JP3951385B2 - 液体中の溶存ガス濃度の調整装置及び調整方法 - Google Patents

液体中の溶存ガス濃度の調整装置及び調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体中の溶存ガス濃度を調整する装置及び方法に関するものである。溶存ガス濃度を調整した液体は、工業洗浄、特に半導体分野や液晶分野での洗浄等、食品用途、医薬用水などに機能性液体として応用される。
【0002】
【従来の技術】
液体にガスを溶解させる方法としては、加圧タンク内に液体を配置しガスを加圧溶解させる方法、タンク内の液体にガスをバブリングする方法、吸収塔内で気液接触させる方法、中空糸膜を用いる方法が提案されているが、溶解効率の高さ、装置の簡便さから中空糸膜を用いる方法が主に用いられている。
【0003】
ガスを溶解させた液体を機能性液体として使用する場合、液体の流量が変動してもガス濃度が変化しないことを求められる。液体の流量が変動した時にガス濃度を一定に制御する方法としては、超純水に炭酸ガスを溶解する場合の例として、特公平5−21841号公報に記載の炭酸ガスの流量を制御する方法、また、”超純水の科学”(半導体基盤技術研究会編、株式会社リアライズ社発行)に、炭酸ガス溶解後の比抵抗を測定し、炭酸ガス流量をフィードバック制御を行う方法(392 ページ)、超純水流量を測定し炭酸ガス流量をマスフローコントローラーによりフィードフォワード制御する方法(401ページ)が記されている。水にオゾンを溶解し、オゾン水を製造する場合の例として、特開平8−196879号公報に、得られたオゾン水の濃度を測定し、オゾンガス発生装置の放電電圧を制御する方法が記されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特公平5−21841号公報に記載の炭酸ガスの流量を制御する方法、特開平8−196879号公報に記載の放電電圧を制御する方法、”超純水の科学”に記載の方法の炭酸ガスの流量をフィードバック制御する方法では、短時間の流量変動には到底追従できない。また、”超純水の科学”に記載の方法の超純水流量の測定値から炭酸ガスの流量をフィードフォワード制御する方法では、高価なマイコン回路、高価なマスフローコントローラーを必要とし、その制御性も満足できるものではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 液体中の溶存ガス濃度を調整するために液体にガスを供給し、所望の溶存ガス濃度の液体を製造する装置において、小流量のガス高濃度付加液体を生成させるための中空糸膜モジュールと、大流量の原料液体を通過させるバイパス管路と、該膜モジュールとバイパス管路に原料液体を一定比率で分配する分配装置と、生成したガス高濃度付加液体とバイパス管路を経た原料液体とを合流させ均一に混合させる合流装置と、膜モジュールに供給されるガスの圧力を一定に保持するための調圧弁とからなる装置。
(2) バイパス管路が中空糸膜モジュール内に設けられた(1)記載の装置。
(3) 中空糸膜モジュールが、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部にガスを給気し、中空糸膜の内側に液体を流す内部潅流型であって、組み込まれた中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された(1)、(2)記載の装置。
(4) 中空糸膜モジュールが、中空糸膜の内側にガスを給気し、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に液体を流す外部潅流型であって、組み込まれた中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設された(1)、(2)記載の装置。
(5) バイパス管路が中空糸膜モジュール内に設けられ、当該バイパス管路が、ガスを通さない円筒管からなり、複数本の中空糸膜と共に収束されハウジング内に配設された、特殊中空糸膜モジュールである(3)記載の装置。
(6) 変動する消費量に応じた量の溶存ガス濃度調整済み液体を製造するための液体へのガス付加方法において、消費量に応じて供給される液体を、分配装置によって流量に大小のある2流に一定比率で分流し、膜を隔てて液体とガスを流すための中空糸モジュールに一方の流れを供給して小流量のガス高濃度付加液体を生成させ、そのガス高濃度付加液体を大流量に分けられた原料液体と合流させて均一に混合し、所定の溶存ガス濃度に調整した液体とする、液体中の溶存ガス濃度の調整方法。
