JPH11129778A - 回転伝達装置とその制御方法 - Google Patents

回転伝達装置とその制御方法

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JPH11129778A
JPH11129778A JP30088297A JP30088297A JPH11129778A JP H11129778 A JPH11129778 A JP H11129778A JP 30088297 A JP30088297 A JP 30088297A JP 30088297 A JP30088297 A JP 30088297A JP H11129778 A JPH11129778 A JP H11129778A
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Kenichiro Ito
健一郎 伊藤
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誠 安井
Shiro Goto
司郎 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の駆動経路上において、駆動力の伝達と
遮断の切換えが行えると共に、十分な潤滑が可能とな
り、2WDモードから4WDモードへの切り替え時にタ
イトコーナブレーキ現象の発生がない回転伝達装置を提
供する。 【解決手段】 トランスミッションからの出力を内部の
入力軸22を介して直接後輪推進軸へ伝達し、サイレン
トチェン26を介して前輪駆動軸へ動力を分岐し得るF
Rベースの4WD車用トランスファの内部に、出力軸2
4と出力側チェンスプロケット25の回転伝達と遮断を
行うツーウェイクラッチ37と、該クラッチ37のロッ
クとフリーを制御する電磁クラッチ39を有する回転伝
達装置21を組込み、2WDと4WDの切換えが行える
ようになっていると共に、出力軸24への装着によって
回転伝達装置21を潤滑オイル内に浸漬状とし、潤滑性
を向上させると共に、走行中の2WDモードから4WD
モードへの切り替え時にタイトコーナブレーキ現象の発
生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の駆動経路
上において、駆動力の伝達と遮断の切換えに用いられる
回転伝達装置と、この回転伝達装置を使用した制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】前後輪を直結した4WD車が舗装路を旋
回すると、いわゆるタイトコーナブレーキング現象が発
生するが、この問題を解決する手段として、本出願人
は、特願平8−341767号や特願平9−28001
号によってローラー型ツーウェイクラッチと電磁コイル
を使用した回転伝達装置を提案している。
【0003】この回転伝達装置Aは、図10、11に示
すように、前輪1の各端部にハブクラッチ2が装着され
ているFRベースの4WD車において、エンジン3に連
なるトランスミッション4からの出力をトランスファ5
の内部の入力軸6を介して直接後輪7の推進軸8に伝達
し、トランスファ5の内部に、トランスミッション4か
らの出力を入力軸6に伝えるHi−Loプラネタリギヤ
13と、入力軸6と該チエンスプロケット9との回転伝
達と遮断を行うためのローラ係合型のツーウェイクラッ
チ10と、そのツーウェイクラッチ10のロックとフリ
ーを制御する電磁クラッチ11を設け、これによって、
従来の典型的なパートタイム4WDの走行モード(2W
D、4WD−Hi、4WD−Lo)に加えて、4WDの
制御モードが追加されている。
【0004】この回転伝達装置Aによれば、4WD制御
モードを選択すれば、車両が通常一定走行中は後輪駆動
(2WD)状態であり、車両が加速した場合、後輪のス
リップを感知すると電磁クラッチ11に電流が流れ、ツ
ーウェイクラッチ10がロックされ4WDとなる。
【0005】また、低μ路で急なエンジンブレーキを掛
