JPH11119588A - 画像形成装置の制御方法 - Google Patents

画像形成装置の制御方法

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JPH11119588A
JPH11119588A JP9299571A JP29957197A JPH11119588A JP H11119588 A JPH11119588 A JP H11119588A JP 9299571 A JP9299571 A JP 9299571A JP 29957197 A JP29957197 A JP 29957197A JP H11119588 A JPH11119588 A JP H11119588A
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JP
Japan
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image
heating
fixing
temperature
pressure roller
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JP9299571A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Sano
哲也 佐野
Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
Hideo Nanataki
秀夫 七瀧
Koichi Tanigawa
耕一 谷川
Takeshi Setoriyama
武 世取山
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着動作の休止期間に、回転加圧部材を、定
期的、あるいは持続的に回転させ加熱することにより、
良好な加熱定着処理が行え、高画質の画像形成物が得ら
れる画像形成装置の制御方法を提供すること。特にフィ
ルムの弾性層を厚く構成した場合や、ヒータ出力を小さ
くした場合、あるいは装置を高速化した場合であって
も、低温環境下の間欠プリント時に加圧ローラの加熱が
不十分であることに起因する定着不良等の不具合の発生
を防止し、高画質の画像形成物が得られる画像形成装置
の制御方法を提供すること。 【解決手段】加熱手段1と、該加熱手段1とニップ部n
を形成する回転加圧部材24とを有し、ニップ部n内
で、未定着トナー像tを担持した記録材Pを挟持搬送
し、加熱、定着させる像加熱定着装置10を有する画像
形成装置において、定着動作の休止期間に、回転加圧部
材を、定期的、あるいは持続的に回転させ加熱するこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置、静
電記録装置などの画像形成装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、複写機・プリンタ・ファックス
等の画像形成装置に具備させる、トナー画像を記録材
(画像担持体)に加熱定着させる像加熱装置(定着装
置)を例にして説明する。 画像形成装置において、電
子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス
等の適宜の画像形成プロセス手段部で記録材(転写材シ
ート・エレクトロファックスシート・静電記録紙・OH
Pシート・印刷用紙・フォーマット紙など)に転写方式
あるいは直接方式にて加熱溶融性の樹脂等よりなるトナ
ー(熱軟化性有色粉体)を用いて形成担持させた目的の
画像情報の未定着画像(トナー画像)を記録材面に永久
固着画像として加熱定着させる定着装置としては熱ロー
ラ方式の装置が広く用いられていた。近時はフィルム加
熱方式の装置が実用化されている。また電磁誘導加熱方
式の装置も提案されている。
【0003】a)熱ローラ方式の定着装置 これは、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧
接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転させ、該
ローラ対の相互圧接部である定着(加熱)ニップ部に画
像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた記録材
を導入して挟持搬送させて、定着ローラの熱と、定着ニ
ップ部の加圧力にて未定着トナー画像を記録材面に熱圧
定着させるものである。
【0004】定着ローラは、一般に、アルミニウムの中
空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源とし
てのハロゲンランプを挿入配設してあり、ハロゲンラン
プの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持さ
れるようにハロゲンランプへの通電が制御されて温調さ
れる。
【0005】特に、最大4層のトナー画像層を十分に加
熱溶融させて混色させる能力を要求される、フルカラー
の画像形成を行なう画像形成装置の定着装置としては、
記録材とトナー層との界面まで十分に加熱しないと定着
不良が発生するので、定着ローラの芯金を高い熱容量を
有するものにし、またその芯金外周にトナー画像を包み
込んで均一に溶融するためのゴム弾性層を具備させ、そ
のゴム弾性層を介してトナー画像の加熱を行なってい
る。また加圧ローラ内にも熱源を具備させて加圧ローラ
も加熱・温調する構成にしたものもある。
【0006】b)フィルム加熱方式の定着装置 フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特開昭63−3
13182号公報・特開平2−157878号公報・特
開平4−44075号公報・特開平4−204980号
公報等に提案されている。
【0007】即ち、加熱体としての一般にセラミックヒ
ータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フ
