JPH11130971A - テトラアザポルフィリン化合物とその前駆体及びテトラアザポルフィリン化合物の製造方法 - Google Patents

テトラアザポルフィリン化合物とその前駆体及びテトラアザポルフィリン化合物の製造方法

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JPH11130971A
JPH11130971A JP10207781A JP20778198A JPH11130971A JP H11130971 A JPH11130971 A JP H11130971A JP 10207781 A JP10207781 A JP 10207781A JP 20778198 A JP20778198 A JP 20778198A JP H11130971 A JPH11130971 A JP H11130971A
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Yasuhiro Azuma
康弘 東
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Noboru Sasa
登 笹
Yasunobu Ueno
泰伸 植野
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Ricoh Co Ltd
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    • C09B47/067Preparation from carboxylic acids or derivatives thereof, e.g. anhydrides, amides, mononitriles, phthalimide, o-cyanobenzamide from phthalodinitriles naphthalenedinitriles, aromatic dinitriles prepared in situ, hydrogenated phthalodinitrile
    • C09B47/0675Preparation from carboxylic acids or derivatives thereof, e.g. anhydrides, amides, mononitriles, phthalimide, o-cyanobenzamide from phthalodinitriles naphthalenedinitriles, aromatic dinitriles prepared in situ, hydrogenated phthalodinitrile having oxygen or sulfur linked directly to the skeleton
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高密度光デイスクシステムに適用可能な耐光
性、保存安定性に優れた光記録媒体用の記録材料として
有用な化合物とその前駆体及び該化合物の製造方法の提
供。 【解決手段】 一般式(I)−a、例えば化合物No.
1及びその異性体を含む1〜4種の化合物からなるテト
ラアザポルフィリン化合物及び一般式(II)の置換マレ
オニトリル化合物、例えば(2,2,2,2′,2′,
2′−ヘキサフルオロクミルアルコキシ)マレオニトリ
ル並びに該マレオニトリル化合物からのテトラアザポル
フィリン化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なテトラアザ
ポルフィリン化合物とその前駆体及びテトラアザポルフ
ィリン化合物の製造方法に関し、詳しくは染料、顔料、
光電機能材料、記録及び記憶材料等、特に光記録媒体用
材料として有用なテトラアザポルフィリン化合物とその
前駆体及びテトラアザポルフィリン化合物の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在の追記光型ディスクシステム(WO
RM、CD−R)では、使用レーザの発振波長が770
nm〜790nmにあり、記録媒体は上記波長で記録、
再生が可能なように構成されている。今後、情報量の増
大に伴い記録媒体の大容量化への流れは必須である。従
って、記録、再生に用いるレーザ波長が短波長化するこ
とも必然的に起ってくることが容易に予想される。
【0003】ただ、フタロシアニン色素をデータ用追記
光型ディスク記録材料として用いたものには、特開昭6
1−150243号、特開昭61−177287号、特
開昭61−154888号、特開昭61−246091
号、特開昭62−39286号、特開昭63−3779
1号、特開昭63−39888号各公報等があり、また
フタロシアニン色素をコンパクトディスク記録材料とし
て用いたものには、特開平1−176585号、特開平
3−215466号、特開平4−113886号、特開
平4−226390号、特開平5−1272号、特開平
5−171052号、特開平5−116456号、特開
平5−69860号、特開平5−139044号各公報
等がある。しかしながら、耐光性、保存安定性に優れ、
且つ700nm以下のレーザを用いた光ピックアップで
記録、再生が可能な記録材料は、未だ開発されていない
のが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
