JPH11129383A - 包装材 - Google Patents

包装材

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JPH11129383A
JPH11129383A JP6682798A JP6682798A JPH11129383A JP H11129383 A JPH11129383 A JP H11129383A JP 6682798 A JP6682798 A JP 6682798A JP 6682798 A JP6682798 A JP 6682798A JP H11129383 A JPH11129383 A JP H11129383A
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橋 功 高
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田 順 一 安
Takashi Funato
戸 孝 船
Shigenobu Yoshida
田 重 信 吉
Mitsuru Matsuyama
山 満 松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内容物の金属粉混入の有無の検査を容器の外
側から金属探知器で行うことができ、光遮断性、ガスバ
リヤー性に優れた包装材を提供する。 【解決手段】 ヒートシール性樹脂接着層(Ia)/不
透明度が80%以上の微多孔性樹脂延伸フィルム基層
(I)/ガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)/無機酸
化物の薄膜層(III)からなる積層物、或いは、印刷
(P)/不透明度が80%以上の微多孔性樹脂延伸フィ
ルム基層(I)/無機酸化物薄膜層(III)を設けたガス
バリヤー性樹脂フィルム層(II)/ヒートシール性樹脂
接着層(IV)からなる積層物が下記の(i)及び(ii)
の物性を示すものであることを特徴とする包装材。 (i) 透湿度(JIS Z−0208)が5g/m2
・24hr以下、(ii) 酸素透過度(JIS Z−1
707)が5cc/m2 ・24hr・atm以下。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、茶、コーヒー豆、
入浴剤、医薬、農薬、肥料、キャンディ(あめ)、等の
粉体や、ミリン、酒、果汁ジュース等の液体の包装等に
適した包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、茶、コーヒー豆、入浴剤、医薬、
農薬、肥料、キャンディ(あめ)、等の粉体や、ミリ
ン、酒、果汁ジュース等の液体の包装には、水蒸気や酸
素の透過防止、可視光線の透過防止が要求され、一般に
は、 ワックスコート印刷紙の裏面にアルミニウム箔を、
その裏面にエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・
酢酸ビニル共重合体等のヒートシール性樹脂層を設けた
積層物よりなる不透明な包装材、や 二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム/ポ
リエチレンフィルム接着層/アルミニウム箔/二軸延伸
ポリプロピレンフィルム/ポリエチレンヒートシール性
フィルムの積層物よりなる不透明な包装材がカートンボ
ックス、可撓性包装袋に成形されて使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記粉体の包装袋は、
一般に、茶、コーヒー豆、医薬品の内容物を袋内に充填
した後、内容物内に金属粉の異物が混入していないか検
査した後、袋の開放口をヒートシールし、出荷や保管し
ていた。しかし、開封中の検査は、塵や異物の袋入への
混入の機会を与えることとなるので、充填、開放口をヒ
ートシール後に金属粉混入の検査ができる包装材の提供
が市場から望まれている。また、従来の包装材は焼却
後、アルミニウム箔が燃えクズとして残り、その処理に
手間や時間を必要とする欠点がある。本発明は、充填、
開放口のヒートシール後に金属検査が可能で、使用後
は、完全に燃焼が可能、或いは再生可能な包装材の提供
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の包装材の第一番
目の発明は、不透明度(JIS P−8138)が80
%以上の微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)の一方の
面にヒートシール性樹脂接着層(Ia)を積層し、もう
一方の面にガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)を積層
して、該ガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)の基層
(I)と反対側の面に無機酸化物の薄膜層(III)を積層
した積層物であって、該積層物が下記の(i)及び(i
i)の物性を示すものであることを特徴とする包装材。 (i) 透湿度(JIS Z−0208)が5g/m2
・24hr以下、(ii) 酸素透過度(JIS Z−1
707)が5cc/m2 ・24hr・atm以下。
【0005】本発明の包装材の第二番目の発明は、不透
明度(JIS P−8138)が80%以上の微多孔性
樹脂延伸フィルム基層(I)の一方の面に印刷(P)が
施され、基層(I)のもう一方の面に無機酸化物薄膜層
(III)を設けたガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)が
設けられており、該ガスバリヤー性樹脂フィルム層(I
I)の前記基層(I)の印刷された面とは反対側の面に
ヒートシール性樹脂接着層(IV)を積層した積層物であ
って、該積層物が下記の(i)及び(ii)の物性を示す
ものであることを特徴とするものである。 (i) 透湿度(JIS Z−0208)が5g/m2
・24hr以下、(ii) 酸素透過度(JIS Z−1
707)が5cc/m2 ・24hr・atm以下。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の包装材について詳
細に説明する。 [I] 包装材の構造 本発明の包装材の構造は、ヒートシール性樹脂接着層
(Ia)/不透明度が80%以上の微多孔性樹脂延伸フ
ィルム基層(I)/ガスバリヤー性樹脂フィルム層(I
I)/無機酸化物の薄膜層(III)からなる積層物、或い
は、印刷(P)/不透明度が80%以上の微多孔性樹脂
延伸フィルム基層(I)/無機酸化物薄膜層(III)を設
けたガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)/ヒートシー
ル性樹脂接着層(IV)からなる積層物であり、具体的に
は、図1及び図3の本発明の包装材の実施例の断面拡大
図に示すような積層物である。該積層物は、透湿度(J
IS Z−0208)が5g/m2 ・24hr以下、及
び酸素透過度(JIS Z−1707)が5cc/m2
・24hr・atm以下の物性を示すものである。ま
た、この様な特性を有していることから、これを加工す
ることにより図2及び図4に示すような煎茶用袋として
用いることができる。図1は本発明の第一番目の発明の
一実施例の包装材の断面拡大図であり、図2はこれを加
工した煎茶用袋の斜視図である。図3は本発明の第二番
目の発明の一実施例の包装材の断面拡大図であり、図4
はこれを加工した煎茶用袋の斜視図である。図中、Iは
微多孔性樹脂延伸フィルム、Iaはヒートシール性樹脂
接着層、Ibは必要により設けられる接着層、IIはガス
バリヤー性樹脂フィルム層、III は無機酸化物薄膜層、
IVはヒートシール性樹脂層、Pは印刷である。必要によ
り行なわれる印刷Pは、無機酸化物面に行っても、微多
孔性樹脂延伸フィルムの表面に行っても、図1に示すよ
うにガスバリヤー性樹脂フィルムの裏面に行ってもよ
い。なお、図3において印刷Pはヒートシール性樹脂接
着層(IV)と接するガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)
面に設けても良い。
【0007】[II] 積層物の層構成 (1) 微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I) (a) 物 性 上記微多孔性樹脂延伸フィルム(I)は、包装材に腰強
