JPH11117159A - 吸放湿性短繊維不織布 - Google Patents

吸放湿性短繊維不織布

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JPH11117159A
JPH11117159A JP9274198A JP27419897A JPH11117159A JP H11117159 A JPH11117159 A JP H11117159A JP 9274198 A JP9274198 A JP 9274198A JP 27419897 A JP27419897 A JP 27419897A JP H11117159 A JPH11117159 A JP H11117159A
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nonwoven fabric
core
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fiber
polyalkylene oxide
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JP9274198A
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So Yamaguchi
創 山口
Shiro Murakami
志朗 村上
Shuji Miyazaki
修二 宮崎
Tomonobu Nakamura
智信 中村
Kazuaki Taruishi
一秋 樽石
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた吸放湿性を有と実用上十分な強力を有
し、しかも柔軟性に富む吸放湿性短繊維不織布を提供す
る。 【解決手段】 この不織布は、鞘成分がポリアミドまた
はポリエステル、芯成分がポリアルキレンオキシド変性
物あるいはこの変性物とポリアミドまたはポリエステル
との混合物で構成され、かつ芯成分のポリアルキレンオ
キシド変性物が繊維重量に対して5〜30重量%である
芯鞘複合型構造を有する短繊維から構成され、該構成繊
維同士の三次元的交絡にて所定の形状を保持している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸放湿性に優れ、
実用上十分な強力を有し、しかも柔軟性に富む吸放湿性
短繊維不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、衛生材料や一般生活関連材あ
るいは産業資材用の素材として、ポリアミドやポリエス
テル等の汎用の熱可塑性重合体からなる不織布が知られ
ているが、これらの不織布は吸放湿性に乏しいものであ
る。一方、吸放湿性を有する不織布として、木綿や麻等
の天然繊維が交絡一体化してなる、いわゆるスパンレー
ス不織布が知られているが、この不織布は機械的特性
が、特に強力が低く、また、繊維自体が熱可塑性でない
ために、不織布化を図るに際して加工方法が限定される
ものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた吸放
湿性と実用上十分な強力を有し、しかも柔軟性に富み、
使い捨ての衛生材料や一般生活関連材あるいは産業資材
等の用途に好適な吸放湿性短繊維不織布を提供しようと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決しようとするものであって、以下の構成をその要旨と
するものである。鞘成分がポリアミドまたはポリエステ
ル、芯成分がポリアルキレンオキシド変性物で構成され
る芯鞘複合型構造を有し、かつ芯成分のポリアルキレン
オキシド変性物が繊維重量に対して5〜30重量%であ
る短繊維から構成され、該構成繊維同士の三次元的交絡
にて所定の形状を保持していることを特徴とする吸放湿
性短繊維不織布。鞘成分がポリアミドまたはポリエステ
ル、芯成分がポリアルキレンオキシド変性物とポリアミ
ドまたはポリエステルとの混合物から構成される芯鞘複
合型構造を有し、かつ芯成分のポリアルキレンオキシド
変性物が繊維重量に対して5〜30重量%である短繊維
から構成され、該構成繊維同士の三次元的交絡にて所定
の形状を保持していることを特徴とする吸放湿性短繊維