ィルム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成さ
せ、該ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定
着すべき未定着トナー画像を形成担持させた記録材を導
入してフィルムと一緒に挟持搬送させることでニップ部
においてセラミックヒータの熱をフィルムを介して記録
材に与え、またニップ部の加圧力にて未定着トナー画像
を記録材面に熱圧定着させるものである。 このフィル
ム加熱方式の定着装置は、セラミックヒータ及びフィル
ムとして低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの
装置を構成することができ、画像形成装置の画像形成実
行時のみ熱源としてのセラミックヒータに通電して所定
の定着温度に発熱させた状態にすればよく、画像形成装
置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間
が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電
力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。
【0008】c)電磁誘導加熱方式の定着装置 特公平5−9027号公報では、磁束により定着ローラ
に渦電流を発生させ、ジュール熱によって該定着ローラ
を発熱させて被加熱材を加熱する装置が提案されてい
る。
【0009】該装置では、渦電流の発生を利用すること
で、発熱位置をトナーに近くすることができ、ハロゲン
ランプを用いた熱ローラよりも消費エネルギーの効率ア
ップが達成できる。さらに、特開平7−114276号
公報では、より一層の熱効率の向上のために、薄いフィ
ルムに渦電流を発生させて発熱させ、加熱を行う方式の
定着装置が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記像加熱装置におい
て、良好な定着性を確保しながら、より高速化、オンデ
ンマンド化を追求するためには、ある程度の加圧ローラ
の加熱が必要となる。そこで、例えば、熱ローラ方式の
像加熱装置の場合には、熱ローラによる加圧ローラの加
熱に時間がかかるため、加圧ローラ内にもヒータを設け
る等の対策が必要であり、構成上、あるいはコスト的に
も不利であった。
【0011】これに対し、フィルム方式の像加熱装置
は、発熱位置が加圧ローラに近いということもあって、
フィルムの加熱によって比較的速く加圧ローラも加熱す
ることが可能であり、新たに加圧ローラ内にヒータを設
けることなくオンデマンド化を実現することができると
いう特徴がある。
【0012】本発明はこの従来技術をさらに発展させた
ものである。
【0013】そこで、本発明は、定着動作の休止期間
に、回転加圧部材を、定期的、あるいは持続的に回転さ
せ加熱することにより、良好な加熱定着処理が行え、高
画質の画像形成物が得られる画像形成装置の制御方法の
提供を目的とする。
【0014】特にカラー画像形成装置において、フィル
ムの弾性層を厚く構成した場合や、ヒータ出力を小さく
した場合、あるいは装置を高速化した場合であっても、
低温環境下の間欠プリント時に加圧ローラの加熱が不十
分であることに起因する定着不良等の不具合の発生を防
止し、高画質の画像形成物が得られる画像形成装置の制
御方法の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
〔1〕加熱手段と、該加熱手段とニップ部を形成する回
転加圧部材とを有し、ニップ部内で、未定着トナー像を
担持した記録材を挟持搬送し、加熱、定着させる像加熱
定着装置を有する画像形成装置において、定着動作の休
止期間に、回転加圧部材を、定期的、あるいは持続的に
回転させ加熱することを特徴とする画像形成装置の制御
方法。
【0016】〔2〕加熱手段と、該加熱手段とニップ部
を形成する回転加圧部材とを有し、ニップ部内で、未定
着トナー像を担持した記録材を挟持搬送し、加熱、定着
させる像加熱定着装置を有する画像形成装置において、
定着が行われる第1の制御温度をT1、定着動作で記録
材が像加熱装置ニップ部に到達するまでの時間内にT1
まで上昇させることが可能である第2の制御温度をT2
としたとき、定着動作休止後、回転加圧部材の温度が第
1の制御温度T1から第2の制御温度T2になるまでの
時間以内に、回転加圧部材を回転させ加熱する制御を行
うことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【0017】〔3〕上記回転加圧部材を、定着動作休止
中、間欠的に回転駆動させることを特徴とする〔1〕又
は〔2〕に記載の画像形成装置の制御方法。
【0018】〔4〕上記回転加圧部材を、定着動作休止
中、定着動作速度より遅い速度で常に回転させておくこ
とを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の画像形成装置
の制御方法。
【0019】〔5〕加熱手段と、該加熱手段とニップ部
を形成する回転加圧部材とを有し、ニップ部内で、未定
着トナー像を担持した記録材を挟持搬送し、加熱、定着
させる像加熱装置を有する画像形成装置において、上記
回転加圧部材は温度検知部材を有し、定着動作休止中
に、該温度検知部材によって、加圧部材の温度を検知
し、加圧部材を常に設定温度以上に保持する制御を行う
ことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【0020】〔6〕像加熱装置の加熱手段が磁場発生手
段と電磁誘導発熱性部材を有し、電磁誘導発熱性部材に
磁場を作用させて発熱させ記録材を加熱することを特徴
とする〔1〕乃至〔5〕の何れか1項に記載の画像形成
装置の制御方法。
【0021】〔7〕加熱手段が回転体であることを特徴
とする〔1〕乃至〔6〕の何れか1項に記載の画像形成
装置の制御方法 〔8〕上記加熱手段と回転加圧部材との圧接力を、定着
動作休止中、定着動作中より小さくすることを特徴とす
る〔1〕乃至〔7〕の何れか1項に記載の画像形成装置