けた場合なども後輪のスリップを感知して電磁クラッチ
11に電流を流し、4WDとする制御を行っていた。
【0006】また、この装置を用いれば、図10のよう
に、2WDモード、4WDLOCKモード、4WD A
UTO(制御)モード等の車両の走行モードを運転者の
意思により選択できるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このシステ
ムは2WDモード選択時は図12に斜線で示すように、
前輪1のハブクラッチ2を切り離し、フロント駆動系の
回転を停止させるため、ツーウェイクラッチ10の外輪
も回転停止し、外輪に対してカム軸やローラは空転する
必要がある。その空転回転数は車両速度に比例して数千
rpmにもなる。
【0008】一方、トランスファ5内の油面高さは図1
1のように回転伝達装置Aよりも下にあり、2WD時は
チェーン12が回転停止するため、Hi−Loプラネタ
リギヤ13の撹拌による潤滑しか与えられない。そのた
め、ツーウェイクラッチ10の外輪内径面に充分なオイ
ルが届くように潤滑面での工夫が必要となる。もし、オ
イルが不足した場合は、外輪とローラが焼き付いて、空
転できなくなる恐れもあった。
【0009】このような不都合を解消する手段として、
図1、図2に示すように、回転伝達装置Aの装着を、ト
ランスファ5内の下部に位置する出力軸14に変え、該
回転伝達装置Aを潤滑油内に浸漬状とすることにより、
車両としての従来の機能を残しながら、2WD時にも十
分な潤滑が得られるようにすることが考えられている。
【0010】ところで、図1、図2に示すように、回転
伝達装置Aを出力軸に装着した構造を採用した場合、2
WDモードから4WDモード(AUTO、LOCK)に
走行中切り替えたとき、入力軸6のシンクロ作動を最初
に行うと、ツーウェイクラッチがまだフリーなために、
シンクロ作動はツーウェイクラッチの入力外輪だけを同
期させてしまうことになり、従って出力軸が回転同調せ
ず、4WDにできないという状態が発生する。
【0011】また、2WDモードから4WDAUTOモ
ードに走行中に切り替えるとき、ツーウェイクラッチを
ロックした後で、入力軸のシンクロを作動させ、シンク
ロ完了後に入力軸のドグクラッチが入り、その後にハブ
クラッチが入り、それからツーウェイクラッチをオフに
して4WDAUTOモードが開始されるように制御した
場合、旋回走行中にこの動作を行うと、ハブクラッチが
入った瞬間に各クラッチが全てロック状態になってしま
い、タイトコーナブレーキ現象が生じるという状態が発
生する。
【0012】そこで、この発明の課題は、2WDモード
から4WDモードに走行中切り替えるとき、フロント駆
動系を全て同調させることができると共に、旋回中4W
DAUTOモードに切り替えてもタイトコーナブレーキ
現象を起こすことのない回転伝達装置とその制御方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、トランスミッションから
の出力が、トランスファ内部で入力軸を介して直接後輪
推進軸へ伝達され、また、サイレントチエンを介して前
輪推進用出力軸へ動力が分岐されるFRベースの4WD
車であり、トランスファ内下部の前輪推進用出力軸に、
入力軸と前輪推進用出力軸の回転伝達と遮断を行うツー
ウェイクラッチと、該ツーウェイクラッチのロックとフ
リーを制御する制御手段とからなる回転伝達装置を装着
し、2WD走行時は前輪推進軸を停止させるため、入力
軸に対し同軸上回転可能に嵌合した入力チエンスプロケ
ットと該入力軸との間に、連結遮断手段を設けた構成を
採用したものである。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、回転伝達装置が、前輪推進用出力軸に内方部材を同
軸上に回転不能に連結し、該出力軸に同軸上回転可能に
嵌挿された出力軸チエンスプロケットに外輪を同軸上に
回転不可能に連結し、内方部材と外輪の一方に複数のカ
