JPH11122973A - ブラシレスモータの駆動装置 - Google Patents

ブラシレスモータの駆動装置

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JPH11122973A
JPH11122973A JP9285500A JP28550097A JPH11122973A JP H11122973 A JPH11122973 A JP H11122973A JP 9285500 A JP9285500 A JP 9285500A JP 28550097 A JP28550097 A JP 28550097A JP H11122973 A JPH11122973 A JP H11122973A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置検出器からの信号を用いて正弦波状電圧
で駆動制御するとともに、より簡単な構成で且つ運転可
能速度範囲の広いブラシレスモータの駆動装置を提供す
る。 【解決手段】 エッジ検出部24において位置検出信号
のエッジに基づき一定位相角毎のパルス信号P1 が発生
すると、初期位相角設定部25ではその時の検出位相角
を電圧位相角θn に設定し、角速度演算部26ではパル
ス信号P1 間の位相角と時間から角速度ωを求める。変
位角演算部27ではこの角速度ωにキャリア信号Sc の
周期Tc を乗じて周期Tc の間のモータの変位位相角Δ
θを求め、変位角加算部28において周期Tc 毎にこれ
を電圧位相角θn に順次加算する。その後、変調信号発
生部29で三相正弦波電圧を生成した後パルス幅変調を
行いモータを駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置検出信号に基
づいてブラシレスモータを正弦波状電圧により駆動制御
するブラシレスモータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のブラシレスモータの駆動装置の
従来例を、図12及び図13を参照しながら説明する。
まず、駆動装置の回路構成を示す図12において、三相
交流電源1の各相母線は、三相ブリッジ接続されたダイ
オード等から構成される整流回路2の各相入力端子3
u、3v、3wに接続され、この整流回路2の正側直流
電源線4と負側直流電源線5との間には平滑コンデンサ
6が接続されている。さらに、正側直流電源線4と、負
側直流電源線5に対し電流検出用の抵抗7を介した後の
負側直流電源線8との間には、スイッチング回路として
スイッチング素子例えばIGBT9〜14からなる三相
ブリッジ回路15が接続され、その出力端子16u、1
6v、16wに夫々ブラシレスモータ17のU相、V
相、W相の巻線が接続されている。
【0003】ブラシレスモータ17には、永久磁石から
なるロータの回転位置を検出する位置検出手段として、
例えばホール素子やホールICなどの位置検出素子を電
気角120[deg]毎に等間隔に3個配置してなる位
置検出器18が設けられ、各位置検出素子からは、ロー
タの回転位置に応じて図13(a)に示すような位置検
出信号Ha 、Hb 、Hc が互いに120[deg]の位
相差を有してディジタル値として出力される。
【0004】制御回路19は、外部からの速度指令信号
ω* を受けると、位置検出器18からの位置検出信号H
a 、Hb 、Hc 、及び電流検出抵抗7により検出される
直流リンク電流iL に基づいて、三相ブリッジ回路15
を構成するIGBT9〜14の各ゲートに与えられるパ
ルス幅変調信号Sg を生成し、これらパルス幅変調信号
Sg はゲート駆動回路20を通して各ゲートをオンオフ
制御する。これにより、ブラシレスモータ17の各巻線
には、図13(b)に示すような互いに120[de
g]の位相差をもち、夫々120[deg]の通電角を
有する相電圧Vu、Vv 、Vw が繰り返して印加され、
以てブラシレスモータ17が回転駆動される。この場
合、ブラシレスモータ17の各巻線を流れる相電流は、
例えばU相電流Iu について示す図13(c)のよう
に、相電圧に対応して略矩形状の波形となる。また、ブ
ラシレスモータ17が速度指令信号ω* で指令する回転
速度に追従して回転するように通電時においてデューテ
ィ制御を行い、ブラシレスモータ17の相電圧Vu 、V
v 、Vw の大きさを可変する構成となっている。なお、
上記制御回路19、及びゲート駆動回路20に対し必要
な制御電圧を供給するため、平滑コンデンサ6の両端の
直流電圧を入力とする電源回路21が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成においては、ブラシレスモータに印加する電圧
が矩形波であるため、電流波形が多くの高調波を含む歪
み波形となり、その結果出力トルクにリプルが生じ、騒
音や振動が大きくなるという問題があった。そこで、特
開平3−198687号公報、及び特開平6−2535
82号公報ではこの問題に対し以下に示すような方法で
対処している。
【0006】特開平3−198687号公報は、ブラシ
レスモータの電流制御に、位置検出器からの位置検出信
号に基づいて生成される正弦波状の電流指令を用いるこ
