JPH11116552A - ゼアキサンチンの製造方法及びゼアキサンチンを製造するための中間体、ならびに中間体の製造方法 - Google Patents

ゼアキサンチンの製造方法及びゼアキサンチンを製造するための中間体、ならびに中間体の製造方法

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JPH11116552A
JPH11116552A JP10155887A JP15588798A JPH11116552A JP H11116552 A JPH11116552 A JP H11116552A JP 10155887 A JP10155887 A JP 10155887A JP 15588798 A JP15588798 A JP 15588798A JP H11116552 A JPH11116552 A JP H11116552A
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zeaxanthin
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Joachim Paust
パウスト ヨアヒム
Wolfgang Kriegl
クリーグル ヴォルフガング
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C403/00Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone
    • C07C403/24Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone having side-chains substituted by six-membered non-aromatic rings, e.g. beta-carotene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 式I: の(3R,3’R)−ゼアキサンチンの新規製造方法並
びにそのための新規中間体及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 容易に使用できる式IIの(4R)−4−
ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
から出発し、重要な新規の中間体及び式III及びイソ−I
II; の化学的に等価の異性体C15−トリフェニルホスホニ
ウム塩を経由して比較的容易に工業的に実施できる5反
応工程だけで、しかも保護基の導入及び再除去を必要と
しないで、良好な収率でのゼアキサンチンを製造でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼアキサンチンを
製造するための新規の合成経路、新規のゼアキサンチン
合成における中間体の製造方法、及び該方法における新
規の中間体、特に特定の7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプタン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
式I:
【0003】
【化21】
【0004】の(3R,3’R)−ゼアキサンチン
(3,3’−ジヒドロキシ−β,β−カロテン)は、天
然に広範囲にわたり、かつ特にトウモロコシ、卵黄、及
びヒトならびに動物の脂肪組織中で産出される黄色の顔
料である。これは、1929年にトウモロコシから初め
て結晶形で単離され、かつその後に3,3’−ジヒドロ
キシ−β,β−カロテンとして同定された。フコキサン
チンとの対比により、ゼアキサンチンは、(3R,3’
R)立体配置を有することが判明した。光学不活性ゼア
キサンチンは、数年前に種々の合成経路によって製造さ
れた(英国特許第812267号明細書及び英国特許第
1173063号明細書参照)。
【0005】天然と同一の染料に関する継続的に増加し
ている需要のため、(3R,3’R)−ゼアキサンチン
の工業的な製造方法を開発する試みは十分に行われた。
【0006】よって、ゼアキサンチンを製造するための
種々の経路が、刊行文献に記載されている。反応及びこ
の反応のために適当であると立証された中間体は、以下
のとおりである: 1)鏡像異性的にできる限り純粋な4−ヒドロキシ−
2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン(II)の、
ゼアキサンチンの環式末端基のための基礎単位としての
使用、及び 2)式IIIのC15−トリフェニルホスホニウム塩2モ
ルを、対称C10−ジアルデヒド 2,7−ジメチル−
2,4,6−オクタトリエンジアール(VIII)とウ
ィッティッヒ反応させることによるゼアキサンチンの製
造:
【0007】
【化22】
【0008】しかしながら、種々の合成経路は、C9
基礎単位IIから所望のC15−トリフェニルホスホニウ
ム塩を得る方法においてかなり異なっている。
【0009】以下で図示しているC9+C6→C15の合成
概念は、集中的に研究されている。例えば、保護された
リチウムC6−アセチリド3に保護されたOH基(2;
PG=保護基)を有する4−ヒドロキシ−2,2,6−
トリメチルシクロヘキサノンを結合させて得られるC15
中間体を、塩酸での処理(欧州特許第131130号明
細書参照)又はエステル除去(欧州特許第100839
号明細書参照)により脱水することで化合物4が得ら
れ、この化合物をアセチレン型ホスホニウム塩5に転化
