JPH11125973A - 現像方法、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像方法、現像装置及び画像形成装置

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JPH11125973A
JPH11125973A JP9289810A JP28981097A JPH11125973A JP H11125973 A JPH11125973 A JP H11125973A JP 9289810 A JP9289810 A JP 9289810A JP 28981097 A JP28981097 A JP 28981097A JP H11125973 A JPH11125973 A JP H11125973A
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magnetic
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JP9289810A
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Keiichiro Suzuki
圭一郎 鈴木
Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像スリーブ上に残る現像後の画像履歴を除
去する、及びゴーストと呼ばれる現像処理後の画像欠陥
を解消する。 【解決手段】 現像剤を担持して搬送する現像剤担持体
141と像担持体10とが対向する現像領域において現
像剤担持体141上の潜像を現像する現像方法におい
て、現像剤担持体141内に複数個の磁極N,Sを有
し、複数個の磁極N,Sのうち互いに隣接する任意の2
極N1,N4を同極性に配置し、この隣接する同極性の
磁極(剥ぎ取り磁極)N1,N4により反発磁界を形成
して現像剤担持体141上の現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り
磁極N1,N4の近傍に非接触状態で磁性体148を設
け、剥ぎ取り磁極N1,N4と同極の反発磁界を形成す
ることにより、現像剤担持体141上の現像剤を剥ぎ取
る現像方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に備え
られた現像装置及び現像方法に関し、特に、複数の現像
装置を有するカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置の現像方式には、通常の電
子写真複写機等に用いられる正規現像方式と、デジタル
プリンタやデジタル電子写真複写機等に用いられる反転
現像方式が知られている。反転現像方式は、一般にレー
ザ、LED等を光源として用い、帯電、露光により像担
持体(以下、感光体と称す)上に形成された潜像を、感
光体の帯電極性と同極性に帯電したトナーにより現像し
てトナー像とする方式である。例えば、感光体の帯電極
性が負の場合、トナーの極性も負であり、露光により生
じた電位差を利用して現像し、感光体上にトナー像を形
成する方式である。現像処理後に、コロナ放電等を用い
る転写装置により転写材をトナーの極性と逆極性に帯電
させ、感光体上のトナー像を転写材により転写させる。
その後、ACコロナ放電またはDCコロナ放電により転
写材の電位を下げ、転写材と感光体との付着力を低減さ
せたのち、感光体表面から転写材を剥離し、次のプロセ
スに移行する。
【0003】従来の現像装置においては、回転する感光
体に近接して、回転する現像剤担持体(現像スリーブ)
が配置されている。該現像スリーブは中空円筒体状に形
成されて、前記感光体に対向する側に開口部を有するハ
ウジングに収納されている。該現像スリーブには、例え
ば−650Vの直流電圧に、2700V、8000Hz
の交流電圧が重畳された現像バイアス電圧が印加され
る。該現像剤担持体は、その内部に固定磁石を有し、現
像スリーブの外周表面にはトナー粒子と磁性粒子(キャ
リア)とを混合した二成分現像剤を担持している。
【0004】現像装置は、前記トナーとキャリアとから
成る二成分現像剤を収容する現像器ハウジング、内部に
固定の磁性体を有する磁界発生手段(マグネットロー
ル)を有する現像剤搬送手段である現像スリーブ、現像
剤供給ローラ(以下、供給ローラと称す)、前記現像ス
リーブ上の現像剤層厚を所定量に規制する現像剤層厚規
制部材、現像剤攪拌スクリュー(攪拌スクリュー)から
構成されている。前記現像器ハウジングの上部に開口し
たトナー補給口部でトナーカートリッジから前記現像器
ハウジング内に補給されたトナーは、回転する前記攪拌
スクリューにより前記現像器ハウジング内に収容された
現像剤と攪拌、混合されて均一なトナー濃度になり、回
転する前記供給ローラにより前記現像スリーブの外周面
上に供給される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現像スリーブ上の現像
剤のうち、トナーのみが像担持体(感光体)の現像領域
で現像されるが、画像パターンによっては、画像の履歴
が現像スリーブ上に残り、同一画像に同一濃度の画像パ
ターンを現像しているにもかかわらず、「ゴースト」と
呼ばれる濃度差が生じる画像欠陥を引き起こすことがあ
る。このゴーストを改善する対策として、従来技術では
スクレーパと呼ぶゴム材料等を現像スリーブに当接し
て、現像後に現像スリーブ上の現像剤を掻き取ること
で、画像の履歴をなくし、ゴーストを防いでいる。
【0006】しかし、現像スリーブに圧接して配置され
た従来技術のスクレーパ方式は、現像スリーブとスクレ
ーパ間を現像剤が擦り抜けたり、掻き取られる時に生じ
る現像剤劣化や、現像スリーブに擦傷痕が発生する。
【0007】また、現像スリーブの磁極に同極性の磁極
を隣接させる「剥ぎ取り極」と呼ばれる部分を設けるこ
とで、ある程度の現像剤が剥ぎ取り極の反発磁界でスリ
ーブから剥ぎ取ることができる。しかしながら、剥ぎ取
り極を設けるだけでは、完全に現像スリーブから現像剤
を剥ぎ取ることができない。この剥ぎ取り極と周辺プロ