ム面と他方に円筒面を設け、両面間に楔空間を形成し、
この楔空間内に保持器を設け、この保持器に形成した複
数のポケットに係合子を組み込み、この係合子がカム面
と円筒面に係合しない中立位置へ保持器を支持付勢する
弾性部材を、保持器とカム面を有する内方部材又は外輪
の間で係止してツーウェイクラッチを形成し、制御手段
が、前記弾性部材の付勢力に対向して保持器と内方部材
又は外輪の周方向位相を切り換えるようになっている構
成を採用したものである。
【0015】請求項3の発明は、トランスミッションか
らの出力が、トランスファ内部で入力軸を介して直接後
輪推進軸へ伝達され、また、サイレントチエンを介して
前輪推進用出力軸へ動力が分岐されるFRベースの4W
D車であり、2WD走行時は前輪推進軸を停止させるた
め、入力軸に対し同軸上回転可能に嵌合した入力チエン
スプロケットと入力軸との間に、連結遮断遮断を設け、
トランスファ内下部の前輪推進用出力軸に、入力軸と前
輪推進用出力軸の回転伝達と遮断を行うツーウェイクラ
ッチと、該ツーウェイクラッチのロックとフリーを制御
する制御手段と、ツーウェイクラッチの外輪に回転不能
で軸方向に可動としたアウタープレートと、内方部材又
は出力軸に回転不能で軸方向に可動としたインナープレ
ートを重ね合わせ、その一端に両プレートを圧接するた
めの弾性部材を設けた摩擦多板機構からなる回転伝達装
置を装着した構成を採用したものである。
【0016】請求項4の発明は、請求項1〜3記載の回
転伝達装置を用い、手動切換選択手段によって、車両の
走行状態を2WD走行と直結4WD走行及び自動制御走
行の3つの走行モードが手動選択され得る制御方法であ
って、走行中2WDから4WDに切換えたとき、先ず、
回転伝達装置の制御手段に電流を流してツーウェイクラ
ッチを係合させ、次に、連結遮断手段を作動させ、それ
により前輪駆動系を同調させ、続いて回転伝達装置の制
御手段に対する電流を一旦切ってツーウェイクラッチの
係合を解き、最後にハブクラッチ又は前輪車軸係合離脱
手段を連結させるが、前記電流を一旦切った後からハブ
クラッチが連結完了するまでの遅れ時間中は、フロント
回転とリヤ回転の回転差が、リヤ回転−フロント回転>
設定値の条件になるとき制御手段の電流をオンしてツー
ウェイクラッチを係合させ、フロント回転=リヤ回転ま
たはフロント回転>リヤ回転の条件になると制御手段へ
の電流を切る構成を採用したものである。
【0017】請求項5の発明は、請求項1〜3記載の回
転伝達装置を用い、手動切換選択手段によって、車両の
走行形態を2WD走行と直結4WD走行及び自動制御走
行の3つの走行モードが手動選択され得る制御方法であ
って、走行中2WDから4WDに切換えたとき、先ず、
回転伝達装置の制御手段に電流を流してツーウェイクラ
ッチを係合させ、次に、連結遮断手段を作動させ、続い
て回転伝達装置の制御手段に対する電流を切ってツーウ
ェイクラッチの係合を解き、最後にハブクラッチ又は前
輪車軸係合離脱手段を連結させ、直結4WD走行又は自
動制御走行の各走行モードに移行させる構成を採用した
ものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。図1乃至図5に示す第1の実施の
形態は、出力軸に装着した回転伝達装置の制御方法であ
り、図1はこの発明の回転伝達装置を組込んだ4WD駆
動レイアウトを示し、図2は回転伝達装置を組み合せた
トランスファの断面図、図3は回転伝達装置の詳細を示
している。
【0019】図1は、前輪1、1の各端部にハブクラッ
チ2が装着されているFRベース4WD車のトランスフ
ァ3の内部に回転伝達装置21が組込まれ、これによっ
て、従来の典型的な4WDの走行モード(2WD、4W
D−Hi、4WD−Lo)に加えて、4WD制御モード
が追加される。
【0020】図1と図2に示すように、エンジン3に接
続されたトランスミッション4からの出力は、トランス
ファ5内のHi−Loプラネタリギヤ13を介してリヤ
