JP3786232B2 - 超純水の比抵抗調整装置及び方法 - Google Patents

超純水の比抵抗調整装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に半導体分野や液晶分野での洗浄用水に用いられる超純水の比抵抗を調整する装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体や液晶の製造工程において、超純水(比抵抗≧18MΩ・cm)を使用してフォトマスク基板、シリコンウェハーを洗浄する場合、ダイシングマシンにてウェハーを切断する場合に、超純水の比抵抗が高いために静電気が発生し、そのために絶縁破壊を起こしたり、或いは微粒子の吸着などが生じることで、基板の製品歩留まりに著しく悪影響を及ぼす事が広く知られている。
【0003】
そこでこのような悪影響を解消するために、一般的には超純水流路にマグネシウムのメッシュを装着して超純水の比抵抗を低下させる方法が知られている。
又、疎水性の多孔質中空糸膜モジュールを用いて超純水に炭酸ガスを溶解させ、解離平衡により発生した炭酸イオンにより比抵抗を低下させる方法としては、超純水の比抵抗調整装置(特公平5−21841号公報)、超純水の比抵抗調整方法及び装置(特開平7−60082号公報)が提案されている。
【0004】
また、シリコンウェハーの洗浄、ダイシング等の工程では、消費される超純水の消費量変動に由来する流量変動が激しく、流量が変動しても比抵抗に変動が生じない様に供給することが要求される。極端な場合には、数秒単位での流量変動が起こる。超純水の流量が変動しても比抵抗を一定に制御する方法として、”超純水の科学”(半導体基盤技術研究会編、株式会社リアライズ社発行)に、炭酸ガス溶解後の比抵抗を測定し、炭酸ガス流量をフィードバック制御を行う方法(392ページ)、超純水流量を測定し炭酸ガス流量をマスフローコントローラーによりフィードフォワード制御する方法(401ページ)が記されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特公平5−21841号公報に記載の炭酸ガスの流量を制御する方法、”超純水の科学”に記載の方法の炭酸ガスの流量をフィードバック制御する方法では、短時間の流量変動には到底追従できない。また、”超純水の科学”に記載の方法の超純水流量の測定値から炭酸ガスの流量をフィードフォワード制御する方法では、高価なマイコン回路、高価なマスフローコントローラーを必要とし、その制御性も満足できるものではない。特開平7−60082号公報には超純水流量が変動した際に比抵抗値を一定値に制御するという考えが含まれていない。また、炭酸ガス圧力を設定しただけでは超純水流量が変化した場合の比抵抗値の変動は避けられない。
【0006】
本発明の目的は、これらの問題点を全て解決し、制御機構の不要な簡便且つ、コンパクトな超純水の比抵抗値を調整する装置及び方法を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)超純水の比抵抗を調整するために、中空糸膜モジュールを用いて超純水に炭酸ガスを供給し、所望の比抵抗値の超純水を製造する装置において、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に超純水を流し、中空糸膜の内側に炭酸ガスを給気する外部潅流型であり、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が1%以上、30%以下となるように中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された中空糸膜モジュールと、膜モジュールに供給される炭酸ガスの圧力を一定に保持するための調圧弁とからなる超純水の比抵抗調整装置装置。
【0008】
(2)変動する消費量に応じた量の比抵抗値調整済み超純水を製造する比抵抗調整方法において、中空糸膜モジュールを用いて超純水に炭酸ガスを供給し、中空糸膜モジュールとして、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に超純水を流し、中空糸膜の内側に炭酸ガスを給気する外部潅流型であり、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が1%以上、30%以下となるように中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された中空糸膜モジュールを用い、中空糸膜モジュールに供給する炭酸ガスの圧力を一定に保持することからなる超純水の比抵抗調整方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の典型的なもの及び最良の状態は、後記の実施例に具体的に示されるが、その概要は以下の通りである。
【0010】
即ち、中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテンー1を素材とし、炭酸ガス透過速度が10×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)、内径200[μm],外径250[μm]の不均質膜中空糸糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることにより、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が好ましくは5〜20%、そのうちの特に5%で、中空糸膜外表面の表面積が0.5[m2]の構造の外部潅流型のモジュールを用い、図1に示す装置にモジュールを組み込んだ。超純水流量5[リットル/min.]において比抵抗値が0.1[MΩ・cm]となるように炭酸ガス圧力を調整し超純水流量を2〜8[リットル/min.]で変動させた時の比抵抗値の変動幅は±0.02[MΩ・cm]以内となった。
