JPH11129946A - クローラ及び車両 - Google Patents
クローラ及び車両Info
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- JPH11129946A JPH11129946A JP30206497A JP30206497A JPH11129946A JP H11129946 A JPH11129946 A JP H11129946A JP 30206497 A JP30206497 A JP 30206497A JP 30206497 A JP30206497 A JP 30206497A JP H11129946 A JPH11129946 A JP H11129946A
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- crawler belt
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 履帯の突部と係合する駆動輪の歯部間の谷部
に雪や泥が堆積(成長)することを抑え、履帯の外れや
クローラがユニットごと回転(揺動)する不具合を防止
する。 【解決手段】 三角クローラは、駆動輪3とその下方に
一対ずつ前後方向に列をなして配列された4つの転輪と
を備え、ゴム製の履帯が駆動輪3および各転輪に外接す
るように略三角形状に巻き掛けられている。駆動輪3の
外周部分には履帯の内周面に形成された突部と噛合する
歯部3aが周方向に一定ピッチで形成されている。各歯
部3aを繋ぎ、歯部3a間において履帯の突部と係合す
る谷部40をその周端面にて形成する連接部3bは、歯
部3aの肉厚(幅方向)よりも十分薄い厚さに形成さ
れ、その周縁部には周縁に近づくほど厚さが薄くなるテ
ーパ面38が形成されている。このような連接部3bの
構造により、谷部40の底面の幅が、雪や泥が堆積し難
くなるほど十分細くなっている。
に雪や泥が堆積(成長)することを抑え、履帯の外れや
クローラがユニットごと回転(揺動)する不具合を防止
する。 【解決手段】 三角クローラは、駆動輪3とその下方に
一対ずつ前後方向に列をなして配列された4つの転輪と
を備え、ゴム製の履帯が駆動輪3および各転輪に外接す
るように略三角形状に巻き掛けられている。駆動輪3の
外周部分には履帯の内周面に形成された突部と噛合する
歯部3aが周方向に一定ピッチで形成されている。各歯
部3aを繋ぎ、歯部3a間において履帯の突部と係合す
る谷部40をその周端面にて形成する連接部3bは、歯
部3aの肉厚(幅方向)よりも十分薄い厚さに形成さ
れ、その周縁部には周縁に近づくほど厚さが薄くなるテ
ーパ面38が形成されている。このような連接部3bの
構造により、谷部40の底面の幅が、雪や泥が堆積し難
くなるほど十分細くなっている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不整地等での走破
性の向上を図るため車両に装着されるクローラに係り、
詳しくは駆動輪とその下方に配置される複数の転輪とに
履帯が巻き掛けられたクローラ及び車両に関するもので
ある。
性の向上を図るため車両に装着されるクローラに係り、
詳しくは駆動輪とその下方に配置される複数の転輪とに
履帯が巻き掛けられたクローラ及び車両に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両の駆動軸にタイヤの替
わりにクローラを装着し、雪道やオフロードでの走破性
の向上を図る技術が従来より知られている。特に、自動
車用のクローラとして、履帯に駆動力を伝達する駆動輪
(スプロケット)と、主に荷重を受ける複数の転輪とに
略三角形状に履帯が巻き掛けられた構造が知られている
(例えば特開昭49−19535号公報、特開平4−8
682号公報、特開平6−305456号公報等)。
わりにクローラを装着し、雪道やオフロードでの走破性
の向上を図る技術が従来より知られている。特に、自動
車用のクローラとして、履帯に駆動力を伝達する駆動輪
(スプロケット)と、主に荷重を受ける複数の転輪とに
略三角形状に履帯が巻き掛けられた構造が知られている
(例えば特開昭49−19535号公報、特開平4−8
682号公報、特開平6−305456号公報等)。
【0003】例えば特開平6−144306号公報には
図12に示すクローラが開示されている。クローラ71
を構成する履帯72が巻き掛けられた輪73は、履帯7
2の内周面に形成された多数の突部72aと噛合するス
プロケット74と2つの円環状のリング75とから構成
される。スプロケット74は履帯72の突部72aと係
合する凹部74aが各歯部74b間に形成されている。
凹部74aとリング75の内側面とに囲まれた凹所76
に突部72aが嵌合するようになっている。例えば雪道
を走行する際には、凹所76に入った雪は、凹所76の
両側部に凹部の底面とリングの内周面との間にできた隙
間77から排出される。
図12に示すクローラが開示されている。クローラ71
を構成する履帯72が巻き掛けられた輪73は、履帯7
2の内周面に形成された多数の突部72aと噛合するス
プロケット74と2つの円環状のリング75とから構成
される。スプロケット74は履帯72の突部72aと係
合する凹部74aが各歯部74b間に形成されている。
凹部74aとリング75の内側面とに囲まれた凹所76
に突部72aが嵌合するようになっている。例えば雪道
を走行する際には、凹所76に入った雪は、凹所76の
両側部に凹部の底面とリングの内周面との間にできた隙
間77から排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図12に示す
クローラ71では、凹所76に入った雪や泥の状態が悪
いと、突部72aにより押圧されても、隙間77から全
てが排出されず、凹部74aの底面に一部が付着し、押
し固められていた。このように一度押し固められた雪や
泥の塊は、突部72aが凹部74aより離れても、走行
時の回転による遠心力では到底排出することができな
い。このため、凹部74aの底面上に徐々に雪や泥が堆
積する事態が発生することになる。凹部74aの底面上
に雪や泥が堆積すると、履帯72の突部72aと輪73
の間に雪や泥の塊が噛み込んだ状態になって、履帯72
に過大な張力がかかるようになる。
クローラ71では、凹所76に入った雪や泥の状態が悪
いと、突部72aにより押圧されても、隙間77から全
てが排出されず、凹部74aの底面に一部が付着し、押
し固められていた。このように一度押し固められた雪や
泥の塊は、突部72aが凹部74aより離れても、走行
時の回転による遠心力では到底排出することができな
い。このため、凹部74aの底面上に徐々に雪や泥が堆
積する事態が発生することになる。凹部74aの底面上
に雪や泥が堆積すると、履帯72の突部72aと輪73
の間に雪や泥の塊が噛み込んだ状態になって、履帯72
に過大な張力がかかるようになる。
【0005】履帯72に過度な張力がかかると、クロー
ラ71がユニットごと回転(揺動)する事態ををもたら
すことも起こり得る。また、スプロケット74の凹部7
4aに雪が幅方向に傾斜して堆積すると、その雪の斜面
に沿って履帯72を幅方向に変位させる力が履帯72に
加わり、履帯72が外れ易くなる恐れもあった。さら
に、履帯72に過度な張力が度重なり与えられると、履
帯72の損傷や、その耐用年数の低下などの不具合を招
くことにもなる。
ラ71がユニットごと回転(揺動)する事態ををもたら
すことも起こり得る。また、スプロケット74の凹部7
4aに雪が幅方向に傾斜して堆積すると、その雪の斜面
に沿って履帯72を幅方向に変位させる力が履帯72に
加わり、履帯72が外れ易くなる恐れもあった。さら
に、履帯72に過度な張力が度重なり与えられると、履
帯72の損傷や、その耐用年数の低下などの不具合を招
くことにもなる。
【0006】また、特開昭54−155533号公報に
は、歯部間の谷部の底面に形成された隙間からフープが
