JPH11118132A - 塩類を含む焼却残渣の溶融炉 - Google Patents

塩類を含む焼却残渣の溶融炉

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JPH11118132A
JPH11118132A JP28481297A JP28481297A JPH11118132A JP H11118132 A JPH11118132 A JP H11118132A JP 28481297 A JP28481297 A JP 28481297A JP 28481297 A JP28481297 A JP 28481297A JP H11118132 A JPH11118132 A JP H11118132A
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molten
layer
melted
melting
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JP28481297A
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English (en)
Inventor
Keisuke Nakahara
啓介 中原
Satoshi Matsui
聰 松井
Takuya Shinagawa
拓也 品川
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低沸点物質の揮散が抑制され、排出される溶
融物に未溶融の焼却残渣が混入することがなく、炉内へ
の大気流入が防止される、焼却残渣の溶融溶炉を提供す
ること。 【解決手段】 塩類を含む焼却残渣を溶融させ、この溶
融物を溶融炉内に滞留させて溶融スラグ層と溶融塩層に
分離させ、溶融スラグと溶融塩を分別して排出させる溶
融炉において、炉蓋11を貫通させて焼却残渣装入管1
4が挿入されており、焼却残渣装入管14から装入され
た焼却残渣を溶融させて溶融スラグ層52と溶融塩層5
1に分離させる溶融処理部10と、この溶融処理部10
の外側に張り出して設けられており、溶融処理部10か
ら溢流させた溶融塩を滞留させたのち排出させる溶融塩
排出部40とを有する。焼却残渣装入管14は下端が溶
融塩層が形成される湯面レベルよりも下に位置するよう
に挿入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ焼却残渣
などのような塩類を含む焼却残渣を溶融処理するための
溶融炉に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみや産業廃棄物などを焼却した際
に発生する焼却残渣の多くは埋め立て処分されている
が、埋立地の確保が困難になるにしたがって、その減容
化が要望されてきた。また、焼却残渣のうち、燃焼排ガ
スと共に飛散して集塵機で捕集された灰(飛灰)は、鉛
やカドミウムなどの重金属類を含んでおり、特別管理一
般廃棄物に指定されているので、その廃棄処分に際して
は、重金属類を無害化する処理をしなければならない。
このため、焼却残渣を減容化すると共に無害化する必要
が生じている。
【0003】このような問題に対処し、焼却残渣の減容
化と重金属類の不溶化・無害化を同時に行うことができ
る技術として、焼却残渣を溶融処理する方法がある。例
えば、特開平7−42924号公報、特開平7−551
19号公報などには、焼却残渣を溶融処理する溶融炉が
開示されている。この溶融炉は電気抵抗式の炉であっ
て、この炉による溶融処理においては、炉内に滞留して
いる焼却残渣の溶融物中に電極を浸漬し、浸漬された電
極間に通電して、溶融物自体の電気抵抗熱によって溶融
物を加熱し、この加熱された溶融物に焼却残渣を投入し
て順次溶融させた後、溶融物を排出して固化させる処理
が行われる。そして、生成した溶融物が炉内に滞留して
いる間に、溶融物中の成分が比重差によって分離され、
上部に溶融塩層が生成し、下部に溶融スラグ層が形成さ
れる。このため、炉内の溶融物は溶融スラグと溶融塩と
に分別して排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、次のような問題点がある。
