JP2001279299A - 徐溶性固形組成物 - Google Patents

徐溶性固形組成物

Info

Publication number
JP2001279299A
JP2001279299A JP2000099906A JP2000099906A JP2001279299A JP 2001279299 A JP2001279299 A JP 2001279299A JP 2000099906 A JP2000099906 A JP 2000099906A JP 2000099906 A JP2000099906 A JP 2000099906A JP 2001279299 A JP2001279299 A JP 2001279299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid composition
weight
sodium sulfate
particle size
surfactant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000099906A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4605851B2 (ja
Inventor
Shigetoshi Narukawa
重敏 成川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2000099906A priority Critical patent/JP4605851B2/ja
Publication of JP2001279299A publication Critical patent/JP2001279299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4605851B2 publication Critical patent/JP4605851B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】洗浄成分などの配合成分の溶出時間が長く、徐
溶性に優れた固形組成物、特に水洗トイレ洗浄剤として
好適な徐溶性固形組成物を提供する。 【解決手段】界面活性剤と硫酸ナトリウムを含有する固
形組成物において、特定の粒度分布を有する硫酸ナトリ
ウムを用いる。例えば、粒度0.075mm以上を52重量%以
上、粒度0.1mm以上を30重量%以上、粒度0.125mm以上を
20重量%以上、粒度0.15mm以上を10重量%以上等の粒度
分布を有する硫酸ナトリウムが用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、徐溶性の固形組成
物に関する。より詳細には、本発明は、水溶液中に投下
されるか流水下に配置されることにより中に含まれる洗
浄剤等の各種成分を溶液中に徐々に分散溶解させること
ができ、その結果該成分の機能を長期間にわたって発揮
維持できる徐溶性固形組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】水洗トイレ用洗浄剤は、一般に固形状で
あり、水洗トイレの貯水タンク内に投入されるか若しく
は貯水タンクの水流手洗部に取り付けられることによ
り、タンク内の貯留水にその成分を徐々に溶解または分
散させ、水洗時の流水とともに便器を洗浄し、かつ場合
によっては芳香を漂わせて、トイレ内を爽やかに保つ製
剤として用いられている。
【0003】かかる水洗トイレ用洗浄剤には、洗浄成分
や任意成分として芳香剤や着色料が含まれているほか、
基剤が配合されている。この基剤は、洗浄成分や芳香成
分を固形化するためのバインダーとしての役割のほか、
流水や貯水への配合成分の溶解速度をコントロールし
て、適度な洗浄性や芳香性を適度な期間持続させる役割
を担っている。 こうした基剤としては、ポリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコールのエーテル若しく
はエステル体、プロピレンオキシドとエチレンオキシド
の共重合体などが知られている(特開昭51-39705号、特
開昭53-31709号、特開昭57-179298号公報など)。
【0004】しかしながら、ポリエチレングリコールを
基剤とする場合、水溶性が大きすぎるため速やかに洗浄
成分が溶出し、短時間で効果が失われるという問題があ
る。またポリエチレングリコールのエーテル若しくはエ
ステル体やプロピレンオキシドとエチレンオキシドの共
重合体を用いると、持続性は改善されるが、水溶性が小
さすぎてトイレ洗浄水が濁るなどの問題がある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、このよう
な水洗トイレ用洗浄剤に代表される固形組成物、特に固
形洗浄組成物に関し、洗浄成分などの配合成分の溶解消
失時間が長い、すなわち水中で優れた徐溶性乃至は徐放
性を発揮する組成物を提供することを目的とするもので
ある。より詳細には、本発明は、貯水に投入若しくは流
水下に配置されることにより配合成分を溶出でき、その
溶出速度や溶出量が適度に制御されることにより、長期
間にわたって所望の機能(洗浄性、芳香性等)が持続的
に発揮できる徐溶性固形組成物を提供することを目的す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、基剤として特定の
粒度のものを特定の割合で含有する硫酸ナトリウムを用
いることにより、洗浄成分などの配合成分の溶出速度や
溶出量が適度に制御され、その結果長期にわたって配合
成分を有効量溶出し続けることのできる徐溶性若しくは
徐放性に優れた固形組成物が調製できることを見出し、
さらに当該組成物が長期間持続タイプの水洗トイレ用の
洗浄剤として極めて有用であることを確認した。本発明
はかかる知見に基づいて開発されたものである。
【0007】すなわち、本発明は下記に掲げる徐溶性の
固形組成物である。 1.界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する固形組成
物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度0.07
5mm以上の割合が52重量%以上であることを特徴と
する徐溶性固形組成物。 2.界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する固形組成
物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度0.1m
m以上の割合が30重量%以上であることを特徴とする
徐溶性固形組成物。 3.界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する固形組成
物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度0.12
5mm以上の割合が20重量%以上であることを特徴と
する徐溶性固形組成物。 4.界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する固形組成
物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度0.15
mm以上の割合が10重量%以上であることを特徴とす
る徐溶性固形組成物。 5.界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する固形組成
物であって、硫酸ナトリウム中に、粒度0.075mm
以上の硫酸ナトリウムを52重量%以上、粒度0.1m
m以上の硫酸ナトリウムを30重量%以上、並びに0.