の制御方法。
【0022】〈作 用〉定着動作の休止期間に、回転加
圧部材を、定期的、あるいは持続的に回転させ加熱する
ことにより、該期間中に回転加圧部材の温度が低くなり
過ぎないようにし、良好な加熱定着処理が行えるように
している。
【0023】また、定着動作休止後、第1の制御温度T
1から第2の制御温度T2になるまでの時間以内に、回
転加圧部材を回転させ加熱する制御を行うことにより、
記録材が像加熱装置へ到達するまでに、回転加圧部材の
温度を確実に所要温度とすることができ、良好な加熱定
着処理が行えるようにしている。
【0024】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施形態例〉(図1〜図5) (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は電子写真カラープリンタである。
【0025】11は有機感光体やアモルファスシリコン
感光体でできた電子写真感光ドラム(像担持体)であ
り、矢示の時計方向に所定のプロセススピード(周速
度)で回転駆動される。
【0026】感光ドラム11はその回転過程で帯電ロー
ラ等の帯電装置12で所定の極性・電位の一様な帯電処
理を受ける。
【0027】次いでその帯電処理面にレーザー光学箱
(レーザースキャナー)13から出力されるレーザー光
13aによる、目的の画像情報の走査露光処理を受け
る。レーザー光学箱13は不図示の画像読取装置等の画
像信号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタ
ル画素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザー
光13aを出力して回転感光体ドラム面を走査露光する
もので、この走査露光により回転感光ドラム11面に走
査露光した目的画像情報に対応した静電潜像が形成され
る。13bはレーザー光学箱13からの出力レーザー光
13aを感光ドラム11の露光位置に偏向させるミラー
である。
【0028】フルカラーの画像形成(プリント)動作の
場合は、目的のフルカラー画像の第1の色分解成分画
像、例えばイエロー成分画像についての走査露光・潜像
形成がなされ、その潜像が4色カラー現像装置14のう
ちのイエロー現像器14Yの作動でイエロートナー画像
として現像される。そのイエロートナー画像は感光体ド
ラム11と中間転写体ドラム16との接触部(或は近接
部)である一次転写部t1において中間転写体ドラム1
6の面に転写される。中間転写体ドラム16面に対する
トナー画像転写後の回転感光体ドラム11面はクリーナ
17により転写残りトナー等の付着残留物の除去を受け
て清掃される。
【0029】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の、第2の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画
像、マゼンタ現像器14Mが作動)、第3の色分解成分
画像(例えばシアン成分画像、シアン現像器14Cが作
動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現
像器14BKが作動)の各色分解成分画像について順次
に実行され、中間転写体ドラム16面にイエロートナー
画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒トナ
ー画像の都合4色のトナー画像が順次重ねて転写され
て、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像
が合成形成される。
【0030】中間転写体ドラム16は、金属ドラム上に
中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、感光ド
ラム11に接触して或は近接して感光ドラム11と略同
じ周速度で矢示の反時計方向に回転駆動され、中間転写
体ドラム16の金属ドラムにバイアス電位を与えて感光
ドラム11との電位差で感光ドラム11側のトナー画像
を該中間転写体ドラム16面側に転写させる。
【0031】上記の回転中間転写体ドラム16面に合成
形成されたカラートナー画像は、該回転中間転写体ドラ
ム16と転写ローラ15との接触ニップ部である二次転
写部t2において、該二次転写部t2に不図示の給紙部
から所定のタイミングで送り込まれた記録材Pの面に転
写されていく。転写ローラ15は記録材Pの背面からト
ナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写体ドラム
16面側から記録材P側へ合成カラートナー画像を順次
に一括転写する。
【0032】二次転写部t2を通過した記録材Pは中間
転写体ドラム16の面から分離されて像加熱装置(定着
装置)10へ導入され、未定着トナー画像の加熱定着処
理を受けてカラー画像形成物として機外の不図示の排紙
トレーに排出される。この像加熱装置10については次
の(2)項で詳述する。
【0033】記録材Pに対するカラートナー画像転写後
の回転中間転写体ドラム16はクリーナ18により転写
残りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて清掃さ
れる。このクリーナ18は常時は中間転写体ドラム16
に非接触状態に保持されており、中間転写体ドラム16
から記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行
過程において中間転写体ドラム16に接触状態に保持さ
れる。
【0034】また転写ローラ15も常時は中間転写体ド
ラム16に非接触状態に保持されており、中間転写体ド
ラム16から記録材Pに対するカラートナー画像の二次
転写実行過程において中間転写体ドラム16に記録材P
を介して接触状態に保持される。
【0035】白黒画像などモノカラー画像のプリントモ
ードも実行できる。また両面画像プリントモード、或は
多重画像プリントモードも実行できる。
【0036】両面画像プリントモードの場合は、像加熱
