JPH1112734A - 金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体 - Google Patents

金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体

Info

Publication number
JPH1112734A
JPH1112734A JP9163009A JP16300997A JPH1112734A JP H1112734 A JPH1112734 A JP H1112734A JP 9163009 A JP9163009 A JP 9163009A JP 16300997 A JP16300997 A JP 16300997A JP H1112734 A JPH1112734 A JP H1112734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
alloy
optical recording
recording medium
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9163009A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Fukuda
福田  伸
Nobuyuki Ishiguro
信行 石黒
Mitsuru Sadamoto
満 貞本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP9163009A priority Critical patent/JPH1112734A/ja
Publication of JPH1112734A publication Critical patent/JPH1112734A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 銀と銅とを主体とする合金薄膜であり、
その表面を酸化処理することにより黄金色に発色せしめ
た金属薄膜およびそれを光反射層に用いた光記録媒体。 【効果】 黄金色を呈する金属薄膜とそれを用いた意匠
性および信頼性に優れた光記録媒体が低コストで提供さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄膜に関し、
さらに詳しくは酸化処理により黄金色に発色した金属薄
膜に関し、また、該金属薄膜を用いた、コンパクトディ
スク互換で書き込み可能な、意匠性、信頼性に優れる安
価な光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスクで代表される光記録
媒体は、記録容量が大きく、ソフトウエアパッケージと
しての生産性が高いことから、従来、オーディオソフ
ト、コンピューターソフト、電子出版の媒体として広く
用いられている。従来のコンパクトディスクで代表され
るような読みだし専用の光記録媒体を作製するには、そ
の透明基板上に記録を転写するための金型が必要であ
る。しかしながら、その金型を作製するコストが高いた
めに、数百枚程度のディスク作製に際してはディスク一
枚当たりのコストが相当高くなってしまう。
【0003】この問題を解決するために、金型を介して
記録ディスクの作製を行うのではなく、ディスクに直接
記録することのできる記録可能領域を備える光記録媒
体、即ち、コンパクトディスクレコーダブル(以下、C
D−R)等として知られるレーザー光による記録可能な
光記録媒体が開発されている。以下、CD−Rを例とし
て説明を行う。CD−Rは記録可能であるとともに、再
生専用コンパクトディスクと同等な反射率を有するの
で、情報を記録可能であるとともに、再生専用コンパク
トディスクプレーヤーや読みだし専用コンパクトディス
クドライブにより再生、読みだし可能であるという特徴
を持つ。通常、CD−Rで代表されるような記録可能な
光記録媒体は、透明基板上に、有機色素からなる光吸収
層、金属からなる光反射層、および紫外線硬化樹脂から
なる保護層を順次積層することにより作製される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既に実用化、市販され
ているCD−Rにおいては、読み出し用の780nmの
波長のレーザー光に対する65%以上の高反射率を得る
こと、ならびに、光反射層のマイグレーションや化学反