125mm以上の硫酸ナトリウムを20重量%以上、粒
度0.15mm以上の硫酸ナトリウムを10重量%以上
の割合で含有することを特徴とする徐溶性固形組成物。 6.徐溶性固形組成物100重量%中に含まれる硫酸ナ
トリウムの配合割合が10〜90重量%であることを特
徴とする1乃至5のいずれかに記載の徐溶性固形組成
物。 7.徐溶性組成物100重量%中に含まれる界面活性剤
の配合割合が10〜90重量%であることを特徴とする
1乃至6のいずれかに記載の徐溶性固形組成物。 8.さらに着色料を3〜20重量%の割合で含む1乃至
7のいずれかに記載の徐溶性固形組成物。 9.さらに香料を3〜20重量%の割合で含む1乃至8
のいずれかに記載の徐溶性固形組成物。 10.水洗トイレ用洗浄剤である1乃至9のいずれかに
記載の徐溶性固形組成物。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の徐溶性固形組成物は、特
定の粒度のものを特定の割合で含有する硫酸ナトリウム
を界面活性剤と組み合わせて含有し、固形状に調製され
てなることを特徴とするものである。
【0009】ここで硫酸ナトリウムとしては、特定の粒
度分布を有するものであれば特に制限されず、一般に芒
硝、特に無水芒硝と称されるものを広く利用することが
できる。
【0010】本発明においては、下記の粒度のものを下
記の割合で含有する硫酸ナトリウムが好適に使用され
る。
【0011】(1) 粒度0.075mm以上のもの(即ち目開0.0
75mmの篩の上に残留するもの)を52重量%以上、好まし
くは53重量%以上、より好ましくは54重量%以上、さら
に好ましくは60重量%以上の割合で含有するもの (2) 粒度0.1mm以上のもの(即ち目開0.1mmの篩の上に残
留するもの)を30重量%以上、好ましくは32重量%以
上、より好ましくは34重量%以上、さらに好ましくは60
重量%以上の割合で含有するもの (3) 粒度0.125mm以上のもの(即ち目開0.125mmの篩の上
に残留するもの)を20重量%以上、好ましくは22重量%
以上、より好ましくは24重量%以上、さらに好ましくは
60重量%以上の割合で含有するもの (4) 粒度0.15mm以上のもの(即ち目開0.15mmの篩の上に
残留するもの)を10重量%以上、好ましくは14重量%以
上、より好ましくは18重量%以上の割合で含有するも
の。
【0012】本発明で用いられる硫酸ナトリウムは、上
記(1)乃至(4)のいずれかの1つの粒度分布を有するもの
であればよいが、固形組成物に有意に優れた徐溶性を付
与するためには(1)〜(4)の全てを満たす粒度分布を備え
るものが望ましい。
【0013】これらの粒度分布を有する硫酸ナトリウム
の固形組成物中の配合割合は、特に制限はされないが、
固形組成物100重量%あたり、通常10〜90重量
%、好ましくは20〜80重量%、より好ましくは30
〜70重量%を挙げることができる。
【0014】本発明において界面活性剤は、陰イオン性
界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活
性剤並びに両性界面活性剤の別を問わず、洗浄剤の成分
として使用されるものを広く使用することができる。ま
たこれらは1種単独で使用することもできるが、2種以
上を任意に組み合わせて用いることもできる。
【0015】好ましくは、陰イオン性界面活性剤、非イ
オン性界面活性剤、及びこれらの組み合わせである。
【0016】陰イオン性界面活性剤としては、特に制限
されないが、例えば炭素数8〜22のアルキル基を有す
る界面活性剤や脂肪酸アルカリ金属塩を好適に挙げるこ
とができる。
【0017】分子構造内に炭素数8〜22の直鎖または
分岐のアルキル基を有する陰イオン性界面活性剤には、
分子構造中にベンゼン環が存在するもの、連続した0〜
10のオキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オ
キシブチレン単位が存在するものが含まれる。かかる陰
イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、α−
オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エステ
ルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、α−グリセリ
ンモノアルキルエーテル−α′−スルホン酸ナトリウ
ム、α−スルホ脂肪酸メチルナトリウム、α−アシル−
α′−スルホニルジグリセリドナトリウム、N−アシル
メチルタウリンナトリウム、脂肪酸イソプロパノールア
ミド硫酸エステルナトリウムおよびN−アシルグルタミ
ン酸ナトリウムならびにこれらのカリウム塩およびリチ
ウム塩などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。陰イオン性界面活性剤を用いる場合の固形組成
物100重量%あたりの配合割合としては、通常0.0
1〜50重量%の範囲を挙げることができる。
【0018】脂肪酸アルカリ金属塩は、洗浄力に優れて
おり、また固形組成物に配合することによりその練り出
し(押し出し)成形を良好にすることから好ましい陰イ
オン性界面活性剤である。また、脂肪酸アルカリ金属塩
によれば、他界面活性剤として非イオン界面活性剤を含
む場合、固形組成物を混練して調製する際に発生する熱
により溶融した非イオン界面活性剤を吸収する効果を有
するため、固形組成物中に香料や非イオン界面活性剤を
高い配合率で含有させたままで該組成物を強固な固形状
態に保つことができる。
【0019】脂肪酸アルカリ金属塩としては、特に制限
