JPH11117327A - フ−チングと接合するコンクリ−トパイル頭部の構造 - Google Patents

フ−チングと接合するコンクリ−トパイル頭部の構造

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JPH11117327A
JPH11117327A JP29789897A JP29789897A JPH11117327A JP H11117327 A JPH11117327 A JP H11117327A JP 29789897 A JP29789897 A JP 29789897A JP 29789897 A JP29789897 A JP 29789897A JP H11117327 A JPH11117327 A JP H11117327A
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concrete pile
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pile
footing
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Kikuo Kajiwara
紀久夫 梶原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フーチングと接合する耐震設計にかなうコン
クリートパイル頭部の構造。 【解決手段】 切断の有無に応じコンクリートパイルの
開口部に直接又は充填材とフランジ付き筒状体を介して
冠状体Aを嵌合し、あるいは充填材を介して補強板付き
でフランジのある冠状体Bを嵌合し、冠状体Bにはその
頂部に鋼製スベリ沓又は鋼板とゴム板を交互に積層した
多層板からなるゴム製スベリ沓を固定して載せ、さらに
コンクリートパイルの頭部周面の緩衝材を介してこれら
スベリ沓に冠状体Cを被せ、冠状体A、Cの頂面にそれ
ぞれスタッドジベル筋を溶接して、フーチングと接合す
るコンクリートパイル頭部の構造とする。 【効果】 フーチングと接合するコンクリートパイル頭
部の構造として、コンクリートパイル頭部の切断の有無
にしたがい、また、耐震性の度合いに応じ、鋼製スベリ
沓やゴム製スベリ沓を使用することにより地震対策をそ
れぞれ解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフ−チングと接合す
るコンクリ−トパイル頭部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリ−トパイルは比較的軽荷重の建
築物基礎用に使用されることが多い。したがって、コン
クリ−トパイルは円筒状にして杭頭端部を鋼板で被覆
し、内部の長さ方向に鋼棒を適宜本数配し、杭頭端部の
鋼板と一体にしてコンクリ−トパイルの機械的強度を補
強している。コンクリ−トパイルは外径300mmから
600mmのものが多用されているが、1000mmに
いたるものもある。これらの所定長さのコンクリ−トパ
イルが基礎工事現場の土質や地盤強度に応じ、複数本、
連接して打込まれるが、頂部が杭頭端部面で終結すると
は限らない。
【0003】このような場合、コンクリ−トパイルの突
出部分をパイルカッタ−により切断しているが、これに
より杭頭端部の鋼板が除去され、杭内の鋼棒の緊張が弛
緩して、その補強効果が減少するという問題がある。
【0004】コンクリ−トパイルの切断の有無にかかわ
らず、コンクリ−トパイルとフ−チング(基礎スラブ)
の接合技術として、従来から鉄筋かごを杭中空部に配筋
した後、中詰めコンクリ−トを打設する方法が多く用い
られているが、接合部の耐力および施工における作業性
などで改善が必要と考えられている。