装置10を出た1面目画像プリント済みの記録材Pは不
図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再び二次
転写部T2へ送り込まれて2面目に対するトナー画像転
写を受け、再度、像加熱装置10に導入されて2面に対
するトナー画像の定着処理を受けることで両面画像プリ
ントが出力される。
【0037】多重画像プリントモードの場合は、像加熱
装置10を出た1回目画像プリント済みの記録材Pは不
図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されずに再び二
次転写部t2へ送り込まれて1回目画像プリント済みの
面に2回目のトナー画像転写を受け、再度、像加熱装置
10に導入されて2回目のトナー画像の定着処理を受け
ることで多重画像プリントが出力される。
【0038】(2)像加熱装置10 A)装置の全体的概略構成 図2は本例の像加熱装置10の要部の横断面模型図、図
3は該装置10の正面模型図と制御系のブロック図であ
る。
【0039】本例の像加熱装置10は円筒状の電磁誘導
発熱性フィルムを用いた電磁誘導加熱方式・加圧ローラ
駆動方式の装置である。
【0040】1は加熱手段としての電磁誘導加熱アセン
ブリである。24は回転加圧部材としての加圧ローラで
ある。この電磁誘導加熱アセンブリ1と加圧ローラ24
とが相互圧接してニップ部nを形成している。
【0041】本例における加熱手段としての電磁誘導加
熱アセンブリ1は、回転体としての円筒状(エンドレス
状)の電磁誘導発熱性フィルム20(以下、定着フィル
ムと記す)、該定着フィルム20をルーズに外嵌させた
横断面略円筒状のフィルムガイド部材21、該フィルム
ガイド部材21に内蔵させた磁場発生手段としての高透
磁率コア22及び励磁コイル23、フィルムガイド保持
ステー25、加圧バネ26等から構成される。
【0042】a.定着フィルム20 本例における電磁誘導発熱性部材としての円筒状の定着
フィルム20は、図4にその層構成模型図を示したよう
に、ニッケル・鉄・強磁性SUS・ニッケル−コバルト
合金等といった強磁性の導電性部材から構成される厚さ
10〜100μmの電磁誘導発熱層20a(導電体層、
磁性体層、抵抗体層)と、その外面に積層したシリコン
ゴム・フッ素ゴム・フルオロシリコン等からなる厚さ1
00〜1000μmの弾性層20bと、トナーの分離性
を上げるために更にその外面に積層したフッ素樹脂(P
FA,PTFE,FEP等)・シリコーン樹脂・フルオ
ロシリコーンゴム・フッ素ゴム・シリコーンゴム等の離
型性かつ耐熱性のよい材料からなる厚さ1〜100μm
の離型層20cの3層複合構造のものである。この円筒
状の定着フィルム20において電磁誘導発熱層20aが
内面側であり、離型層20cが最外面側である。
【0043】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは記録材P上で大きな面積にわたってベタ画像が
形成される。この場合、記録材の凹凸あるいはトナー層
の凹凸に加熱面(離型層20c)が追従できないと加熱
ムラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に
光沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高
く、伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。上記の弾性
層20bは記録材の凹凸あるいはトナー層の凹凸に加熱
面が追従できるようにする働きをする。
【0044】b.フィルムガイド部材21 上記の円筒状定着フィルム20を円筒状の横長のフィル
ムガイド部材21にルーズに外嵌させてあるフィルムガ
イド部材21は下側と上側の横断面略半円弧状樋型の成
形部材21a・21bを重ね合わせることにより両者2
1a・21bで略円筒体を構成させてあり、これに外嵌
させた円筒状定着フィルム2の支持と定着フィルム回転
時の搬送安定性を図る役目をする。下側フィルムガイド
部材21aはニップ部nへの加圧、磁場発生手段として
の高透磁率コア22及び励磁コイル23を支持する役目
もしている。フィルムガイド部材21は磁束の通過を妨
げない絶縁性の部材であり、高い加重に耐えられる、耐
熱性のある材料が用いられる。例えば、フェノール樹
脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PP
S樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹脂、LC
P樹脂などを選択するとよい。
【0045】c.磁場発生手段22・23、フィルムガ
イド保持ステー25 磁場発生手段を構成する高透磁率コア22は、フィルム
ガイド部材21の下側成形部材21aの内底面略中央部
に長手に沿って形成具備させた並行2条のリブ板21c
・21c間に嵌め入れて配設してある。この高透磁率コ
ア22はフェライトやパーマロイ等といったトランスの
コアに用いられる材料が良く、より好ましくは、100
kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いるのがよ
い。
【0046】また励磁コイル23は絶縁被覆導電線材の
束線を複数回所定形状に巻いて構成した励磁コイルであ
り、本例においては、該励磁コイル23はフィルムガイ
ド部材21の下側成形部材21aの内底面面形状に略対
応させた舟形形状のものにし、該成形部材21a内側に
配設支持させてある。前記の高透磁率コア22はその舟
形形状の励磁コイル23の内側略中央部に位置してい
る。
【0047】21dは、フィルムガイド部材21の下側
成形部材21aに高透磁率コア22と励磁コイル23を
組み込んだ後、この下側成形部材21aに被せたフタ板
である。
【0048】フィルムガイド保持ステー25はこのフタ
板21dの上に配設した剛性のある横長部材であり、そ
の両端部は円筒状フィルムガイド部材21の両端部から
外方に突出している。
