本発明は、球面収差補正機能を有する光ヘッドおよび光ディスクドライブ技術に関する。
本技術分野の背景技術として、特許文献1、2は、ミラーの曲率を変化させて球面収差を補正する光ヘッドが記載されている。これらの公報には、ミラーの曲率を変化させて球面収差を補正する光ヘッドが記載されている。
特開2005−141876号公報(第7項、図1、図2)
特開2006−127591号公報(第7項、図1、図5)
近年CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)などの光ディスクがある。光ディスクの板厚誤差で発生する球面収差は、NAの4乗に比例し、波長に反比例して増大することが知られている。DVDの5倍の容量を持つBDを再生する光ヘッドでは、高いNA(0.85)の対物レンズと、波長405nmの短波長のレーザ光源が必要であるため、板厚誤差による球面収差が発生しやすい。球面収差は、光ヘッドの読み取り性能を劣化させるため、光ヘッドは球面収差を補正する機能を有している。
通常の光ヘッドでは光ヘッド内の所定レンズを光ビームの進行方向に駆動させ、対物レンズへ入射する光ビームの発散角度を変化させることで、球面収差を補正している。しかしレンズを駆動するのに、光ヘッドの容量に対して大きいステッピングモータなどのレンズ駆動装置を光ヘッド内に配備するため、小型化が困難である。また、光軸とレンズ中心を完全に一致させて移動させレンズを移動させないと、光ディスク上の集光スポットが動いてしまいトラッキングサーボ中に球面収差補正ができない。しかし、レンズ駆動時に部品のガタや、取り付け誤差などにより光軸とレンズ中心とを完全に一致させることは非常に困難である。
そこで、レンズを駆動する手段以外に、ミラーの曲率を圧電素子の伸縮を利用して変化させる曲率可変ミラーを用いて、光ビームの発散角度を変化させ球面収差を補正する手段が考えられている。このような曲率可変ミラーは、ステッピングモータなどのレンズ駆動装置を必要としないので、小型化が有利である。また、光軸と曲率可変ミラーの中心は常に一致しているため、トラッキングサーボ中に球面収差補正することが可能になる。
特許文献1、2では、その曲率可変ミラーをいわゆる立ち上げミラーに代用して用いる光学系が記載されているが、45度で反射させる立ち上げミラーの曲率を単に変えてしまうと、非対称性のため、光ビームの発散角度を変えるのと同時に非点収差やコマ収差が発生してしまう。つまり板厚誤差に起因する球面収差を補正したにもかかわらず、他の収差が逆に増大し読み取り性能を改善することができない。また、特許文献2には非対称に曲率可変ミラーを配置すると記載されているが、単に非対称に配置しただけでは、45度反射の非対称性による非点収差、コマ収差を完全に排除することはできない。
本発明は、球面収差を補正することができる光ヘッドおよび光ディスクドライブを提供することを目的とする。
上記目的は、その一例として特許請求の範囲に記載の構成により達成できる。
本発明によれば、球面収差を補正することができる光ヘッドおよび光ディスクドライブを提供できる。
以下、図を用いて詳細に説明する。
本発明における実施例1について図を用いて詳細に説明する。ここでは、光ディスクドライブに搭載する光ヘッドにおいて、曲率可変ミラーを用いて球面収差を補正する構成について説明する。実施例1の光ヘッドは、例えば、BDの記録や再生をする光ヘッドに応用できるものである。
図1は実施例1における光ヘッドの構成を示す概略図である。
レーザ光源101から光ビームが発散光として出射される。光ディスクの記録または再生に一般的に用いられる半導体レーザをレーザ光源として使用することを想定としている。半導体レーザは直線偏光の光ビームを発散光として出射するのが一般的であり、レーザ光源101は紙面と平行な方向の直線偏光の光ビームを発散光として出射することを想定している。なお、レーザ光源101から出射された光ビームの進路を破線120にて図示している。また、レーザ光源101から出射した光ビームの偏光状態を実線121にて図示している。
レーザ光源101から出射した光ビームは、その偏光状態が紙面と平行なので、偏光ビームスプリッタ102を通過する。次に光ビームは1/4波長板103を通過し円偏光に変換される。円偏光に変換された光ビームは、曲率可変ミラー001に入射する。曲率可変ミラーは、光ビームの進行方向とは反対方向に光ビームを反射する機能と、反射した光ビームを所定の出射角度に変換する機能とを有する光学素子である。曲率可変ミラーで反射した光ビームを入射した方向と異なる方向に反射させた場合(例えば特許文献1のような構成)、曲率を変化させ出射角度を変換すると、非点収差やコマ収差が発生してしまう。そこで、本発明では、入射した方向と反対方向に光ビームが反射するように曲率可変ミラーを配置している。
