JPH10166732A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH10166732A
JPH10166732A JP8333751A JP33375196A JPH10166732A JP H10166732 A JPH10166732 A JP H10166732A JP 8333751 A JP8333751 A JP 8333751A JP 33375196 A JP33375196 A JP 33375196A JP H10166732 A JPH10166732 A JP H10166732A
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宇 塚原
Tsutayoshi Misawa
伝美 三沢
Kenichi Sugimoto
賢一 杉本
Taizo Nishimoto
泰三 西本
Takeshi Tsuda
武 津田
Hideki Umehara
英樹 梅原
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長600nm〜700nmのレーザーで良
好な高密度記録および再生が可能な追記型光記録媒体を
提供する。 【解決手段】 基板上に少なくとも記録層と反射層を有
する光記録媒体において、記録層中に下記一般式(1)
で示されるポルフィリン化合物を含有する光記録媒体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、特に
有機色素を含有する追記型光記録媒体において、従来に
比較して高密度に記録および再生が可能な光記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に反射層を有する光記録媒体とし
てコンパクトディスク(以下、CDと略す)規格に対応し
た追記可能なCD−R(CD−Recordable)
が提案されている〔例えば、日経エレクトロニクス、N
0.465、p.107、1989年1月23日号〕。
この光記録媒体は(図1)に示すように、基板1上に、
記録層2、反射層3、保護層4を、この順に形成させた
ものである。この光記録媒体の記録層に半導体レーザー
等のレーザー光を高パワーで照射すると、記録層が物理
的あるいは化学的変化を起こし、ピットの形で情報を記
録する。形成されたピットに低パワーのレーザー光を照
射し、反射光の変化を検出することにより、ピットの情
報を再生することができる。このような光記録媒体の記
録や再生には、一般に波長770nm〜830nmの近
赤外半導体レーザーが用いられており、レッドブックや
オレンジブック等のCD規格に準拠しているため、CD
プレーヤーやCD−ROMプレーヤーと互換性を有する
という特徴を有する。
【0003】しかし、上記の従来の媒体の記録容量は6
50MB程度であり、動画の記録を考慮すると容量は十
分ではない。情報量の飛躍的増加に伴い、情報記録媒体
に対する高密度化および大容量化への要求は高まってい
る。
【0004】また、光ディスクシステムに利用される短
波長半導体レーザーの開発が進み、波長680nm、6
50nmおよび635nmの赤色半導体レーザーが実用
化されている〔例えば、日経エレクトロニクス、No.
592、p.65、1993年10月11日号〕。記録
および再生用レーザーの短波長化によりビームスポット
を小さくすることができ、高密度な光記録が可能にな
る。実際に半導体レーザーの短波長化、データ圧縮技術
などにより、動画を長時間記録できる大容量の光記録媒
体が開発されている〔例えば、日経エレクトロニクス、
No.594、p.169、1993年11月8日
号〕。最近では、2時間以上の動画をデジタル記録した
デジタルビデオディスク(DVD)が開発されてきた。
DVDディスクは4.7GBの記録容量を有する再生専
用の媒体であり、この容量にあった記録可能な光ディス
クの開発が要望されている。
【0005】短波長レーザーを使用した場合、光ディス
クの線記録密度と半径方向記録密度は理論的には同等に
高密度化できるが、現状では、半径方向の記録密度は線
記録密度ほど大きくすることは困難である。レーザー光
は溝またはランドによって回折散乱されるため、トラッ
クピッチを狭くするほど信号検出光量が低下する。ま
た、溝が深く狭いと、記録層を均一に成膜することが困
難である。さらに、溝とランドのエッジ部分は平滑では
なく微小な凹凸があるため、ノイズの原因となる。この
ような悪影響はある程度トラックピッチが狭くなったと
ころで急激に生じる。これらのことを考慮するとレーザ
ー光の波長635nmで対物レンズの開口数が0.6の
場合には溝ピッチの限界は約0.5μmと考えられる。
【0006】追記型光記録媒体の色素層にレーザー光を
照射し、色素層に物理変化や化学変化を生じさせること
でピットを形成させるとき、色素の光学定数、分解挙動
が、良好なピットを形成させるための重要な要素とな
る。分解しづらいものは感度が低下し、分解が激しいか
または変化しやすいものはピット間および半径方向のラ
ンド部への影響が大きくなり、信頼性のあるピット形成
が困難になる。従来のCD−R媒体は、高密度記録で用
いられるレーザー波長では、色素層の屈折率も低く、消
衰係数も適度な値ではないため、反射率が低く変調度が
充分にとれなかった。さらには、絞られたレーザー光で
小さいピットを開けるべきところが、周りへの影響が大
きく分布の大きいピットになったり、半径方向へのクロ
ストークが悪化した。逆に、ピットが極端に小さくなり
変調度が充分とれない場合もあった。従って、記録層に
用いる色素には光学的性質、分解挙動の適切なものを選
択する必要がある。
【0007】例えば、特開平6−199045号公報で
は、波長680nmの半導体レーザーで記録再生可能な
光記録媒体が提案されている。この媒体は、記録層にシ
アニン色素を用いており、高密度の記録再生の可能性は
示しているものの、実際に高密度に記録した記述はな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来の
光記録媒体の記録層に用いられている有機色素は、波長
600nm〜700nmで吸収が大きく、屈折率が小さ
いこと、さらにはその分解挙動が適切でないため、波長
600nm〜700nmの短波長レーザーでの記録およ
び再生が困難であることを見出した。そこで本発明の目
的は、波長600nm〜700nmの範囲で良好な記録
