JPH11132035A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JPH11132035A
JPH11132035A JP9296611A JP29661197A JPH11132035A JP H11132035 A JPH11132035 A JP H11132035A JP 9296611 A JP9296611 A JP 9296611A JP 29661197 A JP29661197 A JP 29661197A JP H11132035 A JPH11132035 A JP H11132035A
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JP
Japan
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path
exhaust
temperature
catalyst
catalysts
Prior art date
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JP9296611A
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English (en)
Inventor
Senta Toujiyou
千太 東條
Tsukasa Kuboshima
司 窪島
Kanehito Nakamura
兼仁 中村
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温度領域から高温度領域までNOx浄化性
能を向上させる。 【解決手段】 排気管13を2本の浄化通路14,15
と連絡通路16に分岐し、これらの通路を再び1本の排
気管17に合流させる。浄化通路14,15の途中に、
それぞれ第1触媒18,第2触媒19を配設し、分岐点
Dと合流点Mに排気経路切換バルブ24,25を設け、
連絡通路16の途中に連絡通路開閉バルブ26を設け
る。ECU30は、第1及び第2触媒18,19の排気
温度センサ20〜23の出力信号に基づいて各排気経路
切換バルブ24,25と連絡通路開閉バルブ26の切換
位置を制御する。これにより、触媒温度(排気温度)が
低い時には、2つの触媒18,19を並列に使用する並
列経路に切り換えて、触媒温度の上昇を促進させ、触媒
温度が高い時には、2つの触媒18,19を直列に使用
する直列経路に切り換えて、触媒18,19の過昇温を
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気中
に含まれる窒素酸化物(以下「NOx」と表記する)を
複数の触媒で浄化する内燃機関の排気浄化装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特開平6−173666号公報に
示すように、排気の浄化効率を高めるために、内燃機関
の排気管に複数の触媒を設け、これら触媒を並列に使用
する排気経路と直列に使用する排気経路とを選択的に切
換可能とし、排気温度が低い領域では、複数の触媒を直
列に使用して排気ガスが触媒を複数回通過することで、
NOx浄化率を高め、一方、排気温度が高い領域では、
複数の触媒を並列に使用して排気ガスが触媒を通過する
回数を1回とすることで、触媒の高温劣化を防止するこ
とが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、触媒を直列
に使用すると、下流側の触媒までの排気経路が長くなる
ため、排気ガスが下流側の触媒に到達するまでの放熱量
が多くなり、下流側の触媒に到達する排気ガスの温度が
低下する。従って、上記公報のように、排気温度が低い
領域で、触媒を直列に使用したのでは、始動時に下流側
の触媒の昇温が遅れて、触媒温度がNOx浄化温度に上
昇するまでに時間がかかり、始動時のNOx浄化率が悪
くなるという欠点がある。また、触媒を並列に使用する
と、並列の排気経路を合計した流路断面積が1本の排気
管より大きくなるため、排気ガスが各触媒を通り抜ける
速度が遅くなり、各触媒に伝達される排気熱量が多くな
る。従って、上記公報のように排気温度が高い領域で、
触媒を並列に使用したのでは、高温の触媒が更に昇温さ
れて過昇温状態となってしまい、NOx浄化率が著しく
低下してしまう。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、低温領域での触媒の
早期昇温と高温領域での触媒の過昇温防止とを両立で
き、低温度領域から高温度領域まで高いNOx浄化性能
を得ることができる内燃機関の排気浄化装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の排気浄化装置によれ
ば、複数の触媒を直列に配置して排気を流す直列経路
と、複数の触媒を並列に配置して排気を流す並列経路と
を排気経路切換手段により切り換える際に、複数の触媒
のうちの少なくとも代表的な触媒の活性状態を活性状態
判定手段により判定し、その判定結果から、触媒の活性
状態が所定以下の場合には、前記排気経路切換手段によ
り排気の経路を前記並列経路に切り換え、触媒の活性状
態が所定より高い場合には、前記排気経路切換手段によ
り排気の経路を前記直列経路に切り換える。
【0006】この構成では、触媒温度(排気温度)が低
く、触媒の活性状態が低い場合には、並列経路で各触媒
に排気を流すことで、排気が各触媒を通り抜ける速度を
遅くして、各触媒に伝達される排気熱量を多くする。こ
れにより、排気温度が低い場合であっても、触媒温度を