曲率可変ミラー001を反射したあと光ビームは再び1/4波長板103を通過する。この時、光ビームは円偏光から、紙面と直交した方向の偏光に変換される。次に光ビームは再び偏光ビームスプリッタ102に入射するが、紙面と直交した方向の偏光に変換されたため、今回は偏光ビームスプリッタ102を反射し、コリメートレンズ104に入射する。光ビームはコリメートレンズ104によって略平行な光ビームに変換される。
コリメートレンズ104を進行した光ビームは1/4波長板105に入射し再び円偏光に変換される。1/4波長板105を進行した光ビームは対物レンズ106に入射し、光ディスク107へ集光照射される。なお、対物レンズ106はアクチュエータ(図示なし)に搭載され、トラッキングやフォーカシングなどの制御に用いられる。
光ディスク107で反射した光ビームは、対物レンズ106を経て、再び1/4波長板105に入射し紙面と平行な方向の直線偏光に変換される。その後光ビームは、紙面と平行な方向の直線偏光のため、コリメートレンズ104、偏光ビームスプリッタ102、偏光ビームスプリッタ108を通過し1/4波長板により円偏光に変換される。
円偏光に変換された光ビームは、曲率可変ミラー002で反射し、再び1/4波長板109に入射し紙面と直交した方向の直線偏光に変換される。
光ビームは再び偏光ビームスプリッタ108に入射するが、紙面と直交した方向の偏光に変換されたため、今回は偏光ビームスプリッタ102を反射し、検出レンズ110を経て光検出器(以下PD:Photo Detector)111に到達する。検出レンズ110は円柱レンズと球面レンズから構成されており、光ビームには検出レンズ110を透過すると、約45方向に所定の非点収差が与えられ、非点収差方式によるFES(Focusing Error Signal)の検出に使用される。この検出レンズ110は非点収差の方向を任意の方向に回転させると同時にPD111上での集光スポットの大きさを決める働きがある。PD111に導かれた光ビームは、光ディスクに記録されている情報信号の検出と、TES(Tracking Error Signal)およびFESなど光ディスク上に照射された光スポットの位置制御信号の検出などに使用される。
なお、レーザ光源101から光ディスク107までの光路のことを往路、光ディスクからPD111までの光路を復路とする。
さて、BDのように高NA(0.85)の対物レンズと、短波長(405nm)の半導体レーザを必要とする光ディスクの記録または再生には、前述したように光ディスクの板厚誤差により発生する球面収差を補正する機能が必要である。球面収差を補正するには、対物レンズに入射する光ビームを平行から弱発散、弱収束にする手段が一般的であり、本実施例の光ヘッドでは、対物レンズに入射する光ビームを平行から弱発散、弱収束にする手段として、曲率可変ミラー001を有している。
曲率可変ミラー001の反射面の曲率をレーザ光源側へ凸となるように変化させると、レーザ光源から出射した光ビームの発散光の出射角度を大きくすることができ、コリメートレンズ104に入射した光ビームは平行から、弱発散の光ビームに変換させることができる。
逆に、曲率可変ミラー001の反射面の曲率をレーザ光源側から凹となるように変化させると、レーザ光源から出射した光ビームの発散光の出射角度を小さくすることができ、コリメートレンズ104に入射した光ビームは平行から、弱収束の光ビームに変換させることができる。
このように曲率可変ミラー001の反射面の曲率を変化させ、対物レンズに入射する光ビームを平行から弱発散、弱収束に変換させることで球面収差補正を実現できる。
ここで、曲率可変ミラー001の反射面の曲率を変化させると、復路の光ビームにも影響が及ぶ。つまり、曲率可変ミラー001の反射面の曲率をレーザ光源側へ凸となるように変化させると、PD111へ入射する光ビームの集光位置がPD111の前方へずれることになる。このため、本実施例の光ヘッドでは、復路に曲率可変ミラー002を配置し、曲率可変ミラー001と同じく曲率可変ミラー002の反射面の曲率を凸となるように変化させることで、PD111へ入射する光ビームの集光位置が変わらないようにすることが出来る。
さて、曲率可変ミラー001の曲率の変化量に対する曲率可変ミラー002の曲率の変化量は、曲率可変ミラー001、002の配置位置によって一意的に決定する。そこで曲率可変ミラー001の変化させた曲率に応じて、曲率可変ミラー002の曲率を変化させることで、PD111へ入光する光ビームの集光位置を一定に保つことが出来る。
上述したように本実施例の光ヘッドでは、光ビームを出射するレーザ光源と、光ビームを光ディスクへ集光する対物レンズと、光ディスクを反射した光ビームから光ディスク上の情報を検出するPDとを少なくとも備えさせ、光ビームの進行方向とは反対方向に反射する機能と、反射した光ビームを所定の出射角度に変換する機能とを有する曲率可変ミラーを少なくとも2個備えさせる。
