JPH0835184A - パターン染色物の製造方法 - Google Patents
パターン染色物の製造方法Info
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- JPH0835184A JPH0835184A JP19116894A JP19116894A JPH0835184A JP H0835184 A JPH0835184 A JP H0835184A JP 19116894 A JP19116894 A JP 19116894A JP 19116894 A JP19116894 A JP 19116894A JP H0835184 A JPH0835184 A JP H0835184A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 多くの色を染色する場合においても、高解像
度を保ちながら工程数が少ないパターン染色物の製造方
法を得る。 【構成】 光照射によりアミノ基が生成する官能基を有
する高分子物質を有効成分として含有する薄膜に部分的
な光照射をして部分的にアミノ基を生成させ、次いで、
発色団基を有するとともにアミノ基と共有結合する化合
物を前記薄膜中のアミノ基と反応させることにより、光
照射部のみを選択的に染色する。
度を保ちながら工程数が少ないパターン染色物の製造方
法を得る。 【構成】 光照射によりアミノ基が生成する官能基を有
する高分子物質を有効成分として含有する薄膜に部分的
な光照射をして部分的にアミノ基を生成させ、次いで、
発色団基を有するとともにアミノ基と共有結合する化合
物を前記薄膜中のアミノ基と反応させることにより、光
照射部のみを選択的に染色する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高分子物質を有効成
分として含有する薄膜に高解像度の染色パターンが設け
られたパターン染色物の製造方法に関する。この発明
は、高解像度を有する一般的な単色パターン染色物のほ
か、特に高解像度を有する多色パターン染色物であるカ
ラーフィルターの製造方法として有用なものである。
分として含有する薄膜に高解像度の染色パターンが設け
られたパターン染色物の製造方法に関する。この発明
は、高解像度を有する一般的な単色パターン染色物のほ
か、特に高解像度を有する多色パターン染色物であるカ
ラーフィルターの製造方法として有用なものである。
【0002】
【従来の技術】パターン染色物の製造方法は各種ある
が、多色パターン染色物の製造方法を例にとって従来技
術を説明する。
が、多色パターン染色物の製造方法を例にとって従来技
術を説明する。
【0003】多色パターン染色物の製造方法としては、
必要とする色ごとに基材上にパターンを印刷する方法、
必要とする色ごとにマスクを介してスプレーなどで全面
に染色した後マスクを外してパターンを得る方法などが
ある。これらの方法は安価で大量生産にも対応できるの
で、多くの用途に用いられている。しかし、これらの方
法によって得ることのできるパターン染色物は解像度が
低いため、たとえば、少なくとも数10μmの解像度が必
要なカラーフィルターには実質上適用できない。そのた
め、カラーフィルターは、現在のところ、ゼラチン染色
法、顔料分散法などで製造されている。
必要とする色ごとに基材上にパターンを印刷する方法、
必要とする色ごとにマスクを介してスプレーなどで全面
に染色した後マスクを外してパターンを得る方法などが
ある。これらの方法は安価で大量生産にも対応できるの
で、多くの用途に用いられている。しかし、これらの方
法によって得ることのできるパターン染色物は解像度が
低いため、たとえば、少なくとも数10μmの解像度が必
要なカラーフィルターには実質上適用できない。そのた
め、カラーフィルターは、現在のところ、ゼラチン染色
法、顔料分散法などで製造されている。
【0004】ゼラチン染色法とは、次のような方法であ
る。すなわち、ゼラチンを基板上に設け、光照射・現像
により、所望のパターンを作り、これを染色し保護層を
設ける。これらの工程を必要とする色の数だけ繰り返
し、目的とするパターンを形成する。
る。すなわち、ゼラチンを基板上に設け、光照射・現像
により、所望のパターンを作り、これを染色し保護層を
設ける。これらの工程を必要とする色の数だけ繰り返
し、目的とするパターンを形成する。
【0005】また、顔料分散法とは、次のような方法で
ある。すなわち、光硬化性樹脂に染色顔料を分散させた
インキを用意し、これを基板上に塗布し乾燥する。そし
て、所望のパターンに光照射・現像する。これらの工程
を必要とする色の数だけ繰り返し、目的とするパターン
を形成する。
ある。すなわち、光硬化性樹脂に染色顔料を分散させた
インキを用意し、これを基板上に塗布し乾燥する。そし
て、所望のパターンに光照射・現像する。これらの工程
を必要とする色の数だけ繰り返し、目的とするパターン
を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ゼラチン染色