されないが、水への溶解性や固形組成物の硬度や溶出性
に与える影響から、脂肪酸の炭素数が8〜22、特に1
0〜18であるものが好ましい。脂肪酸アルカリ金属塩
の具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチ
ン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸および
これら脂肪酸の混合物のナトリウム塩およびカリウム塩
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。具
体的にはカプリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウ
ム、パルミチン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、
カプリン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、パルミチン
酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、ステアリン酸カリ
ウム、オレイン酸カリウム、牛脂脂肪酸ナトリウムおよ
びヤシ油脂肪酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの
脂肪酸アルカリ金属塩は単独でも2種以上を混合して用
いてもよい。これらの脂肪酸アルカリ金属塩を用いる場
合、固形組成物100重量%あたりの配合割合として5
〜80重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲を挙
げることができる。
【0020】また非イオン界面活性剤としては、固形組
成物の保形性を維持向上するために融点45℃以上のも
のが好適に使用される。非イオン界面活性剤の具体例と
しては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、ア
ルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エ
チレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステ
ルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチ
レンオキサイド付加物、脂肪酸アルカノールアミドエチ
レンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加
物、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドのブロ
ック共重合体、エチレンオキサイド・プロピレンオキサ
イド・ブチレンオキサイド共重合体、グリセロールの脂
肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステ
ル、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪
酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコール
のアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸ア
ミド、さらに高級アルコール、アルキルフェノール、脂
肪酸、多価アルコール、高級アルキルアミン、脂肪酸ア
ミド、油脂または脂肪酸アルカノールアミドなどの活性
水素含有化合物にブチレンオキサイドおよび/またはプ
ロピレンオキサイドをブロック付加重合し、ついでエチ
レンオキサイドを付加重合した共重合体などが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これらは単独
でも2種以上を混合して用いてもよい。好ましくは、製
造過程における機械的撹拌、混練、成形などの工程での
摩擦を小さくする効果の大きい高級アルコールのエチレ
ンオキサイド付加物や脂肪酸アミド、または洗浄剤の冬
と夏との溶解差を小さくする効果をもつエチレンオキサ
イド・プロピレンオキサイドのブロック共重合体やエチ
レンオキサイド・プロピレンオキサイド・ブチレンオキ
サイドのブロック共重合体である。例えば、硬化牛脂ア
ルコールのエチレンオキサイド付加物、ヤシ油脂肪酸モ
ノエタノールアミドなども用いることができる。
【0021】これらの非イオン性界面活性剤を用いる場
合、その配合割合は固形組成物100重量%あたり通常
1〜35重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲を挙
げることができる。
【0022】本発明においては、上記陰イオン性界面活
性剤と非イオン性界面活性剤とを組み合わせて使用する
ことができ、また必要に応じて陽イオン性界面活性剤を
配合することもできる。陽イオン性界面活性剤を配合す
る場合の配合割合としては、固形組成物100重量%あ
たり1〜20重量%を挙げることができる。なお、陽イ
オン性界面活性剤としては、高級アルキルアミン塩、第
4級アンモニウム塩、高級アルキルアミンのエチレンオ
キシド付加物、アルキルピリジニウム塩等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0023】固形組成物100重量%に配合される界面
活性剤の総量としては、通常10〜90重量%、好まし
くは20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量
%である。
【0024】本発明の固形組成物には、本発明の効果を