【0005】そこで、杭体の性能を最大限に生かした設
計、施工が可能な杭頭接合技術として,パイルスタッド
工法が開発されている。パイルスタッド工法とは、杭頭
端部鋼板に接合用鉄筋として機械的性質ならびに溶接性
に優れたパイルスタッド鉄筋を複数本、スタッド溶接し
て起立させる工法である。得られたパイルスタッド鉄筋
を介しコンクリ−トパイルとフ−チングの接合を強固に
することができるが、あくまでもコンクリ−トパイルが
所定の位置に納まった場合に限られる点で万能ではな
い。
【0006】一方、兵庫県南部地震では、杭基礎に多く
の被害が発生し、その大半は杭頭部で生じていることが
報告されている。一般に杭頭部は上部構造と緊結される
ことで、上部構造の慣性力や地盤の応答変移の影響によ
って応力集中が起こりやすく、接合方法に施工上の欠陥
も内在しやすいことなどが、被害を大きくした原因の一
つであると考えられる。このような被害を防ぐには、杭
基礎の耐震設計を強化し、耐力・変形性能の大きい杭お
よび明快な杭頭部接合方法を採用すべきであるというこ
とが指摘されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は切断の有無を
問わず、コンクリ−トパイルを補強し、かつ、フ−チン
グと接合する耐震設計にかなうコンクリ−トパイル頭部
の構造を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】ここにおいて本発明者
は、使用状況にあわせて切断されるコンクリ−トパイル
について、フ−チングと一体に接合するコンクリ−トパ
イル頭部の構造として、コンクリ−トパイルを切断後、
除去された部分にあるPC鋼棒を所定長さ残存させた
上、コンクリ−トパイルの頭部に頂部の環状板を介して
一体となっている鋼製の二重の筒状体を嵌合し、コンク
リ−トパイルと外側に位置する筒状体との間隙に充填材
を充填し、内側に位置する筒状体の下端に碗状体を接合
してコンクリ−ト止め型枠を形成したものを見出した。
【0009】また、コンクリ−トパイルが切断すること
なく使用される場合において、フ−チングと接合する耐
震性のあるコンクリ−トパイル頭部の構造として、コン
クリ−トパイルの開口部にその頭部周面の緩衝材を介し
て、頂面を鋼製スベリ沓とした鋼製冠状体を被せ、頂面
の鋼製スベリ沓にスタッドジベル筋を溶接したものを見
出した。
【0010】同様に、コンクリ−トパイルが切断して使
用される場合において、フ−チングと接合する耐震性の
あるコンクリ−トパイル頭部の構造として、コンクリ−
トパイルの開口部にその頂部の充填材を介してフランジ
付き鋼製筒状体を嵌合し、これに対し,さらにコンクリ
−トパイルの頭部周面の緩衝材を介して、頂面を鋼製ス
ベリ沓とした鋼製冠状体を被せ、頂面の鋼製スベリ沓に
スタッドジベル筋を溶接したものを見出した。
【0011】さらに、コンクリ−トパイルの切断の有無
を問わず、フ−チングと接合する一層耐震性のあるコン
クリ−トパイル頭部の構造として、コンクリ−トパイル
の開口部にその頂部の充填材を介してフランジ付きで、
かつ断面十字形の補強板を内接してある鋼製冠状体を嵌
合し、この冠状体の頂部に鋼製スベリ沓を固定して載
せ、これに対し、さらにコンクリ−トパイルの頭部周面
の緩衝材を介して、他の鋼製冠状体を被せ、その頂面に
スタッドジベル筋を溶接したものを見出した。
【0012】同様に、コンクリ−トパイルの切断の有無
を問わず、フ−チングと接合するより一層耐震性のある
コンクリ−トパイル頭部の構造として、コンクリ−トパ
イルの開口部にその頂部の充填材を介してフランジ付き
で、かつ断面十字形の補強板を内接してある鋼製冠状体
を嵌合し、この冠状体の頂部に鋼板とゴム板を交互に積
層した多層板からなるゴム製スベリ沓を固定して載せ、
