JPH11129658A - 画像形成可能なカード及び該カードを用いた記録物 - Google Patents

画像形成可能なカード及び該カードを用いた記録物

Info

Publication number
JPH11129658A
JPH11129658A JP9293894A JP29389497A JPH11129658A JP H11129658 A JPH11129658 A JP H11129658A JP 9293894 A JP9293894 A JP 9293894A JP 29389497 A JP29389497 A JP 29389497A JP H11129658 A JPH11129658 A JP H11129658A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
image
ink
edge
face
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9293894A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP9293894A priority Critical patent/JPH11129658A/ja
Publication of JPH11129658A publication Critical patent/JPH11129658A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成時において、カード端面(ないしは
縁部近傍を含む端面)が汚染されることがない「画像形
成可能なカード及び該カードを用いた記録物」を提供す
ること。 【解決手段】 本発明の実施形態に係るカード10は、
画像形成領域12をカード10の縁部(端部)を越えて形
成し、この縁部(端部)までめいっぱいに画像を形成する
ものである。そして、カード10の側面13に撥水処理
を施すことで、この端面13がインクで汚染されること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成可能なカ
ードおよび該カードを用いた記録物に関し、特に、画像
形成時にカードの端面もしくは縁部近傍を含む端面が汚
染されない画像形成可能なカードおよび該カードを用い
た記録物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、キャッシュカード,メンバー
ズカードやその他多種多様のカードが用いられている。
この種のカードは、当然のことながら、その種別を識別
できるように、種々の文字や図柄(以下、文字や図柄を
総称して“画像”という)が形成されたり、必要に応じ
て適宜磁気情報が設けられている。
【0003】そして、この種のカードは、その多くは、
名刺サイズの大きさであり、多くの場合、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)やポリエチレンテレフタレート(PET)など
の合成樹脂から構成されている。また、上記カードにお
いて、例えば、カード使用者特有の画像を形成すること
ができる所謂“画像形成可能なカード”が提案されてき
ている(例えば、特開平8−2090号公報参照)。
【0004】特に、インク受容層を有するカードにあっ
ては、インクジェット式プリンタを用いて画像を形成す
ることが容易であり、また、カラー印刷が可能であるば
かりか、極めて高品質な画像を得ることができることか
ら、その適用形態が多種多様にわたるものであり、該カ
ードの付加価値を高めるものと期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記カード
においては、多くの場合、合成樹脂等からなり、曲げな
どに強く損傷し難い構成となっており、厚みも比較的厚
く構成されている。そして、上記カードは、前述したよ
うに、その殆どは名刺サイズ程度の大きさであって、画
像形成領域がかなり小さいことから、この画像形成領域
をでき得る限り拡大し、例えばカードの縁部(端部)まで
めいっぱいに形成、ないしは、カード縁部近傍まで形成
し、このように形成した画像形成領域に印刷を施すこと
が望まれている。
【0006】しかし、このようにカードの縁部(端部)ま
でめいっぱいに印刷を実施した場合やカード縁部近傍ま
で印刷を施した場合、カード縁部(端部)ないしは縁部近
傍からはみ出すような事態、つまり、画像形成領域から
インクがはみ出すような事態が生じ、その結果、カ−ド
の端面もしくは縁部近傍を含む端面が汚染されるという
問題があった。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であって、その目的とするところは、画像形成時におい
て、画像がカード縁部からはみ出しても、また、画像形
成領域からインクがはみ出しても、カード端面ないしは
縁部近傍を含む端面が汚染されることがない画像形成可