セスを最適化することでかなり高いレベルまでゴースト
が改善されるが、未だ満足できるレベルではない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題点
を解決するためになされたものであり、本発明の目的
は、ゴーストの発生を防止し、高画質の画像を形成可能
にするとともに、現像剤劣化や、現像スリーブの擦傷痕
発生を防止する現像方法、現像装置及び画像形成装置を
提供することにある。
【0009】上記目的を達成する本発明の現像方法は、
現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と像担持体とが
対向する現像領域において現像剤担持体上の潜像を現像
する現像方法において、前記現像剤担持体は複数個の磁
極を有し、該複数個の磁極のうち互いに隣接する任意の
2極を同極性に配置し、この隣接する同極性の磁極によ
り反発磁界を形成して現像剤担持体上の現像剤を剥ぎ取
る剥ぎ取り磁極の近傍に非接触状態で磁性体を設け、前
記剥ぎ取り磁極と同極の反発磁界を形成することによ
り、前記現像剤担持体上の現像剤を剥ぎ取ることを特徴
とするものである(請求項1)。
【0010】また、本発明の現像装置は、現像剤を像担
持体の現像領域に搬送する現像剤担持体を備えた現像装
置において、前記現像剤担持体は複数個の磁極を有し、
該複数個の磁極のうち互いに隣接する任意の2極を同極
性に配置し、この隣接する同極性の磁極により反発磁界
を形成して現像剤担持体上の現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り
磁極の近傍に非接触状態で、前記剥ぎ取り磁極と同極の
反発磁界を形成する磁性体を設けたことを特徴とするも
のである(請求項2)。
【0011】更に、本発明の画像形成装置は、像担持体
上に形成された静電潜像を、現像装置の現像剤担持体上
に搬送された帯電トナーにより現像し、現像処理後のト
ナー像を前記像担持体あるいは、中間転写体と転写装置
の間を通過する転写材に静電転写し、該転写装置の下流
側の分離装置で前記転写材を前記像担持体から分離する
画像形成装置において、前記現像剤担持体は複数個の磁
極を有し、該複数個の磁極のうち互いに隣接する任意の
2極を同極性に配置し、この隣接する同極性の磁極によ
り反発磁界を形成して現像剤担持体上の現像剤を剥ぎ取
る剥ぎ取り磁極の近傍に非接触状態で、前記剥ぎ取り磁
極と同極の反発磁界を形成する磁性体を設けた現像装置
により、前記像担持体上に形成された静電潜像を現像す
ることを特徴とするものである(請求項3)。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の説明に先立
って、本発明の現像装置を複数組搭載した画像形成装置
の一例であるカラープリンタの構成とその作用を図1の
断面構成図によって説明する。
【0013】このカラープリンタは、像担持体上に順次
形成される各色トナー像を重ね合わせたのち、転写部で
記録紙上に1回で転写してカラー画像を形成し、その
後、分離手段により像担持体面から剥離する方式のカラ
ー画像形成装置である。
【0014】図1において、10は像担持体である感光
体ドラムで、OPC感光体(有機感光体)をドラム基体
上に塗布形成したもので、接地されて図示の時計方向に
駆動回転される。11はスコロトロン帯電器で、感光体
ドラム10周面に対し高電位VHの一様な帯電をグリッ
ド電位VGに電位保持されたグリッドとコロナ放電ワイ
ヤによるコロナ放電によって与えられる。このスコロト
ロン帯電器11による帯電に先だって、前プリントまで
の感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用い
た帯電前除電器(PCL)12による露光を行って感光
体周面の除電をしておく。上記の感光体の履歴とは、先
行した画像形成時の帯電、画像露光で作像した感光体上
に残留した画像パターンをいい、感光体メモリーとも称
す。
【0015】感光体ドラム10への一様帯電ののち、像
露光手段13により画像信号に基づいた像露光が行われ
る。像露光手段13は図示しないレーザーダイオードを
発光光源とし回転するポリゴンミラー、fθレンズ、シ
リンドリカルレンズを経て反射ミラーにより光路を曲げ
られ走査がなされるもので、感光体ドラム10の回転に
よって潜像が形成される。本実施の形態では文字部に対
して露光を行い、露光部電位VLの方が帯電電位VHより
も低電位となるような反転潜像を形成する。
【0016】感光体ドラム10の周縁には、イエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒色(K)等
のトナーとキャリアとから成る二成分現像剤をそれぞれ
内蔵した現像器14Y,14M,14C,14Kから成
る現像装置14が設けられている。
【0017】先ず1色目のイエローの現像が、マグネッ
トを内蔵し現像剤を保持して回転する現像剤担持体(以
下、現像スリーブと称す)141によって行われる。現
像剤はフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂
をコーティングしたキャリアと、ポリエステルを主材料
として色に応じた顔料と荷電制御剤、シリカ、酸化チタ
ン等を加えたトナーとからなるもので、現像剤は後述す
る現像剤層形成手段によって現像スリーブ141上に1
00〜600μmの現像剤層厚に規制されて現像領域へ
と搬送される。
【0018】現像領域における現像スリーブ141と感
光体ドラム10との間隙は現像剤層厚よりも大きい0.
2〜1.0mmとして、この間にACバイアスVACとD
CバイアスVDCが重畳して印加される。DCバイアスV
DCと感光体帯電電位VH、トナーの帯電は同極性である
ため、ACバイアスVACによってキャリアから離脱する
きっかけを与えられたトナーは、正帯電時にはDCバイ
アスVDCより電位の高い感光体帯電電位VHの部分には
付着せず、DCバイアスVDCより電位の低い露光部電位
L部分に付着し顕像化(反転現像)が行われる。
【0019】1色目の顕像化が終った後、2色目のマゼ
ンタの画像形成行程に入り、再びスコロトロン帯電器1