し、かつそれから部分的に水素化することによって式I
IIのC15−トリフェニルホスホニウム塩が製造されて
いる:
【0010】
【化23】
【0011】欧州特許第120341号明細書には、2
と3の結合により得られるC15中間体の水素化アルミニ
ウムでの直接的な還元、生じた3−メチル−2,4−ペ
ンタジエン−1−オール誘導体の特殊な条件下での脱水
(欧州特許第454002号明細書参照)、及び生じた
3−ヒドロキシ−β−イオニリデンエタノール6の式I
IIのトリフェニルホスホニウム塩への転化が記載され
ている。
【0012】前記の種々のC9+C6→C15の合成概念
は、Helv. Chim. Acta 73(1990)861で評価されてい
る。著者は、個々の段階の不安定性及び(9Z)異性体
の形成が、式IIIのトリホスホニウム塩の全収率を低
下させるので、これらの経路ではゼアキサンチンを経済
的に製造することは不可能であると結論を出している。
【0013】ゼアキサンチンの工業的な製造に関する技
術の状況は、C9+C2+C4→C15の合成概念である
(欧州特許第283979号明細書及びHelv. Chim. Ac
ta 73(1990)868参照)。その技術は、 C9−ヒドロキ
シケトンIIをC11−アセチレンカルビノール7及びC
15−アセチレンカルビノール8を経由して式IIIのC
15−トリフェニルホスホニウム塩に転化させることを包
含し、その際全収率は70%である。
【0014】
【化24】
【0015】しかしながら、7及び8を経由する式II
IのC15−トリフェニルホスホニウム塩の合成は、経済
的及び生体環境的には不満足である。この合成は、全部
で10工程で著しく異なる反応条件が要求されるからで
ある。これらの工程は、全pH範囲及び温度範囲−20
℃〜+130℃を対象に含み、かつ著しく極性が異なる
溶剤を入れ換えることを必要とする。著しい反応条件の
違いは、使用装置の材料に高い要求を課し、また3回保
護基を導入し、かつ再除去及び廃棄する必要性を生じ
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、先行
技術の前記欠点がない新規のゼアキサンチンの工業的な
製造方法を開発することである、すなわち工業的に容易
に実施できる少ない反応工程で、容易に使用できる式I
Iの光学活性(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−
トリメチルシクロヘキサノンから出発し、良好な収率で
所望のゼアキサンチンを得るために使用することができ
る方法を開発することである。
【0017】本発明のもう一つの課題は、新規のゼアキ
サンチンの製造方法のための新規の中間体を提供するこ
と及びそれらの製造のための有利な方法を開発すること
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】ところで驚異的にも、容
易に使用できる式IIの(4R)−4−ヒドロキシ−
2,2,6−トリメチルシクロヘキサノンから出発し、
重要な新規の中間体及び式III及びイソ−III:
【0019】
【化25】
【0020】の化学的に等価の異性体C15−トリフェニ
ルホスホニウム塩を経由して比較的容易に工業的に実施
できる5反応工程だけで、しかも保護基の導入及び再除
去を必要としないで、良好な収率でのゼアキサンチンを
製造できることが判明した。
【0021】従って、本発明は、式I:
【0022】
【化26】
【0023】の(3R,3’R)−ゼアキサンチンの新
規の合成反応式C9+C1+C3+C2→C15;2C15+C
10→C40による製造方法に関し、該方法は、 A.式II:
【0024】
【化27】
【0025】の(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6
−トリメチルシクロヘキサノンをジクロロメチルリチウ
ムと不活性溶剤中で−120〜−40℃で反応させ、 B.前記の反応混合物を20〜60℃に加温して得られ
る式IV:
【0026】
【化28】
【0027】の新規の(4R,6R)−1−ホルミル−
2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプタンを、単離した形或いはまた直接的に生
成した反応混合物の形のいずれかでアセトン又はジアル
キル 2−オキソプロピルホスホネートと反応させ、 C.生じた式V:
【0028】
【化29】
【0029】の新規の(4R,6R)−1−(3−オキ
ソ−1−ブテニル)−2,2,6−トリメチル−7−オ
キサビシクロ[2.2.1]ヘプタンを慣用的な方法で
ビニル化、又はエチニル化及び引き続き部分的水素化す
ることにより、式VI:
【0030】
【化30】
【0031】の新規の(4R,6R)−1−(3−ヒド
ロキシ−3−メチル−1,4−ペンタジエニル)−2,
2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプタンに転化させ、 D.前記の式VIの化合物をトリアリールホスフィン、
有利にはトリフェニルホスフィン及び強酸と反応させ
て、式IIIのC15−トリアリールホスホニウム塩及び
式イソ−IIIの新規の異性体:
【0032】
【化31】
【0033】[式中、Arはアリール基、有利には非置
換又は置換フェニル基であり、かつXは強酸の1当量の
アニオン、特にCl、Br又は(HSO4)である]を
形成し、かつ E.それぞれの場合において、C15−トリアリールホス
ホニウム塩IIIと新規のイソ−IIIの生成混合物を
式VIII:
【0034】
【化32】
【0035】の2,7−ジメチル−2,4,6−オクタ
トリエンジアールとの二重ウィッティッヒ反応により式
Iのゼアキサンチンに転化させることからなる。
【0036】更に、本発明は、式IV:
【0037】
【化33】
【0038】の新規の中間体(4R,6R)−1−ホル
ミル−2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプタン、及び式II:
【0039】
【化34】
【0040】の(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6
−トリメチルシクロヘキサノンを、ジクロロメタンのア
ルキルリチウム化合物での−120〜−70℃の温度、
又はリチウムジアルキルアミドでの−70〜−40℃の
温度における金属化によって得られるジクロロメチルリ
チウムと不活性溶剤中で−120〜−40℃の温度で反
応させ、生じた反応混合物をアルカリ金属アルコラート
又はアルカリ金属水酸化物の存在下又は非存在下で、2
0〜60℃に加温することからなる製造方法に関する。
【0041】更に、本発明は、式V:
【0042】
【化35】
【0043】の新規の中間体(4R,6R)−1−(3
−オキソ−1−ブテニル)−2,2,6−トリメチル−
7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、及び式I
V:
【0044】
【化36】
【0045】の新規の(4R,6R)−1−ホルミル−
2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプタンを、単離した形又は直接的に式II:
【0046】
【化37】
【0047】の(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6
−トリメチルシクロヘキサノンを、ジクロロメタンのア
ルキルリチウム化合物での−120〜−70℃の温度、
又はリチウムジアルキルアミドでの−70〜−40℃の
温度における金属化により得られたジクロロメチルリチ
ウムと不活性溶剤中で−120〜−40℃で反応させ、
かつ引き続き20〜60℃に加温することにより得られ
た反応混合物の形で、アセトンとアルドール縮合で反応
させることからなる製造方法に関する。
【0048】更に、本発明は、式VI:
【0049】
【化38】
【0050】の新規の中間体(4R,6R)−1−(3
−ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ペンタジエニル)
−2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプタン、及び式V:
【0051】
【化39】
【0052】の新規の(4R,6R)−1−(3−オキ
ソ−1−ブテニル)−2,2,6−トリメチル−7−オ
キサビシクロ[2.2.1]ヘプタンを、慣用的な方法
でビニル化又は初めにエチニル化し、かつ引き続き水素
化することからなる製造方法に関する。
【0053】また、本発明は、式IIIのC15−トリア
リールホスホニウム塩と式イソ−IIIの新規の異性
体:
【0054】
【化40】
【0055】[式中、Arはアリール基であり、有利に
非置換又は置換フェニル基であり、かつXは強酸の1当
量のアニオン、特にCl、Br又は(HSO4)であ
る]の混合物における、式VI:
【0056】
【化41】
【0057】の新規の(4R,6R)−1−(3−ヒド
ロキシ−3−メチル−1,4−ペンタジエニル)−2,
2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプタンを、トリアリールホスフィン及び強酸と反
応させることからなる製造方法、及び式イソ−III:
【0058】
【化42】
【0059】の新規の中間体[5−(4R,6R)−
(4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル−1−シク
ロヘキシリデン)−3−メチル−1,3−ペンタジエニ
ル]トリアリールホスホニウム塩と式III:
【0060】
【化43】
【0061】[式中、Arはアリール基であり、有利に
非置換又は置換フェニル基であり、かつXは強酸の1当
量のアニオンである]の相応する[5−(4R)−(4
−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル−1−シクロヘ
キセニル)−3−メチル−2,4−ペンタジエニル]ト
リアリールホスホニウム塩との混合物に関する。
【0062】工程Aに関して:出発化合物として使用さ
れる式IIの光学活性(4R)−4−ヒドロキシ−2,
2,6−トリメチルシクロヘキサノンは、工業的製造に
十分に利用できる公知化合物である(Helv. Chim. Acta
73(1990)861参照)。ケトンとジクロロメチルリチウ
ムとの反応は、文献(Tetrahedron Letters 27(1973)
2465)に記載されており、かつ一般的にリチウムジクロ
ロメチルカルビノラートを生じ、該化合物は加熱すると
塩化リチウムを除去してα−クロロアルデヒドに転位す
る。
【0063】式IIの(4R)−4−ヒドロキシ−2,
2,6−トリメチルシクロヘキサノンの場合には、意想
外にも、ジクロロメチルリチウムとの反応は、式IVの
新規のC10−アルデヒド (4R,6R)−1−ホルミ
ル−2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプタンを生ずる。
