JPH1112433A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH1112433A
JPH1112433A JP16763197A JP16763197A JPH1112433A JP H1112433 A JPH1112433 A JP H1112433A JP 16763197 A JP16763197 A JP 16763197A JP 16763197 A JP16763197 A JP 16763197A JP H1112433 A JPH1112433 A JP H1112433A
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JP
Japan
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molding material
phenolic resin
resin molding
parts
filler
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Pending
Application number
JP16763197A
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English (en)
Inventor
Motoharu Yasuma
基晴 安間
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気絶縁性に優れるとともに長期的な耐湿・
耐熱劣化が極めて少なく、且つフェノール樹脂成形材料
の欠点である脆さを改善した高信頼性フェノール樹脂成
形材料を提供する。 【解決手段】 樹脂成分がレゾール型フェノール樹脂で
あり、充填材として焼成クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム等の無機粉末を含有するフェノール樹脂成形材料にお
いて、各種ゴム類又は酢酸ビニル樹脂等のエラストマー
を成形材料100重量部に対して2〜8重量部含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁性に優れ
るとともに長期的な耐湿、耐熱劣化が極めて少なく、且
つフェノール樹脂成形材料の欠点である脆さを改善した
高信頼性フェノール樹脂成形材料に関するものであり、
信頼性の要求される小型薄肉の電子電気部品に最適であ
る。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は、熱硬化性樹脂の中で
も耐熱性、強度、成形性等種々の点において優れてお
り、成形材料、積層板などさまざまな用途に使用されて
いる。その中でレゾール型フェノール樹脂成形材料は、
ヘキサメチレンテトラミンを使用していないため、成形
時及び成形後にアンモニアを発生しないこと(アンモニ
アフリー)を特長とし、近年数多くの電子電気部品に使
用されている。かかる部品には耐湿安定性、耐熱性、電
気絶縁性等の特性が要求されており、レゾール型フェノ
ール樹脂成形材料は、これら耐湿安定性、耐熱性、電気
絶縁性、強度のバランスが優れている点、及び導線や接
点を腐食するアンモニアガスが発生しないという特長か
ら好適に用いられている。
【0003】近年の電子電気部品は小型薄肉化が進んで
おり、それに伴い長期的な耐湿安定性に優れ、さらに耐
熱劣化が極めて少ない高信頼性材料が要求されている。
一般に耐湿安定性及び耐熱性を向上させるためには無機
粉末の充填材を大量に用いるが、一方で強度低下が顕著
にみられ非常に脆くなるという欠点があり、小型薄肉の
成形品においては成形後のバリ取り仕上げ時や運搬時に
割れや欠けが生じやすい。成形品が脆いということは大
きな問題となるが、この脆さを改善し、さらに長期耐湿
安定性及び耐熱性を付与するために種々の無機充填材に
よる検討がなされているが、十分に満足が得られるフェ
ノール樹脂成形材料は未だ得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気絶縁性
に優れるとともに長期的な耐湿・耐熱劣化が極めて少な
く、且つフェノール樹脂成形材料の欠点である脆さを改
善した高信頼性フェノール樹脂成形材料に関するもので
あり、信頼性の要求される小型薄肉の電子電気部品に最
適なフェノール樹脂成形材料を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂成分がレ
ゾール型フェノール樹脂であり、充填材として焼成クレ
ー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粉末を含有するフ
ェノール樹脂成形材料において、各種ゴム類又は酢酸ビ
ニル樹脂等のエラストマーを成形材料100重量部に対
して2〜8重量部含有することを特徴とするフェノール
樹脂成形材料、である。
【0006】本発明のフェノール樹脂成形材料に使用さ
れるフェノール樹脂はレゾール型フェノール樹脂であ
り、硬化時にアンモニアガスなど腐食性のガスを発生し
ないという特長を有しており電気電子部品用途には非常
に好適である。レゾール型フェノール樹脂は、数平均分
子量は500〜1000のものが好ましく、特に好まし
い範囲は650〜850である。500未満では低融点
のため常温で固結しやすく取扱いが容易ではなく、10
00を越えると樹脂の流動性が低下し、成形材料製造時
のロール作業性が悪くなる。
【0007】充填材として使用される無機粉末は焼成ク
レー、タルク、炭酸カルシウム等、特に限定されない。
含有量は成形材料100重量部に対して35〜60重量
部、さらに好ましくは40〜55重量部が望ましい。3
5重量部未満では目的とする長期的な耐湿・耐熱性の向
上がそれほど大きくなく、60重量部を超える量では成
形材料化が困難であると共に成形材料の流動性が低下し
好ましくない。
【0008】本発明において、前記の無機充填材ととも
に有機充填材を添加することができる。有機充填材の添
加量は通常、成形材料100重量部に対して20重量部
