JPH11124455A - 断熱材 - Google Patents

断熱材

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JPH11124455A
JPH11124455A JP30964497A JP30964497A JPH11124455A JP H11124455 A JPH11124455 A JP H11124455A JP 30964497 A JP30964497 A JP 30964497A JP 30964497 A JP30964497 A JP 30964497A JP H11124455 A JPH11124455 A JP H11124455A
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heat
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heat insulating
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Naokado Takada
直門 高田
Seiji Takubo
征司 田窪
Hiroshi Yamamoto
博志 山本
Akira Sekiya
章 関屋
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Research Institute of Innovative Technology for the Earth RITE
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Agency of Industrial Science and Technology
Research Institute of Innovative Technology for the Earth RITE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地球環境への影響が少なく、より断熱性の高
い断熱ガスを含む断熱材を提供する。 【解決手段】 内部に断熱ガスを封入した断熱材料にお
いて、該断熱ガスとして、(CF3)3COCH3、(C
3)3COCH2CH3、−OCH2CF2CF2CH2−(環
状)、−OCH2CF2CF2CHF−(環状)及び−OCF
2CF2OCF2CHF−(環状)の中から選ばれる少な
くとも1種を用いることを特徴とする断熱材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複層硝子、ポリオ
レフィンフォーム、硬質ポリウレタンフォーム等の断熱
材基体に断熱ガスを封入した断熱材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】冷暖房効率向上、消費電力の低減のため
に断熱材が住宅、電気冷蔵庫等に広く使用されている。
断熱の方法として、真空断熱法が挙げられる。これは、
理論上、最も効率の高い断熱法であるが、真空がブレイ
クされると断熱性能が急激に低下するので、頑丈な設備
を要し、一般に重量が増す。もう一つの方法として、気
体の熱伝導率が低く、不活性なガスを充填した断熱材が
挙げられる。具体的には住宅用サッシの複層硝子の間に
断熱ガスを充填する方法や、発泡剤として断熱ガスを用
い硬質ポリウレタンフォーム中に封入する方法がある。
従来、CFC(クロロフルオロカーボン)、HCFC(ヒ
ドロクロロフルロカーボン)が断熱ガスとして使用され
てきたが、これらの化合物はオゾン層を破壊するだけで
なく、その化学的に安定な性質のために、大気寿命が長
く地球温暖化を招く。オゾン層を破壊すること無い断熱
ガスとして、HFC(ヒドロフルオロカーボン)、例え
ばHFC−245fa等が提案されているが、50℃に
おけるHFC−245faの気体の熱伝導率は13.9
mW/mKであり、CFC−11(9.69mW/m
K)、HCFC−141b(11.8mW/mK)に比
べて断熱性能が低い。また、含フッ素エーテルは、例え
ば特開平4−28729、特開平3−93841、特開
平6−41342等で提案されいる。本発明者らは既に
これ以前の出願において含フッ素エーテル類の気体の熱
伝導率を測定し、これらの熱伝導率は12.6から1
3.9mW/mKであり、HFC−245faより断熱
性能が高いことを示した。しかし、より、断熱性が高く
(より、気体の熱伝導率が低く)かつ、オゾン層を破壊
しない化合物が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、地球環境へ
の影響が少なく、より断熱性の高い断熱ガスを含む断熱
材を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、3級もしくは環状構造
の含フッ素エーテル、つまり、球状に近い分子構造をも
つ化合物は、鎖状の化合物に比べて気体の熱伝導率が低
いことを見出し本発明を完成するに至った。即ち、本発
明によれば、内部に断熱ガスを封入した断熱材料におい
て、該断熱ガスとして、(CF3)3COCH3、(CF3)3
COCH2CH3、−OCH2CF2CF2CH2−(環状)、
−OCH2CF2CF2CHF−(環状)及び−OCF2CF
2OCF2CHF−(環状)の中から選ばれる少なくとも
1種を用いることを特徴とする断熱材が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いる断熱ガスには、