出退するように設けられ、歯部が履帯の突部に噛合する
際には突部から受ける押圧力でフープが押し込まれ、そ
の反対側ではフープが突出することで、歯部間の谷部に
溜まった泥等を排除する清掃機構が開示されている。し
かし、フープが可動する構造にスプロケットを製造する
ことは、スプロケットの構造を大変複雑にする。また、
歯部間の谷部の底面上におけるフープの幅方向両側には
雪や泥が堆積する恐れがあった。さらに、フープが泥や
雪の塊が噛み込んで可動し得なくなった場合には、履帯
の突部が谷部の底面から突出したフープに当たって、履
帯に過大な張力がかかるという問題を招く恐れもあっ
た。
は、歯部間の谷部の底面に形成された隙間からフープが
出退するように設けられ、歯部が履帯の突部に噛合する
際には突部から受ける押圧力でフープが押し込まれ、そ
の反対側ではフープが突出することで、歯部間の谷部に
溜まった泥等を排除する清掃機構が開示されている。し
かし、フープが可動する構造にスプロケットを製造する
ことは、スプロケットの構造を大変複雑にする。また、
歯部間の谷部の底面上におけるフープの幅方向両側には
雪や泥が堆積する恐れがあった。さらに、フープが泥や
雪の塊が噛み込んで可動し得なくなった場合には、履帯
の突部が谷部の底面から突出したフープに当たって、履
帯に過大な張力がかかるという問題を招く恐れもあっ
た。
【0007】また、特開平4−8682号公報に記載の
ように、転輪をバネ等の弾性部材を介して支持すれば、
弾性部材の変形により履帯72に過大な張力が加わるこ
とを防止することもできる。しかし、このような構造
は、発進時や急ブレーキ時など、履帯に大きな張力を作
用させる時に、意図せず弾性部材が変形し、張力が素直
に作用せず、クローラが不自然な挙動をしたり、履帯を
ゴム製とした時に履帯と弾性部材が共に変形することで
外れ易くなる、等、各種の問題を有し、このような問題
を回避できるように転輪、弾性部材を調整することは難
しかった。
ように、転輪をバネ等の弾性部材を介して支持すれば、
弾性部材の変形により履帯72に過大な張力が加わるこ
とを防止することもできる。しかし、このような構造
は、発進時や急ブレーキ時など、履帯に大きな張力を作
用させる時に、意図せず弾性部材が変形し、張力が素直
に作用せず、クローラが不自然な挙動をしたり、履帯を
ゴム製とした時に履帯と弾性部材が共に変形することで
外れ易くなる、等、各種の問題を有し、このような問題
を回避できるように転輪、弾性部材を調整することは難
しかった。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、その第1の目的は、履帯の突部と係合
する駆動輪の歯部間の谷部に雪や泥が堆積(付着・成
長)することを抑え、履帯の外れやクローラがユニット
ごと回転する不具合を防止することができるクローラ及
び車両を提供することにある。第2の目的は、前記第1
の目的を、駆動輪の強度確保をしつつ実現させることに
ある。
たものであって、その第1の目的は、履帯の突部と係合
する駆動輪の歯部間の谷部に雪や泥が堆積(付着・成
長)することを抑え、履帯の外れやクローラがユニット
ごと回転する不具合を防止することができるクローラ及
び車両を提供することにある。第2の目的は、前記第1
の目的を、駆動輪の強度確保をしつつ実現させることに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、車両の回転軸に連結され
る駆動輪と、該駆動輪の下方に前後方向に配列された複
数の転輪と、該駆動輪及び各転輪に巻き掛けられた履帯
とを備えたクローラにおいて、前記駆動輪と前記転輪の
うち前記履帯の内周面に形成された突部と噛合する歯部
を有する輪は、前記歯部間にて前記突部と当接する谷部
の底面が、雪や泥が堆積しがたく前記歯部に対し狭い幅
に形成されている。
め請求項1に記載の発明では、車両の回転軸に連結され
る駆動輪と、該駆動輪の下方に前後方向に配列された複
数の転輪と、該駆動輪及び各転輪に巻き掛けられた履帯
とを備えたクローラにおいて、前記駆動輪と前記転輪の
うち前記履帯の内周面に形成された突部と噛合する歯部
を有する輪は、前記歯部間にて前記突部と当接する谷部
の底面が、雪や泥が堆積しがたく前記歯部に対し狭い幅
に形成されている。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記輪は、前記歯部間を連接する連
接部の肉厚が、前記歯部の肉厚の所定割合以下に薄く形
成されている。
載の発明において、前記輪は、前記歯部間を連接する連
接部の肉厚が、前記歯部の肉厚の所定割合以下に薄く形
成されている。
【0011】第2の目的を達成するために請求項3に記
載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記連
接部は、前記谷部を形成する周縁部において、周縁に近
づくほど肉厚が薄くなる断面形状に形成されている。
載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記連
接部は、前記谷部を形成する周縁部において、周縁に近
づくほど肉厚が薄くなる断面形状に形成されている。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記断面形状はテーパ形状である。
請求項5に記載の発明では、車両の回転軸には、請求項
1〜請求項4のいずれか一項に記載のクローラが装着さ
れている。
載の発明において、前記断面形状はテーパ形状である。
請求項5に記載の発明では、車両の回転軸には、請求項
1〜請求項4のいずれか一項に記載のクローラが装着さ
れている。
【0013】(作用)従って、請求項1に記載の発明に
よれば、車両の回転軸に連結される駆動輪が回転するこ
とにより、駆動輪とその下方に前後方向に配列された複
数の転輪とに巻き掛けられた履帯が回転し、クローラが
走行回転する。駆動輪と転輪のうち履帯の内周面に形成
された突部と噛合する歯部を有する輪は、歯部間にて突
部と当接する谷部の底面が、雪や泥が堆積しがたく歯部
に対し狭い幅に形成されているので、歯部と突部がその
間に雪や泥を挟んだ状態で噛合しても、その歯部間の谷
部の底面に雪や泥が堆積し難くなる。
よれば、車両の回転軸に連結される駆動輪が回転するこ
とにより、駆動輪とその下方に前後方向に配列された複
数の転輪とに巻き掛けられた履帯が回転し、クローラが
走行回転する。駆動輪と転輪のうち履帯の内周面に形成
された突部と噛合する歯部を有する輪は、歯部間にて突
部と当接する谷部の底面が、雪や泥が堆積しがたく歯部
に対し狭い幅に形成されているので、歯部と突部がその
間に雪や泥を挟んだ状態で噛合しても、その歯部間の谷
部の底面に雪や泥が堆積し難くなる。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、輪は、歯
部間を連接する連接部の肉厚が、歯部の肉厚の所定割合
以下に薄く形成されることで、谷部の底面の幅が細くな
る。突部と歯部との噛合時にその間に入り込んだ雪や泥
は、連接部の両側から落下して排除される。連接部の周
縁面(谷部の底面)に押圧された雪や泥は、谷部の底面
の幅が狭い(細い)ことから谷部に堆積することがな
い。
部間を連接する連接部の肉厚が、歯部の肉厚の所定割合
以下に薄く形成されることで、谷部の底面の幅が細くな
る。突部と歯部との噛合時にその間に入り込んだ雪や泥
は、連接部の両側から落下して排除される。連接部の周
縁面(谷部の底面)に押圧された雪や泥は、谷部の底面
の幅が狭い(細い)ことから谷部に堆積することがな
い。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、連接部
は、谷部を形成する周端部が周縁に近づくほど肉厚が薄
くなるような断面形状に形成されることで、谷部の底面
の幅が連接部の肉厚よりも細くなる。このため、輪の強
度確保に必要な肉厚を連接部に確保しつつ、その肉厚よ