迅速に上昇させて、NOx浄化温度範囲(適正な活性状
態)への早期昇温が可能となり、始動時等の低排気温時
のNOx浄化性能を向上させることができる。
【0007】また、触媒温度が高く、触媒の活性状態が
高い場合には、直列経路で各触媒に排気を流すことで、
排気が各触媒を通り抜ける速度を速くして、触媒に伝達
される排気熱量を少なくする。これにより、排気温度が
高い場合であっても、触媒温度の上昇が抑えられ、触媒
が過昇温状態となることが抑制される。しかも、この場
合、排気は下流側の触媒に到達するまでに排気経路中で
冷却されるため、下流側の触媒は、伝達される排気熱量
が一層少なくなり、過昇温状態となることがより効果的
に抑制される。従って、高排気温時のNOx浄化率も向
上できると共に、触媒の高温劣化も抑えることができ
る。
【0008】この場合、請求項2のように、直列経路
を、複数通りの直列経路に切換可能に構成し、直列経路
を使用する場合に、いずれかの触媒が適正な活性状態
(NOx浄化温度範囲)を越えて過昇温状態になった時
に、その過昇温状態の触媒を下流側に位置させるように
排気経路切換手段により前記直列経路を切り換えるよう
にしても良い。このように、過昇温状態の触媒を下流側
に配置すれば、その触媒に流入する排気の温度が低下す
るため、それまで過昇温状態であった触媒の温度も低下
してNOx浄化温度範囲に戻る。これにより、全ての触
媒がほぼNOx浄化温度範囲内に保たれる。
【0009】ところで、触媒には、上流側から炭化水素
(以下「HC」と表記する)がNOxの還元剤として供
給されるが、触媒上でのHC反応量は触媒温度の上昇と
ともに増加する。従って、過昇温状態の触媒が上流側に
配置されていると、供給されるHCの多くが上流側の触
媒で反応して消費されてしまい、下流側の触媒に供給す
るHCがほとんど無くなってしまう。
【0010】この点、請求項2のように、過昇温状態の
触媒を下流側に配置すれば、HCのほとんどが上流側の
触媒で消費されてしまうことを防止できて、下流側の触
媒にも適量のHCを供給できると共に、前述したよう
に、全ての触媒をNOx浄化温度範囲内に維持すること
ができるため、下流側の触媒も上流側の触媒と同じよう
に有効に使用してNOxを効率良く浄化することがで
き、極めて高いNOx浄化率を得ることができる。
【0011】また、請求項3のように、並列経路の上流
側分岐点と下流側合流点との間に、該並列経路を構成す
る通路と組み合わせて直列経路を構成するための少なく
とも1本の連絡通路を設け、前記分岐点と前記合流点
に、それぞれ排気経路切換手段を設けると共に、前記連
絡通路に連絡通路開閉手段を設け、並列経路使用時に前
記連絡通路開閉手段を閉鎖し、直列経路使用時に前記連
絡通路開閉手段を開放するようにしても良い。このよう
にすれば、少ない数の排気経路切換手段と少ない数の連
絡通路開閉手段で、請求項2に記載の排気浄化装置を構
成することができ、排気浄化装置を小型化、低コスト化
することができる。
【0012】また、請求項4のように、触媒に向かう排
気をバイパスするバイパス通路を設け、触媒が過昇温状
態になった時に、バイパス通路開閉手段を開放して該触
媒に向かう排気の少なくとも一部をバイパスさせるよう
にしても良い。このようにすれば、過昇温状態の触媒内
を流れる排気流量を少量又はゼロとすることができるた
め、それまで過昇温状態であった触媒の温度を降下させ
てNOx浄化温度範囲に戻すことができる。
【0013】また、請求項5のように、並列経路使用時
に排気が流れる触媒の数を、直列経路使用時に排気が流
れる触媒の数よりも少なくするように排気の経路を切り
換えるようにしても良い。つまり、並列経路使用時は、
触媒温度が低いため、少ない触媒に排気を分配すること
で、触媒1つ当りに伝達される排気熱量を多くして、触
媒の昇温を促進する。一方、直列経路使用時は、触媒温
度が高いため、排気が多くの触媒内を通過することで、
触媒1つ当りに伝達される排気熱量を少なくして、各触
媒の昇温を抑える。このようにすれば、低排気温時の触
媒温度の昇温促進効果と高排気温時の触媒の過昇温抑制
効果をより向上させることができる。
【0014】更に、請求項6のように、並列経路から直
列経路に切り換える時の触媒の温度は、並列経路使用時
のNOx浄化率が最大になる温度Tp以上で、且つ、並
列経路使用時のNOx浄化特性曲線と直列経路使用時の
NOx浄化特性曲線との交点の温度Tc以下に設定する
ことが好ましい(図5参照)。つまり、並列経路使用時
のNOx浄化率が最大になる温度Tp以上の領域では、
触媒温度が上昇するとNOx浄化率が低下する。また、
並列経路使用時のNOx浄化特性曲線と直列経路使用時
のNOx浄化特性曲線との交点の温度Tcを越えると、
直列経路に切り換えた方がNOx浄化率が高くなる。こ
の関係を考慮し、並列経路使用時のNOx浄化率が最大
になる温度TpからNOx浄化特性曲線の交点の温度T
cまでの温度範囲内で、並列経路から直列経路に切り換
えれば、NOx浄化特性上、最良のタイミングで排気の
経路を切り換えることができ、並列経路と直列経路とを
最も効率良く使用してNOxを浄化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]以下、本発明をディーゼルエンジン
に適用した実施形態(1)を図1乃至図8に基づいて説
明する。
【0016】まず、図1に基づいて排気浄化装置全体の
構成を説明する。内燃機関であるディーゼルエンジン1
1から排出される排気ガスは、排気マニホールド12を
通して1本の排気管13に排出される。この排気管13
は、分岐点Dで第1及び第2浄化通路14,15と1本