とによって、ブラシレスモータを正弦波電流で駆動する
方法に関するものあり、特にサーボモータを対象として
いる。この正弦波状の電流指令は、互いに120[de
g]の位相差をもつ位置検出信号からパルス信号を得た
後、その周期から角速度を演算し、前区間のパルス周期
から演算された角速度に基づいて、今回のパルス信号を
始点とするパルス間の位相角を演算することにより生成
される。そして、この電流指令と各相の検出電流との差
分(電流偏差)がPI制御器に入力された後三角波と比
較されパルス幅変調制御が行われる。
【0007】上記方法によれば、DCブラシレスモータ
に正弦波電流を流すことはできるが、電圧については電
流制御のための操作量として制御装置から出力されるの
で、常に正弦波状になるとは限らない。さらに、この方
法はサーボモータの電流制御を目的としているので制御
が複雑であり、また電流制御を行うための電流検出セン
サが複数必要になるなど装置のコスト高を招く。
【0008】一方、特開平6−253582号公報は、
サーボモータに対し正弦波通電制御を行うものである。
これは、互いに120[deg]の位相差をもつ位置検
出信号からエッジを検出し、その検出時におけるエッジ
の電気角を求めるとともに、エッジ間の周期を測定す
る。そして、次のエッジ間における位相は、クロックを
カウントし、このカウント値とクロックの周期、及びエ
ッジ間の周期とを用いて演算される位相を前記エッジの
電気角に加算することにより求めている。
【0009】この方法は、位相の演算にクロックをカウ
ントするためのカウンタが必要となり、さらにそのカウ
ンタのオーバーフロー、又はクロックの周波数に対応し
た分解能の面からモータの回転数領域が制限される。例
えば、高速領域を優先的に使用するためにクロックの周
波数を上げて分解能を高くとると、低速領域、例えば1
00[rpm]以下においてカウンタがオーバーフロー
し位相角の計算が不能となる。一方、低速領域を優先的
に使用するために周波数を下げて分解能を低くとると、
高速領域、例えば5000[rpm]以上において分解
能が悪化し、正弦波が著しい階段状となってしまう等の
不具合が生じる。
【0010】このように、ブラシレスモータに正弦波状
の電圧を印加することに関し、種々の提案がなされてい
るものの、その構成が複雑であったり、回転速度範囲に
制限を受ける等の問題が依然として解決されていなかっ
た。また、予め備えられた正弦波のデータテーブルを使
用して直接正弦波を生成する方法も考えられるが、テー
ブル格納領域の制限等からデータテーブルの角度ステッ
プには限界があり、それ以上の分解能を得るためには制
御装置の大規模化(例えば高精度CPUの採用)を招く
等の不都合があった。
【0011】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、位置検出器からの位置検出信号
を用いてブラシレスモータを正弦波状電圧で駆動制御す
ることであり、特に、より簡単な構成で且つ運転可能速
度範囲の広いブラシレスモータの駆動装置を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のブラシレスモータの駆動装置は、ブラシレ
スモータが有する複数相の巻線に順次通電するためのス
イッチング素子からなるスイッチング回路と、ブラシレ
スモータが有するロータの位置検出信号を得る位置検出
手段と、正弦波変調信号をキャリア信号でパルス幅変調
して正弦波状の電圧を各巻線に印加するようにスイッチ
ング回路を制御する制御手段とを具備したブラシレスモ
ータの駆動装置において、前記制御手段は、位置検出信
号によって特定される所定の周期毎にロータの角速度を
演算するとともに、この角速度とキャリア信号の周期と
からロータの変位位相角を演算し、更にこの変位位相角
に基づいてロータ位置に対応する電圧位相角を求め、こ
の電圧位相角に基づいて正弦波変調信号を生成するよう
に構成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0013】斯様に構成すれば、変位位相角の演算はキ
ャリア信号の周期を単位として行われ、一方出力電圧を
決定する各スイッチング素子のデューティ設定もキャリ
ア周期毎に行われるので、変位位相角を無駄時間なく出
力電圧に反映でき、以て出力電圧をロータ位置に対応し
た正弦波状にすることができる。
【0014】また、前記制御手段は、キャリア信号を生
成するキャリア信号発生手段と、位置検出信号に基づい
て一定位相角毎に位置信号を生成するとともにこの位置
信号の位相角を初期値とする検出信号処理手段と、この
検出信号処理手段にて生成される位置信号の間の位相角
と時間幅とを用いてブラシレスモータの角速度を演算す
る角速度演算手段と、この角速度演算手段にて演算され
る角速度に、キャリア信号のm周期相当時間(m:自然
数)を乗じてキャリア信号のm周期の間に変化する変位
位相角を得る変位角演算手段と、この変位角演算手段か
ら得られる変位位相角を、キャリア信号のm周期毎に初
期値に順次加算して電圧位相角を求める変位角加算手段
と、この変位角加算手段にて求めた電圧位相角に基づい
てパルス幅変調のための変調信号である多相正弦波電圧