プロペラシャフト8に伝達される。Hi−Loプラネタ
リギヤ13は既知の技術であり、プラネタリーギヤセッ
ト14とセレクト用のスライドギヤ15との組合せから
なり、ハイギヤを通過する場合は1対1の関係で回転ト
ルクを伝達し、ローギヤを通過する場合は回転が減速さ
れ、トルクは増大する。
【0021】前記リヤプロペラシャフト8に通じるトラ
ンスファ入力軸22は、入力側チエンスプロケット23
と同軸上回転可能に嵌合され、入力軸22と入力側チエ
ンスプロケット23の回転伝達を断続させるための連結
遮断手段であるドグクラッチ手段63は、入力側チエン
スプロケット23の軸側端部に形成されたギヤと、入力
軸22側にセレーション等にて同軸上回転不可能に嵌合
した入力ギヤと、その両者のギヤの連結を入切作動する
ためのスライドギヤ62から成り、シンクロ手段61は
両者のギヤ部の間に同軸上に嵌合したシンクロコーンか
ら成り、両ギヤを摩擦的に滑らかに回転同調させる働き
をする。
【0022】一方、ローラ型の回転伝達装置21はトラ
ンスファ下部のフロントプロペラシャフト駆動用のトラ
ンスファ出力軸24上に回転可能に嵌合された出力側チ
エンスプロケット25の一端に位置し、両スプロケット
23と25は、サイレントチエン26で連動されてい
る。
【0023】回転伝達装置21は、図3に示すように、
出力軸24に内方部材となるカムリング27を同軸上に
セレーションで回転不能に外嵌固定し、出力軸24に軸
受28を介して回転可能となるよう外嵌挿したハウジン
グ29の筒状部がカムリング27に外嵌する外輪30と
なり、該ハウジング29はチェンスプロケット25とス
プライン31等で一体に回転するよう結合されている。
【0024】図3(B)の如く、上記カムリング27の
外周に複数のカム面32が設けられ、外輪30の内径は
円筒面33となり、各カム面32と円筒面33間に楔形
空間を形成していると共に、この楔形空間内にカムリン
グ27へ外嵌する保持器34を設け、この保持器34の
各カム面32と対応する位置に形成したポケット35内
に係合子としてのローラ36が組込まれ、ツーウェイク
ラッチ37を形成している。
【0025】上記ローラ36は、図4(C)の如く、カ
ム面32に対して中央の中立位置に位置するとき円筒面
33との間に隙間Hを生じ、カムリング27の回転を外
輪30に伝えないオフの状態となり、保持器34でロー
ラ36を楔空間の一方に片寄らすと、ローラ36はカム
面32と円筒面33間にかみ込み、カムリング27の回
転を外輪30に伝達するオンの状態になる。
【0026】上記保持器34に一方の端部を係止したス
イッチバネ38の他方端部がカムリング27に係止さ
れ、図4(C)の如く、ローラ36がカム面32と円筒
面33に係合しない中立位置へ保持器34を支持付勢し
ている。
【0027】前記出力軸24と外輪30の間でツーウェ
イクラッチ37の一方端部側の位置に、ツーウェイクラ
ッチ37をオン・オフ制御するための制御手段である電
磁クラッチ39が設けられている。
【0028】電磁クラッチ39は、電磁コイル40をト
ランスファケース41にボルト42等で回転不能に固定
し、該コイル40の電極はトランスファケース41を通
して外部コントローラ(以下ECU)43に接続され
る。このECU43は、図1のように、前輪1と後輪7
の回転数、モード選択スイッチ44、ABS作動信号4
5等から入力された各信号を演算および判断して、電磁
コイル40に流す電流を制御する。なお、図2の如く、
前輪1の回転数は、フロントスピードセンサ46で、後
輪7の回転数はリヤスピードセンサ47によって検出す
る。
【0029】上記電磁コイル40に対して回転可能とな
るよう外嵌するロータ48は、外輪30に固定されて一
体に回転するよう摩擦フランジとなり、このロータ48
と保持器34の端部の間に、該保持器34と軸方向のス
ライド可能で相対回転不能に嵌合したアーマチュア49
をロータ48と適当な隙間を介して重なるように配置
し、電磁コイル40に通電すると、ロータ48とアーマ
