JPH11120636A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH11120636A
JPH11120636A JP28358197A JP28358197A JPH11120636A JP H11120636 A JPH11120636 A JP H11120636A JP 28358197 A JP28358197 A JP 28358197A JP 28358197 A JP28358197 A JP 28358197A JP H11120636 A JPH11120636 A JP H11120636A
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magneto
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Morimi Hashimoto
母理美 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深溝成形やアニール処理を用いずに、再生時
に磁壁の移動を利用した、ランド部によってトラック間
を磁気的に分断した磁壁移動型の、超高密度な光磁気記
録媒体を提供する。 【解決手段】 少なくとも、第1、第2、第3の磁性層
が順次積層されてなる光磁気記録媒体であって、該第1
の磁性層が、周囲温度近傍の温度において該第3の磁性
層に比べて相対的に磁壁抗磁力が小さく磁壁移動度の大
きな磁性層からなり、該第2の磁性層が、該第1の磁性
層および該第3の磁性層よりキュリー温度の低い磁性層
からなる光磁気記録媒体において、該光磁気記録媒体
が、ランド部とグルーブ部からなり、且つ該ランド部に
よって前記第1の磁性層が分断されてなることを特徴と
する光磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生時に磁壁の移
動を利用した、超高密度な光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】書き換え可能な高密度記録媒体として、
光磁気ディスクが近年注目されているが、さらに光磁気
ディスクの記録密度を高めて大容量の記録媒体とする要
求が高まっている。光ディスクの線記録密度は、再生光
学系のレーザー波長λおよび対物レンズの開口数NAに
大きく依存し、信号再生時の空間周波数は、NA/λ程
度が検出可能な限界である。
【0003】したがって、従来の光ディスクで高密度化
を実現するためには、再生光学系のレーザー波長λを短
くし、対物レンズの開口数NAを大きくする必要があ
る。しかしながら、レーザー波長や対物レンズの開口数
の改善にも限界がある。このため、記録媒体の構成や読
み取り方法を工夫して記録密度を改善する技術がいくつ
か提案されている。
【0004】例えば、本出願人らは、特開平6−290
496号において、再生信号振幅を低下させることな
く、光の回折限界以下の周期の信号を高速で再生可能と
した光磁気記録媒体およびその再生方式およびその再生
装置を提案している。すなわち、光磁気記録媒体の再生
層に光ビーム等の加熱手段によって温度分布を形成する
と、磁壁エネルギー密度に分布が生じるために、磁壁エ
ネルギーの低い方に磁壁を移動させることができる。
【0005】この結果、再生信号振幅は記録されている
磁壁の間隔(すなわち、記録ビット長)によらず、常に
一定且つ最大の振幅となる。すなわち、線記録密度向上
に伴う再生出力の必然的な低下が大幅に改善され、さら
なる高密度化が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の特開平6−29
0496号によると、磁壁の移動は、同一トラック上で
(トラック長手方向すなわち線記録密度方向に)起こる
現象であり、磁性層はトラック間で互いに分断(すなわ
ち、磁気的に分離)されていることが必須となってい
る。このような閉じていない磁区(分断された磁壁)を
作成する方法として、特開平6−290496号では、
矩形の深溝基板を用いる方法と、溝部分をレーザーでア
ニール照射して磁気的に変質させる方法を提案している
が、矩形の深溝基板については、成形時の転写性に問題
があり、また、アニール処理を行なった場合には、実質
アニール処理をした部分は情報データ部として使えない
ので、トラック密度が減少するという問題があった。
【0007】本発明者らは、前記課題について鋭意検討
した結果、深溝成形やアニール処理を用いずに、従来の
ランド・グルーブ基板の形状を工夫することによって、
前記課題を克服し得ることを見出し、本発明に至った。
【0008】すなわち本発明は、深溝成形やアニール処
理を用いずに、ランド部によってトラック間を磁気的に
分断した磁壁移動型の、超高密度な、光磁気記録媒体を
提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題・目的は以下
