JPH11119454A - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
- Publication number
- JPH11119454A JPH11119454A JP28188097A JP28188097A JPH11119454A JP H11119454 A JPH11119454 A JP H11119454A JP 28188097 A JP28188097 A JP 28188097A JP 28188097 A JP28188097 A JP 28188097A JP H11119454 A JPH11119454 A JP H11119454A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- surface protective
- photosensitive layer
- amorphous
- protective coat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電子写真プロセスで使用される感光体におい
て、表面の耐磨耗性，耐湿性等に優れたものにする。 【解決手段】 導電性基体１上に密着強化膜２を介して
感光層３を積層し、その外側に、けい素を主成分として
窒素及び炭素を含む組成構成の表面保護膜６を設ける。
て、表面の耐磨耗性，耐湿性等に優れたものにする。 【解決手段】 導電性基体１上に密着強化膜２を介して
感光層３を積層し、その外側に、けい素を主成分として
窒素及び炭素を含む組成構成の表面保護膜６を設ける。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機，プリン
タ，ファクシミリなど、例えばカールソン方式の複写プ
ロセスを用いた装置で使用される電子写真用感光体に関
するものである。
タ，ファクシミリなど、例えばカールソン方式の複写プ
ロセスを用いた装置で使用される電子写真用感光体に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】電子写真方式の複写機やプリンタ等で用
いられる感光体としては、例えば図３に示すような構成
のものが提案されている。同図において、１は導電性基
体、２は密着強化膜、３は感光層、４は表面保護膜で、
密着強化膜２及び感光層３とともに非晶質膜５として形
成されている。
いられる感光体としては、例えば図３に示すような構成
のものが提案されている。同図において、１は導電性基
体、２は密着強化膜、３は感光層、４は表面保護膜で、
密着強化膜２及び感光層３とともに非晶質膜５として形
成されている。
【０００３】このような構成の感光体は非晶質けい素
（ａ−Ｓｉ）を用いたものであるが、ダングリングボン
ドを低減させるためにＨ2 を、また電荷保持機能を向上
させるために硼素を適量ドープし、ＳｉＨ4 （シラン）
ガスをＲＦグロー放電などの方法により分解して成膜し
たもので、暗抵抗率は１０12〜１０13Ωｃｍ以上まで高
めることができ、カールソン方式などの複写プロセスに
適用することができるようになっている。
（ａ−Ｓｉ）を用いたものであるが、ダングリングボン
ドを低減させるためにＨ2 を、また電荷保持機能を向上
させるために硼素を適量ドープし、ＳｉＨ4 （シラン）
ガスをＲＦグロー放電などの方法により分解して成膜し
たもので、暗抵抗率は１０12〜１０13Ωｃｍ以上まで高
めることができ、カールソン方式などの複写プロセスに
適用することができるようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なａ−Ｓｉの電子写真用感光体においては、他の感光体
に比べて硬度が高いことによる高耐圧性を有している
が、印字の高速化やフルカラー化の要求から印字プロセ
スが多様化してきており、プロセスによっては表面保護
層の材質の関係で表面に傷が入りやすく、画像欠陥の要
因となってしまう。
なａ−Ｓｉの電子写真用感光体においては、他の感光体
に比べて硬度が高いことによる高耐圧性を有している
が、印字の高速化やフルカラー化の要求から印字プロセ
スが多様化してきており、プロセスによっては表面保護
層の材質の関係で表面に傷が入りやすく、画像欠陥の要
因となってしまう。
【０００５】また、高温高湿中で使用すると、特に湿度
及びコロナ放電の影響を受け、画像流れ（ぼけ）が発生
することがある。この現象も表面保護層の材質等に大き
く依存する。
及びコロナ放電の影響を受け、画像流れ（ぼけ）が発生
することがある。この現象も表面保護層の材質等に大き
く依存する。
【０００６】そして、電子写真用感光体としては上述の
傷による画像欠陥もコロナ放電による画像流れもないも