および再生が可能な高密度記録に適した光記録媒体を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、 基板上に少なくとも記録層および反射層を有する光
記録媒体において、記録層中に、下記一般式(1)で示
されるポルフィリン化合物を含有する光記録媒体、
【0010】
【化2】 〔式中、R1〜R24は各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、炭素数1〜20の置換または未置換のアルキル基、
炭素数1〜20の置換または未置換のアルコキシ基、炭
素数1〜20の置換または未置換のアルキルチオ基、置
換または未置換のアリールオキシ基、置換または未置換
のアリールチオ基、炭素数2〜20の置換または未置換
のアルケニル基、置換または未置換のアラルキル基、炭
素数1〜20の置換または未置換のアシル基、または置
換または未置換のアリール基を表し、A1〜A4は各々独
立に水素原子、炭素数1〜20の置換または未置換のア
ルキル基または置換または未置換のアリール基を表し、
Mは2個の水素原子、2価の金属または3価または4価
の金属誘導体を表す。〕
【0011】 記録層中に、一般式(1)で示される
ポルフィリン化合物および波長600nm〜900nm
に吸収極大を有する光吸収化合物を含有するに記載の
光記録媒体、 波長600nm〜700nmの範囲から選択される
レーザー光に対して、基板側から測定した反射率が20
%以上であり、波長600nm〜700nmのレーザー
光で記録および再生が可能であるまたはに記載の光
記録媒体、 レーザー波長において、記録層の屈折率が1.8以
上、かつ、消衰係数が0.04〜0.40であるまた
はに記載の光記録媒体、 基板に案内溝がスパイラル状にあり、この溝ピッチ
が0.5〜1.2μmである〜のいずれかに記載の
光記録媒体、に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の具体的構成について以下
に説明する。
【0013】光記録媒体とは予め情報が記録されている
再生専用の光再生専用媒体、および情報を記録して再生
することのできる光記録媒体の両方を示すものである。
しかし、ここでは適例として後者の情報を記録して再生
することのできる光記録媒体、特に基板上に記録層、反
射層を有する光記録媒体に関して説明する。この光記録
媒体は図1に示すような基板1、記録層2、反射層3お
よび保護層4が順次積層している4層構造を有している
か、または図2に示すような貼り合わせ構造を有してい
る。すなわち、基板1’上に記録層2’が形成されてお
り、その上に密着して反射層3’が設けられており、さ
らにその上に接着層4’を介して基板5’が貼り合わさ
れている。ただし、記録層2’の下または上に別の層が
あっても良く、反射層の上に別の層があってもかまわな
い。
【0014】基板の材質としては、基本的には記録光お
よび再生光の波長で透明であればよい。例えば、ポリカ
ーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メ
チル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹
脂等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用される。
特に好ましくは、複屈折率の小さな非晶質ポリオレフィ
ン樹脂を用いる。これらの基板材料は射出成形法等によ
り円盤状に基板に成形される。必要に応じて、基板表面
に案内溝やピットを形成することもある。このような案
内溝やピットは、基板の成形時に付与することが望まし
いが、基板の上に紫外線硬化樹脂層を用いて付与するこ
ともできる。通常CDとして用いる場合は、厚さ1.2
mm程度、直径80mmないし120mm程度の円盤状
であり、中央に直径15mm程度の穴が開いている。
【0015】本発明においては、基板上に記録層を設け
るが、本発明の記録層は、その吸収極大が450nm〜
630nm付近に存在する一般式(1)で示されるポル
フィリン化合物を含有する。中でも、600nm〜70
0nmより選択される記録および再生レーザー波長に対
して適度な光学定数を有する必要がある。
【0016】光学定数は複素屈折率(n+ki)で表さ
れる(iは虚数単位を表す)。式中のn、kは、実数部
nと虚数部kとに相当する係数である。ここでは、nを
屈折率、kを消衰係数とする。
【0017】一般に有機色素の屈折率と消衰係数は大き
な波長依存性を示す。この特徴を考慮して、目的とする
レーザー波長において好ましい光学定数を有する有機色
素を選択し、記録層を成膜することで、高い反射率を有
し、かつ、感度の良い媒体とすることができる。
【0018】本発明によれば、記録層に必要な光学定数
は、上記レーザー光の波長において、nが1.8以上、
かつ、kが0.04〜0.40であり、好ましくは、n
が2.0以上で、かつ、kが0.04〜0.20であ
る。nが1.8より小さい値になると正確な信号読み取
りに必要な反射率と信号変調度は得られず、kが0.4
0を越えても反射率が低下して良好な再生信号が得られ
ないだけでなく、再生光により信号が変化しやすく実用
に適さない。
【0019】本発明の記録層に含有される一般式(1)
で示されるポルフィリン化合物のR 1〜R24、A1〜A4
およびMの具体例を次に述べる。
【0020】炭素数1〜20の置換または未置換のアル
キル基としては、直鎖または分岐または環状のアルキル
基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアル
キル基、アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、
アルコキシカルボニルアルキル基、アルコキシカルボニ
ルオキシアルキル基、アルコキシアルコキシカルボニル
オキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ
アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシアルコキ
シアルキル基、シアノアルキル基、アシルオキシアルキ
ル基、アシルオキシアルコキシアルキル基、アシルオキ
シアルコキシアルコキシアルキル基、ハロゲン化アルキ
ル、スルホンアルキル基、アルキルカルボニルアミノア
ルキル基、アルキルスルホンアミノアルキル基、スルホ
