JPH1112363A - 機能性物質とその製造方法 - Google Patents
機能性物質とその製造方法Info
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- JPH1112363A JPH1112363A JP9187770A JP18777097A JPH1112363A JP H1112363 A JPH1112363 A JP H1112363A JP 9187770 A JP9187770 A JP 9187770A JP 18777097 A JP18777097 A JP 18777097A JP H1112363 A JPH1112363 A JP H1112363A
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Abstract
方法を提供する。 【構成】 光照射によりアミノ基が生成する官能基と光
照射により有機酸基が生成する官能基を共に有する高分
子物質を有効成分として含有する高分子薄膜1につい
て、その一部分をアミノ基が優先的に生成した部分5が
形成されるように光照射3し、別の一部分をアミノ基お
よび有機酸基の両方が生成した部分6が形成されるよう
に光照射3した後、アミノ基と親和性を持つA染料およ
び有機酸基と親和性を持つB染料の両方を含むA・B染
料混合染色液8と接触させることにより、光照射により
アミノ基が優先的に生成された部分では主にA染料によ
る染色部分9を形成し、光照射によりアミノ基および有
機酸基の両方が生成された部分ではAおよびB染料によ
る染色部分10を形成するものである。
Description
である機能性物質とその製造方法に関する。
染色物は、ゼラチン染色法、顔料分散法などで製造され
ている。
る。すなわち、ゼラチンを基板上に設け、光照射・現像
により、所望のパターンを作り、これを染色する。これ
らの工程を必要とする色の数だけ繰り返し、目的とする
パターンを形成する。
ある。すなわち、光硬化性樹脂に染色顔料を分散させて
インキを用意し、これを基体上に塗布し乾燥する。そし
て、所望のパターンに光照射・現像する。これらの工程
を必要とする色の数だけ繰り返し、目的とするパターン
を形成する。
法の場合でも顔料分散法の場合でも、2色のパターンを
得るためには1色ごとに染色したりインキを塗布したり
する必要があり、製造工程が繁雑になるという問題があ
った。
題ではなく、二種類の系外物質が薄膜などの内部に選択
的に取り込まれているその他の機能性物質の場合におい
ても生じると考えられる。
を解決することにあり、製造工程が簡単である機能性物
質とその製造方法を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、光照射によりアミノ基が
生成する官能基と光照射により有機酸基が生成する官能
基を共に有する高分子物質を有効成分として含有する機
能性物質であって、その一部分で光照射によりアミノ基
または有機酸基の一方が優先的に生成され且つこの優先
的に生成された基と親和性を持つ系外物質が優先的に機
能性物質内に取り込まれており、別の一部分で光照射に
よりアミノ基および有機酸基の両方が生成され且つアミ
ノ基と親和性を持つ系外物質および有機酸基と親和性を
持つ系外物質の両方が機能性物質内に取り込まれている
ように構成した。
りアミノ基が生成する官能基と光照射により有機酸基が
生成する官能基を共に有する高分子物質を有効成分とし
て含有する機能性物質であって、その一部分で光照射に
よりアミノ基が優先的に生成され且つアミノ基と親和性
を持つ系外物質が優先的に機能性物質内に取り込まれて
おり、別の一部分で有機酸基が優先的に生成され且つ有
機酸基と親和性を持つ系外物質が優先的に機能性物質内
に取り込まれているように構成した。