次に、本発明を実施する上で選択可能な各構成要件その他について更に詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明に適する装置の一例である。
本発明は複雑な制御機構を持たない、簡便且つコンパクトな超純水への炭酸ガス付加装置及び付加方法を提案するものである。この炭酸ガス付加効率を高めるために当該装置の中に中空糸膜モジュールを配設させ、この膜を介して炭酸ガスを超純水中へ供給付加させる事を更なる提案としている。
【0012】
本発明に使用する中空糸は、炭酸ガス透過速度の大きなものであれば素材及び構造及び形態等特に制限は無いが、膜素材は疎水性の高い素材が好ましい。例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン等の各種フッ素樹脂、ポリブテン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂等の素材が好適に挙げられる。また膜構造も、微多孔膜、均質膜、不均質膜、複合膜、ポリプロピレン微多孔膜等層でウレタン等の薄膜をサンドイッチしたいわゆるサンドイッチ膜等いずれも使用できる。中空糸膜の炭酸ガス透過速度は、0.1×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)以上であることが好ましい。0.1×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)未満であると中空糸膜を透過する炭酸ガスの透過速度が遅く、目標とする比抵抗値に到達しなかったり、超純水流量が変動した際に比抵抗値が変動する。また、炭酸ガス透過速度は大きい方が好ましいが、少なくともゲージ圧で0.1kg/cm2以上で炭酸ガスを供給しても炭酸ガスが気泡とならない程度にとどめることが好ましい。炭酸ガスが気泡となると比抵抗値を一定に調整することが困難となる。
【0013】
特にポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂を素材とする中空糸不均質膜は炭酸ガスの透過性に優れ且つ水蒸気バリヤー性が高く最も好ましい。本不均質膜については、例えば特公平2−38250号公報、特公平2−54377号公報、特公平4−15014号公報、特公平4−50053号公報及び特開平5−6656号公報等に詳しく述べてある。
【0014】
ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及びポリフッ化ビニリデン系樹脂等のごとく素材のガス透過性が低く、従って炭酸ガスの溶解用途に適用するためには微多孔構造を取り、その多孔部分により炭酸ガスを透過させざる得ないこれら膜と比較し、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂を素材とする本不均質膜は、素材自体気体透過性が十分高く、また緻密層部の膜厚が十分に薄く、膜表面全体が炭酸ガス透過に寄与する事ができ、結果として実質的な膜面積が大きくなり極めて好ましい。
【0015】
また、このポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂からなる不均質膜は、高い気体透過性能を有しつつ膜壁を貫く連通細孔の孔径及びその開孔面積が極めて小さく、従ってPPやPEの微多孔膜に比べ水蒸気のバリヤー性に極めて優れた性能を有する。
【0016】
中空糸膜を配設するハウジングについては、上述の超純水への溶出無き事さえ考慮すれば、何ら材質は一切問わない。
具体的に例示すれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン1などのポリオレフィン系、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリサルフォンなどのエンジニアリングプラスチック、或いは低溶出の為超純水の配管素材として使用されている、クリーン塩化ビニル系などが挙げられる。
【0017】
中空糸膜モジュール構造としては、中空糸膜を複数本収束しハウジング内に配設し、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に超純水を流し、中空糸膜の内側に炭酸ガスを供給する外部潅流型であり、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が1%以上30%以下、好ましくは20%以下となるように中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された構造のものであればいかなる物でも良い。中空糸膜の容積は中空糸膜の外表面を基準にする。図2、図3に代表的なモジュール構造を示す。ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が30%以上であると、超純水流量が変動した際に、炭酸ガス圧力を一定にしても比抵抗値が変動する。また、炭酸ガス透過速度の大きな中空糸膜を用いた場合には、ゲージ圧0kg/cm2 以下で供給しなければ適切な比抵抗値を得られない。その為には、炭酸ガスを他のガスで希釈した混合ガスを供給するか、真空排気しながら炭酸ガスを供給するというような複雑な操作が必要となり好ましくない。中空糸膜の容積が1%以下であると炭酸ガスの透過量が不充分となり比抵抗値が目標値に到達しない。
【0018】
炭酸ガス圧力調圧弁については、供給元側(一時側)のガス中コンタミネーションが中空糸膜に付着しない様、事前にフィルタレーションを行ってさえおけば、何ら構造,材質,型式を規定する必要はなく、半導体や液晶分野で一般的に使用されているもので差し支えない。
【0019】
例示すれば、プレッシャーレギュレーティングバルブ、ベローズプレッシャーバルブ、プレッシャーレギュレータ、バックプレッシャーバルブ等の圧力制御バルブ(レギュレータ)が挙げられる。
【0020】