度と不透明にして印刷の識別を容易とならしめるのと、
光線透過率を低くするのに寄与するもので、不透明度
(JIS−P8138)が80%以上、好ましくは85
〜100%のものである。
【0008】(b) 種 類 かかる微多孔性樹脂延伸フィルムとしては、例えば次の
〜のものが挙げられる。
【0009】 無機又は有機充填剤を8〜65重量%
の割合で含有する微多孔を有する熱可塑性樹脂の二軸延
伸フィルム(特公昭54−31032号公報、米国特許
第3,775,521号明細書、米国特許第4,19
1,719号明細書、米国特許第4,377,616号
明細書、米国特許第4,560,614号明細書等)。 白色無機微細粉末を0〜40重量%含有する一軸ま
たは二軸延伸熱可塑性フィルムをコア層とし、このコア
層の両面又は片面に白色無機微細粉末を10〜65重量
%含有する熱可塑性樹脂の一軸延伸フィルムを紙状層と
して設けた合成紙(特公昭46−40794号公報、特
開昭57−149363号公報、特開昭57−1818
29号公報等)。
【0010】合成紙 この合成紙は、2層構造であっても、コア層の表裏面に
一軸延伸フィルムの紙状層が存在する3層構造(特公昭
46−40794号公報、米国特許第4318950号
明細書)であっても、紙状層とコア層間に他の樹脂フィ
ルム層が存在する3層〜7層の合成紙(特公昭50−2
9738号公報、特開昭57−149363号公報、特
開昭56−126155号公報、特開昭57−1818
29号公報、米国特許第4,472,227号明細書)
であってもよい。また、これら合成紙の裏面にプロピレ
ン・エチレン共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸
共重合体の金属塩(Na、Li、Zn、K)、塩素化ポ
リエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の基層
(I)の樹脂よりも低融点の樹脂よりなるヒートシール
層(Ia)を設けた3層以上の合成紙であってもよい
(特公平3−13973号公報)。
【0011】合成紙の製造 3層構造の合成紙の製造方法は、例えば、無機微細粉末
を0〜40重量%、好ましくは8〜25重量%含有する
熱可塑性樹脂フィルムを、該樹脂の融点より低い温度で
一方向に延伸して得られる一軸方向に配向したフィルム
の両面に、無機微細粉末を8〜65重量%含有する熱可
塑性樹脂の溶融フィルムを積層し、次いで前記方向と直
角の方向にこの積層フィルムを延伸するものであり、そ
れにより得られる合成紙は紙状層が一軸方向に配向し、
微細な空隙を多数有するフィルムであり、コア層は二軸
方向に配向した積層構造物である。
【0012】 上記の合成紙の紙状層側に、更に、
無機微細粉末を含有しない肉厚0.1〜20μmの透明
な熱可塑性樹脂ラミネート層が設けられた構造の高い光
沢の印刷が可能な合成紙(特公平4−60437号公
報、特公平1−60411号公報、特開昭61−374
8号公報、米国特許第4,663,216号明細書)、
例えば、熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルムをコア層と
し、無機微細粉末を8〜65重量%含有する熱可塑性樹
脂の一軸延伸フィルムよりなる表面層と裏面層を有する
複層フィルムを支持体とし、この支持体の表面層側に無
機微細粉末を含有しない熱可塑性樹脂の透明フィルム層
を設け、更に帯電防止機能を有するプライマー塗布層が
設けられた合成紙(特開昭61−3748号公報)、あ
るいは、熱可塑性樹脂フィルムの二軸延伸フィルムをコ
ア層とし、このコア層の少なくとも片面に、無機微細粉
末を8〜65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂の一
軸延伸フィルムよりなる紙状層と、熱可塑性樹脂フィル
ムの一軸延伸フィルムよりなる表面層とのラミネート物
が備えられている合成紙であって、前記表面層の肉厚
(t)は、紙状層に存在する無機微細粉末の平均粒径を
(R)としたとき、次式(1)を満足することを特徴と
する複層樹脂フィルムよりなる合成紙である(特公平1
−60411号公報)。 R≧t≧0.1×R ・・・ (1) この複層構造の合成紙も、の合成紙と同じくヒート
シール性樹脂層(Ia)が裏面に設けられたものであっ
てもよい。
【0013】微多孔性樹脂延伸フィルムの物性 これら微多孔性樹脂延伸フィルムは、フィルム内部に微
細なボイドを有する延伸樹脂フィルムよりなる微多孔性
の合成紙であって、その不透明度(JIS P−813
8)が80%以上、好ましくは85%以上で、次式
(2)で算出される空孔率が10〜60%、好ましくは
15〜45%、肉厚が30〜300μm、好ましくは5
0〜150μmの微多孔性合成紙が挙げられる。 ρ0 :延伸前の樹脂フィルムの密度 ρ :延伸後の樹脂フィルムの密度 (c) 素 材
【0014】熱可塑性樹脂 合成紙の素材とな熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィ
ン樹脂、例えば、高密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ(4−メチルペンテン−1)等、ポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートおよびこれらの混合物を例示することができる。こ
れらの中でも耐水性、耐薬品性の面からポリプロピレ
ン、高密度ポリエチレン、が好ましい。また、コア層に
ポリプロピレンを用いる場合は、延伸性を良好とするた
めポリエチレン、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル
共重合体等のポリプロピレンよりも融点が低い熱可塑性
樹脂を3〜25重量%配合するのがよい。
【0015】無機微細粉末 また、無機微細粉末としては炭酸カルシウム、焼成クレ
イ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チタン、硫酸バ
リウム等、粒径が0.03〜7ミクロンのものが使用さ
れる。延伸倍率は縦、横方向とも4〜10倍が好まし
く、延伸温度は樹脂がプロピレン単独重合体(融点16
4〜167℃)のときは130〜162℃、高密度ポリ
エチレン(融点123〜134℃)のときは110〜1
20℃、ポリエチレンテレフタレート(融点246〜2
52℃)のときは104〜120℃である。また、延伸
速度は50〜350m/分である。微多孔性樹脂延伸フ
ィルム基層(I)の肉厚は、30〜300μm、好まし
くは40〜100μmである。 (2) ヒートシール性樹脂接着層(Ia)、(IV) ヒートシール性樹脂接着層は、包装材を袋、カートンボ
ックスに二次加工する際に加熱により溶融接着するに寄
与する。
【0016】感熱性接着剤樹脂 かかる感熱性接着剤樹脂としては、エチレン・アクリル
酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、低密度ポ
リエチレン、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体の
金属塩(いわゆるサーリン)、塩素化ポリエチレン、塩
素化ポリプロピレン等の融点が60〜135℃のものが
用いられる。
【0017】積 層 これらは、前述のように微多孔性樹脂延伸フィルム
(I)製造時に同時にヒートシール性樹脂フィルム層
(Ia)をラミネートして製造してもよいし、微多孔性
樹脂延伸フィルム(I)の裏面にヒートシール性樹脂
(Ia)を押出ラミネートしてもよいし、微多孔性樹脂
延伸フィルム(I)の裏面にこれらヒートシール性樹脂
(Ia)をトルエン、キシレン、テトラリン等の有機溶
剤に溶解ないし分散した樹脂溶液を塗布し、乾燥して形
成させてもよい。また、包装材表面に光沢を寄与した
り、包装材をカートンボックス用途に用いる場合は、無
機酸化物薄膜層(III)の表面にヒートシール性樹脂層
(IV)を設けるのが好ましい。
【0018】肉 厚 ヒートシール性樹脂接着層(Ia)、(IV)の肉厚は、
1〜50μm、好ましくは2〜40μmである。 (3) ガスバリヤー性樹脂フィルム層(II) (a) 素 材
【0019】ガスバリヤー性樹脂 ガスバリヤー性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等の飽和ポ