(CF3)3COCH3、(CF3)3COCH2CH3、−OC
2CF2CF2CH2-(環状)、−OCH2CF2CF2CH
F−(環状)及び−OCF2CF2OCF2CHF−(環
状)が包含される。これらの化合物(断熱ガス)同士を
混合して使用すること可能である。また、所望により、
シクロペンタン等の炭化水素、HFC−245fa等の
ハイドロフルオロカーボンを任意の割合で混合すること
も可能である。また、その時の熱伝導率は、概ねそれら
の化合物の熱伝導率の加重平均に等しくなる。これらの
断熱ガスの充填圧力は当業者の所望の圧力で使用可能で
あるが、常圧近傍が好ましい。加圧状態の場合は気体の
熱伝導率が上がり、断熱性が下がる。また、過度の減圧
状態では断熱材の強度により、変形することもありう
る。また、前記断熱ガスをポリオレフィンフォームやポ
リウレタンフォーム用発泡剤として使用する場合は、本
発明者らは既にこれ以前の出願して示したようにポリオ
ールとの相溶性を増すためにフッ素系の界面活性剤を使
用することが好ましい。また、界面活性剤の使用を好ま
ない場合は発泡直前にこれらのガスを混合し、硬質ウレ
タンフォームを製造することも出来る。前記断熱ガスを
発泡剤として用いて断熱を目的とした硬質ウレタンフォ
ームの製造は、その本断熱ガスとポリオール、ポリイソ
シアネート、触媒、水、界面活性剤、整泡剤を混合し、
反応させることのによって実施できる。
【0006】前記ポリイソシアネートには、芳香族、環
状脂肪族、鎖状脂肪族系のものが包含され、従来一般に
使用されている2官能のものが用いられる。このような
ものとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフ
ェニルポリイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、ナフタリンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げ
られる。これらのものは単独又は混合物の形で用いられ
る。
【0007】前記ポリオールには、ポリエーテル系ポリ
オール、ポリエステル系ポリオール、多価アルコール、
水酸基含有ジエチレン系ポリマー等が包含されるが、ポ
リエーテル系ポリオールの使用が好ましい。また、ポリ
エーテル系ポリオールを主成分とし、ポリエステル系ポ
リオール等の他のポリオールを含むポリオールの使用も
可能である。ポリエーテル系ポリオールとしては、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
及びそれら変性体の他、糖、多価アルコール、アルカノ
ールアミン等の活性水素を含む化合物をイニシエータに
して、これに、プロピレンオキシド、エチレンオキシ
ド、エピクロルヒドリン、ブチレンオキシド等の環状エ
ーテルを付加したものが好ましく使用される。ポリエス
テル系ポリオールには、縮合系ポリエステルポリオー
ル、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネ
ートポリオール等が包含される。ポリオールとしては、
通常、その水酸基価が100〜1000のものが使用さ
れる。
【0008】前記触媒には、有機金属系触媒と有機アミ
ン系触媒が包含される。有機金属系触媒としては、有機
スズ化合物が好ましく使用され、スタナスオクトエー
ト、スタナスラウレート、ジブチル錫ジラウレート、ジ
ブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジオ
クチル錫ジアセテート等が挙げられる。有機アミン系触
媒としては、第3級アミン、例えば、トリエチレンジア
ミン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミ
ン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,
N’,N’−トリエチルエタノールアミン等が挙げられ
る。
【0009】ポリウレタンフォームを製造する場合、前
記したように、発泡剤としての前記断熱ガスの使用との
関連で、界面活性剤としてパーフルオロアルキル基を有
する含フッ素界面活性剤を用いるのが好ましい。発泡剤
として使用する前記断熱ガスの表面張力が低いので、含
フッ素系界面活性剤を用いることによりポリオールに対
する発泡剤の相溶性をコントロールすることができる。
含フッ素系界面活性剤の使用量は、発泡剤100重量部
当り、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜
5重量部の割合である。含フッ素系界面活性剤として
は、例えば、下記のものが挙げられる。 (1)RfSO2NR−(C24O)nH (2)RfSO2NR−CH2COOK (3)RfSO34 (4)RfSO3M 前記式中、Rfはパーフルオロアルキル基を示し、Rは
アルキル基を示し、MはNH4、K又はNaを示し、n
は10〜2の数を示す。
【0010】前記発泡剤(断熱ガス)の使用割合は、ポ
リオール100重量部当り、5〜50重量部、好ましく
は15〜30重量部であり、このような量の発泡剤の使
用により、20kg/m3以上、特に、30〜80kg
/m3の密度を有する硬質ポリウレタンフォームを得る
ことができる。原料混合物の反応温度は、15〜90
℃、好ましくは20〜60℃、より好ましくは20〜3
5℃である。硬質ポリウレタンフォームの製造方法に