1による一様帯電が行われ、2色目の画像データによる
潜像が像露光手段13によって形成される。このとき1
色目の画像形成行程で行われたPCL12による除電
は、1色目の画像部に付着したトナーがまわりの電位の
急激な低下により飛び散るため行わない。
【0020】再び感光体ドラム10周面の全面に亘って
感光体帯電電位VHに帯電された感光体のうち、1色目
の画像のない部分に対しては1色目と同様の潜像がつく
られ現像が行われるが、1色目の画像がある部分に対し
再び現像を行う部分では、1色目の付着したトナーによ
り遮光とトナー自身のもつ電荷の影響によって、1色目
の露光部電位VLよりも若干高い電位VMの潜像が形成さ
れ、DCバイアスVDCと電位VMの電位差に応じた現像
が行われる。
【0021】3色目のシアン、4色目の黒色についても
2色目のマゼンタと同様の画像形成行程が行われ、感光
体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0022】上記各現像器14Y,14M,14C,1
4Kに新規の各色トナーを制御して補給するトナー供給
装置は、着脱可能な複数のトナーカートリッジ15
(Y,M,C,K)、トナー貯蔵手段16(Y,M,
C,K)、トナー搬送手段161(Y,M,C,K)か
ら構成されている。
【0023】一方、給紙カセット20より半月ローラ2
1を介して搬出された一枚の転写材(転写紙等)Pは、
中間給紙ローラ対22A,22Bを経て、レジストセン
サ位置近傍で一旦停止し、転写のタイミングの整った時
点で、給紙部のレジストローラ対23の回転作動により
転写域へと給紙される。
【0024】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面にトナー像を転写するため
の電圧を印加する転写手段17が圧接され、給紙された
転写材Pを挟着して多色像が一括して転写される。
【0025】次いで、転写材Pは鋸歯電極等の分離手段
18によって除電され、感光体ドラム10の周面より分
離して定着装置24に搬送され、熱ローラ(上ローラ)
241と圧着ローラ(下ローラ)242の加熱、加圧に
よってトナーを溶着したのち、排紙ローラ対25A,2
5B,25Cを経て装置外部の排紙トレイ26上に排出
される。なお、転写手段17は転写材Pの通過後感光体
ドラム10の周面より退避離間して、次なるトナー像の
形成に備える。
【0026】一方、転写材Pを分離した感光体ドラム1
0は、クリーニング装置19のブレード191の圧接に
より残留トナーを除去・清掃され、再びPCL12によ
る除電とスコロトロン帯電器11による帯電を受けて次
なる画像形成のプロセスに入る。なお、ブレード191
は感光体面のクリーニング後、直ちに移動して感光体ド
ラム10の周面より退避する。ブレード191によって
クリーニング装置19内に掻き落された廃棄トナーは、
スクリュー192により排出されたのち、図示しない廃
トナー回収容器内へ貯留される。
【0027】前記複数の現像器14Y,14M,14
C,14Kは、ほぼ同じ構成をなすから、以下、これら
の現像器を代表して現像装置14と称して説明する。
【0028】図2は本発明の現像装置14の断面図であ
る。図において、140はトナーとキャリアとから成る
二成分現像剤を収容する現像器ハウジング、141は内
部に固定の磁性体を有する磁界発生手段(マグネットロ
ール)142を有する現像剤搬送手段である現像スリー
ブ、143は現像スリーブ141上の現像剤層厚を所定
量に規制する現像剤層厚規制部材、144は現像スリー
ブ141に現像剤を補給するパドル形状の現像剤補給ロ
ーラ(以下、補給ローラと称す)、145,146は現
像剤攪拌スクリュー(以下、攪拌スクリューと称す)で
ある。なお、E1はAC電源、E2はDC電源である。
また、図示の矢印は各ローラの回転方向を示す。
【0029】攪拌スクリュー145と攪拌スクリュー1
46とは、現像器ハウジング140の底部から直立した
仕切り壁140aを挟んで両側に形成された第1の攪拌
室140b及び第2の攪拌室140c内にそれぞれ平行
に配置され、互いに逆方向に駆動回転される。第1の攪
拌室140b及び第2の攪拌室140cの上部は、天板
140Aにより閉蓋されている。
【0030】トナーカートリッジ15からトナー貯蔵手
段16、トナー搬送手段161を経て補給されたトナー
は、天板140Aに穿設されたトナー補給口部(図示せ
ず)から第1の攪拌室140b内に投入、補給される。
【0031】147は現像スリーブ141上の現像処理
後の現像剤を攪拌スクリュー146に搬送するパドル形
状の現像剤搬送ローラ(以下、搬送ローラと称す)であ
る。現像スリーブ141内には、複数個の磁極N1,N
2,N3,N4,S1,S2,S3が交互に配置された
マグネットロール142が固設されている。これらの複
数個の磁極のうち、互いに隣接する任意の2極N1,N
4は同極性に配置され、この隣接する同極性の磁極(剥
ぎ取り磁極)N1,N4により反発磁界が形成され、現
像スリーブ141上の現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り磁極部
分が形成されている。
【0032】現像スリーブ141の外径は、φ8mm以
上、φ60mm以下が望ましい。外径が、φ8mm以下
であると、画像形成に必要な磁極N2,S2,N3,S
3、現像剤層厚規制部材143に対向する磁極S1、剥
ぎ取り磁極N1,N4から成る少なくとも7極の磁極を
有するマグネットロール142を形成することが不可能
である。
【0033】また、現像スリーブ141の外径がφ60
mm以上であると、現像装置が大型化する。特に、複数
組の現像装置(例えば14(Y,M,C,K)現像器)
を有するカラー画像形成装置(図1参照)においては、
現像装置14が大型化すると、感光体ドラム10の外径
が増大化する。また、転写材への転写、除電後に、曲率
分離を行うことが困難になる。さらに、現像装置14と
感光体ドラム10の大型化により画像形成装置が大型化
になってしまう。
【0034】なお、本発明に係わる画像形成装置には、
Konica KL−2010カラープリンタ(コニカ