リエステル、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン6,
6等のポリアミド、芳香族ポリカーボネート、ポリ塩化
ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の
透湿度(JIS Z−0208)が100g/m2 ・2
4hr以下、好ましくは50g/m2 ・24hr以下、
酸素透過度(JIS Z−1707)が300cc/m
2 ・24hr・atm以下、好ましくは200cc/m
2 ・24hr・atm以下のものが用いられる。このガ
スバリヤー性樹脂フィルム層は延伸されていても、延伸
されてなくてもよい。
【0020】肉 厚 ガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)の肉厚は6〜40
μm、好ましくは8〜20μmである。 (4) 無機酸化物薄膜(III) 包装材のガスバリヤー性を向上させるためにガスバリヤ
ー性樹脂フィルム層(II)の表面に無機酸化物薄膜(II
I)が設けられる。
【0021】素 材 無機酸化物薄膜としては、非晶性のAl2 3 、SiO
x 、SnOx 、ZnOx 、IrOx (xは1〜2の数)
等の5〜600nm、好ましくは20〜500nmのも
のが使用される。5nmより薄いと、ガスバリヤー性が
不充分である。600nmより厚いと、透明性が悪く、
無機酸化物薄膜自体に亀裂や剥離が生じ易くなる。無機
酸化物薄膜は、光線透過率75%以上の透明なものが好
ましい。
【0022】厚 み 蒸着膜の厚み5〜600nmは、透明性、蒸着速度、ガ
スバリヤー性、フィルムの巻取性等から制約される。
【0023】蒸着法 蒸着法としては、高周波誘導加熱方式の蒸着機内で成形
品を真空下(1×10-6〜1×10-3トール)で無機酸
化物を蒸着する方法(特公昭53−12953号、特開
昭62−101428号公報参照);予め排気し、真空
下蒸着機内で揮発した有機シリコン化合物、酸素及び不
活性ガスを含むガス流れをマグネトロングロー放電によ
ってプラズマを発生させてSiOx を該蒸着機内で成形
品に蒸着させる方法(特開昭64−87772号公報、
米国特許第4,557,946号明細書、米国特許第
4,599,678号明細書)等がある。また、199
0年11月発刊の工業材料、第38巻、第14号の第1
04〜105頁で、イオンプレーティング法、高周波プ
ラズマCVD法、電子ビーム(EB)蒸着法、スパッタ
リング法として分類され、その原理が紹介されている。
これら無機酸化物の中でも、珪素酸化物、非晶性の酸化
アルミニウムが透明性、加工性の面で好ましいが、ガス
バリヤー性の面では珪素酸化物の方がより好ましい。
【0024】上記酸化アルミニウムの結晶性又は非晶性
の判定は、CuのKα線を用いた通常のX線回折装置で
容易に測定できる。例えば、結晶性のα−Al2 3
含まれていると、回折角2θが43.39度や57.5
6度等の位置に明瞭な回折ピークが現れる。β−Al2
3 の場合は、回折角2θが66.65度や33.43
度等の位置回折ピークが現れる。これらの回折ピークの
半値幅から結晶の粒子サイズを測定することもできる。
この外、γ−Al2 3 、δ−Al2 3 等の他の結晶
性アルミニウムについても同様に固有の回折ピークが測
定できる。非結晶性の酸化アルミニウムの場合は、X線
回折装置では、特定の回折ピークは測定されない。ここ
で言う非結晶性の酸化アルミニウムとは、X線回折によ
って特定の回折が観測されないものである。
【0025】ガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)の種類
によって、該フィルム層(II)と無機酸化物薄膜(III) の
密着性が不足する場合には、ガスバリヤー性樹脂フィル
ム層(II)と無機酸化物薄膜(III) との間に、プライマー
(接着剤)を塗布することができる。
【0026】プライマー(接着剤) かかるプライマーとしては、例えばポリウレタン系プラ
イマーのポリエステルポリオール・ポリイソシアネー
ト、ポリエーテルポリオール・ポリイソシアネートを挙
げることができる。プライマーの塗布量は0.5〜5g
/m2 (固型分量)が一般的である。また、基層(I) と
無機酸化物薄膜層(III) を有するガスバリヤー性樹脂フ
ィルム層(II)の接着加工を容易とするため、図3に示す
ように無機酸化物薄膜層(III) をヒートシール性樹脂接
着剤層(Ib) で被覆しても良い。無機酸化物薄膜上に透
明なプラスチックの膜を形成するには、各種の透明なプ
ラスチックフィルムをラミネートするか、又は透明なプ
ラスチックの塗布膜を形成する。透明なプラスチックの
膜の形成には、ポリエチレンおよびエチレン系共重合
体、ポリプロピレンおよびプロピレン系共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリ塩化ビ
ニルおよびその共重合体等の塩化ビニル系樹脂、塩化ビ
ニリデン−塩化ビニル共重合体等の塩化ビニリデン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹
脂、等々の樹脂が使用できる。
【0027】積 層 微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)とガスバリヤー性
樹脂フィルム(II)との積層(接着)は、微多孔性樹脂
延伸フィルム(I)を製造する際に、ガスバリヤー性樹
脂フィルムを充填剤含有樹脂フィルムと共押出し、これ
を延伸して微多孔性樹脂延伸フィルム(I)とガスバリ
ヤー性樹脂フィルム(II)とのラミネート物を同時に製
造してもよいし、前記プライマー(Ib)を使用して両
者を接着してもよい。かかるプライマー(Ib)は、例
えばポリウレタン系プライマーが東洋モートン(株)の
EL−150(商品名)またはBLS−2080AとB
LS−2080Bの混合物として、ポリエステル系プラ
イマーが、同社のAD−503(商品名)として入手で
きる。かかるプライマーは坪量が0.5〜25g/m2
となるように塗布される。 (5) その他の層 包装材は、上述の微多孔性樹脂延伸フィルム(I)、ヒ
ートシール性樹脂フィルム(Ia)(IV)、ガスバリヤ
ー性樹脂フィルム(II)、無機酸化物薄膜(III)、プラ
イマー層(Ib)の他に、包装材の剛性、抗引裂性、光
線不透過性の向上を包装材に寄与させる為に織布、不織
布、光隠蔽層、パルプ紙、発泡樹脂層等をヒートシール
性樹脂接着層(Ia)と微多孔性樹脂延伸フィルム基層
(I)との間、ガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)と
微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)との間に設けても
よい。
【0028】織 布 包装材に、抗引裂性と縫製性、耐熱カール性、光線不透
過性を付与するのに用いられる織布は、40〜150デ
ニール、好ましくは50〜100デニールの縦糸と横糸
とを、それぞれ2.54cm当たり、50〜140本、
好ましくは60〜100本の割合で1本おきに交差させ
る平織法で織った坪量が50〜200g/m2 、好まし
くは、50〜200g/m2 の平織織布(ポンジー)で
ある(特開平7−52298号、同7−227941
号)。平織り織布の縦糸、横糸の素材としては、ナイロ
ン6、ナイロン6,6、ポリエチレンテレフタレート、
木綿、レーヨン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化エ
チレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン等が利
用できる。縦糸、横糸の径は、それぞれ40〜150デ
ニールで、同一径であっても、異なった径であっても良
いが、同一径の方が平滑性の面から好ましい。また、補
強のために2.54cm幅当たり、1〜2本の割合で縦
糸および/または横糸に他より太めの糸を用いてもよ
い。
【0029】不織布 不織布としては、短繊維を絡み合わせた不織布状物を加
熱加圧して得た坪量が12〜80g/m2 の不織布シー
ト、または該不織布状物に熱可塑性樹脂粉末を散布およ
び/または熱可塑性樹脂シートを積層し、次いでこれを
加熱加圧一体化した坪量が60〜200g/m2 の繊維
