JPH11128704A - 液体中の溶存ガス濃度の調整装置及び調整方法 - Google Patents

液体中の溶存ガス濃度の調整装置及び調整方法

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JPH11128704A
JPH11128704A JP30177997A JP30177997A JPH11128704A JP H11128704 A JPH11128704 A JP H11128704A JP 30177997 A JP30177997 A JP 30177997A JP 30177997 A JP30177997 A JP 30177997A JP H11128704 A JPH11128704 A JP H11128704A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体に気体透過膜を介してガスを付加し、溶
存ガス濃度の調整された液体を製造する際、溶存ガス濃
度の測定値から付加するガスの流量をフィードバック制
御する方法、原料液体の流量の測定値からガス流量をフ
ィードフォワード制御する方法が提案されている。ガス
の流量をフィードバック制御する方法では、短時間の流
量変動には到底追従できない。また、フィードフォワー
ド制御する方法では、高価なマイコン回路、高価なマス
フローコントローラーを必要とし、その制御性も満足で
きるものではない。 【解決手段】 小流量のガス高濃度付加液体を中空糸膜
を介して生成させ、これを一定比率で大流量の原料液体
と均一混合する。膜モジュールに供給するガス圧力を一
定に保つことにより変動する消費量に応じた溶存ガス濃
度が一定に調整された液体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体中の溶存ガス
濃度を調整する装置及び方法に関するものである。溶存
ガス濃度を調整した液体は、工業洗浄、特に半導体分野
や液晶分野での洗浄等、食品用途、医薬用水などに機能
性液体として応用される。
【0002】
【従来の技術】液体にガスを溶解させる方法としては、
加圧タンク内に液体を配置しガスを加圧溶解させる方
法、タンク内の液体にガスをバブリングする方法、吸収
塔内で気液接触させる方法、中空糸膜を用いる方法が提
案されているが、溶解効率の高さ、装置の簡便さから中
空糸膜を用いる方法が主に用いられている。
【0003】ガスを溶解させた液体を機能性液体として
使用する場合、液体の流量が変動してもガス濃度が変化
しないことを求められる。液体の流量が変動した時にガ
ス濃度を一定に制御する方法としては、超純水に炭酸ガ
スを溶解する場合の例として、特公平5−21841号
公報に記載の炭酸ガスの流量を制御する方法、また、”
超純水の科学”(半導体基盤技術研究会編、株式会社リ
アライズ社発行)に、炭酸ガス溶解後の比抵抗を測定
し、炭酸ガス流量をフィードバック制御を行う方法(3
92 ページ)、超純水流量を測定し炭酸ガス流量をマ
スフローコントローラーによりフィードフォワード制御
する方法(401ページ)が記されている。水にオゾン
を溶解し、オゾン水を製造する場合の例として、特開平
8−196879号公報に、得られたオゾン水の濃度を
測定し、オゾンガス発生装置の放電電圧を制御する方法
が記されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特公平5
−21841号公報に記載の炭酸ガスの流量を制御する
方法、特開平8−196879号公報に記載の放電電圧
を制御する方法、”超純水の科学”に記載の方法の炭酸
ガスの流量をフィードバック制御する方法では、短時間
の流量変動には到底追従できない。また、”超純水の科
学”に記載の方法の超純水流量の測定値から炭酸ガスの
流量をフィードフォワード制御する方法では、高価なマ
イコン回路、高価なマスフローコントローラーを必要と
し、その制御性も満足できるものではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。 (1) 液体中の溶存ガス濃度を調整するために液体に
ガスを供給し、所望の溶存ガス濃度の液体を製造する装
置において、小流量のガス高濃度付加液体を生成させる
