JPH11120432A - 自動販売装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種類の商品を販売する自動販売装置におい
て、購入する商品の指定を確実に行なえるようにする。 【解決手段】 購入する商品とその数量とを指定する指
定キー４２を有して指定された商品と数量とを特定する
注文票を発行する複数個の注文票発行部４３を所定間隔
をもって配置する。この注文票発行部４３から発行され
た注文票を読取部４７で読み取り、この読取部４７での
読み取り結果に応じた金額が入金手段による入金された
ことを条件として商品販売手段を実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、多種類の商品を販
売できる大型の自動販売装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動販売装置としては、ジュース
やタバコ等の特定種類の商品のみを販売する小型のもの
が広く普及している。これに対し、多種類の商品を販売
できる大型の自動販売装置についても様々な提案がなさ
れている。このような大型の自動販売装置は、例えば、
特開昭５０−７９３９８号公報、特開昭５０−７００９
７号公報、特開昭５２−１２８１９９号公報、実開昭５
３−２１５９６号公報、特開昭５２−３８２９６号公
報、及び、特開平４−１８４５９５号公報等に開示され
ている。

【０００３】大型の自動販売装置では、商品を陳列する
複数段の商品陳列棚と、商品陳列棚から所望の商品を取
り出す構造と、取り出された商品を商品取出口まで搬送
する構造とを基本的な共通の構造として備えている。上
記各公報では、取り出された商品を商品取出口まで搬送
する構造として、ベルトコンベアによる構造（特開昭５
０−７９３９８号公報）と、バケットによる構造（特開
昭５０−７００９７号公報、特開昭５２−１２８１９９
号公報、実開昭５３−２１５９６号公報）と、その両方
を組み合わせたような構造（特開昭５２−３８２９６号
公報、特開平４−１８４５９５号公報）とが開示されて
いる。

【０００４】また、大型の自動販売装置では、購入する
商品の指定を、陳列されている各商品に付けられている
番号をテンキーで入力操作することにより行なうものが
知られている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】購入する商品の指定を
テンキーで入力操作するようにした自動販売装置では、
自動販売装置の大型化に伴って取り扱う商品の数が増え
ると、複数種類の商品を購入しようとする顧客にとって
それらの各商品の番号を全て覚えることは容易でない。
このため、複数種類の商品を２度以上に分けて購入する
場合が生じ、煩雑である。また、テンキーを入力操作す
るときに購入したい商品の番号を忘れてしまい、その商
品の購入を忘れる場合もある。

【０００６】そこで本発明は、購入したい複数種類の商
品の指定を確実に、しかも、簡単に行なえるようにした
自動販売装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明の自
動販売装置は、複数個の商品を手前下がりの傾斜状態で
保持する複数個の商品収納部が上下左右のマトリクス状
に配列されて形成された商品陳列棚と、前記商品収納部
のそれぞれに設けられ、商品の自由落下を阻止する商品
保持位置と商品の自由落下を許容する商品保持解除位置
とに進退自在に位置するストッパと、前記ストッパを前
記商品保持位置に付勢するストッパ付勢部と、押圧力を
受けて前記ストッパを商品保持解除位置に変位させるス
トッパ変位部とを備える商品落下機構と、前記商品収納
部からの商品落下位置と商品取出口とに商品受取用のバ
ケットを搬送するバケット搬送手段と、前記バケットに
設けられて前記商品落下機構の前記ストッパ変位部に押
圧力を付与する押圧手段と、前記商品陳列棚と前記商品
落下機構と前記前記バケット搬送手段とを覆い前記商品
取出口を露出させる前面パネルと、購入する商品とその
数量とを指定する指定キーを有して指定された商品と数
量とを特定する注文票を発行する所定間隔をもって配置
された複数個の注文票発行部と、注文票の内容を読み取
る読取部と、入金を受け付ける入金手段と、前記バケッ
ト搬送手段による前記バケットの搬送と前記押圧手段に
よる前記ストッパの前記商品保持解除位置への変位とを
実行させ、前記読取部により読み取られた商品をその商
品に応じた金額の前記入金手段による入金を条件として
前記商品取出口まで搬送させる商品販売手段と、を備え
る。

【０００８】従って、注文票発行部において指定キーを
操作して購入する商品とその数量とを指定すると、指定
された商品とその数量とを特定した注文票が発行され
る。そこで、この注文票の内容を読取部で読み取り、読
取部で読み取られた読み取り結果に応じた金額を入金手
段で受け付けることにより商品販売手段が実行される。
この商品販売手段の実行により、指定された商品の商品
落下位置にバケットが搬送され、このバケット内に指定
された商品が落下し、落下した商品を保持したバケット
が商品取出口まで搬送される。注文票発行部は所定間隔
をもって複数個配置されているので、購入したい商品を
見ることができる位置に配置されている注文票発行部に
おいて購入したい商品を見ながら注文票発行部の指定キ
ーを操作することにより、複数種類の商品の指定を確実
に、しかも、簡単に行なえる。