【0005】焼却残渣の溶融処理においては、溶融スラ
グ層の温度が1400℃〜1600℃の高温領域になる
ように加熱されるので、相対的に融点が低い塩類が揮散
しやすい状態になっている。そして、多量の塩類が揮散
すると、揮散した塩類が排気系統の機器内で凝縮して付
着し、この付着物が排気系統を詰まらせたり、あるいは
機器類を腐食させたりして、溶融炉の操業が阻害され
る。この点について、特開平7−42924号公報に記
載の溶融炉においては、溶融塩層の表面が焼却残渣や他
の粉末で覆われた状態で溶融処理が行われるので、溶融
塩の揮散は抑制されるが、溶融塩自体の温度を下げて蒸
気圧を低下させる訳ではないので、本質的な抑制策であ
るとは言えない。
【0006】また、特開平7−55119号公報に記載
の溶融炉においては、焼却残渣が溶融塩層上に投入され
るので、溶融塩を溢流させて排出する場合、溶融塩層上
に浮いている未溶融の焼却残渣が一緒に排出されやす
い。さらに、溶融炉内は、焼却残渣中の未燃分などの分
解によって生成したCOガスやH2 ガスを含む雰囲気に
なるが、溶融炉が溶融物の排出口を通じて開放された状
態になっているので、炉内に大気が流入して爆発の危険
が生じたり、あるいは毒性ガスが漏洩する恐れがある。
【0007】本発明は、塩類の揮散が抑制され、また、
排出される溶融物に未溶融の焼却残渣が混入することが
なく、さらに、炉内への大気流入が防止される、塩類を
含む焼却残渣の溶融炉を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第一の発明に係る溶融炉は、塩類を含む焼却残渣
を溶融させて溶融スラグ層と溶融塩層に分離させる溶融
処理部と、その下端が溶融塩層が形成される際の湯面レ
ベルに対応する位置よりも下に位置するように溶融処理
部に挿入され、溶融処理部へ塩類を含む焼却残渣を装入
する焼却残渣装入管と、この溶融処理部の外側に張り出
して設けられ、溶融処理部から溢流させた溶融塩を滞留
させたのち排出させる溶融塩排出部とを有している。
【0009】第二の発明に係る溶融炉は、上部に隔壁が
設けられて塩類が多い焼却残渣を溶融させる区画と塩類
が少ない焼却残渣を溶融させる区画とに区分され、前記
2種類の焼却残渣を溶融させて溶融スラグ層と溶融塩層
に分離させる溶融処理部と、この溶融処理部の一方の区
画へ挿入され、塩類が少ない焼却残渣を装入する焼却残
渣装入管と、溶融処理部の他方の区画に挿入され、その
下端が溶融塩層が形成される際の湯面レベルに対応する
位置よりも下に位置し、塩類が多い焼却残渣を装入する
焼却残渣装入管と、前記溶融処理部の塩類が多い焼却残
渣を装入する焼却残渣装入管が挿入された区画の外側に
張り出して設けられ、この区画から溢流させた溶融塩を
滞留させたのち排出させる溶融塩排出部とを有してい
る。
【0010】なお、本発明において、塩類を含む焼却残
渣とは、都市ごみを焼却した際に発生する焼却残渣など
を指すものとする。又、塩類が多い焼却残渣とは、都市
ごみ焼却時に集塵機で捕集された飛灰などを指すものと
し、塩類が少ない焼却残渣とは、都市ごみの焼却灰など
を指すものとする。
【0011】炉内に生成した溶融塩層は、その下に接し
て存在している高温の溶融スラグ層からの伝熱によって
加熱される。このため、塩類を含む焼却残渣を溶融処理
するために用いられる溶融炉は、溶融塩層の温度が適度
の範囲に維持できるような考慮が払われた構造になって
いることが望ましい。そして、この溶融塩層の温度が高
くならないようにするためには、溶融スラグ層からの伝
熱量を減少させるか、溶融塩層からの放熱量が多くなる
ようにするか、あるいは溶融塩層を人為的に冷却する等
の処置が必要になる。このため、本発明に係る溶融炉に
おいては、塩類の揮散を抑えるために、溶融塩層の温度
が上昇しないようにしている。
【0012】本発明の溶融炉においては、溶融塩層の温
度上昇を抑制する手段の一つとして、溶融スラグ層から
溶融塩層への伝熱量の低減を図り、焼却残渣装入管を、
その下端が溶融塩層が形成される際の湯面レベルよりも
下になるように配置し、焼却残渣を溶融塩層の中へ装入
するように構成している。
【0013】このような状態で焼却残渣を装入すると、
焼却残渣は除々に沈降しながら溶融塩層中へ分散し、溶
融塩層の下部に焼却残渣と溶融塩が混在している部分