【0049】d.加圧ローラ24 回転加圧部材としての加圧ローラ24は、芯金24a
と、該芯金周りに同心一体にローラ状に厚さ2〜10m
mで被覆させた、シリコンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹
脂等の耐熱性弾性層24bとで構成されている。
【0050】この加圧ローラ24はその芯金24aの両
端部を像加熱装置10の手前側と奥側の側板27・27
間に回転自由に軸受け保持させて配設してある。
【0051】この加圧ローラ24の上側に、前記の加熱
手段としての電磁誘導加熱アセンブリ1をフィルムガイ
ド部材21の下側成形部材21a側を下向きにして配設
し、フィルムガイド保持ステー25の手前側と奥側の外
方突出部と、夫々の側の側板に設けたバネ受け部27a
・27aとの間にそれぞれ加圧バネ26・26を縮設す
ることで電磁誘導加熱アセンブリ1に押し下げ力を作用
させてフィルムガイド部材21の下側成形部材21aの
下面と加圧ローラ24の上面とを定着フィルム20を挟
ませて圧接させてニップ部nを形成させている。
【0052】加圧ローラ24の芯金24aの一端部には
ギア24cを固着してあり、このギア24cに加圧ロー
ラ駆動手段100側の駆動ギア100aを噛み合わせて
ある。加圧ローラ駆動手段100の駆動力がギア100
a・24cを介して加圧ローラ24の芯金24aに伝達
されて加圧ローラ24が図2において時計方向に回転駆
動される(加圧ローラ駆動方式)。
【0053】そしてこの加圧ローラ24の回転駆動に伴
い、ニップ部nにおいて回転駆動された該加圧ローラ2
4と定着フィルム20の外面との摩擦力で定着フィルム
20に回転力が作用して、該定着フィルム20がその内
面がニップ部nにおいてフィルムガイド部材21の下側
成形部材21aの下面に密着して摺動しながら矢示の反
時計方向に加圧ローラ24の回転周速度にほぼ対応した
周速度をもってフィルムガイド部材21の外回りを回転
状態になる。
【0054】ニップ部nにおけるフィルムガイド部材2
1の下側成形部材21aの下面と定着フィルム20の内
面との相互摺動摩擦力を低減化させるためにその両者間
に耐熱性グリスなどの潤滑剤を介在させる、あるいは下
側成形部材21aの下面を潤滑部材で被覆するようにす
ることもできる。
【0055】e.加熱原理、加熱制御系 励磁コイル23には励磁回路101を接続させてある。
この励磁回路101は20kHzから500kHzの高
周波をスイッチング電源で発生できるようになってい
る。そして励磁コイル23は励磁回路101から供給さ
れる高周波電流(交番電流)によって交番磁束を発生す
る。その交番磁束はニップ部nに対応位置している高透
磁率コア22に導かれてニップ部n及びその近傍に集中
的に分布し、主としてニップ部n及びその近傍において
磁束の変化によって定着フィルム20の電磁誘導発熱層
20aに渦電流を発生させる。
【0056】図4において、fは定着フィルム20に作
用した交番磁束、aは定着フィルム20の電磁誘導発熱
層20aに発生した渦電流を示している。この渦電流a
は電磁誘導発熱層20aの固有抵抗によって電磁誘導発
熱層にジュール熱(渦電流損)を発生させる。即ち定着
フィルム20が電磁誘導発熱する。
【0057】この電磁誘導発熱層20aの発熱が弾性層
20b・離型層2cを介してニップ部nを加熱する。ニ
ップ部nの温度は下側成形部材21aのニップ部nと反
対側の面に設けた温度検知手段(例えばサーミスタ)4
0により検知され、その検知温度情報bが制御回路10
3にフィードバックされる。制御回路103はその入力
される検知温度情報bに基づいて励磁回路101を制御
して励磁コイル23に対する電流供給を制御することで
ニップ部温度を所定に維持管理(温調管理)する。
【0058】而して、プリント開始信号に基づいて加圧
ローラ24が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着
フィルム20がフィルムガイド部材21の外回りを回転
し、励磁回路101から励磁コイル23への給電により
上記のように定着フィルム20の電磁誘導発熱がなされ
てニップ部nが所定の温度に立ち上がって温調された状
態において、画像形成手段部から搬送された未定着トナ
ー画像tが形成された記録材Pがニップ部nの回転定着
フィルム20と回転加圧ローラ24との間にトナー画像
面が上向き即ち定着フィルム面に対向して導入され、ニ
ップ部nにおいてトナー画像面が定着フィルム20の外
面に密着して定着フィルム20と一緒にニップ部nを挟
持搬送されていく。
【0059】このニップ部nを定着フィルム20と一緒
に記録材Pが挟持搬送されていく過程において定着フィ
ルム20の電磁誘導発熱で加熱されて記録材P上の未定
着トナー画像tが加熱定着される。記録材Pはニップ部
nを通過すると回転定着フィルム20の外面から曲率分
離して排出搬送されていく。記録材P上の加熱定着トナ
ー画像はニップ部通過後、冷却して永久固着像となる。
【0060】そして該記録材Pを排出したのち、加圧ロ
ーラ24の回転及び励磁コイル23への給電を停止して
待機状態(プリント休止期間)となる。なお該プリント
休止期間とは上記の如くプリントを終了して装置を停止
してから或は電源投入後の予備動作が終了して装置を停
止してから次のプリント開始信号が指示されるまでの期
間である。
【0061】B)像加熱装置10の予備回転制御 本例においては、画像形成装置のプリント休止期間に
も、制御回路103が像加熱装置10の加圧ローラ駆動
手段100のドライバー104を制御して加圧ローラ2
4を1分ごとに5回転駆動する制御プログラム(予備回
転制御:5回転/min制御)を制御回路103に設定
した。
【0062】そしてこの像加熱装置10の予備回転制御
時には励磁回路101から励磁コイル23に高周波電流
が流されるように制御回路103で励磁回路101を制
御させた。
【0063】したがってこの予備回転制御時には加圧ロ
ーラ24の回転駆動で定着フィルム20も回転しかつ励
磁回路101に高周波電流がながされて該定着フィルム
20が電磁誘導発熱し、その発熱で回転加圧ローラ24
が加熱される。
