力されるよ
うになっている。
【0037】ところで、本実施形態においては、上記の
構成に加えて、図2(B)に示すように、ブラシ2aと
ブラシ2bとの間に、ブラシ2cが配設されるようにな
っている。即ち、他の2つのブラシ2a,2bとは互い
に180度以外の角をなす位置に、第3のブラシ2cが
設けられるようになっている。そして、このブラシ2c
は、電流供給経路の切り替え手段(切り替えスイッチ)
として機能するスイッチング回路11を介して、制御回
路7(延いては例えばアース)へ接続されている。
【0038】当該スイッチング回路11は、正常時に
は、制御回路7を介して、前記ブラシ2b側に切り替え
られており、既述したように、ブラシ2a(例えば+
側),2b(例えばアース側)を介して図示しないコイ
ルに駆動電流を供給する一方、スロットル制御系の異常
時には、当該スイッチング回路10は、制御回路7を介
して、前記ブラシ2c側に切り替えられ、ブラシ2a
(例えば+側),2c(例えばアース側)を介して図示
しないコイルに駆動電流を供給するようになっている。
【0039】このようにすると、正常時には、モータ回
動軸2Cの回転方向において連続的に回転力を発生させ
ることができる一方で、異常時には、モータ回動軸2C
の回転方向において断続的にしか回転力を発生させない
ようにすることができることとなる。即ち、ブラシ2
a,2cとが、共通の整流子片にのみ接触している間
は、図示しないコイルには通電されないこと(非通電状
態)になるので、モータ回動軸2Cには回転力が発生し
ない。即ち、図2(B)において破線で示すように、ブ
ラシ2a,2cの間隙(狭い側)に、整流子片2A、2
Bの間の切り欠き部X(或いはY)が位置する間(即
ち、図示しないコイルへ通電可能な状態にある間)は、
電動モータ2による回転力を与えることができるが、そ
れ以外の位置(ブラシ2a,2cの広い側の間隙)にあ
るときには、電動モータ2による回転力を与えることが
できなくなる。
【0040】即ち、本実施形態において、スロットル制
御系の異常時に、スイッチング回路11をブラシ2c側
に切り替えると、図3に示すように、スロットル弁開度
(電動モータ2の回転角度)に応じて、通電状態と非通
電状態とが交互に現れることになる。なお、通電状態−
非通電状態の1サイクルに対する幅は、モータ回動軸2
C周りで180度なので、スロットル弁回動軸1A周り
では180度/(減速機構のギア比)となる。例えば、
ギア比=16の場合には、スロットル弁回動軸1A周り
(スロットル弁開度)では、11.25 度/サイクル(deg/
cycle)である。そして、例えば、図2(B)のように、
ブラシ2cを、ブラシ2aに対してスロットル弁回動方
向に90度(deg)の位置に配設したとすれば、通電状態
−非通電状態が、5.625 度毎に切り替えられることにな
る。
【0041】つまり、本実施形態によれば、例えば、図
3のZ1の通電範囲内において、スロットル制御系(例
えば、スロットル開度センサ6、アクセルセンサ8、ア
クセルスイッチ9、制御回路7内のスロットル制御系回
路など)に異常が生じた場合には、スイッチング回路1
1をブラシ2c側に切り替えることで、電動モータ2を
駆動し続けたとしても、図3のZ1の通電範囲(上記例
では、5.625 度)以上には、スロットル弁1は開弁し得
ないことになる。即ち、スロットル弁1の開度制御可能
な範囲は、図3のZ1の通電範囲内に制限されることに
なる。
【0042】そして、例えば、スロットル弁1が閉弁側
に操作されると、非通電範囲を飛ばして、図3のZ1の
通電範囲よりスロットル弁開度で小さい側にある通電範
囲(Z2〜Z5)のうち、モータ回動軸2Cの回転力と
リターンスプリング10の弾性力とがバランスする通電
範囲へと移行し、その通電範囲内でのみスロットル弁1
の開度制御が可能となる。
【0043】しかも、一旦、スロットル弁開度で小さい
側にある通電範囲(例えば、図3のZ4)へ移行した後
は、それよりスロットル弁開度で大きい側にある非通電