り一層細い幅に谷部の底面を形成することが可能にな
る。
は、谷部を形成する周端部が周縁に近づくほど肉厚が薄
くなるような断面形状に形成されることで、谷部の底面
の幅が連接部の肉厚よりも細くなる。このため、輪の強
度確保に必要な肉厚を連接部に確保しつつ、その肉厚よ
り一層細い幅に谷部の底面を形成することが可能にな
る。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、連接部の
周縁部の断面形状がテーパ形状であるので、連接部の肉
厚よりも一層細く谷部の底面を形成することが可能にな
る。請求項5に記載の発明によれば、車両の回転軸に
は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のクロー
ラが装着されているので、請求項1〜請求項4のいずれ
か一項に記載のクローラの作用が得られる。
周縁部の断面形状がテーパ形状であるので、連接部の肉
厚よりも一層細く谷部の底面を形成することが可能にな
る。請求項5に記載の発明によれば、車両の回転軸に
は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のクロー
ラが装着されているので、請求項1〜請求項4のいずれ
か一項に記載のクローラの作用が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図7に基づいて説明する。図7に示すよう
に、車両としての自動車1には、4本のタイヤの替わり
にクローラとしての三角クローラ2が装着されている。
自動車1は四輪駆動車である。4つの三角クローラ2の
構造は、車両の左右両側で対称をなしているが、それを
除けば同じ構造を有している。
形態を図1〜図7に基づいて説明する。図7に示すよう
に、車両としての自動車1には、4本のタイヤの替わり
にクローラとしての三角クローラ2が装着されている。
自動車1は四輪駆動車である。4つの三角クローラ2の
構造は、車両の左右両側で対称をなしているが、それを
除けば同じ構造を有している。
【0018】図1に示すように、三角クローラ2は、駆
動輪(スプロケット)3と、前方転輪4と、後方転輪5
と、前後の転輪4,5間に配置された2つの中間転輪
6,7と、駆動輪3及び各転輪4〜7に外接して略三角
形状をなすように巻き掛けられたゴム製の履帯8とを備
える。図1〜図3に示すように、各転輪4〜7は幅方向
に所定間隔を隔して左右一対ずつ設けられている。前方
転輪4と中間転輪6,7は同径であって、それぞれゴム
タイヤ9が装着されている。また、後方転輪5は他の転
輪4,6,7より少し小径であって、スチール製のガイ
ドローラ10からなる。なお、図1は、後側の2つの転
輪5,7については、一対のうち外側に配置されるもの
を取り外した状態を示している。
動輪(スプロケット)3と、前方転輪4と、後方転輪5
と、前後の転輪4,5間に配置された2つの中間転輪
6,7と、駆動輪3及び各転輪4〜7に外接して略三角
形状をなすように巻き掛けられたゴム製の履帯8とを備
える。図1〜図3に示すように、各転輪4〜7は幅方向
に所定間隔を隔して左右一対ずつ設けられている。前方
転輪4と中間転輪6,7は同径であって、それぞれゴム
タイヤ9が装着されている。また、後方転輪5は他の転
輪4,6,7より少し小径であって、スチール製のガイ
ドローラ10からなる。なお、図1は、後側の2つの転
輪5,7については、一対のうち外側に配置されるもの
を取り外した状態を示している。
【0019】図1に示すように、履帯8の内周面には突
部8aが全周に亘って所定ピッチで形成されている。駆
動輪3の外周部には多数の歯部3aが突部8aと噛合可
能な一定ピッチで形成されている。駆動輪3には、図2
に示すように自動車1に設けられた回転軸としてのハブ
11に一体回転可能に固定されるアダプタ12が、複数
個(この実施形態では6個)のボルト13及びナット1
4を介して固定可能となっている。
部8aが全周に亘って所定ピッチで形成されている。駆
動輪3の外周部には多数の歯部3aが突部8aと噛合可
能な一定ピッチで形成されている。駆動輪3には、図2
に示すように自動車1に設けられた回転軸としてのハブ
11に一体回転可能に固定されるアダプタ12が、複数
個(この実施形態では6個)のボルト13及びナット1
4を介して固定可能となっている。
【0020】図1,図2に示すように、駆動輪3の中心
部には円筒状の支持部15が外方(図2では右方)に突
出するように形成されている。駆動輪3は支持部15に
外嵌された軸受16を介してフレーム17に対して相対
回転可能に支持されている。フレーム17は、前後方向
に所定長さを有するように長く延びて各転輪4〜7を支
持している断面四角筒状のサブフレーム部17aと、サ
ブフレーム部17aの上面前後に溶接された一対の支持
部17b,17cと、駆動輪3の側方において前後に延
びてその前後両端部が支持部17b,17cに固定され
た一対の腕部17dとを備える。なお、駆動輪3の支持
部15はフレーム17のセンタボス部17eに支持され
ている。
部には円筒状の支持部15が外方(図2では右方)に突
出するように形成されている。駆動輪3は支持部15に
外嵌された軸受16を介してフレーム17に対して相対
回転可能に支持されている。フレーム17は、前後方向
に所定長さを有するように長く延びて各転輪4〜7を支
持している断面四角筒状のサブフレーム部17aと、サ
ブフレーム部17aの上面前後に溶接された一対の支持
部17b,17cと、駆動輪3の側方において前後に延
びてその前後両端部が支持部17b,17cに固定され
た一対の腕部17dとを備える。なお、駆動輪3の支持
部15はフレーム17のセンタボス部17eに支持され
ている。
【0021】駆動輪3の両側には2本のガイド軸18
が、駆動輪3の上縁部円弧に沿うように延びた状態で、
それぞれの両端部を各支持部17b,17cの上面に固
定された支持板19に支持させる状態で取付けられてい
る。2本のガイド軸18は、駆動輪3の歯部3aの両側
に均等な距離を隔てた状態に位置し、突部8aの側面が
ガイド軸18に当たって履帯8の幅方向のずれが規制さ
れるようになっており、履帯8の外れを防止するための
ものである。
が、駆動輪3の上縁部円弧に沿うように延びた状態で、
それぞれの両端部を各支持部17b,17cの上面に固
定された支持板19に支持させる状態で取付けられてい
る。2本のガイド軸18は、駆動輪3の歯部3aの両側
に均等な距離を隔てた状態に位置し、突部8aの側面が
ガイド軸18に当たって履帯8の幅方向のずれが規制さ
れるようになっており、履帯8の外れを防止するための
ものである。
【0022】左右一対ずつ設けられた4つの転輪4〜7
は、サブフレーム部17aにそれぞれ支持されている。
すなわち、図1,図3に示すように、サブフレーム部1
7aには、その長手方向に所定間隔をおいて3個のボス
部17fが幅方向に貫通するように固着されている。各
ボス部17fには軸受20,21,22が嵌着されてお
り、各軸受20,21,22によって回転軸23,2
4,25がそれぞれ回転可能に支持されている。各回転
軸23,24,25の両端部には金属製のリム26が左
右一対ずつ取付けられており、各リム26にゴムタイヤ
9が装着されている。図2,図3に示すように、リム2
6にはゴムタイヤ9の内側面を覆うように円盤状のガイ
ド27,28が形成されている。ガイド27,28の外
径はゴムタイヤ9の外径よりも小さくなっている。
は、サブフレーム部17aにそれぞれ支持されている。
すなわち、図1,図3に示すように、サブフレーム部1
7aには、その長手方向に所定間隔をおいて3個のボス
部17fが幅方向に貫通するように固着されている。各
ボス部17fには軸受20,21,22が嵌着されてお
り、各軸受20,21,22によって回転軸23,2
4,25がそれぞれ回転可能に支持されている。各回転
軸23,24,25の両端部には金属製のリム26が左
右一対ずつ取付けられており、各リム26にゴムタイヤ