能なカードおよび該カードを用いた記録物を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像形成可
能なカードは、表面および/または裏面にインク受容層
を有する画像形成可能なカードであって、このカードの
端面もしくは縁部近傍を含む端面がインクを吸収しない
ように構成してなること(請求項1)、例えば、カードの
端面もしくは縁部近傍を含む端面に、撥水処理を施す
か、あるいは、疎水性樹脂エマルジョンまたはワックス
エマルジョンをコ−ティングすること(請求項2,3)を
特徴とし、これにより、上記目的を達成することができ
る。
【0009】そして、カードの全側面に、前記撥水処理
を施すか、あるいは、前記疎水性樹脂エマルジョンまた
はワックスエマルジョンをコ−ティングすることで(請
求項4)、カード縁部(端部)からインクがはみ出して
も、全ての端面が汚染されることなく、きれいな画像に
仕上がった記録物を得ることができる。
【0010】また、本発明に係る画像形成可能なカード
の基材を疎水性樹脂とすること(請求項5)、つまり、該
カードを疎水性樹脂で作製することで、カード端面ない
しは縁部近傍を含む端面の汚染がより一層解消すること
ができる。さらに、インク受容層がアルミナ水和物の多
孔質層からなることで(請求項6)、インク吸収性が良好
であると共に、色素を選択的によく吸収し、色濃度が高
く鮮明な画像が得られる。
【0011】また、本発明に係る記録物は、前記した画
像形成可能なカードに、インクジェット記録方式で画像
を形成してなることを特徴とし(請求項7)、カードの縁
部(端部)までめいっぱいに画像を形成した場合てあって
も、カードの端面が汚染されることなく、また、カード
の縁部近傍まで印刷を施した場合であっても、それから
はみ出て汚染されることがなく、いずれも、きれいな画
像に仕上がった記録物を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカードの実施
形態について、図1,図2を参照して説明する。
【0013】(第1の実施形態)図1は、本発明に係る
カードの一実施形態(第1の実施形態)を示す斜視図であ
って、カードの縁部(端部)までめいっぱいに画像を形成
する場合を説明する図である。図1において、10は磁
気情報記録領域14を有するカードであり、12は、こ
のカード10の表面に設けたインク受容層を有する画像
形成領域である。また、13は、撥水処理を施したカー
ドの側面を示し、15は、はみ出したインクを吸収させ
るためのインク吸収体を示す。
【0014】本第1の実施形態に係るカード10は、図
1に示すように、画像形成領域12をカード10の縁部
(端部)を越えて形成し、この縁部(端部)までめいっぱい
に画像を形成するものである。そして、カード10の側
面13に撥水処理を施すことにより、この端面13がイ
ンクで汚染されることがないものである。
【0015】(第2の実施形態)図2は、本発明に係る
カードの他の実施形態(第2の実施形態)を示す斜視図で
あって、カードの縁部近傍まで印刷を施す場合を説明す
る図である。図2において、20は、磁気情報記録領域
24を有するカードであり、22は、このカード20の
表面に設けたインク受容層を有する画像形成領域であ
る。また、21および23は、撥水処理を施したカード
縁部近傍およびカード側面を示す。
【0016】本第2の実施形態に係るカード20は、図
2に示すように、画像形成領域22をカード10の縁部
近傍21まで形成したものである。そして、カード20
の縁部近傍21及び側面23に撥水処理を施すことによ
り、この縁部近傍21を含む側面23がインクで汚染さ
れることがないものである。
【0017】上記第1,第2の実施形態における撥水処
理としては、撥水性を付与する物質をカード側面13
(→図1参照)、または、カードの縁部近傍21および側
面23(→図2参照)に担持させることで実施することが
できる。この撥水性を付与する物質(撥水剤)としては、
特に限定するものではないが、以下に挙げるフッ素系化
合物やシリコーン系化合物を使用することができる。
【0018】フッ素系化合物の具体例としては、フロロ
アルキルポリシロキサンと高級アルコールとのランダム
ブロックまたはグラフト共重合体であって、水溶性であ
るものが挙げられる。そして、この水溶性フッ素化合物
は、フッ素樹脂エマルジョンの形態であってもよく、例
えば、フロロシリコーンオイルを水中に安定に分散させ
たエマルジョン形態のものを使用することができる。
【0019】また、フッ素系化合物として、離型剤とし
て使用されているフッ素置換アルキルエステル,パーフ
ルオロアルキルカルボン酸塩などのフッ素系界面活性剤
を利用することも可能であり、その具体例としては、ダ
イフリー(ダイキン工業社製)、ルミフロン,フルオン,
アフロン,アサヒガード(以上、旭硝子社製)、スミフル
ノン(住友化学社製)、エラスガード(第一工業製薬社製)
などが挙げられる。
【0020】さらに、フッ素系化合物として、上記以外
のフッ素系界面活性剤を利用することもでき、例えば、