は、従来公知の各種の方法が包含され、本発明における
硬質ポリウレタンフォームは、ワンショット法やプレポ
リマー法で製造することができる。また、そのフォーム
を得る際の発泡方式としては、現場発泡、スラブ発泡、
注入発泡(充填法、モールド法)、ラミネート発泡、ス
プレー発泡等の各種の発泡方式を採用することができ
る。
【0011】本発明の断熱材の好ましい態様は、前記し
たようなポリウレタンフォーム、特に硬質のポリウレタ
ンフォームであるが、本発明の断熱材には他の形態の断
熱材、例えば、内部に断熱ガスを封入した構造の積層体
(複層ガラス)や、中空体等が包含される。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳しく説
明する。
【0013】実施例1 硝子製コールドフィンガーの通常ドライアイス-メタノ
ール等の寒剤を入れる部分に50℃の水を200gを入
れ、発泡スチロール製の断熱材でふたをした。そして、
凝縮部に断熱ガスとして(CF3)3COCH3を750t
orr充填した。1時間後、水の温度を測定した結果、
41℃であった。また、この間の室温は26.3℃であ
った。
【0014】比較例1 (CF3)3COCH3の代りに空気を750torr充填
した以外は実施例1と同様にして実験行った結果、試験
後の水温は36℃であった。
【0015】実施例2 (CF3)3COCH3、(CF3)3COCH2CH3、-OC
2CF2CF2CH2−(環状)、−OCH2CF2CF2
HF−(環状)又は−OCF2CF2OCF2CHF−(環
状)からなる断熱ガスを発泡剤として用いてポリウレタ
ンフォームを製造した、即ち、旭硝子(株)製ポリオー
ル315:50重量部、ポリオール430:50重量
部、シリコーン系整泡剤(信越化学(株)製F−33
8):2部、水:0.5部、三菱マテリアル(株)製非
イオン系含フッ素界面活性剤EF−802:0.15
部、同EF−122A:0.05部、同EF−122
C:0.05部、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ンをゲルタイム45秒とするための必要量、断熱ガスを
コア密度27〜33kg/m3にするための必要量から
なる混合液と、MD化成(株)製ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネートPAI135:110部を激しく混
合し、200×300×180mmの木製の鋳型に投入
発泡させた。得られた発泡体の熱伝導率を測定した。そ
の結果を表1に示す。
【0016】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 断熱ガス 発泡体の熱伝導率(mW/mK) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (CF3)3COCH3 18.1 (CF3)3COCH2CH3 17.9 −OCH2CF2CF2CH2−(環状) 19.8 −OCH2CF2CF2CHF−(環状) 19.2 −OCF2CF2OCF2CHF−(環状) 19.5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0017】
【発明の効果】本発明の断熱材は、その内部に断熱ガス
として高断熱性を有し、しかもオゾン層を破壊すること
のない特定の含フッ素エーテルを含むものである。従っ
て、本発明の断熱材は、高度の断熱性を有すると同時
に、高度の安全性を有し、断熱材が破壊されて断熱ガス
が大気中に放散されても、地球環境を特に悪化させるこ
とはない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田窪 征司 東京都文京区本郷2−40−17本郷若井ビル 6階 財団法人地球環境産業技術研究機構 新規冷媒等プロジェクト室内 (72)発明者 山本 博志 東京都文京区本郷2−40−17本郷若井ビル 6階 財団法人地球環境産業技術研究機構 新規冷媒等プロジェクト室内 (72)発明者 関屋 章 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に断熱ガスを封入した断熱材におい
    て、該断熱ガスとして、(CF3)3COCH3、(CF3)
    3COCH2CH3、−OCH2CF2CF2CH2−(環
    状)、−OCH2CF2CF2CHF−(環状)及び−OCF
    2CF2OCF2CHF−(環状)の中から選ばれる少なく
    とも1種を用いることを特徴とする断熱材。
JP09309644A 1997-10-24 1997-10-24 断熱材 Expired - Lifetime JP3125017B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017150811A (ja) * 2013-06-07 2017-08-31 三菱電機株式会社 冷蔵庫
JP2017194271A (ja) * 2013-06-07 2017-10-26 三菱電機株式会社 冷蔵庫

Cited By (4)

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JP2017150811A (ja) * 2013-06-07 2017-08-31 三菱電機株式会社 冷蔵庫
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