ンアミドアルキル基、アルキルアミノアルキル基、アミ
ノアルキル基、およびアルキルスルホンアルキル基の中
から選択される。
【0021】直鎖または分岐または環状のアルキル基と
しては、炭素数1〜15の炭化水素基で、ポリカーボネ
ート、アクリル、エポキシ、ポリオレフィン基板などへ
の塗布による加工性を考慮すれば、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-
ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、
iso-ペンチル基、2-メチルブチル基、1-メチルブチル
基、neo-ペンチル基、1,2-ジメチルプロピル基、1,1-ジ
メチルプロピル基、cyclo-ペンチル基、n-ヘキシル基、
4-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペ
ンチル基、1-メチルペンチル基、3,3-ジメチルブチル
基、2,3-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,
2-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,1-ジメ
チルブチル基、3-エチルブチル基、2-エチルブチル基、
1-エチルブチル基、1,2,2-トリメチルブチル基、1,1,2-
トリメチルブチル基、1-エチル-2-メチルプロピル基、c
yclo-ヘキシル基、n-ヘプチル基、2-メチルヘキシル
基、3-メチルヘキシル基、4-メチルヘキシル基、5-メチ
ルヘキシル基、2,4-ジメチルペンチル基、n-オクチル
基、2-エチルヘキシル基、2,5-ジメチルヘキシル基、2,
5,5-トリメチルペンチル基、2,4-ジメチルヘキシル基、
2,2,4-トリメチルペンチル基、3,5,5-トリメチルヘキシ
ル基、n-ノニル基、n-デシル基、4-エチルオクチル基、
4-エチル-4,5-メチルヘキシル基、n-ウンデシル基、n-
ドデシル基、1,3,5,7-テトラエチルオクチル基、4-ブチ
ルオクチル基、6,6-ジエチルオクチル基、n-トリデシル
基、6-メチル-4-ブチルオクチル基、n-テトラデシル
基、n-ペンタデシル基、3,5-ジメチルヘプチル基、2,6-
ジメチルヘプチル基、2,4-ジメチルヘプチル基、2,2,5,
5-テトラメチルヘキシル基、1-cyclo-ペンチル-2,2-ジ
メチルプロピル基、1-cyclo-ヘキシル-2,2-ジメチルプ
ロピル基などが挙げられる。
【0022】アルコキシアルキル基の例としては、メト
キシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエ
チル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、n-ヘ
キシルオキシエチル基、4-メチルペントキシエチル基、
1,3-ジメチルブトキシエチル基、2-エチルヘキシルオキ
シエチル基、n-オクチルオキシエチル基、3,5,5-トリメ
チルヘキシルオキシエチル基、2-メチル-1-iso-プロピ
ルプロポキシエチル基、3-メチル-1-iso-プロピルブチ
ルオキシエチル基、2-エトキシ-1-メチルエチル基、3-
メトキシブチル基、3,3,3-トリフルオロプロポキシエチ
ル基、3,3,3-トリクロロプロポキシエチル基などの炭素
数2〜15のものが挙げられる。
【0023】アルコキシアルコキシアルキル基の例とし
ては、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエ
チル基、プロポキシエトキシエチル基、ブトキシエトキ
シエチル基、ヘキシルオキシエトキシエチル基、1,2-ジ
メチルプロポキシエトキシエチル基、3-メチル-1-iso-
ブチルブトキシエトキシエチル基、2-メトキシ-1-メチ
ルエトキシエチル基、2-ブトキシ-1-メチルエトキシエ
チル基、2-(2'-エトキシ-1'-メチルエトキシ)-1-メチ
ルエチル基、3,3,3-トリフルオロプロポキシエトキシエ
チル基、3,3,3-トリクロロプロポキシエトキシエチル基
などが挙げられる。
【0024】アルコキシアルコキシアルコキシアルキル
基の例としては、メトキシエトキシエトキシエチル基、
エトキシエトキシエトキシエチル基、ブトキシエトキシ
エトキシエチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシエトキ
シエトキシエチル基、2,2,2-トリクロロエトキシエトキ
シエトキシエチル基などが挙げられる。
【0025】アルコキシカルボニルアルキル基の例とし
ては、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニ
ルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、メトキシカ
ルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、ブト
キシカルボニルエチル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロ
ポキシカルボニルメチル基、2,2,3,3-テトラクロロプロ
ポキシカルボニルメチル基などが挙げられる。
【0026】アルコキシカルボニルオキシアルキル基の
例としては、メトキシカルボニルオキシエチル基、エト
キシカルボニルオキシエチル基、ブトキシカルボニルオ
キシエチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニル
オキシエチル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル
オキシエチル基などが挙げられる。
【0027】アルコキシアルコキシカルボニルオキシア
ルキル基の例としては、メトキシエトキシカルボニルオ
キシエチル基、エトキシエトキシカルボニルオキシエチ
ル基、ブトキシエトキシカルボニルオキシエチル基、2,
2,2-トリフルオロエトキシエトキシカルボニルオキシエ
チル基、2,2,2-トリクロロエトキシエトキシカルボニル
オキシエチル基などが挙げられる。
【0028】ヒドロキシアルキル基の例としては、2-ヒ
ドロキシエチル基、4-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキ
シ-3-メトキシプロピル基、2-ヒドロキシ-3-クロロプロ