のような状況に鑑みてなされたものであって、上記従来
システムに比べて、短波長に発振波長を有する半導体レ
ーザを用いる高密度光ディスクシステムに適用可能な耐
光性、保存安定性に優れた光記録媒体用の記録材料とし
て有用な新規テトラアザポルフィリン化合物とその前駆
体及びテトラアザポルフィリン化合物の製造方法を提供
すること目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定のテトラアザポルフィリン化合物を主
成分とする記録層を設けることにより、発振波長700
nm以下の半導体レーザを用いる高密度光ディスクシス
テムに適用可能なことを見出し、更には合成温度、塩基
の添加等により上記化合物を効率よく製造できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明によれば、第一に、下記一般
式(I)−a〜(I)〜dで示される4種のうちの1種
又は2種以上の混合物からなるテトラアザポルフィリン
化合物が提供される。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】 〔式中、Mt、R1〜R4及びX1〜X4は、それぞれ以下
のものを表わす。 Mt:2個の水素原子、又は酸素原子若しくはハロゲン
原子を有してもよい2価、3価若しくは4価の金属原
子、又は−(OR5)p基、−(OSiR678)q基、
(−OPOR910)r基、−(OCOR11)s基を有して
もよい金属原子、 R5〜R11:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未
置換の1価の脂肪族炭化水素基又は置換若しくは未置換
の1価の芳香族炭化水素基、 p,q,r,s:0〜2の整数、 R1〜R4:それぞれ独立にハロゲン原子置換若しくは未
置換の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルキルアルコ
キシ基、ハロゲン原子置換若しくは未置換のアリール
基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基又はアルキルシ
リル基、 X1〜X4:それぞれ独立に水素原子又はハロゲン原
子。〕 第二に、上記第一に示されるテトラアザポルフィリン化
合物の前駆体となる下記一般式(II)で示される置換マ
レオニトリル化合物が提供される。
【化10】 (式中、Rはそれぞれ独立にハロゲン原子置換若しくは
未置換の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルキルアル
コキシ基、ハロゲン原子置換若しくは未置換のアリール
基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基又はアルキルシ
リル基を表す。また、Xはそれぞれ独立に水素原子又は
ハロゲン原子を表す。) 第三に、上記第二において、置換基に分岐のアルキル基
を含む置換マレオニトリル化合物が提供される。第四
に、上記第二において、置換基にハロゲン化アルキル基
を含む置換マレオニトリル化合物が提供される。第五
に、前記一般式(I)−a〜(I)−dで示される4種
のうち1種又は2種以上の混合物を得るために、相当す
る前駆体である前記一般式(II)で示される置換マレオ
ニトリル化合物と金属又は金属誘導体を反応させること
を特徴とする前記一般式(I)−a〜(I)−dで示さ
れるテトラアザポルフィリン化合物の製造方法が提供さ
れる。第六に、上記第五において、反応が有機溶媒中で
行われることを特徴とするテトラアザポルフィリン化合
物の製造方法が提供される。第七に、上記第六におい
て、有機溶媒がアルコール類であることを特徴とするテ
トラアザポルフィリン化合物の製造方法が提供される。
第八に、上記第五〜第七のいずれかにおいて、金属又は
金属誘導体が遷移金属、遷移金属ハロゲン塩又は遷移金
属カルボン酸塩であることを特徴とするテトラアザポル
フィリン化合物の製造方法が提供される。第九に、上記
第八において、金属塩にマグネシウムアルコキシドを用
いることを特徴とするテトラアザポルフィリン化合物の
製造方法が提供される。第十に、上記第五〜第九のいず
れかにおいて、反応温度が90〜220℃であることを
特徴とするテトラアザポルフィリン化合物の製造方法が
提供される。第十一に、上記第九又は第十において、モ
リブデン酸アンモニウムを共存させることを特徴とする
テトラアザポルフィリン化合物の製造方法が提供され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明は下記一般式(I)−a〜(I)−dで示される
4種のうちの1種の化合物又は2種以上の混合物からな
るテトラアザポルフィリン化合物、その前駆体となる置
換マレオニトリル化合物及びテトラアザポルフィリン化
合物の製造方法に関する。
【0008】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0009】上記一般式(I)−a〜(I)−dにおい
て、Mtは2個の水素原子、又は酸素原子若しくはハロ
ゲン原子を有してもよい2価、3価若しくは4価の金属
原子、又は−(OR5)p基、−(OSiR678)q基、
(−OPOR910)r基、−(OCOR11)s基を有して
もよい金属原子を表す。R5〜R11はそれぞれ独立に水
素原子、置換若しくは未置換の1価の脂肪族炭化水素基