(株)製)改造機を使用し、現像スリーブ141の外径
はφ18mm、感光体ドラム10の外径はφ100mm
である。
【0035】図3はマグネットロール142の磁力分布
を示す。マグネットロール142の外周を包囲する非磁
性の現像スリーブ141を矢印方向に回転させると、磁
極N1,N4による反発磁界により、磁極N1の近傍か
ら回転方向上流側に、約40度の角度範囲Xにわたっ
て、現像スリーブ141上に現像剤が剥ぎ取られて、ほ
ぼ付着していない部分が発生することが実測された。し
かしながら、磁極N1,N4による剥ぎ取り極の反発磁
界だけでは、現像スリーブ141上の現像剤を完全に剥
ぎ取ることは不可能である。
【0036】本発明は、前記剥ぎ取り磁極を形成する磁
極N1,N4の近傍で、現像スリーブ141に近接する
非接触の所定位置に、磁極N1,N4と同極の反発磁界
を形成する磁性体148を設置した。即ち、磁性体14
8のN極は、磁極N1,N4に対向して配置され、反発
磁界を形成する。磁性体148のN極と現像スリーブ1
41の外周面とは所定の間隙Lを保持している。149
は磁性体148を保持して、現像器ハウジング140の
所定位置に固定するホルダである。図4は、現像スリー
ブ141と磁性体148の配置を示す斜視図である。
【0037】
【実施例】以下、本発明による現像装置の実施例を説明
する。
【0038】磁性体148として、TDK(株)製のフ
ェライト系ラバーBQC14を使用して優れた効果が得
られた。BQC14の材質特性を以下に示す。
【0039】 なお、上記のフェライト系ラバーBQC14以外のフェ
ライト系ラバー(BQJ05、BQA14、BQE1
4、BQK12)や、ネオジム・鉄・ボロン系希土類コ
バルトマグネット(NEORECマグネット シリー
ズ)や、希土類コバルトマグネット(RECマグネット
シリーズ)や、フェライトマグネット湿式異方性材質
系(FBシリーズ)等の複合マグネット(磁性体)でも
ほぼ同等の効果が得られる。なお、上記の各種磁性体材
料は、何れもTDK(株)製であるが、所要の残留磁束
密度、保持力、最大エネルギー積を有する磁性体であれ
ば、上記材料に限定されるものではない。
【0040】フェライト系ラバーBQC14から成る磁
性体148の諸元を以下に示す(図4参照)。
【0041】厚さa(磁極N,S間の長さ)=1mm 高さb=4mm 幅c(現像スリーブ141の軸方向に平行する長さ)=
300mm 図5は、ゴースト評価用画像パターンを示す。このパタ
ーンは、画像形成用信号発生装置により作成した。図示
の黒色で塗りつぶした部分は、反射濃度約1.4の黒ベ
タ部分A1,A2であり、斜線を施した部分はハーフト
ーン部分Bであり、その他の余白部分は白色部分Cであ
る。
【0042】上記のゴースト評価用画像パターンを、K
onica KL−2010カラープリンタ(コニカ
(株)製)改造機を使用し黒色現像剤によりプリントア
ウトし、転写材上に形成されたパターンの濃度を、マク
ベス反射濃度計(マクベス社製)で測定した。
【0043】図示のは上記の黒ベタ
部分A1反射濃度測定位置を示す。中央の部分は
それ以前の白色部分Cで現像剤消耗がないから、現像処
理時に充分な画像濃度が得られる。しかし、その左側部
分の、右側部分のはそれ以前の黒色部分A
1現像剤消耗が多いから現像処理時に画像濃度が低下す
る。従って、左側部分の、右側部分のの各
画像濃度は、中央の部分より低下して濃度差を生
じ、画像が薄くなる。
【0044】また、(10)〜(18)はハーフトーン
部分Bの反射濃度測定位置を示す。中央の(11),
(14)、(17)部分はそれ以前の黒色部分A2現像
剤が消耗されているから現像処理時に画像濃度が低下
し、充分な画像濃度が得られない。その左側部分の(1
0),(13),(16)、右側部分の(12),(1
5),(18)はそれ以前の白色部分Cで現像剤消耗が
ないから、現像処理時に画像濃度が低下することはな
い。従って、中央の(11),(14)、(17)部分
の画像濃度は、左側部分の(10),(13),(1
6)、右側部分の(12),(15),(18)の各画
像濃度より低下して濃度差を生じ、画像が薄くなる。こ
れらの濃度差が発生した画像をゴーストと呼ぶ。
【0045】次に、画像濃度差の評価を下記に示す。
【0046】(評価A) 黒ベタ部分A1の濃度差の評
【0047】
【数1】
【0048】(評価B) ハーフトーン部分Bの濃度差
の評価
【0049】
【数2】
【0050】図6は前記磁性体148を現像スリーブ1
41の近傍に非接触で配置した時に、磁極方向をマグネ
ットロール142の剥ぎ取り磁極N1,N4に対して反
発磁界配置した場合と、吸引磁界配置した場合との特性
の差異を示す。
【0051】吸引磁界配置にした場合には、反発磁界強
度が低下して、評価A、評価Bともに画像濃度差が大き
く、ゴーストを発生する。反発磁界配置にした場合に
は、剥ぎ取り磁極N1,N4と磁性体148との相乗効
果で反発磁界強度が増大して、評価A、評価Bともに画
像濃度差が殆どなく、ゴースト発生は見られず、優れた
効果が得られた。
【0052】図6のX軸(濃度)は、濃度測定した画像
サンプルのうち、図5に示す画像パターンの黒ベタ部分
A1のの部分の画像濃度であり、画像出力時に現像A
Cバイアスを可変することでX軸(濃度)を可変させて
いる。
【0053】後述の図8に示すX軸(濃度)も、同様に
濃度測定した画像サンプルのうち、図5に示す画像パタ
ーンの黒ベタ部分A1のの部分の画像濃度である。
【0054】図7は、マグネットロール142の剥ぎ取
り磁極N1,N4に対する磁性体148の設置位置を検
討する図である。図8は、磁性体148の設置位置によ
る画像濃度差を検討する特性図である。
【0055】使用した現像スリーブ141は、直径φ1
8mm、アルミニウム合金製の基体である。
【0056】現像スリーブ141を図示の時計方向に回
転させたとき、図3に示す現像スリーブ141上に現像
剤が付着していない領域Xの二等分角の基点Y1を0°
として、この基点Y1の位置に磁性体148を現像スリ
ーブ141に非接触で配置した時に、前記ゴースト評価
用画像パターンによる画像形成後の画像濃度の濃度差Δ
は、図8の折れ線に示すように、最大濃度差Δ=0.