が生成する官能基と光照射により有機酸基が生成する官
能基を共に有する高分子物質の代わりに、光照射により
アミノ基が生成する官能基を有する高分子物質と光照射
により有機酸基が生成する官能基を有する高分子物質と
の混合物を用いるようにしてもよい。
であってもよい。
ミノ基が生成する官能基が−COO−N=CR1R2(R
1はアルキル、アリール、水素原子、置換アルキル、置
換アリールを、R2はアルキル、アリール、水素原子、
置換アルキル、置換アリールをそれぞれ示す。R1とR2
とは同じであっても異なってもよい。)で表される官能
基であってもよい。
機酸基が生成する官能基が−Ar1−SO2−CH2CO
−Ar2(Ar1はアリールまたは置換アリールを、Ar
2はアリールまたは置換アリールをそれぞれ示す。Ar1
とAr2とは同じであっても異なってもよい。)で表さ
れる官能基であってもよい。
態が薄膜であってもよい。
態が繊維であってもよい。
によりアミノ基が生成する官能基と光照射により有機酸
基が生成する官能基を共に有する高分子物質を有効成分
として含有する出発物質について、その一部分をアミノ
基または有機酸基の一方が優先的に生成するように光照
射し、別の一部分をアミノ基および有機酸基の両方が生
成するように光照射して光照射後物質を得た後、アミノ
基と親和性を持つ系外物質および有機酸基と親和性を持
つ系外物質の両方を含む溶液と接触させることにより、
光照射によりアミノ基または有機酸基の一方が優先的に
生成された部分では優先的に生成された基と親和性を持
つ系外物質を優先的に光照射後物質内に取り込み、光照
射によりアミノ基および有機酸基の両方が生成された部
分ではアミノ基と親和性を持つ系外物質および有機酸基
と親和性を持つ系外物質の両方を光照射後物質内に取り
込んで機能性物質を得るように構成した。
光照射によりアミノ基が生成する官能基と光照射により
有機酸基が生成する官能基を共に有する高分子物質を有
効成分として含有する出発物質について、その一部分を
アミノ基が優先的に生成するように光照射し、別の一部
分を有機酸基が優先的に生成するように光照射して光照
射後物質を得た後、アミノ基と親和性を持つ系外物質お
よび有機酸基と親和性を持つ系外物質の両方を含む溶液
と接触させることにより、光照射によりアミノ基が優先
的に生成された部分ではアミノ基と親和性を持つ系外物
質を優先的に光照射後物質内に取り込み、光照射により
有機酸基が優先的に生成された部分では有機酸基と親和
性を持つ系外物質を優先的に光照射後物質内に取り込ん
で機能性物質を得るように構成した。
りアミノ基が生成する官能基と光照射により有機酸基が
生成する官能基を共に有する高分子物質の代わりに、光
照射によりアミノ基が生成する官能基を有する高分子物
質と光照射により有機酸基が生成する官能基を有する高
分子物質とを混合した物を用いてもよい。
物質が染料であってもよい。
射によりアミノ基が生成する官能基が−COO−N=C
R1R2(R1はアルキル、アリール、水素原子、置換ア
ルキル、置換アリールを、R2はアルキル、アリール、
水素原子、置換アルキル、置換アリールをそれぞれ示
す。R1とR2とは同じであっても異なってもよい。)で
表される官能基であってもよい。
射により有機酸基が生成する官能基が−Ar1−SO2−
CH2CO−Ar2(Ar1はアリールまたは置換アリー
ルを、Ar2はアリールまたは置換アリールをそれぞれ
示す。Ar1とAr2とは同じであっても異なってもよ
い。)で表される官能基であってもよい。
性物質の形態が薄膜であってもよい。
性物質の形態が繊維であってもよい。
をさらに詳しく説明する。
実施例を示す断面図、図2および図3は本発明の機能性
物質の製造方法の他の実施例を示す断面図である。
照射、4はフォトマスク、5はアミノ基が優先的に生成
した部分、6はアミノ基および有機酸基の両方が生成し