また、レーザ光源から出射した光ビームが対物レンズへ到達する間の光路を第1の光路とし、光ディスクを反射した光ビームがPDへ到達する間の光路を第2の光路とすると、
曲率可変ミラーは第1と第2の光路に少なくとも1個ずつ配置させる。
または、光ビームを出射するレーザ光源と、光ビームを光ディスクへ集光する対物レンズと、光ディスクを反射した光ビームから光ディスク上の情報を検出するPDと、
光ビームの進行方向とは反対方向に反射する機能と、反射した光ビームを所定の出射角度に変換する機能とを有する第1および第2の曲率可変ミラーと、光ビームの偏光状態を直線偏光から円偏光に変換する第1、第2および第3の波長板と、所定方向の直線偏光の光ビームを透過し、該光ビームの直線偏光と直行する方向の直線偏光の光ビームを反射する第1および第2の偏光ビームスプリッタとを少なくとも備えさせ。レーザ光源から出射した光ビームは、第1の偏光ビームスプリッタ、第1の波長板、第1の曲率可変ミラー、第1の波長板、第1の偏光ビームスプリッタ、第2の波長版、対物レンズの順に光ディスクへ到達させ、光ディスクを反射した光ビームは、対物レンズ、第2の波長版、第2の偏光ビームスプリッタ、第3の波長版、第2の曲率可変ミラー、第3の波長版、第2の偏光ビームスプリッタの順にPDへ到達させる。
このように配置することで、球面収差を補正することができる。また従来あるレンズを光軸方向へ駆動させて球面収差を補正する方式に比べ光ヘッドを小型化できる。
これは、通常の光ヘッドで用いられているレンズを光ビームの進行方向に駆動させる手段に比べ、曲率可変ミラーを配置する場合、光ヘッドの容量に対して大きいステッピングモータなどのレンズ駆動装置を光ヘッド内に必要としないためである。
次に図2を用いて曲率可変ミラーについて説明する。図2は図1の曲率可変ミラー001、002の構成を示す図であり、図2Aは正面図、図2Bは側面図である。光ビームを反射する反射板201、印加電圧によって伸縮する圧電素子202、反射板201と圧電素子202を支持するステー203、204、温度センサ205から構成されている。
圧電素子202は、円形形状をしており、電圧を印加すると円の中心から放射状に伸縮するようにする。また、円形形状で板厚の薄い反射板201を、圧電素子202と中心を一致させるように貼り付ける。同様に、円形形状のステー203も圧電素子202と中心を一致させるように貼り付ける。このようにすると、圧電素子202に電圧が印加されて円の中心から放射状に伸縮したとき、圧電素子202に貼り付けられたステー203を支点として対称に反射板を凹凸に変形させることができる。
例えば、圧電素子202が伸びるように電圧を印加した場合、圧電素子202から反射板201に引張り応力が発生するため、反射板201の曲率が凹に変化することになる。
ステー204はステー203と固定されており、図2Bに示したように反射面202を覆うような形状にすると良い。これにより、光ヘッドに曲率変形ミラーを取り付けるまでの工程で反射板201、圧電素子202を傷つけないように保護することができる。
また、反射板201を薄型とすることで、圧電素子202の伸縮によって発生する応力による曲率の変化量を大きく取ることができる。この理由から、反射板の厚みは薄型にすると良い。
なお、圧電素子202は、ユニモルフ構造を形成するように反射板201の裏面に円形状に付着させ、材料として強誘電体膜たとえばPZTセラミックスやポリフッカビリニデン(PVDF)のような圧電高分子等を用いることで実現できる。
また、曲率可変ミラーを実現するため、圧電素子を使用することを想定する場合、曲率可変ミラー内に温度センサ205を搭載すると良い。圧電素子は一般的に周辺の温度により伸縮する温度特性をもつものである。このため、温度センサ205からの温度をモニタし、周辺温度が変わった場合、その変化分に応じて電圧を印加すると安定して反射板の曲率を制御することが可能となる。
次に図3を用いて曲率可変ミラーで反射した光ビームの発散角について説明する。図3Aは、反射後の光ビーム出射角度を入射角度よりも小さく制御する場合、図3Bは、反射後の光ビーム出射角度を入射角度と等しく制御する場合、図3Cは、反射後の光ビーム出射角度を入射角度よりも大きく制御する場合を示したものである。
図3Aのように圧電素子202が伸びるように電圧を印加した場合、圧電素子202から反射板201に引張り応力が発生するため、反射板201の曲率が凹に変化することになる。このため、入射角度θ0で入射する光ビームは、凹面で反射するため、反射後の出射角度がθ1のように小さくなる。
図3Bのように圧電素子202を平面になるように電圧を印加した場合、反射板201の曲率は無限大、すなわち、普通の平行な反射面となる。このため、入射角度θ0で入射する光ビームは、反射後の出射角度がθ0と同じになる。