応による反射率の低下を防止するために、光反射層とし
て安定性を有する金および金を主成分とした合金が使用
されている。しかし、金は比較的高価であるために製造
コスト削減を行う上での障害となっている。また、製造
コスト削減のために、金と同等な反射率を有すアルミニ
ウムおよびこれを主成分とする合金を光反射層として用
いた場合には、マイグレーションや化学反応による反射
率の低下やエラーの増加などのディスク特性の経時変化
を生じやすいため、長期の保存に耐え得るような高信頼
性のCD−Rの作製は困難であった。また、銀を用いた
場合には、金属色になるため、見栄え等の金の意匠性が
失われてしまうという欠点があった。さらに、耐食性向
上のためにステンレス鋼などのような耐食性の合金を用
いることが提案されているが、これらの多くは耐食性を
発揮するために必要な添加成分が多量となるために、合
金の反射率が低くなってしまう。また、このような合金
の防食機構は、合金の表面に不動体皮膜が形成されるこ
とによるものであるため、反射膜として用いた場合、反
射率の低下は避けられなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するために、鋭意検討を重ねたところ、特定の合金
系の薄膜の表面を酸化処理することにより、黄金色の意
匠性に優れた金属薄膜が得られ、さらに、該金属薄膜を
光反射層として用いることにより、高い安定性を有する
金を光反射層として用いた光記録媒体と同等の意匠性と
信頼性を保持しつつ、金より安価な光記録媒体が得られ
ることを見いだし本発明に到達したのである。
【0006】すなわち、本発明は、(1) 銀と銅とを
主体とする合金薄膜であり、その表面を酸化処理するこ
とにより黄金色に発色せしめた金属薄膜、(2) 合金
薄膜が、銀を20〜90重量部含有し、かつ、銅を10
〜80重量部含有し、かつ、銀と銅との含有量の合計が
70重量部以上である(1)に記載の金属薄膜、(3)
酸化処理が酸化雰囲気における70℃以上、150℃
以下での加熱処理である(1)又は(2)に記載の金属
薄膜、(4) 透明基板上に、少なくとも有機色素を含
有する光吸収層、(1)〜(3)のいずれかに記載の金
属薄膜からなる光反射層および保護層を順次積層してな
る光記録媒体に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の金属薄膜は、銀と銅を主
体とする合金薄膜の表面を酸化処理することにより黄金
色に発色せしめたものである。
【0008】合金薄膜は、銀を20〜90重量部含有
し、かつ、銅を10〜80重量部含有し、かつ、銀と銅
との含有量の合計が70重量部以上である金属薄膜であ
ることが好ましい。銀の含有量が少なすぎると反射率が
低下し、また、反射色が赤色になり、意匠性に劣る膜に
なってしまう。一方、銀が多すぎると、反射率は高いも
のの通常の金属色の反射になり、これもまた意匠性に劣
るものになってしまう。銅の含有量は銀のそれと相補的
な関係にあり、多すぎる場合には反射色が赤色になり、
また、少なすぎると金属色になってしまう。合金中の銀
と銅の含有量は70重量部以上が好ましい。少なすぎる
と反射率が低下するので黄金色を呈するものの、光記録
媒体には好適ではなくなってしまう。該合金薄膜に銀と
銅以外に添加可能な金属としては、金、白金、パラジウ
ム等の貴金属が挙げられる。その場合には、純金を用い
る場合に比べると安価にはなるが、コスト低減という観
点ではマイナスになってしまう点に注意しなければなら
ない。その他の金属としては、ニッケル、亜鉛、錫、コ
バルト、アルミニウム、タングステン、チタン、マンガ
ン、バナジウム、モリブデン、アンチモン等を挙げるこ
とができるが、色の微妙な調整から、亜鉛、ニッケル、
錫、チタンが好適に用いられる。
【0009】合金薄膜の形成方法は、スパッタリング
法、真空蒸着法により形成され、50〜200nmの膜
厚の多結晶膜もしくは非晶質膜とするのが好適である。
合金のスパッタリング法による形成においては、ターゲ
ットに合金を用いてスパッタすることもできるし、コス
パッタ法で、複数のターゲットから別々にスパッタする
こともできる。一般にターゲットの組成と成膜された膜
の組成は、偏析、選択スパッタリング、計測機器上の誤
差等の原因によるり必ずしも完全に一致しないが、ター
ゲットの組成と膜の組成に生じる差は本発明に大きな影
響を与えるものではない。
【0010】本発明では、黄金色を出すために表面の酸