た部分、7は光照射後薄膜、8はA・B染料混合染色
液、9は主にA染料による染色部分、10はAおよびB
染料による染色部分、11は有機酸基が優先的に生成し
た部分、12は主にB染料による染色部分をそれぞれ示
す。
射によりアミノ基が生成する官能基(以下、「光塩基発
生基」という。)と光照射により有機酸基が生成する官
能基(以下、「光酸発生基」という。)を共に有する高
分子物質を有効成分として含有する薄膜(以下、「高分
子薄膜1」という。)を出発物質とし、その一部分をア
ミノ基が優先的に生成した部分5が形成されるように光
照射3し(図1A,B参照)、別の一部分をアミノ基お
よび有機酸基の両方が生成した部分6が形成されるよう
に光照射3して光照射後物質、すなわち光照射後薄膜7
を得た後(図1C,D参照)、アミノ基と親和性を持つ
A染料および有機酸基と親和性を持つB染料の両方を含
むA・B染料混合染色液8と接触させることにより(図
1E参照)、光照射によりアミノ基が優先的に生成され
た部分ではA染料を優先的に光照射後薄膜7内に取り込
み主にA染料による染色部分9を形成し、光照射により
アミノ基および有機酸基の両方が生成された部分ではA
およびB染料を光照射後薄膜7内に取り込みAおよびB
染料による染色部分10を形成するものである(図1F
参照)。
み合わせ、各光源波長とその照射量を機能性物質を製造
するパラメータとして選定することにより、アミノ基や
有機酸基について目的の生成状態を作りだす。図1に示
す機能性物質の製造方法についていえば、以下のように
なる。つまり、高分子薄膜1中の光塩基発生基と光酸発
生基については、光照射3によって光酸発生基に吸収さ
れた光エネルギーがそのまま自らの化学変換に用いられ
ず、光塩基発生基にエネルギー移動を起こし優先的に光
塩基発生基の化学変換が進むような組み合せがある。こ
の場合、ある波長および照射量の光照射3ではアミノ基
が優先的に生成され、さらに照射量が増えると有機酸基
とアミノ基の両方が生成されるようになる。したがっ
て、このような組合せの光塩基発生基と光酸発生基を共
に有する高分子物質を有効成分として含有する薄膜につ
いて部分的に差をつけるように照射量を選定すると、ア
ミノ基が優先的に生成した部分5とアミノ基および有機
酸基の両方が生成した部分6とを有する光照射後薄膜7
が得られる。そのアミノ基と親和性を持つA染料および
有機酸基と親和性を持つB染料の両方を含むA・B染料
混合染色液8と光照射後薄膜7とを一度接触させるだけ
で、主にA染料による染色部分9とAおよびB染料によ
る染色部分10とを有する機能性物質を得ることができ
るのである。
酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、リン酸基の少な
くとも1種以上が高分子物質の主鎖または側鎖に化学結
合されたものを指す。
N=CR1R2で表されるものがある。側鎖に−COO−
N=CR1R2を持つ高分子物質に対して光照射すると、
脱炭酸後、主鎖ラジカルとイミノラジカルが再結合し
て、−N=CR1R2に変換される。この化合物は、空気
中の水分により容易に加水分解し、−NH2に変換され
る。加水分解を酸性水溶液中で行うとアンモニオ基(−
NH4 +X-(Xはハロゲン基))となる。ここで、R1は
アルキル、アリール、水素原子、置換アルキル、置換ア
リールを、R2はアルキル、アリール、水素原子、置換
アルキル、置換アリールをそれぞれ示す。具体的には、
アルキル基としてメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基が特に望ましい。アリール基として
は、フェニル基、ナフチル基が特に望ましい。R1とR2
とは同じであっても異なってもよい。なお、−COO−
N=CR1R2で表される光塩基発生基の場合、光照射後
にそのまま放置しておくだけでも空気中の水分で加水分