図3Cのように圧電素子202が縮むように電圧を印加した場合、圧電素子202から反射板201に圧縮応力が発生するため、反射板201の曲率が凸に変化することになる。このため、入射角度θ0で入射する光ビームは、凸面で反射するため、反射後の出射角度がθ2のように大きくなる。
以上のように圧電素子202の伸縮を利用することで反射後の出射角度を変化させることで、球面収差を補正することができる。
なお、特許文献1のように曲率可変ミラーを45度反射で用いず、図3で示したように入射光ビームの進行方向と反対方向に光ビームが反射するよう曲率可変ミラーを配置することで、ほぼ対称に出射角度を変えられるため、非点収差やコマ収差が発生することなく球面収差のみを補正することができるという効果も得られる。
また、光軸と曲率可変ミラーの中心は常に一致しているため、トラッキングサーボ中に球面収差補正することが可能になる効果も得られる。
本実施例では、曲率可変ミラーを実現するため、圧電素子を用いることを想定しているが、圧電素子を用いることに限定されることなく、例えば、気体や液体などの圧力変化を利用し、反射面の曲率を変化させる曲率可変ミラーであってもなんら構わない。
本発明における実施例2について図を用いて詳細に説明する。ここでは、実施例1の光ヘッドの変形例について説明する。実施例2では、波長の異なるレーザ光源を必要とする2種類の光ディスクに対応する光ヘッドについて説明する。例えば、BD、DVDの記録や再生をする2メディア対応光ヘッドに応用できるものである。
図4は実施例2における光ヘッドの構成を示す概略図である。実施例2の光ヘッドでは、レーザ光源101と異なる波長のレーザ光源401を搭載しているところが、実施例1と異なる。図4において、図1の光ヘッドと同じ光学部品には、同じ番号を記してある。
実施例1の光ディスク107と異なる光ディスク407を記録、または再生する光学系について説明する。レーザ光源401から光ビームが発散光として出射される。光ディスクの記録または再生に一般的に用いられる半導体レーザをレーザ光源として使用することを想定としている。半導体レーザは直線偏光の光ビームを発散光として出射するのが一般的であり、レーザ光源401は紙面と平行な方向の直線偏光の光ビームを発散光として出射することを想定している。なお、レーザ光源401から出射された光ビームの進路を長破線402にて図示している。
レーザ光源401から出射した光ビームは、1/2波長板403により紙面と直交な偏光状態に変換され、偏光ビームスプリッタ404に入射する。光ビームは紙面と直交な偏光状態なので、偏光ビームスプリッタ404を反射する。次に光ビームは、出射偏光選択素子405に入射する。出射偏光選択素子405は、出射する光ビームの偏光を、入射した光ビームの偏光と同じ方向の偏光状態に維持するか、または入射した光ビームの偏光と直交する方向の偏光状態に変換するかを選択できる光学素子であり、例えば、液晶などで実現することができるが、液晶による出射偏光選択素子は一般的な技術なので、詳細の説明は省略する。
また、1/2波長板を出し入れ、または回転させる機構においても、偏光選択素子は実現できる。つまり入射した光ビームの偏光と直交する方向の偏光状態に変換するかを選択できる光学素子であれば構わない。
但し、波長板を移動させるような機構は大型になるので、液晶による偏光選択素子を用いた方が光ヘッドを小型にできる。
さて、出射偏光選択素子405には、紙面と直交な偏光の光ビームが入射するが、出射偏光選択素子405により光ビームは紙面と平行な偏光に変換させる。その後光ビームは偏光ビームスプリッタ102に入射するが、その偏光状態が紙面と平行な方向の偏光であるため、偏光ビームスプリッタ102から光ディスク407までは、実施例1と同様の光路を進行する。ここで実施例1と違い、異なる波長の光ディスクに対応するため、波長によってNAが異なる回折型特殊対物レンズ406を搭載すると良い。
光ディスク407を反射した光ビームの進路、すなわち光ディスク407からPD111までも実施例1と同様に進行する。
次に、実施例1と同じ光ディスク107を記録、または再生する光学系について説明する。レーザ光源101から出射した光ビームは、紙面と平行な方向の直線偏光の光ビームなので、偏光ビームスプリッタ404を通過し、出射偏光選択素子405に入射する。出射偏光選択素子405では、出射する光ビームの偏光を紙面と平行な偏光を選択させる。つまりそのまま出射偏光選択素子405を透過させる。このように出射偏光選択素子405を使用することで、その後光ビームは実施例1とほぼ同じ光路を進行することになる。
つまり、出射偏光選択素子405を搭載することで、簡単に波長の異なるレーザ光源を必要とする2種類の光ディスクに対応する光ヘッドが実現できる。
なお、2個のレーザを用いPDを共通化する場合、従来技術ではPD上の焦点ずれを補正するためレーザ光源の光軸方向の位置調整が困難であった。しかし曲率可変ミラー002を制御することでPD111上の焦点ずれが個々に補正できるので、レーザ光源の光軸方向の位置調整がある程度雑であっても良い。つまり光ヘッドの組み立ても簡単になる。