損なわないことを限度にして、任意成分としてさらに着
色料、香料、pH調整剤、キレート剤、薬剤安定性向上
剤、成形向上剤、消臭剤、殺菌・抗菌剤、酵素、酸化防
止剤などを配合することができる。
【0025】着色料は、固形組成物の溶解の程度、それ
に伴う洗浄効果や固形組成物の残存量を測る指標とする
目的で、また本発明の固形組成物を水洗トイレ用洗浄剤
等として用いる場合には流水に適度な色をつけてトイレ
をより爽やかにする目的で用いられる。かかる着色料と
しては、陶器等に対して染色性がなく、ある程度の耐光
性があって、しかも環境並びにヒトや動物に対して安全
なものが好ましい。具体的なものとしては、青色1号、
青色2号、青色3号、黄色3号、黄色4号、赤色106
号、赤色2号および赤色3号などが例示できる。これら
の着色料は、本発明の固形組成物100重量%あたり、
通常3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%、より
好ましくは8〜12重量%の割合で配合することができ
る。
【0026】香料としては、特に制限されないが、通常
用いられる例えば酢酸イソボルニル、酢酸メンタニル、
酢酸フレンチル、ボルネオール、メントール、カンファ
ー、ターピネオール、各種精油、松の抽出物、テルピノ
レン類、パラジクロルベンゼン、ローズ、レモン、ジャ
スミン、ブーケ調香料、ハーブ調香料等を挙げることが
できる。これらの香料は、本発明の固形組成物100重
量%あたり、通常3〜20重量%、好ましくは5〜15
重量%、より好ましくは8〜12重量%の割合で配合す
ることができる。
【0027】本発明の固形組成物は、各成分を混合した
後、練り出し(押し出し)成形、プレス成形および打錠
成形などによって所望な形状に容易に成形することがで
きる。
【0028】例えば、練り出し成形では、粉末状の各成
分をナフタミキサー、V型ミキサー、リボンミキサーな
どの混合機に供給し、充分ドライブレンドしたのち、エ
クストルーダーまたはコンティニアスニーダーなどの練
り機に導入して、液体成分と撹拌、混練し、混練物を押
出成形する。ついで、押出成形された混練物をカットす
るか、もしくは押出造粒機などの成形機に混練物を導入
して任意の形に圧縮成形を行なうことにより、本発明の
固形組成物が調製できる。あるいは、粉末状の各成分を
混合機で充分ブレンドしたのち、液体成分を添加し、再
度ブレンドしたのち、練り機に導入し押出成形すること
もできる。また、打錠成形を用いる場合は、各成分をド
ライブレンドした後、そのまま直接打錠するかあるいは
一端、押し出し造粒機、スプレードライヤー、ペレタイ
ザーなどで湿式または乾式法にて顆粒状に造粒した後打
錠機に導入して打錠することができる。
【0029】かくして得られる固形組成物は、後述する
実験例で示すように、配合される硫酸ナトリウムの粒度
分布に起因して、洗浄成分や着色料などの各種配合成分
の溶出時間を延長させることができ、徐溶性乃至は徐放
性に優れた徐溶性組成物として提供することができる。
当該徐溶性組成物は、水の存在下で界面活性剤などの洗
浄成分を徐々に持続的に溶解放出することができるの
で、水洗トイレの洗浄剤として貯水タンクの上若しくは
貯水タンク槽内に配置して用いることができる。また、
家庭用排水口洗浄剤、浴用洗浄剤、トイレ消臭・防臭
剤、忌避剤として用いることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例及び実験例を挙げて本発明の特
徴とするところをより明確にする。ただし、本発明はこ
れらの実施例等に何ら限定されるものではない。実施例1〜2 表1に示す原料を用いて固形組成物を調製した。具体的
には香料成分を除く各粉体原料をナウターミキサーでブ
レンドし、これを2軸混練機(本田鉄工(株)製、CK
E−2型)に供給し、次いで香料を配合して撹拌、混
合、混練し、32mmの円柱状に押し出し、これを幅23
mmに切断して25gの固形組成物を製造した。
【0031】
【表1】
【0032】また用いた硫酸ナトリウムA〜Cの粒度分
布を表2に示す。なお、測定には篩いとして標準篩い
(JIS Z8801)を用いた。
【0033】
【表2】
【0034】実験例1 実施例1及び2で調製した固形組成物について、その徐
溶性を調べるために下記の実験を行った。すなわち、実
施例1及び2の固形組成物を蓋部と底部の両方に複数の
小穴を備えた容器(小林製薬(株)製:ハート型容器)
にセットし、家庭用水洗トイレ(東陶陶器(株):S-79
1)の手洗い部に配置し、該手洗い部に供給される流水
を25℃に維持し、それぞれ1時間に1回の割合で自動
的にフラッシュ(流水)するように設定して、24回フ
ラッシュ(24時間)する毎に固形組成物の残部重量を
測定し、固形組成物の徐溶性(耐溶解性)を評価した。
また比較のため、上記で調製した比較例1の固形組成物
についても同様に実験してその徐溶性(耐溶解性)を評
価した。
【0035】結果を図1に示す。
【0036】図1からわかるように、本発明の固形組成
物(実施例1、2)はいずれも比較例1の固形組成物と
比べて有意に溶解消失時間が延長され、徐溶性に優れた
固形組成物であることが判明した。また実施例1及び2
を使用した場合、貯水タンクから便器内に排出される洗
浄水の着色維持時間も、比較例1に比べて有意に延長さ
れることが確認された。
【0037】このことから、本発明の固形組成物は、特
定の粒度分布を有する硫酸ナトリウムを含有することに
よって優れた徐溶性を発揮することができ、長期間にわ
たって洗浄効果、芳香性並びに着色性が維持することが
求められる水洗トイレ用洗浄剤として有用であることが