のでなければならないが、現状ではそのようなａ−Ｓｉ
感光体では困難である。
傷による画像欠陥もコロナ放電による画像流れもないも
のでなければならないが、現状ではそのようなａ−Ｓｉ
感光体では困難である。
【０００７】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、耐磨耗性に優れるとともに、耐湿性，
耐コロナ放電性にも優れた電子写真用感光体を得ること
を目的としている。
なされたもので、耐磨耗性に優れるとともに、耐湿性，
耐コロナ放電性にも優れた電子写真用感光体を得ること
を目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子写真用
感光体は、電子写真プロセスで用いられる感光体であっ
て、最も外側の表面に、けい素を主成分とし窒素及び炭
素を含む組成構成の表面保護膜を設けたものである。
感光体は、電子写真プロセスで用いられる感光体であっ
て、最も外側の表面に、けい素を主成分とし窒素及び炭
素を含む組成構成の表面保護膜を設けたものである。
【０００９】また、上記表面保護膜は該表面保護膜の内
側の感光層とともに非晶質膜として形成したものであ
る。
側の感光層とともに非晶質膜として形成したものであ
る。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１は本発明に係る電子写真用感
光体の構成を示す断面図である。
光体の構成を示す断面図である。
【００１１】図１において、１はその外側に非晶質膜７
を堆積させるための導電性基体で、一般的にはアルミニ
ウム材で形成されるが、特殊な例としてガラス，アクリ
ル，プラスチック基板等の絶縁体の表面にＩＴＯ，Ｓｎ
Ｏ2 ，ＺｎＯ等の透明導電膜を成膜したものもある。２
は導電性基体１と上層の非晶質膜との密着力を強化させ
るための密着強化膜、３は感光層で、光感度特性を持つ
光導電膜を１層あるいは複数層積層させたものである。
を堆積させるための導電性基体で、一般的にはアルミニ
ウム材で形成されるが、特殊な例としてガラス，アクリ
ル，プラスチック基板等の絶縁体の表面にＩＴＯ，Ｓｎ
Ｏ2 ，ＺｎＯ等の透明導電膜を成膜したものもある。２
は導電性基体１と上層の非晶質膜との密着力を強化させ
るための密着強化膜、３は感光層で、光感度特性を持つ
光導電膜を１層あるいは複数層積層させたものである。
【００１２】また図１中、６は最も外側の表面の表面保
護膜で、けい素を主成分として窒素及び炭素を含む組成
構成の非晶質のａ−ＳｉＮＣ膜として形成されており、
上記光導電膜である感光層３を湿気，ＮＯｘ，酸化及び
／または外部からの物理的，機械的な力の影響から保護
するためのものである。そして、この表面保護膜６と内
側の密着強化膜２及び感光層３とで、けい素を主体とし
各々違った機能を持つ積層構造の非晶質膜７が構成され
ている。
護膜で、けい素を主成分として窒素及び炭素を含む組成
構成の非晶質のａ−ＳｉＮＣ膜として形成されており、
上記光導電膜である感光層３を湿気，ＮＯｘ，酸化及び
／または外部からの物理的，機械的な力の影響から保護
するためのものである。そして、この表面保護膜６と内
側の密着強化膜２及び感光層３とで、けい素を主体とし
各々違った機能を持つ積層構造の非晶質膜７が構成され
ている。
【００１３】本実施例では、上記のように表面保護膜６
をａ−ＳｉＮＣ膜とすることで、硬度はａ−ＳｉＮ膜と
同等で、なお且つ図２に示すように大気中の純水の接触
角θはａ−ＳｉＣ膜と同等の結果が得られ、耐磨耗性，
耐コロナ放電性，耐湿性の全てに優れた感光体が得られ
る。
をａ−ＳｉＮＣ膜とすることで、硬度はａ−ＳｉＮ膜と
同等で、なお且つ図２に示すように大気中の純水の接触
角θはａ−ＳｉＣ膜と同等の結果が得られ、耐磨耗性，
耐コロナ放電性，耐湿性の全てに優れた感光体が得られ
る。
【００１４】図２は上記接触角θの測定方法を示したも
のであり、同図中８は表面保護膜６上の純水である水滴
を示している。表１にａ−ＳｉＮＣ膜の成膜条件の一例
を示し、また表２に各種の保護膜の接触角θ（°）と高
湿度中に放置後の画像状況を示す。
のであり、同図中８は表面保護膜６上の純水である水滴
を示している。表１にａ−ＳｉＮＣ膜の成膜条件の一例
を示し、また表２に各種の保護膜の接触角θ（°）と高
湿度中に放置後の画像状況を示す。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【表２】
【００１７】表２中の「○」は極めて良好な画像が得ら
れたこと、「△」は部分的に画像がぼけたこと、「×」
は全体的に画像がぼけたことをそれぞれ示している。接
触角の大きなものは高湿度下に放置後も画像のぼけが起