これに対し、さらにコンクリ−トパイルの頭部周面の緩
衝材を介して、他の鋼製冠状体を被せてゴム製スベリ沓
を固定し、その頂面にスタッドジベル筋を溶接したもの
を見出すにいたった。
【0013】
【発明の実施の形態】コンクリ−トパイルを切断してフ
−チングとの一体接合に使用するコンクリ−トパイル頭
部の構造について述べる。使用現場において最終のコン
クリ−トパイルの不要突出部分を油圧によるパイルカッ
タ−で切断すると、コンクリ−トが砕け落ち、PC鋼棒
が残存するので、所定長さにとる。コンクリ−トパイル
の頭部に、頂部の環状板を介して一体となっている鋼製
の二重の筒状体を嵌合し、コンクリ−トパイルと外側に
位置する筒状体との間隙に充填材を充填し、内側に位置
する筒状体の下端に碗状体を接合してコンクリ−ト止め
型枠を形成する。
【0014】充填材の下端にはあらかじめシ−リング材
を詰め、充填材の落下を防ぐ。充填材にはグラウト材
(無収縮モルタル)などを用いる。コンクリ−トパイル
の開口部には、コンクリ−トを落とし込みフ−チングと
の接合を強固にするためコンクリ−ト止め型枠を形成す
る。二重の筒状体の環状板にはPC鋼棒用にル−ズホ−
ルを多数設けてあり、ほかに2個、充填材注入用の孔兼
空気抜き孔を開けてある。以上により、切断されたコン
クリ−トパイルが補強され、同時にフ−チングとの強固
な接合が得られる。
【0015】以下、杭頭部の応力集中を開放し,基礎梁
等上部構造の応力を軽減することにより、地震時におけ
る杭基礎の被害を抑制する場合について述べる。切断し
ないで使用されるコンクリ−トパイルの場合は、コンク
リ−トパイルの開口部にその頭部周面の緩衝材を介し
て、頂面を鋼製スベリ沓とした鋼製冠状体を被せ、頂面
の鋼製スベリ沓にスタッドジベル筋を溶接する。
【0016】緩衝材にはゴムや発泡ポリスチレンなどを
使用する。コンクリ−トパイルの頂部が鋼製スベリ沓と
接して任意の水平方向に移動できるので、フ−チングに
せん断力も曲げモ−メントも伝達されない。このような
構造はコンクリ−トパイルの頂部が多少移動しても差支
えないような場合に適用可能である。
【0017】切断して使用されるコンクリ−トパイルの
場合は、その切断されたコンクリ−トパイルの頂部を補
強するため、その開口部にその頂部の充填材を介してフ
ランジ付き鋼製筒状体を嵌合し、これに対し,さらにコ
ンクリ−トパイルの頭部周面の緩衝材を介して、頂面を
鋼製スベリ沓とした鋼製冠状体を被せ、頂面の鋼製スベ
リ沓にスタッドジベル筋を溶接する。接合による効果は
前者の場合と同様である。
【0018】また、コンクリ−トパイルの切断の有無を
問わず、コンクリ−トパイルの開口部にその頂部の充填
材を介してフランジ付きで、かつ断面十字形の補強板を
内接してある鋼製冠状体を嵌合し、この冠状体の頂部に
鋼製スベリ沓を固定して載せ、これに対し、さらにコン
クリ−トパイルの頭部周面の緩衝材を介して、他の鋼製
冠状体を被せ、その頂面にスタッドジベル筋を溶接す
る。充填材ならびに緩衝材は前記同様のものである。こ
の結果、コンクリ−トパイルの移動に応じて、鋼製スベ
リ沓上面と外側の冠状体の下面間に滑りが生ずるので、
一層の耐震性が得られる。
【0019】さらに、コンクリ−トパイルの頭部が地震
により移動しても復元しやすいコンクリ−トパイル頭部
の構造について述べる。すなわち、コンクリ−トパイル
の切断の有無を問わず、コンクリ−トパイルの開口部に
その頂部の充填材を介してフランジ付きで、かつ断面十
字形の補強板を内接してある鋼製冠状体を嵌合し、この
冠状体の頂部に鋼板とゴム板を交互に積層した多層板か
らなるゴム製スベリ沓を固定して載せ、これに対し、さ
らにコンクリ−トパイルの頭部周面の緩衝材を介して、
他の鋼製冠状体を被せてゴム製スベリ沓を固定し、その
頂面にスタッドジベル筋を溶接する。