以下である。20重量部を越えると耐湿・耐熱性が低下
するようになる。好ましい有機充填材は、耐湿・耐熱性
の点から熱硬化性樹脂積層板粉末、あるいは綿織物粉砕
物などの繊維材料が好ましい。前記無機及び有機充填材
は、純度の高いものが好ましい。イオン性不純物は導線
等の金属を腐食させるので、選択的にイオン性不純物、
特に塩素イオン、硫酸イオンはできる限り少ないものが
よい。
【0009】充填材として使用される各種ゴム類又は酢
酸ビニル樹脂等のエラストマーは、溶解性パラメータ値
が9〜11のものが好ましく、取り扱いの問題及び分散
性の点から微粉末状のものが好ましい。添加量はフェノ
ール樹脂成形材料100重量部に対して2〜8重量部が
好ましい。2重量部未満では添加したことによる特性向
上の効果が小さく、8重量部を越えて添加した場合に
は、得られた成形品の耐熱性の低下が大きくなるととも
に、成形材料の流動性が低下するようになるため好まし
くない。
【0010】本発明のレゾール型フェノール樹脂成形材
料は、通常の成形材料の場合と同様に、上記レゾール型
フェノール樹脂及び充填材の他に、硬化助剤、顔料、離
型剤等を配合し均一に混合後、加圧ニーダー、2軸押出
し、加熱ロール等で混練し冷却後粉砕することにより得
ることができる。
【0011】本発明のフェノール樹脂成形材料は主充填
材として無機粉末を用いることにより、低吸湿度性とし
たものであり、それにより吸湿処理したときの電気絶縁
性に優れ、さらには寸法変化も極めて小さいため、耐湿
安定性に優れた成形材料であると言える。有機充填材に
比較して無機充填材は熱時の寸法変化及び外観劣化が極
めて小さく耐熱性も良好である。粉末の無機充填材を主
成分とする成形材料は耐湿性及び耐熱性が優れている
が、従来のものは脆いという欠点があり強度面に問題が
ある。一般にはガラス繊維を配合し強度不足及び脆さを
補うが、ガラス繊維により成形機及び金型の摩耗が激し
いという問題が新たに発生する。この摩耗は非常に大き
な問題であり、特に金型摩耗が激しい場合には電子電気
部品のような小型薄肉成形品では寸法が大きくなり規格
に入らなくなる。
【0012】本発明のフェノール樹脂成形材料はこうい
った問題を解決するため、主充填材が無機粉末である成
形材料に、各種ゴム類又は酢酸ビニル樹脂等のエラスト
マーを配合したものであり、成形機及び金型の摩耗を促
進するガラス繊維を用いないで成形材料の脆さを改善し
たフェノール樹脂成形材料である。しかも、電気絶縁性
に優れるとともに長期的な耐湿・耐熱性の劣化が極めて
少なく、高信頼性のフェノール樹脂成形材料である。
【0013】
【実施例】表1に示す配合にてフェノール樹脂成形材料
を製造し、各成形材料について成形品の特性を測定し、
その結果を表2に示した。
【0014】
【表1】 有機質充填材:フェノール樹脂積層板粉末
【0015】
【表2】 (注1)40℃90%RHの雰囲気中に試験片を放置
し、1000時間後の寸法変化率及び絶縁抵抗を測定し
た。 (注2)120℃の雰囲気中に試験片を放置し、100
0時間後の寸法変化率を測定した。 (注3)150℃の恒温雰囲気中に試験片を保持し絶縁
抵抗を測定した。 ・寸法変化率試験片:JIS K 6911 成形収縮率
測定用・絶縁抵抗試験片 :JIS K 6915 絶縁
抵抗測定用
【0016】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例から明らかなよ
うに、本発明のフェノール樹脂成形材料は、電気絶縁性
に優れるとともに長期的な耐湿・耐熱劣化が極めて少な
く、且つフェノール樹脂成形材料の欠点である脆さを改
善した高信頼性フェノール樹脂成形材料である。従っ
て、信頼性の要求される小型薄肉の電子電気部品に好適
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成分がレゾール型フェノール樹脂で
    あり、充填材として焼成クレー、タルク、炭酸カルシウ
    ム等の無機粉末を含有するフェノール樹脂成形材料にお
    いて、各種ゴム類又は酢酸ビニル樹脂等のエラストマー
    を成形材料100重量部に対して2〜8重量部含有する
    ことを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 エラストマーが溶解度パラメーター値9
    〜11である請求項1記載のフェノール樹脂成形材料。
JP16763197A 1997-06-24 1997-06-24 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH1112433A (ja)

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JP16763197A JPH1112433A (ja) 1997-06-24 1997-06-24 フェノール樹脂成形材料

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JP16763197A JPH1112433A (ja) 1997-06-24 1997-06-24 フェノール樹脂成形材料

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JPH1112433A true JPH1112433A (ja) 1999-01-19

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ID=15853367

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JP16763197A Pending JPH1112433A (ja) 1997-06-24 1997-06-24 フェノール樹脂成形材料

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040622

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02