の連絡通路16に分岐され、これら第1及び第2浄化通
路14,15と連絡通路16は、下流側の合流点Mで1
本の排気管17に合流する。第1及び第2浄化通路1
4,15の途中には、それぞれ第1触媒18,第2触媒
19が配設されている。第1及び第2触媒18,19
は、セラミックや金属等の担体の表面に、酸素過剰雰囲
気中でも還元剤(HC)の存在下でNOxを還元浄化可
能な触媒成分(例えばCu−ゼオライトやPt−ゼオラ
イト等)を担持したNOx触媒である。
【0017】これら第1及び第2触媒18,19のNO
x浄化特性は、図4に示すように、触媒温度がある程度
上昇した温度Tt近傍でNOx浄化率が最高となり、そ
れよりも低温の領域及び高温の領域ではNOx浄化率が
低下する。また、触媒温度がTmm以上の領域では、各
触媒18,19は浄化率が略ゼロとなる過昇温状態とな
る。各触媒18,19に対して、NOxの還元剤として
炭化水素(HC)を供給するために、ディーゼルエンジ
ン11の少なくとも1つの気筒の燃料噴射弁(図示せ
ず)は、膨張行程又は排気行程において後噴射を実行す
る。
【0018】第1触媒18の上流部と下流部には、それ
ぞれ排気温度センサ20,21が設置され、同様に、第
2触媒19の上流部と下流部にも、それぞれ排気温度セ
ンサ22,23が設置されている。これら排気温度セン
サ20,21及び22,23が、第1及び第2触媒1
8,19のそれぞれ流入ガス温度と流出ガス温度を検出
することで第1及び第2触媒18,19の活性状態(触
媒温度)を判定する活性状態判定手段としての役割を果
たす。
【0019】また、分岐点Dと合流点Mには、それぞれ
排気経路切換手段である排気経路切換バルブ24,25
が設けられ、連絡通路16の途中には、連絡通路開閉手
段である連絡通路開閉バルブ26が設けれている。これ
ら排気経路切換バルブ24,25と連絡通路開閉バルブ
26は、それぞれ正圧又は負圧の圧力源やモータ等を駆
動源とするアクチュエータ27,28により駆動される
(尚、連絡通路開閉バルブ26のアクチュエータは図示
されていない)。
【0020】これら排気経路切換バルブ24,25によ
る排気経路の切り換え及び連絡通路開閉バルブ26によ
る連絡通路16の開閉により、図1に示す並列経路と、
図2に示す第1直列経路と、図3に示す第2直列経路と
を選択的に切り換えるようになっている。
【0021】図1に示す並列経路は、第1触媒18と第
2触媒19を並列に配置した経路であり、連絡通路開閉
バルブ26を閉鎖して、排気経路切換バルブ24,25
を中間位置に切り換えることで、排気管13の分岐点D
から排気ガスを矢印で示すように2本の浄化通路14,
15(2つの触媒18,19)に分流させて流す。
【0022】図2及び図3に示す第1直列経路と第2直
列経路は、共に、連絡通路開閉バルブ26を開放して、
2本の浄化通路14,15の間に連絡通路16を直列に
接続した経路(つまり第1触媒18と第2触媒19を直
列に配置した経路)である。第1直列経路は、図2に排
気ガスの流れを矢印で示すように、分岐点D→第2浄化
通路15(第2触媒19)→連絡通路16→第1浄化通
路14(第1触媒18)→合流点Mの経路で排気ガスを
流す。一方、第2直列経路は、図3に示すように、第1
直列経路と排気ガスの流れを逆方向にした経路であり、
分岐点D→第1浄化通路14(第1触媒18)→連絡通
路16→第2浄化通路15(第2触媒19)→合流点M
の経路で排気ガスを流す。
【0023】これら並列経路と直列経路におけるNOx
浄化特性は、図5に示すように、流入ガス温度が所定温
度Tcより低い領域では、並列経路の方が直列経路より
もNOx浄化率が高く、温度Tpでピーク値を示す。そ
して、流入ガス温度が所定温度Tcより高い領域では、
直列経路の方が並列経路よりもNOx浄化率が高くな
る。
【0024】前記排気温度センサ20〜23の出力信号
は、エンジン電子制御回路(以下「ECU」と表記す
る)30に入力される。このECU30は、排気温度セ
ンサ20〜23で検出した第1及び第2触媒18,19
の活性状態を表す触媒温度や流入ガス温度に応じてアク
チュエータ27〜29の動作を制御して、各排気経路切
換バルブ24,25及び連絡通路開閉バルブ26の切換
位置を制御する制御手段として機能する。
【0025】このECU30による並列経路、第1直列
経路、第2直列経路の切換制御は、図6に示す排気経路
プログラムにより実行される。本プログラムは、イグニ
ッションスイッチ(図示せず)のオン操作によりECU
30に電源が投入されると同時に起動される。本プログ
ラムが起動されると、まずステップ101で、排気経路
切換バルブ24,25及び連絡通路開閉バルブ26を図
1に示す位置に切り換えて、排気経路を並列経路に切り
換える。この後、ステップ102で、排気温度センサ2
0で検出した第1触媒18の流入ガス温度T1in を読み
込み、次のステップ103で、流入ガス温度T1inが設
定温度Tsより低いか否かを判定する。ここで、設定温
度Tsは、図5に示すように、並列経路使用時のNOx
浄化率が最大になる温度Tp以上で、且つ、並列経路使
用時のNOx浄化特性曲線と直列経路使用時のNOx浄
化特性曲線との交点の温度Tc以下の温度(例えば27
0℃)に設定されている。
【0026】上記ステップ103で、第1触媒18の流
入ガス温度T1in が設定温度Tsより低いと判定された
場合には、ステップ104に進み、排気温度センサ22
で検出した第2触媒19の流入ガス温度T2in を読み込
み、次のステップ105で、流入ガス温度T2in が設定
温度Tsより低いか否かを判定する。もし、第2触媒1
9の流入ガス温度T2in が設定温度Tsより低ければ、