法の場合でも顔料分散法の場合でも、光照射と現像によ
ってパターンを作っているが、パターンを得るためには
フォトレジストを1色ごとにコーティングし、パターニ
ングし、剥膜する必要がある。赤・緑・青の3色を有す
るカラーフィルターを得るには、これらの工程がそれぞ
れ3回必要である。各工程は、高解像度のパターンを得
るために微細な加工を行うので、工程が多くなるほど良
品率が低くなり、歩留まりが悪くなるという問題があっ
た。
法の場合でも顔料分散法の場合でも、光照射と現像によ
ってパターンを作っているが、パターンを得るためには
フォトレジストを1色ごとにコーティングし、パターニ
ングし、剥膜する必要がある。赤・緑・青の3色を有す
るカラーフィルターを得るには、これらの工程がそれぞ
れ3回必要である。各工程は、高解像度のパターンを得
るために微細な加工を行うので、工程が多くなるほど良
品率が低くなり、歩留まりが悪くなるという問題があっ
た。
【0007】したがって、この発明は、上記のような問
題を解決することにあり、特に多くの色を染色する場合
においても、高解像度を保ちながら工程数が少ないパタ
ーン染色物の製造方法を提供することを目的とする。
題を解決することにあり、特に多くの色を染色する場合
においても、高解像度を保ちながら工程数が少ないパタ
ーン染色物の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、以上の目的
を達成するために、パターン染色物の製造方法を、光照
射によりアミノ基が生成する官能基を有する高分子物質
を有効成分として含有する薄膜に部分的な光照射をして
部分的にアミノ基を生成させ、次いで、発色団基を有す
るとともにアミノ基と共有結合する化合物を前記薄膜中
のアミノ基と反応させることにより、光照射部のみを選
択的に染色するように構成した。
を達成するために、パターン染色物の製造方法を、光照
射によりアミノ基が生成する官能基を有する高分子物質
を有効成分として含有する薄膜に部分的な光照射をして
部分的にアミノ基を生成させ、次いで、発色団基を有す
るとともにアミノ基と共有結合する化合物を前記薄膜中
のアミノ基と反応させることにより、光照射部のみを選
択的に染色するように構成した。
【0009】また、上記のパターン染色物の製造方法に
おいて、光照射によりアミノ基が生成する官能基が−C
OO−N=CR1R2(R1はアルキル、アリール、水素
原子、置換アルキル、置換アリールを、R2はアルキ
ル、置換アルキル、アリール、置換アリールをそれぞれ
示す。)で表される官能基であるように構成してもよ
い。
おいて、光照射によりアミノ基が生成する官能基が−C
OO−N=CR1R2(R1はアルキル、アリール、水素
原子、置換アルキル、置換アリールを、R2はアルキ
ル、置換アルキル、アリール、置換アリールをそれぞれ
示す。)で表される官能基であるように構成してもよ
い。
【0010】また、上記のパターン染色物の製造方法に
おいて、光照射によりアミノ基が生成する官能基を有す
る高分子物質がピロリドン骨格を持つように構成しても
よい。
おいて、光照射によりアミノ基が生成する官能基を有す
る高分子物質がピロリドン骨格を持つように構成しても
よい。
【0011】また、上記のパターン染色物の製造方法に
おいて、光照射によりアミノ基が生成する官能基を有す
る高分子物質を有効成分として含有する薄膜が多孔質体
であるように構成してもよい。
おいて、光照射によりアミノ基が生成する官能基を有す
る高分子物質を有効成分として含有する薄膜が多孔質体
であるように構成してもよい。
【0012】また、上記のパターン染色物の製造方法に
おいて、染色後に多孔質体の微細孔を埋めるように構成
してもよい。
おいて、染色後に多孔質体の微細孔を埋めるように構成
してもよい。
【0013】また、パターン染色物の製造方法を、光照
射によりアミノ基が生成する官能基を有する高分子物質
を有効成分として含有する薄膜に部分的な光照射をして
部分的にアミノ基を生成させ、次いで、発色団基を有す
るとともにアミノ基と共有結合する化合物を前記薄膜中
のアミノ基と反応させることにより、光照射部のみを選
択的に染色した後、前記薄膜を酸処理し、次いで非照射
部のみを塩基性染料で染色するように構成してもよい。
射によりアミノ基が生成する官能基を有する高分子物質
を有効成分として含有する薄膜に部分的な光照射をして
部分的にアミノ基を生成させ、次いで、発色団基を有す
るとともにアミノ基と共有結合する化合物を前記薄膜中
のアミノ基と反応させることにより、光照射部のみを選
択的に染色した後、前記薄膜を酸処理し、次いで非照射
部のみを塩基性染料で染色するように構成してもよい。
【0014】図面を参照しながらこの発明をさらに詳し
く説明する。
く説明する。
【0015】図1は、この発明のパターン染色物の製造
方法の一実施例を示す断面図である。図2は、この発明
のパターン染色物の製造方法の他の実施例を示す断面図
である。
方法の一実施例を示す断面図である。図2は、この発明
