JPH05303228A - 静電写真デバイスのための基体 - Google Patents

静電写真デバイスのための基体

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JPH05303228A
JPH05303228A JP4340349A JP34034992A JPH05303228A JP H05303228 A JPH05303228 A JP H05303228A JP 4340349 A JP4340349 A JP 4340349A JP 34034992 A JP34034992 A JP 34034992A JP H05303228 A JPH05303228 A JP H05303228A
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photoreceptor
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JP4340349A
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Robert C U Yu
シー ユー ユ ロバート
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Original Assignee
Xerox Corp
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
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    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポ
リアミドイミド及び下記化合物(1)、(2)及び
(3)からなる群から選ばれる少なくとも1つの物質を
含む支持基体を有する静電写真画像形成部材。 【化1】 (上記式中、nは重合度を示す) 【効果】 本発明の基体を用いて製造された光導電性画
像形成部材は、最も通常用いられる Mylar Dを基体とす
る対照画像形成部材に比べて一般により良好なヤング
率、より小さいか又は最小の永久歪み及び改良された裂
け目伝播に対する抵抗を与え、更に、電荷輸送層の疲労
亀裂寿命の実質的な延長を与え、しかも対照画像形成部
材と同一の電荷受容、暗減衰速度、バックグラウンド及
び残留電圧、光誘導放電特性及びサイクル- ダウンを示
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に静電写真に関
し、特に多層を有する光導電性画像形成部材のための基
体に関する。
【0002】
【従来の技術】可撓性静電写真ベルト画像形成部材は、
技術上公知である。典型的な静電写真可撓性ベルト画像
形成部材には、例えば、電子写真画像形成システムのた
めの感光体及びエレクトログラフィー画像形成システム
のためのエレクトロレセプター又はイオノグラフィー画
像形成部材が含まれる。電子写真においては、導電性層
上の光導電性絶縁体層を含む電子写真プレートを、その
表面を最初に一様に静電的に帯電させることによって画
像形成する。このプレートを、次に、光のような活性電
磁放射線のパターンで露光する。放射線は、光導電性絶
縁体層の露光領域内の電荷を選択的に消失するが、未露
光領域内に静電潜像を残す。この静電潜像を、次に、光
導電性絶縁体層の表面上に微粉砕検電顕像性粒子を付着
させることによって現像して可視画像を形成することが
できる。得られた可視画像を、次に、紙のような支持体
へ転写することができる。再使用可能な光導電性絶縁体
層ではこの画像形成プロセスを多数回繰り返すことがで
きる。
【0003】電子写真画像形成部材は、数多くの形で提
供される。例えば、画像形成部材は、ガラス質セレンの
ような単一物質の均一層であってもよく、或いは光導電
体ともう1つの物質とを含む複合層であってもよい。1
つの型の複合画像形成部材は、絶縁性有機樹脂バインダ
ー中に分散された光導電性無機化合物の微粉砕粒子の層
を含む。米国特許第4,265,990は、別個の光生
成層と電荷輸送層とを有する層状感光体を記載してい
る。光生成層は、正孔を光生成させ且つ光生成された正
孔を電荷輸送層中へ注入することができる。
【0004】より進歩した高速電子写真複写機、デュー
プリケーター及びプリンターが開発されるにつれて、長
期サイクル中に画像品質の低下が生じた。更に、非常に
高速で作動する複雑な高度に精巧なデュープリケーティ
ング及びプリンティングシステムでは、感光体に対して
狭い作動範囲を含む厳格な必要条件が課されるようにな
った。
【0005】多数層を有し、高度に可撓性であり且つ狭
い作動範囲内の予期できる電気的特性を示して数千サイ
クルにわたって優れた画像を与える近代的な複合画像形
成部材が開発されている。電子写真画像形成システムに
おいてベルトとして用いられている多層感光体の1つの
型は、基体、導電性層、ブロッキング層、粘着剤層、電
荷発生層及び電荷輸送層を含む。この感光体は、カーリ
ング防止層及び随意のオーバーコーティング層のような
付加的な層をも含むことができる。
【0006】電子写真は光電プロセスであるので、層の
電気的性能に多くの注意が集められている。感光体の性
能の改良は要望され続けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】感光体の成分の電気的
面に多くの注意が払われて来た。しかし、通常の多層感
光体の機械的面及び稼働寿命への各機械的成分の寄与に
ついての理解は限られている。本発明の1つの面におい
て、機械的性能を増強するために感光体構造中へ組み込
むのに特に有用な機械的性質を示す感光体用基体が提供
される。
【0008】先行技術の感光体、特に感光体ベルトに生
ずる機械的問題の例には、機械サイクル中の動的疲労表
面亀裂及びシーム亀裂/層間剥離が含まれる。電荷輸送
層における動的疲労亀裂は、プリントアウト欠陥及びコ
ピー品質の低下を引き起こす。シーム亀裂/層間剥離
は、貯蔵所のように作用し、ごみ、トナー及び紙の砕片
の蓄積を生じ、クリーニングブレードによる破損、プリ
ント品質の低下及び感光体稼働寿命の短縮を引き起こ
す。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、好ましい機械
的性質を有する基体を提供する事によってこれらの問題
及び他の問題を解決する物品を提供する。本発明の1つ
の特徴は、通常の機械作動条件下での稼働時に電荷輸送
層中に大きな機械的歪みが蓄積するのを防止する感光体
ベルトの提供である。稼働環境中で、感光体電荷輸送層
に生ずる全機械的歪みは、典型的に、全ての感光体層中
で最大であり、この歪みは、内部歪み(Si )、弾性歪
み(Se ) 及び曲げ歪み( Sb )の和に等しい。かかる
大きな機械的歪みは、電荷輸送層中の動的疲労亀裂並び
に機械サイクル中の感光体ベルトのシーム亀裂/層間剥
離をもたらす。
【0010】電荷輸送層中における内部歪み(Si )の
蓄積は、電荷輸送層溶液コーティング、得られた感光体
デバイスの加熱/乾燥及び冷却の過程中にしばしば生ず
る電荷輸送層と基体との間の熱的収縮が合わないことに
よって生ずる。電荷輸送層中における内部歪みの蓄積は
下記の式を用いて計算される。 Si =△t1(E1 −Es ) (1) 上記式中、△t1 は包囲温度と電荷輸送層のガラス転移
温度との差であり、E1は電荷輸送層の熱収縮係数であ
り、Es は基体の熱収縮係数である。電荷輸送層と基体
との間の大きな収縮の差異と相まって、△t1 の値が典
型的に高い(感光体が加熱/乾燥及び冷却工程を含む溶
液コーティング法で製造される時)ので、両方の因子の
内部歪み蓄積への寄与はかなりの値になる。
【0011】感光体へ印加された張力への瞬間的な弾性
的応答によって生ずる弾性歪みSeは下記のように計算
される。 Se =(F/A)/M (2) 上記式中、Fは感光体へ印加される張力であり、Aは感