を生成する変調信号発生手段と、この変調信号発生手段
にて生成された変調信号と、キャリア信号発生手段にて
生成されたキャリア信号とを比較してパルス幅変調信号
を発生するパルス幅変調手段とから構成されていること
を特徴とする(請求項2)。
【0015】斯様に構成すれば、位置信号の位相角の初
期値を基に、キャリア信号のm周期毎に変位位相角を順
次加算して電圧位相角を求めるので、キャリア信号のm
周期に相当する分解能を有した電圧位相角を得ることが
でき、以てブラシレスモータを正弦波状電圧で駆動制御
することができる。この場合、位相演算はパルス幅変調
手段で使用するキャリア信号のm周期毎に行われ、一方
各スイッチング素子のデューティ設定はキャリア周期毎
に行われるので、不必要に短い周期での位相演算を避け
ることができるとともに、周期mを必要に応じた値に設
定することにより演算処理時間を短縮することができ
る。また、電圧位相角の演算にオーバーフロー等の問題
を生じるカウンタを使用していないので、装置の構成が
より簡単になり運転可能速度範囲を広くとることができ
る。
【0016】この場合、mを1に設定し、キャリア信号
の1周期毎に上記初期値に変位位相角を順次加算して電
圧位相角を求める(請求項3)と、その分解能が最大に
なるのでより歪みの少ない正弦波状の駆動電圧を得るこ
とができる。
【0017】また、位置検出信号に基づいて生成される
位置信号にキャリア信号を同期させると良い(請求項
4)。斯様に構成すれば、定速運転されている場合、位
置検出信号の状態が変化する位置信号発生時において、
それまで順次加算演算されてきた電圧位相角と、新たに
電圧位相角に設定される位相角初期値が一致するので、
より歪みの小さい正弦波状の駆動電圧を得ることができ
る。
【0018】さらに、ブラシレスモータの電圧と電流と
から力率を演算するとともに、所定の力率となるように
電圧位相角を補正したり(請求項5)、スイッチング回
路に流入する直流電流波形から力率を判定するととも
に、力率が略1となるように電圧位相角を補正すると良
い(請求項6)。
【0019】斯様に構成すれば、モータを高力率、高効
率で運転できる。特に、直流リンク電流から力率を判定
する場合には、簡単な構成で力率判定を行うことができ
るので装置のコストを低減でき、力率判定に伴う制御装
置の処理負担も軽減することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て、図1乃至図6を参照しながら説明する。本実施例に
おける駆動装置の構成は、図12に示す従来例の駆動装
置の構成と制御回路を異にする。そこで、以下この制御
回路についてその構成を詳述し、制御回路以外の部分に
ついては図12と同様であるので説明を省略する。ま
た、以下の説明において、「位相角」、「検出位相
角」、「変位位相角」とはブラシレスモータのロータ位
置としての位相を表し、「電圧位相角」とは制御回路で
生成されるブラシレスモータの駆動電圧の位相を表す。
これら位相角は全て電気角を用いて表す。
【0021】図1は、制御回路22の機能をブロック図
により示したもので、これら各機能はマイクロコンピュ
ータによって演算、実行される。図1において、検出信
号処理部23の前段部分を構成するエッジ検出部24
は、ブラシレスモータ17に取り付けられた位置検出器
18から出力される位置検出信号Ha 、Hb 、Hc の立
ち上がりエッジと立ち下がりエッジを検出し、そのエッ
ジ検出と同時に初期位相角設定部25及び角速度演算部
26に対し位置信号としてのパルス信号P1 を出力する
ようになっている。
【0022】ブラシレスモータ17のロータ位置を表す
位置検出信号Ha 、Hb 、Hc は、図2に示すように互
いに120[deg]の位相差を有した180[de
g]幅の矩形波を成し、ブラシレスモータ17の正転時
にはHa 、Hb 、Hc の相順で、反転時にはHc 、Hb
、Ha の相順で出力される。これら位置検出信号Ha
、Hb 、Hc は、位置検出信号Ha の立ち上がりを位
相角0[deg]とする基準の下で、位置検出信号Hb
が位相角120[deg]で、位置検出信号Hc が位相
角240[deg]で夫々立ち上がるようになってい
る。これにより、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッ
ジは60[deg]の位相角毎に何れかの位置検出信号
に現れ、エッジ検出部24において生成される位置信号
としてのパルス信号P1 は60[deg]一定の位相間
隔を有して出力される。なお、この60[deg]幅の
区間を便宜上1つの運転状態(mode)と考え、この区間
を検出位相角0[deg]から順にmode0〜mode5と称
することとする。
【0023】図1において、検出信号処理部23の後段
部分を構成する初期位相角設定部25は、エッジ検出部
24からパルス信号P1 を受けると、その時の位置信号
の検出位相角を初期値(以下、初期位相角θe と称す
る)として後述する電圧位相角θn に設定する。表1は
これら位相角、運転状態(mode)、及び初期位相角θe
の関係を示したものである。例えば、位置検出信号Ha
が1から0に変化すると、パルス信号P1 が発生すると
ともに運転状態がmode2からmode3へと変化し、初期位