のパターン染色物の製造方法の他の実施例を示す断面図
である。
【0016】1は高分子薄膜、2は基材、3はフォトマ
スク、4はアミノ基を有する部分、5は染色部分をそれ
ぞれ示す。
スク、4はアミノ基を有する部分、5は染色部分をそれ
ぞれ示す。
【0017】光照射によりアミノ基が生成する官能基
(以下、単に「官能基」という。)を有する高分子物質
を有効成分として含有する薄膜(以下、単に「高分子薄
膜1」という。)に部分的な光照射をして部分的にアミ
ノ基を生成させ、次いで、発色団基を有するとともにア
ミノ基と共有結合する化合物を高分子薄膜1中のアミノ
基と反応させることにより、光照射部のみを選択的に染
色する。
(以下、単に「官能基」という。)を有する高分子物質
を有効成分として含有する薄膜(以下、単に「高分子薄
膜1」という。)に部分的な光照射をして部分的にアミ
ノ基を生成させ、次いで、発色団基を有するとともにア
ミノ基と共有結合する化合物を高分子薄膜1中のアミノ
基と反応させることにより、光照射部のみを選択的に染
色する。
【0018】官能基の一例としては、−COO−N=C
R1R2で表されるものがある。側鎖に−COO−N=C
R1R2を持つ高分子に対して光照射すると、脱炭酸後、
主鎖ラジカルとイミノラジカルが再結合し、−N=CR
1R2に変換される。この化合物は、空気中の水分により
容易に加水分解し、−NH2に変換される。加水分解を
酸性水溶液中で行うとアンモニオ基(−NH4 +X-(X
はハロゲン基))となる。ここで、R1はアルキル、ア
リール、水素原子、置換アルキル、置換アリールを、R
2はアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール
をそれぞれ示す。具体的には、アルキル基としてメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基が特
に望ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基が特に望ましい。R1とR2とは同じであっても異な
ってもよい。
R1R2で表されるものがある。側鎖に−COO−N=C
R1R2を持つ高分子に対して光照射すると、脱炭酸後、
主鎖ラジカルとイミノラジカルが再結合し、−N=CR
1R2に変換される。この化合物は、空気中の水分により
容易に加水分解し、−NH2に変換される。加水分解を
酸性水溶液中で行うとアンモニオ基(−NH4 +X-(X
はハロゲン基))となる。ここで、R1はアルキル、ア
リール、水素原子、置換アルキル、置換アリールを、R
2はアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール
をそれぞれ示す。具体的には、アルキル基としてメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基が特
に望ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基が特に望ましい。R1とR2とは同じであっても異な
ってもよい。
【0019】官能基を有する高分子物質を得るためのモ
ノマーとしては、たとえばR3−COO−N=CR1R2
がある。ここで、R3はビニル基、置換ビニル基を示
す。その具体例としては、O−アクリロイルアセトフェ
ノンオキシム、O−アクリロイルアセトナフトンオキシ
ムなどがある。
ノマーとしては、たとえばR3−COO−N=CR1R2
がある。ここで、R3はビニル基、置換ビニル基を示
す。その具体例としては、O−アクリロイルアセトフェ
ノンオキシム、O−アクリロイルアセトナフトンオキシ
ムなどがある。
【0020】官能基を有する高分子物質を得る方法とし
ては、光照射によりアミノ基が生成する官能基を分子の
一部に有するモノマーを合成し重合する方法がある。重
合方法は、ラジカル重合、イオン重合、プラズマ重合、
縮重合など一般的な方法が適用可能である。また、その
他のモノマーと共重合することにより、強度、耐熱性、
加工性をさらに向上させることができる。
ては、光照射によりアミノ基が生成する官能基を分子の
一部に有するモノマーを合成し重合する方法がある。重
合方法は、ラジカル重合、イオン重合、プラズマ重合、
縮重合など一般的な方法が適用可能である。また、その
他のモノマーと共重合することにより、強度、耐熱性、
加工性をさらに向上させることができる。
【0021】また、官能基を有する高分子物質を得る他
の方法としては、官能基を高分子物質に化学修飾する方
法がある。
の方法としては、官能基を高分子物質に化学修飾する方
法がある。
【0022】高分子薄膜1は、スピンコーティング法、
デイップコーティング法、印刷法、スパッタリング法や
真空蒸着法で形成するとよい。高分子薄膜1の厚みとし
ては、0.1〜100μmが好ましい。0.1μmに満たないと、
染色しても色濃度が低すぎ、また、100μmを越えると、
光照射時に光が表面部分だけで吸収され、高分子薄膜1
内部にアミノ基が生成しないからである。