【0020】ゴム製スベリ沓はせん断変形材としての天
然ゴムと補強鋼板とを交互に積層し、加硫接着したゴム
支承である。緩衝材の設置により杭頭が水平方向に移動
でき、またゴム製スベリ沓は変形しても復元しやすく、
その両端面を鋼板として接合両鋼板面に固定してあるの
で、コンクリ−トパイルの頭部の位置も復元しやすく、
より一層の耐震性が得られる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 (その1)〔切断して使用される、フ−チングと一体に
接合するコンクリ−トパイル頭部の構造〕 図1に示すが、コンクリ−トパイル1(以下の実施例も
これと同じものを使用)として外径400mm、内径2
70mm、肉厚65mm、PC鋼棒2を12本使用のも
のについて、杭打ち後、突出部分を油圧によるパイルカ
ッタ−で切断し、PC鋼棒2を残存させる。突出するP
C鋼棒2は400mmの長さにとる。
【0022】コンクリ−トパイル1の頭部に頂部の環状
板を介して一体となっている鋼製の二重の筒状体3を嵌
合し、コンクリ−トパイル1と外側に位置する筒状体と
の間隙に充填材5を充填し、内側に位置する筒状体の下
端に碗状体4を接合してコンクリ−ト止め型枠を形成す
る。充填材5の下端にはシ−リング材6を詰め、充填材
5の落下を防ぐ。充填材5にはグラウト材(無収縮モル
タル)を用いる。
【0023】二重の筒状体3で外側に位置する筒状体は
外径457.2mm、厚さ9.5mm、長さ600mm
とする。コンクリ−トパイル1の開口部に、コンクリ−
トを落とし込み、フ−チング13との接合を強固にする
ため、コンクリ−ト止め型枠を形成する際、プラスチッ
ク製の碗状体4を内側に位置する筒状体の下端に係止す
る。筒状容器をなすコンクリ−ト止め型枠は、外径27
0mm、深さ160mm、厚さ9.5mmとしてある。
【0024】二重の筒状体3で環状板は外径480m
m、内径270mm、厚さ12mmで、PC鋼棒2用に
ル−ズホ−ルを12個設けてあり、ほかに対称位置に2
個、充填材5注入用の孔兼空気抜き孔を開けてある。な
お、環状板の上面はフ−チング13内50mmに位置す
るようにしてある(以下の実施例でも同様の位置をと
る)。
【0025】(その2)〔フ−チングと震動を緩和して
接合する鋼製スベリ沓使用によるコンクリ−トパイル頭
部の構造〕 図2に示すが、切断しないで使用されるコンクリ−トパ
イル1の場合は、コンクリ−トパイル1の開口部にその
頭部周面の緩衝材11を介して、頂面を鋼製スベリ沓7
とした鋼製冠状体8を被せ、頂面の鋼製スベリ沓7にス
タッドジベル筋12を溶接する。冠状体8の鋼製スベリ
沓7は直径480mm、厚さ12mmで、筒状部分は外
径457.2mm、厚さ6.4mm、長さ120mmと
してある。
【0026】緩衝材11にはゴムを用い、コンクリ−ト
パイル1の移動を容易にし、かつ、その移動をある程度
復元させる。フ−チング13内には鋼製スベリ沓7に溶
接して2軸方向に複数のスタッドジベル筋12を設け、
コンクリ−トパイル1の頭部とフ−チング13を接合す
る。この接合の結果、コンクリ−トパイル1の頂部が鋼
製スベリ沓7の下面を摺動して任意の水平方向に移動で
きるので、フ−チング13にせん断力も曲げモ−メント
も伝達されない。このような方法はコンクリ−トパイル
1の頂部が移動しても多少復元する場合に適用可能であ
る。
【0027】(その3)〔切断して使用される、フ−チ
ングと震動を緩和して接合する鋼製スベリ沓使用による
コンクリ−トパイル頭部の構造〕 図3に示すが、切断して使用されるコンクリ−トパイル
1の場合は、切断されたコンクリ−トパイル1の開口部
にその頂部の充填材5を介して鋼製のフランジ付き筒状
体14を嵌合し、これに対し,さらにコンクリ−トパイ