ための中空糸膜モジュールと、大流量の原料液体を通過
させるバイパス管路と、該膜モジュールとバイパス管路
に原料液体を一定比率で分配する分配装置と、生成した
ガス高濃度付加液体とバイパス管路を経た原料液体とを
合流させ均一に混合させる合流装置と、膜モジュールに
供給されるガスの圧力を一定に保持するための調圧弁と
からなる装置。 (2) バイパス管路が中空糸膜モジュール内に設けら
れた(1)記載の装置。 (3) 中空糸膜モジュールが、中空糸膜外側とハウジ
ングの間の空間部にガスを給気し、中空糸膜の内側に液
体を流す内部潅流型であって、組み込まれた中空糸膜が
複数本収束された状態でハウジング内に配設された
(1)、(2)記載の装置。 (4) 中空糸膜モジュールが、中空糸膜の内側にガス
を給気し、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に液
体を流す外部潅流型であって、組み込まれた中空糸膜が
複数本収束された状態でハウジング内に配設された
(1)、(2)記載の装置。 (5) バイパス管路が中空糸膜モジュール内に設けら
れ、当該バイパス管路が、ガスを通さない円筒管からな
り、複数本の中空糸膜と共に収束されハウジング内に配
設された、特殊中空糸膜モジュールである(3)記載の
装置。 (6) 変動する消費量に応じた量の溶存ガス濃度調整
済み液体を製造するための液体へのガス付加方法におい
て、消費量に応じて供給される液体を、分配装置によっ
て流量に大小のある2流に一定比率で分流し、膜を隔て
て液体とガスを流すための中空糸モジュールに一方の流
れを供給して小流量のガス高濃度付加液体を生成させ、
そのガス高濃度付加液体を大流量に分けられた原料液体
と合流させて均一に混合し、所定の溶存ガス濃度に調整
した液体とする、液体中の溶存ガス濃度の調整方法。 (7) 大流量流に分けられた原料液体を、中空糸膜モ
ジュール内に設けられたバイパス管路を通じて流す
(6)記載の方法。 (8) 小流量流のガス高濃度付加液体の大流量の原料
液体に対する流量の比率が1/50より小である
(6)、(7)記載の方法。 (9) ガス高濃度付加液体がガス飽和液体である
(6)、(7)、(8)記載の方法。 (10)ガス飽和液体の飽和状態を維持するため、調圧
弁により中空糸膜に接するガス圧を一定に保持させ、中
空糸膜モジュールに分流して流入する原料液体の流量の
変動に応じてガスの供給量を相対的に変化させる(9)
記載の方法。 (11)ガス付加液体と原料液体とを合流させる手段
と、その下流側に均一混合手段としてスタティックミキ
サーを配設させたものである(1)〜(5)記載の装
置。更に詳細に述べる。
【0006】図1は本発明に適する装置の一例である。
本発明は複雑な制御機構を持たない、簡便且つコンパク
トな液体へのガス付加装置及び付加方法を提案するもの
である。このガス付加効率を高めるために当該装置の中
に中空糸膜モジュールを配設させ、この膜を介してガス
を液体中へ供給付加させる事を更なる提案としている。
【0007】本発明に使用する中空糸は、ガス透過速度
の大きなものであれば素材及び構造及び形態等特に制限
は無い。例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアル
コキシフッ素樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン等の
各種フッ素樹脂、ポリブテン系樹脂、シリコーン系樹
脂、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂等の素材が
好適に挙げられる。また膜構造も、微多孔膜、均質膜、
不均質膜、複合膜、ポリプロピレン微多孔膜層でウレタ
ン等の薄膜をサンドイッチしたいわゆるサンドイッチ膜
等いずれも使用できる。中空糸膜のガス透過速度は、付
加しようとするガスに対し0.1×10-5(cm3(S
TP)/cm2・sec・cmHg)以上であることが好
ましい。0.1×10-5(cm3(STP)/cm2・s
ec・cmHg)未満であると中空糸膜を透過するガス
の透過速度が遅く、目標とするガス濃度に到達しなかっ
たり、液体流量が変動した際にガス濃度が変動する。ま
た、ガス透過速度は大きい方が好ましいが、少なくとも
