JPH08143696A - 断熱箱体 - Google Patents

断熱箱体

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JPH08143696A
JPH08143696A JP6283718A JP28371894A JPH08143696A JP H08143696 A JPH08143696 A JP H08143696A JP 6283718 A JP6283718 A JP 6283718A JP 28371894 A JP28371894 A JP 28371894A JP H08143696 A JPH08143696 A JP H08143696A
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JP
Japan
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refrigerant
foaming agent
chlorine
heat
polyol
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JP6283718A
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English (en)
Inventor
Kazuo Takemasa
一夫 竹政
Takayuki Shimizu
隆幸 清水
Kazuji Yamaoka
和司 山岡
Sadami Hagiguchi
定美 萩口
Yasushi Sakata
康 坂田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 規制冷媒のみならず規制外冷媒をも使用する
ことなく、断熱性や接着性に優れた硬質ポリウレタンフ
ォームを使用した断熱箱体を提供する。 【構成】 断熱箱体は外箱と内箱との間に、ポリオール
とイソシアネートとを発泡剤で反応させた発泡断熱材を
充填した形成する。前記発泡剤は塩素を含まない非可燃
性のHFC冷媒を1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン、ペンタフルオロエタンの群から選び、塩素とフッ素
とを含まないHC冷媒をnペンタン、イソペンタン及び
シクロペンタンの群から選んで混合して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は冷蔵庫や保冷庫に使用
する断熱材に係わり、特にウレタンフォームの製造に使
用される発泡剤に塩素を含まない冷媒を使用した断熱箱
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、冷蔵庫等を構成する断熱箱
体は、例えば実公昭60ー11430号公報に示される
如く、外箱と内箱との間に、ポリオール成分とイソシア
ネート成分とを発泡剤の存在下で反応させてなる硬質ポ
リウレタンフォームを充填して形成される。ここで、硬
質ポリウレタンフォームは通常ポリオール成分とイソシ
アネート成分とを発泡剤、反応触媒及び整泡剤の存在下
において反応させることにより得られる。一般に独立気
泡を有する硬質ポリウレタンフォームは優れた断熱性を
生産性よく得られるため、発泡剤として、ガスの熱伝導
率が極めて小さく、また低沸点でかつ常温で液体であ
り、不燃性、低毒性である等の優れた特性を有するトリ
クロロフルオロメタン(以下R11という)が使用され
ている(特開昭62ー81414号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
断熱箱体の発泡剤として使用されるR11は、難分解性
CFC冷媒の1つであり、この種の難分解性CFC冷媒
が大気中に放出されると成層圏におけるオゾン層に悪影
響を与えたり温室効果による地表温度上昇が生じるとさ
れ、近年世界的な環境汚染の問題となり、これら難分解
性CFC冷媒の生産や消費を規制するようになった。
【0004】このため、代替品の開発が世界的に進めら
れており、発泡剤としては例えば昜分解性CFC冷媒で
ある1,1−ジクロロ−2,2,2トリフルオロエタン
(以下R123という)が最も有望な候補としてあがっ
た。
【0005】しかし、R123は、従来のR11に比
べ、ガスの熱伝導率が約10%大きく、硬質ポリウレタ
ンフォームに使用した場合、断熱性が劣るという欠点が
あった。また、沸点が高いことから反応性が遅くなり、
圧縮強度や寸法安定性の低下、更に脱型時間が長くなる
等の物性低下を生じる。
【0006】一方、上述した環境保護の見地から、規制
冷媒だけに留まらず、規制外冷媒についても廃止する方
向で全廃が要望されている。
【0007】この発明は上記の問題を解決するもので、
規制冷媒のみならず規制外冷媒をも使用することなく、
断熱性や接着性に優れた硬質ポリウレタンフォームを使
用した断熱箱体を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、外箱
と内箱との間に、ポリオールとイソシアネートとを発泡
剤で反応させた発泡断熱材を充填した断熱箱体におい
て、前記発泡剤を、塩素を含まない非可燃性のHFC冷
媒の母材に、塩素とフッ素とを含まないHC冷媒の溶剤
を混合して形成したものである。
【0009】請求項2の発明は、外箱と内箱との間に、
ポリオールとイソシアネートとを発泡剤で反応させた発
泡断熱材を充填した断熱箱体において、前記発泡剤を、
塩素を含まない非可燃性のHFC冷媒を1,1,1,2
−テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエタンの群か
ら選び、塩素とフッ素とを含まないHC冷媒をnペンタ
