JPH11120593A - 光記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも対物レンズ制御駆動装置を制御駆
動する送り制御駆動手段及びチルト制御駆動手段の小型
化を図り、光記録再生装置の小型化を図る。 【解決手段】 対物レンズ制御駆動装置３の送り制御駆
動手段を、ベース板４のトラッキング方向に配設された
一対の第一の圧電素子６ａと一対の第一の突起部６ｂと
で第一の圧電アクチュエータ６を構成し、光記録媒体１
の信号記録面の垂直軸と対物レンズ３ａで集光されるレ
ーザ光の光軸とを一致させるチルト制御駆動手段を、ベ
ース板４のフォーカシング方向に配設された一対の第二
の圧電素子７ａと一対の第二の突起部７ｂとで第二の圧
電アクチュエータ７を構成し、第一の圧電アクチュエー
タ６の駆動時には、光学ピックアップ装置２をガイド５
のガイド部に係合したガイド軸１０ａで案内し、第二の
圧電アクチュエータ７の駆動時には、ガイド軸１０ａを
中心にして回動するチルト制御駆動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は光記録再生装置に関
し、さらに詳しくは、光記録媒体のフォーカシング方向
に対物レンズを制御駆動する対物レンズ制御駆動装置
と、少なくともこの対物レンズ制御駆動装置を光記録媒
体のトラッキング方向に制御駆動する送り制御駆動手段
と、光記録媒体の信号記録面の垂直軸と対物レンズで集
光されるレーザ光の光軸とを一致させるチルト制御駆動
手段とを有する光記録再生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＣＤ（コンパクトディスク）に代表され
るＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）型の光
記録媒体や光磁気ディスクに代表されるＲＡＭ（Ｒａｎ
ｄｏｍＡｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）型の光記録媒体に
記録された信号を再生する、あるいは光記録媒体に信号
を記録する光記録再生装置には光学ピックアップ装置が
用いられている。この光学ピックアップ装置は、光源で
ある半導体レーザと、この半導体レーザから出射された
レーザ光を光記録媒体の信号記録面に集光する対物レン
ズと、この対物レンズを例えばフォーカシング方向とト
ラッキング方向に駆動する対物レンズ駆動装置と、光記
録媒体の信号記録面で反射されたレーザ光を受光してフ
ォーカシングエラー信号、トラッキングエラー信号及び
ＲＦ信号等を検出する受光素子とで概略構成されてい
る。近年、光記録媒体は高密度化の傾向にあり、これに
対応して、光学ピックアップ装置を構成する半導体レー
ザの短波長化や対物レンズの大ＮＡ（Ｎｕｍｅｒｉｃａ
ｌ Ａｐｅｒｔｕｒｅ）化が図られている。

【０００３】ところで、光記録再生装置において、対物
レンズで集光されるレーザ光の光軸が光記録媒体の信号
記録面に対して垂直でないと光学的な収差が発生し、例
えばクロストーク等が増大して再生信号の劣化や光記録
媒体の信号記録面に所望するピットが形成できない虞が
あった。例えば、光学的な収差の一例であるコマ収差に
ついて記せば、光記録媒体の信号記録面に対する対物レ
ンズで集光されるレーザ光の光軸の傾きにともなうコマ
収差の度合いはＮＡの三乗に比例して大となる。このた
め、光記録再生装置には、対物レンズで集光されるレー
ザ光の光軸と光記録媒体の信号記録面の垂直軸との角度
ずれであるチルトエラー信号を検出するチルト検出手段
を設け、対物レンズで集光されるレーザ光の光軸と光記
録媒体の信号記録面の垂直軸とを一致させるように制御
するチルト制御駆動手段を具備したものがある。このチ
ルト制御駆動手段を具備した従来の光記録再生装置の概
略構成の一例について、図５の概略構成図を参照して説
明する。

【０００４】光記録媒体１はスピンドルモータ１１の回
転軸にチャッキングされ、所定の回転数で回転するよう
になされている。光学ピックアップ装置２は、図示を何
れも省略するが、光源である半導体レーザ、半導体レー
ザから出射されたレーザ光を光記録媒体１の信号記録面
に集光する対物レンズ、この対物レンズを例えばフォー
カシング方向及びトラッキング方向に制御駆動する対物
レンズ制御駆動装置、光記録媒体１の信号記録面で反射
されたレーザ光を受光してフォーカシングエラー信号、
トラッキングエラー信号及びＲＦ信号等を検出する受光
素子、対物レンズで集光されるレーザ光の光軸と光記録
媒体１の信号記録面の垂直軸との角度ずれであるチルト
エラー信号を検出するチルト検出手段等が光学ブロック
に接着剤等により固着されて概略構成されている。光学
ピックアップ装置２は、ガイド５及び図示を省略するリ
ニアモータ等で構成された送り制御駆動手段により光記
録媒体１のトラッキング方向に移動可能となっている。
また、ガイド５の光記録媒体１の外周側の端に設けられ
た雌ネジにはチルトモータ１２の回転軸から延設された
雄ネジが螺着され、チルトモータ１２の回転とその方向
により、ガイド５の光記録媒体１の内周側の端に設けら
れた回動中心５ｃを中心にして、ガイド５を回動すると
ともに光学ピックアップ装置２全体を回動するように構
成されている。