02以下で良好であった。
【0057】なお、現像スリーブ141上に現像剤が付
着していない領域Xとは、現像スリーブ141上の二成
分現像剤を粘着テープで付着させ、粘着テープ上に付着
した現像剤量を測定し、0.5mg/cm2以下の領域
とする。
【0058】基点Y1を中心にして上方に+20°(Y
2)、下方に−20°(Y4)ずらせて磁性体148を
設置した場合は、図8の折れ線に示すように、最大
濃度差Δ=0.06以下でほぼ良好であった。ゴースト
レベルは、最大濃度差Δ=0.06以下が目視で濃度差
が判らない良好なレベルであるから、磁性体148を基
点Y1の剥ぎ取り位置から±20°ずらせて設置して
も、許容範囲内である。
【0059】磁性体148を基点Y1の剥ぎ取り位置か
ら±40°ずらせて設置すると(Y3,Y5)、図8の
折れ線に示すように、最大濃度差Δ=0.19に達
し、不適である。
【0060】図9(a)は、従来のスクレーパ形式の現
像剤剥ぎ取り手段を有する現像装置による現像剤劣化試
験結果を示す特性図である。
【0061】この従来の技術では、現像スリーブ141
から現像剤を接触部材(スクレーパ)によって剥ぎ取る
ため、単体攪拌や実写プリントによって、現像剤劣化に
よる現像剤の電荷分布、電荷量Q、帯電量Q/M等に下
記に示す著しい変化を生じた。図中の実線は初期のトナ
ー電荷量(fC)を示し、破線は2時間攪拌後のトナー
電荷量(fC)を示す。平均電荷量Q(fC)と帯電量
Q/M(μc/g)とは、初期と2時間攪拌後では、以
下のように変化する。
【0062】 平均電荷量Q(fC) 初期:−5.46、 2時
間攪拌後:−2.43 帯電量Q/M(μc/g) 初期:−17.57、2時
間攪拌後:−7.97 なお、現像剤の電荷分布、電荷量Q、帯電量Q/Mの測
定は、E−Spartアナライザー(ホソカワミクロン
社製)を使用して行った。
【0063】図9(b)は、本発明による磁性体148
を現像スリーブ141に非接触に配置した現像剤剥ぎ取
り方式の現像装置による現像剤劣化試験結果を示す特性
図である(実線)。
【0064】この技術では、現像スリーブ141から現
像剤を磁性体148により非接触で剥ぎ取るため、単体
攪拌や実写プリントによって、現像剤劣化が殆ど見られ
ず、現像剤の電荷分布、電荷量Q、帯電量Q/M等に下
記に示すように変化が極めて少ない。これにより、現像
性の安定化と高耐久化に有効である。なお、図中の実線
は初期のトナー電荷量(fC)を示し、破線は2時間攪
拌後のトナー電荷量(fC)を示す。測定機は上述のも
のと同じ。
【0065】 平均電荷量Q(fc) 初期:−6.19、 2時
間攪拌後:−5.22 帯電量Q/M(μc/g) 初期:−15.81、2時
間攪拌後:−15.18 なお以上の実施例は黒色現像剤について説明したが(図
5のゴースト評価用パターン)、他のカラー現像剤
(Y,M,C)についても、本発明の磁性体148を現
像スリーブ141に対向して非接触配置することによ
り、同様の効果が得られる。
【0066】特に、カラー現像においては、安定した本
発明の現像剤剥ぎ取りにより、安定した現像剤の電荷分
布、電荷量Q、帯電量Q/Mが得られ、多色の重ね合わ
せ現像時に、色濁りのない優れた画質が得られる。な
お、本発明の現像装置は、複数の現像器を備えたカラー
画像形成装置に限定されず、現像装置1個のモノクロ画
像形成装置にも適用可能である。
【0067】図10は、本発明の現像装置を適用したカ
ラー画像形成装置の他の実施の形態を示す断面構成図で
ある。
【0068】なお、図面に使用されている符号につい
て、図1と同じ機能を有する部分には、同符号を付して
いる。また、前記の実施の形態と異なる点を説明する。
【0069】ドラム状の像担持体である感光体ドラム1
0は、例えば、透明アクリル樹脂の透明部材によって形
成される円筒状の透明樹脂基体を内側に設け、透明の導
電層及び有機感光体層(OPC)を該基体の外周に形成
したものであり、接地された状態で図10の矢印で示す
方向に回転される。
【0070】本発明に係わるカラー画像形成装置は、像
担持体10の周囲に、帯電手段、像露光手段、現像手段
とから成る画像形成ユニットを複数組(図示4組)配設
したものである。
【0071】11Y,11M,11C,11Kはスコロ
トロン帯電器(以下、帯電器11(Y,M,C,K)と
いう)で、感光体ドラム10の前述した有機感光体層に
対し所定の電位に保持されたグリッドと放電ワイヤによ
るコロナ放電とによって帯電作用を行い、感光体ドラム
10に対し一様な電位を与える。
【0072】13Y,13M,13C,13Kは、画像
信号に基づいた像露光を行う像露光手段(以下、露光光
学系13(Y,M,C,K)と称す)で、感光体ドラム
10の軸方向に配列したLEDと等倍結像系であるセル
フォックレンズとから構成される露光光学系で、別体の
画像読み取り装置によって読み取られた各色の画像信号
がメモリより順次取り出されて前記の各露光光学系13
(Y,M,C,K)にそれぞれ電気信号として入力さ
れ、感光体ドラム10の回転(副走査)によって潜像を
形成する。各露光光学系13(Y,M,C,K)は何れ
も光学系支持手段として設けた支持部材130に取り付
けられて前記感光体ドラム10の基体内部に収容され
る。
【0073】14Y,14M,14C,14Kは、イエ
ロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及び黒色
(K)の各現像剤を収容する現像器で、それぞれ感光体
ドラム10の周面に対し所定の間隙を保って回転する現
像スリーブ140と、剥ぎ取り磁極を有するマグネット
ローラ142と、磁性体148とを備えている。
【0074】前記の各現像器14(Y,M,C,K)
は、前述した帯電器11(Y,M,C,K)による帯
電,露光光学系13(Y,M,C,K)による像露光に
よって形成される感光体ドラム10上の静電潜像を現像
バイアス電圧の印加により非接触の状態で反転現像す
る。
【0075】原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り
装置において、撮像素子により読み取られた画像或いは
コンピュータで編集された画像を、Y,M,C及びKの
各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納され
る。
【0076】画像記録のスタートにより感光体駆動モー
タの始動により感光体ドラム10を反時計方向(図示矢
方向)へと回転し、同時に帯電器11Yの帯電作用によ
り感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0077】感光体ドラム10は電位を付与されたあ
と、前記の露光光学系13Yにおいて第1の色信号即ち
イエローYの画像信号に対応する電気信号による露光が
開始されドラムの回転走査によってその表面の感光層に
原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を