(7) 大流量流に分けられた原料液体を、中空糸膜モジュール内に設けられたバイパス管路を通じて流す(6)記載の方法。
(8) 小流量流のガス高濃度付加液体の大流量の原料液体に対する流量の比率が1/50より小である(6)、(7)記載の方法。
(9) ガス高濃度付加液体がガス飽和液体である(6)、(7)、(8)記載の方法。
(10)ガス飽和液体の飽和状態を維持するため、調圧弁により中空糸膜に接するガス圧を一定に保持させ、中空糸膜モジュールに分流して流入する原料液体の流量の変動に応じてガスの供給量を相対的に変化させる(9)記載の方法。
(11)ガス付加液体と原料液体とを合流させる手段と、その下流側に均一混合手段としてスタティックミキサーを配設させたものである(1)〜(5)記載の装置。
更に詳細に述べる。
【0006】
図1は本発明に適する装置の一例である。
本発明は複雑な制御機構を持たない、簡便且つコンパクトな液体へのガス付加装置及び付加方法を提案するものである。このガス付加効率を高めるために当該装置の中に中空糸膜モジュールを配設させ、この膜を介してガスを液体中へ供給付加させる事を更なる提案としている。
【0007】
本発明に使用する中空糸は、ガス透過速度の大きなものであれば素材及び構造及び形態等特に制限は無い。例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン等の各種フッ素樹脂、ポリブテン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂等の素材が好適に挙げられる。また膜構造も、微多孔膜、均質膜、不均質膜、複合膜、ポリプロピレン微多孔膜層でウレタン等の薄膜をサンドイッチしたいわゆるサンドイッチ膜等いずれも使用できる。中空糸膜のガス透過速度は、付加しようとするガスに対し0.1×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)以上であることが好ましい。0.1×10-5(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)未満であると中空糸膜を透過するガスの透過速度が遅く、目標とするガス濃度に到達しなかったり、液体流量が変動した際にガス濃度が変動する。また、ガス透過速度は大きい方が好ましいが、少なくともゲージ圧で0.1kg/cm2以上でガスを供給してもガスが気泡とならない程度にとどめることが好ましい。ガスが気泡となるとガス濃度を一定に調整することが困難となる。
【0008】
特にポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂を素材とする中空糸不均質膜はガスの透過性に優れ且つ液体蒸気バリヤー性が高く最も好ましい。本不均質膜については、例えば特公平2−38250号公報、特公平2−54377号公報、特公平4−15014号公報、特公平4−50053号公報及び特開平5−6656号公報等に詳しく述べてある。
ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及びポリフッ化ビニリデン系樹脂等のごとく素材のガス透過性が低く、従ってガスの溶解用途に適用するためには微多孔構造を取り、その多孔部分によりガスを透過させざる得ないこれら膜と比較し、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂を素材とする本不均質膜は、素材自体気体透過性が十分高く、また緻密層部の膜厚が十分に薄く、膜表面全体がガス透過に寄与する事ができ、結果として実質的な膜面積が大きくなり極めて好ましい。
【0009】
また、このポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂からなる不均質膜は、高い気体透過性能を有しつつ膜壁を貫く連通細孔の孔径及びその開孔面積が極めて小さく、従ってPPやPEの微多孔膜に比べ液体蒸気のバリヤー性に極めて優れた性能を有する。
【0010】
中空糸膜を配設するハウジングについては、液体への不純物の溶出無き事さえ考慮すれば、何ら材質は一切問わない。
具体的に例示すれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン1などのポリオレフィン系、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリサルフォンなどのエンジニアリングプラスチック、或いは低溶出の為超純水の配管素材として使用されている、クリーン塩化ビニル系などが挙げられる。