範囲の存在によって、スロットル弁開度でより大きい側
にある通電範囲(例えば、図3のZ3、Z2、Z1な
ど)へは移行できなくなる。このため、異常発生後に、
例えば、一旦スロットル弁1が全閉状態とされると、全
閉状態を含む通電範囲(即ち、図3のZ5)内でのみ、
スロットル弁1の開度制御が可能となる。
【0044】ここで、本実施形態におけるスロットル弁
制御を、図4に機能ブロック図として示しておく。即
ち、ブロック(図では、Bと記してある。以下、同様)
1では、運転者によるアクセルペダルの操作量(アクセ
ル開度)をアクセルセンサ8で検出する。
【0045】ブロック2では、アクセル開度等に基づい
て運転者が要求する機関トルクを演算する等して、これ
を達成することができる目標スロットル弁開度を演算す
る。そして、スロットル開度センサ6からの信号を受
け、目標スロットル弁開度を達成できるように、駆動電
力を演算し、演算された駆動電力をモータ駆動回路を介
して電動モータ2へ供給する。
【0046】なお、ブロック2内における異常判定手段
(異常判定回路)では、スロットル開度センサ6、アク
セルセンサ8、アクセルスイッチ9、制御回路7内のス
ロットル制御系回路(目標スロットル弁開度、駆動電力
の演算回路等)などに異常があるか否かを診断する。そ
して、正常であると診断されたときには、スイッチング
回路(切り替えスイッチ)11を介して、ブラシ2b側
に、その切り替え状態を保持するようにする。
【0047】一方、何らかの異常があると診断されたと
きには、スイッチング回路(切り替えスイッチ)11を
介して、ブラシ2c側に、その切り替え状態を切り替え
るようにする。そして、ブロック3では、正常時には、
ブラシ2a、ブラシ2bを電動モータ2に接続し、モー
タ回動軸2Cの回転角度に拘わらず連続的に制御電流を
電動モータ2に通電することで、運転者の意志に応じた
スロットル弁制御を達成することになる。
【0048】これに対し、異常発生時には、ブラシ2
a、ブラシ2cを電動モータ2に接続することで、モー
タ回動軸2C(延いてはスロットル弁開度)の回転角度
に応じて、断続的に、電動モータ2を通電−非通電さ
せ、上述したようにして、スロットル弁1の制御可能範
囲を狭い範囲に制限するようにする。このように、本実
施形態によれば、スロットル制御系に異常が生じた場合
には、スイッチング回路11をブラシ2c側に切り替え
るようにしたので、電動モータ2を駆動し続けても、異
常発生時のスロットル弁開度に対応する通電範囲以上に
スロットル弁1が開弁されることがなく、異常発生後に
スロットル弁1が急激に開方向に変化することを防止す
ることができるので、異常発生時における安全性(フェ
ールセーフ機能)を確実に確保することができる。
【0049】更に、本実施形態によれば、運転者がアク
セルを踏んでいる場合には、異常発生時であっても、ス
テップ的ではあるが、対応する通電範囲内でスロットル
弁開度制御が可能となるので、運転者がアクセルを踏ん
でいても異常発生時には電動モータ2の駆動を停止しス
ロットル弁1を閉方向に急激に切り替えるようにした場
合に比べ、運転者の意志に反した急減速などを抑制する
ことができる。
【0050】また、本実施形態によれば、異常発生後、
例えば、一旦スロットル弁1が全閉状態とされると、全
閉状態を含む狭い通電範囲内でのみ、スロットル弁1の
開度制御が可能となるので、スロットル弁1の誤作動を
防止しつつ(フェールセーフ機能を確保しつつ)、リン
プホーム機能を確保することができる。なお、スロット
ル開度センサ6により検出されるスロットル弁の開度の
現在値と、アクセル開度センサ8等(運転状態)に基づ
いて演算される目標スロットル弁開度のうち小さい方の
開度より小さな開度であって、何れかの通電範囲(断続
的に発生される電動モータの回転力により制御可能なス
ロットル弁の開度範囲)内の値を、異常時には、目標ス
ロットル弁開度(異常時目標スロットル弁開度)として
設定することが好ましい。
【0051】このようにすると、異常時であっても、比