デイップコーティング法、印刷法、スパッタリング法や
真空蒸着法で形成するとよい。高分子薄膜1の厚みとし
ては、0.1〜100μmが好ましい。0.1μmに満たないと、
染色しても色濃度が低すぎ、また、100μmを越えると、
光照射時に光が表面部分だけで吸収され、高分子薄膜1
内部にアミノ基が生成しないからである。
【0023】高分子薄膜1は、ガラス、高分子、金属、
セラミック、あるいはこれらの複合材などの基材2上に
形成してもよい。基材2の条件としては、特に限定され
ず、形状が平面のものだけでなく、三次元的な凹凸を有
するものであってもよい。なお、形状が平面でない場合
は、光照射の方法も三次元的に行う必要がある。また、
基材2の上に高分子薄膜1を形成するのではなく、基材
2が高分子薄膜1を兼ねるようにするために、基材2と
して高分子物質からなるものを用いてもよい。
セラミック、あるいはこれらの複合材などの基材2上に
形成してもよい。基材2の条件としては、特に限定され
ず、形状が平面のものだけでなく、三次元的な凹凸を有
するものであってもよい。なお、形状が平面でない場合
は、光照射の方法も三次元的に行う必要がある。また、
基材2の上に高分子薄膜1を形成するのではなく、基材
2が高分子薄膜1を兼ねるようにするために、基材2と
して高分子物質からなるものを用いてもよい。
【0024】また、高分子薄膜1が多孔質体となるよう
選択してもよい(図2参照)。多孔質体である高分子薄
膜1を得る方法としては、ミクロ相分離法、延伸法、荷
電トラックエッチング法などがある。ミクロ相分離法
は、まず高分子を親溶媒に溶解し、コーティングする。
次に、高分子を溶かさない非溶媒中に浸漬したり溶媒を
蒸発させるなどして、高分子濃度が大幅に異なる2つの
相に分離する。この状態を経由して凝固させることによ
り、多孔質体である高分子薄膜1を得ることができる。
延伸法は、フィルムを延伸することにより、多孔質体で
ある高分子薄膜1を得ることができる。また、荷電トラ
ックエッチング法は、フィルム状高分子に中性子などを
照射し、損傷を受けた部分を選択的に化学エッチングす
ることにより、多孔質体である高分子薄膜1を得ること
ができる。高分子薄膜1が多孔質体である場合、高分子
薄膜1の膨潤がほとんど起こらず、パターン精度が特に
優れている。また、散乱光の影響により光の透過率が問
題になる場合は、通常の工程の後にオーバーコーティン
グにより微細孔を埋めて散乱光を抑えることによって、
より優れた光学特性を付与することができる(図2G参
照)。オーバーコーティングを行うには、スピンコーテ
ィング法、ディップコーティング法、印刷法など一般的
なコーティング方法で樹脂をコートするとよい。この
後、必要に応じて、減圧下に基板を置くことにより、微
細孔に浸透しやすくしてもよい。その後、加熱・乾燥し
てオーバーコートが完了する。
選択してもよい(図2参照)。多孔質体である高分子薄
膜1を得る方法としては、ミクロ相分離法、延伸法、荷
電トラックエッチング法などがある。ミクロ相分離法
は、まず高分子を親溶媒に溶解し、コーティングする。
次に、高分子を溶かさない非溶媒中に浸漬したり溶媒を
蒸発させるなどして、高分子濃度が大幅に異なる2つの
相に分離する。この状態を経由して凝固させることによ
り、多孔質体である高分子薄膜1を得ることができる。
延伸法は、フィルムを延伸することにより、多孔質体で
ある高分子薄膜1を得ることができる。また、荷電トラ
ックエッチング法は、フィルム状高分子に中性子などを
照射し、損傷を受けた部分を選択的に化学エッチングす
ることにより、多孔質体である高分子薄膜1を得ること
ができる。高分子薄膜1が多孔質体である場合、高分子
薄膜1の膨潤がほとんど起こらず、パターン精度が特に
優れている。また、散乱光の影響により光の透過率が問
題になる場合は、通常の工程の後にオーバーコーティン
グにより微細孔を埋めて散乱光を抑えることによって、
より優れた光学特性を付与することができる(図2G参
照)。オーバーコーティングを行うには、スピンコーテ
ィング法、ディップコーティング法、印刷法など一般的
なコーティング方法で樹脂をコートするとよい。この
後、必要に応じて、減圧下に基板を置くことにより、微
細孔に浸透しやすくしてもよい。その後、加熱・乾燥し
てオーバーコートが完了する。
【0025】次に、高分子薄膜1に光照射することにつ
いて説明する。光照射は、高解像度のパターンを得るた
めに、通常はフォトマスク3を介して行なう(図1A・
D、図2A・D参照)。光源は、解像度と官能基の吸収
波長域などから決められ、高圧水銀灯や超高圧水銀灯、
エキシマレーザーなどを用いるとよい。なお、光照射の
際には、過度の光量を照射しないように注意する。一般
に、光分解性の化合物に光照射すると、光分解が進行す
るが、さらに照射を続けると、二次的反応が進行し、逆
に架橋・硬化の現像が起こることがある。意識的にこの
現像を利用し、たとえば膜強度の増大を図るようにして
もよいが、これらの現像が、後の染色工程に影響を及ぼ
さないように注意する必要がある。光照射の雰囲気は、