【0011】
中空糸膜モジュール構造としては、中空糸膜を複数本収束しハウジング内に配設し、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部にガスを給気し中空糸膜の内側に液体を流す内部潅流型のみならず、それ以外にも特公平5−21841号公報にある中空糸の外側に液体を流し、内側にガスを流す外部潅流型も考えられる。
【0012】
外部潅流型の場合には、ハウジング内への中空糸の充填むらなどの原因による液体の偏流(チャンネリング)が生じるのを防ぐために、中空糸を、中空糸同士又は他の糸条とによってシート状、例えば簾状に組織されたシート状物とし、それから得られる重畳体、捲回体、収束体の状態でハウジング内に組み込むことが効果的である。また中空糸を筒状芯に綾巻きするなどした三次元組織を組み込む等適宜の形状を採ることもできる。
【0013】
内潅流、外潅流どちらの型を採るかは、液体にガスを溶解する目的からすればどちらの構造でも構わないが、製造するガス溶解液体の流量の大幅な変動に追随させねばならない場合に、設定ガス濃度への高速応答性・精度や再現性・安定性などを考慮して液体へ効率的に均等且つ均一にガスを付加させる必要があり、ここういった点から内部潅流型の中空糸膜モジュールの方が好ましい。
【0014】
中空糸膜モジュールとバイパス管路に分配する分配装置としては、2流に分流できるものであれば何ら規定するべきものはなく、簡便的に配管用ティーズや分岐バルブなどで液体を分配し、それらの分配比率を精密バルブ付き流量計や、規定液量しか流せないようなオリフィスによって制御する様にしたもので良い。
【0015】
生成したガス溶解液体とバイパス管路を経た原料液体を合流させる合流装置としては2流を合流させる流入口があれば何ら規定するべきものはなく、簡便的には配管用ティーズで良い。
【0016】
合流装置の下流側には、合流した2流を均一に混合させる目的で、スタティックミキサーを配設させればより一層好ましい。
本発明に使用する液体には特に制限はない。水、アルコール類、石油系有機溶剤類、油脂類、鉱油、水ガラス等の無機液体等、目的により適時選択できる。
【0017】
本発明に使用する気体には特に制限はない。アルゴン、ヘリウム等の希ガス類、酸素、窒素、オゾン、炭酸ガス、水素、アンモニア、塩素、塩化水素、窒素酸化物、これらの混合物等、使用目的により適時選択できる。
【0018】
ガス圧力調圧弁については、供給元側(一時側)のガス中コンタミネーションが中空糸膜に付着しない様、事前にフィルタレーションを行ってさえおけば、何ら構造,材質,型式を規定する必要はない。
【0019】
例示すれば、プレッシャーレギュレーティングバルブ、ベローズプレッシャーバルブ、プレッシャーレギュレータ、バックプレッシャーバルブ等の圧力制御バルブ(レギュレータ)が挙げられる。
【0020】
バイパス管路は、液体を流す管であってその管壁が溶解させるガスを透過させない管であれば良く、2分流された液体が所定比率で一定に保たれておればその形状は問題とはならない。
【0021】
又、必ずしもバイパス管路数は1本に限定されるものではない。
本発明を更に説明する。
液体の流量の変動が激しい場合、それに追随させて所定のガス濃度に維持、制御させる事は実際には難しい。
【0022】
然るに本発明者らは液体を2流に分け、設定したいガス濃度より高い濃度でガスを付加した液体を、原料液体で希釈し、その一定比率を保持させ均一に混合させる方法によりガス濃度を調整できる事を見いだした。
【0023】
即ち本発明の重点は、消費量に応じて供給される原料液体を、分配装置によって流量に大小のある2流に一定比率で分流し、膜を隔てて液体とガスを流すための中空糸膜モジュールに一方の流れを供給して小流量のガス付加液体を高いガス濃度で生成させ、そのガス付加液体を大流量に分けられた原料液体へ合流させて均一に混合させる方法により、容易にガス濃度調整液体を得る事にあるが、更には分流を当該装置内の配管系で実施するか、バイパス管路を中空糸膜モジュール内に設けて実施するか、いくつかの方法で考えられる。
【0024】
尚ガス付加液体は、好ましくは所定液温でそれ以上ガスが溶解せず又、それ以上の圧力を加えると気泡を生ずる限界圧力の、いわゆるガス飽和液体状態にしてやれば、一層流量変動など外乱に対するロバスト性は高まり、ガス濃度調整は行いやすくなる。
【0025】