9が装着されている。図2,図3に示すように、リム2
6にはゴムタイヤ9の内側面を覆うように円盤状のガイ
ド27,28が形成されている。ガイド27,28の外
径はゴムタイヤ9の外径よりも小さくなっている。
【0023】ガイド27,28はゴムタイヤ9と突部8
aとのゴム同士の接触を避けるために設けられたもので
あり、三対のガイド27,28の間を突部8aが案内さ
れるようになっている。前方転輪4のガイド27は、中
間転輪6,7のガイド28よりも大径に形成されてい
る。履帯8の張力を主に決める前後の転輪4,5のうち
前方側にゴムタイヤ9を採用したため、その撓みによっ
て履帯8の張力が変動し易くなる。この対策のために、
前方転輪4のガイド27を大径にし、ガイド27の周端
面を履帯8の内周面に当てることにより履帯8の弛み方
向の変位を規制し、前方転輪4のゴムタイヤ9の撓みし
ろを少なくすることで、履帯8の張力の安定化を図るよ
うにしている。ガイド27、28は履帯8の内周面を傷
つけないようにその当接面(周端面)が曲面に形成され
ている。
aとのゴム同士の接触を避けるために設けられたもので
あり、三対のガイド27,28の間を突部8aが案内さ
れるようになっている。前方転輪4のガイド27は、中
間転輪6,7のガイド28よりも大径に形成されてい
る。履帯8の張力を主に決める前後の転輪4,5のうち
前方側にゴムタイヤ9を採用したため、その撓みによっ
て履帯8の張力が変動し易くなる。この対策のために、
前方転輪4のガイド27を大径にし、ガイド27の周端
面を履帯8の内周面に当てることにより履帯8の弛み方
向の変位を規制し、前方転輪4のゴムタイヤ9の撓みし
ろを少なくすることで、履帯8の張力の安定化を図るよ
うにしている。ガイド27、28は履帯8の内周面を傷
つけないようにその当接面(周端面)が曲面に形成され
ている。
【0024】一方、後方転輪5は次のような支持構造を
有している。サブフレーム部17aの後端部には、アー
ム29が支軸30を中心に揺動可能に取付けられてい
る。すなわち、アーム29の基端部がサブフレーム部1
7aの後端部に固定された支軸(本実施形態ではボル
ト)30に遊貫されたカラ31に固着されている。アー
ム29の先端部にはボス部29aがその軸心を水平に保
持可能な姿勢で固着されている。ボス部29aには軸受
32が嵌着されており、軸受32によって回転軸33が
回転可能に支持されている。回転軸33の両端部には左
右一対のガイドローラ10が取付けられている。
有している。サブフレーム部17aの後端部には、アー
ム29が支軸30を中心に揺動可能に取付けられてい
る。すなわち、アーム29の基端部がサブフレーム部1
7aの後端部に固定された支軸(本実施形態ではボル
ト)30に遊貫されたカラ31に固着されている。アー
ム29の先端部にはボス部29aがその軸心を水平に保
持可能な姿勢で固着されている。ボス部29aには軸受
32が嵌着されており、軸受32によって回転軸33が
回転可能に支持されている。回転軸33の両端部には左
右一対のガイドローラ10が取付けられている。
【0025】ボス部29aから斜め上方に延びた腕部3
4の先端部には、支持部材35が当接されている。支持
部材35のネジ穴部分にはロッド36の一端が螺入され
ており、ロッド36の他端は支持部17cの後面に設け
られた丸穴に回転可能に挿入されている。ロッド36の
六角部にスパナを係合させて回転させることで、支持部
材35およびガイドローラ10を前後方向に位置調整で
きるようになっている。ガイドローラ10の位置調整に
よって、履帯8の張力調整が行われる。
4の先端部には、支持部材35が当接されている。支持
部材35のネジ穴部分にはロッド36の一端が螺入され
ており、ロッド36の他端は支持部17cの後面に設け
られた丸穴に回転可能に挿入されている。ロッド36の
六角部にスパナを係合させて回転させることで、支持部
材35およびガイドローラ10を前後方向に位置調整で
きるようになっている。ガイドローラ10の位置調整に
よって、履帯8の張力調整が行われる。
【0026】ガイドローラ10は、2枚の金属(スチー
ル)製のディスク37を所定形状に折り曲げ成形した後
に溶接により接合して輪形状に形成したものである。2
枚のディスク37は外周寄りで外側に斜めに開いて一定
の幅を保ち、さらに周縁部において内側に折り曲げられ
て一対の延出部10aを形成している。この内側に折り
曲がった一対の延出部10aによって、ガイドローラ1
0の外周面が形成されている。一対の延出部10aは所
定の距離を隔てて対峙しており、ガイドローラ10の外
周面には一対の延出部10aの間にできた間隙Gが周方
向にわたって形成されている。延出部10aは断面が円
弧となるように屈曲している。
ル)製のディスク37を所定形状に折り曲げ成形した後
に溶接により接合して輪形状に形成したものである。2
枚のディスク37は外周寄りで外側に斜めに開いて一定
の幅を保ち、さらに周縁部において内側に折り曲げられ
て一対の延出部10aを形成している。この内側に折り
曲がった一対の延出部10aによって、ガイドローラ1
0の外周面が形成されている。一対の延出部10aは所
定の距離を隔てて対峙しており、ガイドローラ10の外
周面には一対の延出部10aの間にできた間隙Gが周方
向にわたって形成されている。延出部10aは断面が円
弧となるように屈曲している。
【0027】また、ガイドローラ10の内周面(2枚の
ディスク37が接合部から離れる斜面)上には、各ディ
スク37毎に周方向に一定間隔おきで複数の孔10bが
形成されている。2枚のディスク37がそれぞれに形成
された複数の孔10bがそのピッチの半分だけ周方向に
ずれた状態で接合されることにより、複数の孔10bは
千鳥配列に配置されている。孔10bを内周面(斜面)
上だけに透設してガイドローラ10の側面に及ばないよ
うにしたこと、また延出部10aの断面を円弧にしたこ
ととにより、接地圧に対するガイドローラ10の強度を
高めるようにしている。
ディスク37が接合部から離れる斜面)上には、各ディ
スク37毎に周方向に一定間隔おきで複数の孔10bが
形成されている。2枚のディスク37がそれぞれに形成
された複数の孔10bがそのピッチの半分だけ周方向に
ずれた状態で接合されることにより、複数の孔10bは
千鳥配列に配置されている。孔10bを内周面(斜面)
上だけに透設してガイドローラ10の側面に及ばないよ
うにしたこと、また延出部10aの断面を円弧にしたこ
ととにより、接地圧に対するガイドローラ10の強度を
高めるようにしている。
【0028】2枚のディスク37が内側に折り曲げられ
た一対の延出部10aによってガイドローラ10の外周
面(履帯8との当接面)を形成したのは、ガイドローラ
10に高い接地圧がかかったときに、各ディスク37が
内側に逃げるようにガイドローラ10を変形させ、ガイ
ドローラ10が幅方向に膨らむことを回避させるためで
ある。これは、ガイドローラ10が幅方向に膨らんで、
ガイドローラ10の側部が突部8aの側面に無理に擦り
付けるように当たって、突部8aの側面を摩耗損傷させ
ることを防ぐためである。
た一対の延出部10aによってガイドローラ10の外周
面(履帯8との当接面)を形成したのは、ガイドローラ
10に高い接地圧がかかったときに、各ディスク37が
内側に逃げるようにガイドローラ10を変形させ、ガイ
ドローラ10が幅方向に膨らむことを回避させるためで
ある。これは、ガイドローラ10が幅方向に膨らんで、
ガイドローラ10の側部が突部8aの側面に無理に擦り
付けるように当たって、突部8aの側面を摩耗損傷させ
ることを防ぐためである。
【0029】また、ガイドローラ10と履帯8との間に
挟まった湿った砂等は、ガイドローラ10の隙間Gから
その内側に流入するため、履帯8に過度な張力を付与さ
せる砂等の噛み込みが発生し難くなっている。ガイドロ
ーラ10に複数の孔10bを形成したのは、隙間Gから
ガイドローラ10の内側に入り込んだ湿った砂等を排出
するためである。そして、孔10bを千鳥配列にするこ