相角設定部25においてmode3の初期位相角である18
0[deg]が電圧位相角θn に設定される。ただし、
本実施例においては、ブラシレスモータ17は、そのロ
ータ位置の位相角と同位相の電圧位相角θn を有する正
弦波状電圧にて駆動制御する。
【0024】
【表1】
【0025】角速度演算部26は、エッジ検出部24か
らパルス信号P1 が出力される毎に、該パルスと前回の
パルスとの間の位相角(=60[deg])と時間とを
用いてブラシレスモータ17の角速度ωを演算するもの
であり、その演算された角速度ωは変位角演算部27へ
と出力される。
【0026】その変位角演算部27は、演算された角速
度ωにパルス幅変調に用いられるキャリア信号Sc の周
期Tc を乗じて、キャリア信号Sc の1周期の間にブラ
シレスモータ17のロータが回転する変位位相角Δθを
求め、キャリア信号Sc の1周期毎に変位角加算部28
に対し出力する。
【0027】変位角加算部28は、初期位相角設定部2
5において初期位相角θe が設定された電圧位相角θn
を基に、キャリア信号Sc の1周期毎に変位角演算部2
7から出力される変位位相角Δθを電圧位相角θn に順
次加算する。これにより、位置検出器からの位置検出信
号が得られない1つのmodeの間におけるロータ位置を推
定することができ、そのロータ位置に対応した電圧位相
角θn を生成することができる。
【0028】変調信号発生部29は、変位角加算部28
にて演算された電圧位相角θn と、制御回路22の外部
からの電圧指令値V* 又は制御回路22の内部に設けら
れた図示しない速度制御部から出力される電圧指令値V
* とからブラシレスモータに印加する三相正弦波電圧V
u*、Vv*、Vw*を演算により求め、パルス幅変調部30
へと出力する。
【0029】そのパルス幅変調部30は、キャリア信号
発生部31において生成された例えば三角波などのキャ
リア信号Sc と、変調信号発生部29にて生成された変
調信号としての三相正弦波電圧Vu*、Vv*、Vw*とを比
較し、0又は1からなる各相電圧のパルス幅変調信号S
u 、Sv ,Sw を生成する。この信号は、ゲート駆動回
路20を通してIGBT9〜14に与えられ、以てブラ
シレスモータが正弦波電圧で駆動される。なお、図示は
しないが、制御回路22には回転速度ωを速度指令値ω
* に追従させるための速度制御部や各種保護回路などが
設けられている。
【0030】次に本実施例の定速運転時における作用に
ついて説明する。まず、modeが変化してエッジ検出部2
4から位置信号としてのパルス信号P1 が出力される
と、角速度演算部26において、該パルス信号P1 と先
行パルス信号P1 との間の時間Tp と位相角(=π/
3)を用いて(1)式によりブラシレスモータ17の角
速度ωを演算する。同時に、初期位相角設定部25にお
いては、表1に従って初期位相角θe が電圧位相角θn
に設定される。 ω=パルス間位相角/パルス間時間=(π/3)/Tp …(1)
【0031】次に、変位角演算部27において、角速度
ωとキャリア信号Sc の周期Tc とを用いて(2)式に
より、キャリア信号Sc の1周期の間にブラシレスモー
タ17のロータが回転する変位位相角Δθを演算する。
この演算はキャリア周期Tc毎に毎回行ってもよいが、
キャリア周期Tc が一定の場合には同じ演算の繰り返し
となるので、運転状態が変化した後、新たに演算された
角速度ωを用いて1度だけ演算すれば十分である。 Δθ=ω×Tc …(2)
【0032】このようにして得られた変位位相角Δθ
は、次のmodeに変化するまでの間、変位角加算部28に
おいて、(3)式に示すように初期位相角θe の設定さ
れた電圧位相角θn にキャリア周期Tc 毎に順次加算さ
れ、正弦波電圧駆動を行うために必要な電圧位相角θn
(n=0、1、2、3…)が生成される。 θn =θn-1 +Δθ=θn-1 +ω×Tc …(3) ただし、θ0 =θe
【0033】図3は、キャリア信号Sc の周波数が低
く、従ってそのキャリア周期Tc が大きい場合における
mode0の電圧位相角θn を示したものであり、その横軸
はロータの位相角を、その縦軸は(3)式により演算さ
れる電圧位相角θn を表す。また、横軸の1目盛りはキ
ャリア周期Tc の間に回転するロータの位相角に相当す
る。電圧位相角θ0 〜θ6 は、(3)式に従って以下の
(4)式から(10)式のように演算される。ただし、
電圧位相角θ0 はmode0の初期位相角θe である0[d
eg]である。
【0034】 θ0 =0 …(4) θ1 =θ0 +ω×Tc …(5) θ2 =θ1 +ω×Tc …(6) θ3 =θ2 +ω×Tc …(7) θ4 =θ3 +ω×Tc …(8) θ5 =θ4 +ω×Tc …(9) θ6 =θ5 +ω×Tc …(10)
【0035】ロータが正回転して位相角0[deg]の
位置に達すると、運転状態がmode5からmode0へと推移
し、電圧位相角θn は(4)式に従ってロータ位置の検
出位相角である0[deg]に初期化される。そして、
これ以降(5)式から(9)式に従って、キャリア周期
Tc 毎に電圧位相角θn がΔθ(=ω×Tc )だけステ