【0064】そのため、プリント休止期間中であって
も、加圧ローラ24は一定の温度に保たれ、低温環境下
での間欠プリント時においても定着不良等のない良好な
定着を行うことができる。
【0065】なお、像加熱装置10の予備回転制御は、
本例では5回転/minとしたが、加圧ローラ24の径
や、フィルム20の弾性層20bの厚さ、プロセススピ
ード、定着温度等によってそれぞれ最適となるように設
定される。
【0066】該予備回転制御は、例えば、定着を開始す
る際に必要な加圧ローラ24の温度(第1の制御温度)
をT1、プリント動作開始から記録材Pがニップ部nに
導入されるまでの時間内に加圧ローラ温度を該温度T1
まで上昇させることが可能な温度(第2の制御温度)を
T2、としたとき、加熱ローラ温度が常に温度T2以上
に保たれるように1分間あたりの回転数を設定する。
【0067】図5に、本例の効果の確認として、100
0μmの弾性層20bを有する定着フィルム20を用い
た像加熱装置10を用いて、10℃の低温環境下で空回
転を行ったときの加圧ローラ24の温度を測定したもの
を示す。測定は、10枚の連続プリントに相当する分を
空回転してフィルム20の加熱動作(定着温度:180
℃)を行った後、加熱動作を休止し、その後の30分
間、5回転/minの予備回転を行った場合、および比
較例として予備回転制御を行わなかった場合(0回転/
min)について、加圧ローラ24の温度を比較した。
【0068】図からわかるように、プリント休止期間中
に予備回転制御を行わなかったもの(0回転/min)
は、プリント休止後、すぐに加圧ローラ温度が100℃
以下まで下がってしまい、30分後には、室温にまで低
下してしまう。従って、再プリントする加熱動作を与え
ても、加圧ローラ24の温度は180℃にすぐには回復
できず、120℃のところでプリントが行われてしま
い、この場合定着に必要な熱量が不十分となることが予
想される。
【0069】一方、プリント休止中に予備回転制御を行
った場合は、加圧ローラ24を常に100℃(温度T
2)以上に保つことができるため、再プリントする加熱
動作によって、すぐに加圧ローラ温度を180℃まで回
復させることが可能となる。
【0070】表1は、実際に、本例の像加熱装置10を
カラー画像形成装置の定着器に用い、画像評価を行った
結果を示す表である。
【0071】画像評価は、定着フィルム20の弾性層2
0bの厚さを100μm、300μm、1000μmと
したものを用い、それぞれについて、10枚連続プリン
ト後、30分の間、予備回転制御(あるいは比較例とし
て休止)し、再プリントした時の画像について行った。
【0072】
【表1】 表 1 ○と△:OKレベル(○>△) ×:NGレベル 表1からわかるように、例えば、定着フィルム20の弾
性層20bを1000μmとしたものでは、予備回転制
御を行わなかった場合は、定着不良が発生してしまうの
に対し、5回/minの予備回転制御を行うことによっ
て、良好な画像を得ることが可能である。 従って、本
例のようにプリント休止中にも加圧ローラ24を定期的
に回転させて加熱する予備回転制御を行うことで、特に
カラー画像形成装置において、定着フィルム20の弾性
層20bをより厚く構成する場合や、ヒータの出力を小
さくした場合、及び装置を高速化する場合であっても、
加圧ローラ24の温度を一定温度以上に保つことができ
るため、低温環境下の間欠プリント時での加圧ローラ2
4の加熱が不十分であることに起因する定着不良の発生
を防止することが可能となる。
【0073】〈第2の実施形態例〉図6は本例の像加熱
装置10の正面模型図と制御系のブロック図である。
【0074】本形態例では前述の第1の形態例と比べて
加圧ローラ駆動手段100の代わりに、2段階の回転速
度で回転駆動させることが可能である加圧ローラ駆動手
段200を用いた点が異なり、その他の構成は略同じで
ある。
【0075】加圧ローラ駆動手段200は、ドライバー
102を介して制御回路103によって制御されてお
り、通常のプリント動作中には、加圧ローラ24をプロ
セススピード120mm/秒で回転駆動させ、プリント
休止中には2mm/秒で回転駆動させている。これと共
に、制御手段103の制御により電磁誘導加熱アセンブ
リ1を所定温度に発熱させている。 これにより、プリ
ント休止中にも加圧ローラ24を低速で回転させ、電磁
誘導加熱アセンブリ1からの熱によって、常に加圧ロー
ラ24を一定温度以上に保つことができるため、フィル
ムの弾性層を厚くした場合や、ヒータ出力を小さくした
場合、及び装置を高速化した場合においても、記録材P
が導入されるまでに加圧ローラ24を所要温度に立ち上
げることができ、低温環境下の間欠プリント時に定着不
良のない良好な画像を得ることが可能となる。
【0076】該プリント休止中の加圧ローラ24の温度
は、加圧ローラ24の径や、フィルム20の弾性層20
bの厚さ、プロセススピード、定着温度等によって夫々
最適となるように予め設定しており、本形態例では、第
1の制御温度T1を180℃、第2の制御温度T2を1
00℃としている。
【0077】また、該プリント休止中の加圧ローラ24
の回転速度は、加圧ローラ24の径や、フィルム20の
弾性層20bの厚さ、プロセススピード、定着温度等に
よって夫々最適となるように設定している。
【0078】図7は、第1の形態例と同様に空回転にて
加圧ローラ温度を測定した結果である。同図からわかる
ように、プリント休止中に予備回転制御を行わなかった
場合は、加圧ローラ温度が室温まで低下してしまい、再
プリント時のプリント開始時には、120℃までしか温
度が上昇しないため、定着不良等が発生してしまう。一
方、プリント休止中にも2mm/秒の回転速度での予備
回転制御を行った場合には、加圧ローラ温度を常に10
0℃(温度T2)以上に保つことが可能であり、再プリ
ントする加熱動作によって、すぐに加圧ローラ温度を1
80℃まで回復させることが可能である。
【0079】実際に該構成の像加熱装置を、カラー画像
形成装置の定着器に用いて画像を出力した結果、定着不
良のない良好な画像が得られた。
【0080】従って、本形態例のように、プリント動作