フタージェント(ネオス社製),ロダイン(チバガイギー
社製),ゾニール(デュポン社製),モンフロア(ICI社
製),サーフロン(旭硝子社製),ユニダイン(ダイキン工
業社製),メガファック(大日本インキ社製),フロラー
ド(3M社製)などを使用することができる。
【0021】一方、シリコーン系化合物の具体例として
は、ポリアルキルまたはポリアリルシロキサン(ジメチ
ルシロキサン,フェニルシロキサン等)と、高アルコー
ル(エチレングリコール,トリメチロールプロパン,ペ
ンタエリトリット,ソルビトール等)とのランダム、ブ
ロックまたはグラフト共重合体であって、水溶性である
ものが挙げられる。
【0022】また、シロキサン化合物とヒドロキシメタ
クリル酸との水溶性共重合体も好ましい例として挙げら
れる。このシリコーン化合物は、シリコーンエマルジョ
ンの形態であってもよく、具体的には、シリコンオイル
[シロキサン骨格(Si−O−Si)からなるポリジメチ
ルシロキサン]を水中に安定に分散させたエマルジョ
ン、または、ジメチルシロキサンモノマーを乳化重合さ
せて得られたものが挙げられる。(これらの分子中のメ
チル基の一部は、エポキシ基,アミノ基または反応性の
水素などに置換させたものであってもよい。)
【0023】さらに、これらシリコーン系化合物とし
て、離型剤として市販されているものを利用することも
可能であり、その例としては、溶剤型のSD7223,SD722
6,SD7229,エマルジョン型のBY22-826,SH490,SM870
1,SM8706,SH7028A,SH7036,SM7060(以上、東レダウ
コーニングシリコーン社製)、エマルジョン型のKMシリ
ーズ、溶剤型のKS774,KS3703(以上、信越シリコーン社
製)、TSWシリーズ、TSMシリーズ、YMRシリーズ(以上、
東芝シリコーン社製)などが挙げられる。また、シリコ
ーン系界面活性剤を利用することも可能であり、例えば
ポリメチルシロキサン型界面活性剤が挙げられる。
【0024】前記第1,第2の実施形態において、カー
ド10,20の基材としては、種々のものを使用するこ
とができるが、カード材料として通常使用されている紙
や、PVC(ポリ塩化ビニル),PET(ポリエチレンテ
レフタレート)などが好適である。そして、これらの基
材には、後記するインク受容層の接着強度を向上させる
などの目的で、コロナ放電処理やアンダ−コ−ト処理を
行うこともできる。
【0025】(第3の実施形態)前記第1,第2の実施
形態では、撥水処理を施した例であるが、本発明は、前
記した撥水剤による撥水処理に限定されるものではな
く、水分散型または非水分散型の樹脂エマルジョン、あ
るいは、水分散型または非水分散型のワックスエマルジ
ョンを、カード側面13(→図1参照)、または、カード
の縁部近傍21および側面23(→図2参照)に塗布する
こともできる。これにより、前記第1,第2の実施形態
のカード10,20と同様、カード側面13、または、
カードの縁部近傍21を含む側面23がインクで汚染さ
れることがない。
【0026】上記水分散型または非水分散型の樹脂エマ
ルジョン、あるいは、水分散型または非水分散型のワッ
クスエマルジョンについて、具体的に例示すると、アク
リル系樹脂エマルジョン,ポリエチレンワックス,パラ
フィンワックス,カナバワックス,マイクロクリスタリ
ンワックスなどを挙げることができる。
【0027】(第4の実施形態)本第4の実施形態に係
るカードは、前記第1〜第3の実施形態において、特に
カードの基材として疎水性樹脂としたもの、つまり、カ
ードを疎水性樹脂で作製したものである。カ−ドそれ自
体疎水性であることから、カード側面またはカードの縁
部近傍を含む側面がインクで汚染されることがなく、本
発明で意図する作用効果をより一層発揮させることがで
きる。
【0028】上記カード基材としての疎水性樹脂につい
て、具体的に例示すると、アルキッド樹脂,フェノ−ル
樹脂,ポリエステル樹脂,ウレタン樹脂,アクリル樹
脂,塩化ビニル樹脂,キシレン樹脂,ポリエチレン樹
脂,ポリスチレン樹脂,フッ素樹脂,シリコ−ン樹脂,
ロジン樹脂,クマロンインデン樹脂,酢酸ビニル樹脂,
エポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0029】本発明において、カードの基材に形成する
インク受容層(画像形成領域のインク受容層)としては、
特に限定するものではないが、アルミナ水和物の多孔質
層が好適である。その理由は、アルミナ水和物、即ち、
ベーマイト(Al2O3・nH2O,n=1〜1.5)は、インク吸収性
が良好であると共に、色素を選択的によく吸収し、色濃
度が高く鮮明な画像が得られるからである。
【0030】本発明で好適なアルミナ水和物多孔質層に
ついて、より詳細に説明すると、この多孔質層は、その
細孔構造が、実質的に半径1〜15nmの細孔からなり、
細孔容積が0.3〜1.0cc/gであることが、十分な吸収
性を有し、かつ透明性もあるので好ましい。この範囲の