不織布。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明について詳細に説明
する。本発明において、不織布を構成する短繊維の鞘成
分または鞘成分と芯成分とで採用するポリアミドとして
は、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン
66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6
(ポリメタキシレンアジパミド)、ポリビスシクロヘキ
シルメタンデカナミド等のアミド系重合体あるいはこれ
らを主体とする共重合体あるいはこれらの混合物が挙げ
られる。また、ポリエステルとしては、テレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸あるいはアジピン酸、セバチン酸等
の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル類を酸成
分としかつエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等のジオー
ル化合物をエステル成分とするエステル系重合体あるい
はこれらの共重合体が挙げられる。なお、これらのエス
テル系重合体には、パラオキシ安息香酸、5−ソジウム
スルホイソフタル酸、ポリアルキレングリコール、ペン
タエリススリトール、ビスフエノールA等が添加あるい
は共重合されていてもよい。
【0006】本発明において、不織布を構成する短繊維
の芯成分で採用するポリアルキレンオキシド変性物とし
ては、高分子量のポリエチレンオキサイドをイソシアネ
ートで架橋させたものやポリエチレンオキサイドとジオ
ールをイソシアネートで架橋させたものが挙げられる。
このようなポリチレンオキサイドの架橋物からなる熱可
塑性吸水性重合体としては、例えば、住友精化社から
「アクアコーク」、明成化学社から「アクアプレーン」
の商品名で市販されている。なお、この芯成分には、本
発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポ
リ(メタ)アクリル酸及びその共重合体、ポリビニルア
ルコール等の吸水性重合体を併せて配合することができ
る。また、芯成分及び/又は鞘成分には、本発明を損な
わない範囲内であれば、必要に応じて、艶消剤、着色
剤、難燃剤、消臭剤、耐光剤、熱安定剤、酸化防止剤等
の各種添加剤を配合することができる。
【0007】本発明の不織布では、それを構成する短繊
維において、芯成分のポリアルキレンオキシド変性物を
繊維重量に対して5〜30重量%とすることが必要であ
る。この重量比が5%未満であると短繊維の吸放湿性
が、したがって不織布の吸放湿性が低下し、一方、この
比が30%を超えると吸放湿性は優れるものの、短繊維
の強力が、したがって不織布の強力が低下するため、い
ずれも好ましくない。本発明では、短繊維における芯成
分と鞘成分との複合比(芯鞘複合比)を、芯成分がポリ
アルキレンオキシド変性物のみの場合には、前述したと
おり芯成分/鞘成分(重量比)=5/95〜30/70
とする。また、芯成分がポリアルキレンオキシド変性物
とポリアミドまたはポリエステルとの混合物の場合、特
に限定されるものではないが、製造時の製糸性や得られ
る短繊維の吸放湿性を考慮すると、芯成分/鞘成分(重
量比)=10/90〜60/40とするのが好ましい。
芯成分の複合比が上記の範囲よりも大きいと短繊維の吸
放湿性は良好となるものの製糸性が悪くなり、また短繊
維の強力が低下し、繊維の断面形状が安定せず、一方、
芯成分の複合比が上記の範囲よりも小さいと鞘成分が肉
厚となり、また芯成分中のポリアミドまたはポリエステ
ル中にポリアルキレンオキシド変性物が分散し過ぎて吸
放湿性が低下し、いずれも好ましくない。
【0008】本発明の不織布では、上記短繊維が実質的
に芯鞘構造を有することが必要であり、芯成分によって
繊維に吸放湿性が付与され、したがって不織布が吸放湿
性を有し、また鞘成分によって繊維の製糸性や強力が、
したがって不織布の強力が向上する。この短繊維では、
通常の芯鞘構造の他に多芯芯鞘構造であってもよい。ま
た、短繊維全体の断面形状は、実質的に芯鞘型断面であ
れば特に限定されるものではなく、通常の円形断面の他
に多葉断面や扁平断面等、一般の繊維で採用されている
各種の異形断面であってもよい。これらの重合体は、あ