本発明における実施例3について図を用いて詳細に説明する。実施例3では、光ディスクの板厚、対物レンズのNAが異なるが、波長の同じレーザ光源を必要とする2種類の光ディスクに対応する光ヘッドについて説明する。例えば、BDとHDDVD(High Definition DVD)記録や再生をする光ヘッドに応用できるものである。
図5は実施例3における光ヘッドの構成を示す概略図である。
まず、光ディスク512を記録、または再生する時の光学系について説明する。
レーザ光源501から光ビームが発散光として出射される。レーザ光源501は紙面と平行な方向の直線偏光の光ビームを発散光として出射することを想定している。なお、レーザ光源501から出射された光ビームの進路を破線502にて図示している。
レーザ光源501から出射した光ビームは、1/2波長板503にて紙面と直交した方向の偏光に変換される。次に光ビームは、その偏光状態が紙面と直交平行なので、偏光ビームスプリッタ504を反射し、1/4波長板103を通過し円偏光に変換される。円偏光に変換された光ビームは、曲率可変ミラー506に入射する。曲率可変ミラー506は、前述したように光ビームの進行方向とは反対方向に光ビームを反射する機能と、反射した光ビームを所定の出射角度に変換する機能とを有する光学素子である。曲率可変ミラー506を反射したあと光ビームは再び1/4波長板505を経て、偏光ビームスプリッタ504に進行する。この時、光ビームは1/4波長板505にて円偏光から、紙面と平行な方向の偏光に変換されるため、偏光ビームスプリッタ504を今回は透過する。
偏光ビームスプリッタ504を通過した光ビームは出射偏光選択素子507に入射する。出射偏光選択素子507は、出射する光ビームの偏光を、入射した光ビームの偏光と同じ方向の偏光状態に維持するか、または入射した光ビームの偏光と直交する方向の偏光状態に変換するかを選択できる光学素子であり、光ディスク512に対応する光学系では、紙面と平行な方向の偏光を選択するように制御する。つまり、出射偏光選択素子507には、紙面と平行な偏光の光ビームが入射するので、その偏光状態がそのまま出射偏光選択素子507から出射する。
次に光ビームは紙面と平行な偏光なので、偏光ビームスプリッタ508を通過し、コリメートレンズ509によって略平行な光ビームに変換される。
コリメートレンズ509を進行した光ビームは1/4波長板510に入射し再び円偏光に変換される。1/4波長板510を進行した光ビームは対物レンズ511に入射し、光ディスク512へ集光照射される。なお、対物レンズ517はアクチュエータ(図示なし)に搭載され、トラッキングやフォーカシングなどの制御に用いられる。
光ディスク517で反射した光ビームは、対物レンズ511を経て、再び1/4波長板510に入射し紙面と直交した方向の直線偏光に変換される。その後光ビームは、紙面と直交した方向の直線偏光のため、コリメートレンズ509を経て、偏光ビームスプリッタ508を反射し、出射偏光選択素子513に入射する。出射偏光選択素子513も、出射する光ビームの偏光を、入射した光ビームの偏光と同じ方向の偏光状態に維持するか、または入射した光ビームの偏光と直交する方向の偏光状態に変換するかを選択できる光学素子であり、この出射偏光選択素子513をここでは、入射偏光によらず常に紙面と平行な方向の偏光を選択するように制御させる。つまり、出射偏光選択素子513には、紙面と直交した偏光の光ビームが入射するが、その偏光状態が紙面と平行な方向に変換され、出射偏光選択素子513から出射する。
次に光ビームは、偏光ビームスプリッタ514を通過し、1/4波長板515により三度円偏光に変換される。
円偏光に変換された光ビームは、曲率可変ミラー516で反射し、再び1/4波長板515に入射し紙面と直交した方向の直線偏光に変換される。
光ビームは再び偏光ビームスプリッタ514に入射するが、紙面と直交した方向の偏光のため、今回は偏光ビームスプリッタ514を反射し、検出レンズ517を経てPD518に到達する。検出レンズ517は円柱レンズと球面レンズから構成されており、光ビームには検出レンズ517を透過すると、約45方向に所定の非点収差が与えられ、非点収差方式によるFESの検出に使用される。この検出レンズ517は非点収差の方向を任意の方向に回転させると同時にPD518上での集光スポットの大きさを決める働きがある。PD518に導かれた光ビームは、光ディスクに記録されている情報信号の検出と、TESおよびFESなど光ディスク上に照射された光スポットの位置制御信号の検出などに使用される。
上述したような光学系において、曲率可変ミラー506の反射面の曲率を変化させることで実施例1同様に球面収差補正を実現できる。