ピル基、2-ヒドロキシ-3-エトキシプロピル基、3-ブト
キシ-2-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシ-3-フェノ
キシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキ
シブチル基などが挙げられる。
【0029】ヒドロキシアルコキシアルキル基の例とし
ては、ヒドロキシエトキシエチル基、2-(2'-ヒドロキシ
-1'-メチルエトキシ)-1-メチルエチル基、2-(3'-フルオ
ロ-2'-ヒドロキシプロポキシ)エチル基、2-(3'-クロロ-
2'-ヒドロキシプロポキシ)エチル基などが挙げられる。
【0030】ヒドロキシアルコキシアルコキシアルキル
基の例としては、ヒドロキシエトキシエトキシエチル
基、[2'-(2"-ヒドロキシ-1"-メチルエトキシ)-1'-メチ
ルエトキシ]エトキシエチル基、[2'-(2"-フルオロ-1"
-ヒドロキシエトキシ)-1'-メチルエトキシ]エトキシエ
チル基、[2'-(2"-クロロ-1"-ヒドロキシエトキシ)-1'-
メチルエトキシ]エトキシエチル基などが挙げられる。
【0031】シアノアルキル基の例としては、2-シアノ
エチル基、4-シアノエチル基、2-シアノ-3-メトキシプ
ロピル基、2-シアノ-3-クロロプロピル基、2-シアノ-3-
エトキシプロピル基、3-ブトキシ-2-シアノプロピル
基、2-シアノ-3-フェノキシプロピル基、2-シアノプロ
ピル基、2-シアノブチル基などが挙げられる。
【0032】アシルオキシアルキル基の例としては、ア
セトキシエチル基、プロピオニルオキシエチル基、ブチ
リルオキシエチル基、バレリルオキシエチル基、1-エチ
ルペンチルカルボニルオキシエチル基、2,4,4-トリメチ
ルペンチルカルボニルオキシエチル基、3-フルオロブチ
リルオキシエチル基、3-クロロブチリルオキシエチル基
などが挙げられる。
【0033】アシルオキシアルコキシアルキル基の例と
しては、アセトキシエトキシエチル基、プロピオニルオ
キシエトキシエチル基、バレリルオキシエトキシエチル
基、1-エチルペンチルカルボニルオキシエトキシエチル
基、2,4,4-トリメチルペンチルカルボニルオキシエトキ
シエチル基、2-フルオロプロピオニルオキシエトキシエ
チル基、2-クロロプロピオニルオキシエトキシエチル基
などが挙げられる。
【0034】アシルオキシアルコキシアルコキシアルキ
ル基の例としては、アセトキシエトキシエトキシエチル
基、プロピオニルオキシエトキシエトキシエチル基、バ
レリルオキシエトキシエトキシエチル基、1-エチルペン
チルカルボニルオキシエトキシエトキシエチル基、2,4,
4-トリメチルペンチルカルボニルオキシエトキシエトキ
シエチル基、2-フルオロプロピオニルオキシエトキシエ
トキシエチル基、2-クロロプロピオニルオキシエトキシ
エトキシエチル基などが挙げられる。
【0035】ハロゲン化アルキル基の例としては、クロ
ロメチル基、クロロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチ
ル基、トリフルオロメチル基、ブロモメチル基、ヨウ化
メチル基などが挙げられる。
【0036】スルホンアルキル基の例としては、スルホ
ンメチル基、スルホンエチル基、スルホンプロピル基な
どが挙げられる。
【0037】アルキルカルボニルアミノアルキル基の例
としては、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカ
ルボニルアミノエチル基、プロピルカルボニルアミノエ
チル基、シクロヘキシルカルボニルアミノエチル基、ス
クシンイミノエチル基などが挙げられる。
【0038】アルキルスルホンアミノアルキル基の例と
しては、メチルスルホンアミノエチル基、エチルスルホ
ンアミノエチル基、プロピルスルホンアミノエチル基な
どが挙げられる。
【0039】スルホンアミドアルキル基の例としては、
スルホンアミドメチル基、スルホンアミドエチル基、ス
ルホンアミドプロピル基などが挙げられる。
【0040】アルキルアミノアルキル基の例としては、
N-メチルアミノメチル基、N,N-ジメチルアミノメチル
基、N,N-ジエチルアミノメチル基、N,N-ジプロピルアミ
ノメチル基、N,N-ジブチルアミノメチル基などが挙げら
れる。
【0041】アミノアルキル基の例としては、アミノメ
チル基、アミノエチル基、アミノプロピル基などが挙げ
られる。
【0042】アルキルスルホンアルキル基の例として
は、メチルスルホンメチル基、エチルスルホンメチル
基、ブチルスルホンメチル基、メチルスルホンエチル
基、エチルスルホンエチル基、ブチルスルホンエチル
基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルスルホンメチル
基、2,2,3,3-テトラクロロプロピルスルホンメチル基な
どが挙げられる。
【0043】置換または未置換のアルコキシ基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アルコキシ基であり、好ましくは、メトキシ基、エトキ
シ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブトキシ
基、iso-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、
n-ペントキシ基、iso-ペントキシ基、neo-ペントキシ
基、2-メチルブトキシ基などの低級アルコキシ基が挙げ
られる。
【0044】置換または未置換のアリール基の例として
は、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するア
リール基であり、好ましくは、フェニル基、ニトロフェ
ニル基、シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メ
チルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ナフ
チル基、ニトロナフチル基、シアノナフチル基、ヒドロ
キシナフチル基、メチルナフチル基、トリフルオロメチ
ルナフチル基などが挙げられる。
【0045】置換または未置換のアシル基の例として
は、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するア
シル基であり、好ましくは、ホルミル基、メチルカルボ