補強不織布シートが好ましい(特公平3−74180
号)。
【0030】短繊維を絡み合せた不織布状物を加熱加圧
して得られる繊維補強シートの製造方法は、特公昭37
−4993号公報、特開昭53−10704号公報、同
53−90404号公報、同53−119305号公
報、同53−122803号公報、同56−15500
号公報、同57−29700号公報、同57−3929
9号公報、同59−70600号公報、同57−617
96号公報、同57−139597号公報等に記載され
るように公知である。
【0031】通常、この不織布シートはポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等の熱可塑
性樹脂の開繊した短繊維(繊維太さ0.2〜15デニー
ル、繊維長1〜20mm)を水中に分散させた紙料を短
網または長網もしくは円網抄紙機を用いて抄紙した後、
120〜270℃の温度と5〜200kg/cm2 の圧
力をロール、プレスで抄造紙にかけることにより製造さ
れる。かかるシートは帝人(株)よりスパンボント#ユ
ニセルの商品名(タイプとして、RTタイプ、Bタイ
プ、BTタイプ)で販売されている。
【0032】この抄造の際、水分散液中にパルプ状粒子
を10〜90重量%の割合で配合させてもよい。パルプ
状粒子の原料としては芳香族ポリアミド、芳香族ポリエ
ステル等が挙げられる。また、ポリビニルアルコール繊
維状バインダーやポリエチレン、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂粉末を短繊維結
合剤として5〜30重量%配合してもよい。更に、顔
料、可塑剤、粘着調整剤、分散剤等を配合してもよい。
【0033】また、抄造法により得られた不織布状物に
熱可塑性樹脂の粉末を散布および/または熱可塑性樹脂
シートを積層し、次いでこれを加熱加圧一体化して不織
布シートを製造してもよい。粉末、シートの素材となる
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレ
ン、スチレン−ブタジエン−アクリルニトリル共重合
体、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール、ポリメチルメタアクリレート、ポ
リスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリエステ
ル、共重合ポリエステル、ポリブエニレンスルフィド、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミ
ド、ポリウレタン、ポリエーテルエステル、ポリエーテ
ルアミドおよびポリエステルアミドなどが挙げられ、こ
れらは2個以上混合して用いることができる。
【0034】更に、不織布シートは、特公昭48−32
986号公報に記載される製造方法により得られた不織
布合成紙、即ち、少なくとも75重量%が繊維用デニー
ルの不規則に配置された結晶性の且つ配向した合成有機
重合体のフィラメントから成るウェブを該フィラメント
に対し非溶解性の加熱流体に露出することにより該フィ
ラメントを空間的に間隔をおいて配置された多数の交叉
点で自己接合したウェブを、軽い圧縮力下に置いて拘束
を続け、しかる後に該フィラメントの収縮を防ぐのに十
分な温度にまで該ウェブの温度を低下させた後に始めて
該拘束力を取り去って製造した不織布合成紙であっても
よい。かかる不織布合成紙は、米国デュポン社より“タ
イベック”の商品名で販売されている。
【0035】包装材をカートンボックスに用いる為に、
包装材に剛性、折畳み性を付与するのに用いる層は、肉
厚80〜700μmのカートン紙、白ボール紙、発泡倍
率1.5〜5倍の発泡樹脂押出シート、無機微細粉末を
25〜55重量%含有する熱可塑性樹脂フィルム等であ
る(特開平5−245962号、同6−91795
号)。これら任意の層の接着には、既述のプライマー、
ヒートシール性樹脂が用いられる。
【0036】[II] 包装材の物性 本発明の包装材は、次の物性を満たす。 (i) 透湿度(JIS Z−0208)が5g/m2
・24hr以下、好ましくは2g/m2 ・24hr以
下、更に好ましくは1g/m2 ・24hr以下。 (ii) 酸素透過度(JIS Z−1707)が5cc
/m2 ・24hr・atm以下、好ましくは2cc/m
2 ・24hr・atm以下、更に好ましくは1cc/m
2 ・24hr・atm以下。かかる条件を満たすことに
より内容物の変質、品質の低下が防がれる。更に、コー
ヒー豆、高級煎茶、まっ茶、果汁ジュース、焼酎等の光
線の入射を嫌う内容物の包装に用いるには、包装材の全
光線透過率(JIS K−7105)が0%であること
が必要である。
【0037】各層の肉厚が薄く、光線の隠蔽性が不足す
るときは、微多孔性樹脂延伸フィルム(I)の裏面に、
オフセットまたはグラビア印刷により厚さ1〜5μmの
黒色ベタ印刷を行うことによって隠蔽層を形成するか、
微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)とガスバリヤー性
樹脂フィルム層(II)を接着するプライマー層の中に、
酸化チタンホイスカー、酸化チタン微細粒子等の白色充
填剤を多量(5〜75重量%)に含有させ、該プライマ
ー接着剤を2〜10g/m2 塗布することにより隠蔽層
を形成させ、包装材の全光線透過率を0%とする。
【0038】[III] 包装材の肉厚 包装材の肉厚は、包装袋の用途には、80〜350μ
m、好ましくは80〜150μmとして可撓性を持た
せ、カートンボックスの用途には350〜1,000μ
mとして形状保持性を与える。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の方法を具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0040】微多孔性樹脂延伸フィルムの製造 (例 1) (1)メルトフローレート(MFR)0.8g/10分
(ASTM D1238:230℃、2.16kg荷
重)のポリプロピレン(融点約164〜167℃)81
重量%に、高密度ポリエチレン3重量%および平均粒径
1.5μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成
物(a)を270℃の温度に設定した押出機にて混練さ
せた後、シート状に押し出し、更に冷却ロールにより冷
却して、無延伸シートを得た。そして、このシートを1
50℃の温度にまで再度加熱した後、ロール群の周速差
を利用して縦方向5倍の延伸を行って5倍縦延伸フィル
ムを得た。
【0041】(2)MFRが4g/10分のポリプロピ
レン(融点約164〜167℃)54重量%と、平均粒
径1.5μmの炭酸カルシウム46重量%とを混合した
組成物(b)を別の押出機にて210℃で混練させた
後、これをダイによりシート状に押し出し、これを上記
(1)の工程で得られた5倍縦延伸フィルムの両面に積
層し、三層構造の積層フィルムを得た。次いで、この三
層構造の積層フィルムを60℃の温度にまで冷却した
後、再び約155℃の温度にまで加熱してテンターを用
いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニー
リング処理し、60℃の温度にまで冷却し、両面をコロ
ナ放電処理した後、耳部をスリットして三層構造(一軸
延伸/二軸延伸/一軸延伸)の肉厚80μm(B/A/
B=10μm/60μm/10μm)の積層フィルム
で、不透明度87%、空孔率31%、密度0.78g/
cm3 、水蒸気透過率(透気度;温度40℃、相対湿度
90%)3.4g/m2 ・24hr、酸素透過率920
cc/m2 ・24hr・atm、全光線透過率14%の
延伸樹脂フィルムを得た。
【0042】(例 2)例1において、各層(B/A/
B)の肉厚が15μm/30μm/15μm(全厚60
μm)となるようにダイのリップの幅を変えて成形する
外は同様にして、不透明度82%、空孔率33%、密度
0.79g/cm3 、水蒸気透過率6.0g/m2 ・2
4hr、酸素透過率1,360cc/m2 ・24hr・
atm、全光線透過率21%の延伸樹脂フィルムを得
た。
【0043】(例 3) (1)MFR4g/10分のポリプロピレン(融点約1
64〜167℃)55重量%に、高密度ポリエチレン2