較的運転者の意志に近い範囲内で、スロットル弁1を制
御可能とすることができると共に、運転者の意志に近い
スロットル弁開度ではあるが、前記通電範囲外に、目標
スロットル弁開度が設定されてしまう惧れを排除できる
ので、スロットル弁1の制御可能な範囲と、不可能な範
囲と、の間で、スロットル弁開度にハンチングが生じる
などの惧れを極力抑制することができることとなる。
【0052】また、前記異常時目標スロットル弁開度
が、該当する通電範囲内における最大開度より所定開度
小さな開度に設定されるようにすることができる。この
ようにすると、より一層、スロットル弁1の制御可能な
範囲と、不可能な範囲と、の間で、スロットル弁開度が
ハンチングすると言った惧れを排除することができる。
【0053】そして、前記異常時目標スロットル弁開度
を含む通電範囲が、アイドル運転状態を含む開度範囲で
ない場合には、前記異常時目標スロットル弁開度は、通
電範囲(該当する前記断続的に発生される電動モータの
回転力により制御可能なスロットル弁の開度範囲)内の
一定値に設定されるようにすることもできる。このよう
にすると、異常時であっても、アイドル運転中は、エン
ジンハンチング・エンジンストール等の発生を良好に抑
制しながら、各要求(外部負荷変動など)に応じたアイ
ドル運転を行なわせることができる一方、エンジンハン
チング・エンジンストール等の発生の惧れの少ない(ア
イドル運転以外の)運転領域では、スロットル弁1の開
度が、該当する通電範囲内の一定値に制御されるので、
スロットル弁1の制御可能な範囲と、不可能な範囲と、
の間で、スロットル弁開度がハンチングすると言った惧
れを抑制しながら、簡単な構成で、良好な運転性を確保
することができることとなる。
【0054】なお、本実施形態では、上記作用効果を、
簡単かつ軽量・コンパクト、なおかつ、低コストな構成
で達成することができるものである。次に、本発明の第
2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第
1の実施形態に加え、異常発生時に、アクセルが全閉状
態であれば、安全性をより高めるべく強制的に電動モー
タ2への通電を停止する一方、アクセル全閉状態でない
ときには、第1の実施形態と同様、通電を継続させるよ
うにしたものである。
【0055】このため、第2の実施形態では、図5
(A)に示すように、ブラシ2cとスイッチング回路1
1との間に、リレー12が介装されるようになってい
る。このリレー12は、アクセルスイッチ9によりアク
セル全閉状態が検知されると同時に、ブラシ2cとスイ
ッチング回路11との接続を断つことができるように構
成されている。つまり、異常発生時に、運転者がアクセ
ルを全閉にしたときには、強制的に、電動モータ2への
通電を停止する一方、運転者がアクセルを全閉にしない
間は、異常発生時であっても、第1の実施形態と同様
に、電動モータ1への通電を許可することとなる。
【0056】これにより、第2の実施形態では、異常発
生時に、ブラシ2a、ブラシ2cを電動モータ2に接続
することで、モータ回動軸2C(延いてはスロットル弁
開度)の回転角度に応じて、断続的に、電動モータ2を
通電−非通電させるようにして、第1の実施形態と同
様、異常発生後にスロットル弁1が急激に開方向に変化
することを防止して安全性を確保すると共に、運転者が
アクセルを踏んでいる場合には、運転者の意志に反した
急減速などを抑制できるようにすることに加え、更に、
運転者がアクセルを全閉にしたときには、電動モータ2
への通電を、直ちに(機械的に)停止させ、リターンス
プリング10を介して、スロットル弁1をデフォルト開
度(機関始動時においてアクセルを踏み込まなくても始
動できるような開度。図6参照)に戻すようにしたの
で、運転者の意志を尊重しつつ、なおかつ、始動性やア
イドル性等を確保しながら、異常発生時における危険性
を一層確実に回避(フェールセーフ機能を確保)するこ
とが可能となる。
【0057】しかも、一旦、スロットル弁1をデフォル
ト開度に戻した後は、運転者がアクセルを踏み込んで、