【0064】この反応工程で要求されるジクロロメチル
リチウムは、通常の条件下で、すなわちジクロロメタン
のアルキルリチウム化合物、特に商業的に入手可能なn
−ブチルリチウムでの−120〜−70℃、有利に−9
0〜−60℃の温度、或いはまたリチウム ジアルキル
アミド、例えばリチウム ジイソプロピルアミド又はリ
チウム ジシクロヘキシルアミド、特に商業的に入手可
能なリチウム ジイソプロピルアミドでの−70〜−4
0℃、有利には−70〜−30℃の温度における金属化
によって製造される。一般的に、式IIのシクロヘキサ
ノンの式IVの二環式アルデヒドへの転化は、このケト
ンを前記温度でジクロロメチルリチウムの製造溶液にを
緩慢に添加し、次いで20〜60℃に緩慢に加温するこ
とにより実施される。有利には、その反応混合物を、ア
ルカリ金属アルコラート、例えばカリウム t−ブトキ
シド又はナトリウム メトキシド粉末の触媒量、又はア
ルカリ金属水酸化物、例えばLiOH、NaOH、KO
H、有利には安価なNaOHの触媒量の存在下で加熱す
る。一般的に、該反応混合物は、水を加え、かつ水に対
して不混和性又は僅かに混和性の溶剤、例えば適当な炭
化水素、特にシクロヘキサン及びヘキサン、又はエーテ
ル、例えばジエチルエーテルもしくはメチル t−ブチ
ルエーテルで抽出することによって後処理する。
【0065】この転化の収率は、理論値の約85%であ
る。
【0066】式IVの二環式アルデヒドからゼアキサン
チンを製造することが所望であれば、収率を低下させず
にアルデヒドの単離を省くことが可能である、すなわ
ち、アルデヒドを、更に該工程で得られた反応混合物の
形で直接反応させることができる。
【0067】工程Bに関して:原則的に、式IVの新規
の二環式C10−アルデヒドをアセトンでの式Vの新規の
二環式C13−ケトンへの転化は、公知法、例えばアセト
ンでの塩基性触媒縮合によって実施することができる。
有利には、アセトンを、縮合における溶剤として過剰量
で使用する。適当な塩基性触媒は、例えばアルカリ金属
水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物、特にアルカリ
金属水酸化物である。アセトンでの縮合の有利な実施態
様では、式IVの二環式アルデヒド又はそのアルデヒド
を含む反応混合物を、10〜20倍モル量のアセトンと
混合させ、ほぼ等モル量のNaOH粉末を添加した後、
その溶液を約1時間還流させる。
【0068】式IVのC10−アルデヒドを式VのC13
ケトンに転化させるもう一つの慣用的な可能性は、C10
−アルデヒドをジエチル 2−オキソプロピルホスホネ
ートと反応させることである。この場合において適当な
塩基は、特にナトリウムメトキシドのような低級アルコ
ールのアルカリ金属アルコラートである。一般的に、そ
の反応混合物は、慣用的な方法、例えば濾過により反応
混合物から固体を除去し、十分に濾液を蒸発させ、残留
物を無極性の有機溶剤中に採り、この溶液を水で洗浄
し、有機相を濃縮し、かつ蒸留により式Vの新規のケト
ンを精製することによって後処理される。
【0069】工程Cに関して:式Vの新規のC13−ケト
ンもまた、原則的に公知の方法により式VIの新規のC
15−カルビノールに転化させることができる。例えば、
まずケトンをリチウム又はナトリウムの1,2−付加に
よって新規の(4R,6R)−1−(3−ヒドロキシ−
3−メチル−1−ペンテン−4−イニル)−2,2,6
−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプ
タンに転化させ、かつ次いでこの化合物を部分的水素化
して、式VIの新規のC15−カルビノールにすることが
可能である。その際、該部分的水素化は、リンドラー水
素化のような公知の条件下で実施することができる。ケ
トンのエチニル化及び生成アルキンの部分的水素化の更
なる詳細な説明のためには、例えばW. Oroshnik et a
l., J. Chem. soc. 1952, 74ならびに295、及びH. Lind
lar, Helv. Chim. Acta 35(1952),35ならびに445を参
照されたし。
【0070】しかしながら、式Vの新規のC13−ケトン
は、わずか1工程で、ビニルリチウム又はビニルマグネ
シウムクロリドの1,2−付加により直接的に式VIの
新規のC15−カルビノールに転化させることもできる。
有機金属化合物での両反応のための有利な溶剤は、液体
アンモニア及びテトラヒドロフランである。ケトンのビ
ニル化の更なる詳細な説明のためには、例えばY. Ishik
awa et al., Bull. Chem. Soc. Japan 37(1964)207を
参照されたし。
【0071】一般的に、反応混合物は、慣用的な方法に
よって後処理する。例えば、反応混合物を蒸発させ、残
余物を水及び適当な無極性有機溶剤で処理し、分離した
有機相を濃縮し、かつ生じた粗製生成物を、必要であれ
ば蒸留により精製することが可能である。
【0072】工程Dに関して:式VIの新規のC15−カ
ルビノールの、式IIIのC15−トリアリールホスホニ
ウム塩と式イソ−IIIの新規の異性体C15−トリアリ
ールホスホニウム塩の混合物への転化も、公知方法によ
ってでも実施する。例えば、C15−カルビノールを適当
なトリアリールホスフィン塩と有機溶剤中で−10〜+
40℃で反応させることができる。この場合に有利に使
用される溶剤は、非プロトン性溶剤、例えばジクロロメ
タン又はジメチルホルムアミドである。この反応の更な
る詳細な説明のためには、M. Rosenberger et al., J.