に示す本発明によって解決・達成される。すなわち本発
明は、少なくとも、第1、第2、第3の磁性層が順次積
層されてなる光磁気記録媒体であって、該第1の磁性層
が、周囲温度近傍の温度において該第3の磁性層に比べ
て相対的に磁壁抗磁力が小さく磁壁移動度の大きな磁性
層からなり、該第2の磁性層が、該第1の磁性層および
該第3の磁性層よりキュリー温度の低い磁性層からなる
光磁気記録媒体において、該光磁気記録媒体が、ランド
部とグルーブ部からなり、且つ該ランド部によって前記
第1の磁性層が分断されてなることを特徴とする光磁気
記録媒体を開示するものである。
【0010】また本発明は、前記ランド部の断面形状が
逆V字型であるか、または同断面形状が矩形であるか、
あるいは前記グルーブ部のテーパ角が70度以上である
か、前記グルーブ部の幅がランド部の幅より相対的に広
いか、または前記ランド部表面を磁性層形成後に削る
か、あるいは前記グルーブ部のみを情報データ領域とす
るか、のいずれかを特徴とするものである。
【0011】本発明の光磁気記録媒体は、少なくとも、
第1、第2、第3の磁性層が順次積層されている光磁気
記録媒体であって、該第1の磁性層は、周囲温度近傍に
おいて該第3の磁性層に比べて相対的に磁壁抗磁力が小
さく磁壁移動度の大きな磁性層(移動層且つ再生層)で
あり、該第2の磁性層は該第1の磁性層および第3の磁
性層よりもキュリー温度の低い磁性層(スイッチング
層)からなり、該第3の磁性層は磁区の保存安定性に優
れた通常の磁気記録層(メモリ層)である特開平6-2
90496号に開示される膜構成であって、且つランド
部によってトラック間を磁気的に分離した光磁気記録媒
体である。
【0012】ランド部によってトラック間を磁気的に分
離する第1の方法としては、ランド部をシャープな(テ
ーパ角の立った、すなわち90度に近い)逆V字型にす
ることによって、その部分の磁性膜の膜厚を通常の膜厚
に対して極めて薄く形成する方法である。この場合、グ
ルーブ面のみが記録面となる。
【0013】また第2の方法としては、矩形のランド/
グルーブ基板で、溝(グルーブ部)のテーパ角を大にし
た基板を用いることによって、テーパ部に堆積した磁性
膜の分断を利用して、分断状態が明瞭なグルーブ面のみ
を記録面とする方法である。グルーブ面記録の(ランド
部を使わない)光磁気記録媒体とするため、トラック密
度向上を目的に、ランド部の幅をグルーブ部の幅に対し
て相対的に小さくする方が好ましく、ランド幅/グルー
ブ幅は1/2以下、さらには1/3以下であることが好
ましい。
【0014】第3の方法としては、磁性層形成後にラン
ド部を表面側から削り、ランド部の磁性層を直接削除す
る方法である。これも、前記第1および第2の方法と合
わせて用いると相乗効果が発揮される。
【0015】また、前記第1〜第3の各方法において、
溝を通常(従来実用化されている光磁気ディスク)より
も深く(例えば100nm以上、好ましくは250nm
以上)することによって、さらに分断効果が相乗され
る。
【0016】
【作用】図1は、前記第1の分断方法による本発明の光
磁気記録媒体を説明するための模式的断面図である。基
板11の表面形状を、ランド部がシャープな(テーパ角
の立った)逆V字型にすることによって、その部分の磁
性膜の膜厚を通常の膜厚に対して極めて薄く形成するこ
とが可能となるため、ランド部の磁性膜の磁気特性がグ
ルーブ部の磁性膜の磁気特性と異なり(面内記録膜ある
いは非磁性膜)、したがって、ランド部によって磁性膜
を磁気的に分離することが可能となる。
【0017】図2は、前記第2の分断方法による本発明
の光磁気記録媒体を説明するための模式的断面図であ
る。基板21の表面形状を、溝(グルーブ部)のテーパ
角が90度に近い矩形にすることによって、テーパ部に
磁性層が形成され難くなる。特に、スパッタ膜の堆積効
果により、グルーブ面とテーパ面境界には磁性膜に切れ
目(不連続面)が生じ、磁性層は磁気的に分離された状
態となる。また、テーパ部は膜厚も薄いため、磁性膜の
磁気特性も劣化している。
【0018】このような矩形基板21に、特開平6−2
90496号の開示する磁壁移動型の光磁気記録膜を形
成すると、グルーブ面ではすでに矩形基板21の形状効
果で磁性膜がランド部によって分断されているために磁
壁移動現象が容易に起こる。したがって、矩形基板21
でグルーブ面のみを記録面として用いると、深溝やアニ
ール処理等の特別な分断方法が不要となり極めて効率的
である。
【0019】しかしながら、通常のランド/グルーブ基
板でグルーブ面のみしか使用しないと、トラック密度が
減少して高密度記録に対して不利なので、ランド部の幅
をグルーブ部の幅に対して相対的に小さくした基板が好
ましい。例えば、ランド幅/グルーブ幅を1/2以下、
さらに好ましくは1/3以下とした矩形のランド/グル
ーブ基板を用いることが好ましい。矩形基板21の矩形