らかじめ溶融混合してマスターチツプ化してもよいし、
あるいはドライブレンドしたものを用いてもよい。
【0009】本発明の不織布は、かかる構成繊維同士の
三次元的交絡により、不織布としての形状を保持してい
るものである。この繊維同士の三次元的交絡とは、例え
ばウエブに対して高圧液体流を噴射することによって形
成されるものである。この三次元的交絡によって、不織
布に形態保持性と実用上十分な強力そして柔軟性が具備
される。
【0010】本発明の不織布は、次の方法によって効率
良く製造することができる。まず、短繊維の鞘成分を構
成するポリアミドまたはポリエステル、及び芯成分を構
成する上記重合体すなわちポリアルキレンオキシド変性
物あるいはこの変性物とポリアミドまたはポリエステル
との混合物を個別に溶融した後、公知の複合型紡糸口金
装置より紡出し、溶融紡出糸条を公知の冷却装置で冷却
し、紡糸油剤を付与した後、引取りローラで未延伸糸と
して引取り、次いで得られた未延伸糸を一旦巻取った後
あるいは巻取ることなく連続して延伸する。延伸に際し
ては、1段あるいは複数段の延伸工程を有する延伸機を
用い、冷延伸または熱延伸とする。延伸において、その
延伸倍率及び延伸温度は、使用する重合体の種類や芯成
分のポリアルキレンオキシドの変性物の量によって適宜
選択するとよい。そして、得られた延伸糸条にスタツフ
イングボツクス法あるいは押込加熱ギア法あるいは高速
エア噴射押込法等により機械捲縮を付与した後、所定
長、例えば20〜100mm長に切断して短繊維を得
る。機械捲縮を付与するに際しては、捲縮数を8〜35
個/25mm、好ましくは10〜30個/25mmとす
るのがよい。捲縮数が8個/25mm未満であると次の
カーデイング工程で未開繊部が生じ易く、一方、捲縮数
が35個/25mmを超えるとネツプが発生し易くな
り、いずれも好ましくない。また、捲縮度については、
5.0%以上であるのが好ましい。捲縮度が5.0%未
満であると次のカーデイング工程において、繊維の抱合
性が悪化してウエブに密度斑が生じ易くなり、好ましく
ない。
【0011】次に、得られた短繊維をカード機等を用い
てカーデイングしてカードウエブを作成し、得られたカ
ードウエブに高圧液体流処理を施し、構成繊維同士を三
次元に交絡させることにより、本発明の短繊維不織布を
得る。カードウエブを作成するに際し、ウエブの繊維方
向は、構成繊維がカード機の機械方向に配列したパラレ
ル繊維ウエブ、構成繊維がランダムに配列したランダム
繊維ウエブあるいは両者の中間程度に構成繊維が配列し
たセミランダム繊維ウエブのいずれであってもよい。高
圧液体流処理を施すに際しては、公知の方法を採用する
ことができる。例えば、孔径0.05〜1.0mm、特
に0.1〜0.4mmの噴射孔を多数配列した装置を用
い、噴射圧力40〜100kg/m2 Gの高圧液体を前
記噴射孔から噴射する方法がある。噴射孔の配列は、ウ
エブの進行方向と直交する方向に列状に配列する。この
処理は、ウエブの片面あるいは両面のいずれに施しても
良く、特に片面処理の場合には、噴射孔を複数列に配列
し噴射圧力を前段階で低く後段階で高くして処理を施す
と、均一で緻密な交絡形態と均一な地合いを有する不織
布を得ることができる。高圧液体としては、常温の水あ
るいは温水を用いるのが一般的である。噴射孔とウエブ
の距離は、通常、1〜15cm程度とするのがよい。こ
の距離が1cm未満であるとウエブの地合いが乱れ、一
方、この距離が15cmを大幅に超えると液体流がウエ
ブに衝突したときの衝撃力が低下して繊維同士が三次元
的に十分交絡せず、いずれも好ましくない。なお、この
高圧液体流処理は、連続工程あるいは別工程のいずれで
あってもよい。高圧液体流処理を施した後、ウエブから
過剰水分を除去するに際しては、公知の方法を採用する
ことができる。例えば、マングルロール等の絞り装置を
用いて残余の水分を除去し、次いで例えば熱風乾燥機等
の乾燥手段を用いて乾燥するのである。
【0012】
【作用】本発明の短繊維不織布は、不織布を構成する短
繊維が芯鞘構造を有し、芯成分がポリアルキレンオキシ
ド変性物あるいはこの変性物とポリアミドまたはポリエ
ステルとの混合物で構成されることから不織布に吸放湿
性が付与され、また、鞘成分がポリアミドまたはポリエ
ステルで構成されることから繊維の製糸性や強力が、し
たがって不織布の強力が向上する。また、この不織布
は、構成繊維同士が三次元的に交絡しているので、形態