Org. Chem. 47(1982)47及び2130を参照されたし。有
利に使用されるトリアリールホスフィン塩は、トリフェ
ニルホスフィンハロゲン化水素酸塩又はトリフェニルホ
スフィン重硫酸塩、特にトリフェニルホスフィン臭素酸
塩又は塩酸塩である。
【0073】C15−トリアリールホスホニウム塩III
及びイソ−IIIは、式VIのC15−カルビノールの配
置によって異なり、かつ反応条件に依存するモル比で形
成される。これらは生成した反応混合物の形で更に直接
的に反応させるか、又は単離することができる。単離す
るためには、例えば溶剤を、エチルアセトアセテート又
はトルエンを同時に添加しながら留去し、かつ結晶形で
生じるトリアリールホスホニウム塩III及びイソ−I
IIの混合物を吸引濾過する。
【0074】工程Eに関して:式IIIのC15−トリア
リールホスホニウム塩と式VIIIのC10−ジアルデヒ
ド 2,7−ジメチル−2,4,6−オクタトリエンジ
アールとの反応は文献(例えば、Helv. Chim. Acta 63
(1980)1456-1462、特に1460-61及び同引用文献 73(1
990)864参照)に開示される。その反応は、非プロトン
性溶剤、例えばジクロロメタン中で、工程Aで記載した
ものと同様の有機リチウム化合物を使用してか、又はエ
タノール中で1,2−エポキシブタンを使用して還流下
で加熱して特に良好に実施される。
【0075】この反応で、式イソ−IIIの新規の異性
体C15−トリアリールホスホニウム塩は同一の生成物を
形成する:(3R,3’R)−ゼアキサンチン。
【0076】本発明による方法を用いると、天然と同一
の染料として要望されるゼアキサンチンを、容易に入手
可能な式IIの新規の(4R)−4−ヒドロキシ−2,
2,6−トリメチルシクロヘキサノンから良好な収率
で、実質的に先行技術の欠点を排除して、工業的にも比
較的良好に実施できる5工程だけで、重要な新規の中間
体を経由して製造することを可能にする。
【0077】
【実施例】
例1: (4R,6R)−1−ホルミル−2,2,6−トリメチ
ル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(I
V) a)反応:ヘキサン中のn−ブチルリチウム(0.45
mol)284mlを、−70℃で約30分(min)
で、テトラヒドロフラン(THF)及びジエチルエーテ
ル(4/1)の混合物250ml中のジクロロメタン
(0.54mol)45mlに添加し、かつ−70℃で
更に30分撹拌した。この溶液にTHFとジエチルエー
テル(4/1)の混合物40ml中の(4R)−4−ヒ
ドロキシ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン
(0.15mol)を−70℃で滴加し、その混合物を
次いで約2時間(h)で室温(RT)に近づかせた。次
いで、ナトリウムメトキシド粉末(0.05mol)
2.7gを添加し、かつその混合物を、ガスが発生し終
わるまで50℃に緩慢に加温した。
【0078】b)後処理:実施例1aに基づき得られた
反応混合物を、室温で水200mlと混合し、上相を分
離除去し、かつ水相を毎回ヘキサン150mlで3回抽
出した。有機相を合し、水150mlで2回洗浄し、か
つ蒸発させた(回転蒸発器)。残留物25.5gを蒸留
することにより、1.5mbarで沸点54〜61℃を
有する1−ホルミル−2,2,6−トリメチル−7−オ
キサビシクロ[2.2.1]ヘプタン22.1gが生
じ、その際、これはガスクロマトグラフィー(GC)に
より90%の純度であった(理論値の85%の収率に相
当する)。副生成物は、1−ヒドロキシメチル−2,
2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプタンであることが確認された(理論値の約4
%)。その生成物の構造は、例えば1H−NMRスペク
トルから明らかであった:250MHz,(C66),
δ=1.09(d,J=8Hz,3H),4.16
(t,J=6Hz,1H),9.94(s,1H);
[α] 25=−20.7(c=1,エタノール)。
【0079】実施例2 (4R,6R)−1−(3−オキソ−1−ブテニル)−
2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプタン(V)の製造 a)反応:ヘキサン中のn−ブチルリチウム(0.45
mol)の溶液284mlを−70℃で約30分でTH
F及びジエチルエーテルの(4/1)混合物250ml
に添加し、かつ−70℃で更に30分撹拌した。この溶
液にTHF/ジエチルエーテル(4/1)40ml中の
(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチルシ
クロヘキサノン(0.15mol)22.8gを−70
℃で滴加し、かつこの混合物をその後2時間にわたり室
温に近づけさせた。次いで、ナトリウムメトキシド粉末
2.7gを添加し、かつこの混合物を、ガスが発生し終
わるまで50℃に緩慢に加温した。この反応混合物を、