又は置換若しくは未置換の1価の芳香族炭化水素基を表
し、p,q,r,stは0〜2の整数を表す。R1〜R4
はハロゲン原子置換若しくは未置換の直鎖若しくは分岐
のアルキル基、アルキルアルコキシ基、ハロゲン原子置
換若しくは未置換のアリール基、アルキルアミノ基、ア
ルキルチオ基又はアルキルシリル基を表す。また、X1
〜X4はそれぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子を表
す。
【0010】上記テトラアザポルフィリン化合物の前駆
体である新規な置換マレオニトリル化合物は、下記一般
式(II)で示される。
【化15】
【0011】上記一般式(II)において、Rはそれぞれ
独立にハロゲン原子換換若しくは未置換の直鎖若しくは
分岐のアルキル基、アルキルアルコキシ基、ハロゲン原
子置換若しくは未置換のアリール基、アルキルアミノ
基、アルキルチオ基又はアルキルシリル基を表す。ま
た、Xはそれぞれ独立に水素原子若しくはハロゲン原子
を表す。
【0012】テトラアザポルフィリン化合物を合成する
条件としては、原料の置換マレオニトリル化合物〔一般
式(II)〕の1〜4種を金属又は金属誘導体と、溶媒中
90〜220℃で加熱反応させる。
【0013】通常の置換マレオニトリル化合物の場合は
シス体とトランス体が存在するが、高収率で目的物のテ
トラアザポルフィリン化合物を得るためには、シス体の
マレオニトリル化合物のみを原料とすることが要求され
る。そのため、シス体のみを分取するか、トランス体を
シス体に変換させる必要がある。クロロマレオニトリル
又はジクロロマレオニトリルに分岐を持つようなかさ高
い置換基を導入することにより、シス体のみ若しくはシ
ス体の比率が多い置換マレオニトリル化合物を得ること
ができる。また、置換基にフッ素原子などのハロゲン原
子置換のアルキル基を導入することにより有機溶媒への
溶解度をあげることができる。
【0014】反応温度として好ましい温度は90〜22
0℃であり、90℃以下では反応はあまり進行せず、2
20℃を越えると分解物と思われる複雑な生成物を与
え、収率が低下してしまう。
【0015】溶媒としては、沸点が90℃以上であれば
よいが、好ましくは沸点が100℃以上である。具体例
としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1−メチ
ル−2−ピロリドン、1−クロロナフタレン、テトラヒ
ドロナフタレン、ベンジルアルコール、キノリン、N,
N−ジメチルアミノエタノールなどが挙げられる。特に
好ましい例としては、アルコール類、すなわちプロパノ
ール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノー
ル、ペンタノール、ヘキサノールなどである。
【0016】反応に用いる金属又は金属誘導体として
は、Li、Al、Si、Ca、Ti、V、Mn、Fe、
Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Mo、Ru、Rh、P
d、In、Sn、Pt、Mg及びびそのハロゲン化物、
カルボン酸誘導体、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合
物、酸化物、錯体などが挙げられる。好ましくは、塩化
銅、臭化銅、ヨウ化銅、酢酸銅、塩化ニッケル、臭化ニ
ッケル、酢酸ニッケル、塩化パラジウム、酢酸パラジウ
ム、塩化白金、塩化亜鉛、臭化白金、酢酸亜鉛、三塩化
バナジウム、四塩化ケイ素、アセチルアセトンバナジウ
ム、マグネシウムエトキシドなどである。
【0017】テトラアザポルフィリン環形成の際、モリ
ブデン酸アンモニウムの添加により、反応時間の短縮及
び合成収率の向上が計れ非常に有効であることがわかっ
た。すなわち、モリブデン酸アンモニウムを無添加の場
合、反応温度を上昇させるか、反応時間を多くとらない
と反応が終点まで進行せず、前者の場合、無金属体及び
分解物の生成により収率の低下を招き、後者の場合反応
温度が高温でなければならず、また反応時間も3〜10
倍かかり、生産性の低下を招く。
【0018】一般式(I)−a〜(I)−d、及び一般
式(II)中のR、R1〜R4のアルキル基はメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソアミル基、
2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペン
チル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル
基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチル
ヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシ
ル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルペンチル基、
3−エチルペンチル基、n−オクチル基、2−メチルヘ
プチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル
基、5−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、3
−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基など