炭酸ガス圧力は、比抵抗値が設定値になるように圧力調整弁により調整する。これ迄に各種文献などで炭酸ガスの超純水への溶解メカニズム、超純水へ炭酸ガスを直接溶解させる場合の炭酸ガス濃度と比抵抗値の関係は公知となっている。
【0021】
従って超純水の比抵抗を調整する目的で、中空糸膜を介して超純水に所定量の炭酸ガスを付加する事は特公平5−21841、”超純水の科学”に記載のフィードフォワード法、フィードバック法などでも提案されてきた。しかしながら超純水量が瞬時に変動する場合、それに応答させ所定の比抵抗値に追従、制御させる事は実際には難しい。
【0022】
即ち本発明の重点は、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に超純水を流し、中空糸膜の内側に炭酸ガスを給気する外部潅流型であり、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が1%以上、30%以下となるように中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された中空糸膜モジュールと、膜モジュールに供給される炭酸ガスの圧力を一定に保持することにある。炭酸ガスの圧力を一定に保持することのみで、超純水の流量が変動しても比抵抗値が一定となる理由は明確ではないが以下の様に推測している。ハウジング内容積に占める中空糸膜容積が30%以下であることからハウジング内を流れる超純水の大半は中空糸外表面に有効に接触しない。炭酸ガスは、中空糸外表面に接触する超純水に高濃度で溶解する。その濃度は炭酸ガスの圧力との平衡濃度となり、超純水流量が変動しても変化しない。従って、一定の炭酸ガス濃度の超純水がモジュール内もしくはモジュールの下流において超純水により一定比率で希釈されることとなり、中空糸膜モジュールに供給される超純水流量が変動してもその関係は維持されると見られ、そのため比抵抗値は変動しないと考えられる。
【0023】
比抵抗値をどの程度にコントロールすればよいのかは、半導体或いは液晶分野でのデバイスの種類や使用する洗浄工程によって大きく変わる。近年の半導体や液晶分野でのウエハ洗浄工程、ダイシング工程では比抵抗値0.1[MΩ・cm]〜1[MΩ・cm]が特に望まれている。設定したい比抵抗値の範囲によりハウジング内容積に占める中空糸膜の容積の割合、中空糸膜の膜面積、モジュールの容積として適切なものを選択すれば良い。
【0024】
【実施例】
以下に本発明の実施例を具体的に説明をする。 ただし、本発明はこれに限定され制約されるものではない。
【0025】
超純水の比抵抗は市販の比抵抗測定器(THORNTON社製200CR及び、COS社製CE−480R)を用いて測定した。
原水としては25[℃]にて18.2[MΩ・cm]の比抵抗を持つ超純水を用い、超純水の流量は2〜8[リットル/min.]の間で変動させた。
【0026】
炭酸ガス元には7[m3]の炭酸ガスボンベを用意し、二段式圧力調整器及びプレッシャーレギュレーティングバルブにて、膜モジュールへ給気すべき炭酸ガスの圧力を調整した。
【0027】
(実施例1)
中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテンー1を素材とし、炭酸ガス透過速度が10×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)、内径200[μm],外径250[μm]の不均質膜中空糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることにより、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が5%、中空糸膜外表面の表面積が0.5[m2]の図2の構造の外部潅流型のモジュール1を得た。
【0028】
図1に当該中空糸膜モジュールを組み込んだ装置のフローを示す。
超純水流量8[リットル/min.]において比抵抗値が1[MΩ・cm]となるように炭酸ガス圧力を調整し超純水流量を変動させた時のモジュール1による比抵抗値変化の結果を表1示す。
【0029】
(実施例2)
中空糸膜モジュールとしてはポリプロピレンを素材とし、炭酸ガス透過速度が500×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)、内径300[μm],外径380[μm]の糸を収束させ、ポリプロピレン樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることによりハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が10%、中空糸膜外表面の表面積が0.5[m2]の膜面積を持つ外部潅流型のモジュール2を得た。超純水流量8[リットル/min.]において比抵抗値が0.3[MΩ・cm]となるように炭酸ガス圧力を調整し超純水流量を変動させた時のモジュール2による比抵抗値変化の結果を表1示す。
【0030】
(実施例3)
中空糸膜モジュールとしては実施例1と同一のものを用いポリスルホン樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることによりハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が20%、中空糸膜外表面の表面積が0.8[m2]の図2の構造の外部潅流型のモジュール3を得た。
超純水流量8[リットル/min.]において比抵抗値が0.1[MΩ・cm]となるように炭酸ガス圧力を調整し超純水流量を変動させた時のモジュール3による比抵抗値変化の結果を表1示す。表1に超純水流量を変動させた時のモジュール3による比抵抗値変化の結果を示す。
【0031】
(比較例1)