【０００９】請求項２記載の発明の自動販売装置は、複
数個の商品が収納された複数個の商品収納部を有する商
品陳列棚と、前記商品収納部に収納された商品を落下さ
せる商品落下機構と、前記商品収納部からの商品落下位
置と商品取出口とに商品受取用のバケットを搬送するバ
ケット搬送手段と、前記商品陳列棚と前記商品落下機構
と前記前記バケット搬送手段とを覆い前記商品取出口を
露出させる前面パネルと、購入する商品とその数量とを
指定する指定キーを有して指定された商品と数量とを特
定する注文票を発行する所定間隔をもって配置された複
数個の注文票発行部と、注文票の内容を読み取る読取部
と、入金を受け付ける入金手段と、前記バケット搬送手
段による前記バケットの搬送と商品落下機構による商品
の落下とを実行させ、前記読取部により読み取られた商
品をその商品に応じた金額の前記入金手段による入金を
条件として前記商品取出口まで搬送させる商品販売手段
と、を備える。

【００１０】従って、注文票発行部において指定キーを
操作して購入する商品とその数量とを指定すると、指定
された商品とその数量とを特定した注文票が発行され
る。そこで、この注文票の内容を読取部で読み取り、読
取部で読み取られた読み取り結果に応じた金額を入金手
段で受け付けることにより商品販売手段が実行される。
この商品販売手段の実行により、指定された商品の商品
落下位置にバケットが搬送され、このバケット内に指定
された商品が落下し、落下した商品を保持したバケット
が商品取出口まで搬送される。注文票発行部は所定間隔
をもって複数個配置されているので、購入したい商品を
見ることができる位置に配置されている注文票発行部に
おいて購入したい商品を見ながら注文票発行部の指定キ
ーを操作することにより、複数種類の商品の指定を確実
に、しかも、簡単に行なえる。

【００１１】請求項３記載の発明の自動販売装置は、請
求項１又は２記載の発明の自動販売装置において、注文
票発行部は、購入する商品とその数量とを特定するバー
コードを印刷した注文票を発行するプリンタである。

【００１２】従って、プリンタの指定キーを操作して購
入する商品とその数量とを指定すると、購入する商品と
その数量とを特定するバーコードを印刷した注文票がプ
リンタから発行される。この注文票のバーコードを読取
部で読み取り、読み取り結果に応じた金額を入金手段で
受け付けることにより商品販売手段が実行される。

【００１３】請求項４記載の発明の自動販売装置は、複
数個の商品を手前下がりの傾斜状態で保持する複数個の
商品収納部が上下左右のマトリクス状に配列されて形成
された商品陳列棚と、前記商品収納部のそれぞれに設け
られ、商品の自由落下を阻止する商品保持位置と商品の
自由落下を許容する商品保持解除位置とに進退自在に位
置するストッパと、前記ストッパを前記商品保持位置に
付勢するストッパ付勢部と、押圧力を受けて前記ストッ
パを商品保持解除位置に変位させるストッパ変位部とを
備える商品落下機構と、前記商品収納部からの商品落下
位置と商品取出口とに商品受取用のバケットを搬送する
バケット搬送手段と、前記バケットに設けられて前記商
品落下機構の前記ストッパ変位部に押圧力を付与する押
圧手段と、前記商品陳列棚と前記商品落下機構と前記前
記バケット搬送手段とを覆い前記商品取出口を露出させ
る前面パネルと、購入する商品とその数量とを指定する
指定キーと、指定された商品と数量との注文データを送
信する送信機構とを有して所定間隔をもって配置された
複数個の注文入力部と、前記送信機構から送信された注
文データを各顧客別にファイルする注文ファイルと、こ
の注文ファイルにファイルされた注文データを各顧客別
に呼び出す呼び出し手段と、前記バケット搬送手段によ
る前記バケットの搬送と前記押圧手段による前記ストッ
パの前記商品保持解除位置への変位とを実行させ、前記
呼び出し手段で呼び出された注文データの商品をその商
品に応じた金額の前記入金手段による入金を条件として
前記商品取出口まで搬送させる商品販売手段と、を備え
る。