空気下、不活性ガス雰囲気下、減圧下のいずれか適当な
ものを選ぶとよい。また、光照射を部分的に行うには、
所望のパターン形状を有するフォトマスク3を介して露
光すればよい。レーザーを光源として用いる場合には、
直接パターンを描画してもよい。また、光照射の際の感
度不足を補うために、増感剤を高分子薄膜1に添加して
もよい。
いて説明する。光照射は、高解像度のパターンを得るた
めに、通常はフォトマスク3を介して行なう(図1A・
D、図2A・D参照)。光源は、解像度と官能基の吸収
波長域などから決められ、高圧水銀灯や超高圧水銀灯、
エキシマレーザーなどを用いるとよい。なお、光照射の
際には、過度の光量を照射しないように注意する。一般
に、光分解性の化合物に光照射すると、光分解が進行す
るが、さらに照射を続けると、二次的反応が進行し、逆
に架橋・硬化の現像が起こることがある。意識的にこの
現像を利用し、たとえば膜強度の増大を図るようにして
もよいが、これらの現像が、後の染色工程に影響を及ぼ
さないように注意する必要がある。光照射の雰囲気は、
空気下、不活性ガス雰囲気下、減圧下のいずれか適当な
ものを選ぶとよい。また、光照射を部分的に行うには、
所望のパターン形状を有するフォトマスク3を介して露
光すればよい。レーザーを光源として用いる場合には、
直接パターンを描画してもよい。また、光照射の際の感
度不足を補うために、増感剤を高分子薄膜1に添加して
もよい。
【0026】このように光照射することにより、高分子
薄膜1中にアミノ基が生成する(図1B・E、図2B・
E参照)。
薄膜1中にアミノ基が生成する(図1B・E、図2B・
E参照)。
【0027】次に、発色団基を有するとともにアミノ基
と共有結合する化合物を、光照射によって生成した高分
子薄膜1中のアミノ基と反応させることにより、高分子
薄膜1の光照射部のみを選択的に染色することができる
(図1C・F、図2C・F参照)。発色団基を有すると
ともにアミノ基と共有結合する化合物としては、アミノ
基と容易に共有結合を形成する置換基を持つカルボン酸
塩化物、スルホン酸塩化物、アルデヒド、トリアジン塩
化物などがある。発色団基としては、通常の色素骨格を
持つものでよい。特に、市販されている反応性染料は、
容易にアミノ基と反応するトリアジン塩化物を結合部位
として持っており、有用なものである。
と共有結合する化合物を、光照射によって生成した高分
子薄膜1中のアミノ基と反応させることにより、高分子
薄膜1の光照射部のみを選択的に染色することができる
(図1C・F、図2C・F参照)。発色団基を有すると
ともにアミノ基と共有結合する化合物としては、アミノ
基と容易に共有結合を形成する置換基を持つカルボン酸
塩化物、スルホン酸塩化物、アルデヒド、トリアジン塩
化物などがある。発色団基としては、通常の色素骨格を
持つものでよい。特に、市販されている反応性染料は、
容易にアミノ基と反応するトリアジン塩化物を結合部位
として持っており、有用なものである。
【0028】この工程を実施するには、発色団基を有す
るとともにアミノ基と共有結合する化合物を含む染浴
に、高分子薄膜1を浸積する方法が一般的である。染浴
としては、染浴が水溶液の場合、親水性基を持つ共重合
体が望ましく、特にピロリドン骨格を持つ共重合体が好
ましい。その理由は、ピロリドン基が適度な親水基を持
つため、光照射部には溶液中の染料が高分子薄膜1に浸
透しやすく、かつ非照射部は染色されないためである。
反応のためには、発色団基を有するとともにアミノ基と
共有結合する化合物が効率よく高分子薄膜1内部に侵入
する必要があり、その制御は染浴の高分子薄膜1に対す
る親和性および溶解性に大きく依存する。染色の工程で
高分子薄膜1が光で照射するパターン精度から大きく外
れたり高分子薄膜1が溶解してはいけないので、染浴を
形成する親溶媒と貧溶媒のバランスをうまく選択する必
要がある。また、浸漬法以外に、塗布法、スプレー法な
どによって高分子薄膜1の光照射部のみを選択的に染色
することができる。
るとともにアミノ基と共有結合する化合物を含む染浴
に、高分子薄膜1を浸積する方法が一般的である。染浴
としては、染浴が水溶液の場合、親水性基を持つ共重合
体が望ましく、特にピロリドン骨格を持つ共重合体が好
ましい。その理由は、ピロリドン基が適度な親水基を持
つため、光照射部には溶液中の染料が高分子薄膜1に浸
透しやすく、かつ非照射部は染色されないためである。
反応のためには、発色団基を有するとともにアミノ基と
共有結合する化合物が効率よく高分子薄膜1内部に侵入
する必要があり、その制御は染浴の高分子薄膜1に対す
る親和性および溶解性に大きく依存する。染色の工程で
高分子薄膜1が光で照射するパターン精度から大きく外
れたり高分子薄膜1が溶解してはいけないので、染浴を
形成する親溶媒と貧溶媒のバランスをうまく選択する必
要がある。また、浸漬法以外に、塗布法、スプレー法な
どによって高分子薄膜1の光照射部のみを選択的に染色
することができる。
【0029】共有結合を介して発色団基が固定されてい