解が行なわれるが、光照射後に希酸や水中へ浸漬したり
あるいは飽和した酸の気体や水蒸気で充たされた密閉容
器内に載置したりして故意に加水分解させることもでき
る。
法としては、光塩基発生基を分子の一部に有するモノマ
ーを合成し重合する方法がある。重合方法は、ラジカル
重合、イオン重合、プラズマ重合、縮重合など一般的な
方法が適用可能である。また、その他のモノマーと共重
合することにより、強度、耐熱性、加工性をさらに向上
させることができる。
めのモノマーとしては、光塩基発生基を分子たとえばR
3−COO−N=CR1R2がある。ここで、R3はビニル
基、置換ビニル基を示す。その具体例としては、O−ア
クリロイルアセトフェノンオキシム、O−アクリロイル
アセトナフトンオキシムなどがある。
得る他の方法としては、光塩基発生基を高分子物質に化
学修飾する方法がある。
O2−CH2CO−Ar2で表わされるものがある。側鎖
に−Ar1−SO2−CH2CO−Ar2を持つ高分子に対
して光照射すると、−SO2−CH2の結合が開裂しスル
フィン酸またはスルフォン酸となる。ここでAr1はア
リールまたは置換アリールを、Ar2はアリールまたは
置換アリールをそれぞれ示す。具体的には、アリール基
としては、フェニル基が特に望ましい。Ar1とAr2と
は同じであっても異なってもよい。
としては、光酸発生基を分子の一部に有するモノマーを
合成し重合する方法がある。重合方法は、ラジカル重
合、イオン重合、プラズマ重合、縮重合など一般的な方
法が適用可能である。また、その他のモノマーと共重合
することにより、強度、耐熱性、加工性をさらに向上さ
せることができる。
のモノマーとしては、たとえばp−フェナシルスルホニ
ルスチレンなどがある。
る他の方法としては、光酸発生基を高分子物質に化学修
飾する方法がある。
分子物質を溶剤に溶解させ、スピンコーティング法、デ
イップコーティング法、印刷法、スパッタリング法や真
空蒸着法で形成するとよい。高分子薄膜1の厚みとして
は、0.1〜50μmが好ましい。0.1μmに満たないと、染色
しても色濃度が低すぎ、また、50μmを越えると、光照
射時に光が表面部分だけで吸収され、高分子薄膜1内部
にアミノ基や有機酸基が生成しないからである。
金属、セラミック、あるいはこれらの複合材などの基材
2上に形成するとよい。基材2の条件としては、特に限
定されず、形状が平面のものだけでなく、三次元的な凹
凸を有するものであってもよい。なお、形状が平面でな
い場合は、光照射の方法も三次元的に行う必要がある。
また、基材2の上に高分子薄膜1を形成するのではな
く、基材2が高分子薄膜1を兼ねるようにするために、
基材2として高分子物質からなるものを用いてもよい。
長域などから決められ、高圧水銀灯や超高圧水銀灯、エ
キシマレーザーなどを用いるとよい。光照射3の雰囲気
は、空気下、不活性ガス雰囲気下、減圧下のいずれか適
当なものを選ぶとよい。また、光照射3を部分的に行う
には、所望のパターン形状を有するフォトマスク4を介
して露光すればよい。このフォトマスク4の使用には、
1種類のフォトマスク4を介して部分的に露光した後に
フォトマスク4無しで再び全面的に露光する場合、ある
いはその逆、1種類のフォトマスク4を介して部分的に
露光した後にフォトマスク4の位置をずらして別の部分
を露光する場合、フォトマスク4を介して部分的に露光
した後に別のフォトマスク4を介して別の部分を露光す
る場合などがある。また、レーザーを光源として用いる
場合には、直接パターンを描画してもよい。また、光照
射の際の感度不足を補うために、増感剤を高分子薄膜1
に添加してもよい。
ノ基には酸性染料が高く、有機酸基にはカチオン染料が
高い。また、光照射後薄膜7を染色液と接触させる方法
としては、図1Eに示す浸漬法のほか、噴霧法、塗布法