【００１４】従って、注文入力部において指定キーを操
作して購入する商品とその数量とを指定すると、指定さ
れた商品とその数量との注文データが送信機構により送
信され、注文ファイルに各顧客別にファイルされる。こ
の注文ファイルにファイルされた自己の注文データを各
顧客が呼び出し、呼び出した注文データの商品に応じた
金額を入金手段で受け付けることにより商品販売手段が
実行される。この商品販売手段の実行により、指定され
た商品の商品落下位置にバケットが搬送され、このバケ
ット内に指定された商品が落下し、落下した商品を保持
したバケットを商品取出口まで搬送される。注文入力部
は所定間隔をもって複数個配置されているので、購入し
たい商品を見ることができる位置に配置されている注文
入力部において購入したい商品を見ながら注文入力部の
指定キーを操作することにより、複数種類の商品の指定
を確実に、しかも、簡単に行なえる。

【００１５】請求項５記載の発明は、複数個の商品が収
納された複数個の商品収納部を有する商品陳列棚と、前
記商品収納部に収納された商品を落下させる商品落下機
構と、前記商品収納部からの商品落下位置と商品取出口
とに商品受取用のバケットを搬送するバケット搬送手段
と、前記商品陳列棚と前記商品落下機構と前記前記バケ
ット搬送手段とを覆い前記商品取出口を露出させる前面
パネルと、購入する商品とその数量とを指定する指定キ
ーと、指定された商品と数量との注文データを送信する
送信機構とを有して所定間隔をもって配置された複数個
の注文入力部と、前記送信機構から送信された注文デー
タを各顧客別にファイルする注文ファイルと、この注文
ファイルにファイルされた注文データを各顧客別に呼び
出す呼び出し手段と、前記バケット搬送手段による前記
バケットの搬送と前記押圧手段による前記ストッパの前
記商品保持解除位置への変位とを実行させ、前記呼び出
し手段で呼び出された注文データの商品をその商品に応
じた金額の前記入金手段による入金を条件として前記商
品取出口まで搬送させる商品販売手段と、を備える。

【００１６】従って、注文入力部において指定キーを操
作して購入する商品とその数量とを指定すると、指定さ
れた商品とその数量との注文データが送信機構により送
信され、注文ファイルに各顧客別にファイルされる。こ
の注文ファイルにファイルされた自己の注文データを各
顧客が呼び出し、呼び出した注文データの商品に応じた
金額を入金手段で受け付けることにより商品販売手段が
実行される。この商品販売手段の実行により、指定され
た商品の商品落下位置にバケットが搬送され、このバケ
ット内に指定された商品が落下し、落下した商品を保持
したバケットを商品取出口まで搬送される。注文入力部
は所定間隔をもって複数個配置されているので、購入し
たい商品を見ることができる位置に配置されている注文
入力部において購入したい商品を見ながら注文入力部の
指定キーを操作することにより、複数種類の商品の指定
を確実に、しかも、簡単に行なえる。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の実施の第一の形態を図１
ないし図７に基づいて説明する。図１は自動販売装置全
体の外観を示す正面図、図２はその縦断側面図である。
図３は商品落下機構を示す縦断側面図で、（ａ）は商品
を落下させずに保持している状態、（ｂ）は商品の保持
状態を解除して１個の商品を落下させた状態である。図
４はバケットを搬送するための構造を原理的に示す斜視
図である。図５はバケット搬送体のバケットレールへの
取付状態を示す縦断側面図である。図６はバケットの側
面図である。図７は注文票を発行するプリンタを示す斜
視図である。

【００１８】本実施の形態の自動販売装置は、図１に示
すような外観構成を有する。つまり、室内の三方の壁面
１にガラスやプラスチックス等で形成した前面パネルと
しての透明板２が床面Ｂ側に設置した下部レール部材３
と天井面側に設置した上部レール部材４とによりスライ
ド自在に保持して設けられている（図２参照）。この透
明板２の奥には、図２に示すように、多種類多数個の商
品Ａ（図３参照）を収納陳列する商品陳列棚５と、各商
品Ａを取り出すためのバケット６を搬送移動させるバケ
ット搬送手段７とが設置されている。また、中央の商品
陳列棚５の中央位置には、各種の操作を受け付けて所定
の情報を表示する操作表示部８が配置されている。

【００１９】そこで、本自動販売装置は、透明板２越し
に見える商品陳列棚５の商品Ａの番号（後述する商品収
納部の番号）を顧客が操作表示部８で指定すると、操作
表示部８での入金を条件として、指定された商品Ａの位
置までバケット６を移動させ、商品陳列棚５の商品Ａを
落下させてバケット６に収納保持させ、このバケット６
を操作表示部８の下方に配置された商品取出口ＰＵまで
移動させ、これによって商品Ａの提供を可能にする、と
いう基本動作を行なう。このような基本動作の実行を可
能にする構成を以下に説明する。