こりにくく、ａ−ＳｉＮＣ膜では画像のぼけが起こらな
い。
れたこと、「△」は部分的に画像がぼけたこと、「×」
は全体的に画像がぼけたことをそれぞれ示している。接
触角の大きなものは高湿度下に放置後も画像のぼけが起
こりにくく、ａ−ＳｉＮＣ膜では画像のぼけが起こらな
い。
【００１８】表３に表２の各種の保護膜の硬さを示す。
この硬さの測定方法は引掻き硬度計を用いたもので、数
値（ｇ）は相対的な値となっており、荷重を０〜５０ｇ
まで変化させた時の膜破壊限界を測定した結果となって
いる。
この硬さの測定方法は引掻き硬度計を用いたもので、数
値（ｇ）は相対的な値となっており、荷重を０〜５０ｇ
まで変化させた時の膜破壊限界を測定した結果となって
いる。
【００１９】
【表３】
【００２０】表３に示すように、ａ−ＳｉＮＣ膜は引掻
き硬度も高く、耐磨耗性に優れた、傷の付きにくい表面
保護膜となる。
き硬度も高く、耐磨耗性に優れた、傷の付きにくい表面
保護膜となる。
【００２１】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、耐磨耗
性に優れるとともに、耐湿性，耐コロナ放電性にも優
れ、安定して良好な画像が得られるという効果がある。
性に優れるとともに、耐湿性，耐コロナ放電性にも優
れ、安定して良好な画像が得られるという効果がある。
【図１】 本発明に係る電子写真用感光体の構成を示す
断面図
断面図
【図２】 接触角の測定方法を示す説明図
【図３】 従来の電子写真用感光体の構成を示す断面図
１ 導電性基体 ２ 密着強化膜 ３ 感光層 ６ 表面保護膜 ７ 非晶質膜 ８ 水滴（純水）
Claims (2)
- 【請求項１】 電子写真プロセスで用いられる感光体で
あって、最も外側の表面に、けい素を主成分とし窒素及
び炭素を含む組成構成の表面保護膜を設けたことを特徴
とする電子写真用感光体。 - 【請求項２】 表面保護膜は該表面保護膜の内側の感光
層とともに非晶質膜として形成したことを特徴とする請
求項１記載の電子写真用感光体。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28188097A JPH11119454A (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 電子写真用感光体 |
| US09/136,958 US6140631A (en) | 1997-09-05 | 1998-08-20 | Photosensor for use in electrophotography |
| DE19839752A DE19839752A1 (de) | 1997-09-05 | 1998-09-01 | Fotosensor für den Gebrauch in der Elektrofotografie |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28188097A JPH11119454A (ja) | 1997-10-15 | 1997-10-15 | 電子写真用感光体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11119454A true JPH11119454A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17645266
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28188097A Pending JPH11119454A (ja) | 1997-09-05 | 1997-10-15 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11119454A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113439241A (zh) * | 2019-02-19 | 2021-09-24 | 株式会社理光 | 光电转换元件、有机光电导体、图像形成方法、图像形成设备和有机el元件 |
-
1997
- 1997-10-15 JP JP28188097A patent/JPH11119454A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113439241A (zh) * | 2019-02-19 | 2021-09-24 | 株式会社理光 | 光电转换元件、有机光电导体、图像形成方法、图像形成设备和有机el元件 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000222 |