光体の断面積であり、Mは感光体のヤング率である。
【0012】曲げ歪みSb は、モジュールローラー上で
回転又は曲げられる時に感光体のセグメントに生ずる歪
みであり、下記のように計算される。 Sb =t/(D+t) (3) 上記式中、tは感光体の全厚であり、Dは感光体がその
上で曲げられるローラーの直径である。
【0013】感光体に関するもう1つの重要な機械的問
題は永久歪みの発生である。感光体の永久歪み(機械の
アイドリング中に感光体がその上に駐留するローラー、
特に小19mmローラー、の曲率に従う重合体物質の粘性
分子流による永久的な重合体の変形と定義される)は、
永久歪みの領域にプリントアウト欠陥を引き起こす。
【0014】本発明によって解決しようとする先行技術
の感光体の他の問題には、(1)熱によって生ずる問
題、例えば製造工程中の基体の熱収縮による感光体の寸
法不安定性、及び(2)基体の裂け目の伝播し易いこと
による感光体の裂け易さが含まれる。
【0015】本発明の1つの面によれば、造膜性(fil
m)ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド及びポリア
ミドイミドからなる群から選ばれる少なくとも1つの物
質を含む静電写真画像形成部材用基体が提供される。
【0016】本発明のもう1つの面によれば、下記のよ
うな造膜性熱可塑性樹脂(1)、(2)及び(3)から
なる群から選ばれる少なくとも1つの物質を含む静電写
真画像形成部材用基体が提供される。
【0017】
【化2】
【0018】上記式中、nは重合度を示す。
【0019】本発明の好ましい実施態様をより良く理解
していただくために、特別な電子写真画像形成部材につ
いて説明する。図1には、カーリング防止裏引き層1、
基体2、導電性グランドプレーン3、正孔ブロッキング
層4、粘着剤層5、電荷発生層6及び電荷輸送層7を有
する電子写真画像形成部材が示されている。図1に示さ
れている部材は、随意のオーバーコーティング層8及び
画像形成部材の外縁部において電荷輸送層と隣接するグ
ランドストリップ9をも有する。参照文として本明細書
に含まれるものとする米国特許第4,664,995号
を参照されたい。グランドストリップ9は、電荷画像形
成プロセス中に接地装置(図には示されていない)との
接地接触を与えるために電荷輸送層に隣接してコーティ
ングされる。
【0020】感光体は、典型的に数多くの加熱/乾燥及
び冷却サイクルを含む溶液コーティング方法によって1
つ以上の層を基体上にコーティングすることによって有
利に製造される。
【0021】本発明によれば、優れた熱的、物理的及び
機械的性質を有し、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルイ
ミド、ポリアミドイミド及び下記のような特殊なポリイ
ミド(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれる
少なくとも1つの物質を含む静電写真画像形成部材用基
体が提供される。
【0022】
【化3】
【0023】上記式中、nは重合度である。2つの適当
なポリエーテルエーテルケトン物質は、ICI Americas,I
nc. からStabar K200 及びStabar XK300の商標で市販さ
れている。これらの2つの物質は下記の式を有する。
【0024】
【化4】
【0025】いずれの物質で作られた基体もほぼ同等の
機械的性質を有するが、Stabar XK300は、熱処理される
と結晶性を生じ且つヤング率を改良する。物質(1)
は、E.I.du Pont de Nemours & Co.から Kapton H の商
標で市販されており、物質(2)及び(3)は、ICI Am
ericas,Inc. からそれぞれ Upilex R 及び Upilex S の
商標で市販されている。 Kapton H 、 Upilex R 及び U
pilex S は、すべてポリイミドである。それにもかかわ
らず、これらの物質は、化学組成において(上記分子構
造に示されるように)ばかりでなく、熱的及び物理的/
機械的性質においても互いに明瞭に異なる。本発明の基
体の製造に用いられる物質の性質は下記表1に示される
が、二軸配向ポリエチレンテレフタレート( Mylar D)
の性質も比較のために示される。
【0026】
【表1】 表 1 ヤング率 Es Tg 基体 メーカー (PSI) (in/in ℃) (℃) Mylar D E.I.du Pont 4.8×105 1.7×10-5 78 Stabar K200 ICI Americas,Inc. 4.1×105 4.0×10-5 143 Stabar XK300 ICI Americas,Inc. 4.8×105 4.0×10-5 143 Kapton H E.I.du Pont 4.7×105 1.8×10-5 360 Upilex R ICI Americas,Inc. 5.6×105 1.5×10-5 285 Upilex S ICI Americas,Inc. 13.1 ×105 1.0×10-5 >500 ポリフェニレン スルフィド ICI Americas,Inc. 4.6×105 3.0×10-5 92 注:Esは基体の熱収縮係数を示す。
【0027】優れた熱的及び物理的/機械的性質を有し
且つ感光体基体用に適したポリフェニレンスルフィド、
ポリスルホン、ポリエーテルイミド及びポリアミドイミ
ドのような他の熱可塑性造膜性樹脂は本発明の範囲に含
まれる。ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポ
リエーテルイミド及びポリアミドイミドの代表的な分子
構造はそれぞれ下記式(4)、(5)、(6)及び
(7)で表される。
【0028】
【化5】
【0029】上記式中、nは重合度を示す。本発明の基
体を含んで製造された感光体は、先行技術の感光体より
も数多くの利益を提供する。感光体に生ずる全機械的歪
みは、本発明によって(1)電荷輸送層と基体との間の
熱収縮の差(E1 −Es )を減少し、かくして電荷輸送
層内における引張り内部歪みの蓄積を減少すること、
(2)ヤング率(M)を増加し、それによって弾性歪み
(Se )を減少すること、及び(3)基体の厚さを減少
して感光体の全厚さ(t)を減少し、それによって曲げ
歪み(Sb )を減少することによって減少される。更
に、永久歪み変形が減少され、裂け目伝播抵抗が改良さ
れ且つ135℃処理温度における熱収縮が最小になる。
ある場合には、カーリング防止裏引き層を除去すること
ができる。本発明の基体によって、簡単な感光体設計を
保ちながら、光電層のいずれをも変化することなく、種
々の改良及び改良の組み合わせが提供される。
【0030】一般に、電荷輸送層(感光体用の)及び誘
電性層(イオノグラフィー画像形成部材用の)は、AS
TM D696−79,“Standard Test Method for C
oefficient of Linear Thermal Expansion of Plastic
s" で試験する時、6.0 ×10-5/ ℃〜7.0 ×10-5/ ℃、
典型的には約6.5 ×10-5/ ℃の熱収縮係数を有する。こ
れは、 Mylar D製基体の約1.7 ×10-5の熱収縮係数に比
べて約4倍の熱収縮の差異を示す。電荷輸送層の熱収縮
係数に近い熱収縮係数を有する基体は、電荷輸送層中に
おける内部歪み(Si )の蓄積を最小にするのを助ける
ことができる。4.0 ×10-5/ ℃の熱収縮係数を有するポ
リエーテルエーテルケトン、例えば、Stabar K200 及び
Stabar XK300はこの目的に特に適している。
【0031】基体2は、典型的には感光体の全厚さの7
0%を構成する。基体は、可撓性でなければならず、例
えば、シート、スクロール、可撓性エンドレスベルト等
のような任意の数の異なる形状を有することができる。
好ましくは、基体は可撓性エンドレスベルトの形であ
る。
【0032】本発明の基体層の厚さは、約0.0254〜約0.