ニル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル
基、iso-プロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル
基、iso-ブチルカルボニル基、sec-ブチルカルボニル
基、t-ブチルカルボニル基、n-ペンチルカルボニル基、
iso-ペンチルカルボニル基、neo-ペンチルカルボニル
基、2-メチルブチルカルボニル基、ニトロベンジルカル
ボニル基などが挙げられる。
【0046】置換または未置換のアラルキル基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アラルキル基であり、好ましくは、ベンジル基、ニトロ
ベンジル基、シアノベンジル基、ヒドロキシベンジル
基、メチルベンジル基、トリフルオロメチルベンジル
基、ナフチルメチル基、ニトロナフチルメチル基、シア
ノナフチルメチル基、ヒドロキシナフチルメチル基、メ
チルナフチルメチル基、トリフルオロメチルナフチルメ
チル基などのアラルキル基などが挙げられる。
【0047】置換または未置換のアルケニル基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アルケニル基であり、好ましくは、プロペニル基、1-ブ
テニル基、iso-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテ
ニル基、2-メチル-1-ブテニル基、3-メチル-1-ブテニル
基、2-メチル-2-ブテニル基、2,2-ジシアノビニル基、2
-シアノ-2-メチルカルボキシビニル基、2-シアノ-2-メ
チルスルホンビニル基などの低級アルケニル基が挙げら
れる。
【0048】置換または未置換のアルキルチオ基の例と
しては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有す
るアルキルチオ基であり、好ましくは、メチルチオ基、
エチルチオ基、n-プロピルチオ基、iso-プロピルチオ
基、n-ブチルチオ基、iso-ブチルチオ基、sec-ブチルチ
オ基、t-ブチルチオ基、n-ペンチルチオ基、iso-ペンチ
ルチオ基、neo-ペンチルチオ基、2-メチルブチルチオ
基、メチルカルボキシエチルチオ基などの低級アルキル
チオ基が挙げられる。
【0049】置換または未置換のアリールオキシ基の例
としては、上記に挙げたアリール基と同様な置換基を有
するアリールオキシ基であり、好ましくは、フェノキシ
基、2-メチルフェノキシ基、4-メチルフェノキシ基、4-
t-ブチルフェノキシ基、2-メトキシフェノキシ基、4-is
o-プロピルフェノキシ基などが挙げられる。
【0050】置換または未置換のアリールチオ基の例と
しては、上記に挙げたアリール基と同様な置換基を有す
るアリールチオ基であり、好ましくは、フェニルチオ
基、4-メチルフェニルチオ基、2-メトキシフェニルチオ
基、4-t-ブチルフェニルチオ基などが挙げられる。
【0051】Mの具体例としては、2個の水素原子、M
g、Zn、Ru、Cu、Pd、Pt、Ni、Co、R
h、VO、TiO、FeCl、Si(Y)2、Sn
(Y)2、Ge(Y)2(Yは、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、ヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、アリー
ルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基またはト
リアルキルシリルオキシ基)などの2〜4価の金属およ
び金属誘導体が挙げられる。
【0052】本発明の一般式(1)で示されるポルフィ
リン化合物は、公知の方法、例えば、J. Am. Chem. So
c., p.8767-8768 (1996)などの記載に準じて行うことが
できる。例えば、アセナフトピロールとアルデヒドと
を、ボロントリフルオリドエチルエーテルコンプレック
ス、トリフルオロ酢酸等のルイス酸を触媒として縮合
し、それを、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−
1,4−ベンゾキノンで酸化することにより、目的のポ
ルフィリン化合物を得ることができる。
【0053】一般式(1)で示されるポルフィリン化合
物の具体例としては、式(A)〜式(J)に示す化合物
が挙げられる。
【0054】
【化3】
【0055】
【化4】
【0056】
【化5】
【0057】
【化6】
【0058】
【化7】
【0059】
【化8】
【0060】
【化9】
【0061】
【化10】
【0062】
【化11】
【0063】
【化12】
【0064】また、記録特性などの改善のために、波長
450nm〜630nmに吸収極大を持ち、600nm
〜700nmでの屈折率が大きい前記以外の色素と混合
しても良い。具体的には、シアニン色素、スクアリリウ
ム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色
素、テトラピラポルフィラジン系色素、インドフェノー
ル系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、
アズレニウム系色素、トリフェニルメタン系色素、キサ
ンテン系色素、インダスレン系色素、インジゴ系色素、
チオインジゴ系色素、メロシアニン系色素、チアジン系
色素、アクリジン系色素、オキサジン系色素、ジピロメ
テン系色素などがあり、複数の色素の混合であっても良
い。これらの色素の混合割合は、0.1〜30%程度で
ある。
【0065】記録層を成膜する際に、必要に応じて前記
の色素に、クエンチャー、色素分解促進剤、紫外線吸収
剤、接着剤などを混合するか、あるいは、そのような効
果を有する化合物を前記色素の置換基として導入するこ
とも可能である。
【0066】クエンチャーの具体例としては、アセチル
アセトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフ
ェニルジチオール系などのビスジチオール系、チオカテ
コナール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビス
フェノレート系などの金属錯体が好ましい。また、アミ
ンも好適である。
【0067】熱分解促進剤としては、例えば、金属系ア