また、曲率可変ミラー516を配置し、曲率可変ミラー506と連動させて曲率を制御することで、PD518へ入光する光ビームの集光位置を一定に保つことが出来る。
次に、光ディスク523を記録、または再生する時の光学系について説明する。光ディスク523に対応するためには、光ディスク512と同じ波長が必要だが、光ディスクの板厚、対物レンズのNAが異なる。つまり、光ディスク523に対応するには対物レンズ511とは異なる対物レンズ522が必要であり、また、コリメートレンズ509とも異なるコリメートレンズ520が必要である場合を想定している。
レーザ光源501から出射偏光選択素子507までの光ビームの進行は、光ディスク512のときと同じなので説明を省略する。光ディスク523に対応する光学系では、紙面と直交した方向の偏光を選択するように制御する。つまり、出射偏光選択素子507には、紙面と平行な偏光の光ビームが入射するのが、紙面と直交した方向の偏光が出射偏光選択素子507から出射する。
次に光ビームは紙面と直交した偏光なので、偏光ビームスプリッタ508を反射し、反射ミラー519を経てコリメートレンズ520によって略平行な光ビームに変換される。
コリメートレンズ520を進行した光ビームは1/4波長板521に入射し円偏光に変換される。1/4波長板521を進行した光ビームは対物レンズ522に入射し、光ディスク523へ集光照射される。なお、対物レンズ522は対物レンズ512と同じアクチュエータか、または異なるアクチュエータ(図示なし)に搭載され、トラッキングやフォーカシングなどの制御に用いられる。同じアクチュエータの場合、小型化ができる。異なるアクチュエータの場合、大型にはなるが、ヨーイングやローリングなどがないためアクチュエータが作製し易い。
光ディスク523で反射した光ビームは、対物レンズ522を経て、再び1/4波長板521に入射し紙面と直交した方向の直線偏光に変換される。その後光ビームは、紙面と平行な方向の直線偏光のため、コリメートレンズ520、反射ミラー519を経て、偏光ビームスプリッタ508を透過し、出射偏光選択素子513に入射する。出射偏光選択素子513は、前述したように入射偏光によらず常に紙面と平行な方向の偏光を選択するように制御させるため、紙面と平行な偏光の光ビームが入射するとその偏光状態がそのまま維持されて出射偏光選択素子513から出射する。
出射偏光選択素子513からPD518まで光ビームの進行は、光ディスク512のときとまた同じなので説明を省略する。
上述したような光学系において、曲率可変ミラー506の反射面の曲率を変化させることで光ディスク523の板厚誤差による球面収差補正を実現できる。
また、曲率可変ミラー516を配置し、曲率可変ミラー506と連動させて曲率を制御することで、PD518へ入光する光ビームの集光位置を一定に保つことが出来る。つまり、PD518を光ディスク512、523の両方で共通化できる。
また、上述したような光学系とすることで、光ディスクの板厚、対物レンズのNAが異なるが、波長の同じレーザ光源を必要とする2種類の光ディスクに対応する光ヘッドを実現できる。
本発明における実施例4について図を用いて詳細に説明する。ここでは、実施例3の光ヘッドの変形例について説明する。実施例4では、光ディスクの板厚、対物レンズのNAが異なるが、波長の同じレーザ光源を必要とする2種類の光ディスクと、そのレーザ光源とは波長の異なるレーザ光源を必要とする1種類の光ディスク、つまり3種類の光ディスクに対応する光ヘッドについて説明する。例えば、BDとHD DVDとDVDの記録や再生をする光ヘッドに応用できるものである。
図6は実施例4における光ヘッドの構成を示す概略図である。実施例4の光ヘッドでは、レーザ光源501と異なる波長のレーザ光源601を搭載しているところが、実施例3と異なる。図6において、図5の光ヘッドと同じ光学部品には、同じ番号を記してある。
実施例3の光ディスク512、523と異なる光ディスク607を記録、または再生する光学系について説明する。
レーザ光源601から光ビームが発散光として出射される。レーザ光源601は紙面と平行な方向の直線偏光の光ビームを発散光として出射することを想定している。なお、レーザ光源602から出射された光ビームの進路を長破線02にて図示している。
レーザ光源601から出射した光ビームは、1/2波長板603により紙面と直交な偏光状態に変換され、偏光ビームスプリッタ604に入射する。光ビームは紙面と直交な偏光状態なので、偏光ビームスプリッタ604を反射する。次に光ビームは、出射偏光選択素子605に入射する。出射偏光選択素子605は、出射する光ビームの偏光を、入射した光ビームの偏光と同じ方向の偏光状態に維持するか、または入射した光ビームの偏光と直交する方向の偏光状態に変換するかを選択できる光学素子である。
