JPH11124515A - 樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
樹脂組成物及びその硬化物Info
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- JPH11124515A JPH11124515A JP30813697A JP30813697A JPH11124515A JP H11124515 A JPH11124515 A JP H11124515A JP 30813697 A JP30813697 A JP 30813697A JP 30813697 A JP30813697 A JP 30813697A JP H11124515 A JPH11124515 A JP H11124515A
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Abstract
に優れ、被覆材組成物に適した樹脂組成物及びその硬化
物を提供する。 【解決手段】ジシクロヘキシル−4,4′−ジ(メタ)
アクリレート及び一般式(1) 【化1】 (式(1)中、R1 は水素原子又はメチル基である。)
で示されるトリ(メタ)アクリレートから選択される
(メタ)アクリレート化合物(A)、(A)成分以外の
(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤
(C)を含有する樹脂組成物。
Description
照射により硬化する樹脂組成物及びその硬化物に関す
る。特に、基材表面に、耐摩耗性、表面平滑性、耐熱
性、耐薬品性、耐久性、耐候性及び基材との密着性に優
れた架橋硬化皮膜を形成し、被覆材組成物に適する樹脂
組成物硬化物及びその物品に関する。
タクリルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチ
レン樹脂などから製造された合成樹脂成形品は、軽量で
耐衝撃性に優れているばかりでなく、透明性も良好で、
近年、自動車用プラスチック材料として、ヘッドラン
プ、計器類のカバーなどに多く用いられるようになって
きている。しかし反面、これらの合成樹脂成形品はその
表面の耐摩耗性が不足しているため、他の硬い物との接
触、摩擦、引っ掻きなどによっな表面に損傷を受けやす
く、表面に発生した損傷はその商品価値を著しく低下さ
せたり、短期間で商品を使用不能にしたりするので、表
面の耐摩耗性を改良することが強く要求されている。ま
た、上記した自動車用材料として使用される場合には、
その耐候性も重要な性能となる。
る方法については、従来より種々検討されてきており、
例えばシリコン系、メラミン系の樹脂組成物からなる被
覆材を合成樹脂成形品表面に塗布し、加熱縮合させて架
橋被膜を形成させ、耐摩耗性を向上させる方法や、ラジ
カル重合性単量体からなる樹脂組成物を塗布した後、活
性エネルギー線を照射させ架橋被膜を形成する方法など
が提案されている(特開昭56−122840号公
報)。
形品表面の耐摩耗性はある程度改善されるものの、前者
の方法では熱ショック、熱水などに対する耐久性や耐薬
品性は優れるものの、耐候性に関しては満足できるもの
ではなかった。特に、基材の合成樹脂成形品の耐候性が
本質的に不良なもの、例えばポリカーボネート樹脂等の
場合は、表面硬化被膜自身の耐候性は良好であっても、
被膜を通過した太陽光に含まれる紫外線等の活性エネル
ギー線によって基材自身が劣化を受け、成形品が著しく
黄変したり、表面の硬化被膜にクラックが生じたり、被
膜が剥離したりする。
になされたものであり、その目的とするところは、基材
表面に耐摩耗性、表面滑性、耐熱性、耐薬品性、耐久
性、耐候性及び基材との密着性等に優れた架橋硬化被膜
を形成し、被覆材組成物として好適に用いられる樹脂組
成物及びその硬化物を提供することにある。
た結果、シクロヘキシル基を有する特定の(メタ)アク
リレート、それ以外の(メタ)アクリレート、紫外線吸
収剤を含有し、さらに所望により、ヒンダードアミン系
光安定剤及び光重合開始剤を配合した樹脂組成物を合成
樹脂成形品の費用面に塗布して活性エネルギー線照射に
より硬化させることにより、耐摩耗性、耐候性に優れた
合成樹脂成形品が得られることを見出し本発明を完成し
た。すなわち、本発明は(1)ジシクロヘキシル−4,
4′−ジ(メタ)アクリレート及び一般式(1)
基である。)で示されるトリ(メタ)アクリレートから
選択される(メタ)アクリレート化合物(A)、(A)
成分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重
合開始剤(C)を含有する樹脂組成物、(2)(A)成
分以外の(メタ)アクリレート化合物(B)がペンタエ
リスリトールのポリ(メタ)アクリレートである(1)
記載の樹脂組成物、(3)(A)成分以外の(メタ)ア
クリレート化合物(B)が1分子内に少なくとも2個の
ラジカル重合性不飽和二重結合を有するウレタンポリ
(メタ)アクリレート化合物である(1)記載の樹脂組
成物、(4)紫外線吸収剤(D)及びヒンダードアミン
系光安定剤(E)を含有する(1)ないし(3)のいず
れか一項記載の樹脂組成物、(5)耐摩耗性被覆剤用で
ある(1)ないし(4)のいずれか一項記載の樹脂組成
物、(6)(1)ないし(5)のいずれか一項記載の樹
脂組成物の硬化物、(7)(6)の樹脂組成物の硬化物
の被膜を有する物品。に関する。
(A)としては、ジシクロヘキシル−4,4′−ジ(メ
タ)アクリレートや上記一般式(1)で表されるトリ
(メタ)アクリレートがあげられる。ジシクロヘキシル
−4,4′−ジ(メタ)アクリレートとしては、例えば
ジシクロヘキシル−4,4′−ジアクリレート(融点
182℃)、ジシクロヘキシル−4,4′−ジメタクリ
レート(融点 114℃)があげられる。又、一般式
(1)のトリ(メタ)アクリレートとしては、下記表1
の化合物を挙げることができる。
ち好ましいものとしては、例えばジシクロヘキシル−
4,4′−ジアクリレートや上記化合物N0.(I)の
トリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
リレート化合物(B)を使用する。(A)成分以外の