再度、電動モータ2へ通電が行なわれても、デフォルト
開度を含む通電範囲内でのみしかスロットル弁1は制御
されないことになるので、スロットル弁1の誤作動を防
止しつつ(フェールセーフ機能を確保しつつ)、なおか
つ、始動性やアイドル運転性等を確保しながら、リンプ
ホーム機能をも良好に奏することが可能となる。
【0058】ここで、本実施形態におけるスロットル弁
制御を、図7に機能ブロック図として示しておく。な
お、図4のブロック図と同一の機能については説明を省
略する。即ち、ブロック1では、第1の実施形態に対し
て、更に、アクセルスイッチ9によりアクセル全閉状態
を検知するようになっている。
【0059】ブロック4では、アクセル全閉状態が検知
されたら、ブラシ2cとスイッチング回路11との間に
配設されたリレー12を介して、ブラシ2cと電動モー
タ2とを結ぶ電流供給ラインを切断するようになってい
る。これにより、ブロック2において、異常判定され、
スイッチング回路11によりブラシ2c側に切り替えら
れている場合には、電動モータ2への電力供給が停止さ
れることになる。
【0060】このように、第2の実施形態によれば、異
常発生時に、ブラシ2a、ブラシ2cを電動モータ2に
接続することで、モータ回動軸2C(延いてはスロット
ル弁開度)の回転角度に応じて、断続的に、電動モータ
2を通電−非通電させるようにして、第1の実施形態と
同様、異常発生後にスロットル弁1が急激に開方向に変
化することを防止して安全性を確保すると共に、運転者
がアクセルを踏んでいる場合には、運転者の意志に反し
た急減速などを抑制できるようにし、更に、運転者がア
クセルを全閉にしたときには、電動モータ2への通電
を、直ちに(機械的に)停止させ、リターンスプリング
10を介してスロットル弁1をデフォルト開度に戻すよ
うにしたので、運転者の意志を尊重しつつ、なおかつ、
始動性やアイドル運転性等を確保しながら、異常発生時
における危険性をより一層確実に回避することが可能と
なる。
【0061】しかも、一旦、スロットル弁1をデフォル
ト開度(全閉近傍における通電範囲)に戻した後は、運
転者がアクセルを踏み込んで、再度、電動モータ2へ通
電が行なわれても、デフォルト開度を含む通電範囲内で
のみしかスロットル弁1は制御されないことになるの
で、スロットル弁1の誤作動を防止しつつ(フェールセ
ーフ機能を確保しつつ)、なおかつ、始動性やアイドル
運転性等を確保しながら、リンプホーム機能をも良好に
奏することが可能となる。
【0062】なお、第2の実施形態では、上記作用効果
を、簡単かつ軽量・コンパクト、なおかつ、低コストな
構成で達成することができるものである。ところで、本
実施形態では、3つのブラシ(なお、3以上であればこ
れに限定されるものではない)を備え、正常時と異常時
とで使用するブラシを切り替える構成として説明した
が、ブラシ2a,2bの2つのブラシを備え、正常時と
異常時とで、これら2つのブラシの位置を変更(移動)
させる構成とすることも可能である。
【0063】また、本実施形態では、整流子片をモータ
回動軸2C廻りで2分割する構成として説明したが、こ
れに限らず、2以上に分割する構成としたものにも適用
できるものである。続けて、本発明の第3の実施形態に
ついて説明する。第3の実施形態は、第1、第2の実施
形態に対して、フェールセーフ機能を確保しつつ異常発
生後のスロットル弁1の制御可能範囲(通電−非通電範
囲)の設定自由度を拡大できるようにしたものである。
【0064】即ち、第1の実施形態や第2の実施形態で
は、電動モータ2のブラシを増設し、異常発生時には使
用するブラシを切り替えることで、スロットル弁1の開
度制御可能範囲を狭く制限するようにして、フェールセ
ーフ機能とリンプホーム機能とを確保するようにした
が、当該第3の実施形態では、図8(A),(B)に示
すように、スロットル弁回動軸1A(或いは中間歯車軸
4Aやモータ回動軸2Cの何れでもよい)に、回転方向
において、周期的にON−OFFを繰り返す電気的接点