化処理を行う。ここでいう表面とは合金薄膜の表面であ
り、該薄膜が樹脂等で覆われた場合等、樹脂との界面を
持つ場合、樹脂と薄膜の界面において薄膜表面が酸化す
ればよいのである。本発明でいう表面の酸化処理とは、
最も簡単には酸化雰囲気における加熱処理である。酸化
雰囲気とは、酸素や水蒸気を含んだ気体中に上記薄膜を
暴露する。具体的な条件を例示すれば、例えば、大気中
で100℃で1時間加熱すればよい。加熱処理の条件と
しては、該薄膜が黄金色に発色するようにすれば特に制
限はないが、工業的観点から、70℃〜150℃で、1
時間〜24時間程度加熱すればよい。加熱温度が高くな
れば、加熱時間は短くてすむのである。加熱温度が低す
ぎると発色させるのに時間がかかりすぎ、実用的ではな
い。ここで重要なことは、150℃以下の加熱で表面が
黄金色に転化することである。光記録媒体には、通常高
分子基板を用いるので高温での加熱処理はできない。本
発明の合金組成を用いることで黄金色の発色を低温で起
こすことが可能であり、かつ、一度発色するとその後の
色の変化は殆ど起きないのである。酸化処理としては、
上記方法以外に大気中で紫外線光に暴露する方法、オゾ
ンに暴露する方法等が挙げられる。なお、前記した該薄
膜が樹脂等で覆われた場合等でも、該薄膜が形成されて
いる基体には酸素や水蒸気を含んだ気体が含まれている
ため、該薄膜は、樹脂等で覆われていない場合と同様に
酸化雰囲気で暴露されていることになる。
【0011】金属薄膜の黄金色は目視でまず判定し、さ
らに、必要に応じて、JIS8729に準じた方法で色
度を測定することにより評価することができる。黄金色
の範囲としてa* =−1〜9、b* =30〜50を目安
とした。また、金属薄膜自体の反射率としては80%以
上が好ましい。
【0012】本発明の光記録媒体は、前記した金属薄膜
を光反射層として使用する。本発明の光記録媒体の構成
を示す断面図を図1に示す。透明基板10上に有機色素
を含有する光吸収層20、本発明の金属薄膜からなる光
反射層30および保護層40を順次積層する。
【0013】本発明で用いる透明基板の材質としては、
ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、非晶質ポ
リオレフィン等のプラスチック、あるいはガラスのよう
に可視光に対する光透過率の高い材料を好適に用いるこ
とができる。これらの透明基板は、通常、厚み1〜2m
m程度で、同心円状あるいは螺旋状に案内溝を形成した
ものが用いられる。
【0014】光吸収層の材質としては、有機色素である
フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、シア
ニン系色素、スクアリリウム系色素、クロコニウム系色
素、アズレニウム系色素、トリアリールアミン色素、ア
ントラキノン系色素、含金属アゾ系色素、ジチオール金
属錯体系色素、インドアニリン金属錯体色素、分子間型
CT色素、アゾ系色素等が好適であり、これらの色素を
単独あるいは、2種類以上を混合して用いる。通常は、
これらの色素材料に、劣化防止剤、バインダー等を添加
して用いられることは当業者の理解するところである。
フタロシアニン系色素の具体例としては、例えば、特開
平3−62877号公報、特開平3−141582号公
報、特開平3−215466号公報に記載されている色
素が挙げられる。有機色素を含有する光吸収層の形成方
法としては、有機色素を有機溶媒に溶解し、透明基板上
に直接あるいは他の層を介してスピンコートする方法を
好適に用いることができる。光吸収層の膜厚は、記録に
用いるレーザー光などの記録光のパワーに対する記録感
度の性能係数を考慮して、使用する波長、反射層の光学
定数、光吸収層の材質に応じて適宜選択されることは当
業者の容易に理解するところであり、通常は、10nm
〜5μmである。光吸収層の膜厚は、スピンコートにお
いては有機色素を有機溶媒に溶解した液の濃度やスピン
コート時の回転数等を適宜変更することにより、また、
蒸着法を用いる場合には蒸着時間や蒸着時のパワーを適
宜変更することにより容易に調整可能であることは、当
業者の理解するところである。また、光吸収層は、透明
基板の片面に設けても両面に設けても良い。
【0015】光反射層には、前記した銀と銅とを主体と
する合金薄膜の表面を酸化処理することにより黄金色に
発色せしめた金属薄膜を用いる。さらに必要に応じて、