などがある。また、染色液は、染料、溶媒からなり、必
要に応じて界面活性剤やPH調整剤などの染色助剤を加
える。
法の一実施例を示したもので、本発明はこれに限定され
ない。たとえば、高分子薄膜1中の光塩基発生基と光酸
発生基については、光照射3によって光塩基発生基に吸
収された光エネルギーがそのまま自らの化学変換に用い
られず、光酸発生基にエネルギー移動を起こし優先的に
光酸発生基の化学変換が進むような組合せがある。この
場合、ある波長および照射量の光照射3では有機酸基が
優先的に生成され、さらに照射量が増えると有機酸基と
アミノ基の両方が生成されるようになる。したがって、
このような組合せの光塩基発生基と光酸発生基を共に有
する高分子物質を有効成分として含有する薄膜について
部分的に差をつけるように照射量を選定し、有機酸基が
優先的に生成した部分11とアミノ基および有機酸基の
両方が生成した部分6とを有する光照射後薄膜7を得る
ようにしてもよい(図2A〜D参照)。この後、アミノ
基と親和性を持つA染料および有機酸基と親和性を持つ
B染料の両方を含むA・B染料混合染色液8と接触させ
ることにより(図2E参照)、光照射により有機酸基が
優先的に生成された部分ではB染料を優先的に光照射後
薄膜7内に取り込み主にB染料による染色部分12を形
成し、光照射によりアミノ基および有機酸基の両方が生
成された部分ではAおよびB染料を光照射後薄膜7内に
取り込みAおよびB染料による染色部分10を形成する
ことができる(図2F参照)。
わせ、高分子薄膜1の一部分を照射する光源波長とその
照射量、別の一部分を照射する光源波長とその照射量を
選定することにより、高分子薄膜1の一部分をアミノ基
が優先的に生成するように光照射し、別の一部分を有機
酸基が優先的に生成するように光照射してもよい。すな
わち、光塩基発生基と光酸発生基を共に有する高分子物
質を有効成分として含有する高分子薄膜1について、そ
の一部分をアミノ基が優先的に生成した部分5が形成さ
れるように光照射3し(図3A,B参照)、別の一部分
を有機酸基が優先的に生成した部分11が形成されるよ
うに光照射3して光照射後薄膜7を得た後(図3C,D
参照)、アミノ基と親和性を持つA染料および有機酸基
と親和性を持つB染料の両方を含むA・B染料混合染色
液8と接触させることにより(図3E参照)、光照射に
よりアミノ基が優先的に生成された部分ではA染料を優
先的に光照射後薄膜7内に取り込み主にA染料による染
色部分9を形成し、光照射により有機酸基が優先的に生
成された部分ではB染料を優先的に光照射後薄膜7内に
取り込み主にB染料による染色部分12を形成する(図
3F参照)。
する高分子物質の代わりに、光塩基発生基を有する高分
子物質と光酸発生基を有する高分子物質とを混合した物
を用いてもよい。
照射後薄膜7内に取り込んでもよい。
膜に限定されず、繊維であってもよい。たとえば、光塩
基発生基と光酸発生基を共に有する高分子物質、あるい
は光塩基発生基を有する高分子物質と光酸発生基を有す
る高分子物質とを混合した物を有効成分として含有する
高分子繊維を出発物質として用いる。また、繊維状の基
材2の周囲を高分子薄膜1でコートしてもよい。
(APPO)とフェナシルスルホニルスチレン(PSS
t)、メチルメタクリレート(MMA)を脱気下ベンゼ
ン中でラジカル重合し、再沈殿により精製することによ
って、平均分子量45000の高分子物質を得た。高分
子中の各モノマーの比率は1H−NMRスペクトル積分
比により、APPO:PSSt:MMA=25:46:
29であった。この高分子物質をジエチレングレコール
ジメチルエーテルに溶解し、スピンコーターでガラス基
板上に塗布してオーブン中にて85℃で20分乾燥し、
膜厚0.22μmの高分子薄膜を得た。
薄膜を光照射した。照射する光は、強度が254nmに
おいて2.72mw/cm2、366nmにおいて4.