保持性と実用上十分な強力そして柔軟性が具備される。
【0013】
【実施例】次に、実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、各例における測定と評価法は、次のとおり
である。 ポリアミドの相対粘度(イ):濃度96重量%の硫酸を
溶媒とし、試料濃度1g/100cc、温度25℃の条
件でで常法により測定した。 ポリエステルの相対粘度(ロ):フエノールと四塩化エ
タンとの等重量混合溶液を溶媒とし、試料濃度0.5g
/100cc、温度20℃の条件で常法により測定し
た。 ポリアルキレンオキシド変性物の吸水能:純水2OOc
c中に秤量したポリアルキレンオキシド変性物1gを添
加し、24時間攪拌後、200メツシユの金網にて濾過
し、得られた濾過後のゲルの重量を吸水能〔g(純水)
/g(樹脂)〕とした。 不織布の目付け:標準状態の不織布から縦10cm×横
10cmの試料片各10点を作成し、平衡水分に至らし
めた後、各試料片の重量(g)を秤量し、得られた値の
平均値を単位面積当たりに換算して目付け(g/m2
とした。 不織布の引張り強力:JIS−L−1096Aに記載の
方法に準じて引張り強力を測定した。すなわち、試料長
が10cm、試料幅が5cmの試験片各10点を作成
し、各試料片毎に不織布の経及び緯方向について、定速
伸長型引張り試験機(東洋ボールドウィン社製テンシロ
ンUTM―4―1―100)を用いて引張り速度10c
m/分で伸長し、得られた切断時荷重値(g/2.5c
m幅)の平均値を不織布の引張り強力(g/2.5cm
幅)とした。 不織布の剛軟度:試料長10cm、試料幅長5cmの試
料片計5個を作成し、各試料片毎に横方向に曲げて円筒
状物とし、各々その軸方向について、定速伸長型引張り
試験機(東洋ボールドウィン社製テンシロンUTM―4
―1―100)を用いて圧縮速度5cm/分で圧縮し、
得られた最大荷重値(g)の平均値を不織布の剛軟度
(g)とした。 不織布の吸放湿性:まず、試料を温度105℃で2時間
乾燥して重量W0 (g)を測定し、次に温度25℃、相
対湿度60%の条件下で2時間調湿して重量W1 (g)
を測定し、下記式(2)で初期水分率M0 (重量%)を
求めた。次に、この試料を温度34℃、相対湿度90%
の条件下で24時間吸湿させた後に重量W2 (g)を測
定し、下記式(3)で水分率M1 (重量%)を求めた。
その後、この試料を温度25℃、相対湿度60%の条件
下でさらに24時間放置した後に重量W3 (g)を測定
し、下記式(4)で放湿後の水分率M2 (重量%)を求
めた。 M0 (重量%)=〔(W1 −W0 )/W0 〕×100 (2) M1 (重量%)=〔(W2 −W0 )/W0 〕×100 (3) M2 (重量%)=〔(W3 −W0 )/W0 〕×100 (4)
【0014】実施例1 相対粘度(イ)が2.6のナイロン6を鞘成分、吸水能
力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物「アク
アコーク」を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を10/9
0で同心円状の芯鞘複合繊維糸条を溶融紡出し、延伸の
後、機械捲縮を付与して短繊維を製造した。すなわち、
前記重合体を紡糸温度260℃で溶融した後、孔数25
0の紡糸口金を介して単孔吐出量1.04g/分で溶融
紡出し、紡出糸条を公知の冷却装置にて冷却した後、巻
取速度1200m/分で巻取って未延伸糸を得た。次い
で、得られた未延伸糸を複数本合糸し、温度60℃、延
伸率2.6で熱延伸した後、スタツフイングボツクスに
て捲縮数22ヶ/インチの機械捲縮を施した後、繊維長
51mmに切断して、単糸繊度3.0デニールの短繊維
を得た。次に、この短繊維をランダムカード機を用いて
カーデイングしてウエブを作成した後、不織ウエブを移
動速度20m/分で移動する70メツシユの金網上に載
置して高圧液体流処理を施し、得られた処理物からマン
グルロールを用いて過剰水分を除去し、処理物に熱風乾
燥機を用いて乾燥処理を施し、構成繊維同士が緻密に三
次元的交絡をした目付けが50g/m2 の不織布を得
た。この高圧液体流処理に際しては、孔径0.1mmの
噴射孔が孔間隔0.6mmで一列に配設された高圧柱状
水流処理装置を用い、ウエブの上方50mmの位置から
2段階に分けて柱状水流を作用させた。第1段階の処理
