JPH1113046A - フェンス用布帛 - Google Patents

フェンス用布帛

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JPH1113046A
JPH1113046A JP9169986A JP16998697A JPH1113046A JP H1113046 A JPH1113046 A JP H1113046A JP 9169986 A JP9169986 A JP 9169986A JP 16998697 A JP16998697 A JP 16998697A JP H1113046 A JPH1113046 A JP H1113046A
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JP
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fabric
fence
yarn
thermoplastic resin
compound
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JP9169986A
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Inventor
Takao Shimizu
隆夫 清水
Masahiko Nanjo
正彦 南條
Shiro Kondo
志郎 近藤
Shingo Nakanishi
慎吾 中西
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Kuraray Co Ltd
Kuraray Trading Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Kuraray Trading Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

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  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境や人体に対する安全性が高く、耐久性が
あり、水棲生物の付着を長期間にわたり防止でき、透水
性を低下させることのないシルトプロテクタ−、オイル
フェンス等のフェンス用布帛を提供する。 【解決手段】 特定の化合物を含有する熱可塑性樹脂で
被覆されてなる被覆糸からなる布帛であって、特定の透
水係数を有するフェンス用布帛。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は海水や淡水中で長期
間保管された状態、あるいは長期間使用された状態でも
水棲生物の付着がなく、透水性に優れたフェンス用布帛
に関する。
【0002】
【従来の技術】海、湖、河川等を埋め立てたり、空港や
防波堤等の港湾構造物を建設する際に発生する遊泥(シ
ルト)やヘドロ等の拡散を防止するため、工事期間中は
汚濁水拡散防止シ−ト(シルトプロテクタ−)が設置さ
れる。該シ−トはカ−テン部とフロ−ト部とから構成さ
れ、カ−テン部は耐候性、耐水性等の性能が要求される
ため、従来は主としてポリエステル系合成繊維から形成
された布帛が使用されており、該カ−テン部は遊泥やヘ
ドロを確実に捕捉し、かつ波浪や潮流に耐えて水を効率
よく流通させるために適度の透水性が必要とされてい
る。
【0003】また、タンカ−などの坐礁事故に伴う石油
の流出、湾内への拡大防止としてオイルフェンスが多く
使用されている。そして該オイルフェンスも油の流出を
防止する目的で海面下まで垂らされたスカ−ト部を有
し、該スカ−ト部はナイロン、ポリエステルなどの合成
繊維を用いた基布に合成樹脂または合成ゴムが被覆され
たシ−トで形成されている。これらのシルトプロテクタ
−、オイルフェンスなどの保管は、常時は海水中に沈ま
せておき、船舶が入港したときに浮上して使用する方
法、岸壁に長くのばしたまま保管する方法などが湾内で
の拡張、収納の簡便さの点で注目されている。
【0004】しかしながら、シルトプロテクタ−、オイ
ルフェンス等は水中に長期間浸漬されて使用されるた
め、その表面に種々の付着性水棲生物、たとえばアオサ
やケイソウ等の藻類、イソギンチャクやヒドロ虫などの
腔腸動物、イソカイメン等の海綿動物、カサネカンザシ