光反射層の表面に対してベンゾイミダゾール系化合物で
表面処理を行ってもよい。
【0016】光反射層上に形成する保護層としては、ア
クリル系の紫外線硬化樹脂等の硬質性の材料を用いるこ
とが好ましい。通常、光反射層上に直接または他の層を
介してスピンコート法により厚み2〜20μmで塗布し
た後、紫外線照射により硬化させて形成される。
【0017】上記の方法により形成した金属薄膜の原子
組成は、蛍光X線分析法、オージェ電子分光法(AE
S)、誘導結合プラズマ法(ICP)、ラザフォード後
方散乱法(RBS)等により測定できる。また、これら
の層構成および膜厚は、オージェ電子分光の深さ方向観
察、透過型電子顕微鏡による断面観察等により測定でき
る。また膜厚は、成膜条件と成膜速度の関係をあらかじ
め明らかにした上で成膜を行うことや水晶振動子等を用
いた成膜中の膜厚モニタリングにより、制御される。表
面の酸化状態はオージェ電子分光法やX線光電子分光法
(XPS)で評価できる。光記録媒体になった場合に
は、断面を出して透過型電子顕微鏡による断面観察が酸
化状態に関する情報を提供する
【0018】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて本発明
をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えな
い範囲で、以下の実施例に限定されるものではない。 <実施例1>銀90重量部、銅10重量部の合金ターゲ
ットを用いて、ポリカーボネート基板上に膜厚120n
mの合金薄膜を直流マグネトロンスパッタ法で作製し
た。薄膜の色は金属色であった。この試料を大気中で1
時間100℃で加熱したところ、黄金色に発色した。
【0019】<実施例2>銀60重量部、銅40重量部
の合金ターゲットを用いて、ポリカーボネート基板上に
膜厚120nmの合金薄膜を直流マグネトロンスパッタ
法で作製した。薄膜の色は金属色であった。この試料を
大気中で1時間100℃で加熱したところ、黄金色に発
色した。
【0020】<実施例3>銀30重量部、銅70重量部
の合金ターゲットを用いて、ポリカーボネート基板上に
膜厚120nmの合金薄膜を直流マグネトロンスパッタ
法で作製した。薄膜の色は金属色であった。この試料を
大気中で1時間100℃で加熱したところ、黄金色に発
色した。
【0021】<実施例4>銀20重量部、銅60重量
部、亜鉛20重量部の合金ターゲットを用いて、ポリカ
ーボネート基板上に膜厚120nmの合金薄膜を直流マ
グネトロンスパッタ法で作製した。薄膜の色は金属色で
あった。この試料を大気中で1時間100℃で加熱した
ところ、黄金色に発色した。
【0022】<比較例1>銀95重量部、銅5重量部の
合金ターゲットを用いて、ポリカーボネート基板上に膜
厚120nmの合金薄膜を直流マグネトロンスパッタ法
で作製した。薄膜の色は金属色であった。この試料を大
気中で1時間100℃で加熱したところ、金属色のまま
であった。
【0023】<比較例2>銀10量部、銅90重量部の
合金ターゲットを用いて、ポリカーボネート基板上に膜
厚120nmの合金薄膜を直流マグネトロンスパッタ法
で作製した。薄膜の色は赤色であった。この試料を大気
中で1時間100℃で加熱したところ、赤色のままであ
った。
【0024】<比較例3>銀10重量部、銅50重量
部、亜鉛40重量部の合金ターゲットを用いて、ポリカ
ーボネート基板上に膜厚120nmの合金薄膜を直流マ
グネトロンスパッタ法で作製した。薄膜の色は金属色で
あった。この試料を大気中で1時間100℃で加熱した
ところ、黄金色に発色した。以上、実施例1〜4、比較
例1〜3の結果を表1に示す。なお、a* 、b* は、J
IS8729に準じて測定した。
【0025】
【表1】
【0026】表1より、本発明により、意匠性のある黄
金色を有し、さらに、反射率の高い金属薄膜を得ること
ができることがわかる。
【0027】<実施例5>透明基板として記録可能コン
パクトディスク用に周期的に蛇行したトラッキング溝を
設けた直径120mm、厚さ1.2mmのポリカーボネ
ート基板を用いた。光吸収層には、フタロシアニン系色
素、すなわち、フタロシアニンを構成する4つのベンゼ
ン環のそれぞれのα位に1つの1−イソプロピル−イソ
アミルオキシ基を有するPd・フタロシアニンの3.5
重量%ジメチルシクロヘキサン溶液を、案内溝をもつポ
リカーボネート樹脂基板(直径120mmφ、厚さ1.