(メタ)アクリレート化合物(B)としては、例えばア
クリレート基を1つ有する1官能(メタ)アクリレート
モノマーやアクリレート基を2つ又は3つ以上有する多
官能(メタ)アクリレートモノマーがあげられる。
ては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチル−ヘキシルポリエトキシ(メタ)アクリ
レート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、フェニルポリエトキシ
(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレ
ート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリ
レート、o−フェニルフェニルオキシエチル(メタ)ア
クリレート、o−フェニルフェニルポリエトキシ(メ
タ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル
(メタ)アクリレート等があげられる。
ては、例えば1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アク
リレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエス
テルのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポ
リエトキシジ(メタ)アクリレート、トリス(2−アク
リロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジ(2−アク
リロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロ
ールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレ
ート、1分子内に少なくとも2個のラジカル重合性不飽
和二重結合を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート
化合物、1分子内に少なくとも2個のラジカル重合性不
飽和二重結合を有するエポキシ(メタ)アクリレート化
合物等があげられる。
リレートとしては、例えばペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート等のモノペンタエリスリトールの
ポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリ
トールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリス
リトールオクタ(メタ)アクリレート等のポリペンタエ
リスリトールのポリ(メタ)アクリレートがあげられ
る。
性不飽和二重結合を有するウレタンポリ(メタ)アクリ
レート化合物としては、例えば(イ)ヒドロキシル基を
含有する(メタ)アクリレートと分子内に2個以上のイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物との
ウレタン化反応生成物、(ロ)分子内に2個以上のイソ
シアネート基を有するポリイソシアネートにポリオー
ル、ポリエステル又はポリアミド系のジオールを反応さ
せて付加体を合成した後、その残ったイソシアネート基
にヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートを付
加させた付加体合成ウレタン反応生成物が挙げられる。
(ロ)の付加体合成ウレタンポリ(メタ)アクリレート
が、硬化被膜の強靱性や可とう性をより向上することが
でき、好ましい。
合成に使用するヒドロキシル基を含有する(メタ)アク
リレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト等のほか、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘ
キシルグリシジルエーテル、,グリシジルメタクリレー
ト等のモノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付
加反応物や、ポリエチレングリコールのモノ(メタ)ア
クリル酸エステル、ポリプロピレングリコールのモノ
(メタ)アクリル酸エステル、ポリカプロラクトンジオ
ールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられ
る。
合成に使用するポリイソシアネート化合物としては、例
えばトリレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシル)イソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、ダイマー酸ジ
イソシアネート等のポリイソシアネート単量体、及びそ
のビューレットやトリマー、更にそれらと各種ポリオー
ルとの付加体等をあげることができる。
オールは特に限定なく、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、グリセリン等のアルキルポリオール及びポリ
テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、
ビスフェノールAポリエトキシジオール、ビスフェノー
ルAポリプロポキシジオール等のポリエーテルジオール
や、前記アルキレンポリオールと多塩基酸(例えばコハ
ク酸、マレイン酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸等、あるいはこれらの無水物等)から
合成されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクト
ンポリオール、ソルビトール、マンニトール等があげら
れる。
タ)アクリレートを製造する方法としては、例えば次の
A法とB法があげられる。A法は、ポリイソシアネート
と各種ポリオールとを反応させ(ウレタン化反応)、次
いでヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートを
反応させる方法である。
当量に対してポリイソシアネートのイソシアネート基の
1.1〜2.0当量を反応させるのが好ましい。特に好
ましくは1.5〜2.0当量である。このウレタン化反
応の反応温度は通常、常温〜100℃、好ましくは50
〜85℃程度である。次の(メタ)アクリレート化反応
では、前記ウレタン化反応で得られた末端にイソシアネ
ート基を有する化合物のイソシアネート基1当量に対し
てヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートの水
酸基の0.9〜1.5当量を反応させるのが好ましく、
特に好ましくは1.0〜1.1当量である。この反応に
は、反応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐために、
反応系に通常50〜2000ppmのハイドロキノン、
ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェ
ノール、p−ベンゾキノン等の重合禁止剤を添加してお
くことが好ましい。又、この(メタ)アクリレート化反
応の温度は通常、常温〜100℃、好ましくは50〜8
5℃程度である。かかるイソシアネート基と水酸基との
反応は無触媒でも進行するが、ジラウリン酸n−ブチル
錫等の錫系触媒やトリエチルアミン等の触媒を使用する
ことが好ましい。
ールとヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレート
とを同時に反応させる方法である。この方法では、ジラ
ウリン酸n−ブチル錫等の錫系触媒の存在下、イソシア
ネート基と水酸基がほぼ当量になるように用いて、60
〜90℃で数時間加熱する。反応物は、一般に高粘性と
なることが多いので、反応中又は反応終了後に、有機溶
剤や他の希釈モノマーで希釈するのが好ましい。
性不飽和二重結合を有するエポキシ(メタ)アクリレー
ト化合物としては、例えばビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型
エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂
等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応物等を挙
げることができる。
のとしては、例えば多官能(メタ)アクリレートモノマ
ーや1分子内に少なくとも2個のラジカル重合性不飽和
二重結合を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート化
合物等を挙げることができる。多官能(メタ)アクリレ
ートモノマーのうちでも、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトー
ルヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリト
ールオクタ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリト
ールのポリ(メタ)アクリレートが好ましい。
例えばベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾフェノン、p−メトキシベン
ゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメ
チルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェ
ニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化合
物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド
等を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上
の混合系で使用される。これらの中でも、ベンゾフェノ
ン、ベイゾインイソプロピルエーテル、メチルフェニル
グリオキシレート、ベンジルジメチルケタールがより好
ましい。
(D)及びヒンダードアミン系光安定剤(E)を含有さ
せることができる。これらの成分を添加することによ
り、耐候性をより向上させることができ、好ましい。
組成物に均一に溶解し、かつその耐候性が良好なもので
あれば良く、例えば2−ヒドロキシベンゾフェノン、5
−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロ
キシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、フェニルサリシレート、p−t
ert−ブチルフェニルサリシレート、3−ヒドロキシ
フェニルベンゾエート、フェニレン−1,3−ベンゾエ
ート、2−(2−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−te
rt−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロ
キシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)
ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
ドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン及び2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール系の
2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾールが特に好ましく、これらは2種
以上を組み合わせて使うのがより好ましい。
定剤としては、例えばビス(1−メトキシ−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−プロポキシ−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、ビス(1−ブトキシ−2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ペン
チロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、ビス(1−ヘキシロキシ−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1−ヘプチロキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキ
シ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
セバケート、ビス(1−ノニロキシ−2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等のビス
(1−(C1〜C10)アルコキシ−2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートが挙げられ
るが、これらのうちビス(1−オキトキシ−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等
が好ましい。
(A)、(B)、(C)及び所望により使用される
(D)、(E)の各成分の使用割合は、(A)〜(E)
成分の合計量100重量部中、(A)成分は、5〜50
重量部、より好ましくは、10〜40重量部である。
(B)成分は、10〜70重量部、より好ましくは25
〜70重量部である。(C)成分は、0.1〜10重量
部、より好ましくは1〜5重量部である。(D)成分
は、0〜30重量部、より好ましくは0.5〜15重量
部である。(E)成分は、0〜5重量部、より好ましく
は0.5〜2重量部である。
機溶剤、酸化防止剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔
料、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、帯電
防止剤、防曇剤等の各種の添加剤が含まれていてもよ
い。有機溶剤は、基材の種類により選択して用いるのが
良い。すなわち、基材としてポリカーボネートを使用す
る場合には、イソブタノールなどのアルコール系溶剤、
酢酸n−ブチル、酢酸ジエチレングリコールなどのエス
テル系溶剤、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤
の3種を組み合わせて用いるのが良い。溶剤の使用量は
樹脂組成物100重量部に対して0〜800重量部を用
いるのが良い。
分を、又必要に応じ(D)、(E)成分、有機溶剤及び
その他添加剤を、均一に混合、溶解、分散等により調製
することができる。
樹脂成形品(例えばポリメチルメタクリル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹
脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹
脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリアリルジグリコー
ルカーボネート樹脂等)の表面の改質に使用できる。こ
れら合成樹脂成形品の耐摩耗性改良要求も強いため、本
発明の樹脂組成物を被覆剤用として適用するのが特に有
効であるが、被覆剤としての用途以外に光ディスク用保
護コーティング剤、注型用樹脂レンズ用樹脂、粉体塗
料、接着剤等にも使用できる。
明の樹脂組成物に活性エネルギー線を照射することによ
り得ることができる。
物の硬化物の薄膜をその表面に有し、その表面の一部も
しくは全面が該薄膜で被覆されたものである。物品とし
ては、例えば自動車のヘッドランプやテールランプ用プ
ラスチックレンズ、メーターバー、オートバイの風防等
の自動車用部品があげられる。この本発明の物品を製造
するには、例えば物品の表面の一部もしくは全面に上記
の本発明の樹脂組成物を膜厚1〜50μm、好ましく
は、3〜20μmになるよに塗布する。塗布法として
は、例えばハケ塗り、スプレーコート、ディップコー
ト、スピンコート、カーテンコートなどの方法が用いら
れるが、塗布作業性、被覆の平滑性、均一性、硬化被膜
の物品の基材表面に対する密着性向上の点から,適当な
有機溶剤を本発明の樹脂組成物に添加して塗布するのが
好ましい。次いで、活性エネルギー線(例えば電子線、
紫外線等)、具体的には、例えば高圧水銀ランプ、メタ
ルハライドランプ等を用いて、100〜400nmの紫
外線を1000〜5000mJ/cm2 となるように照
射して、本発明の樹脂組成物を架橋し、硬化被膜を形成
させればよい。照射する雰囲気は、空気でもよいし、窒
素、アルゴン等の不活性ガス中でもよい。
詳しく説明する。なお、実施例中の「部」はすべて「重
量部」を意味する。尚、実施例中の測定評価は次のよう
な方法で行った。
滑で、透明であるものを○とし、一部、クモリがあるも
のを△とし、白化やクモリが観察されるものを×とし
た。 (2)耐摩耗性 #000のスチールウールを直径25mmの円筒先端に
装着し、水平に置かれたサンプル面に接触させ、1kg
の荷重で50回往復摩耗した後、拡散透過率(ヘイズ
値)を測定し、耐摩耗性の判定を行った。耐摩耗性の判
定基準は次の通りである。 ○・・・・増加ヘイズ値=0〜0.5:ほとんど傷はつ
いていない。 △・・・・増加ヘイズ値=0.5〜3.0:少し傷がつ
く。 ×・・・・増加ヘイズ値=3.0以上:ひどく傷がつ
く。
入れ、1mm2 の碁盤目を100個作り、その上にセロ
テープを貼り付け急激にはがし、剥離した碁盤目を数え
た。剥離が全く無いものを○とし、剥離の数が1〜50
個のものを△とし、剥離の数が51〜100個のものを
×とした。 (4)耐熱性 塗板サンプルを120℃の熱風乾燥機に24時間入れ、
硬化被膜の外観変化を目視により観察した。変化がない
もの○とし、小さなクラックが発生したものを△とし、
塗板の全面にクラックが発生したものを×とした。
スーパーUVテスターSUV−W13)を用いて、ブラ
ックパネル温度63±3℃、降雨18分間、照射120
分間のサイクルで試験した。60時間曝露後の硬化被膜