ル1の頭部周面の緩衝材11を介して、頂面を鋼製スベ
リ沓7とした鋼製冠状体8を被せ、頂面の鋼製スベリ沓
7にスタッドジベル筋12を溶接する。充填材5ならび
に緩衝材11は前記同様のものを使用する。フランジ付
き筒状体14は外径267.4mm、厚さ6.0mm、
長さ140mmで、フランジは厚さ12mmにしてあ
る。また、冠状体8の鋼製スベリ沓7は直径480m
m、厚さ12mmで、筒状部分は外径457.2mm、
厚さ6.4mm、長さ120mmとしてある。フ−チン
グ13との接合による効果は前者の場合と同様である。
【0028】(その4)〔フ−チングと震動を緩和して
接合する、他の鋼製スベリ沓使用によるコンクリ−トパ
イル頭部の構造〕 図4ならびに図5に示すが、コンクリ−トパイル1の切
断の有無を問わず、コンクリ−トパイル1の開口部にそ
の頂部の充填材5を介してフランジ付きで、かつ断面十
字形の補強板15を内接してある鋼製冠状体9を嵌合
し、この冠状体9の頂部に鋼製スベリ沓17を固定して
載せ、これに対し、さらにコンクリ−トパイル1の頭部
周面の緩衝材11を介して、他の鋼製冠状体10を被
せ、その頂面にスタッドジベル筋12を溶接する。充填
材5ならびに緩衝材11は前記同様のものを使用する。
【0029】冠状体9の筒状部分は外径267.4m
m、厚さ6.0mm、長さ140mmで、蓋部分の厚さ
は8.0mm、断面十字形の補強板15は厚さ6.0m
m、長さは140mmとしてある。冠状体10は蓋部分
の厚さ12mmで、その筒状部分は外径457.2m
m、厚さ6.0mm、長さ140mmとしてある。鋼製
スベリ沓17は厚さ20mmのものを用い、その下端周
縁を冠状体9のフランジ部分の上面に溶接固定した、幅
60mm、厚さ6mmの鋼製環状体16に嵌入し固定す
る。緩衝材11の効果は(その2)で述べたと同様であ
り、緩衝材11の設置によりコンクリ−トパイル1の頭
部が水平方向に容易に移動でき、鋼製スベリ沓17の上
面と冠状体10の蓋部分の下面の間に滑りが生ずるの
で、コンクリ−トパイル1の頭部が移動しても、フ−チ
ング13にせん断力も曲げモ−メントも伝達されない。
なお、フ−チング13内には冠状体10に溶接して2軸
方向に複数のスタッドジベル筋12を設け、コンクリ−
トパイル1の頭部とフ−チング13を接合する。
【0030】(その5)〔フ−チングと震動を一層緩和
して接合する、ゴム製スベリ沓使用によるコンクリ−ト
パイル頭部の構造〕 図6ならびに図7に示すが、コンクリ−トパイル1の切
断の有無を問わず、コンクリ−トパイル1の開口部にそ
の頂部の充填材5を介してフランジ付きで、かつ断面十
字形の補強板15を内接してある鋼製冠状体9を嵌合
し、この冠状体9の頂部に鋼板とゴム板を交互に積層し
た多層板からなるゴム製スベリ沓18を固定して載せ、
これに対し、さらにコンクリ−トパイル1の頭部周面の
緩衝材11を介して、他の鋼製冠状体10を被せてゴム
製スベリ沓18を固定し、その頂面にスタッドジベル筋
12を溶接する。充填材5ならびに緩衝材11は前記同
様のものを使用する。
【0031】冠状体9の筒状部分は外径267.4m
m、厚さ6.0mm、長さ140mmで、蓋部分の厚さ
は8.0mm、断面十字形の補強板15は厚さ6.0m
m、長さは140mmとしてある。冠状体10の蓋部分
の厚さ12mmで、その筒状部分は外径457.2m
m、厚さ6.0mm、長さ140mmとしてある。
【0032】ゴム製スベリ沓18は厚さ30mmのもの
を用い、その上面を冠状体10の蓋部分の下面とボルト
で固定してあり(図示省略)、ゴム製スベリ沓18の下
端周縁を冠状体9のフランジ部分の上面に溶接固定し
た、幅60mm、厚さ6mmの鋼製環状体16に嵌入し
固定する。ゴム製スベリ沓18はせん断変形材としての
天然ゴムと補強鋼板とを交互に積層し、加硫接着したゴ