1778mm( 約1 〜約7 ミル) 、好ましくは約0.0381〜約0.
1016mm( 約1.5 〜約4 ミル) 、最も好ましくは約0.0508
〜約0.0635mm( 約2 〜約2.5 ミル) の範囲内である。基
体の厚さを最小にすることは曲げ歪みSb の寄与を減少
する。
【0033】感光体用の基体の厚さの選択は極めて重要
である。基体の厚さが0.1778mm( 7ミル) より大きい
時、小 19 mm直径の機械ベルトモジュールローラー上の
感光体の曲げ歪みSb は大きくなり、電荷輸送層の亀裂
を生ずる可能性がある。基体の厚さが0.0508mm( 2 ミ
ル) より薄いならば、感光体の剛性及びビーム強さが問
題となり、ベルトが非常に取扱い難くなる可能性があ
る。
【0034】層を適用しようとする基体層の表面は、コ
ーティング前に付着されるコーティングの大きい付着を
促進するために、好ましくはクリーニングされる。クリ
ーニングは、基体層の表面をプラズマ放電、イオン衝撃
等に暴露することによって行われる。
【0035】導電性グランドプレーン3は、例えば、真
空蒸着法のような任意の適当なコーティング方法によっ
て基体2上に形成することができる導電性金属層である
ことができる。適当な金属には、アルミニウム、ジルコ
ニウム、ニオブ、タンタル、バナジウム、ハフニウム、
チタン、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、タングステ
ン、モリブデン等及びこれらの混合物が含まれる。導電
性層の厚さは、光導電性部材に所望される光学的透明性
及び可撓性によるが、実質的に広い範囲内にあることが
できる。従って、可撓性光感応性画像形成デバイスで
は、導電性層の厚さは、導電性、可撓性及び光透過性の
最適の組み合わせのために、好ましくは約20 〜約 750
オングストローム、より好ましくは約 50 〜約 200
オングストロームである。
【0036】金属層の形成に用いられる方法には関係な
く、空気に暴露される時、一般に殆どの金属の外表面上
に薄い金属酸化物層が生成する。かくして、金属層の上
にある他の層が“隣接”層として特徴づけられる時、こ
れらの上にある隣接層は、実際には、酸化性金属層の外
表面上に生成された薄い金属酸化物層と接触する可能性
があることを意味する。一般に、背面消去露光のために
は、少なくとも約15%の導電性層光透明度が望まし
い。導電性層は金属に限定される必要はない。導電性層
の他の例は、約 4000 〜 約 9000 オングストロームの
波長を有する光に対する透明層としての導電性酸化イン
ジウム錫又は不透明導電性としてのプラスチックバイン
ダー中に分散された導電性カーボンブラックのような物
質の組み合わせである。
【0037】導電性グランドプレーン層の付着後、正孔
ブロッキング層4を適用することができる。正帯電感光
体のための電子ブロッキング層は、正孔を感光体の画像
形成表面から導電性層へ向かって移動させる。負帯電感
光体のためには、導電性層から相対する光導電性層への
正孔注入を防ぐバリヤーを形成することができる任意の
適当な正孔ブロッキング層を用いることができる。正孔
ブロッキング層は、ポリビニルブチラール、エポキシ樹
脂、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリ
ウレタン等のような重合体、或いは米国特許第 4,338,3
87号、第 4,286,033号及び第 4,291,110号に記載されて
いる、トリメトキシシリルプロピルエチレンジアミン、
N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、イソプロピル−4−アミノベンゼンスルホ
ニル、ジ(ドデシルベンゼンスルホニル)チタネート、
イソプロピルジ(4−アミノベンゾイル)イソステアロ
イルチタネート、イソプロピルトリ(N−エチルアミノ
−エチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリアント
ラニルチタネート、イソプロピルトリ(N,N−ジメチ
ル−エチルアミノ)チタネート、チタン−4−アミノベ
ンゼンスルホネートオキシアセテート、チタン−4−ア
ミノベンゾエートイソステアレートオキシアセテート、
〔H2 N(CH2)4 〕CH3 Si(OCH3)2 、(γ−ア
ミノブチル)メチルジエトキシシラン、〔H2 N(CH
2)3 〕CH3 Si(OCH3)2 及び(γ−アミノプロピ
ル)メチルジエトキシシランのような含窒素シロキサン
又は含窒素チタン化合物を含んでもよい。
【0038】好ましい正孔ブロッキング層は、加水分解
シラン又は加水分解シランの混合物と金属グランドプレ
ーン層の酸化表面との反応生成物を含む。付着後空気に
暴露された時、殆どの金属グランドプレーン層の外表面
上には本来的に酸化表面が生成する。この組み合わせが
低RHにおける電気的安定性を増強する。加水分解シラ
ンは下記の一般式を有する。
【0039】
【化6】
【0040】上記式中、R1 は1〜20個の炭素原子を
含むアルキリデン基であり、R2 、R 3 及びR7 はH、
1〜3個の炭素原子を含む低級アルキル基及びフェニル
基からなる群から独立に選ばれ、Xは酸又は酸塩の陰イ
オンであり、nは1〜4であり、yは1〜4である。画
像形成部材は、好ましくは、金属導電性層の金属酸化物
層上に加水分解アミノシランの水溶液のコーティングを
pH約4〜約10において付着させ、反応生成物層を乾
燥してシロキサンフィルムを生成し、粘着剤層を適用
し、その後で粘着剤層へ光生成層及び正孔輸送層のよう
な電気的作動層を適用することによって製造される。
【0041】正孔ブロッキング層は、連続であって、且
つ約 0.5μm未満の厚さを有していなければならない。
より大きい厚さは望ましくない高残留電圧をもたらすか
らである。露光工程後の電荷中和が容易であり且つ最適
な電気的性能が得られるので、約 0.005〜約 0.3μmの
正孔ブロッキング層が好ましい。最適な電気的挙動の正
孔ブロッキング層のためには、約 0.03 〜約 0.06 μm
の厚さが好ましい。ブロッキング層は、吹き付け、浸漬
コーティング、ドローバーコーティング、グラビアコー
ティング、シルクスクリーニング、エアナイフコーティ
ング、反転ロールコーティング、真空蒸着、化学処理等
のような任意の適当な通常の方法で適用される。薄層を
得るのに便利なため、ブロッキング層は、好ましくは、
コーティングの付着後に真空、加熱等のような通常の方
法で除去される溶媒による希薄溶液の形で適用される。
一般に、吹き付けコーティングのためには、約 0.05:10
0〜約 0.5:100 の正孔ブロッキング層物質と溶媒との
重量比が満足である。
【0042】殆どの場合において、付着を促進するた
め、ブロッキング層と隣接の電荷発生層又は光生成層と
の間の中間層が所望され得る。例えば、粘着剤層5を、
単一層として或いは2つの別個の粘着剤コーティング層
として用いることができる。かかる層を用いる場合、か
かる層は好ましくは、約 0.01 〜約 0.2μmの乾燥厚さ
を有する。典型的な粘着剤層は、ポリエステル、du Pon
t 49,000樹脂 (E.I.du Pont de Nemours & Co.製) 、 V
itel PE100 (Goodyear Rubber & Tire Co.製)、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリウレタ
ン、ポリメチルメタクリレート等のような造膜性重合体
を含む。
【0043】任意の適当な電荷発生( 光生成 )層を用い
ることができ、例えば、層6を粘着剤層5ヘ適用するこ
とができる。光生成層用物質の例には、造膜性重合体バ
インダー中に分散された、非晶質セレン、三方晶系セレ
ン、及びセレン−テルル、セレン−テルル−砒素、砒化
セレンからなる群から選ばれるセレン合金のような無機
光導電性粒子及び米国特許第3,357,989 号に記載されて
いる無金属フタロシアニンのX−形のようなフタロシア
ニン顔料、バナジルフタロシアニン及び銅フタロシアニ
ンのような金属フタロシアニン、ジブロモアンタントロ
ン、スクアリリウム、du Pont からMonastral Red,Mona
stral Violet及び Monastral Red Yの商標で市販されて
いるキナクリドン、Vat orange 1及び Vat orange 3 (
ジブロモアンタントロン顔料の商標 )、ベンゾイミダゾ
ールペリレン、米国特許第 3,442,781号に記載されてい
る置換 2,4- ジアミノトリアジン、Allied Chemical Co
rporation から Indofast Double Scarlet,Indofast Vi
olet Lake B,Indofast Brilliant Scarlet及び Indofas
t Orangeの商標で市販されている多核芳香族キノンが含
まれる。
【0044】光導電性層が光生成層の性質を増強又は減
少させる場合には、マルチ- 光生成層組成物を用いるこ
とができる。このタイプの構造の例は米国特許第 4,41
5,639号に記載されている。所望ならば、技術上知られ
ている他の適当な光生成物質も用いることができる。バ
ナジルフタロシアニン、無金属フタロシアニン、ベンゾ
イミダゾールペリレン、非晶質セレン、三方晶系セレ
ン、セレン−テルル、セレン−テルル−砒素、砒化セレ
ンのようなセレン合金等及びこれらの混合物は、白色光
に対して感受性であるので特に好ましい。バナジルフタ
ロシアニン、無金属フタロシアニン及びテルル合金は、
赤外光に対して感度があるという付加的な利益をも与え
るので好ましい。
【0045】光生成層中のマトリックスとしては、任意
の適当な重合体造膜性バインダー物質を用いることがで
きる。典型的な重合体造膜性物質には、例えば、米国特
許第3,121,006号に記載されている物質が含まれる。バ
インダー重合体は、粘着剤層に良く付着し、粘着剤層の
上表面をも溶解する溶媒に溶解し且つ粘着剤層のコポリ
エステルと混和して重合体ブレンドゾーンを形成するこ
とができる物質でなければならない。典型的な溶媒に
は、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、塩化メチ
レン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、トルエン等及びこれらの混合
物が含まれる。蒸発範囲を調節するために溶媒の混合物
を利用することができる。例えば、約90:10〜約1
0:90のテトラヒドロフラン:トルエン重量比で満足
な結果が得られる。一般に、光生成顔料、バインダー重
合体及び溶媒の組み合わせは、電荷発生層コーティング
組成物中の光生成顔料の均一な分散液を形成しなければ
ならない。典型的な組み合わせには、ポリビニルカルバ
ゾール、三方晶系セレン及びテトラヒドロフラン;フェ
ノキシ樹脂、三方晶系セレン及びトルエン;及びポリカ
ーボネート樹脂、バナジルフタロシアニン及び塩化メチ
レンが含まれる。電荷発生層バインダー重合体用の溶媒
は、電荷発生層中に用いられる重合体バインダーを溶解
し且つ電荷発生層中に存在する光生成顔料粒子を分散さ
せることができる溶媒でなければならない。
【0046】光生成組成物又は顔料は、種々の量で樹脂
バインダー組成物中に存在することができる。一般に、
約 5〜約 90 容量%の光生成顔料が約 10 〜約 90 容量
%の樹脂バインダー中に分散される。好ましくは、約 2
0 〜約 30 容量%の光生成顔料が約 70 〜約 80 容量%
の樹脂バインダー組成物中に分散される。1つの実施態
様においては、約 8容量%の光生成顔料が約 92 容量%
の樹脂バインダー組成物中に分散される。
【0047】光生成層の厚さは、一般に約 0.1〜約 5.0
μm、好ましくは約 0.3〜約 3μmの範囲である。光生
成層の厚さはバインダー含量に関係がある。高バインダ
ー含量組成物は、一般に厚い光生成層を必要とする。本
発明の目的が達成されるならば、上記範囲外の厚さを選
ぶことができる。
【0048】光生成層コーティング混合物を混合し且つ
その後で前もって乾燥された粘着剤層へ適用するために
は、任意の適当な通常の方法を用いることができる。適
当な適用方法には、吹き付け、浸漬コーティング、ロー
ルコーティング、巻線ロッドコーティング等が含まれ
る。付着させたコーティングの乾燥は、コーティングの
適用に用いた溶媒の実質的に全部を除去するために、オ
ーブン乾燥、赤外線乾燥、空気乾燥等のような任意の適
当な通常の方法で行うことができる。
【0049】電荷輸送層7は、電荷発生層6からの光生
成された正孔及び電子の注入を支持し且つこれらの正孔
又は電子を有機層中を通して輸送して表面電荷を選択的
に放電させることができる任意の適当な透明有機重合体
又は非重合体物質を含むことができる。電荷輸送層は、
正孔又は電子を輸送する働きをするばかりでなく、光導
電性層を摩耗や化学的浸食から守り、従って感光体画像
形成部材の作動寿命を長くする働きもある。電荷輸送層
は、ゼログラフィーに有用な光の波長、例えば、4000〜
9000 オングストロームの光に暴露された時、もし放電
を示したとしても無視できるものでなければならない。
電荷輸送層は、感光体が用いられるべき領域の放射線に
対して実質的に透明である。電荷輸送層は、光生成され
た正孔の電荷発生層からの注入を支持する実質的に非光
導電性物質で構成される。電荷輸送層は、それを通して
露光が行われる時通常透明であって、入射放射線の殆ど
が下にある電荷発生層によって利用されることを保証す
る。透明な基体と共に用いられる時、基体を通過する全
ての光で基体を通して像様露光又は消去を行うことがで
きる。この場合には、電荷輸送物質は、使用する波長領
域の光を透過する必要はない。電荷発生層と共に電荷輸
送層は、電荷輸送層上に置かれた静電荷が照明の不在下
において伝導されない程度に絶縁体である。
【0050】電荷輸送層は、通常電気的に不活性な重合
体物質中にこれらの物質を電気的に活性にするために分
散された活性化合物を含むことができる。これらの化合
物を、光生成された正孔の注入を支持することができず
且つこれらの正孔を輸送させることができない重合体物
質へ添加することができる。多層光電導体中に用いられ
る特に好ましい輸送層は、少なくとも1つの電荷輸送芳
香族アミン化合物約 25 〜約 75 重量%と、芳香族アミ
ンがその中に可溶性である重合体造膜性樹脂約75 〜約
25 重量%とを含む。
【0051】電荷輸送層は、好ましくは下記一般式を有
する1種以上の化合物の芳香族アミン化合物を含む混合
物から形成される。
【0052】
【化7】
【0053】上記式中、R1 及びR2 は、置換又は未置
換フェニル基、ナフチル基及びポリフェニル基からなる
群から選ばれる同じ又は異なる芳香族基であり、R
3 は、置換又は未置換アリール基、1〜18個の炭素原