ップ的に増加し、やがて(10)式に従って電圧位相角
θ6 の演算を実行すると略同時に、運転状態が次のmode
1へと変化する。この時、電圧位相角θn にはmode1の
初期位相角θe である60[deg]が設定される。こ
のようにして、ロータ位置の位相角が略60[deg]
/6の分解能を有して順次推定され、同時に電圧位相角
θn が得られる。
【0036】同様に、図4は、図3に示す場合よりも周
波数の高いキャリア信号Sc を使用したときのmode0の
運転状態の電圧位相角θn を示したものである。このと
きには、電圧位相角θn は略60[deg]/8の分解
能を有して得られる。また、図5は図4に示す場合より
もさらに周波数の高いキャリア信号Sc を使用したとき
のmode0の運転状態の電圧位相角θn を示したものであ
る。このときには、電圧位相角θn は略60[deg]
/12の分解能を有して得られる。
【0037】これらの図から、キャリア信号Sc の周波
数が高くなるほど電圧位相角θn の分解能が高くなり、
実際のロータ位置(横軸)と推定される位相角(縦軸)
との位相誤差が小さくなることが分かる。
【0038】このようにして演算された電圧位相角θn
は、電圧指令値V* とともに変調信号発生部29におい
て用いられ、(11)式〜(13)式に従って三相正弦
波電圧Vu*、Vv*、Vw*が演算される。 Vu*=V* ×cos(θn ) …(11) Vv*=V* ×cos(θn +2π/3) …(12) Vw*=V* ×cos(θn −2π/3) …(13)
【0039】図6は、位置検出信号Ha 、Hb 、Hc の
波形(a)とブラシレスモータの相電圧(b)、及び相
電流(c)を示したものである。この相電圧はパルス幅
変調されているのでパルス状の波形になっているが、実
効的には上記正弦波電圧Vu*、Vv*、Vw*に等しくなっ
ている。また、ブラシレスモータの誘起電圧波形が正弦
波である場合には、相電流波形も(c)に示すように略
正弦波状になる。
【0040】以上述べたように本実施例によれば、位置
検出信号Ha 、Hb 、Hc のエッジを検出する毎に位置
信号としてのパルス信号P1 を発生し、先行パルス信号
P1と該パルス信号P1 との間の位相角(一定)と時間
を用いて角速度ωを演算し、この角速度ωにキャリア信
号Sc の周期Tc を乗じて1キャリア周期の間にロータ
が回転する変位位相角Δθを求める。そして、この変位
位相角Δθを、パルス信号発生時のロータ検出位相角が
初期設定された電圧位相角θn に1キャリア周期毎に順
次加算することにより、ロータの位置を推定するように
した。
【0041】従って、キャリア信号の1周期に相当する
角度分解能を有する電圧位相角を得ることができ、以て
ブラシレスモータを正弦波状電圧で駆動制御することが
できる。この場合、位相演算はパルス幅変調部30で使
用するキャリア信号Sc の周期Tc 毎に行われ、一方出
力電圧を決定する各スイッチング素子のデューティ設定
もキャリア周期毎に行われるので、不必要に短い周期で
の位相演算を避けることができ、演算結果を無駄時間な
く出力電圧に反映できる。またカウンタを使用せず加算
演算によって電圧位相角θn を生成しているので装置の
構成が簡単になり、カウンタのオーバーフローの問題を
回避できるので運転可能速度範囲を広くとることができ
る。
【0042】次に、本発明の第2実施例について図5及
び図7を参照して説明する。本実施例の構成は、図1に
おける変位角演算部27、及び変位角加算部28を除き
第1実施例と同じである。変位角演算部27は、角速度
演算部26においてパルス信号P1 の発生毎に演算され
た角速度ωにキャリア周期Tc の2倍の値を乗じて、キ
ャリア信号Sc の2周期の間にブラシレスモータ17の
ロータが回転する変位位相角Δθを求める構成とする。
従って、変位位相角Δθはキャリア信号Sc の2周期毎
に変位角加算部28に対し出力される。また、変位角加
算部28は、初期位相角θe が設定された電圧位相角θ
n を基に、キャリア信号Sc の2周期毎に上記の変位位
相角Δθを電圧位相角θn に順次加算する構成とする。
これにより、電圧位相角θnは図7に示すように変化
し、図5に示したキャリア周期毎に変化する電圧位相角
θn に比べ、2倍の周期毎に2倍の位相角変化を伴って
θ2 、θ4 、θ6 、…のように増加する。
【0043】このように構成された第2実施例によれ
ば、キャリア信号の2周期に相当する角度分解能を有す
る電圧位相角θn を得ることができる。この場合、キャ
リア信号の1周期毎に電圧位相角を演算する第1実施例
に比べ角度分解能は1/2に落ちるが、演算の実施回数
が半分で済むためマイクロコンピュータの負担を減少さ
せることができる。また、一般に低速領域においてはモ
ータ角速度よりもキャリア信号の周期の方がかなり高い
ため、キャリア信号の数周期毎に電圧位相角を演算して
も十分に精度の高い正弦波状電圧を出力することができ
る。
【0044】次に、本発明の第3実施例について図8及
び図9を参照して説明する。構成はキャリア信号Sc の
周期Tc を除き第1実施例と同一である。本実施例にお
いては、このキャリア信号Sc を位置検出信号に基づい
て生成されるパルス信号P1に同期させるように構成す
る。