上記ステップ101に戻り、上述した処理を繰り返す。
これにより、2つの触媒18,19の流入ガス温度T1i
n ,T2in が共に設定温度Tsより低い状態が続く限
り、排気経路を図1に示す並列経路に維持して、分岐点
Dから排気ガスを矢印で示すように2本の浄化通路1
4,15(2つの触媒18,19)に分流させて流す。
【0027】並列経路では、並列接続された2本の浄化
通路14,15を合計した流路断面積が1本の排気管1
3より大きくなるため、排気ガスが各触媒18,19を
通り抜ける速度が遅くなり、各触媒18,19に伝達さ
れる排気熱量が多くなる。これにより、排気温度が低い
場合であっても、図7に示すように触媒温度を迅速に上
昇させて、NOx浄化温度範囲(適正な活性状態)への
早期昇温が可能となり、始動時等の低排気温時のNOx
浄化性能を向上させることができる。
【0028】この後、排気温度が上昇し、上記ステップ
103で、第1触媒18の流入ガス温度T1in が設定温
度Ts以上であると判定された時には、ステップ106
に進み、排気経路切換バルブ24,25及び連絡通路開
閉バルブ26を、図2に示す位置に切り換えて、排気経
路を第1直列経路に切り換える。この第1直列経路で
は、図2に排気ガスの流れを矢印で示すように、分岐点
D→第2浄化通路15(第2触媒19)→連絡通路16
→第1浄化通路14(第1触媒18)→合流点Mの経路
で排気ガスを流す。このように、2つの触媒18,19
を直列に配置して排気ガスを流すことで、排気ガスが2
つの触媒18,19内を通り抜ける速度が速くなり、触
媒18,19に伝達される排気熱量が少なくなる。この
ため、排気温度が高い場合であっても、触媒温度の上昇
が抑制され、触媒18,19が過昇温状態となることを
抑制することができる。
【0029】次のステップ107で、排気温度センサ2
3で検出した上流側の第2触媒19の温度Tb(流出ガ
ス温度)を読み込んだ後、ステップ108に進み、第2
触媒19の温度Tbが設定温度Tm以上であるか否かを
判定する。ここで、設定温度Tmは、図4に示すNOx
浄化率が最大になる温度Tt以上、且つNOx浄化温度
範囲の上限温度Tmm以下の温度(例えば320℃)に
設定されている。
【0030】このステップ108の判定が「Yes」の
場合(Tb≧Tm)、又は前記ステップ105の判定が
「No」の場合(T2in ≧Ts)には、第2触媒19が
過昇温状態ぎみであるので、ステップ109に進み、排
気経路切換バルブ24,25を図3に示す位置に切り換
えて、排気経路を図3に示す第2直列経路に切り換える
ことで、過昇温状態ぎみの第2触媒19を第1触媒18
の下流側に配置して排気ガスを流す。これにより、過昇
温状態ぎみの第2触媒19の温度を低下させてNOx浄
化温度範囲に戻す。
【0031】この後、ステップ110で、排気温度セン
サ21で検出した上流側の第1触媒18の温度Ta(流
出ガス温度)を読み込み、次のステップ111で、第1
触媒18の温度Taが前述した設定温度Tm以上である
か否かを判定する。もし、第1触媒18の温度Taが前
記設定温度Tm以上であれば、第1触媒18が過昇温状
態ぎみであるので、上記ステップ106に戻り、排気経
路を図2に示す第1直列経路に切り換えて、過昇温状態
ぎみの第1触媒18を第2触媒19の下流側に配置して
排気ガスを流す。これにより、過昇温状態ぎみの第1触
媒18の温度を低下させてNOx浄化温度範囲に戻す。
【0032】そして、図2に示す第1直列経路(第1触
媒18を下流側)にして排気ガスを流しているときに、
第2触媒19の温度Tbが設定温度Tmよりも低下する
と、ステップ108からステップ112に進み、排気温
度センサ22で検出した第2触媒19の流入ガス温度T
2in を読み込み、次のステップ113で、流入ガス温度
T2in が設定温度Tc(図5参照)より低いか否かを判
定する。ここで、流入ガス温度T2in が設定温度Tc以
上である場合には、図5に示すように、直列経路の方が
並列経路よりもNOx浄化率が高くなるため、ステップ
107に戻り、引き続き、第1触媒18を下流側にした
第1直列経路に排気ガスを流す。
【0033】その後、第2触媒19の流入ガス温度T2i
n が設定温度Tcより低くなれば、並列経路の方が直列
経路よりもNOx浄化率が高くなるため、ステップ10
1に戻り、排気経路を並列経路に切り換える。
【0034】また、図3に示す第2直列経路(第2触媒
19を下流側)にして排気ガスを流しているときに、第
1触媒18の温度Taが設定温度Tmよりも低下する
と、ステップ111からステップ114に進み、排気温
度センサ20で検出した第1触媒18の流入ガス温度T
1in を読み込み、次のステップ115で、流入ガス温度
T1in が設定温度Tc(図5参照)より低いか否かを判
定する。ここで、流入ガス温度T1in が設定温度Tc以
上である場合には、図5に示すように、直列経路の方が
並列経路よりもNOx浄化率が高くなるため、ステップ
110に戻り、引き続き、第2触媒19を下流側にした
第2直列経路に排気ガスを流す。
【0035】その後、第1触媒18の流入ガス温度T1i
n が設定温度Tcより低くなれば、並列経路の方が直列
経路よりもNOx浄化率が高くなるため、ステップ10
1に戻り、排気経路を並列経路に切り換える。
【0036】以上説明した実施形態(1)によれば、触
媒18,19の流入ガス温度T1in,T2in が設定温度
Ts(図5参照)より低い場合には、排気経路を図1に
示す並列経路に切り換えるので、排気ガスが各触媒1
8,19を通り抜ける速度を遅くして、触媒18,19
に伝達される排気熱量を多くすることができる。これに