とにより、砂等の排出の促進を図っている。なお、図
1,図2に示すように、三角クローラ2は、駆動輪3の
下縁部が中間転輪6,7の幅方向隙間に一部挿入し、駆
動輪3と中間転輪6,7とが側面視で一部重なり合うラ
ップ構造となっている。このラップ構造により、三角ク
ローラ2の偏平化が実現されている。
挟まった湿った砂等は、ガイドローラ10の隙間Gから
その内側に流入するため、履帯8に過度な張力を付与さ
せる砂等の噛み込みが発生し難くなっている。ガイドロ
ーラ10に複数の孔10bを形成したのは、隙間Gから
ガイドローラ10の内側に入り込んだ湿った砂等を排出
するためである。そして、孔10bを千鳥配列にするこ
とにより、砂等の排出の促進を図っている。なお、図
1,図2に示すように、三角クローラ2は、駆動輪3の
下縁部が中間転輪6,7の幅方向隙間に一部挿入し、駆
動輪3と中間転輪6,7とが側面視で一部重なり合うラ
ップ構造となっている。このラップ構造により、三角ク
ローラ2の偏平化が実現されている。
【0030】本実施形態では駆動輪3の周縁部の形状が
特徴的である。図4,図5,図6に示すように、歯部3
aは突部8aと噛合できるように山型に形成され、その
幅は突部8aの幅よりも若干狭くなっている。駆動輪3
には、隣合う各歯部3aを繋ぐ連接部3bが形成されて
いる。連接部3bの肉厚は歯部3aの肉厚よりも十分薄
く形成されており、連接部3bの周縁部には周縁(外
周)側ほど肉厚が薄くなる断面形状となるようにテーパ
面38が形成されている。
特徴的である。図4,図5,図6に示すように、歯部3
aは突部8aと噛合できるように山型に形成され、その
幅は突部8aの幅よりも若干狭くなっている。駆動輪3
には、隣合う各歯部3aを繋ぐ連接部3bが形成されて
いる。連接部3bの肉厚は歯部3aの肉厚よりも十分薄
く形成されており、連接部3bの周縁部には周縁(外
周)側ほど肉厚が薄くなる断面形状となるようにテーパ
面38が形成されている。
【0031】連接部3bの周端面39は、突部8aが係
合することになる歯部3a間の谷部40の底面に相当す
る。連接部3bをその肉厚が歯部3aの肉厚より十分薄
く、かつその周縁に近づくほど肉厚が薄くなる断面形状
となるテーパ面38を形成したことで、谷部40の底面
の幅がかなり細長くなっており、その面積も非常に狭い
ものとなっている。連接部3bにテーパ面38を形成し
たのは、駆動輪3の強度確保に必要な肉厚を連接部3b
に確保しつつ、その肉厚よりも細くなるように谷部40
の底面の幅を狭くするためである。
合することになる歯部3a間の谷部40の底面に相当す
る。連接部3bをその肉厚が歯部3aの肉厚より十分薄
く、かつその周縁に近づくほど肉厚が薄くなる断面形状
となるテーパ面38を形成したことで、谷部40の底面
の幅がかなり細長くなっており、その面積も非常に狭い
ものとなっている。連接部3bにテーパ面38を形成し
たのは、駆動輪3の強度確保に必要な肉厚を連接部3b
に確保しつつ、その肉厚よりも細くなるように谷部40
の底面の幅を狭くするためである。
【0032】谷部40の底面の幅を狭くしているのは、
谷部40への雪や泥の付着・成長を抑えるためである。
ここで、谷部40の幅が歯部3aの幅の半分以下であれ
ば一様の効果が期待できる。また、谷部40の幅が歯部
3aの幅の1/3以下であれば谷部40への雪や泥の付
着・成長をかなり抑えることが期待できる。谷部40の
幅が歯部3aの幅の1/5以下であれば谷部40への雪
や泥の付着・成長を著しく抑えることが期待できる。そ
して、本実施形態では、連接部3bの肉厚が歯部3aの
幅(肉厚)の約1/5(例えば5〜7mm)程度であ
り、谷部40の底面の幅は歯部3aの幅の1/5以下
(例えば1/10(例えば2〜3mm程度))になって
いる。おおよそ谷部40の底面の幅を5mm以下とすれ
ば、谷部への雪や泥の付着・成長を防止するうえで著し
い効果が得られる。なお、本実施形態では、駆動輪3に
おいて歯部3aの内径側での肉厚が連接部3bとほぼ同
じ肉厚に形成されており、リブ3cにより強度を確保す
ることで、駆動輪3の軽量化を図っている。
谷部40への雪や泥の付着・成長を抑えるためである。
ここで、谷部40の幅が歯部3aの幅の半分以下であれ
ば一様の効果が期待できる。また、谷部40の幅が歯部
3aの幅の1/3以下であれば谷部40への雪や泥の付
着・成長をかなり抑えることが期待できる。谷部40の
幅が歯部3aの幅の1/5以下であれば谷部40への雪
や泥の付着・成長を著しく抑えることが期待できる。そ
して、本実施形態では、連接部3bの肉厚が歯部3aの
幅(肉厚)の約1/5(例えば5〜7mm)程度であ
り、谷部40の底面の幅は歯部3aの幅の1/5以下
(例えば1/10(例えば2〜3mm程度))になって
いる。おおよそ谷部40の底面の幅を5mm以下とすれ
ば、谷部への雪や泥の付着・成長を防止するうえで著し
い効果が得られる。なお、本実施形態では、駆動輪3に
おいて歯部3aの内径側での肉厚が連接部3bとほぼ同
じ肉厚に形成されており、リブ3cにより強度を確保す
ることで、駆動輪3の軽量化を図っている。
【0033】図7に示すように、三角クローラ2は、4
本のタイヤと交換して自動車1に装着される。つまり、
タイヤが装着されていたハブ11にアダプタ12を介し
て駆動輪3をボルト13とナット14との締結により取
付けることで、自動車1の各ハブ11に4つの三角クロ
ーラ2が装着される。
本のタイヤと交換して自動車1に装着される。つまり、
タイヤが装着されていたハブ11にアダプタ12を介し
て駆動輪3をボルト13とナット14との締結により取
付けることで、自動車1の各ハブ11に4つの三角クロ
ーラ2が装着される。
【0034】自動車1は、駆動輪3の駆動力が歯部3a
と突部8aとの噛み合いを介して、各輪3〜7に外接し
て略三角形状に巻き掛けられた履帯8に伝達され、その
伝達力により履帯8が回転することにより走行する。
と突部8aとの噛み合いを介して、各輪3〜7に外接し
て略三角形状に巻き掛けられた履帯8に伝達され、その
伝達力により履帯8が回転することにより走行する。
【0035】雪道を走行しているときに履帯8の内面に
付着した雪の一部は、突部8aが歯部3aに噛合する際
に突部8aと谷部40との間に挟まれることになる。し
かし、連接部3bの肉厚が歯部3aの肉厚よりも十分薄
く、しかも連接部3bの外周縁部にテーパ面38を形成
したことにより、谷部40の底面の幅をかなり細くして
その面積を非常に狭いものとしている。このため、突部
8aに付着した雪の大部分は、突部8aが谷部40に係
合するときに連接部3bの両側から落下し、落下しなく
ても押し固められることがない。
付着した雪の一部は、突部8aが歯部3aに噛合する際
に突部8aと谷部40との間に挟まれることになる。し
かし、連接部3bの肉厚が歯部3aの肉厚よりも十分薄
く、しかも連接部3bの外周縁部にテーパ面38を形成
したことにより、谷部40の底面の幅をかなり細くして
その面積を非常に狭いものとしている。このため、突部
8aに付着した雪の大部分は、突部8aが谷部40に係
合するときに連接部3bの両側から落下し、落下しなく
ても押し固められることがない。
【0036】谷部40の細い底面に極く僅かに雪が押し
固められはするが、その雪の塊は非常に薄い幅にしか成
長(堆積)しえず、成長し始める度に突部8aからの押
圧力や振動に耐えられず、すぐに排除されてしまう。こ
のため、谷部40の底面に付着した雪が雪の塊にまで成
長することはまずない。なお、履帯8側において突部8
a間の谷部に雪が押圧されることになるが、走行中、履
帯8は略三角形に沿うように変形しながら回転し、その
谷部に付着した雪が比較的に落下し易いので問題はな
い。
固められはするが、その雪の塊は非常に薄い幅にしか成
長(堆積)しえず、成長し始める度に突部8aからの押
圧力や振動に耐えられず、すぐに排除されてしまう。こ
のため、谷部40の底面に付着した雪が雪の塊にまで成
長することはまずない。なお、履帯8側において突部8
