JPH11116996A - 尿石防止剤及びその製造法 - Google Patents

尿石防止剤及びその製造法

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JPH11116996A
JPH11116996A JP28330197A JP28330197A JPH11116996A JP H11116996 A JPH11116996 A JP H11116996A JP 28330197 A JP28330197 A JP 28330197A JP 28330197 A JP28330197 A JP 28330197A JP H11116996 A JPH11116996 A JP H11116996A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固化性及び難崩壊性に優れ、かつ尿石防止作
用・洗浄作用に優れたパラジクロロベンゼンを含有しな
い尿石防止剤を提供すること。 【解決手段】 トリイソプロピルトリオキサン等のトリ
アルキルトリオキサンと界面活性剤とを加熱撹拌し、相
溶性を有しかつ相溶物が室温において固化能を有するト
リアルキルトリオキサンと界面活性剤との組合せを選
び、該選ばれた組合せのトリアルキルトリオキサンと界
面活性剤に固体酸を含有せしめて得られる固形成型体を
40℃に加温しても溶融しないトリアルキルトリオキサ
ンと界面活性剤とスルファミン酸との組合せをさらに選
択し、該選択されたトリアルキルトリオキサンと界面活
性剤とスルファミン酸等の固体酸とを、加温・撹拌して
得られる混合物を冷却固化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレ排水管等の
尿石の防止・予防に優れた作用を有する、パラジクロロ
ベンゼンを含有しない難崩壊性固形成型体状の尿石防止
剤及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、昇華性を有し、水に不溶であると
いう特性を有するパラジクロロベンゼンは、衣料用殺虫
剤の他、尿石防除剤などのトイレ用清浄剤等の基体とし
て、固体酸とともに用いることが知られている(特開昭
55−88766号公報、特開平8−206688号公
報、仏国特許第1501248号明細書、英国特許第8
97733号明細書等参照)。
【0003】また、パラジクロロベンゼンを含有しない
トイレ清浄剤としては、例えば次のものが知られてい
る。ポリオキシアルキレン化合物と脂肪族モノイソシア
ネート化合物とを反応させて得られるウレタン化合物を
含有する、トイレ貯水槽へ直接投入するタイプの水洗ト
イレ用固型清浄剤のための徐溶解性基剤が知られている
(特開平8−67898号公報)。
【0004】基剤としての殺菌剤であるP−ヒドロキシ
安息香酸ブチル、アセト酢酸メタキシリダイド、アセト
酢酸アニリド又はアセト酢酸オルトトルイダイド(グル
ープ1)の1種以上及び同じく殺菌剤である2−ブロモ
−2ニトロ−1,3プロパンジオール(グループ2)を
含有してなるトイレ清浄剤が知られている(特開平7−
304604号公報)。
【0005】特定粒度のスルファミン酸と多価アルコー
ル系非イオン界面活性剤の性質を有する蔗糖脂肪酸エス
テルからなる固型成型体をトイレ用スケール除去剤とす
ること(特開平7−26300号公報)や、特定粒度の
スルファミン酸とステアリン酸モノグリセライド等の水
溶性有機結合剤及び非イオン性界面活性剤からなる固型
成型体をトイレ用スケール除去剤とすること(特開平7
−48598号公報)が知られている。
【0006】ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノール
アミンを有効成分として含有するトイレ貯水槽へ直接投
入するタイプの水洗トイレ用固型清浄剤(特開平8−6
7898号公報)や、スルホコハク酸とポリオキシアル
キレン型化合物とを含有する軟便付着防止効果と洗浄効
果に優れたトイレ用オートクリーナー組成物(特開平7
−173500号公報)や、2−ブロモ−2−ニトロプ
ロパン−1,3−ジオールを含有する洗浄水を循環使用
する便所用脱臭剤(特開平2−154764号公報)が
知られている。
【0007】ベヘニン酸、又はベヘニン酸とステアリン
酸に、エチレンオキサイドを50モルから120モル付