【０００５】上記したチルト検出手段は、例えば図５に
示したように、発光ダイオード１３を光学ピックアップ
装置２の光記録媒体１側に配設し、発光ダイオード１３
の光記録媒体１のトラッキング方向近傍に一対のフォト
ダイオード１４ａ，１４ｂを配設する構成となってい
る。発光ダイオード１３から出射され、光記録媒体１の
信号記録面で反射された光はフォトダイオード１４ａ，
１４ｂに照射される。そして、フォトダイオード１４
ａ，１４ｂの各々の信号はコンパレータ１５に供給され
て比較され、比較されて生成された信号がドライバ１６
に供給され、この信号に基づいてチルトモータ１２が駆
動され、上記したように、チルトモータ１２により回動
中心５ｃを中心にしてガイド５を回動するとともに光学
ピックアップ装置２全体を回動し、対物レンズで集光さ
れるレーザ光の光軸が光記録媒体１の信号記録面の垂直
軸と一致するように制御される。このように、チルト制
御駆動手段は、発光ダイオード１３、フォトダイオード
１４ａ，１４ｂ及びコンパレータ１５等で構成されるチ
ルト検出手段、ドライバ１６及びチルトモータ１２等で
概略構成されている。

【０００６】しかしながら、上記した事例のように、ガ
イド５及びリニアモータ等で構成された送り制御駆動手
段及び光学ピックアップ装置２全体を一体的に回動する
チルト制御駆動手段は、その構成を小型化することが何
れも困難であり、光記録再生装置の小型化を阻害する一
要因となっていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、少な
くとも対物レンズ制御駆動装置をトラッキング方向に制
御駆動する送り制御駆動手段及びチルト制御駆動手段の
小型化を図り、光記録再生装置の小型化を図ることであ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の光記録再生装置
は、送り制御駆動手段及びチルト制御駆動手段を何れも
圧電アクチュエータを用いて構成することを特徴とす
る。圧電アクチュエータは、金属板の一方の主面に配設
された一対の圧電素子と、金属板の他方の主面の圧電素
子と対応する位置に突接する一対の突起部とで概略構成
されており、その動作原理は、この圧電素子に二相の超
音波領域の交流電圧を加えることにより金属板に伸縮
（縦振動）と波打ち（屈曲振動）の二種類の超音波振動
を起こすとともに、この二種類の合成された超音波振動
を一対の突起部に伝達させて楕円運動を生じさせ、この
楕円運動に基づいて駆動力を発生させるものである。即
ち、上記課題を解決するために、本発明の光記録再生装
置では、光源である半導体レーザから出射された光ビー
ムを光記録媒体に集光する対物レンズと、対物レンズ
を、少なくとも光記録媒体のフォーカシング方向に制御
駆動する対物レンズ制御駆動装置と、少なくとも対物レ
ンズ制御駆動装置を光記録媒体のトラッキング方向に制
御駆動し、リニアモータ等で構成された送り制御駆動手
段と、光記録媒体の信号記録面の垂直軸と、対物レンズ
で集光されるレーザ光の光軸とを一致させるチルト制御
駆動手段とを有する光記録再生装置において、上記した
送り制御駆動手段が、トラッキング方向に延設され、フ
ォーカシング方向と平行なガイド面と、このガイド面の
トラッキング方向に形成されたガイド部とを有するガイ
ドと、ガイドのガイド面に対向する側に配設され、この
ガイド面と対向する第一の主面と第一の主面と平行であ
る第二の主面とを有するベース板と、ベース板の第二の
主面のトラッキング方向に配設された一対の第一の圧電
素子と、この第一の圧電素子と対応した位置の第二の主
面の反対面である第一の主面から、ガイドのガイド部以
外のガイド面と当接するように突設された一対の第一の
突起部とで構成される第一の圧電アクチュエータとを有
し、上記したチルト制御駆動手段が、ベース板の第二の
主面のフォーカシング方向に配設された一対の第二の圧
電素子と、この第二の圧電素子と対応した位置の第二の
主面の反対面である第一の主面から、ガイドのガイド部
以外のガイド面と当接するように突設された一対の第二
の突起部とで構成される第二の圧電アクチュエータとを
有し、ガイドのガイド部に係合されるとともに、このガ
イド部に沿って案内されるガイド軸をベース板の第一の
主面から突設し、ベース板の第二の主面に、少なくとも
対物レンズ制御駆動装置を保持し、第一の圧電アクチュ
エータの駆動により、対物レンズ制御駆動装置のガイド
部に沿うトラッキング方向の送り制御駆動を行うととも
に、第二の圧電アクチュエータの駆動により、対物レン
ズ制御駆動装置を前記ガイド軸を中心にして回動させ、
光記録媒体の信号記録面の垂直軸と対物レンズの光軸と
を一致させるチルト制御駆動を行うことを特徴とする。
なお、ここで言う光記録再生装置は、再生のみを行う再
生専用装置、記録のみを行う記録専用装置、記録と再生
の両方を行うことができる装置を含むものである。