その後アセトン250ml及びNaOH粉末(0.2m
ol)8.5gと混合し、かつ引き続き20分間環流さ
せた(約57℃)。
【0080】b)後処理:前記の混合物を、水(W)6
00ml中に注入し、かつ有機相を分離除去及び毎回水
150mlで2回洗浄した。混ぜ合わせた水相を、毎回
ヘキサン150mlで2回抽出した。回転蒸発器中で有
機相を混ぜ合わせ、かつ濃縮し、残留物37.2gが生
じた。この残留物を、減圧下で10cmの挿入カラム中
において蒸留し、1mbarで沸点90〜96℃を有す
る1−(3−オキソ−1−ブテニル)−2,2,6−ト
リメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン
が得られ、その際、この純度はガスクロマトグラフィー
により95%であった(理論値の85%の収率に相当す
る)。該新規の生成物の構造を、1H−NMRスペクト
ル及びIR分光法による試験で確認した;250MHz
(C66);δ=1.83(s,3H,CO−C
3),4.20(t,1H,OCH),6.50及び
7.00(d,dJ=20Hz,CH=CH);υ=1
672cm-1(C=O),1630cm-1(CH=C
H);[α] 25=−20.7(c=1,エタノー
ル)。
【0081】実施例3 (4R,6R)−1−(3−ヒドロキシ−3−メチル−
1,4−ペンタジエニル)−2,2,6−トリメチル−
7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(VI)の
製造。
【0082】a)反応:THF20ml中の、実施例2
で製造された蒸留したケトン(70mmol)15.6
gの溶液を、30分でTHF中のビニルマグネシウムク
ロリド(約100mmol)の1.3モルの溶液に、氷
浴で冷却しながら滴加した。その間は、温度を18〜2
2℃に維持した。
【0083】後処理:a)で得られた反応混合物を、更
に30分間撹拌し、次いで氷/塩浴で冷却して、25%
濃度の水酸化ナトリウム水溶液180ml及びメチル
t−ブチルエーテル(MTB)200mlを添加した。
有機相を分離除去し、水相を毎回MTB100mlで2
回洗浄し、かつ混ぜ合わせたMTB相を、回転蒸発器中
で蒸発させ、1−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1,
4−ペンタジエニル)−2,2,6−トリメチル−7−
オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン22gが生じた
(含有量のGC測定:90%範囲)。減圧下で10cm
の挿入カラム中において、結生じた生成物を蒸留し、1
mbarで沸点94〜99℃を有する前記の生成物が得
られ、その際、この純度はGCにより92%であり、理
論値の95%の収率に相当する。該新規化合物の構造は
1H−NMRスペクトルで確認した:250MHz(D
MSO),δ=0.75;0.95,1.11(3s,
3CH3),2.25(m−H−C6),4.26(t,
H−C4),4.72(s,OH),4.88−5.9
4(5−ビニル−H).[α] 25=−27.5(c=
0.5,メタノール)。
【0084】実施例4 [5−(4R)−(4−ヒドロキシ−2,2,6−トリ
メチル−1−シクロヘキセニル)−3−メチル−2,4
−ペンタジエニル]トリフェニルホスホニウムブロミド
(IIIa)及び[5−(4R,6R)−(4−ヒドロ
キシ−2,2,6−トリメチル−シクロヘキシリデン)
−3−メチル−1,3−ペンタジエニル]トリフェニル
ホスホニウムブロミド(イソ−IIIa)の製造 ジクロロメタン5ml中の(4R,6R)−1−(3−
ヒドロキシ−3−メチル−1,4−ペンタジエニル)−
2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプタン(含有率95%)(10mmol)
2.47gの溶液を、氷浴で冷却しながら、ジクロロメ
タン30ml中のトリフェニルホスフィンヒドロブロミ
ド(10mmol)3.43g及びトリフェニルホスフ
ィン(0.5mmol)0.13gの溶液に滴加した。
次いで、室温に温まるまで、1時間撹拌し続けた。
【0085】次に、結果として生じた反応溶液を1時間
にわたりジエチル600mlに滴加した。2時間後に、
形成した結晶を吸引濾過し、ジエチルエーテル50ml
で洗浄し、かつ窒素流下で乾燥させた。理論値の100
%に相当する前記の異性体C 15−トリフェニルホスホニ
ウムブロミドの混合物5.6gを、ほぼ同じ比率で得
た。その構造を、1H−NMRスペクトルのデータに基
づき確認した: 250MHz,(DCCl3): 化合物IIIa δ=1.33(d,CH3),1.6
0(s,CH3),386−4.02(m,HCO),
4.80−5.00(m,CH2−P),5.24−
5.39(m,H−C2)5.90(s,H−C4及びH
−C5); 化合物イソ−IIIa δ=2.19(s,CH3),
3.19−3.26(m,HCO),6.32及び6.