【００２０】室内における三方の壁面１の前面部には商
品陳列棚５が配列されており、これらの商品陳列棚５は
横幅を所定寸法ごとに仕切られた多数の商品収納部９を
有する。これらの商品収納部９は、上下左右方向にマト
リクス状に配列されており、それぞれが手前下がりとな
るように傾斜させて設けられている。

【００２１】ここで、商品陳列棚５の構造を図２に基づ
いて説明する。壁面１に略接する前方位置には複数本の
後部フレーム１０が立設され、隣合う後部フレーム１０
間には水平に配列された複数本の支持フレーム１１が上
下に配列され固定されている。壁面１から所定寸法離間
した前方位置には複数本の前部フレーム１２が立設さ
れ、これらの前部フレーム１２には上下方向に沿って多
数の角度調節孔１３が形成されている。そして、商品陳
列棚５の後端部に形成された引掛部１４が支持フレーム
１１に回動自在に引っ掛けられ、商品陳列棚５の前部が
いずれかの角度調節孔１３に着脱自在に係止された支持
片（図示せず）に支持されている。商品陳列棚５におけ
る商品を陳列する領域は、仕切板１６によって複数に仕
切られており、これによって前記商品収納部９が形成さ
れている。仕切板１６は、この仕切板１６の下端縁に形
成した突起部（図示せず）を商品陳列棚５に形成したス
リット（図示せず）に係合させることにより着脱自在に
取付けられており、大きなサイズの商品を陳列する場合
には仕切板１６を必要な枚数だけ取外し、広い陳列幅を
確保する。また、商品陳列棚５の前端部には下向きに屈
曲させた目隠板１７が形成されている。この目隠板１７
の裏面側には、その目隠板１７の下方に位置する他の商
品陳列棚５に陳列されている商品を照明する蛍光ランプ
１８が取付けられている。なお、自動販売装置の背面部
となる壁面１には、必要に応じてカラーパネル等を貼付
けて美観を向上させる。

【００２２】次いで、商品陳列棚５の前端部の裏面側に
は、この商品陳列棚５に陳列されている商品を落下させ
る商品落下機構１９が取付けられている。この商品落下
機構１９は、各商品収納部９に一つずつ設けられてい
る。この商品落下機構１９は図２及び図３に示すよう
に、商品収納部９の底面に形成された長方形の開口２０
に臨んで配置された長方形の回動板２１と、この回動板
２１を回動自在に支持する支軸２２と、回動板２１の下
端側端部に形成されたストッパである下部ストッパ２３
と、回動板２１の上端側端部に形成された上部ストッパ
２４と、回動板２１の裏面に固定されて下方向きに突出
したリンク２５と、一端がリンク２５の長穴２６に連結
されて他端が前記目隠板１７を貫通して突出したストッ
パ変位部２７と、前記回動板２１を図３（ａ）に示すよ
うに下部ストッパ２３が商品Ａを保持する位置に付勢す
るストッパ付勢部であるスプリング（図示せず）とによ
り構成されている。

【００２３】図３（ａ）は商品収納部９に収納された商
品Ａ，Ａ１，Ａ２，Ａ３，……を落下させずに保持して
いる状態であり、回動板２１は商品収納部９の底面と面
一となる位置へ回動し、下部ストッパ２３が商品収納部
９の底面より上方へ突出した商品保持位置へ回動して商
品Ａ，Ａ１，Ａ２，Ａ３，……を保持している。図３
（ｂ）は商品Ａ，Ａ１，Ａ２，Ａ３，……の保持状態を
解除して最下位の１個の商品Ａを落下させた状態であ
る。この商品落下時には、ストッパ変位部２７を押して
回動板２１を支軸２２の周りに回動させ、下部ストッパ
２３を商品収納部９の底面より下側に入り込ませた商品
保持解除位置へ回動させることにより商品Ａ，Ａ１，Ａ
２，Ａ３，……の保持状態を解除し、かつ、上部ストッ
パ２４を商品収納部９の底面より上方へ突出させて最下
位の商品Ａを押し上げることによりその商品Ａの落下を
助長する。なお、最下位の商品Ａが落下することにより
他の商品Ａ１，Ａ２，Ａ３……は商品収納部９内で所定
寸法滑り落ちるが、商品収納部９の底面より上方へ突出
している上部ストッパ２４に当たるため、２番目以降の
商品Ａ１，Ａ２，……が最下位の商品Ａと共に落下する
ことが阻止される。