る点は重要である。なぜなら、強固な共有結合で発色団
基が固定されているからこそ、多色のパターン化が可能
になるからである。たとえば、酸性染料などイオン結合
を介して染色する染料でも染色可能である。しかしイオ
ン結合性染料を染色した場合、耐性に乏しく、色が抜け
出したり、次の染色工程で染浴を汚染するなどの問題を
起こす可能性がある。したがって、イオン結合性染料は
最終色に用いるとよい。
る点は重要である。なぜなら、強固な共有結合で発色団
基が固定されているからこそ、多色のパターン化が可能
になるからである。たとえば、酸性染料などイオン結合
を介して染色する染料でも染色可能である。しかしイオ
ン結合性染料を染色した場合、耐性に乏しく、色が抜け
出したり、次の染色工程で染浴を汚染するなどの問題を
起こす可能性がある。したがって、イオン結合性染料は
最終色に用いるとよい。
【0030】このようにして、パターン染色物を得るこ
とができる。また、上記した高分子薄膜1の光照射部の
みを選択的に染色する工程を複数回繰り返すことによ
り、多色のパターン染色物を得ることができる(図1D
〜F、図2D〜F参照)。
とができる。また、上記した高分子薄膜1の光照射部の
みを選択的に染色する工程を複数回繰り返すことによ
り、多色のパターン染色物を得ることができる(図1D
〜F、図2D〜F参照)。
【0031】また、高分子薄膜1に部分的な光照射をし
て部分的にアミノ基を生成させ、次いで、発色団基を有
するとともにアミノ基と共有結合する化合物を高分子薄
膜1中のアミノ基と反応させることにより、光照射部の
みを選択的に染色した後、高分子薄膜1を酸処理し、次
いで非照射部のみを塩基性染料で染色するようにしても
よい。この場合、酸処理を行うのは、次の理由による。
官能基は、光照射によってアミノ基を生成するので、ア
ニオン性基を持つ酸性染料・反応性染料を取り込みやす
いが、カチオン性基を持つ塩基性染料は取り込まれにく
い。しかし、この物質は、光照射しない状態では酸処理
によって分解する。塩基性染料で染色するのは、この分
解により、光照射する場合と逆の極性を持つようにな
り、カチオン性基を持つ塩基性染料を取り込みやすくな
るためと考えられる。
て部分的にアミノ基を生成させ、次いで、発色団基を有
するとともにアミノ基と共有結合する化合物を高分子薄
膜1中のアミノ基と反応させることにより、光照射部の
みを選択的に染色した後、高分子薄膜1を酸処理し、次
いで非照射部のみを塩基性染料で染色するようにしても
よい。この場合、酸処理を行うのは、次の理由による。
官能基は、光照射によってアミノ基を生成するので、ア
ニオン性基を持つ酸性染料・反応性染料を取り込みやす
いが、カチオン性基を持つ塩基性染料は取り込まれにく
い。しかし、この物質は、光照射しない状態では酸処理
によって分解する。塩基性染料で染色するのは、この分
解により、光照射する場合と逆の極性を持つようにな
り、カチオン性基を持つ塩基性染料を取り込みやすくな
るためと考えられる。
【0032】
【作用】この発明は、光照射によりアミノ基が生成する
官能基を有する高分子物質を有効成分として含有する薄
膜に部分的な光照射をして部分的にアミノ基を生成さ
せ、次いで、発色団基を有するとともにアミノ基と共有
結合する化合物を高分子薄膜中のアミノ基と反応させる
ことにより、光照射部のみを選択的に染色するので、次
の作用を有する。
官能基を有する高分子物質を有効成分として含有する薄
膜に部分的な光照射をして部分的にアミノ基を生成さ
せ、次いで、発色団基を有するとともにアミノ基と共有
結合する化合物を高分子薄膜中のアミノ基と反応させる
ことにより、光照射部のみを選択的に染色するので、次
の作用を有する。
【0033】高分子薄膜に部分的な光照射を行うので、
部分的にアミノ基が生成する。発色団基を有するととも
にアミノ基と共有結合する化合物を高分子薄膜中のアミ
ノ基と反応させると、光照射を行った部分においてのみ
反応が生じるので、部分的に染色され、最終的には光照
射部のみが選択的に染色される。
部分的にアミノ基が生成する。発色団基を有するととも
にアミノ基と共有結合する化合物を高分子薄膜中のアミ
ノ基と反応させると、光照射を行った部分においてのみ
反応が生じるので、部分的に染色され、最終的には光照
射部のみが選択的に染色される。
【0034】
実施例1 O-アクリロイルアセトフェノンオキシム30mol%とN-ビ
ニルピロリドン70mol%を脱気下ベンゼン中でラジカル
重合し、再沈殿により精製することによって、平均分子
量100700の高分子物質を得た。この高分子物質90重量%
とベンゾフェノン10重量%をフェノキシエタノールに溶
解し、スピンコーターでガラス基板上に塗布し、膜厚1.
2μmの高分子薄膜を得た。
ニルピロリドン70mol%を脱気下ベンゼン中でラジカル
重合し、再沈殿により精製することによって、平均分子
量100700の高分子物質を得た。この高分子物質90重量%
とベンゾフェノン10重量%をフェノキシエタノールに溶
解し、スピンコーターでガラス基板上に塗布し、膜厚1.