等の環形動物、フサコケムシ等の触手動物、アカフジツ
ボ等の節足動物、シロボヤ等の原索動物、ムラサキガイ
等の軟体動物などの生物が付着し、生息する。そして、
これらの生物の付着によって上述のカ−テン部の透水性
が著しく低下し、フェンスとしての性能が消失してしま
い、また潮流抵抗や重量の増加に伴いシルトプロテクタ
−あるいはオイルフェンスの流失や沈降といった被害が
発生する。このような水棲生物の付着は使用期間のみな
らず、上述のように保管を水中で行う場合にも問題とな
り、シルトプロテクタ−あるいはオイルフェンス等の保
管方法とともに、生物の付着が大きな課題となってい
る。
【0005】上記の課題のうち、水棲生物の付着の問題
は、トリブチルスズオキシド、トリフェニルスズオキシ
ド、トリフェニルスズアセテ−ト等の有機スズ化合物、
銅、銀、亜鉛、ニッケル等の金属またはそれらの化合
物、窒素硫黄系またはハロゲン系等の有機化合物を含有
させた塗料を対象物に塗布することにより解消されてき
たが、対象物が大型船舶の船底、定置網、養殖網などで
あり、シルトプロテクタ−やオイルフェンスに該塗料を
塗布すると透水性が損なわれ、本来の機能が損なわれる
ことになり、使用できなかった。
【0006】したがって、シルトプロテクタ−等への付
着水棲生物は、潜水夫が特殊な機器を用いて頻繁に除去
作業を行う必要があり、その作業に多大の労力、時間、
費用が費やされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塗料
塗布が不要で、環境や人体に対する安全性が高く、耐久
性があり、水棲生物の付着を長期間にわたり防止でき、
透水性を低下させることのないシルトプロテクタ−また
はオイルフェンス等のフェンス用布帛を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記一般
式(I)で示される化合物を含有する熱可塑性樹脂によ
り被覆された被覆糸により構成され、かつ透水係数が
1.0×10-4〜1.0cm/秒であることを特徴とす
るフェンス用布帛を提供することによって達成される。
【0009】
【化2】
【0010】式(I)で示される化合物としては、有機
窒素硫黄系化合物であり、具体的には2−メチル−4−
イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−5−クロロ−
4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン、2−n−オクチルイソチアゾリン
−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチルイソ
チアゾリン−3−オン等を挙げることができる。これら
の化合物は塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、硫酸亜
鉛、酢酸亜鉛、塩化銅、臭化銅、硝酸銅、塩化ニッケ
ル、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化
マンガン、塩化ナトリウム、塩化バリウム等の金属塩、
塩化アンモニウムやその他のアミンクロライド等のアミ
ン塩と一体化して錯体化合物を形成していてもよい。本
発明において、式(I)で示される化合物とは、化合物
そのもの、その金属塩またはアミン塩などの錯体化合物
をも含むものである。
【0011】かかる化合物の熱可塑性樹脂への含有量
は、水棲生物の付着防止効果を考慮して0.1重量%以
上であることが好ましい。含有量を多くしても水棲生物
付着防止効果の向上は認められず、該含有量の上限は1
0重量%であることが好ましい。より好ましい含有量は
3〜8重量%の範囲である。
【0012】式(I)で示される化合物を含有する熱可
塑性樹脂としては第3成分で変性されたポリエステルで
あることが、後述する芯糸を形成するポリマ−との融点
または軟化点差を利用した熱融着の点、上述の化合物と
の混練性等の点で好ましい。ポリエステルとしてはポリ
エチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト
等の汎用ポリエステルを用いることができるが、テレフ
タル酸と1,6−ヘキサンジオ−ルからなるポリヘキサ
メチレンテレフタレ−トを用いることが芯糸への熱融着
性、融点、繊維強度等の作業性の点で好ましい。