ム支承である。緩衝材11の効果は(その2)で述べた
と同様であり、緩衝材11の設置によりコンクリ−トパ
イル1の頭部が水平方向に容易に移動できる。ゴム製ス
ベリ沓18はその両端面を鋼板としてあり、その上端面
も接合鋼板面に固定してあるので、コンクリ−トパイル
1の頭部の位置は復元しやすく、コンクリ−トパイル1
の頭部が移動しても、フ−チング13にせん断力も曲げ
モ−メントも伝達されない。なお、フ−チング13内に
は鋼製の冠状体10に溶接して2軸方向に複数のスタッ
ドジベル筋12を設け、コンクリ−トパイル1の頭部と
フ−チング13を接合する。
【0033】
【発明の効果】本発明によりコンクリ−トパイルを切断
した場合でも容易に補強することができ、かつフ−チン
グと一体に接合できる。さらに、耐震設計にかなうコン
クリ−トパイルとフ−チングとの接合について、コンク
リ−トパイルの頭部の切断の有無にしたがい、また、耐
震の度合いに応じ、コンクリ−トパイルの頭部に鋼製ス
ベリ沓やゴム製スベリ沓を使用することによりそれぞれ
解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 切断して使用される、フ−チングと一体接合
用のコンクリ−トパイルの頭部構造を示す説明図であ
る。
【図2】 フ−チングと接合する鋼製スベリ沓使用によ
るコンクリ−トパイルの頭部構造を示す説明図である。
【図3】 切断して使用される、フ−チングと接合する
鋼製スベリ沓使用によるコンクリ−トパイルの頭部構造
を示す説明図である。
【図4】 フ−チングと接合する他の鋼製スベリ沓使用
によるコンクリ−トパイルの頭部構造を示す説明図であ
る。
【図5】 切断して使用される、フ−チングと接合する
他の鋼製スベリ沓使用によるコンクリ−トパイルの頭部
構造を示す説明図である。
【図6】 フ−チングと接合するゴム製スベリ沓使用に
よるコンクリ−トパイルの頭部構造を示す説明図であ
る。
【図7】 切断して使用される、フ−チングと接合する
ゴム製スベリ沓使用によるコンクリ−トパイルの頭部構
造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 コンクリ−トパイル 2 PC鋼棒 3 二重の筒状体 4 碗状体 5 充填材 6 シ−リング材 7 鋼製スベリ沓 8 冠状体 9 冠状体 10 冠状体 11 緩衝材 12 スタッドジベル筋 13 フ−チング 14 フランジ付き筒状体 15 補強板 16 鋼製環状体 17 鋼製スベリ沓 18 ゴム製スベリ沓
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】そこで、杭体の性能を最大限に生かした設
計、施工が可能な杭頭接合技術として、パイルスタッド
工法が開発されている。パイルスタッド工法とは、杭頭
端部鋼板に接合用鉄筋として機械的性質ならびに溶接性
に優れたパイルスタッド鉄筋を複数本、スタッド溶接し
て起立させる工法である。得られたパイルスタッド鉄筋
を介しコンクリートパイルとフーチングの接合を強固に
することができるが、あくまでもコンクリートパイルが
所定の位置に納まった場合に限られる点で万能ではな
い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】以下、杭頭部の応力集中を開放し、基礎梁
等上部構造の応力を軽減することにより、地震時におけ
る杭基礎の被害を抑制する場合について述べる。切断し
ないで使用されるコンクリートパイルの場合は、コンク
リートパイルの開口部にその頭部周面の緩衝材を介し
て、頂面を鋼製スベリ沓とした鋼製冠状体を被せ、頂面
の鋼製スベリ沓にスタッドジベル筋を溶接する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】切断して使用されるコンクリートパイルの