の変化を観察し、密着性を試験した。 (a)外観の変色については、変色がないものを○と
し、若干黄変があったものを△とし、黄変が大きかった
ものを×とした。(b)クラックの発生及び膜の剥離に
ついては、無かったものを○として、有ったものを×と
した。
3mmのポリカーボネート樹脂板(GE社製、商品名:
レキサンLS−11)に、硬化後の塗膜が8μmになる
ようにスプレー塗装した。加熱により有機溶剤分を揮発
させた後、空気中で高圧水銀ランプを用い、波長340
nm〜380nmの積算光量が3J/cm2 のエネルギ
ーを照射し、硬化塗膜を得た。得られた塗膜の評価結果
を表2に示した。
シル−4,4′−ジアクリレート *2 A−2 : 化合物N0.(I)のトリ(メ
タ)アクリレート *3 KAYARAD DPHA:日本化薬(株)
製、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレ
ート混合物。 *4 KAYARAD UX−8101:日本化薬
(株)製、ポリエーテル系ウレタンポリアクリレート。
ヘキシル−4,4′−ジ(メタ)アクリレートや式
(1)の化合物を添加した本発明の樹脂組成物は、耐摩
耗性、耐候性、耐熱性等に、特に耐候性がそれらの化合
物を添加しない比較例のものよりも優れている。
各種の合成樹脂成形品に塗布し、一般的な紫外線等の活
性エネルギーを照射することにより、基材を劣化させる
ことなく、耐摩耗性、耐熱性、耐候性、耐久性等に優れ
た合成樹脂被膜成形体を得ることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】ジシクロヘキシル−4,4′−ジ(メタ)
アクリレート及び一般式(1) 【化1】 (式(1)中、R1 は水素原子又はメチル基である。)
で示されるトリ(メタ)アクリレートから選択される
(メタ)アクリレート化合物(A)、(A)成分以外の
(メタ)アクリレート化合物(B)及び光重合開始剤
(C)を含有する樹脂組成物。 - 【請求項2】(A)成分以外の(メタ)アクリレート化
合物(B)がペンタエリスリトールのポリ(メタ)アク
リレートである請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】(A)成分以外の(メタ)アクリレート化
合物(B)が1分子内に少なくとも2個のラジカル重合
性不飽和二重結合を有するウレタンポリ(メタ)アクリ
レート化合物である請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】紫外線吸収剤(D)及びヒンダードアミン
系光安定剤(E)を含有する請求項1ないし3のいずれ
か一項記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】耐摩耗性被覆剤用である請求項1ないし4
のいずれか一項記載の樹脂組成物。 - 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか一項記載の樹
脂組成物の硬化物。 - 【請求項7】請求項6の樹脂組成物の硬化物の被膜を有
する物品。
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JP30813697A JP3894633B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 樹脂組成物及びその硬化物 |
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JP30813697A JP3894633B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 樹脂組成物及びその硬化物 |
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JPH11124515A true JPH11124515A (ja) | 1999-05-11 |
JP3894633B2 JP3894633B2 (ja) | 2007-03-22 |
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JP30813697A Expired - Fee Related JP3894633B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 樹脂組成物及びその硬化物 |
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JP (1) | JP3894633B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6676997B2 (en) | 2000-10-31 | 2004-01-13 | Dainippon Ink And Chemicals, Inc. | Method of forming a two-layer coat |
WO2024085082A1 (ja) * | 2022-10-19 | 2024-04-25 | 住友化学株式会社 | ビニル化合物、ビニル組成物、ビニル樹脂硬化物、プリプレグ、樹脂付きフィルム、樹脂付き金属箔、金属張積層板、及びプリント配線板 |
-
1997
- 1997-10-23 JP JP30813697A patent/JP3894633B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6676997B2 (en) | 2000-10-31 | 2004-01-13 | Dainippon Ink And Chemicals, Inc. | Method of forming a two-layer coat |
WO2024085082A1 (ja) * | 2022-10-19 | 2024-04-25 | 住友化学株式会社 | ビニル化合物、ビニル組成物、ビニル樹脂硬化物、プリプレグ、樹脂付きフィルム、樹脂付き金属箔、金属張積層板、及びプリント配線板 |
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