56(2d,J=20Hz,H−C4.5),6.78及
び6.88(2d,J=10Hz,H−C2.3)。
【0086】実施例5 (3R,3’R)−ゼアキサンチン(I)の製造 a)反応:ヘキサン中のn−ブチルリチウム(計12m
mol)の1.6モル溶液7.5mlを、ジエチルエー
テル50ml中のジイソプロピルアミン(12mmo
l)1.2gの溶液に−10℃で滴加した。その混合物
を、その後に−10℃で1時間撹拌した。実施例4のよ
うにして得られたトリフェニルホスホニウムブロミドI
II及びイソ−IIIの1:1混合物(10mmol)
5.6gを、ジエチルエーテル50ml中に−10℃で
懸濁した。前記のようにして得られるジエチルエーテル
中のリチウム ジイソプロピルアミドの溶液を、この懸
濁液中に−10℃で滴状で導入し、かつその混合物を、
その後に−10℃で1時間撹拌した。ジクロロメタン2
0ml中の2,6−ジメチル−2,4,6−オクタトリ
エンジアール(VIII)(3.5mmol)0.57
gの溶液を、生じたC15イリドの深赤溶液中に−10℃
で滴状で導入し、かつその混合物を、その後2時間還流
させた。
【0087】b)後処理:実施例5aに基づき得られた
反応混合物を、−10℃に冷却し、かつメタノール70
mlを滴加した。次いで、分離した結晶を、濾過除去
し、かつ濾過ケークをメタノール30mlで洗浄及び窒
素流下で乾燥させ、ジアルデヒドVIIに基づく理論値
の90%の収率に相当する(3R,3’R)−ゼアキサ
ンチン1.8gが生じた。HPLC分析によれば、、生
じたゼアキサンチンは主に全E異性体からなっていた。
【0088】生じたゼアキサンチンを熱的異性化及びジ
クロロメタン/エタノールからの結晶化により精製し、
かつ(全E)ゼアキサンチンに転化した。純粋な(全
E)ゼアキサンチンの収量は1.6gであり、ジアルデ
ヒドVIIIを基準として理論値の81%に相当する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 の(3R,3’R)−ゼアキサンチンを製造する方法に
    おいて、 A.式II: 【化2】 の(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
    シクロヘキサノンをジクロロメチルリチウムと不活性溶
    剤中で−120〜−40℃で反応させ、 B.前記の反応混合物を20〜60℃に加温して得られ
    る式IV: 【化3】 の新規の(4R,6R)−1−ホルミル−2,2,6−
    トリメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ
    ンを、単離した形或いはまた直接的に生成した反応混合
    物の形のいずれかでアセトン又はジアルキル 2−オキ
    ソプロピルホスホネートと反応させ、 C.生じた式V: 【化4】 の新規の(4R,6R)−1−(3−オキソ−1−ブテ
    ニル)−2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ
    [2.2.1]ヘプタンを慣用的な方法でビニル化、又
    はエチニル化及び引き続き部分的水素化することによ
    り、式VI: 【化5】 の新規の(4R,6R)−1−(3−ヒドロキシ−3−
    メチル−1,4−ペンタジエニル)−2,2,6−トリ
    メチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンに
    転化させ、 D.前記の式VIの化合物をトリアリールホスフィン、
    有利にはトリフェニルホスフィン及び強酸と反応させ
    て、式IIIのC15−トリアリールホスホニウム塩及び
    式イソ−IIIの新規の異性体: 【化6】 [式中、Arはアリール基、有利には非置換又は置換フ
    ェニル基であり、かつXは強酸の1当量のアニオン、特
    にCl、Br又は(HSO4)である]を形成し、かつ E.それぞれの場合において、C15−トリアリールホス
    ホニウム塩IIIと新規のイソ−IIIの生成混合物約
    2モルを式VIII: 【化7】 の2,7−ジメチル−2,4,6−オクタトリエンジア
    ールとの二重ウィッティッヒ反応により式Iのゼアキサ
    ンチンに転化させることを特徴とする、ゼアキサンチン
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 式IV: 【化8】 の新規の(4R,6R)−1−ホルミル−2,2,6−
    トリメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ
    ンを製造する方法において、式II: 【化9】 の(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