5重量%および平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム2
0重量%を混合した組成物を270℃の温度に設定した
押出機にて混練させた後、シート状に押し出し、更に冷
却ロールにより冷却して、無延伸シートを得た。
【0044】(2)そして、このシートを150℃の温
度にまで再度加熱させた後、縦方向5倍の延伸を行って
5倍縦延伸フィルムを得た。次いで、このフィルムを再
び155℃の温度にまで加熱して、テンターを用いて横
方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリング
処理して、60℃の温度にまで冷却し、両面をコロナ放
電処理後、耳部をスリットして密度が0.88g/cm
3 、不透明度86%、肉厚60μm、空孔率37%、水
蒸気透過率7.2g/m2 ・24hr、酸素透過率1,
680cc/m2 ・24hr・atm、全光線透過率2
3%の二軸延伸フィルムを得た。
【0045】(例 4)MFR4g/10分のポリプロ
ピレン(融点約164〜167℃)70重量%、高密度
ポリエチレン8重量%および平均粒径1.5μmの炭酸
カルシウム22重量%配合した物を(A)とし、MFR
20g/10分のポリプロピレン(融点約164〜16
7℃)40重量%および平均粒径1.5μmの炭酸カル
シウム60重量%配合した物を(B)とし、これらを別
々の押出機にて270℃で溶融混練し、配合物(A)が
コア層に、配合物(B)がその両側になる様に積層して
共押出し、冷却装置により冷却して無延伸の3層構造の
シートを得た。次いでこのシートを135℃に加熱した
後、縦方向に5倍延伸した1軸延伸フィルムを得た。更
にこのフィルム両面をコロナ放電処理を行って、3層構
造の延伸フィルムを得た。三層構造(一軸延伸/一軸延
伸/一軸延伸)の肉厚80μm(B/A/B=10μm
/60μm/10μm)の積層フィルムで、不透明度8
7%、空孔率29%、密度0.85g/cm3 、水蒸気
透過率(透気度;温度40℃、相対湿度90%)3.0
g/m2 ・24hr、酸素透過率920cc/m2 ・2
4hr・atm、全光線透過率16%の延伸樹脂フィル
ムを得た。
【0046】(例 5) (1)MFR0.8g/10分のポリプロピレン(融点
約164〜167℃)81重量%に、高密度ポリエチレ
ン3重量%および平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム
16重量%を混合した組成物(A)を270℃の温度に
設定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出
し、更に冷却装置により冷却して、無延伸シートを得
た。そして、このシートを150℃の温度にまで再度加
熱した後、縦方向5倍の延伸を行って5倍縦延伸フィル
ムを得た。
【0047】次いで、MFRが4g/10分のポリプロ
ピレン(融点約164〜167℃)54重量%と、平均
粒径1.5μmの炭酸カルシウム46重量%とを混合し
た組成物(B)、およびMFRが4g/10分(AST
M D1238:190℃、2.16Kg荷重)の低密
度ポリエチレン(融点約109〜113℃)(C)とを
それぞれ別々の押出機を用いて280℃で混練させた
後、これをダイによりシート状に押し出し、これを上記
(1)の工程で得られた5倍縦延伸フィルムの両面に積
層し、五層構造(C/B/A/B/C)の積層フィルム
を得た。次いで、この五層構造の積層フィルムを60℃
の温度にまで冷却した後、再び約155℃の温度にまで
加熱してテンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、1
65℃の温度でアニーリング処理し、60℃の温度にま
で冷却し、両面をコロナ放電処理した後、耳部をスリッ
トして五層構造(一軸延伸/一軸延伸/二軸延伸/一軸
延伸/一軸延伸)の肉厚90μm(C/B/A/B/C
=10μm/10μm/50μm/10μm/10μ
m)の積層フィルムで、不透明度86%、空孔率26
%、密度0.82g/cm3 、水蒸気透過率(透気度;
温度40℃、相対湿度90%)3.4g/m2 ・24h
r、酸素透過率1,260cc/m2 ・24hr・at
m、全光線透過率17%の延伸樹脂フィルムを得た。
【0048】(2)粒径0.8μmの炭酸カルシウムを
3重量%、MFR1.2g/10分のプロピレン・エチ
レンブロック共重合体を97重量%含有する樹脂組成物
(D)と、粒径1.0μmの炭酸カルシウム25重量
%、MFR1.2g/10分のプロピレン・エチレンブ
ロック共重合体28重量%、MFR4g/10分のプロ
ピレン単独重合体48重量%および低密度ポリエチレン
5重量%よりなる樹脂組成物(E)を、それぞれ別々の
押出機を用いて260℃で溶融混練後、一台のダイに供
給し、該ダイ内で積層(D/E/D=12μm/300
μm/12μm)後、前記(1)で得た五層延伸フィル
ムの片面に押出ラミネートし、ロールで圧縮冷却して肉
厚414μmの積層シートを得た。
【0049】(例 6)例1で得た複層延伸樹脂フィル
ムの片面に東洋モートン(株)のポリウレタン系アンカ
ーコート剤「BLS−2080A」と「BLS−208
0B」の混合物85重量部に、酸化チタン15重量部を
混合した接着剤を4g/m2 (固型分の割合)で塗布
し、次いで東レ(株)の平織りの織布「ポンジー#65
75」を圧着ロールを用いて貼着し、平織織布/隠蔽層
/延伸樹脂フィルムからなる複合シートを得た。このも
のの肉厚は126μm、不透明度は100%、全光線透
過率は0%であった。 SiO2 蒸着ガスバリヤー性フィルムの製造例:
【0050】(例 7)厚さ12μmのポリエチレンテ
レフタレート二軸延伸フィルム(縦方向3倍、横方向3
倍の延伸倍率)の片面に、イソシアネート化合物(日本
ポリウレタン工業社製コロネートL)と飽和ポリエステ
ル(東洋紡績社製バイロン300)とを50:50の割
合で配合したプライマーを塗布し、乾燥させて、厚さ約
0.1μmの樹脂層を形成した。次に、その樹脂層上
に、8×10-5Torrの真空下、高周波誘導加熱方式
で、純度99.9%のSiO2 を加熱蒸発させ、厚さ5
0nmのSiO2 膜を形成した。このものの水蒸気透過
度は1.0g/m2 ・24hr、酸素透過率は0.5c
c/m2 ・24hr・atm、全光線透過率は84%で
あった。
【0051】(例 8)ケイ素酸化物薄膜の厚さを30
0nmとした他は例7と同様にして、水蒸気透過度が
0.7g/m2 ・24hr、酸素透過率が0.4cc/
2 ・24hr・atm、全光線透過率が77%のSi
2 蒸着ポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィルム
を得た。このフィルム側にグラビア印刷を施した。 非晶性酸化アルミニウム蒸着ガスバリヤー性フィルムの
製造例
【0052】(例 9)厚さ12μmのポリエチレンテ
レフタレート二軸延伸フィルム(縦方向3倍、横方向3
倍の延伸倍率)の片面に、イソシアネート化合物(日本
ポリウレタン工業社製コロネートL)と飽和ポリエステ
ル(東洋紡績社製バイロン300)とを50:50の割
合で配合したプライマーを塗布し、乾燥させて、厚さ約
0.1μmの樹脂層を形成した。次に、その樹脂層上
に、8×10−5Torrの真空下、高周波誘導加熱方
式で、純度99.9%のAl2 3 を加熱蒸発させ、厚
さ100nmの非晶性酸化アルミニウム膜を形成した。
このAl2 3 蒸着ポリエチレンテレフタレート二軸延
伸フィルムは、水蒸気透過度3g/m2 ・24hr、酸
素透過率3cc/m2 ・24hr・atm、全光線透過
率86%であった。
【0053】(例 10)Al2 3 薄膜の厚さを50
0nmとした以外は例9と同様にして、水蒸気透過度2
g/m2 ・24hr、酸素透過率2cc/m2 ・24h
r・atm、全光線透過率85%の非晶性酸化アルミニ
ウム蒸着ポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィルム
を得た。
【0054】包装材の製造 実施例1 例1で得た肉厚80μmの微多孔性延伸樹脂フィルムの
表面にオフセット印刷を施した後、この両面に、東洋モ
ートン(株)のポリウレタン系プライマー「BLS−2
080A」と「BLS−2080B」の混合物85重量
部に、酸化チタン15重量部を混合した接着剤を各々、
4g/m2 (固型分)塗布し、次いで裏面側に密度0.