より、始動時等の低排気温時に、図7に示すように触媒
温度を迅速にNOx浄化温度範囲(適正な活性状態)に
昇温させることができ、始動時等の低排気温時のNOx
浄化率を向上させることができる。
【0037】そして、触媒18,19の流入ガス温度T
1in ,T2in が設定温度Ts(図5参照)以上である場
合には、排気経路を図2,図3に示す直列経路に切り換
えるので、排気ガスが各触媒18,19を通り抜ける速
度を速くして、触媒18,19に伝達される排気熱量を
少なくすることができ、触媒18,19が過昇温状態に
なることを抑制することができて、高排気温時のNOx
浄化率も向上させることができる。
【0038】更に、上記実施形態(1)では、直列経路
を、2通りの直列経路に切換可能に構成し、いずれかの
触媒が過昇温状態になった時に、その過昇温状態の触媒
を下流側(つまり排気温度が低くなる側)に位置させ
て、それまで下流側に配置されていた低温の触媒を上流
側に位置させるように直列経路を切り換えるので、過昇
温状態の触媒の温度をNOx浄化温度範囲内に速やかに
低下させることができると共に、低温の触媒の昇温を促
進することができる。これにより、図8に示すように、
各触媒18,19の温度がほぼNOx浄化温度範囲内で
昇温/降温を繰り返してほぼNOx浄化温度範囲内に維
持されるようになる。しかも、過昇温状態の触媒を下流
側に配置することで、後噴射したHCが上流側の触媒で
消費し尽くされてしまうことを防止できて、下流側の触
媒にも適量のHCを供給でき、下流側の触媒も上流側の
触媒と同じように有効に使用してNOxを効率良く浄化
でき、極めて高いNOx浄化率を得ることができる。
【0039】更に、上記実施形態(1)では、1本の排
気管13を分岐点Dで2本の浄化通路14,15と1本
の連絡通路16に分岐して、これらを下流側の合流点M
で1本の排気管17に合流させ、分岐点D及び合流点M
に、排気経路切換バルブ24,25を設け、連絡通路1
6の途中に、連絡通路開閉バルブ26を設けるようにし
たので、最少個数の排気経路切換バルブ24,25と連
絡通路開閉バルブ26で、排気経路を並列経路と2通り
の直列経路に切り換えることができ、排気浄化装置の小
型化及び低コスト化を実現することができる。
【0040】尚、上記実施形態(1)では、ステップ1
13,115で、直列経路の上流側に配置された触媒の
流入ガス温度が設定温度Tcより低下した時に、直列経
路から並列経路に切り換えるようにしたが、これに限ら
ず、例えば、2つの触媒18,19のうちのいずれか一
方の流入ガス温度が設定温度Tcより低下した時に、直
列経路から並列経路に切り換えるようにしても良い。ま
た、この場合の設定温度はTcに限らず、例えばTc近
傍の温度に設定しても良い。
【0041】また、上記実施形態(1)では、触媒1
8,19の上流部に排気温度センサ20,22を設置し
て、触媒18,19ヘの流入ガス温度を検出するように
したが、触媒18,19ヘの流入ガス温度は、エンジン
11の運転条件から推定するようにしても良い。また、
触媒18,19の下流部に排気温度センサ21,23を
設置して、触媒18,19の温度(活性状態)を触媒流
出ガス温度から間接的に検出するようにしたが、触媒1
8,19の内部に温度センサを設置して、触媒18,1
9の温度を直接検出するようにしても良い。また、上記
実施形態(1)では、2個の触媒18,19を設けた
が、触媒の数は、2個に限定されず、3個以上の触媒を
設けて良い。
【0042】[実施形態(2)]図9及び図10に示す
本発明の実施形態(2)では、前記実施形態(1)の構
成に加え、連絡通路16中の連絡通路開閉バルブ26の
下流側に第3触媒31を設けている。その他の構成は、
前記実施形態(1)と同じである。
【0043】本実施形態(2)では、ECU30は、前
記実施形態(1)と同様の排気経路切換プログラムで、
排気温度センサ20〜23の出力信号に基づいて、各排
気経路切換バルブ24,25及び連絡通路開閉バルブ2
6の切換位置を制御して、排気経路を、図9に示す並列
経路、図10に示す第1直列経路、第2直列経路(図示
せず)に切り換えるこのようにすれば、高排気温時に
は、排気経路を直列経路に切り換えることで、排気ガス
が3つの触媒18,19,31内を通り抜けて、触媒1
つ当りに伝達される排気熱量が少なくなり、各触媒1
8,19,31の昇温を効果的に抑えることができる。
しかも、高排気温時は、通常、エンジン負荷が大きく、
排気ガス流量が多いが、3つの触媒18,19,31を
使用することで効率的に排気ガスを浄化することができ
る。
【0044】一方、低排気温時には、排気経路切換バル
ブ24,25及び連絡通路開閉バルブ26を図9に示す
位置に切り換えて、排気経路を並列経路に切り換え、分
岐点Dから排気ガスを矢印で示すように2本の浄化通路
14,15(2つの触媒18,19)に分流させて流す
と共に、連絡通路16中の第3触媒31への排気ガスの
流れを遮断する。これにより、低排気温時には、排気ガ
スが流れる触媒の数を高排気温時に排気ガスが流れる触
媒の数よりも少なくして、前記実施形態(1)の図1の
状態と同じ状態にし、触媒18,19に伝達される排気
熱量を多くして、触媒18,19の昇温を促進する。
【0045】但し、本発明はこれに限定されず、低排気
温時(並列経路使用時)にも、連絡通路開閉バルブ26
を開放して、3つの触媒18,19,31に並列に排気
ガスを流すようにしても良く、この場合であっても、直
列経路と比較すれば、排気ガスが各触媒18,19,3
1を通り抜ける速度を遅くすることができ、各触媒1
8,19,31に伝達される排気熱量を多くして各触媒