子を有するアルキル基及び3〜18個の炭素原子を有す
るシクロ脂肪族基からなる群から選ばれる。置換基は、
NO 2 基、CN基等のような電子引き抜き基を含んでい
てはならない。この構造式で表される典型的な芳香族ア
ミン化合物には、下記の化合物が含まれる。 I.下記
【0054】
【化8】
【0055】のようなトリフェニルアミン II. 下記
【0056】
【化9】
【0057】のようなビス及びトリアリールアミン III.下記
【0058】
【化10】
【0059】のようなビスアリールアミンエーテル及び IV. 下記
【0060】
【化11】
【0061】のようなビスアルキル- アリールアミン
【0062】好ましい芳香族アミン化合物は下記の一般
式を有する。
【0063】
【化12】
【0064】上記式中、R1 及びR2 は上で定義された
通りであり、R4 は置換又は未置換ビフェニル基、ジフ
ェニルエーテル基、1〜18個の炭素原子を有するアル
キル基及び3〜12個の炭素原子を有するシクロ脂肪族
基からなる群から選ばれる。
【0065】上記構造式で表される電荷輸送芳香族アミ
ンの例には、不活性樹脂バインダー中に分散された、ト
リフェニルメタン、ビス(4-ジエチルアミノ-2- メチル
フェニル) フェニルメタン、4,4'- ビス( ジエチルアミ
ノ)-2,2'- ジメチルトリフェニルメタン、N,N'- ビス(
アルキル- フェニル)-(1,1'-ビフェニル)-4,4'- ジアミ
ン( ここで、アルキルは、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、n-ブチル等である) 、N,N'- ジフェニル- N,N'-
ビス(3- メチルフェニル)-( 1,1'- ビフェニル)-4,4'-
ジアミン等が含まれる。
【0066】粘着剤層中に用いられる物質が使用される
溶媒に感受性でないならば、塩化メチレン又は他の適当
な溶媒に可溶な任意の適当な不活性樹脂バインダーを用
いることができる。塩化メチレンに可溶な典型的な不活
性樹脂バインダーには、ポリカーボネート樹脂、ポリビ
ニルカルバゾール、ポリエステル、ポリアクリレート、
ポリエーテル、ポリスルホン等が含まれる。分子量は約
20,000 から約 1,500,000にわたることができる。これ
らのバインダーを溶解することができる他の溶媒には、
テトラヒドロフラン、トルエン、トリクロロエチレン、
1,1,2-トリクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン等が
含まれる。
【0067】好ましい電気的に不活性な樹脂物質は、約
20,000 〜約 120,000、より好ましくは約 50,000 〜約
100,000の分子量を有するポリカーボネート樹脂であ
る。電気的に不活性な樹脂物質として最も好ましい物質
は、General Electric Companyから Lexan 145として市
販されている、約 35,000 〜約 40,000 の分子量を有す
るポリ( 4,4'- ジプロピリデン- ジフェニレンカーボネ
ート) 、General Electric Companyから Lexan 141とし
て市販されている、約 40,000 〜約 45,000 の分子量を
有するポリ( 4,4'- ジプロピリデン- ジフェニレンカー
ボネート) 、Farbenfabricken Bayer A.G.から Makrolo
n として市販されている、約 50,000 〜約120,000の分
子量を有するポリカーボネート樹脂, Makrolon 、Moba
y ChemicalCompanyから Merlon として市販されている
約 20,000 〜約 50,000 の分子量を有するポリカーボネ
ート樹脂,Merlon 、ポリエーテルカーボネート、及び4,
4'-シクロヘキシリデンジフェニルポリカーボネートで
ある。塩化メチレン溶媒は、全ての成分を充分に溶解す
るため及び沸点が低いために、電荷輸送層コーティング
混合物の望ましい成分である。
【0068】電荷輸送層の厚さは、約 10 〜約 50 μ
m、好ましくは約 20 〜約 35 μmの範囲であることが
できる。最適の厚さは、約 23 〜約 31 μmの範囲であ
る。
【0069】グランドストリップは、造膜性重合体バイ
ンダーと導電性粒子とを含むことができる。導電性粒子
を分散するためにセルロースを用いることができる。本
発明の導電性グランドストリップ層9中には、任意の適
当な導電性粒子を用いることができる。グランドストリ
ップ層9は、米国特許第 4,664,995号に挙げられている
物質を含む物質を含むことができる。典型的な導電性粒
子には、カーボンブラック、黒鉛、銅、銀、金、ニッケ
ル、タンタル、クロム、ジルコニウム、バナジウム、ニ
オブ、酸化インジウム錫等が含まれる。導電性粒子は、
適当な形を有することができる。典型的な形には、不規
則形、粒状、球形、楕円形、立方体、フレーク、フィラ
メント等が含まれる。好ましくは、導電性粒子は、過度
に不規則な外表面を有する導電性グランドストリップ層
を避けるため、導電性グランドストリップ層の厚さより
小さい粒径を有していなければならない。約 10 μm未
満の平均粒径は、一般に乾燥グランドストリップ層の外
表面における導電性粒子の過度の突出がなく且つ乾燥グ
ランドストリップ層のマトリックス全体にわたって比較
的均一な粒子の分散を保証する。グランドストリップ中
に用いられる導電性粒子の濃度は、用いられる特別な導
電性粒子の導電率のような因子に依存する。
【0070】グランドストリップ層は、約 7〜約 42 μ
m、好ましくは約 14 〜約 27 μmの厚さを有すること
ができる。
【0071】カーリング防止層1は、随意であり、且つ
電気絶縁性又は半導電性である有機重合体又は無機重合
体を含むことができる。カーリング防止層は、平坦性及
び摩耗抵抗を与える。
【0072】カーリング防止層1は、画像形成層とは反
対の基体2の背面に形成されることができる。カーリン
グ防止層は、造膜性樹脂及び粘着促進剤ポリエステル添
加剤を含むことができる。造膜性樹脂の例には、ポリア
クリレート、ポリスチレン、ポリ(4,4'- イソプロピリ
デンジフェニルカーボネート)、4,4'- シクロヘキシリ
デン- ジフェニルポリカーボネート等が含まれる。添加
剤として用いられる典型的な粘着促進剤には、49,000
(du Pont)、Vitel PE-100、Vitel PE-200、Vitel PE-30
7 (Goodyear) 等が含まれる。通常約 1〜約 15 重量%
の粘着促進剤が造膜性樹脂添加のために選ばれる。カー
リング防止層の厚さは、約 3〜約 35 μm、好ましくは
約 14 μmである。
【0073】随意のオーバーコーティング層8は、電気
絶縁性又は僅かに半導電性である有機重合体又は無機重
合体を含むことができる。オーバーコーティング層は、
好ましくは約 2〜約 8μm、より好ましくは約 3〜約 6
μmの範囲の厚さを有する。好ましい厚さの範囲は約 3
〜約 5μmである。
【0074】エレクトログラフィー画像形成部材のため
には、導電性層3の上にある可撓性誘電性層を活性光導
電性層の代わりに用いることができる。エレクトログラ
フィー画像形成部材の誘電性層中には、任意の適当な、
通常の、可撓性、電気絶縁性、熱可塑性誘電性重合体マ
トリックス物質を用いることができる。適当なかかる物
質は、その全てが本明細書に含まれるものとする米国特