ンチノッキング剤、メタロセン化合物、アセチルアセト
ナート系金属錯体などの金属化合物が挙げられる。
【0068】さらに、必要に応じて、バインダー、レベ
リング剤、消泡剤などを併用することもできる。好まし
いバインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ニトロセルロース、酢酸セルロース、
ケトン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポ
リオレフィンなどが挙げられる。
【0069】記録層を基板の上に成膜する際に、基板の
耐溶剤性や反射率、記録感度などを向上させるために、
基板の上に無機物やポリマーからなる層を設けても良
い。
【0070】ここで、記録層における一般式(1)で示
されるポルフィリン化合物の含有量は、30%以上、好
ましくは60%以上である。尚、実質的に100%であ
ることも好ましい。
【0071】記録層を設ける方法は、例えば、スピンコ
ート法、スプレー法、キャスト法、浸漬法などの塗布
法、スパッタ法、化学蒸着法、真空蒸着法などが挙げら
れるが、スピンコート法が簡便で好ましい。
【0072】スピンコート法などの塗布法を用いる場合
には、一般式(1)で示されるポルフィリン化合物を1
〜40重量%、好ましくは3〜30重量%となるように
溶媒に溶解あるいは分散させた塗布液を用いるが、この
際、溶媒は基板にダメージを与えないものを選ぶことが
好ましい。例えば、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、オクタフルオロペンタノール、アリル
アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テ
トラフルオロプロパノールなどのアルコール系溶媒、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジ
メチルシクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式炭化水
素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族
炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、テトラク
ロロエタン、ジブロモエタンなどのハロゲン化炭化水素
系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、
アセトン、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン
などのケトン系溶媒、酢酸エチル、乳酸メチルなどのエ
ステル系溶媒、水などが挙げられる。これらは単独で用
いても良く、あるいは、複数混合しても良い。
【0073】なお、必要に応じて、記録層の色素を高分
子薄膜などに分散して用いたりすることもできる。
【0074】また、基板にダメージを与えない溶媒を選
択できない場合は、スパッタ法、化学蒸着法や真空蒸着
法などが有効である。
【0075】色素層の膜厚は、特に限定するものではな
いが、好ましくは50nm〜300nmである。色素層
の膜厚を50nmより薄くすると、熱拡散が大きいため
記録できないか、記録信号に歪が発生する上、信号振幅
が小さくなる。また、膜厚が300nmより厚い場合は
反射率が低下し、再生信号特性が悪化する。
【0076】次に記録層の上に、好ましくは50nm〜
300nmの厚さの反射層を形成する。反射層の材料と
しては、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例え
ば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、P
t、Ta、CrおよびPdの金属を単独あるいは合金に
して用いることが可能である。この中でもAu、Al、
Agは反射率が高く反射層の材料として適している。こ
れ以外でも下記のものを含んでいても良い。例えば、M
g、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、F
e、Co、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、S
i、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属お
よび半金属を挙げることができる。また、Auを主成分
とするものは反射率の高い反射層が容易に得られるため
好適である。ここで主成分というのは含有率が50%以
上のものをいう。金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈
折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層と
して用いることも可能である。
【0077】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真
空蒸着法などが挙げられる。また、基板の上や反射層の
下に反射率の向上、記録特性の改善、密着性の向上など
のために公知の無機系または有機系の中間層、接着層を
設けることもできる。
【0078】さらに、反射層の上の保護層の材料として
は反射層を外力から保護するものであれば特に限定しな
い。有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などを挙げること
ができる。また、無機物質としては、SiO2、Si3
4、MgF2、SnO2などが挙げられる。熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂などは適当な溶媒に溶解して調製した
塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することが
できる。紫外線硬化性樹脂はそのままもしくは適当な溶
媒に溶解して塗布液を調製した後にこの塗布液を塗布
し、紫外線を照射して硬化させることによって形成する
ことができる。紫外線硬化性樹脂としては、例えば、ウ
レタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエス
テルアクリレートなどのアクリレート樹脂を用いること
ができる。これらの材料は単独であるいは混合して用い