確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例1において、粒度分布の異なる硫酸ナト
リウムを配合する固形組成物(実施例1,2及び比較例
1)について徐溶性(消失溶解時間)を比較した結果を
示す図である。尚図中、−菱形−のグラフは硫酸ナトリ
ウムAを用いて調製した固形組成物(実施例1)、−四
角−のグラフは硫酸ナトリウムBを用いて調製した固形
組成物(実施例2)、−三角−のグラフは硫酸ナトリウ
ムCを用いて調製した固形組成物(比較例1)の溶解挙
動(残留率)を示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する
    固形組成物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度
    0.075mm以上の割合が52重量%以上であること
    を特徴とする徐溶性固形組成物。
  2. 【請求項2】界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する
    固形組成物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度
    0.1mm以上の割合が30重量%以上であることを特
    徴とする徐溶性固形組成物。
  3. 【請求項3】界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する
    固形組成物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度
    0.125mm以上の割合が20重量%以上であること
    を特徴とする徐溶性固形組成物。
  4. 【請求項4】界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する
    固形組成物であって、硫酸ナトリウム中に含まれる粒度
    0.15mm以上の割合が10重量%以上であることを
    特徴とする徐溶性固形組成物。
  5. 【請求項5】界面活性剤及び硫酸ナトリウムを含有する
    固形組成物であって、硫酸ナトリウム中に、粒度0.0
    75mm以上の硫酸ナトリウムを52重量%以上、粒度
    0.1mm以上の硫酸ナトリウムを30重量%以上、並
    びに0.125mm以上の硫酸ナトリウムを20重量%
    以上、粒度0.15mm以上の硫酸ナトリウムを10重
    量%以上の割合で含有することを特徴とする徐溶性固形
    組成物。
  6. 【請求項6】徐溶性固形組成物100重量%中に含まれ
    る硫酸ナトリウムの配合割合が10〜90重量%である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の徐
    溶性固形組成物。
  7. 【請求項7】徐溶性組成物100重量%中に含まれる界
    面活性剤の配合割合が10〜90重量%であることを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の徐溶性固形
    組成物。
  8. 【請求項8】さらに着色料を3〜20重量%の割合で含
    む請求項1乃至7のいずれかに記載の徐溶性固形組成
    物。
  9. 【請求項9】さらに香料を3〜20重量%の割合で含む
    請求項1乃至8のいずれかに記載の徐溶性固形組成物。
  10. 【請求項10】水洗トイレ用洗浄剤である請求項1乃至
    9のいずれかに記載の徐溶性固形組成物。
JP2000099906A 2000-03-31 2000-03-31 徐溶性固形組成物 Expired - Lifetime JP4605851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000099906A JP4605851B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 徐溶性固形組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000099906A JP4605851B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 徐溶性固形組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001279299A true JP2001279299A (ja) 2001-10-10
JP4605851B2 JP4605851B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=18614191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000099906A Expired - Lifetime JP4605851B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 徐溶性固形組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4605851B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004182902A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 液体芳香洗浄組成物