(接点ユニット)13を配設する。即ち、ブラシ13C
(リレー14へ接続されるブラシ)と、ブラシ13D
(電源へ接続されるブラシ)と、が周期的に通電状態−
非通電状態となるように、導体13Aと、絶縁体13B
と、を、スロットル弁回動軸1A(或いは中間歯車軸4
Aやモータ回動軸2C)の周囲に回動方向に並ばせて配
設する。
【0065】そして、制御回路7からの駆動信号でON
−OFF制御されるリレー14が正常時側に切り替えら
れているときには、電源から電動モータ2へ電流を供給
するライン(配線)16を常に接続し、前記リレー14
が異常時側に切り替えられたときには、前記ライン16
を、前記電気的接点13のON−OFFに応じて接続・
遮断するように機能するリレー15を設けるようにす
る。
【0066】即ち、リレー14が正常時側に切り替えら
れているときは、リレー15のコイルへ常に通電させ、
リレー15により前記ライン16を常に接続状態とする
ので、電源から電動モータ2へ電流を常に供給すること
ができるようになっている一方、異常時に、リレー14
が異常時側に切り替えられると、リレー15のコイルへ
の通電が、前記電気的接点13のON−OFF切り替え
(スロットル弁1の開度)に応じて、断続的となるの
で、リレー15は、前記ライン16をそれに応じて断続
的に接続状態とするので、電源から電動モータ2へ、ス
ロットル弁1の開度に応じて断続的に電流を供給するよ
うになる。
【0067】これにより、正常時には、連続的に電動モ
ータ2に回転力を発生させることができる一方で、異常
時には、前記電気的接点13がONとなっている間し
か、電動モータ2に回転力を発生させないようにするこ
とができることとなる。このように、本実施形態によれ
ば、スロットル制御系に異常が生じた場合には、リレー
15を異常時側に切り替えるようにして、前記電気的接
点13を介して電動モータ2へスロットル弁1の開度に
応じて断続的にしか通電させないようにしたので、電動
モータ2を駆動し続けても、前記電気的接点13の通電
範囲以上にスロットル弁1が開弁されることをがなく、
異常発生後にスロットル弁1が急激に開方向に変化する
ことを防止することができるので、異常発生時における
安全性(フェールセーフ機能)を確実に確保することが
できる。
【0068】更に、本実施形態によれば、運転者がアク
セルを踏んでいる場合には、異常発生時であっても、ス
テップ的ではあるが、前記電気的接点13の通電範囲内
でスロットル弁開度制御が可能となるので、運転者の意
志に反した急減速などを抑制することができる。また、
本実施形態によれば、異常発生後、例えば、一旦スロッ
トル弁1が全閉状態とされると、全閉状態を含む狭い通
電範囲内でのみ、スロットル弁1の開度制御が可能とな
るので、スロットル弁1の誤作動を防止しつつ(フェー
ルセーフ機能を確保しつつ)、リンプホーム機能を確保
することができる。
【0069】なお、本実施形態では、上記作用効果を、
簡単かつ軽量・コンパクト、なおかつ、低コストな構成
で達成することができるものである。ここで、第3の実
施形態におけるスロットル弁制御を、図9に機能ブロッ
ク図として示しておく。なお、図4のブロック図と同一
の機能については説明を省略する。
【0070】即ち、ブロック2内における異常判定手段
(異常判定回路)では、スロットル開度センサ6、アク
セルセンサ8、アクセルスイッチ9、制御回路7内のス
ロットル制御系回路(目標スロットル弁開度、駆動電力
の演算回路等)などに異常があるか否かを診断する。
【0071】そして、正常であると診断されたときに
は、スイッチング回路(切り替えスイッチ)を介して、
ブロック5内のリレー14を正常時側に、その切り替え
状態を保持するようにする。一方、何らかの異常がある
と診断されたときには、スイッチング回路(切り替えス
イッチ)を介して、ブロック5内のリレー14を異常時
側に、その切り替え状態を切り替えるようにする。
【0072】そして、ブロック5では、リレー14が正
常時側に切り替えられている間は、リレー15内のコイ