910g/cm3 、MFR 4g/10分肉厚30μm
の低密度ポリエチレンフィルムを接着し、反対側の印刷
面に例7で得たSiO2 蒸着ポリエチレンテレフタレー
ト二軸延伸フィルムのフィルム側を接着して肉厚が約1
34μmの包装材を製造した。この包装材の不透明度は
100%、全光線透過率は0%、水蒸気透過度は0.0
g/m2 ・24hr、酸素透過率は0.2cc/m2
24hr・atmであった。この包装材を2枚低密度ポ
リエチレンフィルム側が相対向するように重ね、10m
m幅で三方を190℃で30秒間ヒートインパルスシー
ルして縦180mm、横120mmの袋を袋の外から金
属探知器で金属粉が混入していないことを確認後形成し
た。この袋内に高級煎茶を50g充填し、開放口をヒー
トシールし、相対湿度75%、温度25℃の恒温室に3
ヵ月間放置した。次いで袋を開封し、煎茶の変色の有
無、風味を調べたが、いずれも包装前の新茶のそれらと
遜色がなかった。
【0055】実施例2 例2で得た肉厚60μmの微多孔性樹脂延伸フィルムの
両面に、東洋モートン(株)のポリウレタン系プライマ
ー混合物を各々0.5g/m2 (固型分)塗布し、次い
で、表面側に例8で得たSiO2 蒸着ポリエチレンテレ
フタレート二軸延伸フィルムの印刷面を接着し、他方の
面(裏)に肉厚40μmの低密度ポリエチレンフィルム
を接着して肉厚約113μm、水蒸気透過度0.1g/
2 ・24hr、酸素透過度0.3cc/m2 ・24h
r・atm、不透明度89%、全光線透過率14%の包
装材を得た。実施例1と同様にして同寸法の袋を作成
し、キャンディを充填し、密封後、3ヵ月室内に放置し
た。3ヵ月後、開封し、キャンディを調整したが、外観
の変化、味の変化はなかった。
【0056】実施例3 実施例1において、例1で得た微多孔性樹脂延伸フィル
ムの代わりに、例3で得た肉厚60μmの樹脂延伸フィ
ルムを用いる他は同様にして肉厚約114μm、不透明
度100%、全光線透過率0%、水蒸気透過度0.9g
/m2 ・24hr、酸素透過率0.5cc/m2 ・24
hr・atmの包装材を得た。実施例1と同様にして袋
を形成し、入浴剤粉60gを充填し、開口部をヒートシ
ール後、金属探知器にて金属粉の混入がないことを袋の
外から確認後、40℃、湿度90%の恒温室に3ヵ月間
放置し、次いで開封した。入浴剤類のブロッキングはな
く、又、品質に変化は見受けられなかった。
【0057】実施例4 実施例1において、例1で得た微多孔性樹脂延伸フィル
ムの代わりに、例4で得た肉厚80μmの樹脂延伸フィ
ルムを用いる他は同様にして肉厚約133μm、不透明
度100%、全光線透過率0%、水蒸気透過度0.1g
/m2 ・24hr、酸素透過率0.3cc/m2 ・24
hr・atmの包装材を得た。実施例1と同様にして袋
を形成し、高級煎茶を50g充填し、開放口をヒートシ
ールし、相対湿度75%、温度25℃の恒温室に3ヵ月
間放置した。次いで袋を開封し、煎茶の変色の有無、風
味を調べたが、いずれも包装前の新茶のそれらと遜色が
なかった。
【0058】実施例5 例8で得たSiO2 蒸着ポリエチレンテレフタレート二
軸延伸フィルムのSiO2 蒸着薄膜面上にポリエステル
ポリオール・ポリイソシアネート系ウレタン系接着剤を
塗布(2g/m2 )し、この上に低密度ポリエチレンフ
ィルムを溶融押出し、ドライラミネートし、肉厚約34
μmの積層フィルムを得た。例5で得た肉厚414μm
の積層シートのE面上に、ポリエステルポリオール・ポ
リイソシアネート系接着剤を4g/m2 塗布し、次にこ
の接着剤面に上記肉厚34μm積層フィルムの二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム側が接するように
重ね、ロールで圧着させてカートンボックス用の包装材
(肉厚452μm)を得た。この包装材を断裁し、次い
でボックス状に組み立てた後、接着部をヒートシールし
て1リットル用カートンボックスを成形した。このボッ
クスの中に日本酒を入れ、開放口をヒートシール後、こ
れを3ヵ月保管し、開封して日本酒を味わったが、褐色
のガラス瓶内で保管された同一銘柄の日本酒と味覚に差
はなかった。
【0059】実施例6 実施例1において、例1の微多孔性樹脂延伸フィルムの
代わりに例6で得た複合シートを用い、SiO2 蒸着ポ
リエチレンテレフタレート二軸延伸フィルム/プライマ
ー層/印刷された微多孔性樹脂フィルム/隠蔽層/平織
織布/プライマー層/ヒートシール性ポリエチレンフィ
ルム層の構造の包装材を得た。この包装材の肉厚は、約
180μm、不透明度100%、全光線透過率0%、水
蒸気透過度0.0g/m2 ・24hr、酸素透過率0.