CN106190605A (zh) * 2016-07-18 2016-12-07 中山市海泓日用品有限公司 一种马桶清洁球及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5139705A (en) * 1973-07-06 1976-04-02 Kao Corp suisentoiretsutoyo jidohokosenjozai
JPH04239100A (ja) * 1991-01-11 1992-08-26 Lion Corp タブレット洗剤組成物
JPH06504298A (ja) * 1990-08-28 1994-05-19 ジェイエス リミテッド トイレ用洗浄剤
JPH1192796A (ja) * 1997-09-24 1999-04-06 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd トイレ用オンタンク固形洗浄剤およびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5139705A (en) * 1973-07-06 1976-04-02 Kao Corp suisentoiretsutoyo jidohokosenjozai
JPH06504298A (ja) * 1990-08-28 1994-05-19 ジェイエス リミテッド トイレ用洗浄剤
JPH04239100A (ja) * 1991-01-11 1992-08-26 Lion Corp タブレット洗剤組成物
JPH1192796A (ja) * 1997-09-24 1999-04-06 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd トイレ用オンタンク固形洗浄剤およびその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004182902A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 液体芳香洗浄組成物
JP4547575B2 (ja) * 2002-12-04 2010-09-22 小林製薬株式会社 液体芳香洗浄組成物
CN106190605A (zh) * 2016-07-18 2016-12-07 中山市海泓日用品有限公司 一种马桶清洁球及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4605851B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0791047B1 (de) Reinigungsmittelstück für spültoiletten
AU649569B2 (en) An improved cleaning method and composition for the domestic water closet
EP0864637B1 (de) Gelbasierter Reinigungsblock für die Toilettenhygiene mit permanenter Raumluftbeduftung
CA2282050A1 (en) Toilet bowel cleaning tablet
JPH08170096A (ja) 便器用清浄剤
US4119578A (en) Hydrosoluble bar for use in toilet bowls and method of making same which includes an extrusion step
US3766097A (en) Detergent (soap) compositions
JP2740355B2 (ja) 棒状合成洗剤およびその製造
PL173688B1 (pl) Ciekły, silnie pieniący się środek detergentowy o łagodnym działaniu
JP2931572B2 (ja) トイレ用オンタンク固形洗浄剤およびその製造方法
JP4605851B2 (ja) 徐溶性固形組成物
JP3440315B2 (ja) トイレ用洗浄剤組成物
EP0582613A1 (en) Cast cleaning and/or deodorizing composition
JP3574652B1 (ja) トイレ用固形洗浄剤
JP4308965B2 (ja) 水洗トイレオンタンク用固形洗浄剤及びその製造方法
JP4223128B2 (ja) 水洗トイレオンタンク用固形洗浄剤及びその製造方法
JP4223129B2 (ja) 水洗トイレオンタンク用固形洗浄剤及びその製造方法
EP1621606B1 (de) Reinigungs- und Beduftungsmittel für den Toilettenbereich
JP4223127B2 (ja) 水洗トイレオンタンク用固形洗浄剤及びその製造方法
JPH0860186A (ja) 水洗トイレ用洗浄剤組成物
JP3400099B2 (ja) 水洗トイレ用洗浄剤組成物
JPH10306296A (ja) 粒状消泡剤組成物および粒状洗剤組成物
JPS63168500A (ja) 固形洗浄剤組成物
DD241747A1 (de) Mittel zur reinigung und desinfektion von toilettenspuelkaesten und -becken
JP3443457B2 (ja) 水洗トイレット用固形清浄剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4605851

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term