a間の谷部に雪が押圧されることになるが、走行中、履
帯8は略三角形に沿うように変形しながら回転し、その
谷部に付着した雪が比較的に落下し易いので問題はな
い。
【0037】また、走行中は路面からの外力が履帯8を
介して各転輪4〜7に入力される。路面の凹凸等による
上下方向の振動は、中間転輪6,7のゴムタイヤ9が弾
性変形により撓むことによって吸収される。また、路面
上の石等の突起を乗り超えるときには、前方転輪4のゴ
ムタイヤ9が弾性変形により撓むことによって、突起を
乗り越える際のショックが緩和される。
介して各転輪4〜7に入力される。路面の凹凸等による
上下方向の振動は、中間転輪6,7のゴムタイヤ9が弾
性変形により撓むことによって吸収される。また、路面
上の石等の突起を乗り超えるときには、前方転輪4のゴ
ムタイヤ9が弾性変形により撓むことによって、突起を
乗り越える際のショックが緩和される。
【0038】また、後方転輪5がスチール製のガイドロ
ーラ10からなる剛体であって、ゴムタイヤのように撓
むことがない。このため、三角クローラ2の駆動開始時
に、履帯8には後方転輪5と駆動輪3との間において強
い張力が得られ、自動車1の始動時に強い駆動力が得ら
れる。
ーラ10からなる剛体であって、ゴムタイヤのように撓
むことがない。このため、三角クローラ2の駆動開始時
に、履帯8には後方転輪5と駆動輪3との間において強
い張力が得られ、自動車1の始動時に強い駆動力が得ら
れる。
【0039】さらに砂地走行時には、ガイドローラ10
と履帯8との間に挟まった湿った砂等は、ガイドローラ
10の外周面上の隙間Gからその内側に流入する。この
ため、ガイドローラ10と履帯8との間に湿った砂等が
噛み込んで履帯8に過大な張力が付与されることが回避
される。そして、ガイドローラ10の内側に流入した湿
った砂等はその内周面上の複数の孔10bから排出され
る。このとき、孔10bが周方向に千鳥配列で形成され
ているので、湿った砂等の排出が促進される。従って、
ガイドローラ10と履帯8との間における湿った砂等の
噛み込が起こり難い。
と履帯8との間に挟まった湿った砂等は、ガイドローラ
10の外周面上の隙間Gからその内側に流入する。この
ため、ガイドローラ10と履帯8との間に湿った砂等が
噛み込んで履帯8に過大な張力が付与されることが回避
される。そして、ガイドローラ10の内側に流入した湿
った砂等はその内周面上の複数の孔10bから排出され
る。このとき、孔10bが周方向に千鳥配列で形成され
ているので、湿った砂等の排出が促進される。従って、
ガイドローラ10と履帯8との間における湿った砂等の
噛み込が起こり難い。
【0040】以上詳述したように本実施形態では、以下
に列記する効果が得られる。 (1)駆動輪3において、各歯部3aを繋ぐ連接部3b
の肉厚を歯部3aの肉厚よりも薄くするとともに、連接
部3bの周縁部に周縁に近づくほど肉厚が薄くなる断面
形状となるようにテーパ面38を形成し、谷部40の底
面を細長くその面積の狭いものとしたので、谷部40へ
の雪や泥の付着・成長を抑えることができる。従って、
従来のクローラで問題であった、駆動輪の歯部間の谷部
に堆積した雪や泥の塊によって履帯が外れ掛けたり、履
帯に過度な張力がかかったため、クローラがユニットご
と回転する事態の発生を回避させることができる。ま
た、履帯8に過大な張力が働き難くなるので、履帯8の
耐用年数を延ばす効果も得られる。
に列記する効果が得られる。 (1)駆動輪3において、各歯部3aを繋ぐ連接部3b
の肉厚を歯部3aの肉厚よりも薄くするとともに、連接
部3bの周縁部に周縁に近づくほど肉厚が薄くなる断面
形状となるようにテーパ面38を形成し、谷部40の底
面を細長くその面積の狭いものとしたので、谷部40へ
の雪や泥の付着・成長を抑えることができる。従って、
従来のクローラで問題であった、駆動輪の歯部間の谷部
に堆積した雪や泥の塊によって履帯が外れ掛けたり、履
帯に過度な張力がかかったため、クローラがユニットご
と回転する事態の発生を回避させることができる。ま
た、履帯8に過大な張力が働き難くなるので、履帯8の
耐用年数を延ばす効果も得られる。
【0041】(2)連接部3bの周縁部にテーパ面38
を形成したので、駆動輪3の強度確保に必要な肉厚を連
接部3bに確保しつつ、その肉厚よりも谷部40の底面
を一層細くしてその面積を一層狭くすることができる。
このため、谷部40への雪や泥の付着・成長を一層抑え
易くできる。
を形成したので、駆動輪3の強度確保に必要な肉厚を連
接部3bに確保しつつ、その肉厚よりも谷部40の底面
を一層細くしてその面積を一層狭くすることができる。
このため、谷部40への雪や泥の付着・成長を一層抑え
易くできる。
【0042】(3)2個の中間転輪6,7をゴムタイヤ
9にしたので、路面の凹凸による上下方向の振動がゴム
タイヤ9の弾性変形による撓みによって吸収することが
できる。また、前方転輪4をゴムタイヤ9にしたので、
路面上の石等の突起を乗り越える際に、ゴムタイヤ9の
弾性変形による撓みによって、突起を乗り越えるときの
ショックを緩和することができる。よって、自動車1の
乗り心地を良くすることができる。
9にしたので、路面の凹凸による上下方向の振動がゴム
タイヤ9の弾性変形による撓みによって吸収することが
できる。また、前方転輪4をゴムタイヤ9にしたので、
路面上の石等の突起を乗り越える際に、ゴムタイヤ9の
弾性変形による撓みによって、突起を乗り越えるときの
ショックを緩和することができる。よって、自動車1の
乗り心地を良くすることができる。
【0043】(4)後方転輪5をゴムタイヤのように撓
むことのない剛性のあるスチール製のガイドローラ10
としたので、三角クローラ2の駆動開始時に、履帯8に
駆動輪3とガイドローラ10との間において所定以上の
強い張力が得られ、自動車1の始動(走行開始)時に、
強い駆動力を得ることができる。
むことのない剛性のあるスチール製のガイドローラ10
としたので、三角クローラ2の駆動開始時に、履帯8に
駆動輪3とガイドローラ10との間において所定以上の
強い張力が得られ、自動車1の始動(走行開始)時に、
強い駆動力を得ることができる。
【0044】なお、実施形態は上記に限定されるもので
はなく、次のような形態で実施してもよい。 ○ 谷部40を形成する連接部3bの周端部の断面形状
は前記実施形態に限定されない。図8に示すように、連
接部3b先端を尖らせるようにテーパ面44を形成し、
雪や泥が堆積する平坦面を全く無くした谷部40とした
り、図9に示すように、連接部3bの周縁部に周縁に近
づくほど肉厚が薄くなる円弧面45を形成して谷部40
としてもよい。図8に示す構成によれば、雪や泥の谷部
40への堆積をほぼ無くすことができ、図9に示す構成
によれば、雪や泥の谷部40への堆積を回避できるとと
もに、突部8aの当接面が円弧面45であるので、谷部
40の幅を狭くしても突部8aを傷め難くできる。
はなく、次のような形態で実施してもよい。 ○ 谷部40を形成する連接部3bの周端部の断面形状
は前記実施形態に限定されない。図8に示すように、連
接部3b先端を尖らせるようにテーパ面44を形成し、
雪や泥が堆積する平坦面を全く無くした谷部40とした
り、図9に示すように、連接部3bの周縁部に周縁に近
づくほど肉厚が薄くなる円弧面45を形成して谷部40
としてもよい。図8に示す構成によれば、雪や泥の谷部
40への堆積をほぼ無くすことができ、図9に示す構成
によれば、雪や泥の谷部40への堆積を回避できるとと
もに、突部8aの当接面が円弧面45であるので、谷部
40の幅を狭くしても突部8aを傷め難くできる。
【0045】○ 図10に示すように、連接部3bの周
縁部に谷部40の底面を細くするための加工を加えず、
連接部3bの肉厚を単に薄くしただけの構成にしてもよ
い。この構成によれば、谷部40の底面の幅が連接部3
bの肉厚によって決まることにはなるが、歯部と同程度
の幅を谷部が有していた従来のクローラに比べ、谷部へ
の雪や泥の堆積を十分小さくすることができ、上述した