の1級アルキル基、イソプロピル基、sec−ブチル
基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,
2−ジメチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−
エチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−
ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル
基、1−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1
−プロピルブチル基、1−イソプロピル−2−メチルプ
ロピル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−イソ
プロピルブチル基、1−メチルヘプチル基、1−エチル
ヘキシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピ
ルペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル
基、1−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1
−プロピルヘキシル基、1−イソブチル−3−メチルブ
チル基などの2級アルキル基;tert−ブチル基、t
ert−アミル基、tert−ヘプチル基などの3級ア
ルキル基;シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシ
ル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert−ブ
チルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシル)シ
クロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基、アダマ
ンタン基などのシクロアルキル基が挙げられ、これらの
アルキル基はハロゲン原子等の置換基で置換されていて
もよい。また、不飽和のアルキル基としてはエチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキセン基、オクテン
基、ドデセン基、シクロヘキセン基、エチニル基、te
rt−ブチルアセチレン基などが挙げられる。
【0019】また、一般式(I)−a〜(I)−dにお
けるR5〜R11の定義中、1価の脂肪族炭化水素基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、オクタデシル基等のアルキル基
や、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテ
ニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基等のアルケ
ニル基などが挙げられる。1価の芳香族炭化水素基とし
ては、フェニル基、ベンジル基などが挙げられる。ま
た、それらの置換基としては、フッ素、塩素、臭素など
のハロゲン原子、三フッ化炭素基、シアノ基、エステル
基などが挙げられる。
【0020】前記一般式(I)−aで表される化合物の
具体例としては、例えば表1及び表2に示されるものが
挙げられる。なお、表1に示す化合物は異性体について
は記述していないが、実際には前述したような4つの異
性体が存在する。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【実施例】以下、実施例について本発明を説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】実施例1〈置換マレオニトリル化合物の合
成〉 2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロクミル
アルコール14.6g(60.0mmol)をアセトニ
トリル45mlに溶解し、水素化ナトリウム(60%i
n Oil)2.40g(60.0mmol)を加えア
ルコラートのアセトニトリル溶液を調整する。別に、ク
ロロマレオニトリル6.85g(61.0mmol)を
アセトニトリル15mlに溶解し、−10℃にて攪拌
し、先に調整したアルコラート溶液を滴下し、徐々に室
温に戻し15時間攪拌する。反応終了後、蒸 留水を加
えクロロホルムにて抽出し、飽和食塩水で洗浄、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルクロマ
トグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)にて精製し
た。黄色液体の(2,2,2,2’,2’,2’−ヘキ
サフルオロクミルアルコキシ)マレオニトリルを10.
4g(53.3%)を得た。上記化合物のIRスペクト
ルを図1に示す。 1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.58
(m,5H),5.63(s,1H)
【0025】実施例2〈テトラアザポルフィリン化合物
(化合物No.1)の合成〉 (ペンタフルオロフェノキシ)マレオニトリル2.0g
(7.69mmol)CuCl 190.3mg(1.