1cc/m2 ・24hr・atmであった。これを2
枚、低密度ポリエチレンフィルム側が相対向するように
して重ね合わせ、三方を15mm幅でヒートシールし、
縦300mm、横210mmの袋を形成した。この袋内
に、コーヒー豆を200g充填し、開放口をヒートシー
ルし、温度40℃、相対湿度75%の部屋に3ヵ月間保
管した。3ヵ月後、開封し、コーヒー豆を調べたが、変
色はなく、又、この豆を95℃の湯で煎じたコーヒーの
嗅い、味覚は、封入前のそれと大差はなかった。
【0060】実施例7 実施例1において、例7で得たSiO2 蒸着ポリエチレ
ンテレフタレート二軸延伸フィルムの代わりに、例9で
得た酸化アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート
二軸延伸フィルム用いる他は同様にして肉厚が約134
μmの包装材を得た。この包装材の不透明度は100
%、全光線透過率は0%、水蒸気透過度は2g/m2
24hr、酸素透過率は1cc/m2 ・24hr・at
mであった。実施例1と同様にして袋を形成し、この袋
内に高級煎茶を50g充填し、開放口をヒートシール
し、相対湿度75%、温度25℃の恒温室に3ヵ月間放
置した。次いで袋を開封し、煎茶の変色の有無、風味を
調べたが、いずれも包装前の新茶のそれらと遜色がなか
った。
【0061】実施例8 実施例4において、例8で得たSiO2 蒸着ポリエチレ
ンテレフタレート二軸延伸フィルムの代わりに、例10
で得た酸化アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレー
ト二軸延伸フィルム用いる他は同様に他は同様にして肉
厚約133μm、不透明度100%、全光線透過率0
%、水蒸気透過度3g/m2 ・24hr、酸素透過率2
cc/m2 ・24hr・atmの包装材を得た。実施例
1と同様にして袋を形成し、入浴剤粉60gを充填し、
開口部をヒートシール後、金属探知器にて金属粉の混入
がないことを袋の外から確認後、40℃、湿度90%の
恒温室に3ヵ月間放置し、次いで開封した。入浴剤類の
ブロッキングはなく、又、品質に変化は見受けられなか
った。
【0062】実施例9 例1で得た微多孔性延伸樹脂フィルムの表面にオフセッ
ト印刷を施した後、その裏面に東洋モートン(株)のポ
リウレタン系プライマー「BLS−2080A」と「B
LS−2080B」との混合物85重量部に酸化チタン
15重量部を混合した接着剤を4g/m2 (固型分)塗
布し、次いで、これに例7で得たSiO2 蒸着ポリエチ
レンテレフタレート二軸延伸フィルムのポリエチレンテ
レフタレート二軸延伸フィルム側を接着し、更に、融点
105℃のエチレン・メタクリル酸メチル共重合体フィ
ルム(肉厚30μm)を230℃の温度で押出ラミネー
トして、肉厚が約128μmの包装材を製造した。この
包装材は、不透明度100%、全光線透過率0%、水蒸
気透過度0.0g/m2 ・24hr、酸素透過率0.2
cc/m2 ・24hr・atmを示すものであった。こ
の包装材を2枚をエチレン・メタクリル酸メチル共重合
体フィルム側が相対向するように重ね合わせ、10mm
幅で三方を190℃の温度で30秒間ヒートインパルス
シールして、縦180mm、横120mmの大きさの袋
を得た。次いで、金属探知器で袋の外側から金属粉が混
入していないことを確認した。この袋内に高級煎茶を5
0g充填し、開放口をヒートシールし、相対湿度75
%、温度25℃の恒温室に3ヵ月間放置した。3ヵ月
後、袋を開封し、煎茶の変色の有無、風味を調べたが、
いずれも包装前の新茶のそれらと遜色がなかった。
【0063】実施例10 例2で得られた肉厚60μmの微多孔性樹脂延伸フィル
ムの表面にオフセット印刷を施し、その裏面に東洋モー
トン(株)のポリウレタン系プライマー混合物を0.5
g/m2 (固型分)塗布し、次いで、これに例8で得た
SiO2 蒸着ポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィ
ルムのSiO2 蒸着面を接着し、更に、肉厚40μmの
低密度ポリエチレンフィルムを230℃で裏面側に押出
ラミネートしてヒートシール層を形成し、肉厚約113
μm、水蒸気透過度0.1g/m2 ・24hr、酸素透
過度0.3cc/m2 ・24hr・atm、不透明度8
9%、全光線透過率14%の包装材を得た。次いで、実
施例9と同様にして同一寸法の袋を作成し、キャンディ
を充填し、密封後、3ヵ月間室内に放置した。3ヵ月
後、開封し、キャンディを検査したが、外観の変化、味
の変化はなかった。
【0064】実施例11 実施例9において、例1で得られた微多孔性樹脂延伸フ
ィルムの代わりに、例3で得られた樹脂延伸フィルムを
用いる以外は実施例9と同様に実施して、肉厚約108
μm、不透明度100%、全光線透過率0%、水蒸気透
過度1g/m2・24hr、酸素透過率0.5cc/m
2 ・24hr・atmの包装材を得た。実施例9と同様
にして袋を形成し、入浴剤粉60gを充填し、開口部を
ヒートシールした後、金属探知器にて金属粉の混入がな
いことを袋の外側から確認して、40℃、湿度90%の
恒温室に3ヵ月間放置した。3ヵ月後に開封したが、入
浴剤類のブロッキングはなく、又、品質に変化は見受け
られなかった。
【0065】実施例12 実施例9において、例1で得た微多孔性樹脂延伸フィル
ムの代わりに、例4で得た肉厚80μmの樹脂延伸フィ
ルムを用いる他は同様にして肉厚約127μm、不透明
度100%、全光線透過率0%、水蒸気透過度0.2g
/m2 ・24hr、酸素透過率0.3cc/m2 ・24
hr・atmの包装材を得た。実施例9と同様にして袋
を形成し、高級煎茶を50g充填し、開放口をヒートシ
ールし、相対湿度75%、温度25℃の恒温室に3ヵ月
間放置した。次いで袋を開封し、煎茶の変色の有無、風
味を調べたが、いずれも包装前の新茶のそれらと遜色が
なかった。
【0066】実施例13 実施例9において、例1の微多孔性樹脂延伸フィルムの
代わりに例6で得た複合シートを用い、印刷された微多
孔性樹脂フィルム/隠蔽層/平織織布/プライマー層/
SiO2 蒸着ポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィ
ルム/ヒートシール性エチレン・アクリル酸メチル共重
合体ヒートシールフィルム層(30μm)の構造の包装
材を得た。この包装材は、肉厚約175μm、不透明度
100%、全光線透過率0%、水蒸気透過度0.0g/
2 ・24hr、酸素透過率0.1cc/m2 ・24h
r・atmを示すものであった。これを2枚、エチレン
・アクリル酸メチル共重合体ヒートシールフィルム側が
相対向するようにして重ね合わせ、三方を15mm幅で
ヒートシールし、縦300mm、横210mmの袋を形
成した。この袋内に、コーヒー豆を200g充填し、開
放口をヒートシールし、温度40℃、相対湿度75%の
部屋に3ヵ月間保管した。3ヵ月後、開封し、コーヒー
豆を調べたが変色はなく、又、この豆を95℃の湯で煎
じたコーヒーの嗅い、味覚は、封入前のそれと大差はな
かった。
【0067】実施例14 例5の肉厚414μmの積層シートの延伸樹脂フィルム
の表面(C面)にオフセット印刷を施した。次に例8で
得られたSiO2 蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの裏面に融点105℃のエチレン・アクリ
ル酸メチル共重合体フィルム(肉厚10μm)を230
℃の温度で押出ラミネートした積層体を得た。次に表面
に印刷を施した前記積層シートのD面上に、ポリエステ
ルポリオール・ポリイソシアネート系接着剤を4g/m
2 塗布し、この接着剤面に前記SiO2 を蒸着した積層
体のSiO2 面側を接するように重ね合わせ、ロールで
圧着してカートンボックス用の包装材(肉厚約460μ
m)を得た。この包装材を断裁し、次いでボックス状に
組み立てた後、接着部をヒートシールして1リットル用
カートンボックスを成形した。このボックスの中に日本
酒を入れ、開放口をヒートシール後、これを3ヵ月保管
し、開封して日本酒を味わったが、褐色のガラス瓶内で
保管された同一銘柄の日本酒と味覚に差はなかった。