【0045】図8及び図9は、夫々キャリア信号Sc の
周期Tc とパルス信号P1 の周期が同期していない場合
と同期している場合のmode0における電圧位相角θn を
示したものである。同期していない図8においては、例
えば電圧位相角θ6 が1つのmode幅である60[de
g]を越えた値として演算され、その結果、mode0から
mode1への変化時に電圧位相角θn が減少するような場
合が発生する。こうした場合、modeの変化時において電
圧位相角θn の単調増加性が保証されないので、特に高
速領域又はキャリア周波数が低い場合には電圧位相角θ
n の誤差が増大する。一方、同期している図9において
は、演算した電圧位相角θ6 が60[deg]となり、
その演算の実行と同時に運転状態が次のmode1へと変化
する。この時、電圧位相角θn にはmode1の初期位相角
θe である60[deg]が設定される。従って、mode
の変化時においても電圧位相角θn は一定割合で単調に
増加を続ける。
【0046】以上述べたように本実施例によれば、キャ
リア信号Sc の周期Tc をパルス信号P1 の周期に同期
させたので、mode変化時において、加算演算されてきた
電圧位相角θn と新たに設定される初期位相角が一致
し、電圧位相角θn の演算誤差を最小にすることができ
る。
【0047】次に、本発明の第4実施例についてその回
路構成を示す図10を参照して説明する。図12と同一
部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部
分についてのみ説明する。
【0048】例えばホールCTなどからなる電流検出器
32、33は、三相のブラシレスモータ17のうち任意
の2相、例えばU相電流iu とW相電流iw を検出する
ものである。検出されない他の1相の電流は、これら検
出された電流値から求めることができる。
【0049】制御回路34は、図1に示す機能ブロック
と略同様な構成をなしているが、変位角加算部28には
後述する位相補正機能が追加されている。また、電流検
出器32、33から得た相電流iu 、iw と、変調信号
発生部29にて演算される三相正弦波電圧Vu*、Vv*、
Vw*とを用いてモータ力率を計算するための図示しない
力率演算部を備えている。この力率演算部では、各相の
電圧と電流の0クロス点の位相差を検出することによ
り、又は3相分の相電圧と検出した2相分の相電流を用
いて電力計算を行うことによりモータ力率を得るように
なっている。
【0050】このような構成によれば、ブラシレスモー
タを任意の指令力率で正弦波電圧駆動することが可能と
なる。具体的には、上記方法によって検出したモータ力
率が指令力率よりも遅れている場合には、変位角加算部
28において(14)式に示すように電圧位相角θn に
位相補正角θc を加算し、モータ力率が指令力率よりも
進んでいる場合には、変位角加算部において(15)式
に示すように電圧位相角θn から位相補正角θc を減算
し、その結果得られる電圧位相角θn'(n=0、1、
2、…)を用いて変調信号発生部29で三相正弦波電圧
Vu*、Vv*、Vw*を演算する。 θn'=θn +θc =(θn-1 +Δθ)+θc …(14) θn'=θn −θc =(θn-1 +Δθ)−θc …(15) ただし、θc :位相補正角 θ0 =θe
【0051】本実施例によれば、モータ力率を指令力率
に一致させるような正弦波状の駆動電圧を出力すること
ができる。また、一般にブラシレスモータの効率の最大
点はモータ力率が1付近に存在するので、その指令力率
を略1に設定することにより高力率、高効率のブラシレ
スモータの駆動装置を得ることができる。
【0052】次に、本発明の第5実施例について図11
を参照して説明する。本実施例は、モータ力率を判定し
それが略1となるように電圧位相角θn を補正するもの
であるが、そのモータ力率の検出法において上述した第
4実施例と異なる。すなわち、モータの相電流を検出す
るための電流検出器32、33を省き、代わりに直流リ
ンク電流の検出値iL を用いてモータ力率を検出するよ
うになっている(図10参照)。
【0053】図11は、モータ力率に対する直流リンク
電流iL の波形を示したもので、モータ力率が遅れ力率
又は進み力率の場合には、0、60、120、…[de
g]の位相角において直流リンク電流iL に急峻な電流
変化が生じる。また、60[deg]毎に繰り返される
電流波形、例えば0〜60[deg]の区間における電
流波形を見ると、力率が略1の場合にはその区間の中央
位置(30[deg])から位相角の前後を見て対称波
形となっているが、遅れ力率の場合にはこの区間内で略
単調な増加傾向を示し、進み力率の場合にはこの区間内
で略単調な減少傾向を示している。従って、直流リンク
電流iL のこうした波形の特徴を検出すれば、モータ力
率が1、遅れ、進みの3つの状態を判定することがで
き、その状態に応じて(14)式、(15)式を用いて
電圧位相角θn を補正することにより、モータ力率を略
1にするように制御することができる。
【0054】以上述べたように本実施例によれば、ホー
ルCT等の高価な電流検出器32、33を付加すること
なく、しかも簡単な波形判定のみでモータ力率を検出で