では圧力を30kg/cm2 Gとし、第2段階の処理で
は70kg/cm2 Gとした。そして、第2段階の処理
は、まずウエブの表面側から4回行った後、ウエブを反
転し、裏面側から5回行った。また、処理後のウエブの
乾燥処理に際しては、処理温度を85℃とした。得られ
た不織布の物性及び吸放湿性を表1に示す。なお、表1
中のN6はナイロン6を示す。
【0015】実施例2 芯/鞘複合重量比を5/95としたこと以外は実施例1
と同様にして、単糸繊度3.0デニールの短繊維を得
た。次いで、この繊維でカードウエブを作成した後、実
施例1と同様にして不織ウエブに高圧液体流処理を施
し、目付けが50g/m2 の不織布を得た。得られた不
織布の物性及び吸放湿性を表1に示す。
【0016】実施例3 芯/鞘複合重量比を30/70、延伸率を2.4とした
こと以外は実施例1と同様にして、単糸繊度3.2デニ
ールの短繊維を得た。次いで、この繊維でカードウエブ
を作成した後、実施例1と同様にして不織ウエブに高圧
液体流処理を施し、目付けが50g/m2 の不織布を得
た。得られた不織布の物性及び吸放湿性を表1に示す。
【0017】実施例4 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例1で用いた相対粘度(イ)が
2.6のナイロン6との混合物(重量比は15/85)
を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を50/50としたこ
と以外は実施例1と同様にして、単糸繊度3.0デニー
ルの短繊維を得た。次いで、この繊維でカードウエブを
作成した後、実施例1と同様にして不織ウエブに高圧液
体流処理を施し、目付けが50g/m2 の不織布を得
た。得られた不織布の物性及び吸放湿性を表1に示す。
【0018】実施例5 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例1で用いた相対粘度(イ)が
2.6のナイロン6との混合物(重量比は10/90)
を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を50/50としたこ
と以外は実施例1と同様にして、単糸繊度3.0デニー
ルの短繊維を得た。次いで、この繊維でカードウエブを
作成した後、実施例1と同様にして不織ウエブに高圧液
体流処理を施し、目付けが50g/m2 の不織布を得
た。得られた不織布の物性及び吸放湿性を表1に示す。
【0019】実施例6 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例1で用いた相対粘度(イ)が
2.6のナイロン6との混合物(重量比は30/70)
を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を50/50として、
かつ延伸率を2.4としたこと以外は実施例1と同様に
して、単糸繊度3.2デニールの短繊維を得た。次い
で、この繊維でカードウエブを作成した後、実施例1と
同様にして不織ウエブに高圧液体流処理を施し、目付け
が50g/m2 の不織布を得た。得られた不織布の物性
及び吸放湿性を表1に示す。
【0020】実施例7 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例1で用いた相対粘度(イ)が
2.6のナイロン6との混合物(重量比は60/40)
を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を50/50として、
かつ延伸率を2.2としたこと以外は実施例1と同様に
して、単糸繊度2.6デニールの短繊維を得た。次い
で、この繊維でカードウエブを作成した後、実施例1と
同様にして不織ウエブに高圧液体流処理を施し、目付け
が50g/m2 の不織布を得た。得られた不織布の物性
及び吸放湿性を表1に示す。
【0021】比較例1 芯/鞘複合重量比を3/97とし、かつ延伸率を3.0
としたこと以外は実施例1と同様にして、単糸繊度2.
6デニールの短繊維を得た。次いで、この繊維でカード
ウエブを作成した後、実施例1と同様にして不織ウエブ
に高圧液体流処理を施し、目付けが50g/m2 の不織
布を得た。得られた不織布の物性及び吸放湿性を表1に
示す。
【0022】比較例2 芯/鞘複合重量比を35/65とし、かつ延伸率を2.