ゲージ圧で0.1kg/cm2以上でガスを供給しても
ガスが気泡とならない程度にとどめることが好ましい。
ガスが気泡となるとガス濃度を一定に調整することが困
難となる。
【0008】特にポリ(4−メチルペンテン−1)系樹
脂を素材とする中空糸不均質膜はガスの透過性に優れ且
つ液体蒸気バリヤー性が高く最も好ましい。本不均質膜
については、例えば特公平2−38250号公報、特公
平2−54377号公報、特公平4−15014号公
報、特公平4−50053号公報及び特開平5−665
6号公報等に詳しく述べてある。ポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂及びポリフッ化ビニリデン系樹脂
等のごとく素材のガス透過性が低く、従ってガスの溶解
用途に適用するためには微多孔構造を取り、その多孔部
分によりガスを透過させざる得ないこれら膜と比較し、
ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂を素材とする本
不均質膜は、素材自体気体透過性が十分高く、また緻密
層部の膜厚が十分に薄く、膜表面全体がガス透過に寄与
する事ができ、結果として実質的な膜面積が大きくなり
極めて好ましい。
【0009】また、このポリ(4−メチルペンテン−
1)系樹脂からなる不均質膜は、高い気体透過性能を有
しつつ膜壁を貫く連通細孔の孔径及びその開孔面積が極
めて小さく、従ってPPやPEの微多孔膜に比べ液体蒸
気のバリヤー性に極めて優れた性能を有する。
【0010】中空糸膜を配設するハウジングについて
は、液体への不純物の溶出無き事さえ考慮すれば、何ら
材質は一切問わない。具体的に例示すれば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン1などの
ポリオレフィン系、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラ
フルオロエチレンなどのフッ素系、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリサルフォンなどのエンジニアリングプラスチッ
ク、或いは低溶出の為超純水の配管素材として使用され
ている、クリーン塩化ビニル系などが挙げられる。
【0011】中空糸膜モジュール構造としては、中空糸
膜を複数本収束しハウジング内に配設し、中空糸膜外側
とハウジングの間の空間部にガスを給気し中空糸膜の内
側に液体を流す内部潅流型のみならず、それ以外にも特
公平5−21841号公報にある中空糸の外側に液体を
流し、内側にガスを流す外部潅流型も考えられる。
【0012】外部潅流型の場合には、ハウジング内への
中空糸の充填むらなどの原因による液体の偏流(チャン
ネリング)が生じるのを防ぐために、中空糸を、中空糸
同士又は他の糸条とによってシート状、例えば簾状に組
織されたシート状物とし、それから得られる重畳体、捲
回体、収束体の状態でハウジング内に組み込むことが効
果的である。また中空糸を筒状芯に綾巻きするなどした
三次元組織を組み込む等適宜の形状を採ることもでき
る。
【0013】内潅流、外潅流どちらの型を採るかは、液
体にガスを溶解する目的からすればどちらの構造でも構
わないが、製造するガス溶解液体の流量の大幅な変動に
追随させねばならない場合に、設定ガス濃度への高速応
答性・精度や再現性・安定性などを考慮して液体へ効率
的に均等且つ均一にガスを付加させる必要があり、ここ
ういった点から内部潅流型の中空糸膜モジュールの方が
好ましい。
【0014】中空糸膜モジュールとバイパス管路に分配
する分配装置としては、2流に分流できるものであれば
何ら規定するべきものはなく、簡便的に配管用ティーズ
や分岐バルブなどで液体を分配し、それらの分配比率を
精密バルブ付き流量計や、規定液量しか流せないような
オリフィスによって制御する様にしたもので良い。
【0015】生成したガス溶解液体とバイパス管路を経
た原料液体を合流させる合流装置としては2流を合流さ
せる流入口があれば何ら規定するべきものはなく、簡便
的には配管用ティーズで良い。
【0016】合流装置の下流側には、合流した2流を均
一に混合させる目的で、スタティックミキサーを配設さ
せればより一層好ましい。本発明に使用する液体には特