さて、出射偏光選択素子605には、紙面と直交な偏光の光ビームが入射するが、出射偏光選択素子605により光ビームは紙面と直交した偏光に変換させる。その後光ビームは偏光ビームスプリッタ502に入射し、光ディスク607までは、実施例3の光ディスク523の光学系と同様の光路を進行する。ここで実施例3と違い、異なる波長の光ディスクに対応するため、波長によってNAが異なる回折型特殊対物レンズ606を搭載すると良い。
光ディスク607を反射した光ビームの進路、すなわち光ディスク607からPD518までも実施例3の光ディスク523の光学系と同様の光路を進行する。
次に、実施例3と同じ光ディスク512,513を記録、または再生する光学系について説明する。レーザ光源501から出射した光ビームは、紙面と平行な方向の直線偏光の光ビームなので、偏光ビームスプリッタ604を通過し、出射偏光選択素子605に入射する。出射偏光選択素子605では、出射する光ビームの偏光を紙面と直交した偏光を選択させる。つまり出射偏光選択素子605を透過することで偏光が紙面と直行した方向の偏光に変換される。このように出射偏光選択素子605を使用することで、その後光ビームは実施例3と同じ光路を進行することになる。
つまり、出射偏光選択素子605を搭載することで、簡単にレーザ光源501と異なる波長のレーザ光源601を必要とする光ディスク601に対応する光ヘッドが実現できる。
なお、2個のレーザを用いPDを共通化する場合、従来技術ではレーザ光源の光軸方向の位置精度が光ヘッドの性能を左右していた。しかし曲率可変ミラー506を搭載することで往路の球面収差は補正でき、かつ曲率可変ミラー513を制御することでPD518上の焦点ずれも補正できるので、簡単にPDを共通化することもできる。
以上説明したように、曲率可変ミラーと出射偏光選択素子を搭載することで、簡単に、光ディスクの板厚、対物レンズのNAが異なるが、波長の同じレーザ光源を必要とする2種類の光ディスクと、そのレーザ光源とは波長の異なるレーザ光源を必要とする1種類の光ディスク、つまり3種類の光ディスクに対応する光ヘッドを実現できる。また、対応できる光ディスクが増えた時に、光学部品を新たに追加する点数が少ないので、小型化に有利な構成であるといえる。
実施例5では、実施例1で説明した光ヘッドを搭載した、光ディスクドライブ701について説明する。
図7に実施例1の光ヘッド702を搭載した光ディスクドライブ701の概略回路構成のブロック図を示す。
まず、再生処理について説明する。ホスト717は例えばパソコンなどの光ディスクドライブを用いる情報家電装置のことを意味している。ホスト717から光ディスク107の情報を再生するという指示が光ディスクドライブ701内のコントロール回路709へ入力されると、コントロール回路709は、スピンドルモータ駆動回路715を駆動し、スピンドルを駆動することで光ディスク107の回転を開始する。
次にコントロール回路709はレーザ光源制御回路711を駆動し、レーザ光源101を再生パワーで点灯させる。
次にコントロール回路709はアクチュエータ駆動回路710を駆動させ、光ヘッド702内のアクチュエータを高さ方向に駆動させる。光ヘッド702のPD111から検出された信号は、トラッキングエラー信号生成回路703、フォーカシングエラー信号生成回路704、温度差検出回路705、情報信号再生回路706に送られる。まず、コントロール回路709は、フォーカシングエラー信号生成回路704から生成されたFESの振幅をモニタしながら、曲率可変ミラー001、002を駆動する曲率駆動回路1(712)、2(713)、を駆動し球面収差補正することでFESの振幅が最大になるようにその曲率駆動回路1(712)、2(713)を連動させて制御する。
このとき曲率駆動回路1(712)、2(713)を連動させることで、短時間にFESの振幅最大点を探索できる。つまり、曲率可変ミラー001、002を連動させないと、PD111上の焦点位置がずれるため、FESの振幅の変化が球面収差を補正した効果によるものか、PD111上の焦点位置がずれたことによるものか判断するのに時間がかかってしまう。
また、圧電素子などを想定した曲率可変ミラーでは、ステッピングモータなどを使用した従来の球面収差補正機構よりも応答速度が早いため探索時間の短縮できる効果が得られる。コントロール回路709はFESの振幅最大点検索完了後にフォーカシングを開始する。
次にコントロール回路709は、トラッキングエラー信号生成回路703から生成されたTESの振幅をモニタしながら、曲率駆動回路1(712)、2(713)、を駆動し球面収差補正することでTESの振幅が最大になるようにその曲率駆動回路1(712)、2(713)を連動させて制御する。ここでは、FESの振幅最大を検索するより、より高精密に曲率可変ミラーの曲率を制御させる。コントロール回路709はTESの振幅最大点検索完了後にトラッキングを開始する。