【0013】該ポリエステルを変性させ得る第3成分と
してはエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、シ
クロヘキサン−1、4−ジメタノ−ル、ポリエチレング
リコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル等のジオ−ル
成分;イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、フタル酸、α,β−(4−カルボキシフェノキシ)
エタン、4,4−ジカルボキシジフェニル、5−ナトリ
ウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の
酸成分であり、その変性率はとくに限定されないが、融
点、溶融粘度等の取扱性を考慮すると、ジオ−ル成分、
酸成分ともに5〜50モル%の範囲、とくに10〜30
モル%の範囲が好ましい。
【0014】また、該変性ポリエステルは融点が150
℃以下、溶融粘度が10000ポイズ以下(160℃、
キャピラリ−長10mm、キャピラリ−径1mm、剪断
速度1000秒-1の条件)であることが好ましい。融点
が150℃を越える場合には熱溶融による上述の化合物
との混練、紡糸、成型の各工程で180℃を越える熱を
かける必要が生じ、上述の化合物が気化、または分解し
てその効果が低下してしまう場合がある。また溶融粘度
もあまり高すぎると、混練、紡糸、成型の各工程で18
0℃以上の剪断熱が生じ、上述の化合物の気化、分解を
招く場合が生じる。より好ましい融点は140℃以下、
溶融粘度は2000〜5000ポイズの範囲である。
【0015】上述の変性ポリエステルの中には融点が高
いものがあるが、この場合には融点降下剤を添加して融
点を下げることが好ましい。融点降下剤としてポリブテ
ン、液状ポリエステル、流動パラフィン等の中分子ポリ
マ−を使用することができる。該融点降下剤の添加量は
変性ポリエステルの融点が150℃以下に下がる程度
に、また該変性ポリエステルの溶融粘度が10000ポ
イズ以下に下がる程度の量を添加させればとくに限定さ
れるものではない。
【0016】さらに上述の変性ポリエステル中には、導
電性改良剤、紫外線吸収剤等の改質剤や着色顔料等の添
加剤を適宜含有させることができる。
【0017】上述の熱可塑性樹脂が被覆されてなる芯糸
を形成するポリマ−としては、その融点または軟化点が
該熱可塑性樹脂の融点または軟化点より50℃以上高い
ポリマ−が好ましく、かかる融点または軟化点を有する
ポリマ−であればとくに制限されるものではないが、該
熱可塑性樹脂からなる被膜が芯糸と剥離しないもの、被
覆糸としての強度を保持するものが好ましい。上述の被
覆糸を使用して布帛を作成する場合に被覆剥離を生じに
くくするためには被覆樹脂と芯糸とが接着していること
が望ましく、被覆樹脂と芯糸との間には空隙が存在しな
いことが望ましい。芯糸の具体的な例としてはガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維、合成繊維などを挙げることが
でき、その繊度は使用目的に応じて適宜設定できる。
【0018】本発明の布帛は、熱可塑性樹脂として上述
の変性ポリエステルを使用し、ポリエチレンテレフタレ
−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト等の飽和ポリエステ
ル、ポリアリレ−ト、全芳香族ポリエステル、全芳香族
アラミド等により芯糸を形成することが好ましい。
【0019】上述の熱可塑性樹脂を芯糸に被覆する方法
としては、該熱可塑性樹脂を溶媒に溶解して芯糸表面に
塗布する被覆方法もあるが、本発明においては、溶融押
出法により芯糸に被覆することが好ましい。
【0020】また芯糸はフィラメント糸、紡績糸形態を
問わず、これらよりなる合撚糸等も目的に応じて使用す
ることができる。該フィラメント糸はモノフィラメント
でもマルチフィラメントでもよい。
【0021】次に、本発明の樹脂被覆糸の製造方法の一
例について説明する。まず、二軸混練機を使用して上述
の化合物、熱可塑性樹脂およびその他の化合物を均一に
混練し、溶融押出被覆法によって芯糸表面に式(I)で
示される化合物を含有した熱可塑性樹脂を被覆させ、樹
脂被覆糸を作成する。被覆樹脂と芯糸との接着性を高め
るためには加圧型ダイを使用することが好ましい。芯糸