92mmol)及びモリブデン酸アンモニウム5mgを
トリクロロベンゼン12mlに溶解し、3時間加熱還流
する。反応終了後、室温まで冷却しヘキサンを加え沈殿
物を濾過し、濾過物をシリカゲルクロマトグラフィー
(展開溶媒:クロロホルム)にて精製した。濃青色固体
のパラジウムテトラアザポルフィリンを一般式(I)−
a〜dに示したような4つの異性体の混合物として21
2mg(10%)を得た(化合物No.1)。なお、4
つの異性体混合物のクロロホルム中λmaxは594n
mでε=62000であった。上記化合物の元素分析結
果は、次の通りであった。
【表3】 上記化合物のIRスペクトルを図2に示す。
【0026】実施例3〈テトラアザポルフィリン化合物
(化合物No.7)の合成〉 マグネシウムジエトキシド880mg(7.69mmo
l)をプロパノール20mlに加え、4時間加熱還流す
る。続いて(2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフ
ルオロクミルアルコキシ)マレオニトリル2.4g
(7.50mmol)を加え、実に4時間加熱還流す
る。反応終了後、室温まで冷却し蒸留水を加え沈殿物を
濾過し、濾過物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開
溶媒:クロロホルム)にて精製した。濃青色固体のマグ
ネシウムテトラアザポルフィリン1.47g(60%)
を一般式(I)−a〜(I)−dに示したような4つの
異性体の混合物として得た(化合物No.7)。なお、
4つの異性体混合物のクロロホルム中λmaxは597
nmでε=66000であった。上記化合物の元素分析
結果は、次の通りであった。
【表4】 上記化合物のIRスペクトルを図3に示す。
【0027】実施例4〈テトラアザポルフィリン化合物
(化合物No.8)の合成〉 マグネシウムテトラアザポルフィリン100mg(0.
07mmol)、NiCl 210mg(0.07mm
ol)、モリブデン酸アンモニウム1mg及び酢酸0.
2mlをジクロロベンゼン2mlに加3時間加熱還流す
る。反応終了後、室温まで冷却しヘキサンを加え沈殿物
を濾過し、濾過物をシリカゲルクロマトグラフィー(展
開溶媒:クロロホルム)にて精製した。濃青色固体のニ
ッケルテトラアザポルフィリン75mg(73%)を一
般式(I)−a〜(I)−dに示したような4つの異性
体の混合物として得た(化合物No.8)。なお、この
4つの異性体混合物のクロロホルム中λmaxは587
nmでε=69500であった。上記化合物の元素分析
結果は、次の通りであった。
【表5】 上記化合物のIRスペクトルを図4に示す。
【0028】
【発明の効果】請求項1のテトラアザポルフィリン化合
物は前記一般式(I)−a〜(I)−dで示される少な
くとも1種の構造を有するものとしたことから、高溶解
性で塗膜化が可能であり、高密度光デイスクシステムに
適用可能な耐光性、保存安定性に優れた光記録媒体用の
記録材料等として有用なものである。
【0029】請求項2の置換マレオニトリル化合物は、
請求項1のテトラアザポルフィリン化合物を高収率で得
ることができる前駆体である。
【0030】請求項3の置換マレオニトリル化合物は置
換基に分岐のアルキル基を含むものとしたことから、シ
ス体のみ若しくはシス体の比率が多い置換マレオニトリ
ル化合物が入手できるため、より高収率で請求項1のテ
トラアザポルフィリン化合物を得ることができる前駆体
である。
【0031】請求項4の置換マレオニトリル化合物は置
換基にハロゲン化アルキル基を含むものとしたことか
ら、有機溶媒への溶解度が向上し、より高収率で請求項
1のテトラアザポルフィリン化合物を得ることができる
前駆体である。
【0032】請求項5のテトラアザポルフィリン化合物
の製造方法は前記一般式(II)で示される置換マレオニ
トリル化合物と、金属(誘導体)とを反応させるものと
したことから、本製造方法によると容易に前記一般式
(I)−a〜(I)−dで示される少なくとも1種の化
合物を得ることができる。
【0033】請求項6及び7のテトラアザポルフィリン
化合物の製造方法は、請求項5の反応を溶媒中又はアル
コール中で実施するものとしたことから、より高収率で
目的物を得ることができる。
【0034】請求項8及び9のテトラアザポルフィリン
化合物の製造方法は、金属(誘導体)として遷移金属、
遷移金属ハロゲン塩又は遷移金属カルボン酸塩を用いた
こと、又は特にその中でも金属塩にマグネシウムアルコ
キシドを用いたことから、より効率良く目的物を得るこ
とができる。
【0035】請求項10のテトラアザポルフィリン化合
物の製造方法は、反応温度を90〜220℃としたこと
から、より高収率で目的物を得ることができる。
【0036】請求項11のテトラアザポルフィリン化合
物の製造方法は、反応系にモリブデン酸アンモニウムを
共存させたことから、より低温で、効率良く目的物を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた化合物のIRスペクトル図