【００２４】次いで、前記バケット搬送手段７の詳細を
図２、図４ないし図６に基づいて説明する。まず、商品
陳列棚５に対向配置された上下一対のバケットレール２
８が設けられ、このバケットレール２８に沿ってスライ
ド自在にバケット搬送体２９が取付けられ、バケット搬
送体２９には昇降自在に前記バケット６が取付けられて
いる。上方のバケットレール２８の側面には、タイミン
グベルト３０が貼付固定されている。バケット搬送体２
９には、前記タイミングベルト３０と噛み合う２個のギ
ヤ３１と、これらのギヤ３１と対向して上部バケットレ
ール２８を挾持するローラ３２と、バケットレール２８
の上面部に当接してバケット搬送体２９を吊り下げ保持
するローラ３３と、下方のバケットレール２８を挾持す
るローラ３４と、一方の前記ギヤ３１を駆動させるＸ軸
モータ３５とを有する。さらに、バケット搬送体２９に
は、バケット６を昇降駆動させるためのＹ軸モータ３６
とＹ軸ベルト搬送機構３７とが設けられている。

【００２５】前記バケット６には、このバケット６が所
定の商品受取位置へ移動したときに前記商品落下機構１
９のストッパ変位部２７を押圧する押圧手段であるアク
チュエータ３８とアクチュエータ駆動モータ３９とが取
付けられている。前記バケット６の底板６ａは開閉自在
であり、この底板６ａを開閉駆動させる底板駆動モータ
４０がバケット６に取付けられている。

【００２６】なお、Ｘ軸モータ３５、Ｙ軸モータ３６、
アクチュエータ駆動モータ３９、及び底板駆動モータ４
０の駆動制御は、操作表示部８に内蔵されたマイクロコ
ンピュータによってなされる。このマイクロコンピュー
タから各モータ３５，３６，３９，４０へのモータ制御
信号の伝達、及び、各モータ３５，３６，３９，４０へ
の駆動電力の供給は、上方のバケットレール２８に沿っ
て設けたトロリー線機構（図示せず）により行われる。

【００２７】前記透明板２は所定の横幅で仕切られてお
り、その仕切箇所には上下方向に延出したフレーム４１
が立設されている。これらのフレーム４１には、購入す
る商品とその数量とを指定する指定キー４２を備えた注
文票発行部であるプリンタ４３が取り付けられている。
このプリンタ４３は、上述した指定キー４２の他に、指
定した商品とその数量とを特定するバーコードを印字す
る印字ヘッド（図示せず）、バーコードが印字されるロ
ール紙を保持するロール紙保持機構（図示せず）、バー
コードが印字されたロール紙をカットするカッタ（図示
せず）、バーコードが印字されたロール紙を所定長さに
カットした注文票が発行される発行口４４、操作手順の
ガイダンスと指定キー４２で指定した商品とを表示する
表示部４５等が設けられている。

【００２８】次いで、前記操作表示部８について説明す
る。この操作表示部８は、マイクロコンピュータを内蔵
し、商品陳列棚５に陳列された商品の中から購入しよう
とする商品を指定するための指定キー４６と、前記プリ
ンタ４３から発行された注文票のバーコードを読み取る
読取部であるスキャナ４７と、紙幣投入口４８及び硬貨
投入口４９と、操作手順等を表示するガイダンス表示部
５０と、指定キー４６で指定した商品やスキャナ４７で
読み取った商品のリストや金額等を表示する指定商品表
示部５１とを備える。紙幣投入口４８及び硬貨投入口４
９から入金された紙幣や硬貨は、周知のＡＴＭマシーン
と同一の処理で入金処理を行ない、ここに入金手段が実
行される。そして、本実施の形態の自動販売装置では、
マイクロコンピュータの処理により実行される商品販売
手段が設けられている。

【００２９】この商品販売手段について詳しく説明す
る。この商品販売手段は、指定キー４６による商品の指
定又はスキャナ４７による指定商品の読み取りと入金手
段の実行とが行われた後、マイクロコンピュータのＣＰ
Ｕからの制御信号をＸ軸モータ３５を駆動するドライ
バ、Ｙ軸モータ３６を駆動するドライバ、アクチュエー
タ駆動モータ３９を駆動するドライバ、底板駆動モータ
４０を駆動するドライバに伝達し、各モータ３５，３
６，３９，４０を駆動させることにより行われる処理で
ある。最初に、Ｘ軸モータ３５とＹ軸モータ３６とを駆
動させ、バケット搬送体２９をバケットレール２８に沿
ってスライドさせるとともにバケット６を昇降させるこ
とにより、バケット６を指定された商品の商品収納部９
の商品落下位置へ移動させる。バケット６がその商品落
下位置へ移動した後に、アクチュエータ駆動モータ３９
を駆動させてアクチュエータ３８を回動させ、アクチュ
エータ３８でストッパ変位部２７を押圧し、下部ストッ
パ２３を商品保持解除位置へ移動させるとともに上部ス
トッパ２４を商品押上位置へ移動させ、指定された商品
を商品収納部９から落下させ、バケット６内に収納保持
する。指定された商品をバケット６内に収納保持した後
に、再びＸ軸モータ３５とＹ軸モータ３６とを駆動さ
せ、バケット６を商品取出口ＰＵの位置まで移動させ
る。バケット６が商品取出口ＰＵの位置まで移動した
後、底板駆動モータ４０を駆動してバケット６の底板６
ａを開き、収納保持した商品を商品取出口ＰＵに落下さ
せる。以上が、商品販売手段により実行される動作であ
る。