に制限はない。水、アルコール類、石油系有機溶剤類、
油脂類、鉱油、水ガラス等の無機液体等、目的により適
時選択できる。
【0017】本発明に使用する気体には特に制限はな
い。アルゴン、ヘリウム等の希ガス類、酸素、窒素、オ
ゾン、炭酸ガス、水素、アンモニア、塩素、塩化水素、
窒素酸化物、これらの混合物等、使用目的により適時選
択できる。
【0018】ガス圧力調圧弁については、供給元側(一
時側)のガス中コンタミネーションが中空糸膜に付着し
ない様、事前にフィルタレーションを行ってさえおけ
ば、何ら構造,材質,型式を規定する必要はない。
【0019】例示すれば、プレッシャーレギュレーティ
ングバルブ、ベローズプレッシャーバルブ、プレッシャ
ーレギュレータ、バックプレッシャーバルブ等の圧力制
御バルブ(レギュレータ)が挙げられる。
【0020】バイパス管路は、液体を流す管であってそ
の管壁が溶解させるガスを透過させない管であれば良
く、2分流された液体が所定比率で一定に保たれておれ
ばその形状は問題とはならない。
【0021】又、必ずしもバイパス管路数は1本に限定
されるものではない。本発明を更に説明する。液体の流
量の変動が激しい場合、それに追随させて所定のガス濃
度に維持、制御させる事は実際には難しい。
【0022】然るに本発明者らは液体を2流に分け、設
定したいガス濃度より高い濃度でガスを付加した液体
を、原料液体で希釈し、その一定比率を保持させ均一に
混合させる方法によりガス濃度を調整できる事を見いだ
した。
【0023】即ち本発明の重点は、消費量に応じて供給
される原料液体を、分配装置によって流量に大小のある
2流に一定比率で分流し、膜を隔てて液体とガスを流す
ための中空糸膜モジュールに一方の流れを供給して小流
量のガス付加液体を高いガス濃度で生成させ、そのガス
付加液体を大流量に分けられた原料液体へ合流させて均
一に混合させる方法により、容易にガス濃度調整液体を
得る事にあるが、更には分流を当該装置内の配管系で実
施するか、バイパス管路を中空糸膜モジュール内に設け
て実施するか、いくつかの方法で考えられる。
【0024】尚ガス付加液体は、好ましくは所定液温で
それ以上ガスが溶解せず又、それ以上の圧力を加えると
気泡を生ずる限界圧力の、いわゆるガス飽和液体状態に
してやれば、一層流量変動など外乱に対するロバスト性
は高まり、ガス濃度調整は行いやすくなる。
【0025】ガス付加液体と原料液体の分流比率は所望
とするガス濃度により大きく変わり、又ガス濃度をどの
程度の範囲内にコントロールすればよいのかは、ガス濃
度調整液体の使用される用途、目的によって大きく変わ
る。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例によって更
に具体的に説明をする。 ただし、本発明はこれに限定
され制約されるものではない。
【0027】実施例1 中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテン
ー1を素材とし、内径200[μm],外径250[μ
m]の糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウ
ジング内に糸の両端を樹脂で固めることにより、0.5
[m2]の膜面積を持つ内部潅流型のモジュール(大日
本インキ化学工業(株)製SEPAREL PF−00
1)を得た。中空糸膜の炭酸ガス透過速度は3.5×1
-5[cm 3/cm2・sec・cmHg]であり、図1に当該中空糸
膜モジュールを組み込んだ装置のフローを示す。ガス付
加液体流路/バイパス流路の分配比率を1/150とし
た。
【0028】装置に種々の流量の超純水(水温25℃、
比抵抗値18.2[MΩ・cm])を流し、中空糸膜モ
ジュールに炭酸ガスボンベからプレッシャーレギュレイ
ティングバルブにより圧力を1及び0.5[kgf/c
m2・G]に調整した炭酸ガスを供給した。得られた炭
酸ガス溶解超純水の溶存炭酸ガス濃度をアナテル社製T
OC計A−2000にて測定した結果を表1に示す。
【0029】実施例2 中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテン
ー1を素材とし、内径200[μm],外径250[μ