ルに常時通電させることで、モータ駆動電源からモータ
駆動回路へ電流を流すようにすると共に、リレー14が
異常時側に切り替えられたときには、リレー15内のコ
イルへは、接点ユニットが通電状態となっているときに
限って電流を流すようにし、断続的にモータ駆動電源か
らモータ駆動回路へ電流を流すようになっている。
【0073】ところで、図8(A)に示すように、第2
の実施形態におけるリレー12と同様な機能を、リレー
15にも持たせるようにすることも可能である。即ち、
本実施形態によれば、第1や第2の実施形態と同様の作
用効果を奏することができることに加えて、異常発生後
のスロットル弁1の制御可能範囲(通電−非通電範囲)
の設定自由度を拡大できることができるものである。
【0074】なお、本発明は、一般的な各種直流モータ
やステップモータなどにより駆動されるアクチュエータ
全般に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】(A)は、本発明の第1実施形態にかかる全体
構成を示すシステム図。(B)は、電動モータのブラシ
と整流子片の構成を説明する拡大断面図。
【図3】同上実施形態におけるアクセル開度とスロット
ル弁開度との関係(異常時)を説明するための図。
【図4】同上実施形態におけるスロットル弁制御を説明
するブロック図。
【図5】(A)は、本発明の第2実施形態にかかる全体
構成を示すシステム図。(B)は、電動モータのブラシ
と整流子片の構成を説明する拡大断面図。
【図6】同上実施形態におけるアクセル開度とスロット
ル弁開度との関係(異常時)やデフォルト位置(開度)
を説明するための図。
【図7】同上実施形態におけるスロットル弁制御を説明
するブロック図。
【図8】(A)は、本発明の第3実施形態にかかる全体
構成を示すシステム図。(B)は、接点ユニットの構成
を説明する拡大断面図。
【図9】同上実施形態におけるスロットル弁制御を説明
するブロック図。
【図10】従来の内燃機関のスロットル弁制御装置を示す
システム図。
【符号の説明】
1 スロットル弁 2 電動モータ 2a〜2c ブラシ 2A,2B 整流子片 7 制御回路 11 スイッチング回路 12 リレー 13 接点ユニット(電気的接点) 14 リレー 15 リレー
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/22 310 F02D 41/22 310M

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロットル弁の開度を電動モータにより電
    気的に制御するようにした内燃機関のスロットル弁制御
    装置であって、 異常時において、前記電動モータの回転力を、スロット
    ル弁の開度に応じて断続的に発生させるようにしたこと
    を特徴とする内燃機関のスロットル弁制御装置。
  2. 【請求項2】スロットル弁の開度を電動モータにより電
    気的に制御するようにした内燃機関のスロットル弁制御
    装置であって、 異常時において、前記電動モータの回転力を、スロット
    ル弁の開度に応じて断続的に発生させる異常時スロット
    ル弁制御手段を含んで構成したことを特徴とする内燃機
    関のスロットル弁制御装置。
  3. 【請求項3】前記異常時スロットル弁制御手段が、 前記電動モータに回転力を発生させるためのコイルの一
    端に接続されると共に電源に接続されるブラシと、前記
    コイルの他端に接続されると共に接地されるブラシと、
    が、前記電動モータの回動軸に取り付けられる整流子片
    のうちの一の整流子片に共に接触する前記回動軸の回転
    角度幅が、前記各ブラシが夫々異なる整流子片に接触す
    る前記回動軸の回転角度幅より、大きくなるように、 異常時において、前記ブラシ位置を切り替える或いは変
    更する手段であることを特徴とする請求項2に記載の内
    燃機関のスロットル弁制御装置。