細孔構造を有するアルミナ水和物多孔質層を用いること
により、基材の質感を損なわずにインクの吸収性等の必
要とされる物性を付与することができる。また、アルミ
ナ水和物多孔質層の平均細孔半径が3〜7nmの範囲であ
れば、さらに好ましい。(なお、細孔径分布の測定は、
窒素吸脱着法による。)
【0031】上記のような細孔構造を有するアルミナ水
和物の多孔質層を形成するには、アルミナゾルにバイン
ダーを加えてスラリー状とし、ロールコーター,エアナ
イフコーター,ブレードコーター,ロッドコーター,バ
ーコーター,コンマコーターなどを用いて基材上に塗布
し、乾燥する方法を採用することができる。
【0032】アルミナ水和物多孔質層に用いられるバイ
ンダーとしては、でんぷんやその変性物,ポリビニルア
ルコールおよびその変性物,SBR(ブタジエンスチレ
ンゴム)ラテックス,NBR(ブタジエンアクリロニトリ
ルゴム)ラテックス,ヒドロキシセルロース,ポリビニ
ルピロリドン等の有機物を用いることができる。
【0033】バインダーの使用量は、少ないと、アルミ
ナ水和物多孔質層の強度が不十分になり、逆に多すぎる
と、インクの吸収量や色素の担持量が低くなるので、ア
ルミナ水和物の5〜60重量%程度が好ましい。
【0034】アルミナ水和物多孔質層の厚さは、薄すぎ
ると、インクの吸収量や色素の吸着量が十分でなく、色
濃度の低い印刷物しか得られないので好ましくない。逆
に厚すぎると、多孔質層の強度が低下したり、透明性が
減少して記録物の質感が損なわれるので好ましくない。
アルミナ水和物多孔質層の好ましい厚さは、1〜50μm
である。
【0035】なお、本発明に係るカ−ドの種類を例示す
ると、磁気カード,接触型ないしは非接触型のICカー
ド,テレフォンカード,キャッシュカード,クレジット
カード,オレンジカード,プリベートカード,定期券,
バスカード,CD−R,CD−ROM,DVDなどを挙
げることができる。
【0036】
【実施例】次に、本発明の実施例およびそれに対応する
比較例を挙げ、本発明に係るカードについて具体的に説
明する。なお、以下の実施例1〜3は、前記した「カー
ドの縁部(端部)までめいっぱいに画像を形成する場合の
例(図1参照)」である。
【0037】(実施例1)100μm厚の白色PETに
インク受容層(30μm厚のアルミナ水和物の多孔質層)
を有する光沢フイルム(MJA4SP6:セイコ−エプ
ソン社製のス−パ−フアイン専用光沢フイルム)、およ
び、350μm厚のPETを2枚張り合わせた700μ
m厚の積層基材を準備した。そして、上記光沢フイルム
を粘着加工して上記積層基材を張り合わせ、その端面に
フッ素系化合物をコーテングして撥水処理を施し、画像
形成可能なカードを作製した。
【0038】このカードを試作プリンタ(インクジェッ
ト式プリンタ)に固定した後、カラー画像をはみ出し印
刷した。その際、このカードの端面にインク吸収体(ウ
レタンフォーム)を接触させ、はみ出したインクを吸収
させた。得られた記録物は、その端面が汚染されておら
ず、きれいな画像に仕上がった記録物を得ることができ
た。
【0039】(実施例2)前記実施例1における“フッ
素系化合物によるコーテング”に代えて、“スチレン−
アクリル系エマルジョンによるコーテング”を施し、画
像形成可能なカードを作製した。このカードを使用し、
前記実施例1と同様にして、カラー画像をはみ出し印刷
した。この実施例2においても、前記実施例1と同様、
その端面が汚染されておらず、きれいな画像に仕上がっ
た記録物を得ることができた。
【0040】(実施例3)カード基材として1mm厚の
PVC(ポリ塩化ビニル)を準備し、この基材上に約30
μm厚のアルミナ水和物の多孔質層を次のように形成し
た。
【0041】アルミニウムアルコキシドの加水分解・解
膠法で合成した固形分18重量%のアルミナゾル100
g,ポリビニルアルコール6.2重量%水溶液32gを
混合し、このアルミナゾル塗工液を、ダイコーターを用
いて、前記カード基材に塗工し、乾燥した後140℃で
熱処理した。得られたベーマイト多孔質上に、一次粒子
径20から30nmのコロイダルシリカとシラノール変
性ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:商品名“R
-1130”)からなる固形分5重量%の塗工液を塗布し、さ
らに、140℃で熱処理し、1μmの表面処理層を形成
し、総厚約30μmのインク受容層を形成した。
【0042】次に、その端面にフッ素系化合物をコーテ
ングして画像形成可能なカードを作製した。得られたカ
ードを、前記実施例1と同様にして、カラー画像をはみ
出し印刷した。得られた記録物は、その端面が汚染され
ておらず、前記実施例1と同様、きれいな画像に仕上が
った記録物を得ることができた。
【0043】(比較例1)端面にフッ素系化合物をコー
テングしない以外は、前記実施例1と同様にしてインク
受容層を有するカードを作製した。得られたカードを、
同じく前記実施例1と同様にして、カラー画像をはみ出