不具合を回避し易くなる。
縁部に谷部40の底面を細くするための加工を加えず、
連接部3bの肉厚を単に薄くしただけの構成にしてもよ
い。この構成によれば、谷部40の底面の幅が連接部3
bの肉厚によって決まることにはなるが、歯部と同程度
の幅を谷部が有していた従来のクローラに比べ、谷部へ
の雪や泥の堆積を十分小さくすることができ、上述した
不具合を回避し易くなる。
【0046】○ 図11に示す駆動輪3を採用してもよ
い。歯部3aは、円盤状の支持板51の周縁部に一定ピ
ッチで形成された突出部51aの先端部に円柱部材52
をその軸心が駆動輪3の軸心と平行になるようにリブ5
1bを介して支持させることで形成される。連接部3b
の肉厚を決める支持板51の厚さは、円柱部材52(歯
部3a)の長さ(幅)に比べて十分薄くなっており、連
接部3bの周端面39によって形成される谷部40の底
面の幅が、雪や泥が堆積し難いように細くなっている。
前記実施形態では図4,図5に示すように歯部3aが山
型形状であったため、歯部3aの周方向前後にできた斜
面(裾部分)に雪や泥が堆積する恐れがあったが、この
構成によれば、前記実施形態における歯部の斜面に相当
する部分にまで連接部3bが延びた構造になっているの
で、雪や泥の堆積をさらに回避できる。
い。歯部3aは、円盤状の支持板51の周縁部に一定ピ
ッチで形成された突出部51aの先端部に円柱部材52
をその軸心が駆動輪3の軸心と平行になるようにリブ5
1bを介して支持させることで形成される。連接部3b
の肉厚を決める支持板51の厚さは、円柱部材52(歯
部3a)の長さ(幅)に比べて十分薄くなっており、連
接部3bの周端面39によって形成される谷部40の底
面の幅が、雪や泥が堆積し難いように細くなっている。
前記実施形態では図4,図5に示すように歯部3aが山
型形状であったため、歯部3aの周方向前後にできた斜
面(裾部分)に雪や泥が堆積する恐れがあったが、この
構成によれば、前記実施形態における歯部の斜面に相当
する部分にまで連接部3bが延びた構造になっているの
で、雪や泥の堆積をさらに回避できる。
【0047】○ 駆動輪以外の転輪においても、履帯の
突部と噛合する歯部を有する構造であれば、その転輪に
おいて本発明を具体化することもできる。すなわち、歯
部間の谷部(連接部)の肉厚を歯部の肉厚よりも薄くし
た構成とする。
突部と噛合する歯部を有する構造であれば、その転輪に
おいて本発明を具体化することもできる。すなわち、歯
部間の谷部(連接部)の肉厚を歯部の肉厚よりも薄くし
た構成とする。
【0048】○ クローラは略三角形状に限定されな
い。例えば、前方転輪と後方転輪を中間転輪に対して上
方変位させて略五角形状に変形可能なクローラで実施し
てもよい。
い。例えば、前方転輪と後方転輪を中間転輪に対して上
方変位させて略五角形状に変形可能なクローラで実施し
てもよい。
【0049】○ 車両は自動車に限定されない。フォー
クリフト等の産業車両や、建機などに装着するクローラ
において実施してもよい。前記実施の形態から把握さ
れ、特許請求の範囲に記載されていない発明を、その効
果とともに以下に記載する。
クリフト等の産業車両や、建機などに装着するクローラ
において実施してもよい。前記実施の形態から把握さ
れ、特許請求の範囲に記載されていない発明を、その効
果とともに以下に記載する。
【0050】(イ)請求項1〜請求項5のいずれかにお
いて、前記歯部は駆動輪の軸心と平行な軸心を有するよ
うに配置された円柱部材によって形成され、該円柱部材
を繋ぐように連接が形成されている。この構成によれ
ば、円柱部材でできた歯部間に形成される連接部が、谷
部の立ち上がり斜面まで長く延びることになるので、山
型の歯部では雪や泥の堆積箇所となっていた歯部の裾部
分を無くすことができ、谷部の立ち上がり斜面への雪や
泥の堆積をも抑えることができる。
いて、前記歯部は駆動輪の軸心と平行な軸心を有するよ
うに配置された円柱部材によって形成され、該円柱部材
を繋ぐように連接が形成されている。この構成によれ
ば、円柱部材でできた歯部間に形成される連接部が、谷
部の立ち上がり斜面まで長く延びることになるので、山
型の歯部では雪や泥の堆積箇所となっていた歯部の裾部
分を無くすことができ、谷部の立ち上がり斜面への雪や
泥の堆積をも抑えることができる。
【0051】(ロ)請求項1〜請求項5及び前記(イ)
のいずれかにおいて、前記輪は、前記駆動輪である。 (ハ)請求項3において、前記断面形状は、前記谷部の
底面の形状が円弧面となる形状である。この構成によれ
ば、谷部に雪や泥が付着・成長することを回避できる。
また、歯部間の谷部に突部が当接しても突部を傷め難く
することができる。
のいずれかにおいて、前記輪は、前記駆動輪である。 (ハ)請求項3において、前記断面形状は、前記谷部の
底面の形状が円弧面となる形状である。この構成によれ
ば、谷部に雪や泥が付着・成長することを回避できる。
また、歯部間の谷部に突部が当接しても突部を傷め難く
することができる。
【0052】(ニ)請求項1において、前記歯部間にて
前記突部と当接する谷部の底面が、前記歯部に対し半分
以下の幅に形成されている。この構成によれば、谷部の
底面が歯の幅と同程度である場合に比べ、輪の谷部への
雪や泥の付着・成長を抑制し易くなる。
前記突部と当接する谷部の底面が、前記歯部に対し半分
以下の幅に形成されている。この構成によれば、谷部の
底面が歯の幅と同程度である場合に比べ、輪の谷部への
雪や泥の付着・成長を抑制し易くなる。
【0053】(ホ)前記(ニ)において、前記谷部の底
面が、前記歯部に対し1/3以下の幅に形成されてい
る。この構成によれば、輪の谷部への雪や泥の堆積を一
層抑制し易くなる。
面が、前記歯部に対し1/3以下の幅に形成されてい
る。この構成によれば、輪の谷部への雪や泥の堆積を一
層抑制し易くなる。
【0054】(へ)前記(ニ)において、前記谷部の底
面が、前記歯部に対し1/5以下の幅に形成されてい
る。この構成によれば、輪の谷部への雪や泥の堆積を一
層抑制し易くなる。
面が、前記歯部に対し1/5以下の幅に形成されてい
る。この構成によれば、輪の谷部への雪や泥の堆積を一
層抑制し易くなる。
【0055】(ト)前記(ニ)〜(ヘ)のいずれかにお
いて、前記谷部の底面の幅は5mm以下である。この構
成によれば、輪の谷部への雪や泥の堆積を一層抑制し易
くなる。
いて、前記谷部の底面の幅は5mm以下である。この構
成によれば、輪の谷部への雪や泥の堆積を一層抑制し易
くなる。
【0056】(チ)請求項2において、前記所定割合は
半分である。この構成によれば、谷部の肉厚が歯の肉厚
と同程度である場合に比べ、輪の谷部への雪や泥の付着
・成長を抑制し易くなる。
半分である。この構成によれば、谷部の肉厚が歯の肉厚
と同程度である場合に比べ、輪の谷部への雪や泥の付着
・成長を抑制し易くなる。
【0057】(リ)前記(チ)において、前記所定割合
は1/3である。この構成によれば、輪の歯部間の谷部
への雪や泥の付着・成長を一層抑制し易くなる。 (ヌ)前記(チ)又は(リ)において、前記連接部の肉
厚は10mm以下である。この構成によれば、輪の歯部
間の谷部への雪や泥の付着・成長を一層抑制し易くな
る。
は1/3である。この構成によれば、輪の歯部間の谷部
への雪や泥の付着・成長を一層抑制し易くなる。 (ヌ)前記(チ)又は(リ)において、前記連接部の肉
厚は10mm以下である。この構成によれば、輪の歯部
間の谷部への雪や泥の付着・成長を一層抑制し易くな
る。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
5に記載の発明によれば、駆動輪と転輪のうち履帯の内
周面に形成された突部と噛合する歯部を有する輪におい
て、歯部間にて突部と当接する谷部の底面が、雪や泥が
堆積しがたく歯部に対し狭い幅に形成したので、輪の歯
部間の谷部に対する雪や泥の堆積を抑えることができ
る。このため、歯部間の谷部に堆積した雪や泥の噛み込
みが原因で履帯に過度な張力がかかってクローラがユニ