1としたこと以外は実施例1と同様にして、短繊維を製
造した。
【0023】比較例3 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例1で用いた相対粘度(イ)が
2.6のナイロン6との混合物(重量比は5/95)を
芯成分とし、芯/鞘複合重量比を60/40として、か
つ延伸率を3.0としたこと以外は実施例1と同様にし
て、単糸繊度2.6デニールの短繊維を得た。次いで、
この繊維でカードウエブを作成した後、実施例1と同様
にして不織ウエブに高圧液体流処理を施し、目付けが5
0g/m2 の不織布を得た。得られた不織布の物性及び
吸放湿性を表1に示す。
【0024】比較例4 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例1で用いた相対粘度(イ)が
2.6のナイロン6との混合物(重量比は30/70)
を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を50/50として、
かつ延伸率を2.1としたこと以外は実施例1と同様に
して、短繊維を製造した。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、実施例1〜7で
得られた不織布は、優れた吸放湿性を発現し、実用上十
分な強力を有し、しかも柔軟性に富むものであった。こ
れに対し、比較例1と3で得られた不織布は、実用上十
分な強力は有するものの吸放湿性に乏しく、所望の性能
を具備しないものであった。また、比較例2と4では、
繊維中の吸水性重合体の割合が高過ぎるために曳糸性が
悪化し、良好な繊維を得ることができなかった。
【0027】実施例8 相対粘度(ロ)が1.38のポリエチレンテレフタレー
トを鞘成分、吸水能力が35g/gのポリアルキレンオ
キシド変性物「アクアコーク」を芯成分とし、芯/鞘複
合重量比を10/90で同心円状の芯鞘複合繊維糸条を
溶融紡出し、延伸の後、機械捲縮を付与して短繊維を製
造した。すなわち、前記重合体を紡糸温度290℃で溶
融した後、孔数800の紡糸口金を介して単孔吐出量
1.28g/分で溶融紡出し、紡出糸条を公知の冷却装
置にて冷却した後、巻取速度1200m/分で巻取って
未延伸糸を得た。次いで、得られた未延伸糸を複数本合
糸し、温度90℃、延伸率3.2で熱延伸し、温度16
0℃で熱処理後、スタツフイングボツクスにて捲縮数2
2ヶ/インチの機械捲縮を施し、繊維長51mmに切断
して、単糸繊度3.0デニールの短繊維を得た。次に、
この短繊維をランダムカード機を用いてカーデイングし
てウエブを作成した後、以降は実施例1と同様に高圧液
体流処理を施し、目付けが50g/m2の不織布を得
た。得られた不織布の物性及び吸放湿性を表2に示す。
なお、表2中のPETはポリエチレンテレフタレートを
示す。
【0028】実施例9 芯/鞘複合重量比を5/95としたこと以外は実施例8
と同様にして、単糸繊度3.0デニールの短繊維を得、
この繊維でカードウエブを作成した後、不織ウエブに高
圧液体流処理を施して、目付けが50g/m2 の不織布
を得た。得られた不織布の物性及び吸放湿性を表2に示
す。
【0029】実施例10 芯/鞘複合重量比を30/70、延伸率を2.8とした
こと以外は実施例8と同様にして、単糸繊度3.4デニ
ールの短繊維を得、この繊維でカードウエブを作成した
後、不織ウエブに高圧液体流処理を施して、目付けが5
0g/m2 の不織布を得た。得られた不織布の物性及び
吸放湿性を表2に示す。
【0030】実施例11 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例8で用いた相対粘度(ロ)が
1.38のポリエチレンテレフタレートとの混合物(重
量比は15/85)を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を
50/50としたこと以外は実施例8と同様にして、単
糸繊度3.0デニールの短繊維を得、この繊維でカード
ウエブを作成した後、不織ウエブに高圧液体流処理を施
して、目付けが50g/m2 の不織布を得た。得られた
不織布の物性及び吸放湿性を表2に示す。
【0031】実施例12 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例8で用いた相対粘度(ロ)が
1.38のポリエチレンテレフタレートとの混合物(重
量比は10/90)を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を
50/50としたこと以外は実施例8と同様にして、単
糸繊度3.0デニールの短繊維を得、この繊維でカード
ウエブを作成した後、不織ウエブに高圧液体流処理を施
して、目付けが50g/m2 の不織布を得た。得られた
不織布の物性及び吸放湿性を表2に示す。
【0032】実施例13 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例8で用いた相対粘度(ロ)が
1.38のポリエチレンテレフタレートとの混合物(重
量比は30/70)を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を
50/50として、かつ延伸率を2.9としたこと以外
は実施例8と同様にして、単糸繊度3.3デニールの短
繊維を得、この繊維でカードウエブを作成した後、不織
ウエブに高圧液体流処理を施して、目付けが50g/m
2 の不織布を得た。得られた不織布の物性及び吸放湿性
を表2に示す。
【0033】実施例14 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例8で用いた相対粘度(ロ)が
1.38のポリエチレンテレフタレートとの混合物(重
量比は40/60)を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を
50/50として、かつ延伸率を2.7としたこと以外
は実施例8と同様にして、単糸繊度3.5デニールの短
繊維を得、この繊維でカードウエブを作成した後、不織
ウエブに高圧液体流処理を施して、目付けが50g/m
2 の不織布を得た。得られた不織布の物性及び吸放湿性
を表2に示す。
【0034】比較例5 芯/鞘複合重量比を3/97としたこと以外は実施例8
と同様にして、単糸繊度3.0デニールの短繊維を得、
この繊維でカードウエブを作成した後、不織ウエブに高
圧液体流処理を施して、目付けが50g/m2 の不織布
を得た。得られた不織布の物性及び吸放湿性を表2に示
す。
【0035】比較例6 芯/鞘複合重量比を35/65とし、かつ延伸率を2.