【0068】実施例15 例1で得られた微多孔性延伸樹脂フィルムの表面にオフ
セット印刷を施した後、裏面に東洋モートン(株)のポ
リウレタン系プライマー「BLS−2080A」と「B
LS−2080B」の混合物85重量部に、酸化チタン
15重量部を混合した接着剤を4g/m2 (固型分)塗
布し、次いで、これに例9で得られた酸化アルミニウム
蒸着ポリエチレンテレフタレート二軸延伸フィルムの裏
面側を接着し、更に、密度0.910g/cm3 、MF
R4g/10分、肉厚10μmの低密度ポリエチレンフ
ィルムを接着して肉厚が約108μmの包装材を製造し
た。この包装材は、不透明度100%、全光線透過率0
%、水蒸気透過度2g/m2 ・24hr、酸素透過率1
cc/m2 ・24hr・atmであった。この包装材を
2枚の低密度ポリエチレンフィルム側が相対向するよう
に重ね合わせ、三方を10mm幅で190℃で30秒間
ヒートインパルスシールして、縦180mm、横120
mmの袋を成形した。ヒートインパルスシールは袋の外
側から金属探知器で金属粉が混入していないことを確認
しながら行なった。この袋内に高級煎茶を50g充填
し、開放口をヒートシールし、相対湿度75%、温度2
5℃の恒温室に3ヵ月間放置した。次いで袋を開封し、
煎茶の変色の有無、風味を調べたが、いずれも包装前の
新茶のそれらと遜色がなかった。
【0069】実施例16 実施例15において、例1で得た微多孔性樹脂延伸フィ
ルムの代わりに、例4で得た肉厚80μmの樹脂延伸フ
ィルムを用いる他は同様にして肉厚約108μm、不透
明度100%、全光線透過率0%、水蒸気透過度0.2
g/m2 ・24hr、酸素透過率0.3cc/m2 ・2
4hr・atmの包装材を得た。実施例15と同様にし
て袋を形成し、高級煎茶を50g充填し、開放口をヒー
トシールし、相対湿度75%、温度25℃の恒温室に3
ヵ月間放置した。次いで袋を開封し、煎茶の変色の有
無、風味を調べたが、いずれも包装前の新茶のそれらと
遜色がなかった。
【0070】
【発明の効果】光遮断性、ガスバリヤー性に優れた包装
材であり、この包装材を用いて二次加工を行なうことに
より形成された袋、カートンボックス等の容器は、内容
物の金属粉混入の有無の検査を容器の外側から金属探知
器で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明実施例の包装材の断面拡大図を
表す。
【図2】図2は、図1の包装材を加工した煎茶用袋の斜
視図を表す。
【図3】図3は、本発明の他の実施例の包装材の断面拡
大図を表す。
【図4】図4は、図3の包装材を加工した煎茶用袋の斜
視図を表す。
【符号の説明】
I 微多孔性樹脂延伸フィルム Ia ヒートシール性樹脂接着層 Ib プライマー II ガスバリヤー性樹脂フィルム層 III 無機酸化物薄膜層 IV ヒートシール性樹脂接着層 1 包装材 2 包装材 A コア層 B 表面層 B’ 裏面層 P 印刷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船 戸 孝 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田23番地 王 子油化合成紙株式会社鹿島工場内 (72)発明者 吉 田 重 信 茨城県牛久市東猯穴町1000番地 三菱化学 株式会社筑波事業所内 (72)発明者 松 山 満 東京都千代田区有楽町一丁目10番1号 三 菱化学株式会社東京支社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不透明度(JIS P−8138)が80
    %以上の微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)の一方の
    面にヒートシール性樹脂接着層(Ia)を積層し、もう
    一方の面にガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)を積層
    して、該ガスバリヤー性樹脂フィルム層(II)の基層
    (I)と反対側の面に無機酸化物の薄膜層(III)を積層
    した積層物であって、該積層物が下記の(i)及び(i
    i)の物性を示すものであることを特徴とする包装材。 (i) 透湿度(JIS Z−0208)が5g/m2
    ・24hr以下、 (ii) 酸素透過度(JIS Z−1707)が5cc
    /m2 ・24hr・atm以下。
  2. 【請求項2】ヒートシール性樹脂接着層(Ia)と反対
    側の最外層にヒートシール性樹脂層(IV)を設けた、請
    求項1に記載の包装材。
  3. 【請求項3】不透明度(JIS P−8138)が80
    %以上の微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)の一方の
    面に印刷(P)が施され、基層(I)のもう一方の面に
    無機酸化物薄膜層(III)を設けたガスバリヤー性樹脂フ
    ィルム層(II)が設けられており、該ガスバリヤー性樹
    脂フィルム層(II)の前記基層(I)の印刷された面と
    は反対側の面にヒートシール性樹脂接着層(IV)を積層
    した積層物であって、該積層物が下記の(i)及び(i
    i)の物性を示すものであることを特徴とする包装材。 (i) 透湿度(JIS Z−0208)が5g/m2
    ・24hr以下、 (ii) 酸素透過度(JIS Z−1707)が5cc
    /m2 ・24hr・atm以下。
  4. 【請求項4】包装材の全光線透過率(JIS K−71
    05)が0%である、請求項1〜3のいずれかに記載の
    包装材。
  5. 【請求項5】無機酸化物薄膜層(III)が、珪素酸化物薄
    膜層または非晶性酸化アルミニウム薄膜層である、請求
    項1〜4のいずれかに記載の包装材。
  6. 【請求項6】微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)は、
    白色無機微細粉末を0〜40重量%含有する熱可塑性樹
    脂フィルムの一軸延伸フィルム、または二軸延伸フィル
    ムをコア層(A)とし、このコア層の両面に、白色無機
    微細粉末を10〜65重量%含有する熱可塑性樹脂フィ
    ルムの一軸延伸フィルムを表裏層(B,B′)として設
    けた積層延伸フィルムであることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の包装材。
  7. 【請求項7】微多孔性樹脂延伸フィルム基層(I)が、
    次式で示される空孔率が10〜60%である、請求項6
    に記載の包装材。 ρ0 :延伸前の樹脂フィルムの密度 ρ :延伸後の樹脂フィルムの密度
  8. 【請求項8】包装材を構成する各層の肉厚が、微多孔性
    樹脂延伸フィルム基層(I) 30〜300μm、ヒー
    トシール性樹脂層(Ia) 1〜50μm、ガスバリヤ
    ー性樹脂フィルム層(II) 6〜40μm、無機酸化物
    薄膜 5〜600nmであり、包装材の全肉厚が80〜
    350μmである、請求項1〜7のいずれかに記載の包
    装材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002052660A (ja) * 2000-08-09 2002-02-19 Yupo Corp 包装材
JP2002052637A (ja) * 2000-08-09 2002-02-19 Yupo Corp 容易に引き裂き可能なガスバリヤー性積層フィルム
JP2002240181A (ja) * 2001-02-16 2002-08-28 Fukusuke Kogyo Co Ltd お茶包装用袋
JP2006240635A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Nihon Tetra Pak Kk 包材及び包装容器

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