形成する。
【0078】前記の潜像は現像器14Yにより現像スリ
ーブ140上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感
光体ドラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像
が形成される。
【0079】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に更に帯電器11Mの帯電作用に
より電位を付与され、露光光学系13Mの第2の色信号
即ちマゼンタ(M)の画像信号に対応する電気信号によ
る露光が行われ、現像器14Mによる非接触の反転現像
によって前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼン
タ(M)のトナー像が順次重ね合わせて形成していく。
【0080】同様のプロセスにより帯電器11C、露光
光学系13C及び現像器14Cによって更に第3の色信
号に対応するシアン(C)のトナー像が、また帯電器1
1(K)、露光光学系13K及び現像器14Kによって
第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重
ね合わせて形成され、感光体ドラム10の一回転以内に
その周面上にカラーのトナー像が形成される。
【0081】これ等各露光光学系による感光体ドラム1
0の有機感光層に対する露光はドラムの内部より前述し
た露光波長に対し透明の基体を通して行われる。従って
第2、第3及び第4の色信号に対応する画像の露光は何
れも先に形成されたトナー像の影響を全く受けることな
く行われ、第1の色信号に対応する画像と同等の静電潜
像を形成することが可能となる。なお、各現像器14
(Y,M,C,K)による現像作用に際しては、それぞ
れ現像スリーブ141に対し直流或いは更に交流を加え
た現像バイアスが印加され、現像器14(Y,M,C,
K)に収容された一成分或いは二成分現像剤による非接
触現像が行われて、透明電導層を接地する感光体ドラム
10に対して非接触の反転現像が行われるようになって
いる。
【0082】感光体ドラム10の周面上に形成されたカ
ラーのトナー像は、一旦中間転写手段として設けた中間
転写ベルト30の周面に転写される。
【0083】中間転写ベルト30は厚さ0.5〜2.0
mmの無端状のゴムベルトで、シリコンゴム或いはウレ
タンゴムの108〜1012Ω・cmの抵抗値をもつ半導
電性基体と、ゴムの基体の外側にトナーフィルミング防
止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行
った2層構成とされる。中間転写ベルト30がローラ3
1,32,33及び34の間に張架され、ローラ34に
伝達される動力により感光体ドラム10の周速度に同期
して時計方向に循環して搬送される。
【0084】中間転写ベルト30にはローラ34とロー
ラ32の間のベルト面を感光体ドラム10の周面に接
し、ローラ34外周のベルト面を転写部材である転写ロ
ーラ35に接していて、それぞれの接触位置においてト
ナー像の転写域を形成している。
【0085】感光体ドラム10周面に付着した状態にあ
る複数色から成るカラートナー像は、先ず前記の中間転
写ベルト30との間の接触位置においてローラ32への
トナーと反対極性のバイアス電圧の印加により順次中間
転写ベルト30の周面側に転写される。即ち、感光体ド
ラム10上のカラートナー像は、接地したローラ31の
案内によりトナーを散らすことなく転写域へと搬送さ
れ、ローラ32に対する1〜2kVのバイアス電圧の印
加によって中間転写ベルト30側に効率良く転写され
る。
【0086】感光体ドラム10にはクリーニング装置4
0が、中間転写ベルト30にはクリーニング装置50が
圧接し、それぞれの備えるブレードが常時圧接されてい
て、残留した付着トナーの除去がなされて周面は常に清
浄な状態に保たれている。
【0087】一方、給紙カセット(図示せず)の給紙ロ
ーラ22Bの作動により転写材Pが搬出されてタイミン
グローラ23に給送され、中間転写ベルト30上のカラ
ートナー像の搬送に同期して転写ローラ35の転写域へ
と給紙される。
【0088】転写ローラ35は中間転写ベルト30の周
速度に同期して反時計方向に回動されていて、給紙され
た転写材Pは転写ローラ35と接地状態にあるローラ3
3の間のニップ部の形成する転写域において中間転写ベ
ルト30上のカラートナー像に密着され転写ローラ35
への1〜2kVのトナーと反対極性のバイアス電圧の印
加により順次カラートナー像は転写材P上に転写され
る。
【0089】カラートナー像の転写を受けた転写材Pは
除電され、搬送板36を介して定着装置24に搬送さ
れ、熱ローラ241と圧着ローラ242との間に挟着搬
送して加熱され、トナーを溶着して定着がなされたのち
排紙ローラ25Aを介して装置外部に排出される。
【0090】図11は像担持体として、中間転写ドラム
60を使用したカラー画像形成装置の断面構成図であ
る。この中間転写ドラム60を使用した場合には、回動
する感光体ドラム10上に形成された静電潜像を現像ス
リーブ141と、剥ぎ取り磁極を有するマグネットロー
ル142と、磁性体148とを備えた現像器14Yによ
り現像してY色トナー像を形成し、このY色トナー像を
感光体ドラム10から中間転写ドラム60に転写し、同
様にして、感光体ドラム10上に形成された静電潜像を
現像器14Mにより現像してM色トナー像を形成し、こ
のM色トナー像を感光体ドラム10から中間転写ドラム
60に転写し、以下同様にして、C色トナー像及びK色
トナー像を感光体ドラム10から中間転写ドラム60に
順次転写する。更に、中間転写ドラム60と転写ローラ
17とが接する転写部において、多色トナー像(Y,
M,C,K)を転写材Pに一括して静電転写したのち、
分離手段18により分離して、定着装置24により画像
を定着する。
【0091】図12は、本発明の現像装置を適用したカ
ラー画像形成装置のさらに他の実施の形態を示す断面構
成図である。
【0092】なお、図面に使用されている符号につい
て、図1、図10と同じ機能を有する部分には、同符号
を付している。また、前記の実施の形態と異なる点を説
明する。
【0093】このカラー画像形成装置は、図10と同様
に、像担持体10の周囲に、帯電手段11(Y,M,
C,K)、像露光手段13(Y,M,C,K)、現像手
段14(Y,M,C,K)とから成る画像形成ユニット
を複数組(図示4組)配設したものである。但し、像担
持体として可撓性の無端ベルト状の感光体(以下、ベル
ト感光体と称す)10を、像露光手段14(Y,M,
C,K)としてレーザビーム走査光学装置を使用したも
のである。
【0094】ベルト感光体10は、駆動ローラ101及
び回動ローラ102,103に張架され、テンションロ
ーラ104の作用により緊張状態にされ、内周面に設け