ン、イソペンタン及びシクロペンタンの群から選んで混
合して形成したものである。
【0010】請求項3の発明は、発泡剤を、HFC冷媒
を50重量%以上、HC冷媒を50重量%以下混合した
ものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明は、上記のように構成したこと
により、ポリオールとイソシアネートとを塩素を含まな
い非可燃性のHFC冷媒の母材に塩素とフッ素とを含ま
ないHC冷媒の溶剤を混合させた発泡剤で発泡させて断
熱箱体を形成し、断熱性や接着性に優れ、しかも、環境
破壊を起こさず、非可燃性の発泡剤でた断熱材を形成で
きるようにしている。
【0012】請求項2の発明は、1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン、ペンタフルオロエタンの群から選ば
れる非可燃性のHFC冷媒の母材に、nペンタン、イソ
ペンタン及びシクロペンタンの群から選ばれる塩素とフ
ッ素とを含まないHC冷媒の溶剤を混合して形成し、反
応速度を落とさず、圧縮強度や寸法安定性等の物性が低
下しないようにすると共に、発泡剤による環境破壊を防
止するようにしている。
【0013】請求甲の発明は、相溶性のあるHC冷媒の
可燃性を非可燃性のHFC冷媒で抑制できるようにして
いる。
【0014】
【実施例】以下この発明を説明する。
【0015】この発明はポリオールとイソシアネートと
のポリウレタンフォームの原液を発泡剤で発泡させて断
熱材を形成するようにしている。この断熱材は独立気泡
を細かく形成するようにしている。
【0016】発泡剤は塩素を含まない非可燃性のHFC
冷媒を母材とし、この母材に塩素とフッ素とを含まない
HC冷媒の溶剤を混合して形成することにより、オゾン
層の破壊係数をゼロにした冷媒で形成できるようにして
いる。
【0017】発泡剤の母材となるHFC冷媒は1,1,
1,2−テトラフルオロエタン(以下HFC134aと
いう)とペンタフルオロエタン(以下HFC125とい
う)とから選ばれる。また、発泡剤の溶剤となるHC冷
媒はnペンタン、イソペンタン及びシクロペンタンとか
ら選ばれる。発泡剤の母材は非可燃性で、50重量%以
上の割合で配合するのが好ましい。
【0018】発泡剤はHFC134aの母材にnペンタ
ンの溶剤を6%混合し、このnペンタンが母材に溶け込
むようにすることにより、前記nペンタンの可燃性を防
止できるようにしている。そのため、この発泡剤で発泡
させた断熱材を使用した冷蔵庫等が火災によって加熱さ
れても断熱材が燃えるのを防止できるようにしている。
【0019】一般に、硬質ポリウレタンフォームの発泡
の反応式は下記のとおりであり、 R−OH+R´−NCO → R−NH−COOR´ ここで、R−OH:ポリエーテルポリオール R´−NCO:イソシアネート R−NH−COOR´:硬質ポリウレタン 従来は発泡剤としてCFC11を使用してポリエーテル
ポリオールを希釈しポリエーテルポリオールの粘度を下
げると共に、ポリエーテルポリオールとイソシアネート
との反応熱を利用してCFC11をガス化してフォーム
に封じ込めることにより、硬質ウレタンフォームを形成
している。
【0020】これに対し、この発明ではCFC11を含
めた規制冷媒は一切使わず、発泡剤としてHFC134
aとnペンタンとの混合物を使用すると共に、ポリエー
テルポリオールの開始剤に、脂肪族系で平均官能基数2
〜4のもの20〜70重量%、平均官能基数3〜5のも
の15〜60重量%及び芳香族アミン系で平均官能基数
3〜5のもの65重量%以下の混合物であり、この開始
剤混合物にアルキレンオキサイドを付加して得られる水
酸基価350〜500mgKOH/gのポリオールを使
用し、発泡剤として上記混合物であって混合比がHFC
134a50重量%以上のものを、ポリオール100重
量部当たり、5〜55重量部使用して発泡成形してい
る。
【0021】具体的には、以下のとおりである。
【0022】ポリオール:ショ糖と、ペンタエリスリト
ールと、トルエンジアミンと、グリセリンとを4:2:
2:2の割合で混合した開始剤の混合液にプロピレンオ
キサイドを付加して得られた水酸基価450mgKOH
/gのポリオール イソシアネート:コスモネートM−200 三井東圧化
学(株)製品 ポリメックMDI NCO 31.3% 有機ポリイソシアネートとしては、公知のものがすべて
使用できるが、最も一般的なのはトルエンジイソシアネ
ート(TDI)及びジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)である。TDIは異性体の混合物、すなわち
2,4−体100%品、2,4−体/2,6−体=80
/20,65/35(それぞれ重合比)等はもちろん、
商品名三井コスモネートTRC、武田薬品のタケネート
4040等として知られる多官能性のタールを含有する
いわゆる粗TDIも使用できる。また、MDIとして
は、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートを主
成分とする純品の他に、3核体以上の多角体を含有する
商品名三井コスモネートM−200、武田薬品のミリオ
ネートMR等のポリメックMDIが使用できる。尚、有
機ポリイソシアネートと後述のレジン液中の活性水素の
NCO/H(活性水素)=0.70〜5.00(当量
比)が特に好適である。
【0023】触媒:花王(株)製品 カオライザーN
O.1(テトラメチルヘキサメチレンジアミン) 触媒としては、上記の他トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン等のア
ミン系ウレタン化触媒が使用できる。
【0024】これらの触媒は、単独で又は混合して用い