m]の糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウ
ジング内に糸の両端を樹脂で固めるた0.5[m2]の
膜面積を持つ膜部分と、バイパス管路部への供給比率が
50倍となるSUS316製円筒部分とを組み込んだ内
部潅流型のモジュール(大日本インキ化学工業(株)製
SEPAREL PF−001R5)を得た。中空糸膜
の酸素ガス透過速度は20×10 -5[cm3/cm2・sec・cm
Hg]である。
【0030】図2にバイパス管路を付加した内部潅流型
中空糸膜モジュールを示す。このモジュールは、中空糸
膜の膜端開口部にバイパス管路が並んで開口され、これ
によって液体の分配部及び合流部が構成され、分配装
置、中空糸膜モジュール、バイパス管路及び合流装置等
の全体が一体化されたものとされている。液体の中空糸
膜及びバイパス管への前記供給比率は、中空糸膜開口の
総面積と、バイパス管の開口面積との比率に反映されて
いる。
【0031】本装置に種々流量の脱酸素処理したエチル
アルコールの水溶液(アルコール濃度10%)を流し、
中空糸膜モジュールに酸素ガスボンベからプレッシャー
レギュレイティングバルブにより圧力を0.1、0.3
[kgf/cm2・G]に調整した酸素ガスを供給し
た。得られた酸素ガス溶解液体の溶存酸素ガス濃度をオ
ービスフェア社製溶存酸素計MOCA−3600にて測
定した結果を表2に示す。
【0032】実施例3 中空糸膜モジュールとしてはPTFE製多孔質膜を素材
とし、内径1[mm],外径1.5[mm]の糸を収束
させ、PFA樹脂製のハウジング内に糸の両端を融着で
固めた0.5[m2]の膜面積を持つ内部灌流型モジュ
ールを得た。図1に当該中空糸膜モジュールを組み込ん
だ装置のフローを示す。ガス付加液体流路/バイパス流
路の分配比率を1/200とした。
【0033】装置に種々の流量の純水(水温25℃)を
流し、中空糸膜モジュールに放電型オゾンガス発生装置
からプレッシャーレギュレイティングバルブにより圧力
を0.1[kgf/cm2・G]に調整したオゾンガス
を供給した。得られたオゾン水の溶存オゾンガス濃度を
よう素適定法にて測定した結果を表3に示す。
【0034】実施例4 中空糸膜モジュールとしては、実施例1と同一のものを
用い、モジュールへの炭酸ガスと超純水の流れる側を反
対にし、中空糸膜の中に炭酸ガスを又、中空糸膜の外側
に超純水を流すようにし、実施例1と同様の試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0035】比較例 比較例として、実施例1と同一のモジュールを用い、図
1からバイパス管路を取り外し、超純水流量が8[リッ
トル/min.]の時、溶存炭酸ガス濃度が30ppm
となる様に炭酸ガス圧力を調整し、超純水原水流量を2
〜8[リットル/min.]の間で変動させた。 その
時の溶存炭酸ガス濃度を表1に示す。次に、設定炭酸ガ
ス濃度を10ppmとした場合の結果も表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】本発明では、消費量に応じて供給される
原料液体を、分配装置によって流量に大小のある2流に
一定比率で分流し、中空糸モジュールに一方の流れを供
給して小流量のガス付加液体を生成させ、そのガス付加
液体を大流量に分けられていた原料液体へ合流させて均
一に混合させる事により、容易に溶存ガス濃度調整が可
能となる。
【0040】当該装置の下流側のプロセスでガス付加液
体が使用・消費される際に、液体使用流量が瞬時に変動
しても、何ら制御機器を用いる事なく容易且つ安定し
て、所望の溶存ガス濃度を有するガス付加液体を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、溶存ガス濃度調整を目的とした
液体のガス付加装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明による、バイパス管路7を中空糸膜5と
共に収束、配設させた内部潅流型中空糸膜モジュールの
縦断面図である。
【符号の説明】