チュア49を磁力により圧接させ、外輪30と保持器3
4を回転方向に固定化するようになっている。
【0030】上記のように、回転伝達装置21をトラン
スファ5内の下部に位置する前輪推進用となる出力軸2
4に装着することにより、図2の如く、該回転伝達装置
21は完全にオイルに浸かった状態になる。
【0031】次に、回転伝達装置21を組み込んだトラ
ンスファの2WDモードを説明する。図4(A)に回転
伝達装置の原理図を、図4(B)に2WD時の動力の伝
達経路を示す。トランスミッション4からの動力は、ハ
イレンジのギヤを通過し、トランスファ5の入力軸22
に入力される。
【0032】2WD時には前記ドグクラッチ手段及びシ
ンクロ手段の連結が切り離されており、したがって、入
力軸と入力側チエンスプロケットの連結が切り離されそ
れ以降の前輪駆動系に動力は伝達せずに切り離される。
一方2WDモードでは前記ハブクラッチ2の接続が切れ
ているため、図1のように車両走行中でもドライブシャ
フト、フロントデフ、フロントプロペラシャフト、トラ
ンスファ出力軸24、回転伝達装置21、出力側チエン
スプロケット、チェーン、入力側チェーンスプロケット
を回転停止させることができ、燃費経済的な走行ができ
る。
【0033】なお、2WDを選択しているときは、回転
伝達装置21は作動しないので電磁コイル40には電流
を流す必要は無い。
【0034】次に、2WDモードから4WDモードに走
行中切り替えるときの制御方法を図5に基づいて説明す
る。
【0035】モード選択スイッチ44を2WDモードか
ら4WD(AUTO、LOCK)モードに切り替える
と、フロント回転数とリヤ回転数を読み込んで信号処理
し、リヤ回転数Vrが設定値1(Vs1)より小さい場
合、直接ハブクラッチ2を作動させ、リヤ回転数Vrと
フロント回転数Vfの条件により、ツーウェイクラッチ
37をオン又はオフすることにより、4WD(AUT
O、LOCK)モードとする。
【0036】また、モード選択スイッチ44の切り替え
時に、リヤ回転数Vrが設定値1(Vs1)より大きい
場合、シンクロ作動中はツーウェイクラッチ37をロッ
クさせ、また、同調後にドグクラッチがはめ合い、その
次にハブクラッチ2を入れるが、ハブクラッチ2を作動
させる前に、或いは同時にツーウェイクラッチ37を一
旦切り、オフセット制御に切り替えるものである。
【0037】このオフセット制御とは、即ち、フロント
回転数とリヤ回転数をみてロックさせる制御であり、ハ
ブクラッチの作動完了前に、ツーウェイクラッチ37を
一旦切ると、フロントプロペラの回転が落ちようとする
が、フロントペラ回転Vfとリヤペラ回転Vrの回転差
が設定値を越えると(つまりVr−Vf>設定値)コイ
ル電流をオンにする。逆にローラクラッチがロックされ
たことによってVf=Vr又はVf>Vrになるとコイ
ル電流はオフされるのである。
【0038】この制御中にハブクラッチ2がロックされ
なおかつ旋回中であっても、旋回によりVf>Vrにな
るため電磁クラッチ39に電流はオフされている。
【0039】このような制御方法により、走行中2WD
モードから4WDモードへ切り替えてもタイトコーナブ
レーキの発生がない。
【0040】次に、図6と図7に示す第2の実施の形態
は、回転伝達装置21の外輪30と内方部材であるカム
リング27又は出力軸24の間に、十分なシンクロトル
ク(2kgm程)を発生する摩擦多板機構51を組み込
み、両者間に空転摩擦抵抗を持たせている。
【0041】この摩擦多板機構51は、外輪30に対し
て一体回転で軸方向に可動となる複数枚のアウタープレ
ートと、カムリング27又は出力軸24に対して一体回
転で軸方向に可動となる複数枚のインナープレートを交
互に配置し、これらの端部に両プレートを圧着させる弾
性体52を配置して構成されている。
【0042】このように、回転伝達装置21に摩擦多板
機構51を設けると、図7に示すように、2WDモード
から4WDモードへの切り替え時に、ツーウェイクラッ
チをロック作動させる必要がなくなる。