【０００９】上述した手段によれば、ベース板の第二の
主面に配設された一対の第一の圧電素子と一対の第二の
圧電素子及び一対の第一の圧電素子と一対の第二の圧電
素子に対応した位置の第一の主面に突設された一対の第
一の突起部と一対の第二の突起部とで構成される第一の
圧電アクチュエータと第二の圧電アクチュエータによ
り、少なくとも対物レンズ制御駆動装置のトラッキング
方向の送り制御駆動手段とチルト制御駆動手段とを一体
的に構成することができる。従って、結果的に光記録再
生装置の小型化を図ることができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の光記録再生装置は、光源
である半導体レーザと、光記録媒体のフォーカシング方
向に対物レンズを制御駆動する対物レンズ制御駆動装置
と、少なくともこの対物レンズ制御駆動装置を光記録媒
体のトラッキング方向に制御駆動する送り手段と、光記
録媒体の信号記録面の垂直軸と対物レンズで集光される
レーザ光の光軸とが一致するように制御するチルト制御
駆動手段とを有する光記録再生装置に適用できる。以
下、本発明を適用した光記録再生装置の好適な実施例に
ついて図１〜図４を参照して説明するが、光学ピックア
ップ装置及び発光ダイオードと一対のフォトダイオード
で構成されたチルト検出手段は従来の技術において図５
を参照して説明した事例と同様であるので説明を省略す
る。なお、図中の構成要素で従来の技術と同様の構造を
成しているものについては、同一の参照符号を付すもの
とする。

【００１１】

【実施例】図１は光記録再生装置の概略平面図であり、
図２は図１においてＡ方向からベース板４及びガイド５
をみた概略Ａ矢視図であり、図３は図２における概略Ｂ
−Ｂ断面図であり、図４は図２における概略Ｃ−Ｃ断面
図である。図１及び図２に示したように、ガイド５がト
ラッキング方向に延設されており、図３あるいは図４に
示したように、フォーカシング方向のほぼ中央部に形成
されている段付きのガイド部５ｂの幅が一定となるよう
に、その両端は、例えば止め板８とネジ９で固定されて
いる。ガイド５のガイド部５ｂの幅が小である側がガイ
ド面５ａであり、このガイド面５ａと対向する側には、
このガイド面５ａと対向する第一の主面４ａとこれに平
行である第二の主面４ｂとを有するベース板４が配設さ
れている。ベース板４の第二の主面４ｂには、トラッキ
ング方向に一対の第一の圧電素子６ａとフォーカシング
方向に一対の第二の圧電素子７ａが配設され、さらに第
一の圧電素子６ａと第二の圧電素子７ａとに接しないよ
うに光学ピックアップ装置２が接着剤あるいはネジ等に
より保持されている。そして、この光学ピックアップ装
置２には少なくとも対物レンズ３ａを具備した対物レン
ズ制御駆動装置３が構成されている。また、一対の第一
の圧電素子６ａに対応する位置の第一の主面４ａからは
ガイド５のガイド部５ｂを除くガイド面５ａと当接する
一対の第一の突起部６ｂが突設されており、この一対の
第一の圧電素子６ａと一対の第一の突起部６ｂとにより
第一の圧電アクチュエータ６が構成されている。さら
に、一対の第二の圧電素子７ａに対応する位置の第一の
主面４ａからはガイド５のガイド部５ｂを除くガイド面
５ａと当接する一対の第二の突起部７ｂが突設されてお
り、この一対の第二の圧電素子７ａと一対の第二の突起
部７ｂとにより第二の圧電アクチュエータ７が構成され
ている。さらにまた、図３に示したように、ベース板４
のトラッキング方向の一方の端の第一の主面４ａからは
段付きのガイド部５ｂに僅かな隙間を有して係合される
ガイド軸１０ａが突設されており、図４に示したよう
に、他方の端の第一の主面４ａからは段付きのガイド部
５ｂとの隙間を大にして係合されるサブガイド軸１０ｂ
が突設されている。