場合は、その切断されたコンクリートパイルの頂部を補
強するため、その開口部にその頂部の充填材を介してフ
ランジ付き鋼製筒状体を嵌合し、これに対し、さらにコ
ンクリートパイルの頭部周面の緩衝材を介して、頂面を
鋼製スベリ沓とした鋼製冠状体を被せ、頂面の鋼製スベ
リ沓にスタッドジベル筋を溶接する。接合による効果は
前者の場合と同様である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】二重の筒状体3で外側に位置する筒状体は
外径457.2mm、厚さ9.5mm)長さ600mm
とする。コンクリートパイル1の開口部に、フーチング
13との接合を強固にするためコンクリートを落とし込
むコンクリート止め型枠として、プラスチック製の碗状
体4を内側に位置する筒状体の下端に係止する。筒状容
器をなすコンクリート止め型枠は、外径270mm、深
さ160mm、厚さ9.5mmとしてある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリ−トパイルを使用状況にあわせ
    て切断し、除去された部分にあるPC鋼棒を所定長さ残
    存させた上、コンクリ−トパイルの頭部に頂部の環状板
    を介して一体となっている鋼製の二重の筒状体を嵌合
    し、コンクリ−トパイルと外側に位置する筒状体との間
    隙に充填材を充填し、内側に位置する筒状体の下端に碗
    状体を接合してコンクリ−ト止め型枠を形成してあるこ
    とを特徴とするフ−チングと一体に接合するコンクリ−
    トパイル頭部の構造。
  2. 【請求項2】 コンクリ−トパイルの開口部にその頭部
    周面の緩衝材を介して、頂面を鋼製スベリ沓とした鋼製
    冠状体を被せ、頂面の鋼製スベリ沓にスタッドジベル筋
    を溶接してあることを特徴とするフ−チングと接合する
    コンクリ−トパイル頭部の構造。
  3. 【請求項3】 切断されたコンクリ−トパイルの開口部
    にその頂部の充填材を介してフランジ付き鋼製筒状体を
    嵌合し、これに対し,さらにコンクリ−トパイルの頭部
    周面の緩衝材を介して、頂面を鋼製スベリ沓とした鋼製
    冠状体を被せ、頂面の鋼製スベリ沓にスタッドジベル筋
    を溶接してあることを特徴とするフ−チングと接合する
    コンクリ−トパイル頭部の構造。
  4. 【請求項4】 コンクリ−トパイルの切断の有無を問わ
    ず、その開口部に頂部の充填材を介してフランジ付き
    で、かつ断面十字形の補強板を内接してある鋼製冠状体
    を嵌合し、この冠状体の頂部に鋼製スベリ沓を固定して
    載せ、これに対し、さらにコンクリ−トパイルの頭部周
    面の緩衝材を介して、他の鋼製冠状体を被せ、その頂面
    にスタッドジベル筋を溶接してあることを特徴とするフ
    −チングと接合するコンクリ−トパイル頭部の構造。
  5. 【請求項5】 コンクリ−トパイルの切断の有無を問わ
    ず、その開口部に頂部の充填材を介してフランジ付き
    で、かつ断面十字形の補強板を内接してある鋼製冠状体
    を嵌合し、この冠状体の頂部に鋼板とゴム板を交互に積
    層した多層板からなるゴム製スベリ沓を固定して載せ、
    これに対し、さらにコンクリ−トパイルの頭部周面の緩
    衝材を介して、他の鋼製冠状体を被せてゴム製スベリ沓
    を固定し、その頂面にスタッドジベル筋を溶接してある
    ことを特徴とするフ−チングと接合するコンクリ−トパ
    イル頭部の構造。
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