休止中にも加圧ローラを持続的に回転して加熱、例えば
通常のプリント動作中の速度より遅い速度で回転駆動し
て加熱し、加圧ローラ24を一定温度以上に保つこと
で、フィルム20の弾性層を厚くした場合や、ヒータ出
力を小さくした場合、及び装置を高速化した場合におい
ても、低温環境下の間欠プリント時に定着不良のない良
好な画像を得ることが可能となる。
【0081】なお、図6に示すように、電磁誘導加熱ア
センブリ1と加圧ローラ24との加圧力を調整する加圧
保持部材28を装置し、プリント休止中、特に予備回転
時に加圧力を小さくすることで(例えば、プリント中は
20kgf、予備回転中は1kgf)、フィルム20及
び加圧ローラ24の摺擦等による劣化を小さくできるた
め、フィルム20及び加圧ローラ24の耐久性を向上さ
せることが可能である。
【0082】〈第3の実施形態例〉本形態例は、前記第
1の形態例と比べ、図6のように温度検知部材(例えば
サーミスタ)33を設け、加圧ローラ24の温度をモニ
ターして、プリント休止中も加圧ローラ24をある一定
温度以上に保つような予備回転制御を行った点が異なっ
ており、その他の構成は略同じである。
【0083】該一定温度は、加圧ローラ24の径や、フ
ィルム20の弾性層20bの厚さ、プロセススピード、
定着温度等によって夫々最適となるように予め設定して
いる。例えば前記所定時間内に加圧ローラ温度を該温度
T1まで上昇させることが可能な温度T2とする。
【0084】すなわち、図8に示すように、プリント休
止中に常に加圧ローラ温度を測定し(S1)、加圧ロー
ラ温度が100℃以上か否かを判別して(S2)、10
0℃以下になった場合、加圧ローラを1回転駆動させ加
熱する(S3)。そして、ステップS1に戻り、ステッ
プS2で加圧ローラ24が100℃以上であると判別さ
れるまで、ステップS1→S2→S3→S1‥‥を繰り
返し、加圧ローラ24の温度を100℃以上に保つよう
にしている。
【0085】このような制御を行うことによって、プリ
ント休止中も加圧ローラ24を一定温度以上に保つこと
が可能であり、例えば、フィルムの弾性層を厚く構成し
た場合や、ヒータ出力を小さくした場合、及び、装置を
高速化した場合などであっても、加圧ローラの熱量不足
に起因する定着不良等の不具合が発生することのない良
好な画像を得ることが可能となる。
【0086】尚、本形態例の温度検知部材33は、同図
に示すように加圧ローラ24と接して若しくは近接させ
て直接温度を検知しているが、これに限らず、ニップ部
nの温度を検知する温度検知部材40からの温度検知情
報bに基づいて加圧ローラ温度を求めるものでも良い。
【0087】〈その他の形態例〉 .上記の形態例では加圧ローラ24を駆動し、ニップ
部での摺擦によってルーズに保持されたフィルム20を
駆動する所謂テンションレス方式のものについて説明し
たが、本発明はこれに限らず、図9(a)に示すように
複数の張設部材、例えばテンションローラ29、駆動ロ
ーラ30及び励磁コイル23の保持部材を兼ねるフィル
ムガイド21、の3部材間にエンドレス状のフィルム2
0を巻回張設し、該フィルムガイド21下面に対して加
圧ローラ24を圧接してニップ部nを形成し、該駆動ロ
ーラ30によって駆動するフィルム駆動方式の装置や、
図9(b)に示すように有端のフィルム20を用い、こ
れを繰り出し軸31から励磁コイル23を保持するフィ
ルムガイド21の下面を経由させて巻きとり軸32側に
係止させ、加熱アセンブリ1のフィルムガイド21の下
面部と加圧ローラ24とをフィルム20を挟んで圧接さ
せてニップ部nを形成させ、フィルム20を繰り出し軸
31側から巻き取り軸32側へ所定の速度で巻きとって
走行移動させる方式の装置、を用いて、上記のような制
御を行っても同様の効果が得られる。
【0088】また、上記形態例では、フィルム20に電
磁誘導発熱層20aを設けて該フィルム20を発熱させ
た例を示したが、これに限らず図10に示すように、記
録紙搬送方向と直交する方向に長手の導電性の平板(電
磁誘導発熱体)34をフィルムガイド21の下面に固定
支持させ、電磁誘導発熱性のないフィルム20を介して
加圧ローラ24と圧接してニップ部nを形成し、励磁コ
イル23による磁束を電磁誘導発熱体34に作用させて
発熱させ、該電磁誘導発熱体34の熱をフィルム20を
介して記録材Pに付与する構成であっても良い。該構成
の装置の場合も、フィルムの駆動方式は上記例のうち何
れの方式であっても良い。
【0089】.加熱手段の加熱方式は、電磁誘導加熱
方式に限らず他の方式であっても良い。例えば、図11
に示すようにセラミック等の耐熱性基板35と該基板3
5上にスクリーン印刷等により線状若しくは細帯状に設
けた発熱抵抗層36とを基本構成体とする所謂セラミッ
クヒーター1をフィルムガイド21の下面に備え、該セ
ラミックヒーター1に対して直接又はフィルム20等を
介して回転加圧部材24を圧接してニップ部nを形成
し、該ニップ部n内に記録材Pを導入してフィルム20
と一緒に搬送させて該記録材Pを加熱定着処理する方式
のであっても良い。
【0090】.回転加圧部材24は、ローラ体に限ら
ず、回動ベルト型等他の形態の部材にすることもでき
る。
【0091】.前記第1又は第2の画像形成装置にお
いて、プリント動作終了後、加圧ローラ温度が温度T1
から温度T2に冷めるまでの時間を、実験等により予め
求めておき、プリント動作終了後、該時間以内の所定の
時間が経過した場合に、予備回転動作を開始するように
しても良い。
【0092】この場合でも、画像形成装置の電源を入れ
た際(プリントの開始前)には、ただちに予備回転動作
を開始するのが望ましい。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
定着動作の休止期間に、加圧部材を、定期的あるいは持
続的に回転させ加熱することにより、良好な加熱定着処
理が行え、高画質の画像形成物が得られる画像形成装置
の制御方法を提供することができる。
【0094】特に、カラー画像形成装置等においてフィ
ルムの弾性層を厚く構成した場合や、ヒータ出力を小さ
くした場合、あるいは装置を高速化した場合であって