き、以てモータ力率を略1に制御することができる。従
って、より簡単な構成でブラシレスモータを高力率、高
効率で正弦波電圧駆動することができ、力率検出のため
のマイクロコンピュータの処理負担を軽減することがで
きる。
【0055】なお、本発明は上記し且つ図面に記載した
実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形
または拡張が可能である。三相以外の多相のブラシレス
モータの場合、又は1modeの幅が60[deg]以外の
場合であっても同様に適用できる。
【0056】また、角速度演算部26における角速度ω
の演算は、パルス信号P1 が出力される毎に該パルスと
前回のパルスとの区間について演算される角速度ωをそ
れ以前の数回分(例えば6回)にわたり平均しても良
い。このように平均処理された角速度ωを用いると、位
置検出器18のばらつきの影響を回避できより安定した
駆動が可能となる。さらに、現在までの数mode区間分の
角速度ωの変化率を用いることにより、現在のmode中に
おいてキャリア周期Tc 毎に角速度ωを推定し、(2)
式と(3)式に従って電圧位相角θn を演算しても良
い。このように角速度変化率を用いて更に細かく角速度
ωを推定すると、加減速時であっても精度の良い正弦波
電圧を生成できる。
【0057】さらに、キャリア周波数が一定である非同
期式パルス幅変調のみならず、回転数に応じてキャリア
周波数を可変する同期式パルス幅変調を用いても同様に
適用できる。同期式パルス幅変調の場合、一般に回転数
が高いほどキャリア周波数も高く設定されるので、回転
数の高低により生じる電圧位相角θn の分解能の差を抑
制することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明は以上説明した通りであるので、
以下の効果を奏する。請求項1記載のブラシレスモータ
の駆動装置によれば、位置検出信号によって特定される
所定の周期毎にロータの角速度を演算するとともに、こ
の角速度とキャリア信号の周期とからロータの変位位相
角を演算し、更にこの変位位相角に基づいてロータ位置
に対応する電圧位相角を求めるようにした。従って、変
位位相角の演算は出力電圧デューティの設定周期である
キャリア信号の周期を単位として行われるので、変位位
相角を無駄時間なく出力電圧に反映でき、以て出力電圧
をロータ位置に対応した正弦波状にすることができる。
【0059】請求項2記載のブラシレスモータの駆動装
置によれば、位置検出信号に基づく一定位相角毎の位置
信号が発生すると、前回の位置信号と該パルス信号との
間の位相角と時間を用いて角速度を演算し、この角速度
にキャリア信号のm周期時間を乗じてキャリア信号m周
期の間にロータが回転する変位位相角を求める。そし
て、この変位位相角を、位置信号の検出位相角が初期設
定された電圧位相角にキャリア信号のm周期毎に順次加
算することにより、ロータの位置変化に対応した電圧位
相角を演算するようにした。
【0060】従って、キャリア信号のm周期に相当する
角度分解能を有した正弦波電圧でブラシレスモータを駆
動制御することができ、ブラシレスモータのトルクリプ
ルや、騒音、振動を低減することができる。この場合、
位相演算はキャリア信号のm周期毎に行われ、一方出力
電圧を決定する各スイッチング素子のデューティ設定は
キャリア周期毎にしか行われないで、不必要に短い周期
での位相演算を避けることができるとともに、周期mを
適当な値に設定することにより演算処理時間を短縮する
ことができる。また、オーバーフロー等の問題を生じる
カウンタを使用していないので、装置の構成及び演算処
理がより簡単になり、また運転可能速度範囲を広くとる
ことができる。
【0061】請求項3記載のブラシレスモータの駆動装
置によれば、演算周期mを1に設定し、キャリア信号の
1周期毎に変位位相角を順次加算して電圧位相角を求め
るようにしたので、その分解能が最大になり、正弦波デ
ータテーブルを使用した場合と比較し歪みの少ない正弦
波駆動電圧を得ることができる。
【0062】請求項4記載のブラシレスモータの駆動装
置によれば、位置検出信号に基づいて生成されるパルス
信号にキャリア信号を同期させる。従って、定速運転さ
れている場合には、位置検出信号の状態が変化するパル
ス信号発生時において、順次加算演算されてきた電圧位
相角と新たに設定される位相角初期値が一致するので、
より歪みの小さい正弦波駆動電圧を得ることができる。
【0063】請求項5又は請求項6記載のブラシレスモ
ータの駆動装置によれば、ブラシレスモータの電圧と電
流とから力率を演算し(請求項5)、又は直流リンク電
流から力率を判定し(請求項6)、モータ力率が略1と
なるように電圧位相角を補正するので、ブラシレスモー
タを高力率、高効率で運転することができる。特に、直
流リンク電流から力率を判定する場合には、相電流の検
出が不要になるとともに力率の判定処理が簡単化される
ので、駆動装置のコストを低減でき制御装置の処理負担
も軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す制御回路の機能ブロ
ック図
【図2】位置検出信号に対する運転状態と初期位相角の