  4. 【請求項4】前記異常時スロットル弁制御手段が、 異常時において、 スロットル弁の動作に関連する回転軸の周囲に、回転方
    向に対して交互に導体と絶縁体とを配設し、前記回転軸
    の回転によって前記導体と前記絶縁体とに交互に接触可
    能で且つ電源へ接続されるブラシと、前記回転軸の回転
    によって前記導体と前記絶縁体とに交互に接触可能で且
    つ電動モータへ接続されるブラシと、を介して、 前記スロットル弁の動作に関連する回転軸の回転角度位
    置延いてはスロットル弁の開度に応じて、断続的に前記
    電動モータへ電力を供給する手段であることを特徴とす
    る請求項2に記載の内燃機関のスロットル弁制御装置。
  5. 【請求項5】前記異常時スロットル弁制御手段が、 異常時において、運転者がアクセルペダルを全閉状態に
    したときには、前記電動モータの回転力を強制消滅させ
    てスロットル弁を最小開度へ戻すと共に、該最小開度を
    含む所定スロットル弁開度範囲内で、前記断続的に発生
    される電動モータの回転力が発生されるように構成され
    たことを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか1つに
    記載の内燃機関のスロットル弁制御装置。
  6. 【請求項6】前記異常時スロットル弁制御手段が、 異常時において、スロットル開度センサにより検出され
    るスロットル弁の開度の現在値と、運転状態に基づいて
    演算される目標スロットル弁開度のうち小さい方の開度
    より小さな開度であって、前記断続的に発生される電動
    モータの回転力により制御可能なスロットル弁の開度範
    囲内の値を、異常時目標スロットル弁開度として設定
    し、該異常時目標スロットル弁開度が得られるようにス
    ロットル弁を制御する手段を含んで構成されたことを特
    徴とする請求項2〜請求項5の何れか1つに記載の内燃
    機関のスロットル弁制御装置。
  7. 【請求項7】前記異常時目標スロットル弁開度が、該当
    する前記断続的に発生される電動モータの回転力により
    制御可能なスロットル弁の開度範囲内における最大開度
    より所定開度小さな開度に設定されることを特徴とする
    請求項6に記載の内燃機関のスロットル弁制御装置。
  8. 【請求項8】前記異常時目標スロットル弁開度に対応す
    る前記断続的に発生される電動モータの回転力により制
    御可能なスロットル弁の開度範囲が、アイドル運転状態
    を含む開度範囲でない場合には、前記異常時目標スロッ
    トル弁開度は、該当する前記断続的に発生される電動モ
    ータの回転力により制御可能なスロットル弁の開度範囲
    内の一定値に設定されることを特徴とする請求項6に記
    載の内燃機関のスロットル弁制御装置。
JP29917297A 1997-10-30 1997-10-30 内燃機関のスロットル弁制御装置 Pending JPH11132058A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100569079B1 (ko) * 2003-12-22 2006-04-07 현대자동차주식회사 연속 가변 밸브 타이밍 시스템 차량의 엔진 시동 꺼짐방지 제어방법
EP2050945A3 (de) * 2007-10-17 2011-06-29 Pierburg GmbH Verbrennungsmotor-Stelleinrichtung

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KR100569079B1 (ko) * 2003-12-22 2006-04-07 현대자동차주식회사 연속 가변 밸브 타이밍 시스템 차량의 엔진 시동 꺼짐방지 제어방법
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