許第 4,983,481号に記載されている。所望ならば、本発
明の可撓性ベルトをサイクル耐久性が重要である他の目
的のために用いることができる。
【0075】以下、限定的でない実施例で本発明を更に
説明するが、これらの実施例は説明のためのみのもので
あり、本発明が実施例中に記載されている物質、条件、
プロセスパラメーター等に限定されるものではないこと
は言うまでもない。
【0076】
【実施例1】Mylar D (E.I.du Pont 製) 、Stabar K200
及びStabar XK300 (共にICI Americas,Inc. 製) 、並
びに Upilex R 及び Upilex S ( 共にICI Americas,In
c. 製) の 0.0762 mm( 3 ミル) の基体のヤング率、熱
収縮、永久歪み及び裂け目伝播のし易さを評価する。製
造される多層感光体の約 70 % は、典型的に、全てのコ
ーティング層の機械的及び( 又は) 支持体として働く基
体からなっているので、これらの基体の熱的及び物理的
/ 機械的性質の測定は、得られた感光体設計の機械的一
体性及び性能に直接的影響を与えるために極めて重要で
ある。 Mylar Dは、可撓性電子写真画像形成部材用及び
可撓性イオノグラフィー画像形成部材用の両方の用途の
ために好まれる最も通常の基体であるので、これらの試
験で得られた結果は、本発明の基体の結果の直接的比較
のための対照としての役を果たすことができる。
【0077】基体のヤング率は、外部から印加された応
力に応答する基体の弾性変形に関する比例定数である。
高ヤング率は高基体剛性を反映するので、感光体ベルト
の取扱いの相対的容易さをも反映する。ヤング率は、印
加される機械ベルト張力の印加時における瞬間的なベル
トの伸びの程度をも反映し、従って感光体ベルトのクリ
ープ挙動を押しつける。基体のヤング率の測定は、下記
の試験方法で行われた。 a)各タイプの基体からおのおのが 0.5in×4 in(1.27
×10.16 cm )の寸法を有する5個の基体試験試料を切
る。 b)試験試料を 2in(5.1cm) のゲージ長さを有する Ins
tronジョー中に挿入する。 c)0.02in/ 分(0.051cm/ 分) のクロスヘッド速度、20
in/ 分(50.8 cm/ 分)のチャート速度及び1 lb (0.454 k
g) のフルスケールを用いて、フルスケール荷重で試料
を引っ張る。 d)チャート上の力−伸び曲線にわたって最良の直線を
描いて傾斜を示す。 e)下記のようにしてヤング率を計算する。 E=応力/歪み ここで、応力=1 lb/ 試料の断面積( in2)、 歪み=1 lb荷重における試料の長さの変化( in) / 2in
である。
【0078】基体の熱収縮試験は、熱暴露用に基体から
1in×12in(2.54 ×30.5cm) の試験試料を切ることによ
って行われる。空気循環オーブン中で 135℃において 3
0 分間の貯蔵の前後における試料の直線寸法変化をカセ
トメーターを用いて測定する。得られた結果を計算し
て、元の長さに関する熱暴露後の試料長さの減少を得、
寸法収縮の百分率で表す。図1に示される典型的な多層
感光体デザインは逐次適用され且つ 135℃において 5分
間乾燥された溶液コーティングの 6層からなるので、こ
の基体熱収縮試験条件は、実際の感光体製造プロセスの
寸法安定性への時間/温度サイクルの蓄積効果を模倣す
るために選ばれる。
【0079】永久歪みは、1 in×8 in(2.54 ×20.3cm)
の基体試験試料を小 19 mm直径ローラー上で曲げ又は駐
留させることによって評価される。各試料端に 0.5lb
(0.227kg) の重りを掛けて、機械中における印加感光体
ベルト張力の支持基体への影響をシミュレートする。次
に、試験装置を 48 ℃の調節温度下に 72 時間保って真
夏の週末の機械停止時の感光体ベルトアイドリング条件
を再現する。ローラーへの試料の順応の影響を、印加張
力の解放及び試料の回復後の試料/ローラー曲げ接触に
よって引き起こされた試験試料のセグメントにおけるア
ーク変形を測定する事によって測定し、結果を曲率直径
で表して基体の永久歪みの程度を示す。
【0080】基体の裂け目伝播のし易さは、文献:Rich
ard L.Webber and Gunnar,"The Determination of Tear
Energy of Extensible Materials of Dental Interes
t",J.Biomed.Mater.Res.,vol.2,pp.281-296,1968 に記
載されているズボン引裂き試験法(Trouser-tear test m
ethod)に従うことによって実験的に測定される。
【0081】得られたヤング率、熱収縮、永久歪み及び
裂け目伝播の試験結果は、下記表2中に総合して示され
る。これらの基体の熱収縮係数 Es 及びガラス転移温度
Tgの値は、測定されなかったが、メーカーが出してお
り、表中の最後の2つの欄に示される。
【0082】
【表2】 表 2 基体の ヤング率 熱収縮 永久歪み* タイプ メーカー (PSi) (%) (mm) Mylar D E.I.du Pont 4.8×105 0.85 41 Stabar K200 ICI Americas,Inc. 4.1×105 0.02 146 Stabar XK300 ICI Americas,Inc. 4.8×105 0.02 146 Kapton H E.I.du Pont 4.8×105 0.03 54 Upilex R ICI Americas,Inc. 5.6×105 0.02 64 Upilex S ICI Americas,Inc. 13.1×105 0.02 70 基体の 裂け目伝藩 Es Tg タイプ (g/ミル) (in/in ℃) (℃) Mylar D 16 1.7×10-5 78 Stabar K200 50 4.0×10-5 143 Stabar XK300 44 4.0×10-5 143 Kapton H 25 1.8×10-5 360 Upilex R 31 1.5×10-5 285 Upilex S 23 1.1×10-5 >500 * 永久歪みは、静的曲げ試験後に各基体について測定さ
れた曲率直径の順応の程度として示される。従って、基
体が永久歪みを有しないで、完全な平坦形状を示すなら
ば、その曲率直径は無限大である。
【0083】上記データは、本発明の全ての基体が Myl
ar D対照対応物について得られた値より優れた固有の熱
的及び物理的/機械的性質を有することを示している。
電子写真画像形成部材及びイオノグラフィー画像形成部
材用に用いられる時、本発明の基体は長期の機械的稼働
寿命を有する部材を提供する筈である。
【0084】
【実施例2】厚さ 0.0254 、0.0508及び0.0762 mm(1、
2 及び3 ミル) のチタンコーティングされた二軸配向ポ
リエチレンテレフタレート( E.I.du Pont から市販され
ている Mylar D )基体を用意し、且つそれへ、50gの 3
- アミノ- プロピルトリエトキシシラン、15gの酢酸、
684.8 gの 200プルーフ変性アルコール及び 200gのヘ
プタンを含む溶液を、グラビアアプリケーターを用いて
適用することによって光導電性画像形成部材を製造し
た。この層を、次に、強制空気オーブン中で 135℃にお
いて 10 分間乾燥した。得られたブロッキング層は、0.