の度合いは、溝(グルーブ部)のテーパ角が90度に近
いほど好ましいが、70度以上であれば分断効果を得る
ことができる。
【0020】また、第3の分断方法では、媒体のランド
部のみを機械的に削る(深さとして磁性層がなくなる程
度)ことによって、ランド部に積層された磁性層を直接
削除するため、磁性層の分断効果は抜群に発揮される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様について
具体的に説明する。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて実施例により本発明の
詳細を説明する。図1は、本発明の光磁気記録媒体の第
1の実施例を示す摸式断面構成図である。透明基板11
上に、第1の誘電体層12、記録層(磁性層)13、第
2の誘電体層14が順に積層形成されている。
【0023】透明基板11としては、例えば、ガラス、
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、熱可塑
性ノルボルネン系樹脂等を用いることができる。透明基
板11の所望の表面形状は、スタンパーを所望の形状に
作成し、通常の射出成形で作成可能である。
【0024】記録層13は、単層であっても積層であっ
てもよく、特に限定されないが、再生時に見かけ上、磁
区を拡大して再生するタイプの光磁気記録媒体であり、
例えば、本発明者らが特開平6−290496号に開示
した3層構成、すなわち、第1の磁性層(131)は周
囲温度近傍において第3の磁性層に比べて相対的に磁壁
抗磁力が小さく磁壁移動度の大きな磁性層(移動層且つ
再生層)であり、第2の磁性層(132)は第1の磁性
層および第3の磁性層よりもキュリー温度の低い磁性層
(スイッチング層)からなり、第3の磁性層(133)
は、磁区の保存安定性に優れた通常の磁気記録層(メモ
リ層)である。各磁性層はスパッタリングや真空蒸着等
の物理蒸着法で連続成膜することにより、互いに交換結
合をしている。
【0025】第1の磁性層(131)としては、例え
ば、GdCo系、GdFe系、GdFeCo系、TbCo系など
の磁気異方性の比較的小さな希土類-鉄族非晶質合金や
ガーネット等のバブルメモリ用の材料が好ましい。
【0026】第2の磁性層(132)としては、例え
ば、Co系あるいはFe系合金磁性層で、キュリー温度が
第1の磁性層(131)および第3の磁性層(133)
より小さく、飽和磁化の値が第3の磁性層(133)よ
り小さいものが好ましい。また、Co,Cr,Ti等の添加
量でキュリー温度が調整可能である。
【0027】第3の磁性層(133)としては、例え
ば、TbFeCo,DyFeCo,TbDyFeCoなどの希土類-
鉄族非晶質合金やPt/Co,Pd/Coなどの白金族-鉄族
周期構造膜等、飽和磁化と磁気異方性の値が大きく、磁
化状態(磁区)が安定に保持できるものが好ましい。
【0028】誘電体層12,14は特に限定はされない
が、SiN,SiO2,ZnS等が好ましい。磁性層を研磨す
る方法としては、汎用のディスク研磨装置が流用でき
る。以下、具体的な実施例により本発明の詳細を説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
【0029】[実施例1]図1は本発明の光磁気記録媒
体の摸式断面構成図である。ポリカーボネート基板11
は、ランド幅0.3μm、グルーブ幅0.6μmの基板で
ある。ランド部は、逆V字型形状をしている。溝深さは
85nmである。
【0030】該ポリカーボネート基板11上に干渉層で
あるSiN層12を80nm形成し、次に第1の磁性層
(磁壁移動層)としてGdFeCo層(131)を30n
m、第2の磁性層(スイッチング層)としてDyFe層
(132)を10nm、第3の磁性層(メモリ層)とし
てTbFeCo層(133)を40nmを順次スパッタリ
ング形成した。最後に、保護層としてSiN層14を8
0nm形成した。
【0031】このようにして得られた光磁気ディスクの
グルーブ面に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区
を記録した後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡
で磁区観察をしたところ、閉じていない磁区が確認され
た。
【0032】次いで、このようにして得られた光磁気デ
ィスクのグルーブ面に、通常の磁界変調方式でピット長
0.10μm、ピット間隔0.10μmで連続に記録した
後、本発明者らが既に提案(特開平6−290496
号)している、磁性層の温度勾配を利用した磁壁移動型
拡大再生方法を用いて再生したところ、波長635n
m、NA0.6の光学系(相対速度2m/s)におい
て、C/N39.5dBが再現よく得られた。
【0033】すなわち、該形状のポリカーボネート基板