し印刷した。この比較例1では、インクがカード端面か
らはみ出し、その端面が汚染された記録物が得られた。
【0044】(比較例2)端面にフッ素系化合物をコー
テングしない以外は、前記実施例3と同様にしてインク
受容層を有するカードを作製した。得られたカードを、
同じく前記実施例3と同様にして、カラー画像をはみ出
し印刷した。この比較例2でも、インクがカード端面か
らはみ出し、その端面が汚染された記録物が得られた。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る画像形成可能なカードは、
以上詳記したとおり、表面および/または裏面にインク
受容層を有するカードであって、その端面もしくは縁部
近傍を含む端面がインクを吸収しないように構成してな
ることを特徴とし、これにより、画像形成時において、
画像形成領域がカード縁部からはみ出しても、また、縁
部近傍まで形成した画像領域からインクがはみ出して
も、カード端面もしくは縁部近傍を含む端面が汚染され
ることがない効果が生じる。
【0046】また、本発明に係る記録物は、上記画像形
成可能なカードに、インクジェット式プリンタを用いて
画像を形成したものであり、カードの縁部(端部)までめ
いっぱいに画像を形成した場合やカード縁部近傍まで印
刷を施した場合であっても、カード端面ないしはカード
縁部近傍を含む端面が汚染されることなく、きれいな画
像に仕上がった記録物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカードの一実施形態を示す斜視図
である。
【図2】本発明に係るカードの他の実施形態を示す斜視
図である。
【符号の説明】
10,20 カ−ド − ,21 カード縁部近傍 12,22 画像形成領域 13,23 カード側面 14,24 磁気情報記録領域 15, − インク吸収体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面および/または裏面にインク受容層
    を有する画像形成可能なカードにおいて、該カードの端
    面もしくは縁部近傍を含む端面がインクを吸収しないよ
    うに構成してなることを特徴とする画像形成可能なカー
    ド。
  2. 【請求項2】 前記インクを吸収しない構成として、前
    記カードの端面もしくは縁部近傍を含む端面に撥水処理
    を施してなることを特徴とする請求項1に記載の画像形
    成可能なカード。
  3. 【請求項3】 前記インクを吸収しない構成として、前
    記カードの端面もしくは縁部近傍を含む端面に疎水性樹
    脂エマルジョンまたはワックスエマルジョンをコ−ティ
    ングしてなることを特徴とする請求項1に記載の画像形
    成可能なカード。
  4. 【請求項4】 前記撥水処理、あるいは、前記疎水性樹
    脂エマルジョンまたはワックスエマルジョンが、前記カ
    ードの全側面に施されていることを特徴とする請求項2
    または3に記載の画像形成可能なカード。
  5. 【請求項5】 前記カードの基材が、疎水性樹脂である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成可能なカー
    ド。
  6. 【請求項6】 前記インク受容層が、アルミナ水和物の
    多孔質層からなることを特徴とする請求項1に記載の画
    像形成可能なカード。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の画像形
    成可能なカードに、インクジェット記録方式で画像を形
    成してなることを特徴とする記録物。
JP9293894A 1997-10-27 1997-10-27 画像形成可能なカード及び該カードを用いた記録物 Pending JPH11129658A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9293894A JPH11129658A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 画像形成可能なカード及び該カードを用いた記録物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9293894A JPH11129658A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 画像形成可能なカード及び該カードを用いた記録物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11129658A true JPH11129658A (ja) 1999-05-18

Family