05μmの乾燥厚さを有していた。
【0085】次に、テトラヒドロフラン/ シクロヘキサ
ノンの 70:30容量比混合物中のポリエステル粘着剤( du
Pont 49,000、E.I.du Pont de Nemours & Co.製) の溶
液の全重量に対して 0.5重量%を含む湿潤コーティング
をブロッキング層上へ、グラビアアプリケーターを用い
て適用することによって粘着剤界面層を調製した。この
粘着剤界面層を、次に、強制空気オーブン中で 135℃に
おいて 10 分間乾燥した。得られた粘着剤界面層は、0.
05μmの乾燥厚さを有していた。
【0086】この粘着剤界面層を、その後で、7.5 容量
%の三方晶系セレン、25容量%のN,N'-ジフェニル-
N,N'-ビス(3- メチル- フェニル)-1,1'-ビフェ
ニル- 4,4'-ジアミン及び 67.5 容量%のポリビニル
カルバゾールを含む光生成層でコーティングした。この
光生成層は、テトラヒドロフランとトルエンとの 1:1容
量比の混合物 1400 mlへ 80 gのポリビニルカルバゾー
ルを導入することによって調製された。この溶液へ、三
方晶系セレン 80 g及び直径 3.175mm(1/8インチ) のス
テンレス鋼製散弾 10 ,000gを添加した。この混合物
を、次に、72〜96時間ボールミルにかけた。次に、得ら
れたスラリー 500gを、1:1 容量比のテトラヒドロフラ
ン/ トルエン 750ml中の 36 gのポリビニルカルバゾー
ル及び 20gのN,N'-ジフェニル- N,N'-ビス(3-
メチルフェニル)-1,1'-ビフェニル- 4,4'-ジア
ミンの溶液へ添加した。このスラリーを、次に、シェー
カーに 10 分間かけた。得られたスラリーを、その後で
押出しダイで粘着剤界面へ適用して約 0.0127 mm(0.5ミ
ル) の湿潤厚さを有する層を形成した。しかし、基体、
ブロッキング層及び粘着剤層の一方の縁部に沿って約 3
mm幅のストリップをわざと光生成層で未被覆にして後で
適用されるグランドストリップ層による充分な電気的接
触を容易にした。この光生成層を、強制空気オーブン中
で 135℃において 5分間乾燥して 2.3μmの乾燥厚さを
有する光生成層を形成した。
【0087】この部材を、次に、電荷輸送層でコーティ
ングした。電荷輸送層コーティング溶液は、N,N'-ジ
フェニル- N,N'-ビス(3- メチルフェニル)-1,
1'-ビフェニル- 4,4'-ジアミンとFarbenfabricken
Bayer A.G.から市販されている、約 50,000 〜約 1,00
0,000の重量平均分子量を有するポリカーボネート, バ
インダー樹脂 Makrolon 5705とを 1:1の重量比で褐色ガ
ラス壜中へ導入する事によって調製された。得られた混
合物を塩化メチレンに溶解して、その 15 重量%溶液を
与えた。この溶液を、次に、0.0762mm(3ミル) ギャップ
のBirdアプリケーターで光生成層上へ適用して湿潤電荷
輸送層を形成した。このコーティングプロセス中、相対
湿度を約 14 % に保った。得られた光導電性部材を、強
制空気オーブン中で 135℃において 5分間アニーリング
して 乾燥厚さ24μmの電荷輸送層を形成した。
【0088】電荷輸送層コーティングの適用後、画像形
成部材が上方へ瞬間的にカールするならば、画像形成部
材へカーリング防止コーティングを適用して、所望の平
坦性を与えることができる。カーリング防止コーティン
グ溶液は、ガラス壜中で、8.82gのポリカーボネート(
Makrolon 5705、Bayer AG製) と 0.09 gのコポリエス
テル粘着促進剤( Vitel PE-100、Goodyear Tire and Ru
bber Co.製)とを 90.07gの塩化メチレンに溶解するこ
とによって調製した。次に、ガラス壜にきっちり蓋を
し、ポリカーボネートとコポリエステルとが完全に溶解
するまで約 24 時間ロールミルにかけた。かくして得ら
れたカーリング防止コーティング溶液を、0.0762mm(3ミ
ル) ギャップのBirdを用いるハンドコーティングで支持
基体の背面( 画像形成層とは反対側) へ適用した。コー
ティングされた湿潤フィルムを、空気循環オーブン中で
135℃において約 5分間乾燥して、厚さ 14 μmの乾燥
カーリング防止層を形成した。得られた光導電性画像形
成部材は平坦であった。
【0089】
【実施例3】実施例2の 0.0254 、0.0508及び 0.0762
mm(1、2 及び3 ミル) の Mylar D基体を有する光導電性
画像形成部材を切って 2.54 cm×30.5cm(1インチ×12イ
ンチ) の試料を作り、動的疲労電荷輸送層亀裂抵抗の試
験をした。試験は、光導電性画像形成部材ベルトの機械
条件をシミュレートするために各試料をアイドラーロー
ル上で曲げる動的機械的サイクリング装置によって行わ
れた。より詳しくは、画像形成試験試料の1端を静止位
置に固定し、試料を、等間隔に置かれた水平アイドラー
ロール上に上方に且つ次に下方に弧を描いて一般に逆型
の“U”形路を作り、試料の自由端に 1ポンドの重りを
付けて試料幅 1インチ当たり 1ポンドの張力を与えた。
電荷輸送層を担持する試験試料の面を上方へ向けて、試
料がアイドラーロール上で曲げられる時、その面が最大
誘起曲げ応力を受けるようにした。各アイドラーロール
は、19mm(3/4インチ) の直径を有し且つ両端が、円板の
中心を連結するシャフトの周りにモーターによって回転
可能な1対の円板の近接垂直面に取り付けられていた。
3 個のアイドラーロールは互いに平行で且つ等距離であ
る。アイドラーロールは、円板の中心を連結するシャフ
トからも等距離であった。
【0090】円板はシャフトの周りに回転するが、各ア
イドラーロールはおのおのの個々のロール軸の周りに自
由に回転する。かくして円板がシャフトの周りに回転す
る時、2 個のアイドラーロールは試験試料の背面と絶え
ず接触状態に保たれる。各アイドラーロールの軸はシャ
フトから約 4cmの位置にある。試験試料の背面に沿った
アイドラーロールの運動の方向は試験試料の重り端から
離れ、静止位置に固定されている端へ向かう。試験装置
中には3個のアイドラーロールがあるので、円板の毎回
の完全な回転は、3回の曲げに等価である。回転円板の
回転を調節して28.7 cm(11.3 インチ)/秒に等価の接線
速度を与える。反射光学顕微鏡を用い、100 ×倍率で、
5,000 回の曲げ間隔で、電荷輸送層の動的疲労亀裂の出
現を検査する。
【0091】下記表3に記載されている動的疲労電荷輸
送層亀裂の結果は、光導電性画像形成部材に用いられる
基体の厚さが減少するにつれて、電荷輸送層の亀裂抵抗
が次第に改良されることを示す。画像形成部材中の Myl