ットごと回転するなどの不具合を回避することができ
る。
5に記載の発明によれば、駆動輪と転輪のうち履帯の内
周面に形成された突部と噛合する歯部を有する輪におい
て、歯部間にて突部と当接する谷部の底面が、雪や泥が
堆積しがたく歯部に対し狭い幅に形成したので、輪の歯
部間の谷部に対する雪や泥の堆積を抑えることができ
る。このため、歯部間の谷部に堆積した雪や泥の噛み込
みが原因で履帯に過度な張力がかかってクローラがユニ
ットごと回転するなどの不具合を回避することができ
る。
【0059】請求項2及び請求項5に記載の発明によれ
ば、輪における歯部間を連接する連接部の肉厚を、歯部
の肉厚の所定割合以下に薄くすることで、谷部の底面の
幅を細くしたので、連接部の両側から雪や泥を落下させ
て排除でき、しかも谷部の底面が細いことから谷部への
雪や泥の付着・成長を抑えることができる。
ば、輪における歯部間を連接する連接部の肉厚を、歯部
の肉厚の所定割合以下に薄くすることで、谷部の底面の
幅を細くしたので、連接部の両側から雪や泥を落下させ
て排除でき、しかも谷部の底面が細いことから谷部への
雪や泥の付着・成長を抑えることができる。
【0060】請求項3、請求項4及び請求項5に記載の
発明によれば、谷部を形成する連接部の周縁部を周縁に
近づくほど肉厚が薄くなる断面形状に形成したので、輪
の強度確保に必要な肉厚を連接部に確保しつつ、その肉
厚より谷部の底面の幅を一層細くすることができる。
発明によれば、谷部を形成する連接部の周縁部を周縁に
近づくほど肉厚が薄くなる断面形状に形成したので、輪
の強度確保に必要な肉厚を連接部に確保しつつ、その肉
厚より谷部の底面の幅を一層細くすることができる。
【図1】一実施形態における三角クローラの側面図。
【図2】図1のII−II線における断面図。
【図3】三角クローラの平断面図。
【図4】駆動輪の外周縁部を示す斜視図。
【図5】同じく側面図。
【図6】同じく正断面図。
【図7】三角クローラを装着した自動車の模式側面図。
【図8】別例の駆動輪の外周縁部を示す正断面図。
【図9】図8と異なる別例を示す同じく正断面図。
【図10】図9と異なる別例を示す同じく正断面図。
【図11】図10と異なる別例を示す同じく正断面図。
【図12】従来技術におけるクローラを示す部分斜視
図。
図。
1…車両としての自動車、2…クローラとしての三角ク
ローラ、3…駆動輪、3a…歯部、3b…連接部、4…
転輪としての前方転輪、5…転輪としての後方転輪、
6,7…転輪としての中間転輪、8…履帯、8a…突
部、11…回転軸としてのハブ、17…フレーム、38
…テーパ面、39…周端面、40…谷部、52…円柱部
材。
ローラ、3…駆動輪、3a…歯部、3b…連接部、4…
転輪としての前方転輪、5…転輪としての後方転輪、
6,7…転輪としての中間転輪、8…履帯、8a…突
部、11…回転軸としてのハブ、17…フレーム、38
…テーパ面、39…周端面、40…谷部、52…円柱部
材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粟津 重男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 木村 嘉昌 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 車両の回転軸に連結される駆動輪と、該
駆動輪の下方に前後方向に配列された複数の転輪と、該
駆動輪及び各転輪に巻き掛けられた履帯とを備えたクロ
ーラにおいて、 前記駆動輪と前記転輪のうち前記履帯の内周面に形成さ
れた突部と噛合する歯部を有する輪は、前記歯部間にて
前記突部と当接する谷部の底面が、雪や泥が堆積しがた
く前記歯部に対し狭い幅に形成されているクローラ。 - 【請求項2】 前記輪は、前記歯部間を連接する連接部
の肉厚が、前記歯部の肉厚の所定割合以下に薄く形成さ
れている請求項1に記載のクローラ。 - 【請求項3】 前記連接部は、前記谷部を形成する周縁
部において、周縁に近づくほど肉厚が薄くなる断面形状
に形成されている請求項2に記載のクローラ。 - 【請求項4】 前記断面形状はテーパ形状である請求項
3に記載のクローラ。 - 【請求項5】 前記回転軸に請求項1〜請求項4のいず
れか一項に記載のクローラが装着されている車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30206497A JPH11129946A (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | クローラ及び車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30206497A JPH11129946A (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | クローラ及び車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11129946A true JPH11129946A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=17904488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30206497A Pending JPH11129946A (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | クローラ及び車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11129946A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002087339A (ja) * | 2000-09-18 | 2002-03-27 | Iseki & Co Ltd | セミクローラ型作業車両のスプロケット取付装置 |
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US9878750B2 (en) | 2010-12-14 | 2018-01-30 | Camso Inc. | Endless track for traction of a vehicle |
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US10783723B2 (en) | 2015-06-29 | 2020-09-22 | Camso Inc. | Systems and methods for monitoring a track system for traction of a vehicle |
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US11046377B2 (en) | 2015-03-04 | 2021-06-29 | Camso Inc. | Track system for traction of a vehicle |
US11835955B2 (en) | 2017-12-08 | 2023-12-05 | Camso Inc. | Systems and methods for monitoring off-road vehicles |
US12090795B2 (en) | 2018-08-30 | 2024-09-17 | Camso Inc. | Systems and methods for monitoring vehicles with tires |
-
1997
- 1997-11-04 JP JP30206497A patent/JPH11129946A/ja active Pending
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