2mmの円盤)に2000rpmでスピンコートし、7
0℃で2時間乾燥して100nmの膜厚の光吸収層を形
成した。
【0028】さらに、この光吸収層上に、スパッタリン
グ法により銀50重量部、銅50重量部の合金ターゲッ
トを用いて、膜厚120nmの合金薄膜からなる光反射
層を形成した後、大気中で90℃、60分加熱した。こ
の光反射層の組成を蛍光X線により分析したところ、銀
48重量部、銅52重量部であった。さらに、この光反
射層の上に紫外線硬化樹脂SD−17(大日本インキ化
学工業製)をスピンコートした後、紫外線を照射して厚
さ6μmの保護層を形成し、光記録媒体を作製した。保
護層の上からみると黄金色を呈し、意匠性の優れたもの
が得られた。
【0029】この光記録媒体を780nm半導体レーザ
ーヘッドを搭載したフィリップス社製ライター(CDD
−521)を用いて、線速度2.8m/s、レーザーパ
ワー9.5mWでEFM信号を記録した。得られた光記
録媒体について、温度85℃、湿度85%の条件で50
0時間の高温高湿試験を行い、また、5sun(500
mW/cm2 )の光照射試験を60℃で100時間行
い、試験前後での反射率およびC1エラーの変化を測定
した。
【0030】<実施例6>スパッタリング法により銀3
0重量部、銅50重量部、亜鉛20重量部の合金ターゲ
ット用いて、膜厚120nmの合金薄膜からなる光反射
層を形成し、さらに、この光反射層の上に紫外線硬化樹
脂SD−17(大日本インキ化学工業製)をスピンコー
トした後、紫外線を照射して厚さ6μmの保護層を形成
し、光記録媒体を作製した。紫外線を照射した後に、大
気中で80℃、120分加熱した以外は、実施例5と同
様に光記録媒体を作製した。この場合にも、反射色が黄
金色に発色し、意匠性の優れた光記録媒体となった。実
施例5と同様の評価を行った。上記、実施例5、6の結
果を表2にまとめた。
【0031】
【表2】
【0032】表2から、本発明の光記録媒体は、高温高
湿試験後においても、光照射試験後においても、わずか
な反射率の低下とわずかのC1エラーの増加が見られた
だけであった。このように、本発明の金属薄膜を用いる
ことにより、意匠性に優れ、信頼性にも十分に優れた光
記録媒体を得ることができることが明らかである。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、金を光反射層として場
合と同等の意匠性ならびに信頼性に優れた光記録媒体が
低コストで製造可能となるために、工業上極めて有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体の構成を示す断面図
【符号の説明】
10 透明基板 20 有機色素を含有する光吸収層 30 金属薄膜からなる光反射層 40 保護層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀と銅とを主体とする合金薄膜であり、
    その表面を酸化処理することにより黄金色に発色せしめ
    た金属薄膜。
  2. 【請求項2】 合金薄膜が、銀を20〜90重量部含有
    し、かつ、銅を10〜80重量部含有し、かつ、銀と銅
    との含有量の合計が70重量部以上である請求項1に記
    載の金属薄膜。
  3. 【請求項3】 酸化処理が酸化雰囲気における70℃以
    上、150℃以下での加熱処理である請求項1又は2に
    記載の金属薄膜。
  4. 【請求項4】 透明基板上に、少なくとも有機色素を含
    有する光吸収層、請求項1〜3のいずれかに記載の金属
    薄膜からなる光反射層および保護層を順次積層してなる
    光記録媒体。
JP9163009A 1997-06-19 1997-06-19 金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体 Pending JPH1112734A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9163009A JPH1112734A (ja) 1997-06-19 1997-06-19 金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9163009A JPH1112734A (ja) 1997-06-19 1997-06-19 金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1112734A true JPH1112734A (ja) 1999-01-19

Family

ID=15765469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9163009A Pending JPH1112734A (ja) 1997-06-19 1997-06-19 金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1112734A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1349157A1 (en) * 2000-12-28 2003-10-01 Sony Corporation Optical recording medium
US6764735B2 (en) 1998-06-22 2004-07-20 Target Technology Company, Llc Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
US6790503B2 (en) 1998-06-22 2004-09-14 Target Technology Company, Llc Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
US6841219B2 (en) 1998-06-22 2005-01-11 Han H. Nee Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
US20110051584A1 (en) * 2009-08-31 2011-03-03 Moser Baer India Limited Optical recording mediums