【0043】上記の理由により、旋回走行中におけるタ
イトコーナブレーキ現象の発生を防止できる。
【0044】図8と図9に示す第3の実施の形態は、回
転伝達装置21の外輪30とカムリング27又は出力軸
24の間に、シンクロトルクまでは大きくないが、前輪
駆動系の回転を保持するだけの摩擦多板機構51aを組
み込んだものである。
【0045】この摩擦多板機構51aは、外輪30と一
体回転で軸方向に可動となるアウタープレート53と、
出力軸24に一体回転で軸方向に可動となるインナープ
レート54を弾性体55で圧着させた構造になってい
る。
【0046】図9は、この第3の実施の形態における2
WDモードから4WDモードへの切り替え時の制御を示
し、ツーウェイクラッチ37は最初はロックさせるが、
シンクロ完了後、ハブクラッチ信号を出す前にツーウェ
イクラッチ37を切ることができ、これにより、タイト
コーナブレーキ現象の発生を防止できる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、走行
旋回中に2WDモードから4WDモードへの切り換えを
行っても、タイトコーナブレーキ現象の発生がないと共
に、該切り換えによって出力軸は確実に回転同期し、4
WD走行へのスムーズな切り替えが得られることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の回転伝達装置組
み込んだ4WD車のレイアウトを示す平面図
【図2】回転伝達装置組み込んだトランスファの断面図
【図3】(A)は回転伝達装置の要部を拡大した断面
図、(B)は(A)の矢印b−bの断面図
【図4】(A)は回転伝達装置の原理を示す説明図、
(B)は2WD前進時の説明図、(C)はツーウェイク
ラッチの要部を拡大したニュートラル状態の断面図
【図5】同上の2WDから4WDへの切り換え時の制御
方法を示すフローチャート図
【図6】この発明の第2の実施の形態の回転伝達装置組
み込んだトランスファの断面図
【図7】同上の2WDから4WDへの切り換え時の制御
方法を示すフローチャート図
【図8】この発明の第3の実施の形態の回転伝達装置組
み込んだトランスファの断面図
【図9】同上の2WDから4WDへの切り換え時の制御
方法を示すフローチャート図
【図10】従来の回転伝達装置組み込んだ4WD車のレ
イアウトを示す平面図
【図11】同上の回転伝達装置組み込んだトランスファ
の断面図
【図12】2WD走行時のレイアウトを示す平面図
【符号の説明】
1 前輪 2 ハブクラッチ 7 後輪 21 回転伝達装置 22 トランスファ入力軸 23 入力側チエンスプロケット 24 トランスファ出力軸 25 出力側チエンスプロケット 26 サイレントチエン 27 カムリング 29 ハウジング 30 外輪 32 カム面 33 円筒面 34 保持器 36 ローラ 37 ツーウェイクラッチ 39 電磁クラッチ 40 電磁コイル 48 ロータ 51、51a 摩擦多板機構 61 シンクロ手段 63 ドグクラッチ手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスミッションからの出力が、トラ
    ンスファ内部で入力軸を介して直接後輪推進軸へ伝達さ
    れ、また、サイレントチエンを介して前輪推進用出力軸
    へ動力が分岐されるFRベースの4WD車であり、トラ
    ンスファ内下部の前輪推進用出力軸に、入力軸と前輪推
    進用出力軸の回転伝達と遮断を行うツーウェイクラッチ
    と、該ツーウェイクラッチのロックとフリーを制御する
    制御手段とからなる回転伝達装置を装着し、2WD走行
    時は前輪推進軸を停止させるため、入力軸に対し同軸上
    回転可能に嵌合した入力チエンスプロケットと該入力軸
    との間に、連結遮断手段を設けたことを特徴とする回転
    伝達装置。
  2. 【請求項2】 回転伝達装置が、前輪推進用出力軸に内
    方部材を同軸上に回転不能に連結し、該出力軸に同軸上