られたバックアップ部材105により局部的に当接しな
がら、図示の時計方向に回動する。バックアップ部材4
0は、現像スリーブ141(Y,M,C,K)の現像領
域及び像露光手段13(Y,M,C,K)の結像位置を
位置決めしている。
【0095】張架されたベルト感光体10の外周側面に
は、4組の帯電手段11(Y,M,C,K)、像露光手
段13(Y,M,C,K)、現像手段14(Y,M,
C,K)から成る像形成手段が設けられている。
【0096】画像記録のスタートにより、駆動モータが
回動して駆動ローラ101を介してベルト感光体10は
図示の時計方向へと回動し、スコロトロン帯電器11
(Y)の帯電作用によりベルト感光体10への電位の付
与が開始される。ベルト感光体10は電位を付与された
あと、像露光手段13(Y)において第1の色信号すな
わちイエロー(Y)の画像信号に対応する電気信号によ
る露光が開始され、ベルトの回転(副走査)によってそ
の表面の感光層に現像画像のイエロー(Y)の画像に対
応する静電潜像を形成する。この潜像は現像器14
(Y)により現像スリーブ141(Y)上に付着搬送さ
れた現像剤が非接触の状態で反転現像され、ベルト感光
体10の回転に応じてイエロー(Y)のトナー像が形成
される。
【0097】次いでベルト感光体10はイエロー(Y)
のトナー像の上にさらにスコロトロン帯電器11(M)
の帯電作用により電位が付与され、像露光手段13
(M)の第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像信
号に対応する電気信号による露光が行われ、現像器14
(M)による非接触の反転現像によって前記のイエロー
(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が重
ね合わせて形成される。
【0098】同様のプロセスによりスコロトロン帯電器
11(C)、像露光手段13(C)及び現像器14
(C)によってさらに第3の色信号に対応するシアン
(C)のトナー像が、またスコロトロン帯電器11
(K)、像露光手段13(K)及び現像器14(K)に
よって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が
順次重ね合わせて形成され、ベルト感光体10の一回転
以内にその周面上にカラーのトナー像が形成される。
【0099】現像器14(Y),14(M),14
(C)及び14(K)による現像作用に際しては、それ
ぞれ現像スリーブ141(Y),141(M),141
(C)及び141(K)に対し直流あるいは更に交流を
加えた現像バイアスが印加され、現像スリーブ141上
に付着した一成分或いは二成分現像剤による非接触現像
が行われて、導電層を接地したベルト感光体10に対し
てベルト感光体10の帯電と同極性の直流バイアスが印
加された現像スリーブ141から感光体上の露光部にト
ナーを付着させる非接触の反転現像が行われる。
【0100】かくして、ベルト感光体10の周面上に形
成されたカラーのトナー像はスコロトロン帯電器11
(F)によって付着トナーの電位が揃えられたのち転写
前露光器によって除電が行われ、転写部において、給紙
装置である給紙カセット20(A),20(B)或いは
手差し部から送り出され、レジストローラ対23へと搬
送され、レジストローラ対23の駆動によってベルト感
光体10上のトナー像領域と同期して給紙される転写紙
上に、ベルト感光体10の駆動用の駆動ローラ101の
下部に対向して配置された転写ローラ17により転写さ
れる。
【0101】トナー像の転写を受けた転写紙は、駆動ロ
ーラ101の曲率に沿ったベルト感光体10周面より分
離されたのち、定着装置24へ搬送され、定着装置24
において加熱・圧着されてトナーが転写紙上に溶着・定
着されて定着装置24より排出され、排紙ローラ対25
A,25B,25Cにより搬送されて、上部に設けられ
た排紙トレイ26に転写紙上のトナー像面を下面にして
排出される。
【0102】一方、転写紙を分離したベルト感光体10
はクリーニング装置19においてクリーニングブレード
191によってベルト感光体10面の摺擦がなされ、残
留トナーの除去・清掃がなされて、次の原稿画像のトナ
ー像の形成を続行するか、もしくは一旦停止して待機す
る。なお次の原稿画像のトナー像の形成が続いて行われ
るときは、帯電前除電器12によるベルト感光体10の
感光体面への露光が行われて前歴の除去がなされる。
【0103】上記の現像器14(Y,M,C,K)の各
現像スリーブ141も、図2に示すような複数個の磁極
S1〜S3、N1〜N4を有し、これらの複数個の磁極
のうち互いに隣接する同極性の磁極により反発磁界を形
成して、現像スリーブ141上の現像剤を剥ぎ取る剥ぎ
取り磁極N1,N4の近傍に非接触状態で磁性体148
を設け、剥ぎ取り磁極N1,N4と同極の反発磁界を形
成することにより、現像スリーブ141上の現像剤を剥
ぎ取り、現像スリーブ141上の画像履歴を消去する。
【0104】
【発明の効果】本発明は、現像装置の現像スリーブから
現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り極に同極性の磁性体を非接触
状態で向かい合うように設けて反発磁界を形成すること
で、ゴーストレベルが飛躍的に改善された。この磁性体
による磁性スクレーパ技術は、現像スリーブに非接触な
状態で設けられているため、従来技術のスクレーパ当接
による現像スリーブとスクレーパ間を現像剤が擦り抜け
たり、掻き取られる時に生じる現像剤劣化や、現像スリ
ーブの損傷も改善された。また、本発明の画像形成装置
は、連続多数枚プリントしても、帯電量が低下すること
はなく、画像濃度が低下することもない。
【0105】さらに、本発明は、剥ぎ取り極の磁性体が
現像スリーブに非接触であるため、現像スリーブの外周
を形成する基体を、ステンレス鋼(SUS)からアルミ
ニウム合金に置き換えることが可能となるから、製造コ
ストの低減と軽量化に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置を複数組搭載した画像形成装
置の一例であるカラープリンタの断面構成図。
【図2】本発明の現像装置の断面図。
【図3】マグネットロールの磁力分布を示す図。
【図4】現像スリーブと磁性体の配置を示す斜視図。
【図5】ゴースト評価用画像パターンを示す図。
【図6】磁性体の磁極方向をマグネットロールの剥ぎ取
り磁極に対して反発磁界配置した場合と、吸引磁界配置
した場合との特性の差異を示す図。
【図7】マグネットロールの剥ぎ取り磁極に対する磁性
体の設置位置を検討する図。
【図8】磁性体の設置位置による画像濃度差を検討する
特性図。
【図9】従来のスクレーパ形式と、本発明の磁性体方式
との現像剤剥ぎ取り手段による現像剤劣化試験結果を示
す特性図。
【図10】本発明の現像装置を適用したカラー画像形成
装置の他の実施の形態を示す断面構成図。