次にコントロール回路709は、情報信号再生回路706から生成された再生信号の振幅をモニタしながら、曲率駆動回路1(712)、2(713)、を駆動し球面収差補正することで再生信号の振幅最大もしくはジッタ最小になるようにその曲率駆動回路1(712)、2(713)を連動させて制御する。ここでは最小分解能で曲率可変ミラーの曲率を制御させる。探索終了後コントロール回路709は球面収差補正を終了させる。コントロール回路709は球面収差が補正された再生信号をホスト717へ出力する。
このようにFES、TES、再生信号をモニタしながら、曲率駆動回路1(712)、2(713)をフィードバック制御することで短時間の球面収差補正が実現できる。
なお、コントロール回路709はアクセス制御回路714を駆動し所定の半径位置に光ヘッド702を移動させるためローディングモータを駆動する機能も有する。
上記のように光ディスクドライブ701回路を駆動させることで、ホスト717は所望の再生情報を獲ることができる。
さて、ホスト717から光ディスク107へ情報を記録するという指示がコントロール回路709へ入力されると、上記再生のときと同様の動作を行い、レーザ光源101を点灯させ光ビームを光ディスク107へ集光照射させる。
次にホスト717から記録する記録情報がコントロール回路を介して記録情報信号変換回路708へ入力され、記録情報信号変換回路708で記録信号に変換される。この記録信号はコントロール回路709に送られる。コントロール回路709は、レーザ光源制御回路711を駆動させレーザ光源のパワー制御を行い、光ディスク107に記録信号を記録する。なお、この際、コントロール回路709はアクセス制御回路714とスピンドルモータ駆動回路715を駆動し、記録信号に応じ光ヘッド702のアクセス制御や、光ディスク107の回転制御なども行われる。
上記のように光ディスクドライブ701の回路を駆動させることで、ホストから受けた記録情報を光ディスク107へ記録することができる。
また、レーザ光源101のパワーを変化させると、波長変化により色収差が発生するが、この色収差を補正するため、曲率可変ミラー001、002を制御しても良い。この時、あらかじめ、レーザ光源101のパワーによる波長変化と色収差の発生量のデータを光ディスクドライブ内のメモリー(図示無し)に保存しておいて、そのデータに基づきレーザ光源101のパワー変化による色収差補正をフィードフォワード的に制御すると効果的である。
従来の色収差補正には、たとえば、透過率の悪い回折型のレンズなどを搭載する必要があったが、曲率可変ミラーを用いる手段により、光学系の透過効率を向上することもできる。
また、曲率可変ミラー001、002の周辺温度が変化したとき温度差検出回路705から温度差信号を生成して、常に曲率可変ミラー001、002を曲率駆動回路1(712)、2(713)、にて制御するようにコントロール回路709を駆動させる。これにより、温度変化があっても安定して、曲率可変ミラーによる球面収差補正を実現できる。
前記2個の曲率可変ミラーの曲率を変換する2個の曲率制御回路を備え、
前記2個の曲率駆動回路は、前記2個の曲率可変ミラーの曲率を所定比率に基づき連動させて制御するコントロール回路を備えさせる。
本実施例の光ディスクドライブは2個の曲率可変ミラーの曲率を変換する2個の曲率制御回路を備え、2個の曲率駆動回路は、前記2個の曲率可変ミラーの曲率を連動させて制御するコントロール回路を備えさせることで、PD上の焦点ずれが無い状態で球面収差を補正することができる。
また、PDから検出された信号からTESを生成するトラッキングエラー信号生成回路と、FESを生成するフォーカシングエラー信号生成回路と、光ディスクの情報信号を生成する情報信号生成回路とを少なくとも備え、FES、TESおよび情報信号の信号振幅が大きくなるように曲率制御回路をフィードバック制御するコントロール回路を備えさせることで、光ディスクの板厚誤差に起因する球面収差を良好に補正できる。
また光ディスクに情報を記録するためレーザ光源から出射する光ビームのパワーを制御するレーザ光源駆動回路とそのレーザ光源駆動回路からのレーザ光源の制御信号と連動させて曲率制御回路をフィードフォワード制御するコントロール回路を備えさせることで、レーザ光源のパワー変動に起因する色収差を補正することも可能になる。
実施例1における光ヘッドの構成を説明する概略図
実施例1において曲率可変ミラーの構成を説明する概略図
実施例1において曲率可変ミラーの動作を説明する概略図
実施例2における光ヘッドの構成を説明する概略図
実施例3における光ヘッドの構成を説明する概略図
実施例4における光ヘッドの構成を説明する概略図
実施例5における光ディスクドライブの構成を説明する概略図
符号の説明
001、002…曲率可変ミラー、101…レーザ光源、102.108…偏光ビームスプリッタ、103、105、109…1/4波長板、106…対物レンズ、107…光ディスク、111…PD