15mw/cm2となるものであった。
置いた後、この基板を染色液に室温で3分間浸漬して機
能性物質を得た。染色液は、C.I.Acid.Blu
e40とC.I.Basic Yellow 2をそれ
ぞれ0.11M含む混合溶媒(テトラヒドロフラン:メ
タノール:水=3:3:4)であった。
の最大吸収波長である441nmと631nmの吸光度
を測定した結果と照射時間との関係を示したものであ
る。この図から照射時間が10分間までの場合はC.
I.Acid.Blue 40による631nmの吸収
のみが大きく、照射時間が15分以上の場合はC.I.
Basic Yellow 2による441nmの吸収
も増えてくることがわかる。
ガラス基板上に高分子薄膜を塗布形成した後、ストライ
プパターンのメタルマスクで覆い、空気下で高圧水銀灯
によって高分子薄膜を部分的に10分光照射し、続いて
メタルマスクをずらせて、25分高分子薄膜全体に光照
射してみたところ、染色後に得られた機能性物質は、照
射時間が10分であった部分は青に近く、照射時間が2
5分であった部分は黄色がかった緑色を呈し、二色パタ
ーンに綺麗に染色されていた。
以上のとおりの構成を有するので、次のような優れた効
果を有する。
物質を得た後、二種類の系外物質を含む溶液に一度接触
させるだけで系外物質を光照射後物質内に選択的に取り
込むことができるので、機能性物質の製造工程が簡単で
ある。
す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
長の吸光度と照射時間との関係を示す図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
と光照射により有機酸基が生成する官能基を共に有する
高分子物質を有効成分として含有する機能性物質であっ
て、その一部分で光照射によりアミノ基または有機酸基
の一方が優先的に生成され且つこの優先的に生成された
基と親和性を持つ系外物質が優先的に機能性物質内に取
り込まれており、別の一部分で光照射によりアミノ基お
よび有機酸基の両方が生成され且つアミノ基と親和性を
持つ系外物質および有機酸基と親和性を持つ系外物質の
両方が機能性物質内に取り込まれていることを特徴とす
る機能性物質。 - 【請求項2】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
と光照射により有機酸基が生成する官能基を共に有する
高分子物質を有効成分として含有する機能性物質であっ
て、その一部分で光照射によりアミノ基が優先的に生成
され且つアミノ基と親和性を持つ系外物質が優先的に機
能性物質内に取り込まれており、別の一部分で有機酸基
が優先的に生成され且つ有機酸基と親和性を持つ系外物
質が優先的に機能性物質内に取り込まれていることを特
徴とする機能性物質。 - 【請求項3】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
と光照射により有機酸基が生成する官能基を共に有する
高分子物質の代わりに、光照射によりアミノ基が生成す
る官能基を有する高分子物質と光照射により有機酸基が
生成する官能基を有する高分子物質との混合物を用いる
請求項1または請求項2のいずれかに記載の機能性物
質。 - 【請求項4】 系外物質が、染料である請求項1〜3の
いずれかに記載の機能性物質。 - 【請求項5】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
が −COO−N=CR1R2 (R1はアルキル、アリール、水素原子、置換アルキ
ル、置換アリールを、R2はアルキル、アリール、水素
原子、置換アルキル、置換アリールをそれぞれ示す。R
1とR2とは同じであっても異なってもよい。)で表され
る官能基である請求項1〜4のいずれかに記載の機能性
物質。 - 【請求項6】 光照射により有機酸基が生成する官能基
が −Ar1−SO2−CH2CO−Ar2 (Ar1はアリールまたは置換アリールを、Ar2はアリ
ールまたは置換アリールをそれぞれ示す。Ar1とAr2
とは同じであっても異なってもよい。)で表される官能
基である請求項1〜4のいずれかに記載の機能性物質。 - 【請求項7】 機能性物質の形態が、薄膜である請求項
1〜6のいずれかに記載の機能性物質。 - 【請求項8】 機能性物質の形態が、繊維である請求項
1〜6のいずれかに記載の機能性物質。 - 【請求項9】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
と光照射により有機酸基が生成する官能基を共に有する
高分子物質を有効成分として含有する出発物質につい
て、その一部分をアミノ基または有機酸基の一方が優先
的に生成するように光照射し、別の一部分をアミノ基お