【００３０】なお、複数の商品が指定された場合には、
それらの商品をバケット６内に収納保持した後に、バケ
ット６が商品取出口ＰＵの位置に移動する。また、バケ
ット６内に一度に収納しきれない数の商品が指定された
場合には、バケット６は商品収納部９と商品取出口ＰＵ
との間を２回又はそれ以上の回数に分けて往復する。こ
のような構成において、この自動販売装置による商品販
売の一連の動作を説明する。まず、顧客が購入する商品
を指定する。この指定方法は２つあり、第一の方法は、
操作表示部８の指定キー４６を操作して商品を指定する
方法である。第二の方法は、プリンタ４３の指定キー４
２を操作して商品を指定し、指定した商品を特定するバ
ーコードが印刷された注文票をプリンタ４３から発行さ
せ、発行された注文票のバーコードを操作表示部８のス
キャナ４７で読み取る方法である。

【００３１】指定キー４６の操作により、又は、スキャ
ナ４７による注文票の読み取りにより購入する商品が指
定され、その商品に応じた金額が入金されると、商品販
売手段が実行される。この商品販売手段の実行内容は上
述したように、指定された商品が収納されている商品収
納部９の商品落下位置へバケット６を移動させ、商品落
下機構１９を作動させてその商品をバケット６内へ落下
させ、落下した商品を受け取ったバケット６を商品取出
口ＰＵへ移動させ、バケット６の底板６ａを開いてその
商品を商品取出口ＰＵへ落下させることである。そし
て、顧客が商品取出口ＰＵから商品を取り出すことによ
り商品販売の一連の動作が終了する。

【００３２】顧客が商品を購入する場合、購入する商品
が１〜２種類であれば、各顧客はそれらの商品の番号を
容易に覚えることができ、指定キー４６を操作すること
による商品の指定を容易に行なえる。

【００３３】しかし、多種類の商品を購入する場合に
は、それらの商品の番号を正しく覚えることは容易でな
い。このような場合には、購入する商品の番号をプリン
タ４３の指定キー４２を操作することにより指定し、そ
の商品のバーコードを印刷した注文票をプリンタ４３で
発行させ、この注文票のバーコードを操作表示部８のス
キャナ４７で読み取らせる。これにより、購入しようと
する商品を漏れなく確実に購入することができる。

【００３４】ここで、プリンタ４３は所定間隔をもって
複数個設けられており、１台のプリンタ４３において、
そのプリンタ４３の近くに位置する商品についてその商
品の番号を確認しつつ指定キー４２を操作することがで
きる。このため、操作表示部８の指定キー４６を操作し
て購入する商品を指定する場合に比べ、購入する商品の
指定を正確に、かつ、迅速に行なえる。

【００３５】なお、本実施の形態では、入金手段の実行
が現金の入金により行なわれる場合を例に挙げて説明し
たが、クレジットカードやプリペイドカード等により行
なわれる構造としてもよい。

【００３６】つぎに、本発明の実施の第二の形態を図８
に基づいて説明する。なお、本実施の形態の基本的な構
造はそのほとんどが図１ないし図６に示した実施の第一
の形態と同じであり、基本的な構造の部分については図
１ないし図６を援用して説明する。本実施の形態では、
注文票発行部であるプリンタ４３又はパンチカード発行
部に代えて複数個の注文入力部（図示せず）が設けられ
ている。注文入力部はフレーム４１に取り付けられてい
る。この注文入力部は、購入する商品とその数量と各顧
客が自己を特定する暗証ナンバーとを指定する指定キー
と、指定した商品とその数量と暗証ナンバーとからなる
注文データを操作表示部８に内蔵されたマイクロコンピ
ュータへ送信する送信機構とが設けられている。この送
信機構は、有線方式又は無線方式のいずれでもよい。