11を用いることによって、アニール処理等を行なわな
くてもトラック間の磁気的分断が可能となり、磁壁移動
型の光磁気記録媒体の再生が容易に実現した。なお、該
ポリカーボネート基板11は通常の基板形成技術で作成
可能なので、媒体のコストアップが避けられ、安価な高
密度記録媒体が提供される。
【0034】[実施例2]図2は本発明の光磁気記録媒
体の模式断面構成図である。ポリカーボネート基板21
は、ランド幅0.5μm、グルーブ幅0.5μmの矩形基
板である。溝深さは85nm、テーパ角は約70度であ
る。
【0035】該ポリカーボネート基板21上に干渉層で
あるSiN層22を80nm形成し、次に第1の磁性層
(磁壁移動層)としてGdFeCo層(231)を30n
m、第2の磁性層(スイッチング層)としてDyFe層
(232)を10nm、第3の磁性層(メモリ層)とし
てTbFeCo層(233)を40nmを順次スパッタリ
ング形成した。最後に、保護層としてSiN層24を8
0nm形成した。
【0036】このようにして得られた光磁気ディスク
に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区を記録した
後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡で磁区観察
をしたところ、グルーブ部にのみ閉じていない磁区が確
認された。
【0037】次いで、このようにして得られた光磁気デ
ィスクのグルーブ面に、通常の磁界変調方式で、ピット
長0.10μm、ピット間隔0.10μmで連続に記録し
た後、本発明者らが既に提案(特開平6−290496
号)している、磁性層の温度勾配を利用した磁壁移動型
拡大再生方法を用いて再生したところ、波長635n
m、NA0.6の光学系(相対速度2m/s)において
C/N39.0dBが再現よく得られた。
【0038】以上、該ポリカーボネート基板21を用い
ることによって、アニール処理等を行なわなくてもトラ
ック間の磁気的分断が可能となり、磁壁移動型の光磁気
記録媒体の再生が容易に実現した。なお、該ポリカーボ
ネート基板21は通常の基板形成技術で作成可能なの
で、媒体のコストアップが避けられ、安価な高密度記録
媒体が提供される。
【0039】[比較例1]実施例2において、得られた
光磁気記録媒体のランド部で、同様の記録再生を行なっ
たが、実用的な再生信号は得られなかった。すなわち、
ランド部では磁壁の移動現象が起こりにくいことがわか
る。
【0040】[実施例3]図3は本発明の光磁気記録媒
体の模式断面構成図である。ポリカーボネート基板31
は、ランド幅0.2μm、グルーブ幅0.6μmの矩形基
板である。溝深さは150nm、テーパ角は約70度で
ある。
【0041】該ポリカーボネート基板31上に干渉層で
あるSiN層32を80nm形成し、次に第1の磁性層
(磁壁移動層)としてGdFeCo層(331)を30n
m、第2の磁性層(スイッチング層)としてDyFe層
(332)を10nm、第3の磁性層(メモリ層)とし
てTbFeCo層(333)を40nmを順次スパッタリ
ング形成した。最後に、保護層としてSiN層34を8
0nm形成した。次いで、このようにして得られた光磁
気ディスクに、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区
を記録した後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡
で磁区観察をしたところ、グルーブ部に閉じていない磁
区が確認された。また、磁区の分断部分が実施例2より
も明瞭であった。これは、深溝(150nm)の効果に
よると推測される。
【0042】このようにして得られた光磁気ディスクの
グルーブ面に、通常の磁界変調方式でピット長0.10
μm、ピット間隔0.10μmで連続に記録した後、本
発明者らが既に提案(特開平6−290496号)して
いる、磁性層の温度勾配を利用した磁壁移動型拡大再生
方法を用いて再生したところ、波長635nm、NA
0.6の光学系(相対速度2m/s)においてC/N4
0.5dBが再現よく得られた。実施例1および実施例
2と比較すると、C/Nも向上し、本実施例の基板形状
31は磁壁移動型の光磁気記録媒体に好適といえる。
【0043】以上、該ポリカーボネート基板31を用い
ることによって、アニール処埋等を行なわなくてもトラ
ック間の磁気的分断が可能となり、磁壁移動型の光磁気
記録媒体の再生が容易に実現することができた。なお、
該ポリカーボネート基板31は通常の基板形成技術で作
成可能なので、媒体のコストアップが避けられ、安価な
高密度記録媒体が提供される。
【0044】[実施例4]実施例1の光磁気記録媒体を
作成した後、汎用のディスク基板研磨装置で、光磁気記
録媒体の表面を、表面から深さ約220nm研磨した。
研磨装置の研磨荷重は1.0kgf/cm2、研磨テープ