【００１２】そして、光学ピックアップ装置２を構成す
る受光素子で検出されたトラッキングエラー信号に基づ
く信号を第一の圧電アクチュエータ６の第一の圧電素子
６ａに供給すれば、ベース板４の第二の主面４ｂに保持
された少なくとも対物レンズ制御駆動装置３を、ガイド
５のガイド部５ｂに係合するガイド軸１０ａでトラッキ
ング方向に案内する送り制御駆動を行うことができる。
また、例えば発光ダイオードとこの発光ダイオードのト
ラッキング方向近傍に配設された一対のフォトダイオー
ドで構成されたチルト検出手段で検出されたチルトエラ
ー信号に基づく信号を第二の圧電アクチュエータ７の第
二の圧電素子７ａに供給すれば、ベース板４の第二の主
面４ｂに保持された少なくとも対物レンズ制御駆動装置
３を、ガイド５のガイド部５ｂに係合するガイド軸１０
ａを回動中心にして回動するチルト制御駆動を行うこと
ができる。この場合、回動範囲はガイド５のガイド部５
ｂに係合されたサブガイド軸１０ｂにより制限される。

【００１３】

【発明の効果】本発明の光記録再生装置によれば、少な
くとも対物レンズ制御駆動装置のトラッキング方向の送
り制御駆動手段とチルト制御駆動手段とを圧電アクチュ
エータを用いて一体的に構成すれば、これらの小型化を
図ることができ、結果的に光記録再生装置の小型化を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の光記録再生装置の概略平面図であ
る。

【図２】 図１においてＡ方向からベース板及びガイド
をみた概略Ａ矢視図である。

【図３】 図２における概略Ｂ−Ｂ断面図である。

【図４】 図２における概略Ｃ−Ｃ断面図である。

【図５】 従来の光記録再生装置の概略構成図である。

【符号の説明】

１…光記録媒体、２…光学ピックアップ装置、３…対物
レンズ制御駆動装置、３ａ…対物レンズ、４…ベース
板、４ａ…第一の主面、４ｂ…第二の主面、５…ガイ
ド、５ａ…ガイド面、５ｂ…ガイド部、５ｃ…回動中
心、６…第一の圧電アクチュエータ、６ａ…第一の圧電
素子、６ｂ…第一の突起部、７…第二の圧電アクチュエ
ータ、７ａ…第二の圧電素子、７ｂ…第二の突起部、８
…止め板、９…ネジ、１０ａ…ガイド軸、１０ｂ…サブ
ガイド軸、１１…スピンドルモータ、１２…チルトモー
タ、１３…発光ダイオード、１４ａ，１４ｂ…フォトダ
イオード、１５…コンパレータ、１６…ドライバ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源である半導体レーザと、 前記半導体レーザから出射されたレーザ光を光記録媒体
   に集光する対物レンズと、 前記対物レンズを、少なくとも前記光記録媒体のフォー
   カシング方向に制御駆動する対物レンズ制御駆動装置
   と、 少なくとも前記対物レンズ制御駆動装置を前記光記録媒
   体のトラッキング方向に制御駆動する送り制御駆動手段
   と、 前記光記録媒体の信号記録面の垂直軸と前記対物レンズ
   で集光される前記レーザ光の光軸とを一致させるチルト
   制御駆動手段とを有する光記録再生装置において、 前記送り制御駆動手段が、 前記トラッキング方向に延設され、前記フォーカシング
   方向と平行なガイド面と、前記ガイド面の前記トラッキ
   ング方向に形成されたガイド部とを有するガイドと、 前記ガイド面に対向する側に配設され、前記ガイド面と
   対向する第一の主面と前記第一の主面と平行である第二
   の主面とを有するベース板と、 前記第二の主面の前記トラッキング方向に配設された一
   対の第一の圧電素子と、前記第一の圧電素子と対応した
   位置の前記第一の主面から、前記ガイド部以外の前記ガ
   イド面と当接するように突設された一対の第一の突起部
   とで構成される第一の圧電アクチュエータとを有し、 前記チルト制御駆動手段が、 前記第二の主面の前記フォーカシング方向に配設された
   一対の第二の圧電素子と、前記第二の圧電素子と対応し
   た位置の前記第一の主面から、前記ガイド部以外の前記
   ガイド面と当接するように突設された一対の第二の突起
   部とで構成される第二の圧電アクチュエータとを有し、 前記ガイド部に係合されるとともに、前記ガイド部に沿
   って案内されるガイド軸を前記第一の主面から突設し、 前記第二の主面に、少なくとも前記対物レンズ制御駆動
   装置を保持し、 前記第一の圧電アクチュエータの駆動により、前記対物
   レンズ制御駆動装置の前記ガイド部に沿う送り制御駆動
   を行うとともに、 前記第二の圧電アクチュエータの駆動により、前記対物
   レンズ制御駆動装置を前記ガイド軸を中心にして回動さ
   せてチルト制御駆動を行うことを特徴とする光記録再生
   装置。