加したものからなるモノエステル型非イオン性界面活性
剤を配合した、水温に依存することなく、安定した色調
が得られる色素を含む水洗トイレ洗浄用固型組成物(特
開平8−81695号公報)や、1〜20価のポリオキ
シアルキレン化合物と、炭素原子数4〜16の脂肪族モ
ノイソシアネート化合物とを反応させて得られる分子量
1000〜100万の化合物を必須成分とする徐溶解剤
を、トイレ用自動芳香洗浄剤の基剤とすること(特開平
6−322392号公報)も知られている。
【0008】無水マレイン酸、クロロ酢酸、cis−ケ
イ皮酸及びクロトン酸よりなる群から選ばれる1種又は
2種以上の低融点で水に対する溶解性が低い有機酸と、
水に対して適度な溶解性を有するコハク酸及び/又はフ
マル酸とを含む男子小便器用固型消臭剤が知られている
(特開平9−28777号公報)。
【0009】貯水式水洗トイレットに用いる洗浄芳香剤
であって、トリアルキルトリオキサンを主体とする昇華
性基材に、洗浄成分としての界面活性剤及び洗浄助剤更
に香料を分散させた組成物を打錠成形してなる貯水式水
洗トイレット用洗浄芳香剤が知られており、この洗浄芳
香剤には必要に応じて、メチレンブルー等の色素やサリ
チル酸、サイアベンダゾール、安息香酸エステル等の殺
菌剤やEDTA等のイオン封鎖剤などの公知の配合剤を
添加してもよいことも知られている(特開昭55−14
1245号公報)。
【0010】その他、パラジクロロベンゼンを含有しな
いトイレ用以外の固形清浄剤が開示されているものとし
ては、例えば次のものがある。石鹸素地、アニオン性界
面活性剤及び/又は両性界面活性剤、グリセリンモノ脂
肪酸エステルを含有する、優れた泡立ちと、ふやけや溶
け崩れのない固形洗浄剤組成物が知られている(特開平
7−26299号公報)。
【0011】イミダゾリウムベタイン系化合物からなる
両性界面活性剤と、カルボン酸塩型アニオン界面活性剤
と、ノニオン界面活性剤と、多価アルコールとを含有す
る透明状で固形の洗浄剤組成物が知られている(特開平
7−62388号公報)。
【0012】フマル酸ジメチル、安息香酸、トリオキシ
メチレン、クマリン、P−ジクロルベンゼンおよびトリ
イソプロピルトリオキサンよりなる群から選ばれた1種
または2種以上の昇華性極性化合物にアダマンタンを配
合した組成物を溶融成形することを特徴とする賦香剤、
防虫剤、殺虫剤、防臭剤、防腐剤等に有効に使用できる
昇華性成形物の製造方法が知られている(特開昭53−
145920号公報)。
【0013】
【発明が解決すべき課題】パラジクロロベンゼンは昇華
性、水不溶性等の特性を有することからトイレ清浄剤の
基剤等として多用されてきたが、近年、その排出基準及
び労働省衛生指針などにおいてその使用が問題にされて
きており、公共機関や鉄道関係機関においてはパラジク
ロロベンゼン含有製品の使用が敬遠されるようになって
きている。そこで、従来その基剤としてパラジクロロベ
ンゼンを用いていたトイレ清浄剤等におけるパラジクロ
ロベンゼン代替物となりうる基剤の開発が必要とされる
が、パラジクロロベンゼンを用いた場合に代わるような
固化性及び難崩壊性に優れ、かつ尿石防止作用に優れた
尿石防止剤は知られていなかった。
【0014】本発明の課題は、固化性及び難崩壊性に優
れ、かつ尿石防止作用・洗浄作用に優れたパラジクロロ
ベンゼンを含有しない尿石防止剤を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究した結果、トリアルキルトリオ
キサンと相溶性を有し、かつ相溶後室温において固化能
を有する界面活性剤をスクリーニングするという方法を
採用すると、固化性及び難崩壊性に優れたトリアルキル
トリオキサンを含有する尿石防止剤用基剤を見出しうる
との知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち本発明は、トリイソプロピルトリ
オキサン等のトリアルキルトリオキサンと、該トリアル
キルトリオキサンと相溶性を有しかつ該トリアルキルト
リオキサンとの相溶物が室温において固化能を有する界
面活性剤と、スルファミン酸、コハク酸、アジピン酸等
から選ばれる1種又は2種以上の固体酸とを含有する固
形成型体からなり、例えばトリアルキルトリオキサンを
溶融して成型することにより得られる固形成型体を40
℃に加温しても溶融しない尿石防止剤、好ましくは固体