(以下、混在層と言う)ができる。この混在層は焼却残
渣の粒子が懸濁している状態、あるいはスラリー状にな
っており、熱伝導性がよくない固体分が混じっているの
で、混在層の熱伝導の度合いは溶融塩単独の場合に比べ
て低下する。このため、混在層が熱移動を妨げる領域と
なり、溶融塩層の過度の温度上昇が抑えられる。
【0014】また、焼却残渣を溶融塩層の中へ装入する
と、焼却残渣は沈降して下部に分散するので、溶融塩層
の上部には存在しない。このため、溶融塩を溢流させた
際に、未溶融の焼却残渣が流出する問題は起こらなくな
る。
【0015】また、本発明の溶融炉においては、溶融塩
排出部を設け、この溶融塩排出部に溢流させた溶融塩を
受入れ、滞留させた後、排出するようにしている。この
ため、溶融塩の排出時にも、炉が開放状態になることは
ない。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の溶融炉に係る実施
の形態の一例を示す平面図、図2は図1におけるA−A
線矢視の断面図である。図中、50は焼却残渣、51は
溶融塩層、52は溶融スラグ層、53はメタル層を示
す。この溶融炉は電気抵抗式の炉であって、塩類を含む
焼却残渣を溶融する処理を行う溶融処理部10と、溶融
処理部10から溢流した溶融塩を受け入れる溶融塩排出
部40よりなっている。溶融処理部10には、炉体を密
閉構造にするための炉蓋11と、炉内に挿入される電極
棒12と、この電極棒12を包囲する電極の囲い13
と、焼却残渣装入管14、および排気管15が設けられ
ている。
【0017】そして、上記電極の囲い13は、その下端
が溶融塩層51と溶融スラグ層52の界面が形成される
レベルより下に位置するように配設されている。この電
極の囲い13の存在によって、電極棒12が溶融塩層5
1中に浸漬されなくなるので、溶融塩層51と溶融スラ
グ層52の間に電気伝導度の大きな差があっても、電流
は溶融塩層51を流れることなく、溶融スラグ層52に
流れる。このため、溶融塩層51が加熱されて塩類の揮
散が激しくなることはなく、また、加熱不足による溶融
スラグ層52の温度低下が起こったりすることもない。
【0018】また、焼却残渣装入管14は炉蓋11を貫
通させて設けられ、その下端が溶融塩層51が形成され
る湯面レベルよりも下に位置するように挿入されてい
る。焼却残渣の装入に際しては、溶融塩層の下部に混在
層51aを形成させ、その上の部分には焼却残渣の粉末
が存在しないようにする。このため、焼却残渣装入管1
4の下端の位置は、溶融塩層中に装入した焼却残渣が層
の上部まで舞い上がらないようになる深さのレベルにす
る必要がある。上記のようにして、溶融塩層の下部に混
在層51aを形成させると、溶融スラグ層52からの熱
移動が妨げられ、溶融塩層の温度上昇が抑えられるの
で、塩類の揮散が抑制される。
【0019】また、溶融処理部10の溶融塩層51と溶
融スラグ層52の界面が形成されるレベル付近の外周部
には冷却装置16が設けられている。冷却装置16は、
混在層51aを形成させて温度上昇が抑制された溶融塩
層51を、必要に応じて、さらに強制冷却するために設
けられたものであって、水冷管が耐火物内に埋め込まれ
た構造になっており、この水冷管は溶融塩層51と溶融
スラグ層52との界面のレベル付近から溶融塩層51の
レベルにわたって設けられている。また、溶融塩層51
の湯面が形成されるレベル付近の外周部に加熱装置17
が設けられている。この加熱装置17は、操業の変動に
よって溶融塩層51の上部の温度が規定値を下回った場
合に使用される。
【0020】18はスラグ排出口、19はメタル排出口
であり、これらの排出口にはそれぞれ図示されない抜き
出し調節装置が設けられている。
【0021】溶融塩排出部40は溶融処理部10の外側
に張り出して設けられ、溶融処理部と一体の構造になっ
ている。そして、溶融処理部10側の上部が切り欠かれ
た状態に開口41が設けられている。このため、溶融処
理部10で生成した溶融塩を開口41から溢流させるよ
うになっている。また、溶融塩処理部10は溢流した溶
融塩を一時滞留させて排出させるようになっている。4
2は溶融塩排出口であり、図示されない抜き出し調節装
置が設けられている。また、43は加熱器であり、滞留
している溶融塩が固化しない程度に加熱するために設け