JP2014238896A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社コベルコ科研 光情報記録媒体用反射膜、光情報記録媒体用反射膜形成用スパッタリングターゲット、および光情報記録媒体

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS619542A (ja) * 1984-06-25 1986-01-17 Hitachi Ltd 記録材料及びその製造法
JPS6231804A (ja) * 1985-07-24 1987-02-10 エナ−ジ−・コンバ−シヨン・デバイセス・インコ−ポレ−テツド 多層装飾被膜
JPH04183836A (ja) * 1990-11-19 1992-06-30 Seiko Instr Inc 表面硬化カラー金合金
JPH05106062A (ja) * 1991-10-14 1993-04-27 Sailor Pen Co Ltd:The 時計外装部品
JPH0660427A (ja) * 1992-07-31 1994-03-04 Tdk Corp 光記録ディスク
JPH06331809A (ja) * 1993-05-25 1994-12-02 Canon Inc 金属ミラーおよびその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS619542A (ja) * 1984-06-25 1986-01-17 Hitachi Ltd 記録材料及びその製造法
JPS6231804A (ja) * 1985-07-24 1987-02-10 エナ−ジ−・コンバ−シヨン・デバイセス・インコ−ポレ−テツド 多層装飾被膜
JPH04183836A (ja) * 1990-11-19 1992-06-30 Seiko Instr Inc 表面硬化カラー金合金
JPH05106062A (ja) * 1991-10-14 1993-04-27 Sailor Pen Co Ltd:The 時計外装部品
JPH0660427A (ja) * 1992-07-31 1994-03-04 Tdk Corp 光記録ディスク
JPH06331809A (ja) * 1993-05-25 1994-12-02 Canon Inc 金属ミラーおよびその製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6764735B2 (en) 1998-06-22 2004-07-20 Target Technology Company, Llc Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
US6790503B2 (en) 1998-06-22 2004-09-14 Target Technology Company, Llc Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
US6841219B2 (en) 1998-06-22 2005-01-11 Han H. Nee Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
EP1349157A1 (en) * 2000-12-28 2003-10-01 Sony Corporation Optical recording medium
EP1349157A4 (en) * 2000-12-28 2007-10-24 Sony Corp OPTICAL RECORDING MEDIUM
US20110051584A1 (en) * 2009-08-31 2011-03-03 Moser Baer India Limited Optical recording mediums
JP2014238896A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社コベルコ科研 光情報記録媒体用反射膜、光情報記録媒体用反射膜形成用スパッタリングターゲット、および光情報記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6280811B1 (en) Metal alloys for the reflective or the semi-reflective layer of an optical storage medium
JP3088168B2 (ja) 光記録媒体およびその製造方法
JPH07105575A (ja) 光記録媒体
EP1403860B1 (en) High-density readable only optical disk
JP2003535422A (ja) 不可逆的光記録媒体
JPH1112734A (ja) 金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体
JPH10177742A (ja) 光記録媒体
JPH10330633A (ja) サブフタロシアニン化合物及びそれを用いた光記録媒体
EP1667120B1 (en) Optical information recording medium comprising metal azo complexe dye
JPH09212915A (ja) 光記録媒体
JPH10143919A (ja) 光記録媒体
JPH11131218A (ja) 金属薄膜ならびにそれを用いた光記録媒体
JPH10143917A (ja) 光記録媒体
JPH09204690A (ja) 光記録媒体
JPH09245373A (ja) 光記録媒体
US20030161987A1 (en) Optical recording medium
JPH04265541A (ja) 光記録媒体
JPH10188354A (ja) 光ディスクおよびその製造方法
JP2834420B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH07201075A (ja) 光情報媒体
JP2793516B2 (ja) 光情報記録媒体とその再生方法
JPH10172181A (ja) 光記録媒体
JPH10166732A (ja) 光記録媒体
JP2000149327A (ja) 記録可能光ディスク
CN1226058A (zh) 光记录介质及其制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070605