ガス付加液体と原料液体の分流比率は所望とするガス濃度により大きく変わり、又ガス濃度をどの程度の範囲内にコントロールすればよいのかは、ガス濃度調整液体の使用される用途、目的によって大きく変わる。
【0026】
【実施例】
以下に本発明を実施例及び比較例によって更に具体的に説明をする。 ただし、本発明はこれに限定され制約されるものではない。
【0027】
実施例1
中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテンー1を素材とし、内径200[μm],外径250[μm]の糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めることにより、0.5[m2]の膜面積を持つ内部潅流型のモジュール(大日本インキ化学工業(株)製SEPAREL PF−001)を得た。中空糸膜の炭酸ガス透過速度は3.5×10-5[cm3/cm2・sec・cmHg]であり、図1に当該中空糸膜モジュールを組み込んだ装置のフローを示す。ガス付加液体流路/バイパス流路の分配比率を1/150とした。
【0028】
装置に種々の流量の超純水(水温25℃、比抵抗値18.2[MΩ・cm])を流し、中空糸膜モジュールに炭酸ガスボンベからプレッシャーレギュレイティングバルブにより圧力を1及び0.5[kgf/cm2・G]に調整した炭酸ガスを供給した。得られた炭酸ガス溶解超純水の溶存炭酸ガス濃度をアナテル社製TOC計A−2000にて測定した結果を表1に示す。
【0029】
実施例2
中空糸膜モジュールとしてはポリー4−メチルペンテンー1を素材とし、内径200[μm],外径250[μm]の糸を収束させ、クリーン塩化ビニル樹脂製のハウジング内に糸の両端を樹脂で固めるた0.5[m2]の膜面積を持つ膜部分と、バイパス管路部への供給比率が50倍となるSUS316製円筒部分とを組み込んだ内部潅流型のモジュール(大日本インキ化学工業(株)製SEPAREL PF−001R5)を得た。中空糸膜の酸素ガス透過速度は20×10-5[cm3/cm2・sec・cmHg]である。
【0030】
図2にバイパス管路を付加した内部潅流型中空糸膜モジュールを示す。
このモジュールは、中空糸膜の膜端開口部にバイパス管路が並んで開口され、これによって液体の分配部及び合流部が構成され、分配装置、中空糸膜モジュール、バイパス管路及び合流装置等の全体が一体化されたものとされている。液体の中空糸膜及びバイパス管への前記供給比率は、中空糸膜開口の総面積と、バイパス管の開口面積との比率に反映されている。
【0031】
本装置に種々流量の脱酸素処理したエチルアルコールの水溶液(アルコール濃度10%)を流し、中空糸膜モジュールに酸素ガスボンベからプレッシャーレギュレイティングバルブにより圧力を0.1、0.3[kgf/cm2・G]に調整した酸素ガスを供給した。得られた酸素ガス溶解液体の溶存酸素ガス濃度をオービスフェア社製溶存酸素計MOCA−3600にて測定した結果を表2に示す。
【0032】
実施例3
中空糸膜モジュールとしてはPTFE製多孔質膜を素材とし、内径1[mm],外径1.5[mm]の糸を収束させ、PFA樹脂製のハウジング内に糸の両端を融着で固めた0.5[m2]の膜面積を持つ内部灌流型モジュールを得た。図1に当該中空糸膜モジュールを組み込んだ装置のフローを示す。ガス付加液体流路/バイパス流路の分配比率を1/200とした。
【0033】
装置に種々の流量の純水(水温25℃)を流し、中空糸膜モジュールに放電型オゾンガス発生装置からプレッシャーレギュレイティングバルブにより圧力を0.1[kgf/cm2・G]に調整したオゾンガスを供給した。得られたオゾン水の溶存オゾンガス濃度をよう素適定法にて測定した結果を表3に示す。
【0034】
実施例4
中空糸膜モジュールとしては、実施例1と同一のものを用い、モジュールへの炭酸ガスと超純水の流れる側を反対にし、中空糸膜の中に炭酸ガスを又、中空糸膜の外側に超純水を流すようにし、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1に示す。
【0035】
比較例
比較例として、実施例1と同一のモジュールを用い、図1からバイパス管路を取り外し、超純水流量が8[リットル/min.]の時、溶存炭酸ガス濃度が30ppmとなる様に炭酸ガス圧力を調整し、超純水原水流量を2〜8[リットル/min.]の間で変動させた。 その時の溶存炭酸ガス濃度を表1に示す。次に、設定炭酸ガス濃度を10ppmとした場合の結果も表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003951385