である。
【図2】実施例2で得られた化合物のIRスペクトル図
である。
【図3】実施例3で得られた化合物のIRスペクトル図
である。
【図4】実施例4で得られた化合物のIRスペクトル図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹 登 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 植野 泰伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)−a〜(I)−dで示
    される4種のうちの1種又は2種以上の混合物からなる
    テトラアザポルフィリン化合物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 〔式中、Mt、R1〜R4及びX1〜X4は、それぞれ以下
    のものを表わす。 Mt:2個の水素原子、又は酸素原子若しくはハロゲン
    原子を有してもよい2価、3価若しくは4価の金属原
    子、又は−(OR5)p基、−(OSiR678)q基、
    (−OPOR910)r基、−(OCOR11)s基を有して
    もよい金属原子、 R5〜R11:それぞれ独立に水素原子、置換若しくは未
    置換の1価の脂肪族炭化水素基又は置換若しくは未置換
    の1価の芳香族炭化水素基、 p,q,r,s:0〜2の整数、 R1〜R4:それぞれ独立にハロゲン原子置換若しくは未
    置換の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルキルアルコ
    キシ基、ハロゲン原子置換若しくは未置換のアリール
    基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基又はアルキルシ
    リル基、 X1〜X4:それぞれ独立に水素原子又はハロゲン原
    子。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に示されるテトラアザポルフィ
    リン化合物の前駆体となる下記一般式(II)で示される
    置換マレオニトリル化合物。 【化5】 (式中、Rはそれぞれ独立にハロゲン原子置換若しくは
    未置換の直鎖若しくは分岐のアルキル基、アルキルアル
    コキシ基、ハロゲン原子置換若しくは未置換のアリール
    基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基又はアルキルシ
    リル基を表す。また、Xはそれぞれ独立に水素原子又は
    ハロゲン原子を表す。)
  3. 【請求項3】 請求項2において、置換基に分岐のアル
    キル基を含む置換マレオニトリル化合物。
  4. 【請求項4】 請求項2において、置換基にハロゲン化
    アルキル基を含む置換マレオニトリル化合物。
  5. 【請求項5】 前記一般式(I)−a〜(I)−dで示
    される4種のうち1種又は2種以上の混合物を得るため
    に、相当する前駆体である前記一般式(II)で示される
    置換マレオニトリル化合物と金属又は金属誘導体を反応
    させることを特徴とする前記一般式(I)−a〜(I)
    −dで示されるテトラアザポルフィリン化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、反応が有機溶媒中で
    行われることを特徴とするテトラアザポルフィリン化合
    物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、有機溶媒がアルコー
    ル類であることを特徴とするテトラアザポルフィリン化
    合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかにおいて、金属
    又は金属誘導体が遷移金属、遷移金属ハロゲン塩又は遷
    移金属カルボン酸塩であることを特徴とするテトラアザ
    ポルフィリン化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、金属塩にマグネシウ
    ムアルコキシドを用いることを特徴とするテトラアザポ
    ルフィリン化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5〜9のいずれかにおいて、反
    応温度が90〜220℃であることを特徴とするテトラ
    アザポルフィリン化合物の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、モリブデ
    ン酸アンモニウムを共存させることを特徴とするテトラ
    アザポルフィリン化合物の製造方法。
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