られている。
【0022】上記の構成による溶融炉によって塩類を含
む焼却残渣を溶融する場合の操業は、次のように行われ
る。
【0023】塩類を含む焼却残渣は、計量された後、溶
融塩層51中に浸漬されている焼却残渣装入管14内へ
投入され、管内に充填された状態になる。この焼却残渣
50は、予熱されながら、それ自体の荷重によって徐々
に下降し、溶融塩層51中へ装入される。溶融塩層51
中へ装入された焼却残渣は徐々に沈降しながら分散し、
焼却残渣が懸濁した状態の部分、すなわち混在層51a
をつくる。このように、焼却残渣を装入しても、溶融塩
層の上部には焼却残渣が存在しないので、溶融塩に混入
して焼却残渣が排出されることはない。
【0024】溶融塩層51中へ装入された焼却残渣は、
その一部が溶融塩層51中で溶融するが、残りは高温に
維持されている溶融スラグ層52との界面まで降下し、
ここで溶融する。塩類を含む焼却残渣が溶融すると、そ
の成分が比重差によって分離され、炉内には、溶融塩層
51、溶融スラグ層52、溶融メタル層53の3層が形
成される。
【0025】溶融スラグ層52は、電極12間の通電中
に溶融スラグ自体の電気抵抗熱によって加熱される。こ
の溶融スラグ層52の温度は投入電力の調節によって、
1400℃〜1600℃の範囲に維持される。
【0026】一方、溶融塩層51の温度は、検出部が溶
融塩層51の中間部に配置された中間部測定用の温度計
21の測定値に基づいて管理される。この場合、温度計
21によって測定される溶融塩層51の中間部の温度が
塩類の揮散が抑えられる範囲(700℃〜1000℃)
になるように、必要に応じ、冷却装置16へ通水する冷
却水量が調節される。
【0027】そして、上記の各溶融物は、それぞれ別個
に抜き出される。まず、溶融塩は開口41から溶融塩排
出部40へ溢流し、溶融塩排出口42から連続的あるい
は間欠的に抜き出される。この際、溶融塩排出部40に
は、常にある程度の溶融塩を滞留させておき、炉内が開
放状態にならないようにする。
【0028】溶融スラグはスラグ排出口18から連続的
あるいは間欠的に抜き出されるが、その抜き出しに際し
ては、溶融塩層51と溶融スラグ層52の界面のレベル
が冷却装置16の下部付近に位置するようにし、且つそ
のレベルが変動しないようにする。このため、溶融塩層
51と溶融スラグ層52の界面のレベルを把握しながら
溶融スラグの抜き出しを行う。ところで、溶融塩層51
の温度は溶融スラグ層52との界面に近づくに従って上
昇するので、温度上昇の度合いによって上記界面の位置
を把握することができる。従って、検出部が溶融塩層5
1の下部に配置された下部測定用の温度計22の測定値
が所定値に維持されるように、溶融スラグの抜き出し量
を調節すれば、溶融塩層51と溶融スラグ層52の界面
は所定のレベルに維持される。
【0029】そして、溶融メタルはメタル排出口19か
ら間欠的に抜き出される。また、溶融時に発生したガス
は排ガス排出口15から抜き出され、別途処理される。
【0030】図3は本発明の溶融炉に係る実施の形態の
他の例を示す平面図、図4は図3におけるB−B線矢視
の断面図である。この溶融炉は、塩類が多い焼却残渣と
塩類が少ない焼却残渣を同時に処理する場合に、効率よ
い溶融処理ができるように構成したものである。図3お
よび図4において、図1および図2に係る溶融炉と同じ
構成による部分については、同一の符号を付しその説明
を省略する。この例においては、溶融処理部10内の上
部に隔壁30が設けられて溶融処理部10の上部が二つ
に区画されている。そして、一方の区画には塩類が多い
焼却残渣50aを装入する焼却残渣装入管14aが挿入
されており、他方の区画には塩類が少ない焼却残渣50
bを装入する焼却残渣装入管14bが挿入されている。
この二つの焼却残渣装入管14a,14bのうち、焼却
残渣装入管14aはその下端が溶融塩層51が形成され
る湯面レベルよりも下に位置するように挿入されてい
る。
【0031】隔壁30はその下端が溶融塩層51と溶融
スラグ層52の界面が形成されるレベルより下に位置す
るように形成され、また、焼却残渣装入管14aを囲
み、開口41の両側に達するように形成されている。こ
のため、塩類が多い焼却残渣50aを装入する焼却残渣
装入管14aが挿入された区画だけが溶融塩層51が形