18,19,31の昇温を促進することができる。
【0046】尚、図9,図10において、第1及び第2
触媒18,19は、第3触媒31よりも大きく図示され
ているが、これらの触媒18,19,31の容量は、適
宜変更して実施できることは言うまでもない。
【0047】[実施形態(3)]次に、図11乃至図1
4を用いて本発明の実施形態(3)を説明する。本実施
形態(3)では、排気管13に、第1触媒18と第2触
媒19が直列に配設されている。第1触媒18には、上
流側のバイパス通路32が並列に設けられ、第2触媒1
9には、下流側のバイパス通路33が並列に設けられ、
これら両バイパス通路32,33の途中には、それぞれ
バイパス通路開閉バルブ34,35(バイパス通路開閉
手段)が設けられている。第1触媒18と第2触媒19
との中間点Sには、上流側のバイパス通路32の出口と
下流側のバイパス通路33の入口とが接続されると共
に、該中間点Sに排気経路切換バルブ36(排気経路切
換手段)が設けられている。各バイパス通路開閉バルブ
34,35と排気経路切換バルブ36は、それぞれアク
チュエータ37〜39により駆動される。
【0048】これらバイパス通路開閉バルブ34,35
によるバイパス通路32,33の開閉及び排気経路切換
バルブ36による排気経路の切り換えにより、図11に
示す並列経路と、図12に示す直列経路と、図13に示
す上流側触媒バイパス経路とを選択的に切り換えるよう
になっている。
【0049】図11に示す並列経路は、第1触媒18と
第2触媒19を並列に配置した経路であり、排気管13
の分岐点Dから排気ガスを矢印で示すように第1触媒1
8と上流側のバイパス通路32とに分流させて流し、上
流側のバイパス通路32を通過した排気ガスを第2触媒
19に流すと共に、第1触媒18を通過した排気ガスを
下流側のバイパス通路33を介して第2触媒19下流側
の合流点Mに流す。
【0050】図12に示す直列経路では、2つのバイパ
ス通路開閉バルブ34,35を閉鎖して、分岐点D→第
1触媒18→第2触媒19→合流点Mの経路で排気ガス
を流す。
【0051】図13に示す上流側触媒バイパスの経路で
は、上流側のバイパス通路開閉バルブ34を開放し、下
流側のバイパス通路開閉バルブ35を閉鎖する。この場
合、排気経路切換バルブ36は、直列経路と同じである
が、上流側のバイパス通路開閉バルブ34を開放するこ
とで、上流側の第1触媒18に流入する排気ガス量が大
幅に減少すると共に、下流側の第2触媒19に対して
は、上流側のバイパス通路32から流れてくる排気ガス
と上流側の第1触媒18を通過した排気ガスとが合流し
て流れ込む。
【0052】また、第1触媒18と第2触媒19の下流
部のみに、活性状態判定手段としてそれぞれ排気温度セ
ンサ21,23が設置され、触媒18,19の上流部に
は、排気温度センサは設置されていない。尚、排気温度
センサ21,23は第1触媒18と第2触媒19の内部
に設けても良い。その他の構成は、前記実施形態(1)
と同じである。
【0053】次に、ECU30による排気経路の切換制
御を図14に示す排気経路切換プログラムに基づいて説
明する。本プログラムは、イグニッションスイッチ(図
示せず)のオン操作によりECU30に電源が投入され
ると同時に起動される。本プログラムが起動されると、
まずステップ201で、バイパス通路開閉バルブ34,
35及び排気経路切換バルブ36を図11に示す位置に
切り換えて、排気経路を並列経路に切り換える。この
後、ステップ202で、排気温度センサ21で検出した
第1触媒18の温度Ta(流出ガス温度)とエンジン1
1の運転条件とから第1触媒18の流入ガス温度T1in
を推定する。尚、前記実施形態(1)と同じく、触媒1
8の上流部に排気温度センサを設置して、第1触媒18
の流入ガス温度T1in を検出するようにしても良い。
【0054】そして、次のステップ203で、第1触媒
18の流入ガス温度T1inが設定温度Ts(図5参照)
より低いか否か否かを判定する。もし、第1触媒18の
流入ガス温度T1inが設定温度Tsより低ければ、上記
ステップ201に戻り、上述した処理を繰り返す。これ
により、第1触媒18の流入ガス温度T1in が設定温度
Tsより低い状態が続く限り、排気経路を図11に示す
並列経路に維持して、排気ガスを矢印で示すように2つ
の触媒18,19に並列に流し、触媒温度をNOx浄化
温度範囲に早期に昇温させて、始動時等の低排気温時の
NOx浄化性能を向上させる。
【0055】この後、排気温度が上昇し、上記ステップ
203で、第1触媒18の流入ガス温度T1in が設定温
度Ts以上であると判定された時に、ステップ204に
進み、バイパス通路開閉バルブ34,35及び排気経路
切換バルブ36を図12に示す位置に切り換えて、排気
経路を直列経路に切り換える。この直列経路では、図1
2に排気ガスの流れを矢印で示すように、分岐点D→第
1触媒18→第2触媒19→合流点Mの経路で排気ガス
を流す。このように、2つの触媒18,19を直列に配
置して排気ガスを流すことで、排気ガスが2つの触媒1
8,19内を通り抜ける速度が速くなり、触媒18,1
9に伝達される排気熱量が少なくなる。このため、排気
温度が高い場合であっても、触媒温度の上昇が抑制さ
れ、触媒18,19が過昇温状態となることを抑制する
ことができる。
【0056】次のステップ205で、排気温度センサ2
1で検出した上流側の第1触媒18の温度Ta(排気ガ
ス温度)を読み込んだ後、ステップ206に進み、第1
触媒18の温度Taが設定温度Tm(図4参照)以上で
あるか否かを判定する。もし、第1触媒18の温度Ta