ることができ、その使用量は活性水素を持つ化合物10
0重量部に対して0.0001〜10.0重量部が適当
である。
【0025】整泡剤:日本ユニカー(株)製品 SZ−
1653 整泡剤としては、公知の有機珪素界面活性剤が用いら
れ、上記の他に例えば、日本ユニカー(株)製のL−5
420、SZ−1645、信越化学工業(株)製のF−
343、F−348等が適当である。
【0026】この整泡剤の使用量は、活性水素を持つ化
合物と有機ポリイソシアネートの総和100重量部に対
して0.1重量部〜10重量部である。
【0027】その他、難燃剤、可塑剤、安定剤、着色剤
を必要に応じて添加する。
【0028】そして、上記したポリエーテルポリオール
と触媒と整泡剤と水と発泡剤を密閉容器に所定量作り、
高圧発泡機に密閉状態で移液してレジンとした。レジン
及び有機ポリイソシアネート(コスモネートM−20
0)の液を20℃に調整し、高圧発泡機の吐出量を30
Kg/分とし、下述する所定の割合でレジンと有機ポリ
イソシアネートの発泡液を箱体(金属製外箱とABS樹
脂製内箱)内の空間に注入し、7分後に脱型して形成さ
れる。
【0029】以上の実施例により、この発明の処方で得
られる硬質ポリウレタンフォームは、図1に示すように
二酸化炭素、シクロペンタンに比べて低温時のガス熱伝
導率が小さく良好になるため、低温域での断熱性能の低
下を抑えられる。しかも、HFC134aとnペンタン
とを混合させた発泡剤は低温領域でのガス熱伝導率が従
来のCFC11と同等であり、一般特性を損なうことな
く、CFC11と略同等の優れた寸法安定性、断熱性能
及び接着性を示すことが判った。
【0030】すなわち、本実施例の硬質ポリウレタンフ
ォームは上記の構成により、ポリオールに特殊混合物を
使用し、発泡剤としてHFC134aとnペンタンの混
合物を使用して、断熱性や接着性に優れた硬質ポリウレ
タンフォームを成形することができる。このため、塩素
を含んだ冷媒を使用することなく、環境保護に寄与でき
ると共に、整泡剤や難燃剤等の他の助剤は従来のものを
使用することができ、しかも、従来既存の発泡機をその
まま使用して発泡成形することができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
外箱と内箱との間に、ポリオールとイソシアネートとを
発泡剤で反応させた発泡断熱材を充填した断熱箱体にお
いて、前記発泡剤を、塩素を含まない非可燃性のHFC
冷媒の母材に、塩素とフッ素とを含まないHC冷媒の溶
剤を混合して形成したので、塩素を含んだ冷媒を使用す
ることなく、断熱性や接着性に優れた硬質ポリウレタン
フォームを形成でき、環境保護に寄与すると共に、整泡
剤や難燃剤等の他の助剤を従来のものをそのまま使用す
ることができ、しかも、既存の発泡機をそのまま使用し
て発泡成形することができる。
【0032】請求項2の発明は、外箱と内箱との間に、
ポリオールとイソシアネートとを発泡剤で反応させた発
泡断熱材を充填した断熱箱体において、前記発泡剤を、
塩素を含まない非可燃性のHFC冷媒を1,1,1,2
−テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエタンの群か
ら選び、塩素とフッ素とを含まないHC冷媒をnペンタ
ン、イソペンタン及びシクロペンタンの群から選んで混
合して形成したので、前記発泡剤を非可燃性にすること
ができ、ポリオールと相溶性のある冷媒を混合させたの
で発泡剤の拡散係数を小さくさせられ、断熱材内での径
時変化を小さくできるようにしたものである。
【0033】請求項3の発明は、発泡剤を、HFC冷媒
を50%以上混合したので、ポリオールと相溶性のある
HC冷媒が可燃性でも母材の非可燃性のHFC冷媒で発
泡剤を非可燃性にさせられ、火災等によって断熱材が加
熱されてもこの断熱材が燃えるのを防止できるようにし
たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の温度とガス熱伝導率との関係を示す
特性図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 101:00) C08L 75:04 (72)発明者 萩口 定美 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 坂田 康 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外箱と内箱との間に、ポリオールとイソ
    シアネートとを発泡剤で反応させた発泡断熱材を充填し
    た断熱箱体において、前記発泡剤は塩素を含まない非可
    燃性のHFC冷媒の母材に、塩素とフッ素とを含まない
    HC冷媒の溶剤を混合して形成したことを特徴とする断
    熱箱体。
  2. 【請求項2】 外箱と内箱との間に、ポリオールとイソ
    シアネートとを発泡剤で反応させた発泡断熱材を充填し
    た断熱箱体において、前記発泡剤は塩素を含まない非可
    燃性のHFC冷媒を1,1,1,2−テトラフルオロエ
    タン、ペンタフルオロエタンの群から選び、塩素とフッ
    素とを含まないHC冷媒をnペンタン、イソペンタン及
    びシクロペンタンの群から選んで混合して形成したこと
    を特徴とする断熱箱体。
  3. 【請求項3】 発泡剤はHFC冷媒を50重量%以上、
    HC冷媒を50重量%以下混合したことを特徴とする請
    求項1及び2に記載された断熱箱体。
JP6283718A 1994-11-17 1994-11-17 断熱箱体 Pending JPH08143696A (ja)

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