ar D基体支持体の厚さを0.0762mm(3ミル) から0.0508mm
(2ミル) に減少する時、2 倍以上の亀裂寿命改良が認め
られる。動的疲労亀裂試験に加えて、方程式(3)を用
いて、19mmローラー上の光導電性画像形成部材の曲げ歪
みSb を理論的に計算する。表中の最終欄に挙げた理論
値は、動的疲労亀裂のデータを支持する。画像形成部材
の基体厚さの減少による曲げ歪みの減少は永久歪みをも
減少する筈であることを強調しておかなければならな
い。
【0092】
【表3】 表 3 Mylar Dの厚さ 疲労亀裂 曲げ歪み (ミル) (曲げ回数) (%) 3 170,000 0.598 21/2 235,000 0.534 2 355,000 0.470
【0093】
【実施例4】実施例2に記載されている方法と同じ方法
に従い且つ同じ物質を用いて、光導電性画像形成部材を
製造した。但し、 Mylar D基体の代わりに、Stabar K20
0 の商標を有し、ICI Americas,Inc. から市販されてい
る厚さ 0.0762 mm(3ミル) のポリエーテルエーテルケト
ン基体を用いた。
【0094】
【実施例5】実施例2に記載されている方法と同じ方法
に従い且つ同じ物質を用いて、光導電性画像形成部材を
製造した。但し、 Mylar D基体の代わりに、Stabar XK3
00の商標を有し、ICI Americas,Inc. から市販されてい
る厚さ 0.0762 mm(3ミル) のポリエーテルエーテルケト
ン基体を用いた。
【0095】
【実施例6】実施例2に記載されている方法と同じ方法
に従い且つ同じ物質を用いて、光導電性画像形成部材を
製造した。但し、 Mylar D基体の代わりに、 Kapton H
の商標を有し、E.I.du Pont de Nemours & Co.から市販
されている厚さ 0.0762 mm(3ミル) の二軸配向ポリイミ
ド基体を用いた。
【0096】
【実施例7】実施例2に記載されている方法と同じ方法
に従い且つ同じ物質を用いて、光導電性画像形成部材を
製造した。但し、 Mylar D基体の代わりに、 Upilex R
の商標を有し、ICI Americas,Inc. から市販されている
厚さ 0.0762 mm(3ミル) の二軸配向ポリイミド基体を用
いた。
【0097】
【実施例8】実施例2に記載されている方法と同じ方法
に従い且つ同じ物質を用いて、光導電性画像形成部材を
製造した。但し、 Mylar D基体の代わりに、 Upilex S
の商標を有し、ICI Americas,Inc. から市販されている
厚さ 0.0762 mm(3ミル) の二軸配向ポリイミド基体を用
いた。
【0098】
【実施例9】実施例4〜8の光導電性画像形成部材のヤ
ング率、永久歪み及び裂け目伝播を、実施例1に記載さ
れている試験方法に従って評価した。これらの光導電性
画像形成部材の動的疲労電荷輸送層亀裂をも、実施例3
に記載されている機械的疲労サイクル試験法を用いて評
価した。比較のため、実施例2の 0.0762 mm(3ミル)の
Mylar D基体を用いて製造された光導電性画像形成部材
を評価して対照とした。熱的及び機械的試験の結果を表
4に示す。
【0099】
【表4】 表 4実施例 ヤング率 永久歪み 裂け目伝播 疲労亀裂 ( psi ) (mm) ( g/ ミル) ( 曲げ回数 ) 2対照 4.5 ×105 29 14 170,000 4 4.3 ×105 138 48 200,000 5 4.8 ×105 135 43 210,000 6 4.9 ×105 43 21 190,000 7 5.4 ×105 51 30 215,000 8 10.1 ×105 59 24 230,000 この表のデータは、本発明の基体を用いて製造された、
実施例4〜8の光導電性画像形成部材が、実施例2の対
照画像形成部材に比べて一般により良好なヤング率、よ
り小さいか又は最小の永久歪み及び改良された裂け目伝
播に対する抵抗を与えることを示している。更に、これ
らの光導電性画像形成部材は電荷輸送層の疲労亀裂寿命
の実質的な延長を与え、観察された電荷輸送層亀裂抵抗
の増強には、(1)印加張力に応ずる画像形成部材の弾
性歪みSe を減少する、式2によるヤング率の増加及び
(2)長期動的疲労試験における画像形成部材のクリー
プ(印加張力下時における粘性分子流による持続伸び)
量を減少する、永久歪みに対する抵抗の増加が寄与して
いる。
【0100】
【実施例10】実施例2及び4〜8で製造された光導電
性画像形成部材の電気的性質を、ゼログラフィースキャ
ナーを用いて、21℃及び相対湿度 40 % において試験し
た。50,000回の試験は、全ての光導電性画像形成部材に
ついて、同一の電荷受容、暗減衰速度、バックグラウン
ド及び残留電圧、光誘導放電特性及びサイクル- ダウン
を示した。これらの同一の結果は、これらの光導電性画
像形成部材が電気的作動性層のいずれをも変化させず、
その製造法及び処理法を変えることなく、基体置換のみ
を受けるという事実によって達成された。本発明の基体
を用いて製造された光導電性画像形成部材は、光−電気
的完全さを保持すると共に全体的な機械的特性の改良を
与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の多層感光体の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・カーリング防止裏引き層 2・・・・・基体 3・・・・・導電性グランドプレーン 4・・・・・正孔ブロッキング層 5・・・・・粘着剤層 6・・・・・電荷発生層 7・・・・・電荷輸送層 8・・・・・オーバーコーティング層 9・・・・・グランドストリップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェ
    ニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルイミ
    ド、ポリアミドイミド、及び下記のような化合物
    (1)、(2)及び(3): 【0001】 【化1】 【0002】(ここで、nは重合度を示す)からなる群
    から選ばれる少なくとも1つの物質を含む支持基体を有
    する静電写真画像形成部材。
JP4340349A 1991-12-30 1992-12-21 静電写真デバイスのための基体 Pending JPH05303228A (ja)

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US07/814638 1991-12-30
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