関係を示す図
【図3】電圧位相角とロータの位相角の関係図(キャリ
ア周波数:低)
【図4】電圧位相角とロータの位相角の関係図(キャリ
ア周波数:中)
【図5】電圧位相角とロータの位相角の関係図(キャリ
ア周波数:高)
【図6】正弦波駆動におけるモータの電圧・電流波形図
【図7】本発明の第2実施例を示すキャリア周期の2周
期毎に加算される電圧位相角とロータの位相角の関係図
【図8】本発明の第3実施例を示すキャリア信号の周期
とパルス信号の周期が同期していない場合の電圧位相角
とロータの位相角の関係図
【図9】キャリア信号の周期とパルス信号の周期が同期
している場合の電圧位相角とロータの位相角の関係図
【図10】本発明の第4実施例を示す回路構成図
【図11】本発明の第5実施例を示す各モータ力率にお
ける直流リンク電流波形図
【図12】従来の駆動装置を示す回路構成図
【図13】120[deg]通電駆動における位置検出
信号とモータ電圧・電流の波形図
【符号の説明】
7は電流検出抵抗、17はブラシレスモータ、18は位
置検出器、19、22、34は制御回路、23は検出信
号処理部(検出信号処理手段)、24はエッジ検出部、
25は初期位相角設定部、26は角速度演算部(角速度
演算手段)、27は変位角演算部(変位角演算手段)、
28は変位角加算部(変位角加算手段)、29は変調信
号発生部(変調信号発生手段)、30はパルス幅変調部
(パルス幅変調手段)、31はキャリア信号発生部(キ
ャリア信号発生手段)である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスモータが有する複数相の巻線
    に順次通電するためのスイッチング素子からなるスイッ
    チング回路と、 前記ブラシレスモータが有するロータの位置検出信号を
    得る位置検出手段と、 正弦波変調信号をキャリア信号でパルス幅変調して正弦
    波状の電圧を前記各巻線に印加するように前記スイッチ
    ング回路を制御する制御手段とを具備したブラシレスモ
    ータの駆動装置において、 前記制御手段は、 前記位置検出信号によって特定される所定の周期毎に前
    記ロータの角速度を演算するとともに、この角速度と前
    記キャリア信号の周期とから前記ロータの変位位相角を
    演算し、更にこの変位位相角に基づいてロータ位置に対
    応する電圧位相角を求め、この電圧位相角に基づいて前
    記正弦波変調信号を生成するように構成されていること
    を特徴とするブラシレスモータの駆動装置。
  2. 【請求項2】 ブラシレスモータが有する複数相の巻線
    に順次通電するためのスイッチング素子からなるスイッ
    チング回路と、 前記ブラシレスモータが有するロータの位置検出信号を
    得る位置検出手段と、 正弦波状のパルス幅変調波形の電圧を前記各巻線に印加
    するように前記スイッチング回路を制御する制御手段と
    を具備したブラシレスモータの駆動装置において、 前記制御手段は、キャリア信号を生成するキャリア信号
    発生手段と、 前記位置検出信号に基づいて一定位相角毎に位置信号を
    生成するとともにこの位置信号の位相角を初期値とする
    検出信号処理手段と、 この検出信号処理手段にて生成される位置信号の間の位
    相角と時間幅とを用いて前記ブラシレスモータの角速度
    を演算する角速度演算手段と、 この角速度演算手段にて演算される角速度に、前記キャ
    リア信号のm周期相当時間(m:自然数)を乗じて前記
    キャリア信号のm周期の間に変化する変位位相角を得る
    変位角演算手段と、 この変位角演算手段から得られる変位位相角を、前記キ
    ャリア信号のm周期毎に前記初期値に順次加算して電圧
    位相角を求める変位角加算手段と、 この変位角加算手段にて求めた電圧位相角に基づいてパ
    ルス幅変調のための変調信号である多相正弦波電圧を生
    成する変調信号発生手段と、 この変調信号発生手段にて生成された変調信号と、前記
    キャリア信号発生手段にて生成されたキャリア信号とを
    比較してパルス幅変調信号を発生するパルス幅変調手段
    とから構成されていることを特徴とするブラシレスモー
    タの駆動装置。
  3. 【請求項3】 m=1であることを特徴とする請求項2
    記載のブラシレスモータの駆動装置。
  4. 【請求項4】 位置信号とキャリア信号とが同期してい
    ることを特徴とする請求項2記載のブラシレスモータの
    駆動装置。
  5. 【請求項5】 ブラシレスモータの電圧と電流とから力
    率を演算するとともに、所定の力率となるように電圧位
    相角を補正することを特徴とする請求項1または2記載
    のブラシレスモータの駆動装置。
  6. 【請求項6】 スイッチング回路に流入する直流電流を
    検出し、この検出電流の波形から力率を判定するととも
    に、力率が略1となるように電圧位相角を補正すること
    を特徴とする請求項1または2記載のブラシレスモータ
    の駆動装置。
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