5としたこと以外は実施例8と同様にして、短繊維を製
造した。
【0036】比較例7 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例8で用いた相対粘度(ロ)が
1.38のポリエチレンテレフタレートとの混合物(重
量比は5/95)を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を6
0/40としたこと以外は実施例8と同様にして、単糸
繊度3.0デニールの短繊維を得、この繊維でカードウ
エブを作成した後、不織ウエブに高圧液体流処理を施し
て、目付けが50g/m2 の不織布を得た。得られた不
織布の物性及び吸放湿性を表2に示す。
【0037】比較例8 吸水能力が35g/gのポリアルキレンオキシド変性物
「アクアコーク」と実施例8で用いた相対粘度(ロ)が
1.38のポリエチレンテレフタレートとの混合物(重
量比は30/70)を芯成分とし、芯/鞘複合重量比を
50/50として、かつ延伸率を2.7としたこと以外
は実施例8と同様にして、短繊維を製造した。
【0038】
【表2】
【0039】表2から明らかなように、実施例8〜14
で得られた不織布は、優れた吸放湿性を発現し、実用上
十分な強力を有し、しかも柔軟性に富むものであった。
これに対し、比較例5と7で得られた不織布は、実用上
十分な強力は有するものの吸放湿性に乏しく、所望の性
能を具備しないものであった。また、比較例6と8で
は、繊維中の吸水性重合体の割合が高過ぎるために曳糸
性が悪化し、良好な繊維を得ることができなかった。
【0040】
【発明の効果】本発明の不織布は、鞘成分がポリアミド
またはポリエステルで、芯成分がポリアルキレンオキシ
ド変性物あるいはこの変性物とポリアミドまたはポリエ
ステルとの混合物である芯鞘複合型構造の短繊維から構
成され、該構成繊維同士の三次元的交絡にて所定の形状
を保持しているものであって、優れた吸放湿性と実用上
十分な強力を有し、しかも柔軟性に富むという効果を奏
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 智信 京都府宇治市宇治小桜23 ユニチカ株式会 社中央研究所内 (72)発明者 樽石 一秋 京都府宇治市宇治小桜23 ユニチカ株式会 社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鞘成分がポリアミドまたはポリエステ
    ル、芯成分がポリアルキレンオキシド変性物で構成され
    る芯鞘複合型構造を有し、かつ芯成分のポリアルキレン
    オキシド変性物が繊維重量に対して5〜30重量%であ
    る短繊維から構成され、該構成繊維同士の三次元的交絡
    にて所定の形状を保持していることを特徴とする吸放湿
    性短繊維不織布。
  2. 【請求項2】 鞘成分がポリアミドまたはポリエステ
    ル、芯成分がポリアルキレンオキシド変性物とポリアミ
    ドまたはポリエステルとの混合物から構成される芯鞘複
    合型構造を有し、かつ芯成分のポリアルキレンオキシド
    変性物が繊維重量に対して5〜30重量%である短繊維
    から構成され、該構成繊維同士の三次元的交絡にて所定
    の形状を保持していることを特徴とする吸放湿性短繊維
    不織布。
JP9274198A 1997-10-07 1997-10-07 吸放湿性短繊維不織布 Pending JPH11117159A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2828502A1 (fr) * 2001-08-11 2003-02-14 Freudenberg Carl Kg Non-tisse contenant des fibres de polyoxyalkylenes, procede pour sa preparation, ainsi que son utilisation

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