    回転可能に嵌挿された出力軸チエンスプロケットに外輪
    を同軸上に回転不可能に連結し、内方部材と外輪の一方
    に複数のカム面と他方に円筒面を設け、両面間に楔空間
    を形成し、この楔空間内に保持器を設け、この保持器に
    形成した複数のポケットに係合子を組み込み、この係合
    子がカム面と円筒面に係合しない中立位置へ保持器を支
    持付勢する弾性部材を、保持器とカム面を有する内方部
    材又は外輪の間で係止してツーウェイクラッチを形成
    し、制御手段が、前記弾性部材の付勢力に対向して保持
    器と内方部材又は外輪の周方向位相を切り換えるように
    なっている請求項1記載の回転伝達装置。
  3. 【請求項3】 トランスミッションからの出力が、トラ
    ンスファ内部で入力軸を介して直接後輪推進軸へ伝達さ
    れ、また、サイレントチエンを介して前輪推進用出力軸
    へ動力が分岐されるFRベースの4WD車であり、2W
    D走行時は前輪推進軸を停止させるため、入力軸に対し
    同軸上回転可能に嵌合した入力チエンスプロケットと入
    力軸との間に、連結遮断手段を設け、トランスファ内下
    部の前輪推進用出力軸に、入力軸と前輪推進用出力軸の
    回転伝達と遮断を行うツーウェイクラッチと、該ツーウ
    ェイクラッチのロックとフリーを制御する制御手段と、
    ツーウェイクラッチの外輪に回転不能で軸方向に可動と
    したアウタープレートと、内方部材又は出力軸に回転不
    能で軸方向に可動としたインナープレートを重ね合わ
    せ、その一端に両プレートを圧接するための弾性部材を
    設けた摩擦多板機構からなる回転伝達装置を装着したこ
    とを特徴とする回転伝達装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の回転伝達装置を用
    い、手動切換選択手段によって、車両の走行状態を2W
    D走行と直結4WD走行及び自動制御走行の3つの走行
    モードが手動選択され得る制御方法であって、走行中2
    WDから4WDに切換えたとき、先ず、回転伝達装置の
    制御手段に電流を流してツーウェイクラッチを係合さ
    せ、次に、連結遮断手段を作動させ、それにより前輪駆
    動系を同調させ、続いて回転伝達装置の制御手段に対す
    る電流を一旦切ってツーウェイクラッチの係合を解き、
    最後にハブクラッチ又は前輪車軸係合離脱手段を連結さ
    せるが、前記電流を一旦切った後からハブクラッチが連
    結完了するまでの遅れ時間中は、フロント回転とリヤ回
    転の回転差が、リヤ回転−フロント回転>設定値の条件
    になるとき制御手段の電流をオンしてツーウェイクラッ
    チを係合させ、フロント回転=リヤ回転またはフロント
    回転>リヤ回転の条件になると制御手段への電流を切る
    ことを特徴とする回転伝達装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3記載の回転伝達装置を用
    い、手動切換選択手段によって、車両の走行形態を2W
    D走行と直結4WD走行及び自動制御走行の3つの走行
    モードが手動選択され得る制御方法であって、走行中2
    WDから4WDに切換えたとき、先ず、回転伝達装置の
    制御手段に電流を流してツーウェイクラッチを係合さ
    せ、次に、連結遮断手段を作動させ、続いて回転伝達装
    置の制御手段に対する電流を切ってツーウェイクラッチ
    の係合を解き、最後にハブクラッチ又は前輪車軸係合離
    脱手段を連結させ、直結4WD走行又は自動制御走行の
    各走行モードに移行させることを特徴とする回転伝達装
    置の制御方法。
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