は番手♯4000を用いた。
【0045】このようにして得られた光磁気ディスク
に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区を記録した
後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡で磁区観察
をしたところ、グルーブ部に閉じていない磁区が確認さ
れた。なお、分断の境界は実施例1より明瞭であった。
【0046】このようにして得られた光磁気ディスクの
グルーブ面に、通常の磁界変調方式でピット長0.10
μm、ピット間隔0.10μmで連続に記録した後、本
発明者らが既に提案している「磁性層の温度勾配を利用
した磁壁移動型拡大再生方法(特開平6−290496
参照)」を用いて再生したところ、波長635nm、N
A0.6の光学系(相対速度2m/s)においてC/N
40.0dBが再現よく得られた。実施例1と比較する
と、C/Nが0.5dB向上している。
【0047】すなわち、該光磁気記録媒体のランド部を
後工程で研磨することによって、アニール処理等を行な
わなくてもトラック間の磁気的分断が可能となり、磁壁
移動型の光磁気記録媒体の再生が容易に実現した。該研
磨手段は、通常のディスク研磨装置で実現可能なので、
媒体のコストアップが避けられ、安価な高密度記録媒体
が提供される。
【0048】
【発明の効果】上記のように本発明により、特開平6−
290496号の開示する光磁気記録媒体(磁性層の温
度勾配を利用した磁壁移動型拡大再生方式により記録密
度および転送速度が大幅向上)の作成において必須とな
っていたトラック間の磁気的分断を、ランド/グルーブ
の基板形状(溝のテーパ角を大にする)あるいはランド
部を後工程で削るといった簡単な手法を用いることによ
って達成することが可能となり、さらに超高密度記録に
好適な磁壁移動型光磁気記録媒体を安価に提供すること
が可能となる等、顕著な効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体(実施例1)の模式的
断面図。
【図2】本発明の光磁気記録媒体(実施例2)の模式的
断面図。
【図3】本発明の光磁気記録媒体(実施例3)の模式的
断面図。
【符号の説明】
11,21,31 ポリカーボネート基板 13,23,33 磁性層 12,14,22,24,32,34 保護層(誘電体
層)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、第1、第2、第3の磁性層
    が順次積層されてなる光磁気記録媒体であって、該第1
    の磁性層が、周囲温度近傍の温度において該第3の磁性
    層に比べて相対的に磁壁抗磁力が小さく磁壁移動度の大
    きな磁性層からなり、該第2の磁性層が、該第1の磁性
    層および該第3の磁性層よりキュリー温度の低い磁性層
    からなる光磁気記録媒体において、該光磁気記録媒体
    が、ランド部とグルーブ部からなり、且つ該ランド部に
    よって前記第1の磁性層が分断されてなることを特徴と
    する光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記ランド部の断面形状が、逆V字型で
    あることを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記ランド部およびグルーブ部の断面形
    状が、矩形であることを特徴とする請求項1記載の光磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記グルーブ部のテーパ角が、70度以
    上であることを特徴とする請求項1、2または3記載の
    光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記グルーブ部の幅が、ランド部の幅よ
    り相対的に広いことを特徴とする請求項1または2記載
    の光磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記ランド部表面を、磁性層形成後に削
    ることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載
    の光磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記グルーブ部のみを、情報データ領域
    とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに
    記載の光磁気記録媒体。
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Cited By (7)

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