【００３７】操作表示部８のマイクロコンピュータ内に
は、送信機構から送信された注文データを各顧客別にフ
ァイルする注文ファイル５２が設けられている。また、
各顧客は、操作表示部８の指定キー４６をガイダンスに
従って操作することにより、注文ファイル５２にファイ
ルされている自己の注文データを呼び出すことができ、
ここに、呼び出し手段が実行される。

【００３８】このような構成において、商品を購入する
顧客が注文入力部で指定キーを操作し、購入する商品の
番号やその数量及び自己を特定する暗証ナンバー等から
なる注文データの入力を行なうと、この注文データは送
信機構により送信されて操作表示部８のマイクロコンピ
ュータ内の注文ファイル５２にファイルされる。

【００３９】注文入力部での注文データの入力が終了し
た顧客は、操作表示部８の前に行って指定キー４６を操
作することにより呼び出し手段を実行し、自己が注文し
た注文データを注文ファイル５２から呼び出す。そし
て、呼び出した指定商品に応じた金額を入金して商品販
売手段を実行させることにより、指定した商品の購入を
行なえる。

【００４０】注文ファイル５２にファイルされた注文デ
ータは、商品販売手段の実行後に、又は、商品販売手段
が実行されずに所定時間が経過した後に消去されるよう
にする。

【００４１】

【発明の効果】請求項１又は２記載の発明の自動販売装
置によれば、購入する商品と数量とを特定する注文票を
注文票発行部から発行させ、この注文票を読取部で読み
取り、その読み取り結果に応じて商品販売手段を実行さ
せることにより、複数種類の商品を購入する場合に、そ
れらの商品を洩れなく確実に、かつ、迅速に購入するこ
とができる。

【００４２】請求項３記載の発明によれば、請求項１又
は２記載の発明の自動販売装置において、注文票発行部
であるプリンタから購入する商品とその数量とを特定す
るバーコードを印刷した注文票が発行されるので、この
注文票のバーコードを読取部で読み取ることによりその
読み取り結果に応じて商品販売手段を実行させることが
できる。

【００４３】請求項４又は５記載の発明の自動販売装置
によれば、購入する商品と数量とを注文入力部で指定す
ると、注文入力部で指定した注文データが各顧客別に注
文ファイルにファイルされるので、この注文ファイルに
ファイルされた注文データを呼び出し手段で呼び出し、
呼び出した注文データに応じて商品販売手段を実行させ
ることにより、複数種類の商品を購入する場合に、それ
らの商品を洩れなく確実に、かつ、迅速に購入すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の第一の形態における自動販売装
置全体の外観を示す正面図である。

【図２】その縦断側面図である。

【図３】商品落下機構を示す縦断側面図で、（ａ）は商
品を落下させずに保持している状態、（ｂ）は商品の保
持状態を解除して１個の商品を落下させた状態である。

【図４】バケットを搬送するための構造を原理的に示す
斜視図である。

【図５】バケット搬送体のバケットレールへの取付状態
を示す縦断側面図である。

【図６】バケットの側面図である。

【図７】注文票発行部であるプリンタを示す斜視図であ
る。

【図８】本発明の実施の第二の形態における商品ファイ
ルのファイル内容を示す説明図である。

【符号の説明】

２ 前面パネル ５ 商品陳列棚 ６ バケット ６ａ 底板 ７ バケット搬送手段 ９ 商品収納部 １９ 商品落下機構 ２３ ストッパ ２７ ストッパ変位部 ３８，３９ 押圧手段 ４２ 指定キー ４３ プリンタ，注文票発行部 ４７ 読取部 ５２ 注文ファイル ＰＵ 商品取出口