も、低温環境下の間欠プリント時に加圧ローラの加熱が
不十分であることに起因する定着不良等の不具合の発生
を防止し、高画質の画像形成物が得られる画像形成装置
の制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態例における画像形成装置の概略
構成図
【図2】該画像形成装置の定着器である像加熱装置の横
断面模型図
【図3】該画像形成装置の定着器である像加熱装置の正
面模型図と制御系のブロック図
【図4】電磁誘導発熱性の定着フィルムの層構成模型図
【図5】第1の実施形態例における像加熱装置と比較例
装置の加圧ローラ温度を示す図
【図6】第2の実施形態例の像加熱装置の正面模型図と
制御系のブロック図
【図7】第2の実施形態例における像加熱装置と比較例
装置の加圧ローラ温度を示す図
【図8】第3の実施形態例の加熱制御のフローチャート
【図9】その他の実施形態例の像加熱装置の横断面模型
【図10】その他の実施形態例の像加熱装置の部分模型
【図11】その他の実施形態例の像加熱装置の部分模型
【符号の説明】
1 加熱手段(加熱アセンブリ) 10 像加熱定着装置 20 フィルム 21 フィルムガイド 24 回転加圧部材(加圧ローラ) N ニップ部 P 記録材
フロントページの続き (72)発明者 谷川 耕一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 世取山 武 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段と、該加熱手段とニップ部を形
    成する回転加圧部材とを有し、ニップ部内で、未定着ト
    ナー像を担持した記録材を挟持搬送し、加熱、定着させ
    る像加熱定着装置を有する画像形成装置において、 定着動作の休止期間に、回転加圧部材を、定期的、ある
    いは持続的に回転させ加熱することを特徴とする画像形
    成装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 加熱手段と、該加熱手段とニップ部を形
    成する回転加圧部材とを有し、ニップ部内で、未定着ト
    ナー像を担持した記録材を挟持搬送し、加熱、定着させ
    る像加熱定着装置を有する画像形成装置において、 定着が行われる第1の制御温度をT1、定着動作で記録
    材が像加熱装置のニップ部に到達するまでの時間内にT
    1まで上昇させることが可能である第2の制御温度をT
    2としたとき、定着動作休止後、回転加圧部材の温度が
    第1の制御温度T1から第2の制御温度T2になるまで
    の時間以内に、回転加圧部材を回転させ加熱する制御を
    行うことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 上記回転加圧部材を、定着動作休止中、
    間欠的に回転駆動させることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の画像形成装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 上記回転加圧部材を、定着動作休止中、
    定着動作速度より遅い速度で常に回転させておくことを
    特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置の制御
    方法。
  5. 【請求項5】 加熱手段と、該加熱手段とニップ部を形
    成する回転加圧部材とを有し、ニップ部内で、未定着ト
    ナー像を担持した記録材を挟持搬送し、加熱、定着させ
    る像加熱装置を有する画像形成装置において、 上記回転加圧部材は温度検知部材を有し、定着動作休止
    中に、該温度検知部材によって、加圧部材の温度を検知
    し、加圧部材を常に設定温度以上に保持する制御を行う
    ことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 像加熱装置の加熱手段が磁場発生手段と
    電磁誘導発熱性部材を有し、電磁誘導発熱性部材に磁場
    を作用させて発熱させ記録材を加熱することを特徴とす
    る請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置の
    制御方法。
  7. 【請求項7】 加熱手段が回転体であることを特徴とす
    る請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置の
    制御方法
  8. 【請求項8】 上記加熱手段と回転加圧部材との圧接力
    を、定着動作休止中、定着動作中より小さくすることを
    特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形
    成装置の制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6438335B1 (en) * 1999-09-24 2002-08-20 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Fixing device with improved heat control for use in an image forming apparatus
JP2007316131A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6438335B1 (en) * 1999-09-24 2002-08-20 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Fixing device with improved heat control for use in an image forming apparatus
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