成される領域となり、この区画から溶融塩排出部40へ
溶融塩が溢流するようになっている。また、塩類が少な
い焼却残渣50bを装入する焼却残渣装入管14bが挿
入された区画においては、実質的に溶融塩層は形成され
ないので、焼却残渣装入管14bはその下端を気相部に
位置させている。このため、この区画の溶融スラグ層5
2は焼却残渣50bで覆われることによって、熱損失の
低減が図られている。なお、31は隔壁30の上部に設
けられた開口であり、この開口31から焼却残渣装入管
14aが挿入された区画で発生したガスが排気される。
【0032】この溶融炉による操業は、図1および図2
に示す炉の場合と同様に行われる。但し、図3および図
4に示す溶融炉においては、溶融塩層51が形成される
箇所が隔壁30で囲われた領域だけになるので、溶融塩
の揮散量は一層減少する。
【0033】なお、上記実施の形態の説明においては、
浸漬した複数の電極間に通電する加熱方式の場合だけに
ついて記述されているが、本発明は、このような加熱方
式の炉に限定されるものではなく、電極が炉内の上下に
配置される直流炉や、誘導加熱などによる外部加熱方式
の炉であってもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、焼却残渣を溶融塩中に装入することによって溶融塩
の温度上昇が抑えられ、溶融塩の揮散が大幅に抑制され
る。この際、装入された焼却残渣は溶融塩層の上部には
存在しないので、排出される溶融物へ未溶融の焼却残渣
が混入する問題は解消される。また、大気開放となる部
分がないので、炉内への大気流入が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融炉に係る実施の形態の一例を示す
平面図である。
【図2】図1におけるA−A線矢視の断面図である。
【図3】本発明の溶融炉に係る実施の形態の他の例を示
す平面図である。
【図4】図3におけるB−B線矢視の断面図である。
【符号の説明】
10 溶融処理部 11 炉蓋 12 電極棒 13 電極の囲い 14 塩類を含む焼却残渣の装入管 14a 塩類が多い焼却残渣の装入管 14b 塩類が少ない焼却残渣の装入管 15 排気口 16 冷却装置 17 加熱装置 18 スラグ排出口 19 メタル排出口 20,21,22 温度計 30 隔壁 31 開口 40 溶融塩排出部 41 開口 42 溶融塩排出口 43 加熱器 50 塩類を含む焼却残渣 50a 塩類が多い焼却残渣 50b 塩類が少ない焼却残渣 51 溶融塩層 51a 混在層 52 溶融スラグ層 53 溶融メタル層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩類を含む焼却残渣を溶融させて溶融ス
    ラグ層と溶融塩層に分離させる溶融処理部と、その下端
    が溶融塩層が形成される際の湯面レベルに対応する位置
    よりも下に位置するように溶融処理部に挿入され、溶融
    処理部へ塩類を含む焼却残渣を装入する焼却残渣装入管
    と、この溶融処理部の外側に張り出して設けられ、溶融
    処理部から溢流させた溶融塩を滞留させたのち排出させ
    る溶融塩排出部とを有することを特徴とする塩類を含む
    焼却残渣の溶融炉。
  2. 【請求項2】 上部に隔壁が設けられて塩類が多い焼却
    残渣を溶融させる区画と塩類が少ない焼却残渣を溶融さ
    せる区画とに区分され、前記2種類の焼却残渣を溶融さ
    せて溶融スラグ層と溶融塩層に分離させる溶融処理部
    と、この溶融処理部の一方の区画へ挿入され、塩類が少
    ない焼却残渣を装入する焼却残渣装入管と、溶融処理部
    の他方の区画に挿入され、その下端が溶融塩層が形成さ
    れる際の湯面レベルに対応する位置よりも下に位置し、
    塩類が多い焼却残渣を装入する焼却残渣装入管と、前記
    溶融処理部の塩類が多い焼却残渣を装入する焼却残渣装
    入管が挿入された区画の外側に張り出して設けられ、こ
    の区画から溢流させた溶融塩を滞留させたのち排出させ
    る溶融塩排出部とを有することを特徴とする塩類を含む
    焼却残渣の溶融炉。
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