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数個の商品を手前下がりの傾斜状態で
   保持する複数個の商品収納部が上下左右のマトリクス状
   に配列されて形成された商品陳列棚と、 前記商品収納部のそれぞれに設けられ、商品の自由落下
   を阻止する商品保持位置と商品の自由落下を許容する商
   品保持解除位置とに進退自在に位置するストッパと、前
   記ストッパを前記商品保持位置に付勢するストッパ付勢
   部と、押圧力を受けて前記ストッパを商品保持解除位置
   に変位させるストッパ変位部とを備える商品落下機構
   と、 前記商品収納部からの商品落下位置と商品取出口とに商
   品受取用のバケットを搬送するバケット搬送手段と、 前記バケットに設けられて前記商品落下機構の前記スト
   ッパ変位部に押圧力を付与する押圧手段と、 前記商品陳列棚と前記商品落下機構と前記前記バケット
   搬送手段とを覆い前記商品取出口を露出させる前面パネ
   ルと、 購入する商品とその数量とを指定する指定キーを有して
   指定された商品と数量とを特定する注文票を発行する所
   定間隔をもって配置された複数個の注文票発行部と、 注文票の内容を読み取る読取部と、 入金を受け付ける入金手段と、 前記バケット搬送手段による前記バケットの搬送と前記
   押圧手段による前記ストッパの前記商品保持解除位置へ
   の変位とを実行させ、前記読取部により読み取られた商
   品をその商品に応じた金額の前記入金手段による入金を
   条件として前記商品取出口まで搬送させる商品販売手段
   と、を備えることを特徴とする自動販売装置。
2. 【請求項２】 複数個の商品が収納された複数個の商品
   収納部を有する商品陳列棚と、 前記商品収納部に収納された商品を落下させる商品落下
   機構と、 前記商品収納部からの商品落下位置と商品取出口とに商
   品受取用のバケットを搬送するバケット搬送手段と、 前記商品陳列棚と前記商品落下機構と前記前記バケット
   搬送手段とを覆い前記商品取出口を露出させる前面パネ
   ルと、 購入する商品とその数量とを指定する指定キーを有して
   指定された商品と数量とを特定する注文票を発行する所
   定間隔をもって配置された複数個の注文票発行部と、 注文票の内容を読み取る読取部と、 入金を受け付ける入金手段と、 前記バケット搬送手段による前記バケットの搬送と商品
   落下機構による商品の落下とを実行させ、前記読取部に
   より読み取られた商品をその商品に応じた金額の前記入
   金手段による入金を条件として前記商品取出口まで搬送
   させる商品販売手段と、を備えることを特徴とする自動
   販売装置。
3. 【請求項３】 注文票発行部は、購入する商品とその数
   量とを特定するバーコードを印刷した注文票を発行する
   プリンタであることを特徴とする請求項１又は２記載の
   自動販売装置。
4. 【請求項４】 複数個の商品を手前下がりの傾斜状態で
   保持する複数個の商品収納部が上下左右のマトリクス状
   に配列されて形成された商品陳列棚と、 前記商品収納部のそれぞれに設けられ、商品の自由落下
   を阻止する商品保持位置と商品の自由落下を許容する商
   品保持解除位置とに進退自在に位置するストッパと、前
   記ストッパを前記商品保持位置に付勢するストッパ付勢
   部と、押圧力を受けて前記ストッパを商品保持解除位置
   に変位させるストッパ変位部とを備える商品落下機構
   と、 前記商品収納部からの商品落下位置と商品取出口とに商
   品受取用のバケットを搬送するバケット搬送手段と、 前記バケットに設けられて前記商品落下機構の前記スト
   ッパ変位部に押圧力を付与する押圧手段と、 前記商品陳列棚と前記商品落下機構と前記前記バケット
   搬送手段とを覆い前記商品取出口を露出させる前面パネ
   ルと、 購入する商品とその数量とを指定する指定キーと、指定
   された商品と数量との注文データを送信する送信機構と
   を有して所定間隔をもって配置された複数個の注文入力
   部と、 前記送信機構から送信された注文データを各顧客別にフ
   ァイルする注文ファイルと、 この注文ファイルにファイルされた注文データを各顧客
   別に呼び出す呼び出し手段と、 前記バケット搬送手段による前記バケットの搬送と前記
   押圧手段による前記ストッパの前記商品保持解除位置へ
   の変位とを実行させ、前記呼び出し手段で呼び出された
   注文データの商品をその商品に応じた金額の前記入金手
   段による入金を条件として前記商品取出口まで搬送させ
   る商品販売手段と、を備えることを特徴とする自動販売
   装置。
5. 【請求項５】 複数個の商品が収納された複数個の商
   品収納部を有する商品陳列棚と、 前記商品収納部に収納された商品を落下させる商品落下
   機構と、 前記商品収納部からの商品落下位置と商品取出口とに商
   品受取用のバケットを搬送するバケット搬送手段と、 前記商品陳列棚と前記商品落下機構と前記前記バケット
   搬送手段とを覆い前記商品取出口を露出させる前面パネ
   ルと、 購入する商品とその数量とを指定する指定キーと、指定
   された商品と数量との注文データを送信する送信機構と
   を有して所定間隔をもって配置された複数個の注文入力
   部と、 前記送信機構から送信された注文データを各顧客別にフ
   ァイルする注文ファイルと、 この注文ファイルにファイルされた注文データを各顧客
   別に呼び出す呼び出し手段と、 前記バケット搬送手段による前記バケットの搬送と前記
   押圧手段による前記ストッパの前記商品保持解除位置へ
   の変位とを実行させ、前記呼び出し手段で呼び出された
   注文データの商品をその商品に応じた金額の前記入金手
   段による入金を条件として前記商品取出口まで搬送させ
   る商品販売手段と、を備えることを特徴とする自動販売
   装置。