を形成するポリマ−と、上記化合物を含む熱可塑性樹脂
との融点または軟化点の差を50℃以上にすることによ
って、柔軟かつ断面形状が不均一の芯糸表面にほぼ均一
に上記熱可能塑性樹脂を被覆することができる。その
上、高温に加熱された芯金穴、被覆樹脂との接触によっ
て軟化した芯糸にかかる余分な変形や摩擦による単糸切
れを抑制することができる。
【0022】芯糸の走行速度、ドラフト率は適宜設定す
ることができ、ドラフトを受けた被覆糸は冷却ゾ−ンへ
導かれて冷却、固化され巻き取られる。この巻き取りの
際、被覆糸は塑性変形を起こす圧力を受けて偏平化され
る場合もある。
【0023】本発明における樹脂被覆糸とは、上述のご
とき芯糸の表面に上述の化合物を含む熱可塑性樹脂を鞘
のように被覆してなるもののみならず、芯糸の周りに、
上述の化合物を含む熱可塑性樹脂からなる繊維(フィラ
メントヤ−ンまたは紡績糸)をコイル状に巻き付けたカ
バ−ドヤ−ンも含むものである。芯糸に被覆される樹脂
量、芯糸に巻き付ける繊維の繊度等は目的に応じて適宜
設定できるが、芯糸に被覆される上述の化合物を含む熱
可塑性樹脂の量は、樹脂被覆糸の強度を考慮すると、樹
脂被覆糸全体に対して30〜90重量%であることが好
ましく、この範囲内でカバ−ドヤ−ンの芯糸に巻き付け
る繊維の繊度を設定することが好ましい。
【0024】本発明における布帛とは主に織物を対象と
するが、織物に限定されるものではなく、編物であって
も特定の透水係数を有するものであれば差支えない。す
なわち、該布帛は有杼織機、レピア織機、ウオ−タ−ジ
ェットル−ム、エアジェットル−ム、グリッパ織機等を
適宜使用することができる。織物組織もとくに制限はな
く、透水係数が1.0×10-4〜1.0cm/秒の範囲
となるような織物組織であればよい。具体的な織物組織
として平織、斜文織、朱子織等を挙げることができる。
【0025】本発明において、布帛の透水係数が1.0
×10-4cm/秒未満の場合には透水性が低すぎて水の
流通が悪く、一方1.0cm/秒を越える場合にはシル
トやヘドロ、オイルを捕捉することができない。また、
本発明の布帛は長期間、海水あるいは淡水中に浸漬して
も、その透水係数は浸漬前後で変動することはなく、長
期にわたってシルトやヘドロ、オイルを捕捉し、海水あ
るいは淡水は透過させる役割を担うものである。本発明
で規定する透水係数のコントロ−ルは繊維(被覆糸)の
太さ、織物密度、編物組織によって適宜可能であるが、
さらに織物を熱処理することによりコントロ−ルするこ
とが可能である。熱処理としては、エアオ−ブン中で被
覆樹脂の表面を一部溶融したり、熱ロ−ル間を通して被
覆糸を一部溶融しながら圧着する方法などを挙げること
ができる。
【0026】本発明の布帛は、長期間にわたる海水、ま
たは淡水中に浸漬後も水棲生物の付着が極めて少なく、
初期の透水係数を保持できるため、シルトプロテクタ
−、オイルフェンス等のスカ−ト部に使用されるが、用
途はこられに限定されず、フェンスとしての役割を担う
もの、たとえば防砂シ−ト、護岸工事における土砂など
の流出防止に好適である。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが、本
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中の各測定値は以下の方法により測定
評価された値である。 (1)布帛の透水係数 JIS A 1218の土の透水試験法に準拠して測定
した。 (2)ポリマ−の融点(℃) 示差走査熱量計(メトラ−社製、TCプロセッサ−TC
10A型)を用いて測定した。 (3)ポリマ−の溶融粘度(ポイズ) キャピログラフ(東洋精器社製、キャピログラフ1C)
を用いて、160℃における溶融粘度を測定した。 (4)水棲生物付着状況の判定基準 5:生物の付着が全く観察されなかった。 4:対象物の表面全体の10%程度に生物の付着が見ら
れた。 3:対象物の表面全体の20%程度に生物の付着が見ら
れた。 2:対象物の表面全体の50%程度に生物の付着が見ら
れた。 1:対象物の表面全体に生物の付着が見られた。
【0028】実施例1 1,4−ブタンジオ−ル30モル%変性ポリヘキサメチ
レンテレフタレ−ト [極限粘度:0.86(フェノ−ル/テトラクロロエタ
ン等重量混合溶媒中、30℃で測定)、融点:126
℃、溶融粘度:4000ポイズ]に、4,5−ジクロロ