が設定温度Tm以上であれば、ステップ207に進み、
図13に示すように、上流側のバイパス通路開閉バルブ
34を開いて上流側のバイパス通路32を開放し、第1
触媒18に向かって流れる排気ガスの多くを分岐点Dか
ら上流側のバイパス通路32ヘバイパスさせる。つま
り、第1触媒18の温度Taが設定温度Tm以上の場合
には、第1触媒18が過昇温状態ぎみであるので、第1
触媒18に向かって流れる排気ガスの多くをバイパス通
路32ヘバイパスさせることで、過昇温状態ぎみの第1
触媒18の温度を低下させてNOx浄化温度範囲に戻
す。
【0057】そして、次のステップ208で、排気温度
センサ23で検出した下流側の第2触媒19の温度Tb
(流出ガス温度)を読み込んだ後、ステップ209に進
み、第2触媒19の温度Tbが設定温度Tm以上である
か否かを判定する。もし、第2触媒19の温度Tbが設
定温度Tmより低ければ、第2触媒19は過昇温状態で
はないので、上記ステップ205に戻り、上述した処理
を繰り返す。これにより、上流側の第1触媒18の温度
Taが設定温度Tm以上で、且つ下流側の第2触媒19
の温度Tbが設定温度Tmより低い状態が続く限り、上
流側のバイパス通路開閉バルブ34を開放した状態に維
持して、上流側の第1触媒18の温度Taを低下させ
る。
【0058】その後、下流側の第2触媒19の温度Tb
が上昇して設定温度Tm以上となった場合には、下流側
の第2触媒19が過昇温状態ぎみになっているので、ス
テップ210に進み、上流側のバイパス通路開閉バルブ
34を閉じて上流側のバイパス通路32を閉鎖し、次の
ステップ211で、下流側のバイパス通路開閉バルブ3
5を開いて下流側のバイパス通路33を開放する。これ
により、排気ガスを全て第1触媒18に流すと共に、こ
の第1触媒18から流れ出る排気ガスの多くを下流側の
バイパス通路33ヘバイパスさせ、下流側の第2触媒1
9に流れる排気ガス量を少なくして、下流側の第2触媒
19の温度Tbを低下させる。
【0059】次のステップ212で、再び、排気温度セ
ンサ23で検出した第2触媒19の温度Tbを読み込ん
だ後、ステップ213に進み、第2触媒19の温度Tb
が設定温度Tmより低いか否かを判定する。もし、第2
触媒19の温度Tbが設定温度Tm以上であれば、上記
テップ212に戻り、第2触媒19の温度Tbが設定温
度Tmよりも低くなるまで、下流側のバイパス通路開閉
バルブ35を開放した状態に維持して、第2触媒19の
温度Tbを低下させる。
【0060】その後、第2触媒19の温度Tbが設定温
度Tmよりも低くなると、ステップ214に進み、下流
側のバイパス通路開閉バルブ35を閉じて下流側のバイ
パス通路33を閉鎖し、排気経路を図12に示す直列経
路に戻す。
【0061】以後、ステップ205〜214の処理を繰
り返し実行して、両触媒18,19のいずれか一方が過
昇温状態になる毎に、その触媒のバイパス通路を開放す
ることで、両触媒18,19の温度をほぼNOx浄化温
度範囲内に維持する。
【0062】この際、ステップ206で、上流側の第1
触媒18の温度Taが設定温度Tmより低いと判定され
た時は、上流側の第1触媒18が過昇温状態ではないた
め、ステップ215に進み、上流側のバイパス通路開閉
バルブ34を閉鎖し(又は閉鎖状態を維持し)、上流側
のバイパス通路32を閉鎖し(又は閉鎖状態を維持
し)、排気ガスを全て上流側の第1触媒18に流す。こ
の後、ステップ216で、排気温度センサ21で検出し
た第1触媒18の温度Taとエンジン11の運転条件と
から第1触媒18の流入ガス温度T1in を推定し、次の
ステップ217で、第1触媒18の流入ガス温度T1in
が設定温度Tc(図5参照)より低いか否か否かを判定
する。
【0063】もし、第1触媒18の流入ガス温度T1in
が設定温度Tcよりも低ければ、並列配置の方が直列配
置よりもNOx浄化率が高いため、前述したステップ2
01に戻り、排気経路を図12に示す並列経路に切り換
える。
【0064】これに対し、第1触媒18の流入ガス温度
T1in が設定温度Tc以上である場合には、直列経路の
方が並列経路よりもNOx浄化率が高いため、ステップ
205に戻り、引き続き直列経路で排気ガスを流す。
【0065】尚、上記実施形態(3)では、上流側のバ
イパス通路開閉バルブ34と下流側のバイパス通路開閉
バルブ35とが同時に開放状態とならないように制御し
たが、両触媒18,19の双方が過昇温状態ぎみの時に
は、2つのバイパス通路開閉バルブ34,35を開放し
て、2つのバイパス通路32,33を共に開放し、両触
媒18,19に流す排気ガスの流量を少なくして両触媒
18,19の降温を促進するするようにしても良い。
【0066】また、上記実施形態(3)では、2個の触
媒18,19を設けたが、触媒の数は、3個以上であっ
ても良い。上記各実施形態(1)〜(3)では、後噴射
により触媒18,19に炭化水素(HC)をNOxの還
元剤として供給するようにしたが、触媒18,19の上
流側の排気管13に、燃料等の炭化水素を噴霧するイン
ジェクタを設けても良い。
【0067】また、上記各実施形態(1)〜(3)で
は、2つの触媒18,19の双方の温度(活性状態)を
検出して排気経路を切り換えるようにしたが、いずれか
一方の触媒の温度(活性状態)を検出して排気経路を切
り換えるようにしても良い。
【0068】その他、本発明は、ディーゼルエンジンに
限定されず、筒内噴射ガソリンエンジン、リーンバーン
ガソリンエンジンにも適用して実施できる等、要旨を逸
脱しない範囲内で種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)の排気浄化装置におけ