ID=17800537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9293894A Pending JPH11129658A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 画像形成可能なカード及び該カードを用いた記録物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11129658A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6530633B2 (en) 2000-05-15 2003-03-11 Seiko Epson Corporation Card printing method and apparatus
JP2006067834A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Daiwa Seiko Inc 釣り具用表面処理剤
JP2013022826A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Seiko Epson Corp 画像記録装置、画像記録方法、プログラム、プログラム記録媒体
JPWO2014041812A1 (ja) * 2012-09-12 2016-08-18 コニカミノルタ株式会社 インクジェット塗布組成物を用いたパターニング方法およびled装置の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6530633B2 (en) 2000-05-15 2003-03-11 Seiko Epson Corporation Card printing method and apparatus
JP2006067834A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Daiwa Seiko Inc 釣り具用表面処理剤
JP2013022826A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Seiko Epson Corp 画像記録装置、画像記録方法、プログラム、プログラム記録媒体
JPWO2014041812A1 (ja) * 2012-09-12 2016-08-18 コニカミノルタ株式会社 インクジェット塗布組成物を用いたパターニング方法およびled装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3443940B2 (ja) インクジェット記録型カードの製造方法およびインクジェット記録型カード用記録媒体
EP0759365B2 (en) Ink jet recording material and producing process thereof
ATE262418T1 (de) Aufzeichnungsmedium und verfahren zu seiner herstellung
JPH068649A (ja) カード及びその製造方法
JP3398475B2 (ja) インクジェット記録シートの製造方法
JPH11129658A (ja) 画像形成可能なカード及び該カードを用いた記録物
JP3398478B2 (ja) インクジェットプリンター用記録シートの製造方法
JP4441437B2 (ja) 熱転写受像シート
EP0919399B1 (en) Backing layer for receiver used in thermal dye transfer
JPH09175004A (ja) インクジェット記録材料
JP4124578B2 (ja) 熱転写受像シート
JPH09175052A (ja) 熱転写受像シート
CN111356594A (zh) 用于耐用标签的吸墨层
JPH11129611A (ja) インクジェット記録用記録媒体及びその製造方法
JPH08258397A (ja) インクジェット記録媒体
JPH01146785A (ja) インクジエツト記録シート
JPH10157278A (ja) インクジェット記録用シ−ト
JP2000343810A (ja) インクジェット記録シート
WO2000041889A1 (en) Receiver medium for ink jet printing
JP2002178631A (ja) インクジェット記録用シート
JP2002059640A (ja) インクジェット記録材料
JP2001322351A (ja) インキジェット印刷方法、インキジェット印刷システムおよび印刷物
JP2004345315A (ja) インクジェット記録用シート
JPH0924676A (ja) 熱転写受容シート
JPH10264510A (ja) 記録用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050111

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050719

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02