酸の含量がトリアルキルトリオキサンと界面活性剤と固
体酸の総量に対して20〜90重量%である尿石防止剤
に関する。
【0017】また本発明は、トリイソプロピルトリオキ
サン等のトリアルキルトリオキサンと界面活性剤とを加
熱撹拌し、相溶性を有しかつ相溶物が室温において固化
能を有するトリアルキルトリオキサンと界面活性剤との
組合せを選び、該選ばれた組合せのトリアルキルトリオ
キサンと界面活性剤に固体酸を含有せしめて得られる固
形成型体を40℃に加温しても溶融しないトリアルキル
トリオキサンと界面活性剤とスルファミン酸との組合せ
をさらに選択し、該選択されたトリアルキルトリオキサ
ンと界面活性剤とスルファミン酸、コハク酸、アジピン
酸等から選ばれる1種又は2種以上の固体酸とを、加温
・撹拌して得られる混合物を冷却固化することを特徴と
する尿石防止剤の製造法、好ましくは固体酸の含量がト
リアルキルトリオキサンと界面活性剤と固体酸の総量に
対して20〜90重量%である尿石防止剤の製造法に関
する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明におけるトリアルキルトリ
オキサンのアルキル基としては、炭素数1から4の低級
アルキル基を例示することができ、その中でもイソプロ
ピル基、ter−ブチル基が好ましく、具体的化合物と
してはトリイソプロピルトリオキサンが特に好ましい。
トリイソプロピルトリオキサンは、融点62.5℃の水
に不溶の昇華性物質として公知の物質である。そして、
これらの化合物は、例えば特公昭52−39835号公
報、特公昭52−4555号公報等の記載に基づいて製
造することができる。
【0019】本発明における界面活性剤としては、非イ
オン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性
剤、アニオン界面活性剤等どのようなものでも使用しう
るが、非イオン界面活性剤が好ましい。本発明に用いら
れる界面活性剤として、例えば、ジステアリン酸エチレ
ングリコール(同「ペグノールEDS」)、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル(同「ペグノールO−16
A」、「ペグノールO−24」)、ポリオキシエチレン
セチルエーテル(同「ペグノールC−18」)、モノス
テアリン酸ソルビタン(同「ソルボンS−60」)、親
油性モノステアリン酸グリセリン(同「ソルボンMG−
100」)、親油性モノステアリン酸グリセリン、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテル、分子量1000〜2
0000のポリエチレングリコール、プロピレンオキサ
イドとエチレンオキサイドとの共重合体からなる非イオ
ン界面活性等の界面活性剤を挙げることができる。
【0020】本発明においてトリアルキルトリオキサン
と相溶性を有しかつ該トリアルキルトリオキサンとの相
溶物が室温において固化能を有する界面活性剤は、後述
する相溶性試験、固化性試験、加温成形維持性試験によ
り選定することができる。
【0021】これらの試験を実施するには、まず、トリ
アルキルトリオキサンと候補となる界面活性剤との任意
割合の配合物を調製し、相溶性、固化性、加温成形維持
性の各項目について、相溶性試験、固化性試験、加温成
形維持性試験の順序で実験を行う。各試験項目をすべて
クリアーした配合物にさらに固体酸を含有させることに
より、本発明のトイレ用等の尿石防止剤が得られる。ま
た、各試験を全てクリアーできなかった配合物について
は、トリアルキルトリオキサンと候補となる界面活性剤
との配合割合を変えた配合物を調製し、再度上記各試験
項目について実験を行うことにより、選定することもで
きる。
【0022】上記相溶性試験は、界面活性剤をガラス製
サンプル瓶に所定量秤り取り、この中に所定量のトリア
ルキルトリオキサンを入れ、ウォーターバス内で80〜
85℃に加熱しながら撹拌し、溶融後、ウォーターバス
から取り出し放冷し、放冷後、トリアルキルトリオキサ
ンと候補となる界面活性剤とがほぼ均一な混合状態にな
っているかどうかを観察することにより実施することが
できる。そしてトリアルキルトリオキサンと候補となる
界面活性剤とがほぼ均一な混合状態になっている場合に
相溶性「可」とし、そうでない場合を相溶性「不可」と