る並列経路使用時の状態を示す図
【図2】第1直列経路使用時の状態を示す図
【図3】第2直列経路使用時の状態を示す図
【図4】触媒温度とNOx浄化率との関係を示す図
【図5】並列経路と直列経路の流入ガス温度とNOx浄
化率との関係を示す図
【図6】排気経路切換プログラムの処理の流れを示すフ
ローチャート
【図7】並列経路使用時の触媒温度の上昇特性を示すタ
イムチャート
【図8】直列経路使用時の触媒温度の経時的変化の一例
を示すタイムチャート
【図9】本発明の実施形態(2)の排気浄化装置におけ
る並列経路使用時の状態を示す図
【図10】第1直列経路使用時の状態を示す図
【図11】本発明の実施形態(3)の排気浄化装置にお
ける並列経路使用時の状態を示す図
【図12】第1直列経路使用時の状態を示す図
【図13】上流側触媒バイパス時の状態を示す図
【図14】排気経路切換プログラムの処理の流れを示す
フローチャート
【符号の説明】
11…ディーゼルエンジン(内燃機関)、13…排気
管、14…第1浄化通路、15…第2浄化通路、16…
連絡通路、17…排気管、18…第1触媒、19…第2
触媒、20〜23…排気温度センサ(活性状態判定手
段)、24,25…排気経路切換バルブ(排気経路切換
手段)、26…連絡通路開閉バルブ(連絡通路開閉手
段)、30…ECU(制御手段)、31…第3触媒、3
2,33…バイパス通路、34,35…バイパス通路開
閉バルブ(バイパス通路開閉手段)、36…排気経路切
換バルブ(排気経路切換手段)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 3/28 301 F01N 3/28 301H

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関から排出される排気中の窒素酸
    化物を還元浄化する複数の触媒を設置した内燃機関の排
    気浄化装置において、 前記複数の触媒のうちの少なくとも代表的な触媒の活性
    状態を判定する活性状態判定手段と、 前記複数の触媒を直列に配置して排気を流す直列経路
    と、 前記複数の触媒を並列に配置して排気を流す並列経路
    と、 前記直列経路と前記並列経路とを切り換える排気経路切
    換手段と、 前記活性状態判定手段の判定結果に基づき、前記触媒の
    活性状態が所定以下の場合には、前記排気経路切換手段
    により排気の経路を前記並列経路に切り換え、前記触媒
    の活性状態が所定より高い場合には、前記排気経路切換
    手段により排気の経路を前記直列経路に切り換える制御
    手段とを備えていることを特徴とする内燃機関の排気浄
    化装置。
  2. 【請求項2】 前記直列経路は、前記排気経路切換手段
    により複数通りの直列経路に切換可能であり、 前記制御手段は、前記直列経路を使用する場合に、いず
    れかの触媒が適正な活性状態を越えて過昇温状態になっ
    た時に、その過昇温状態の触媒を下流側に位置させるよ
    うに前記排気経路切換手段により前記直列経路を切り換
    えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気
    浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記並列経路は、1本の排気管の分岐点
    から分岐されると共に、下流側の合流点で再び1本の排
    気管に集合され、 前記分岐点と前記合流点との間に、前記並列経路を構成
    する通路と組み合わせて前記直列経路を構成するための
    少なくとも1本の連絡通路が設けられると共に、前記分
    岐点と前記合流点に、それぞれ前記排気経路切換手段が
    設けられ、前記連絡通路には、該連絡通路を開閉する連
    絡通路開閉手段が設けられ、 前記制御手段は、前記並列経路使用時に前記連絡通路開
    閉手段を閉鎖し、前記直列経路使用時に前記連絡通路開
    閉手段を開放することを特徴とする請求項2に記載の内
    燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記触媒に向かう排気をバイパスするバ
    イパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパス通
    路開閉手段とを備え、 前記制御手段は、前記触媒が過昇温状態になった時に、
    前記バイパス通路開閉手段を開放して該触媒に向かう排
    気の少なくとも一部をバイパスさせることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記排気経路切換手段は、前記並列経路
    使用時に排気が流れる触媒の数を、前記直列経路使用時
    に排気が流れる触媒の数よりも少なくするように排気の
    経路を切り換えることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記排気経路切換手段により並列経路か
    ら直列経路に切り換える時の触媒の温度は、前記並列経
    路使用時の窒素酸化物浄化率が最大になる温度以上で、
    且つ、前記並列経路使用時の窒素酸化物浄化特性曲線と
    前記直列経路使用時の窒素酸化物浄化特性曲線との交点
    の温度以下に設定されていることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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