2μmの高分子薄膜を得た。
【0035】次に、高圧水銀灯によって高分子薄膜を部
分的に光照射した。ATR法で1760cm-1のピークが消滅し
たことから、光照射によりアミノ基が生成する官能基が
ほぼ分解したことを確認した。
分的に光照射した。ATR法で1760cm-1のピークが消滅し
たことから、光照射によりアミノ基が生成する官能基が
ほぼ分解したことを確認した。
【0036】ガラス基板を60℃のC.I. Reactive Blue 4
(Aldrich社製)1.0重量%水溶液中に60分浸積したとこ
ろ、高分子薄膜の光照射した部分のみが青に染色され
た。
(Aldrich社製)1.0重量%水溶液中に60分浸積したとこ
ろ、高分子薄膜の光照射した部分のみが青に染色され
た。
【0037】実施例2 実施例1と同様にして高分子薄膜を得た。
【0038】次に、高圧水銀灯によって60×100μmのド
ットマトリックス状に光照射した。
ットマトリックス状に光照射した。
【0039】ガラス基板を60℃のC.I. Reactive Blue 4
(Aldrich社製)1.0重量%水溶液中に60分浸積したとこ
ろ、高分子薄膜の光照射した部分のみが青に染色され
た。
(Aldrich社製)1.0重量%水溶液中に60分浸積したとこ
ろ、高分子薄膜の光照射した部分のみが青に染色され
た。
【0040】この基板の非露光部の一部に上記と同様に
して光照射し、C.I. Reactive Red4(Aldrich社製)で
染色したところ、1回目に染色された青はそのまま残
り、2回目に露光した部分は赤に染色された。さらに、
同様にして非露光部をC.I. Reactive Green (Aldrich
社製)で染色したところ、光照射した部分のみ選択的に
緑に染色され、青、赤、緑にそれぞれ染色した基板を得
た。
して光照射し、C.I. Reactive Red4(Aldrich社製)で
染色したところ、1回目に染色された青はそのまま残
り、2回目に露光した部分は赤に染色された。さらに、
同様にして非露光部をC.I. Reactive Green (Aldrich
社製)で染色したところ、光照射した部分のみ選択的に
緑に染色され、青、赤、緑にそれぞれ染色した基板を得
た。
【0041】実施例3 O-アクリロイルアセトフェノンオキシム30mol%とメチ
ルメタクリラート70mol%を脱気下ベンゼン中でラジカ
ル重合し、再沈殿により精製することによって高分子物
質を得た。この高分子物質90重量%とベンゾフェノン10
重量%をフェノキシエタノール-1、2-ジメトキシエタン
に溶解し、スピンコーターでガラス基板上に塗布し、白
濁した多孔質の高分子薄膜を得た。
ルメタクリラート70mol%を脱気下ベンゼン中でラジカ
ル重合し、再沈殿により精製することによって高分子物
質を得た。この高分子物質90重量%とベンゾフェノン10
重量%をフェノキシエタノール-1、2-ジメトキシエタン
に溶解し、スピンコーターでガラス基板上に塗布し、白
濁した多孔質の高分子薄膜を得た。
【0042】次に、実施例2と同様に60×100μmのドッ
トマトリックス状に光照射した。
トマトリックス状に光照射した。
【0043】ガラス基板を60℃のC.I. Reactive Blue 4
(Aldrich社製)1.0重量%とメタノール50重量%、テト
ラヒドロフラン20重量%を含む水溶液中に60分浸積した
ところ、光照射した部分のみが青に染色された。
(Aldrich社製)1.0重量%とメタノール50重量%、テト
ラヒドロフラン20重量%を含む水溶液中に60分浸積した
ところ、光照射した部分のみが青に染色された。
【0044】ガラス基板の非露光部に60×100μmのドッ
トマトリックス状に光照射し、C.I.Reactive Red 4(Al
drich社製)で染色したところ、1回目に染色された青
はそのまま残り、2回目に露光した部分は赤に染色され
た。次に非露光部を緑で染色したところ、青、赤、緑に
それぞれ染色した基板を得た。
トマトリックス状に光照射し、C.I.Reactive Red 4(Al
drich社製)で染色したところ、1回目に染色された青
はそのまま残り、2回目に露光した部分は赤に染色され
た。次に非露光部を緑で染色したところ、青、赤、緑に
それぞれ染色した基板を得た。
【0045】さらに、高分子薄膜上にポリメチルメタク
リラートを全面にコートすることにより、基板のヘイズ
が減少し透明度が上昇した。
リラートを全面にコートすることにより、基板のヘイズ
が減少し透明度が上昇した。
【0046】実施例4 実施例1と同様にして高分子薄膜を得た。
【0047】次に、実施例2と同様にして光照射した。
【0048】この基板を60℃のC.I. Reactive Blue 4
(Aldrich社製)1.0重量%水溶液中に60分浸清したとこ
ろ、光照射した部分のみが青に染色された。
(Aldrich社製)1.0重量%水溶液中に60分浸清したとこ
ろ、光照射した部分のみが青に染色された。
【0049】この基板の非露光部の一部に同様に光照射
し、C.I. Reactive Red 4(Aldrich社製)で染色したと
ころ、1回目に染色された青はそのまま残り、2回目に
露光した部分は赤に染色された。
し、C.I. Reactive Red 4(Aldrich社製)で染色したと
ころ、1回目に染色された青はそのまま残り、2回目に
露光した部分は赤に染色された。
【0050】この基板を塩化水素ガスの飽和した容器中
に室温で1時間放置したのち、マラカイトグリーン・シ
ュウ酸塩を1.0重量%含む水溶液中、60℃で30分浸清し
たところ、青、赤にあらかじめ染色されていた部分の色
はそのままで、非露光部のみ緑に染色され、青、赤、緑
にそれぞれ染色した基板を得た。
に室温で1時間放置したのち、マラカイトグリーン・シ
ュウ酸塩を1.0重量%含む水溶液中、60℃で30分浸清し
たところ、青、赤にあらかじめ染色されていた部分の色
はそのままで、非露光部のみ緑に染色され、青、赤、緑
にそれぞれ染色した基板を得た。
【0051】比較例 実施例1におけるN-ビニルピロリドンの替わりに、メ
チルメタクリラート、N、N-ジメチルアセトアミド、ス
チレンのそれぞれを共重合体として用いたところ、スチ
レン、メチルメタクリラートの場合は、ほとんど染色さ
れなかった。またN、N-ジメチルアセトアミドの場合は
非照射部も染色され、選択的な染色は不可能だった。
チルメタクリラート、N、N-ジメチルアセトアミド、ス