判定する。
【0023】上記固化性試験は、界面活性剤をガラス製
サンプル瓶に所定量秤り取り、この中に所定量のトリア
ルキルトリオキサンを入れ、ウォーターバス内で80〜
85℃に加熱しながら撹拌し、溶融後、ウォーターバス
から取り出し放冷し、放冷後、トリアルキルトリオキサ
ンと候補となる界面活性剤とがほぼ均一な混合状態にな
っている、相溶性が可と判定された溶融物について、2
4時間放置後の固化状態を観察することにより実施する
ことができる。そして、固化している場合は固化性
「可」とし、固化していない場合や半固化状態の場合は
固化性「不可」と判定する。
【0024】上記加温成形維持性試験は、固化性試験の
結果が「可」のものについて、40℃で3時間加温し、
成形性・溶融の状態を観察することにより実施すること
ができる。そして、形が維持され溶融していない場合は
加温成形維持性「可」とし、そうでない場合は加温成形
維持性「不可」と判定する。
【0025】次に、相溶性試験、固化性試験、加温成形
維持性試験の各項目をすべてクリアーしたトリアルキル
トリオキサンと界面活性剤とに、さらに固体酸を添加し
て、加温・撹拌して得られる混合物を冷却固化した固形
成型体について、再度加温成形維持性試験と次の崩壊試
験を行う。加温成形維持性試験は、固体酸を添加する以
外は上記と同様に行うことができる。また、崩壊試験用
成型品の調製は、例えば次のようにして行う。あらかじ
め所定量の固体酸をポリカップに秤取りよく混ぜ合わ
せ、60℃の恒温器に入れて1時間以上温めておく。ま
たこれとは別に、ポリカップに所定量の界面活性剤を秤
取り、次に所定量のトリアルキルトリオキサンを秤入れ
ウォーターバス内で80〜85℃に加熱しながら撹拌し
て混合溶融させる。この混合溶融物の中に、上記1時間
以上温めておいた固体酸含有組成物を入れ、均一になる
までよく混合撹拌した後、放置冷却する。冷却固化後、
ポリカップより取り出し、崩壊試験用成型品とする。
【0026】崩壊試験は、上記調製された崩壊試験用成
型品の質量を秤り、ポリ容器に入れ、次いでこの容器に
満杯近くまで水を入れ、25℃で3日間放置後、成型品
をポリ容器から取り出し、水を拭き取って質量を秤り、
崩壊率を求めることにより実施することができる。崩壊
率(%)は、試験開始前の成型品の質量(g)と3日後の
質量(g)との差を、試験開始前の成型品の質量(g)で除
し、100を乗ずることにより、すなわち次式により求
められる。始めの質量(g)−3日後の質量(g)/始めの
質量(g)×100
【0027】本発明における固体酸としては、常温で固
体であればどのような酸でも用いることができるが、ス
ルファミン酸、アジピン酸、コハク酸が好ましい。ま
た、固体酸の添加量としては、トリアルキルトリオキサ
ンと界面活性剤と固体酸の総量に対して20〜90%、
特には50〜90%が望ましく、20%未満であると尿
石防止効果が低下し、また90%を超えると固化成型性
が低下することがある。
【0028】本発明の尿石防止剤は、トリアルキルトリ
オキサンと界面活性剤とを加熱撹拌し、相溶性を有しか
つ相溶物が室温において固化能を有するトリアルキルト
リオキサンと界面活性剤と組合せを選び、該選ばれた組
合せのトリアルキルトリオキサンと界面活性剤にさらに
上記固体酸を加えて得られる固形成型体を40℃に加温
しても溶融しないトリアルキルトリオキサンと界面活性
剤とスルファミン酸との組合せをさらに選択し、該選択
されたトリアルキルトリオキサンと界面活性剤と固体酸
とを、40〜90℃に加温・撹拌して得られる混合物を
冷却固化することにより製造することができる。
【0029】本発明の尿石防止剤の製造に際しては、冷
却固化する前のトリアルキルトリオキサンと界面活性剤
と固体酸の混合物において、トリアルキルトリオキサン
と界面活性剤とが溶融していることが必要であるが、固
体酸は溶融している必要はなく、したがって上記混合物
がスラリーであってもよい。そして、これら3種類の物
質の添加順序はどのような順序で添加してもよく、例え
ば、トリアルキルトリオキサンと界面活性剤との溶融物
に固体酸を添加、撹拌してスラリー状の混合物として製
造してもよく、またトリアルキルトリオキサンと界面活
性剤と固体酸の3種を添加、加熱撹拌し、混合スラリー
として製造してもよい。しかし、それぞれ粉末状のトリ
アルキルトリオキサン、界面活性剤、固体酸を混合し、