PI ガス圧力計 FI1 液体小流量側の、ガス付加液体流量計 FI2 液体大流量側のバイパス流量計 1 ガス給気用の中空糸膜モジュール 2 液体小流量側のガス付加液体流路 3 液体大流量側のバイパス管路 4 一定供給圧に調整されたガス給気口 5 分配装置 6 合流装置 7 原料液体入口 8 ガス付加処理液体出口 9 中空糸膜モジュール内に配設されたバイパス
管路 10 中空糸膜 11 中空糸膜モジュール用エンドキャップ 12 ガス給気口 13 中空糸膜とモジュールハウジングの接着封止
部 14 調圧弁

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体中の溶存ガス濃度を調整するために
    液体にガスを供給し、所望の溶存ガス濃度の液体を製造
    する装置において、小流量のガス高濃度付加液体を生成
    させるための中空糸膜モジュールと、大流量の原料液体
    を通過させるバイパス管路と、該膜モジュールとバイパ
    ス管路に原料液体を一定比率で分配する分配装置と、生
    成したガス高濃度付加液体とバイパス管路を経た原料液
    体とを合流させ均一に混合させる合流装置と、膜モジュ
    ールに供給されるガスの圧力を一定に保持するための調
    圧弁とからなる装置。
  2. 【請求項2】 バイパス管路が中空糸膜モジュール内に
    設けられた請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 中空糸膜モジュールが、中空糸膜外側と
    ハウジングの間の空間部にガスを給気し、中空糸膜の内
    側に液体を流す内部潅流型であって、組み込まれた中空
    糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設され
    たものである請求項1又は2記載の装置。
  4. 【請求項4】 中空糸膜モジュールが、中空糸膜の内側
    にガスを給気し、中空糸膜外側とハウジングの間の空間
    部に液体を流す外部潅流型であって、組み込まれた中空
    糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設され
    たものである請求項1又は2記載の装置。
  5. 【請求項5】 バイパス管路が中空糸膜モジュール内に
    設けられ、当該バイパス管路が、ガスを通さない円筒管
    からなり、複数本の中空糸膜と共に収束されハウジング
    内に配設された、特殊中空糸膜モジュールである請求項
    3記載の装置。
  6. 【請求項6】 変動する消費量に応じた量の溶存ガス濃
    度調整済み液体を製造するための液体へのガス付加方法
    において、消費量に応じて供給される液体を、分配装置
    によって流量に大小のある2流に一定比率で分流し、膜
    を隔てて液体とガスを流すための中空糸モジュールに一
    方の流れを供給して小流量のガス高濃度付加液体を生成
    させ、そのガス高濃度付加液体を大流量に分けられた原
    料液体と合流させて均一に混合し、所定の溶存ガス濃度
    に調整した液体とする、液体中の溶存ガス濃度の調整方
    法。
  7. 【請求項7】 大流量に分けられた原料液体を、中空糸
    膜モジュール内に設けられたバイパス管路を通じて流す
    請求項6記載の加方法。
  8. 【請求項8】 小流量流のガス高濃度付加液体の大流量
    の原料液体に対する流量の比率が1/50より小である
    請求項6又は7記載の方法。
  9. 【請求項9】 ガス高濃度付加液体がガス飽和液体であ
    る請求項6,7又は8記載の方法。
  10. 【請求項10】 ガス飽和液体の飽和状態を維持するた
    め、調圧弁により中空糸膜に接するガス圧を一定に保持
    させ、中空糸膜モジュールに分流して流入する原料液体
    の流量の変動に応じてガスの供給量を相対的に変化させ
    る請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 ガス付加液体と原料液体とを合流させ
    る手段と、その下流側に均一混合手段としてスタティッ
    クミキサーを配設させたものである請求項1〜5記載の
    装置。
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