中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテンー1を素材とし、炭酸ガス透過速度が10×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)、内径200[μm],外径250[μm]の不均質膜中空糸糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることにより、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が35%、中空糸膜外表面の表面積が0.5[m2]の図2の構造の外部潅流型のモジュール4を得た。超純水流量8[リットル/min.]において比抵抗値が0.1[MΩ・cm]となるように炭酸ガス圧力を調整しようとしたが炭酸ガス圧力を0.1[kgf/cm2・G]にしても比抵抗値が0.07[MΩ・cm]となってしまった。超純水流量を変動させた時のモジュール4による比抵抗値変化の結果を表1示す。
【0032】
(比較例2)
中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテンー1を素材とし、炭酸ガス透過速度が10×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)、内径200[μm],外径250[μm]の不均質膜中空糸糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることにより、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が0.1%、中空糸膜外表面の表面積が0.1[m2]の図2の構造の外部潅流型のモジュール5を得た。超純水流量8[リットル/min.]において比抵抗値を0.5[MΩ・cm]となるように炭酸ガス圧力を調整しようとしたが、炭酸ガス圧力を1.5にしても比抵抗値が2[MΩ・cm]に到達するのみで、中空糸膜表面から超純水中に気泡の混入が認められた。
【0033】
(比較例3)
中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテンー1を素材とし、炭酸ガス透過速度が10×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)、内径200[μm],外径250[μm]の不均質膜中空糸糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることにより、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が15%、中空糸膜外表面の表面積が0.1[m2]の内部潅流型のモジュール5を得た。超純水流量8[リットル/min.]において比抵抗値が0.1[MΩ・cm]となるように炭酸ガス圧力を調整しようとしたが炭酸ガス圧力を0.1[kgf/cm2・G]にしても比抵抗値が0.03[MΩ・cm]となってしまった。
【0034】
【表1】
Figure 0003786232
【0035】
【発明の効果】
本発明は以上の様なものであるから、比抵抗の高い超純水に気液接触用の中空糸膜を利用して炭酸ガスを付加溶解し、低められた比抵抗値に調整された超純水を製造するに際し、比抵抗調整済み超純水の消費側での消費量の急激な変動があってもそれに応じて、一定範囲の比抵抗値を備えた超純水を安定供給しうる方法及び装置が、膜モジュールのハウジング内で占める膜の容積を1〜30%と低密度の範囲内の或る値に定め、炭酸ガス圧を調圧弁で所要一定に保つという単純な手段と、これに伴う極めて簡素化された部材の構成によって達成され、高価な特別の制御機構を不要とし、取り扱いやすく信頼性の高いものとして、コンパクトで低コストに得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、比抵抗調整を目的とした超純水の比抵抗調整装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明実施例における中空糸膜モジュールの模式図である。
【図3】本発明に利用可能な他の型の中空糸膜モジュールの模式図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール
2 炭酸ガス調圧弁
3 圧力計
4 ハウジング
5 中空糸
6 接着シール樹脂

Claims (2)

  1. 超純水の比抵抗を調整するために、中空糸膜モジュールを用いて超純水に炭酸ガスを供給し、所望の比抵抗値の超純水を製造する装置において、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に超純水を流し、中空糸膜の内側に炭酸ガスを給気する外部潅流型であり、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が1%以上、30%以下となるように中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された中空糸膜モジュールと、膜モジュールに供給される炭酸ガスの圧力を一定に保持するための調圧弁とからなる超純水の比抵抗調整装置。
  2. 変動する消費量に応じた量の比抵抗値調整済み超純水を製造する比抵抗調整方法において、中空糸膜モジュールを用いて超純水に炭酸ガスを供給し、中空糸膜モジュールとして、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に超純水を流し、中空糸膜の内側に炭酸ガスを給気する外部潅流型であり、ハウジング内容積に占める中空糸膜の容積が1%以上、30%以下となるように中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された中空糸膜モジュールを用い、中空糸膜モジュールに供給する炭酸ガスの圧力を一定に保持することからなる超純水の比抵抗調整方法。
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