加圧する打錠成形により製造したものは、放置するとト
リアルキルトリオキサンが昇華し、成形体が維持でき
ず、本発明の安定的な効果を奏すことができない。ま
た、かかる尿石防止剤の製造に際して、必要に応じて腐
食防止剤、殺菌剤、色素、香料などを添加・配合するこ
ともできる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて、更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限
されるものではない。 (試験項目と試験順序)12gのトリイソプロピルトリ
オキサン(小川香料株式会社製「サンサブリンB」)と
8gの各種界面活性剤との配合物(配合割合6:4)を
調製し、相溶性、固化性、加温成形維持性の各項目につ
いて、相溶性試験、固化性試験、加温成形維持性試験の
順序で実験を行い、各試験項目をすべてクリアーした配
合物に、固体酸を配合した成型品をつくり、次の崩壊・
溶解試験を実施した。
【0031】(相溶性試験)常温固体の界面活性剤はあ
らかじめ溶融し、常温液体の界面活性剤はそのまま30
mlガラス製サンプル瓶に所定量秤り取り、この中に所
定量のトリイソプロピルトリオキサンを入れ、ウォータ
ーバス内で80〜85℃に加熱しながら撹拌し、溶融
後、ウォーターバスから取り出し放冷する。放冷後、ト
リイソプロピルトリオキサンと候補となる界面活性剤と
がほぼ均一な混合状態になっている場合に相溶性「可」
とし、そうでない場合を相溶性「不可」とした。
【0032】トリイソプロピルトリオキサンとの相溶性
試験において、ラウリン酸ジエタノール(東邦化学株式
会社製「トーホールN−230X」)、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル(同「ノナール23
0」)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(同
「ペグノールPDS−60A」)、モノパルミチン酸ソ
ルビタン(同「ソルボンS−40」)、プロピレンオキ
サイドとエチレンオキサイド共重合体からなる非界面活
性剤(同「ペポールB−308」、「ペポールB−18
8」)は相溶性不可と判定された。
【0033】相溶性が可のうち、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル(同「ペグノールL−20S」)、モノ
ステアリン酸ポリエチレングリコール(同「ペグノール
14−S」)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル
(同「ペグノールO−20」)が固化性不可と判定され
たが、ジステアリン酸エチレングリコール(同「ペグノ
ールEDS」)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル
(同「ペグノールO−16A」、「ペグノールO−2
4」)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(同「ペグ
ノールC−18」)、モノステアリン酸ソルビタン(同
「ソルボンS−60」)、親油性モノステアリン酸グリ
セリン(同「ソルボンMG−100」)では固化性が可
と判定された。
【0034】次に、固化性が可と判定された界面活性剤
とトリイソプロピルトリオキサンの組合せのものに、4
0℃で3時間加温し溶融状態を観察する加温成形維持性
試験を行ったところ、固化性が可と判定されたものの殆
どは、加温成形維持性試験においても可と判定された。
【0035】続いて、加温成形維持性試験においても可
と判定された、上記界面活性剤とトリイソプロピルトリ
オキサンに、さらに固体酸としてコハク酸、アジピン酸
をそれぞれ添加・配合し固形成型体を調製し、40℃で
3時間加温し、成形性・溶融の状態を観察したところ、
ジステアリン酸エチレングリコール(同「ペグノールE
DS」)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(同
「ペグノールO−16A」、「ペグノールO−2
4」)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(同「ペグ
ノールC−18」)、モノステアリン酸ソルビタン(同