【0037】
【表2】
Figure 0003951385
【0038】
【表3】
Figure 0003951385
【0039】
【発明の効果】
本発明では、消費量に応じて供給される原料液体を、分配装置によって流量に大小のある2流に一定比率で分流し、中空糸モジュールに一方の流れを供給して小流量のガス付加液体を生成させ、そのガス付加液体を大流量に分けられていた原料液体へ合流させて均一に混合させる事により、容易に溶存ガス濃度調整が可能となる。
【0040】
当該装置の下流側のプロセスでガス付加液体が使用・消費される際に、液体使用流量が瞬時に変動しても、何ら制御機器を用いる事なく容易且つ安定して、所望の溶存ガス濃度を有するガス付加液体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、溶存ガス濃度調整を目的とした液体のガス付加装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明による、バイパス管路7を中空糸膜5と共に収束、配設させた内部潅流型中空糸膜モジュールの縦断面図である。
【符号の説明】
PI ガス圧力計
FI1 液体小流量側の、ガス付加液体流量計
FI2 液体大流量側のバイパス流量計
1 ガス給気用の中空糸膜モジュール
2 液体小流量側のガス付加液体流路
3 液体大流量側のバイパス管路
4 一定供給圧に調整されたガス給気口
5 分配装置
6 合流装置
7 原料液体入口
8 ガス付加処理液体出口
9 中空糸膜モジュール内に配設されたバイパス管路
10 中空糸膜
11 中空糸膜モジュール用エンドキャップ
12 ガス給気口
13 中空糸膜とモジュールハウジングの接着封止部
14 調圧弁

Claims (9)

  1. 液体中の溶存ガス濃度を調整するために液体にガスを供給し、所望の溶存ガス濃度の液体を製造する装置において、小流量のガス高濃度付加液体を生成させるための中空糸膜モジュールと、大流量の原料液体を通過させるバイパス管路と、該膜モジュールとバイパス管路に原料液体を一定比率で分配する分配装置と、生成したガス高濃度付加液体とバイパス管路を経た原料液体とを合流させ均一に混合させる合流装置と、膜モジュールに供給されるガスの圧力を一定に保持するための調圧弁とからなる装置。
  2. バイパス管路が中空糸膜モジュール内に設けられた請求項1記載の装置。
  3. 中空糸膜モジュールが、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部にガスを給気し、中空糸膜の内側に液体を流す内部潅流型であって、組み込まれた中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設されたものである請求項1又は2記載の装置。
  4. 中空糸膜モジュールが、中空糸膜の内側にガスを給気し、中空糸膜外側とハウジングの間の空間部に液体を流す外部潅流型であって、組み込まれた中空糸膜が複数本収束された状態でハウジング内に配設されたものである請求項1又は2記載の装置。
  5. バイパス管路が中空糸膜モジュール内に設けられ、当該バイパス管路が、ガスを通さない円筒管からなり、複数本の中空糸膜と共に収束されハウジング内に配設された、特殊中空糸膜モジュールである請求項3記載の装置。
  6. 変動する消費量に応じた量の溶存ガス濃度調整済み液体を製造するための液体へのガス付加方法において、消費量に応じて供給される液体を、分配装置によって流量に大小のある2流に一定比率で分流し、膜を隔てて液体とガスを流すための中空糸モジュールに一方の流れを供給して小流量のガス高濃度付加液体を生成させ、そのガス高濃度付加液体を大流量に分けられた原料液体と合流させて均一に混合し、所定の溶存ガス濃度に調整した液体とする、液体中の溶存ガス濃度の調整方法。
  7. 大流量に分けられた原料液体を、中空糸膜モジュール内に設けられたバイパス管路を通じて流す請求項6記載の方法
  8. ガス高濃度付加液体がガス飽和液体である請求項6又は7記載の方法。
  9. ガス飽和液体の飽和状態を維持するため、調圧弁により中空糸膜に接するガス圧を一定に保持させ、中空糸膜モジュールに分流して流入する原料液体の流量の変動に応じてガスの供給量を相対的に変化させる請求項記載の方法。
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