チレンのそれぞれを共重合体として用いたところ、スチ
レン、メチルメタクリラートの場合は、ほとんど染色さ
れなかった。またN、N-ジメチルアセトアミドの場合は
非照射部も染色され、選択的な染色は不可能だった。
【0052】
【発明の効果】この発明は、以上のとおりの構成、作用
を有するので、次のような優れた効果を有する。
を有するので、次のような優れた効果を有する。
【0053】この発明のパターン染色物の製造方法は、
光照射により選択的に染色できるため、高解像度のパタ
ーンが形成可能である。多色パターン染色物を得る場合
でも、高分子薄膜の形成は最初に1度行うだけで、その
後はフォトマスクを移動して光照射、染色の工程を繰り
返すだけでよく、高解像度の染色パターンが工程数少な
く製造できる。
光照射により選択的に染色できるため、高解像度のパタ
ーンが形成可能である。多色パターン染色物を得る場合
でも、高分子薄膜の形成は最初に1度行うだけで、その
後はフォトマスクを移動して光照射、染色の工程を繰り
返すだけでよく、高解像度の染色パターンが工程数少な
く製造できる。
【図1】この発明のパターン染色物の製造方法の一実施
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図2】この発明のパターン染色物の製造方法の他の実
施例を示す断面図である。
施例を示す断面図である。
1 高分子薄膜 2 基材 3 フォトマスク 4 アミノ基を有する部分 5 染色部分
Claims (6)
- 【請求項1】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
を有する高分子物質を有効成分として含有する薄膜に部
分的な光照射をして部分的にアミノ基を生成させ、次い
で、発色団基を有するとともにアミノ基と共有結合する
化合物を前記薄膜中のアミノ基と反応させることによ
り、光照射部のみを選択的に染色することを特徴とする
パターン染色物の製造方法。 - 【請求項2】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
が −COO−N=CR1R2 (R1はアルキル、アリール、水素原子、置換アルキ
ル、置換アリールを、R2はアルキル、置換アルキル、
アリール、置換アリールをそれぞれ示す。)で表される
官能基である請求項1記載のパターン染色物の製造方
法。 - 【請求項3】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
を有する高分子物質がピロリドン骨格を持つものである
請求項1記載のパターン染色物の製造方法。 - 【請求項4】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
を有する高分子物質を有効成分として含有する薄膜が多
孔質体である請求項1記載のパターン染色物の製造方
法。 - 【請求項5】 染色後に多孔質体の微細孔を埋める請求
項4記載のパターン染色物の製造方法。 - 【請求項6】 光照射によりアミノ基が生成する官能基
を有する高分子物質を有効成分として含有する薄膜に部
分的な光照射をして部分的にアミノ基を生成させ、次い
で、発色団基を有するとともにアミノ基と共有結合する
化合物を前記薄膜中のアミノ基と反応させることによ
り、光照射部のみを選択的に染色した後、前記薄膜を酸
処理し、次いで非照射部のみを塩基性染料で染色するこ
とを特徴とするパターン染色物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19116894A JPH0835184A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | パターン染色物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19116894A JPH0835184A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | パターン染色物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0835184A true JPH0835184A (ja) | 1996-02-06 |
Family
ID=16270035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19116894A Withdrawn JPH0835184A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | パターン染色物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0835184A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003222972A (ja) * | 2001-11-21 | 2003-08-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | パターン形成材料及び画像形成材料 |
US7390617B2 (en) | 2004-06-30 | 2008-06-24 | Eastman Kodak Company | Selective light absorption shifting layer and process |
-
1994
- 1994-07-20 JP JP19116894A patent/JPH0835184A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003222972A (ja) * | 2001-11-21 | 2003-08-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | パターン形成材料及び画像形成材料 |
US7390617B2 (en) | 2004-06-30 | 2008-06-24 | Eastman Kodak Company | Selective light absorption shifting layer and process |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011002 |