ても良く、1層だけでなく多層膜にして用いても良い。
【0079】保護層の形成の方法としては、記録層と同
様にスピンコート法やキャスト法などの塗布法やスパッ
タ法や化学蒸着法などの方法が用いられるが、この中で
もスピンコート法が好ましい。
【0080】保護層の膜厚は、一般には0.1μm〜1
00μmの範囲であるが、本発明においては、3μm〜
30μmであり、より好ましくは、5μm〜20μmで
ある。保護層の上にさらにレーベルなどの印刷を行うこ
ともできる。
【0081】また、反射層面に保護シートまたは基板を
張り合わせる、あるいは反射層面相互を内側とし対向さ
せ、光記録媒体2枚を張り合わせるなどの手段を用いて
も良い。
【0082】基板鏡面側に、表面保護やごみ等の付着防
止のために紫外線硬化性樹脂、無機系薄膜等を成膜して
も良い。
【0083】ここで、本発明で言う波長600nm〜7
00nmのレーザーは、特に制限はないが、例えば、可
視光領域の広範囲で波長選択のできる色素レーザーや波
長633nmのヘリウムネオンレーザー、最近開発され
ている波長680、650、635nm付近の高出力半
導体レーザーなどが挙げられる。本発明では、これらか
ら選択される1波長または複数波長において高密度記録
および再生が可能となる。
【0084】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れによりなんら限定されるものではない。
【0085】実施例1 一般式(1)で表されるポルフィリン化合物のうち、化
合物(A)0.2gをジメチルシクロヘキサン10ml
に溶解し、色素溶液を調製した。基板は、ポリカーボネ
ート樹脂製で連続した案内溝(トラックピッチ:0.8
μm)を有する直径120mm、厚さ1.2mmの円盤
状のものを用いた。
【0086】この基板上に、色素溶液を回転数1500
rpmでスピンコートし、70℃で3時間乾燥して記録
層を形成した。この記録層の吸収極大は580nmであ
り、光学定数は、680nmではnは2.1、kは0.
04であり、650nmではnは2.3、kは0.08
であり、635nmではnは2.4、kは0.10であ
った。
【0087】この記録層の上にバルザース社製スパッタ
装置(CDI−900)を用いてAuをスパッタし、厚
さ100nmの反射層を形成した。スパッタガスには、
アルゴンガスを用いた。スパッタ条件は、スパッタパワ
ー2.5kW、スパッタガス圧1.0×10-2Torr
で行った。
【0088】さらに、反射層の上に、紫外線硬化樹脂S
D−17(大日本インキ化学工業製)をスピンコートし
た後、紫外線を照射して厚さ6μmの保護層を形成し、
光記録媒体を作製した。
【0089】得られた光記録媒体に、波長635nmで
レンズの開口数が0.6の半導体レーザーヘッドを搭載
したパルステック工業製光ディスク評価装置(DDU−
1000)およびKENWOOD製EFMエンコーダー
を用いて、線速3.5m/s、レーザーパワー8mWで
最短ピット長が0.44μmになるように記録した。記
録後、650nm、635nm赤色半導体レーザーヘッ
ド(レンズの開口数は0.6)を搭載した評価装置を用
いて信号を再生し、反射率、エラーレートおよび変調度
を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0090】次に、680nm半導体レーザーヘッドを
搭載したパルステック工業製光ディスク評価装置(DD
U−1000)およびKENWOOD製EFMエンコー
ダーを用いて、線速1.4m/s、レーザーパワー10
mWで最短ピット長が0.60μmになるように記録し
た。この記録した媒体を680nm、650nmおよび
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載したパルス
テック工業製光ディスク評価装置(DDU−1000)
を用いて信号を再生し、反射率、エラーレートおよび変
調度を測定した。いずれも良好な値を示した。
【0091】このように、この媒体は複数のレーザー波
長で記録および再生を良好に行うことができた。
【0092】なお、エラーレートはKENWOOD製C
Dデコーダー(DR3552)を用いて測定し、変調度
は以下の式によって求めた。 変調度={(信号の最大強度)−(信号の最小強度)}
/(信号の最大強度)
【0093】実施例2 基板にポリカーボネート樹脂製で連続した案内溝(トラ
ックピッチ:0.8μm)を有する直径120mm、厚
さ0.6mmの円盤状のものをのものを用いる以外は実
施例1と同様にして色素の塗布および反射層の形成を行
った。
【0094】さらに反射層上に紫外線硬化性接着剤SD
−301(大日本インキ化学工業製)をスピンコート
し、その上にポリカーボネート樹脂製で直径120m
m、厚さ0.6mmの円盤状基板を乗せた後、紫外線を
照射して貼り合わせた光記録媒体を作製した。
【0095】作製した媒体に、0.6mm厚に対応した
635nm半導体レーザーヘッドを搭載している以外は
実施例1と同様にパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)およびKENWOOD製EFM
エンコーダーを用いて記録した。記録後、650nm、
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装
置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレートおよび
変調度を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0096】実施例3 基板にポリカーボネート樹脂製で連続した案内溝(トラ
ックピッチ:1.2μm)を有する直径120mm、厚
さ0.6mmの円盤状のものをのものを用いる以外は実
施例2と同様にして色素の塗布および反射層の形成を行
った。
【0097】作製した媒体に、0.6mm厚に対応した
635nm半導体レーザーヘッドを搭載している以外は
実施例1と同様にパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)およびKENWOOD製EFM
エンコーダーを用いて記録した。記録後、650nm、
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装
置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレートおよび
変調度を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0098】実施例4 基板にポリカーボネート樹脂製で連続した案内溝(トラ
ックピッチ:0.7μm)を有する直径120mm、厚
さ0.6mmの円盤状のものをのものを用いる以外は実
施例2と同様にして色素の塗布および反射層の形成を行
った。
【0099】作製した媒体に、0.6mm厚に対応した
635nm半導体レーザーヘッドを搭載している以外は
実施例1と同様にパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)およびKENWOOD製EFM
エンコーダーを用いて記録した。記録後、650nm、
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装
置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレートおよび
変調度を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0100】実施例5〜13 記録層にポルフィリン化合物(B)〜(J)を用いる以
外は実施例2と同様にして光記録媒体を作製した。
【0101】作製した媒体に、0.6mm厚に対応した
635nm半導体レーザーヘッドを搭載している以外は
実施例1と同様にパルステック工業製光ディスク評価装
置(DDU−1000)およびKENWOOD製EFM
エンコーダーを用いて記録した。記録後、650nm、
635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価装
置を用いて信号を再生し、反射率、エラーレートおよび
変調度を測定した結果、いずれも良好な値を示した。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、一般式(1)で示され
るポルフィリン化合物を記録層材料として用いることに
より、高密度光記録媒体として非常に注目されている波
長600nm〜700nmのレーザーで記録および再生
が可能な追記型光記録媒体を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光記録媒体および本発明の層構成を示す
模式的断面構造図である。
【図2】本発明の光記録媒体の他の層構成を示す模式的
断面構造図である。
【符号の説明】
1:基板 2:記録層 3:反射層 4:保護層 1’:基板 2’:記録層 3’:反射層 4’:接着層 5’:基板
フロントページの続き (72)発明者 杉本 賢一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 西本 泰三 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 津田 武 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 梅原 英樹 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、記録層、反射層および保護層
    を有する光記録媒体において、記録層中に、下記一般式
    (1)で示されるポルフィリン化合物を含有する光記録
    媒体。 【化1】 〔式中、R1〜R24は各々独立に水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜20の置換または未置換のアルキル基、
    炭素数1〜20の置換または未置換のアルコキシ基、炭
    素数1〜20の置換または未置換のアルキルチオ基、置
    換または未置換のアリールオキシ基、置換または未置換
    のアリールチオ基、炭素数2〜20の置換または未置換
    のアルケニル基、置換または未置換のアラルキル基、炭
    素数1〜20の置換または未置換のアシル基、または置
    換または未置換のアリール基を表し、A1〜A4は各々独
    立に水素原子、炭素数1〜20の置換または未置換のア
    ルキル基または置換または未置換のアリール基を表し、
    Mは2個の水素原子、2価の金属または3価または4価
    の金属誘導体を表す。〕
  2. 【請求項2】 記録層中に一般式(1)で示されるポル
    フィリン化合物および波長600nm〜900nmの範
    囲に吸収極大を有する光吸収化合物を含有する、請求項
    1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 波長600nm〜700nmの範囲から
    選択されるレーザー光に対して記録および再生が可能で
    ある請求項1または2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 レーザー波長において、記録層の屈折率
    が1.8以上、かつ、消光係数が0.04〜0.40で
    ある請求項1または2に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 波長600nm〜700nmの範囲から
    選択されたレーザー光に対して、基板側から測定した反
    射率が20%以上である請求項1〜4のいずれかに記載
    の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 基板に案内溝がスパイラル状にあり、こ
    の溝ピッチが0.5μm〜1.2μmである請求項1〜
    5のいずれかに記載の光記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6737143B2 (en) 2001-06-14 2004-05-18 Ricoh Company Ltd. Optical recording medium, optical recording method and optical recording device
WO2006046497A1 (ja) * 2004-10-25 2006-05-04 Mitsui Chemicals, Inc. 光学フィルタおよびその用途、および光学フィルタに使用されるポルフィリン化合物

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