−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを
6重量%、平均分子量3000のポリブテン(出光石油
化学社製、2000H)を6重量%含有させ、加圧型ダ
イを使用して、ポリアリレ−トマルチフィラメント(ク
ラレ製:融点320℃、1000デニ−ル/200フィ
ラメント、80T/M片撚)100重量部に対して20
0重量部被覆し、樹脂被覆糸を得た。次に、該樹脂被覆
糸を使用してレピア織機にて平織で経糸3000デニ−
ルを密度32本/インチ、緯糸3000デニ−ルを密度
18本/インチの織物を作成した。この織物の透水係数
は4.10×10-1cm/秒であった。この織物を6ケ
月間瀬戸内海に浸漬して水棲生物の付着状況を観察する
とともに、織物の透水係数を測定した。結果を表1に示
す。6ケ月間、水棲生物は全く付着せず、また透水係数
も変化しなかった。
【0029】実施例2 実施例1において、樹脂被覆糸の芯糸として200デニ
−ル/40フィラメントのポリアリレ−トマルチフィラ
メントを使用した以外は同様にして樹脂被覆糸を作製
し、レピア織機を使用して経糸600デニ−ルで密度8
0本/インチ、緯糸600デニ−ルで密度40本/イン
チの平織物を作製した。この平織物の透水係数は7.3
0×10-2cm/秒であった。この織物を6ケ月間瀬戸
内海に浸漬して水棲生物の付着状況を観察するととも
に、織物の透水係数を測定した。結果を表1に示す。6
ケ月間、水棲生物は全く付着せず、また透水係数も変化
しなかった。
【0030】実施例3 実施例1において、イソフタル酸10モル%変性ポリヘ
キサメチレンテレフタレ−ト(融点:135℃、溶融粘
度:3500ポイズ)を使用した以外は同様にしてポリ
アリレ−トマルチフフィラメント100重量部に被覆樹
脂が200重量部となるように被覆し、得られた被覆糸
を使用して平織物を作製した。織物の密度等は実施例1
と同じ条件であった。この平織物の透水係数は5.0×
10-1cm/秒であった。この織物を6ケ月間瀬戸内海
に浸漬して水棲生物の付着状況を観察するとともに、織
物の透水係数を測定した。結果を表1に示す。6ケ月
間、水棲生物は全く付着せず、また透水係数も変化しな
かった。
【0031】比較例1 シルトプロテクタ−として常用されているポリエステル
布帛[平織物、経糸3000デニ−ルで密度16本/イ
ンチ、緯糸3000デニ−ルで密度16本/インチ、透
水係数9.0×10-2cm/秒]を実施例1と同様にし
て海水中に浸漬して水棲生物の付着状況を観察した。約
1週間で水棲生物が試料の50%程度付着し、さらに続
けて海水中に浸漬しておいたところ、1ケ月で多量に付
着していた。試料表面の水棲生物を除去して、透水係数
を測定したが6.00×10-5cm/秒に低下してい
た。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明のフェンス用布帛は、海水中また
は淡水中に長期間浸漬しても、水棲生物の付着がほとん
どなく、したがって長期間にわたり布帛の初期の透水係
数が保持でき、性能の低下がなく耐久性に優れたもので
ある。
フロントページの続き (72)発明者 近藤 志郎 岡山県岡山市海岸通1丁目2番1号 株式 会社クラレ内 (72)発明者 中西 慎吾 大阪市中央区平野町2丁目5番4号 クラ レトレ−ディング株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示される化合物を含有
    する熱可塑性樹脂により被覆された被覆糸により構成さ
    れ、かつ透水係数が1.0×10-4〜1.0cm/秒で
    あることを特徴とするフェンス用布帛。 【化1】
JP9169986A 1997-06-26 1997-06-26 フェンス用布帛 Pending JPH1113046A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016098451A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 ユニチカ株式会社 汚濁防止膜のカーテン用資材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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