【図11】中間転写ドラムを使用したカラー画像形成装
置の実施の形態を示す断面構成図。
【図12】本発明の現像装置を適用したカラー画像形成
装置の更に他の実施の形態を示す断面構成図。
【符号の説明】
10 感光体ドラム(像担持体) 14 現像装置 14Y,14M,14C,14K 現像器 140 現像器ハウジング 141 現像剤担持体(現像スリーブ) 142 磁界発生手段(マグネットロール) 143 現像剤層厚規制部材 144 現像剤補給ローラ(補給ローラ) 147 現像剤搬送ローラ 148 磁性体 149 ホルダ A1,A2 黒ベタ部分 B ハーフトーン部分 C 白色部分 L 間隙 N1,N4 剥ぎ取り磁極(同極性の磁極)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を担持して搬送する現像剤担持体
    と像担持体とが対向する現像領域において現像剤担持体
    上の潜像を現像する現像方法において、前記現像剤担持
    体は複数個の磁極を有し、該複数個の磁極のうち互いに
    隣接する任意の2極を同極性に配置し、この隣接する同
    極性の磁極により反発磁界を形成して現像剤担持体上の
    現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り磁極の近傍に非接触状態で磁
    性体を設け、前記剥ぎ取り磁極と同極の反発磁界を形成
    することにより、前記現像剤担持体上の現像剤を剥ぎ取
    ることを特徴とする現像方法。
  2. 【請求項2】 現像剤を像担持体の現像領域に搬送する
    現像剤担持体を備えた現像装置において、前記現像剤担
    持体は複数個の磁極を有し、該複数個の磁極のうち互い
    に隣接する任意の2極を同極性に配置し、この隣接する
    同極性の磁極により反発磁界を形成して現像剤担持体上
    の現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り磁極の近傍に非接触状態
    で、前記剥ぎ取り磁極と同極の反発磁界を形成する磁性
    体を設けたことを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 像担持体上に形成された静電潜像を、現
    像装置の現像剤担持体上に搬送された帯電トナーにより
    現像し、現像処理後のトナー像を前記像担持体あるい
    は、中間転写体と転写装置の間を通過する転写材に静電
    転写し、該転写装置の下流側の分離装置で前記転写材を
    前記像担持体から分離する画像形成装置において、前記
    現像剤担持体は複数個の磁極を有し、該複数個の磁極の
    うち互いに隣接する任意の2極を同極性に配置し、この
    隣接する同極性の磁極により反発磁界を形成して現像剤
    担持体上の現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り磁極の近傍に非接
    触状態で、前記剥ぎ取り磁極と同極の反発磁界を形成す
    る磁性体を設けた現像装置により、前記像担持体上に形
    成された静電潜像を現像することを特徴とする画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記現像装置が、前記像担持体上の均一
    帯電面から光ビームで電荷が除去された潜像部分に現像
    剤を付着させる反転現像装置であることを特徴とする請
    求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記現像剤担持体には直流成分に交流成
    分を重畳させるバイアス電界が印加され、前記現像剤は
    前記像担持体上の静電潜像へ飛翔し、該静電潜像を顕像
    化する非接触現像であることを特徴とする請求項2に記
    載の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記現像剤担持体の剥ぎ取り磁極に対向
    して非接触で設置される磁性体の中心位置が、前記現像
    剤担持体上の現像剤が剥ぎ取られている部分を中心に、
    下流側に−20度から+20度の角度範囲内に設置され
    ていることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 前記現像剤が磁性キャリア粒子とトナー
    粒子とからなる二成分現像剤であることを特徴とする請
    求項2に記載の現像装置。
  8. 【請求項8】 前記現像剤担持体の外径が8mm以上、
    60mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の
    現像装置。
  9. 【請求項9】 前記画像形成装置の周囲に、異なる色の
    現像剤を有する複数の現像装置を配置し、前記複数の現
    像装置により前記像担持体上に複数色の重ね合わせトナ
    ー像を形成し、該重ね合わせトナー像を転写手段により
    転写材上に一括転写してカラー画像を形成することを特
    徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記現像剤担持体の剥ぎ取り磁極の近
    傍に非接触状態で設けた前記磁性体の形状が平板状であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  11. 【請求項11】 前記現像剤担持体の剥ぎ取り磁極に対
    向して非接触で設置される磁性体の中心位置が、前記現
    像剤担持体上の現像剤が剥ぎ取られている部分を中心
    に、下流側に−20度から+20度の角度範囲内に設置
    されている現像装置を備え、前記像担持体上に形成され
    た静電潜像を、前記現像装置の現像剤担持体上に搬送さ
    れた帯電トナーにより現像することを特徴とする請求項
    3に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記現像剤担持体の外径が8mm以
    上、60mm以下である現像装置を備え、前記像担持体
    上に形成された静電潜像を、前記現像装置の現像剤担持
    体上に搬送された帯電トナーにより現像することを特徴
    とする請求項3に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記現像剤担持体の剥ぎ取り磁極の近
    傍に非接触状態で設けた前記磁性体の形状が平板状であ
    る現像装置を備え、前記像担持体上に形成された静電潜
    像を、前記現像装置の現像剤担持体上に搬送された帯電
    トナーにより現像することを特徴とする請求項3に記載
    の画像形成装置。
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