「ソルボンS−60」)、親油性モノステアリン酸グリ
セリン(同「ソルボンMG−100」)では加温成形維
持性試験が可と判定された。
【0036】同様に、加温成形維持性試験においても可
と判定された、上記界面活性剤とトリイソプロピルトリ
オキサンに、さらに固体酸としてスルファミン酸を添加
・配合し固形成型体を調製し、40℃で3時間加温し、
成形性・溶融の状態を観察したところ、ジステアリン酸
エチレングリコール(同「ペグノールEDS」)、モノ
ステアリン酸ソルビタン(同「ソルボンS−60」)、
親油性モノステアリン酸グリセリン(同「ソルボンMG
−100」)では加温成形維持性試験が可と判定され
た。
【0037】このようにして、コハク酸、アジピン酸、
スルファミン酸をそれぞれ含み、その固形成型体が40
℃に加温しても溶融しない本発明の尿石防止剤が得られ
た。また、その固形成型体が40℃に加温しても溶融し
ない上記の本発明の尿石防止剤について崩壊試験を行っ
たところ優れた結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】本発明によると、固化性及び難崩壊性に
優れ、小便用便器に発生する尿石の防止作用や洗浄作用
に優れた尿石防止剤が得られる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリアルキルトリオキサンと、該トリア
    ルキルトリオキサンと相溶性を有しかつ該トリアルキル
    トリオキサンとの相溶物が室温において固化能を有する
    界面活性剤と、固体酸とを含有する固形成型体からな
    り、その固形成型体を40℃に加温しても溶融しないこ
    とを特徴とする尿石防止剤。
  2. 【請求項2】 固体成型体が、少なくともトリアルキル
    トリオキサンを溶融して成型することにより得られる固
    体成型体であることを特徴とする請求項1記載の尿石防
    止剤。
  3. 【請求項3】 固体酸が、トリアルキルトリオキサンと
    界面活性剤と固体酸の総量に対して、20〜90重量%
    含まれていることを特徴とする請求項1又は2記載の尿
    石防止剤。
  4. 【請求項4】 固体酸として、スルファミン酸、コハク
    酸、アジピン酸から選ばれる1種又は2種以上の固体酸
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記
    載の尿石防止剤。
  5. 【請求項5】 トリアルキルトリオキサンが、トリイソ
    プロピルトリオキサンであることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか記載の尿石防止剤。
  6. 【請求項6】 トリアルキルトリオキサンと界面活性剤
    とを加熱撹拌し、相溶性を有しかつ相溶物が室温におい
    て固化能を有するトリアルキルトリオキサンと界面活性
    剤との組合せを選び、該選ばれた組合せのトリアルキル
    トリオキサンと界面活性剤に、固体酸を含有せしめて得
    られる固形成型体を40℃に加温しても溶融しないトリ
    アルキルトリオキサンと界面活性剤と固体酸との組合せ
    をさらに選択し、該選択されたトリアルキルトリオキサ
    ンと界面活性剤と固体酸とを、加温・撹拌して得られる
    混合物を冷却固化することを特徴とする尿石防止剤の製
    造法。
  7. 【請求項7】 固体酸が、トリアルキルトリオキサンと
    界面活性剤と固体酸の総量に対して、20〜90重量%
    含まれていることを特徴とする請求項6記載の尿石防止
    剤の製造法。
  8. 【請求項8】 固体酸として、スルファミン酸、コハク
    酸、アジピン酸から選ばれる1種又は2種以上の固体酸
    を用いることを特徴とする請求項6又は7記載の尿石防
    止剤の製造法。
  9. 【請求項9】 トリアルキルトリオキサンが、トリイソ
    プロピルトリオキサンであることを特徴とする請求項5
    〜7のいずれか記載の尿石防止剤の製造法。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9のいずれか記載の方法で
    製造される尿石防止剤。
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