よび有機酸基の両方が生成するように光照射して光照射
後物質を得た後、アミノ基と親和性を持つ系外物質およ
び有機酸基と親和性を持つ系外物質の両方を含む溶液と
接触させることにより、光照射によりアミノ基または有
機酸基の一方が優先的に生成された部分では優先的に生
成された基と親和性を持つ系外物質を優先的に光照射後
物質内に取り込み、光照射によりアミノ基および有機酸
基の両方が生成された部分ではアミノ基と親和性を持つ
系外物質および有機酸基と親和性を持つ系外物質の両方
を光照射後物質内に取り込んで機能性物質を得ることを
特徴とする機能性物質の製造方法。 - 【請求項10】 光照射によりアミノ基が生成する官能
基と光照射により有機酸基が生成する官能基を共に有す
る高分子物質を有効成分として含有する出発物質につい
て、その一部分をアミノ基が優先的に生成するように光
照射し、別の一部分を有機酸基が優先的に生成するよう
に光照射して光照射後物質を得た後、アミノ基と親和性
を持つ系外物質および有機酸基と親和性を持つ系外物質
の両方を含む溶液と接触させることにより、光照射によ
りアミノ基が優先的に生成された部分ではアミノ基と親
和性を持つ系外物質を優先的に光照射後物質内に取り込
み、光照射により有機酸基が優先的に生成された部分で
は有機酸基と親和性を持つ系外物質を優先的に光照射後
物質内に取り込んで機能性物質を得ることを特徴とする
機能性物質の製造方法。 - 【請求項11】 光照射によりアミノ基が生成する官能
基と光照射により有機酸基が生成する官能基を共に有す
る高分子物質の代わりに、光照射によりアミノ基が生成
する官能基を有する高分子物質と光照射により有機酸基
が生成する官能基を有する高分子物質とを混合した物を
用いる請求項9または請求項10のいずれかに記載の機
能性物質の製造方法。 - 【請求項12】 系外物質が、染料である請求項9〜1
1のいずれかに記載の機能性物質の製造方法。 - 【請求項13】 光照射によりアミノ基が生成する官能
基が −COO−N=CR1R2 (R1はアルキル、アリール、水素原子、置換アルキ
ル、置換アリールを、R2はアルキル、アリール、水素
原子、置換アルキル、置換アリールをそれぞれ示す。R
1とR2とは同じであっても異なってもよい。)で表され
る官能基である請求項9〜12のいずれかに記載の機能
性物質の製造方法。 - 【請求項14】 光照射により有機酸基が生成する官能
基が −Ar1−SO2−CH2CO−Ar2 (Ar1はアリールまたは置換アリールを、Ar2はアリ
ールまたは置換アリールをそれぞれ示す。Ar1とAr2
とは同じであっても異なってもよい。)で表される官能
基である請求項9〜12のいずれかに記載の機能性物質
の製造方法。 - 【請求項15】 機能性物質の形態が、薄膜である請求
項9〜14のいずれかに記載の機能性物質。 - 【請求項16】 機能性物質の形態が、繊維である請求
項9〜14のいずれかに記載の機能性物質。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18777097A JP3736823B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 機能性物質とその製造方法 |
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JP18777097A JP3736823B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 機能性物質とその製造方法 |
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JPH1112363A true JPH1112363A (ja) | 1999-01-19 |
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JP (1) | JP3736823B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7244737B2 (en) * | 2001-06-13 | 2007-07-17 | Syngenta Limited | Process for the preparation of azoxystrobin and analogues thereof |
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1997
- 1997-06-26 JP JP18777097A patent/JP3736823B2/ja not_active Expired - Fee Related
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