    シクロヘキサノンをジクロロメチルリチウムと不活性溶
    剤中で−120〜−40℃で反応させ、かつ生じた反応
    混合物を、アルカリ金属アルコラート又はアルカリ金属
    水酸化物の存在又は不在下で20〜60℃に加温するこ
    とを特徴とする、ゼアキサンチンの中間体の製造方法。
  3. 【請求項3】 式IV: 【化10】 の(4R,6R)−1−ホルミル−2,2,6−トリメ
    チル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン。
  4. 【請求項4】 式V: 【化11】 の新規の(4R,6R)−1−(3−オキソ−1−ブテ
    ニル)−2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ
    [2.2.1]ヘプタンを製造する方法において、式I
    V: 【化12】 の新規の(4R,6R)−1−ホルミル−2,2,6−
    トリメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ
    ンを、単離した形で、又は直接的に式II: 【化13】 の(4R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
    シクロヘキサノンと、ジクロロメタンのアルキルリチウ
    ム化合物での−120〜−70℃の温度もしくはリチウ
    ムジアルキルアミドでの−70〜−40℃の温度におけ
    る金属化により得られたジクロロメチルリチウムとを不
    活性溶剤中で−120〜−40℃で反応させかつ引き続
    き20〜60℃に加温することにより得られた反応混合
    物の形で、アセトンとアルドール縮合で反応させること
    を特徴とする、ゼアキサンチンの中間体の製造方法。
  5. 【請求項5】 式V: 【化14】 の(4R,6R)−1−(3−オキソ−1−ブテニル)
    −2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[2.
    2.1]ヘプタン。
  6. 【請求項6】 式VI: 【化15】 の新規の(4R,6R)−1−(3−ヒドロキシ−3−
    メチル−1,4−ペンタジエニル)−2,2,6−トリ
    メチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンを
    製造する方法において、式V: 【化16】 の新規の(4R,6R)−1−(3−オキソ−1−ブテ
    ニル)−2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ
    [2.2.1]ヘプタンを、慣用的な方法でビニル化、
    又は、初めにエチニル化しかつ引き続き水素化すること
    を特徴とする、ゼアキサンチンの中間体の製造方法。
  7. 【請求項7】 式IIIのC15−トリアリールホスホニ
    ウム塩と式イソ−IIIの新規の異性体: 【化17】 [式中、Arはアリール基であり、有利に非置換又は置
    換フェニル基であり、かつXは強酸の1当量のアニオ
    ン、特にCl、Br又は(HSO4)である]の混合物
    を製造する方法において、式VI: 【化18】 の新規の(4R,6R)−1−(3−ヒドロキシ−3−
    メチル−1,4−ペンタジエニル)−2,2,6−トリ
    メチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン
    を、トリアリールホスフィン及び強酸と反応させること
    を特徴とする、ゼアキサンチンの中間体の製造方法。
  8. 【請求項8】 式イソ−III: 【化19】 の[5−(4R,6R)−(4−ヒドロキシ−2,2,
    6−トリメチル−1−シクロヘキシリデン)−3−メチ
    ル−1,3−ペンタジエニル]トリアリールホスホニウ
    ム塩と式III: 【化20】 [式中、Arはアリール基であり、有利に非置換又は置
    換フェニル基であり、かつXは強酸の1当量のアニオン
    である]の相応する[5−(4R)−(4−ヒドロキシ
    −2,2,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−
    3−メチル−2,4−ペンタジエニル]トリアリールホ
    スホニウム塩との混合物からなる、ゼアキサンチンを製
    造するための中間体。
  9. 【請求項9】 (3R,3’R)−ゼアキサンチンを製
    造する方法において、式イソ−IIIの新規の[5−
    (4R,6R)−(4−ヒドロキシ−2,2,6−トリ
    メチル−1−シクロヘキシリデン)−3−メチル−1,
    3−ペンタジエニル]トリアリールホスホニウム塩、又
    は前記の式イソ−IIIの新規のトリアリールホスホニ
    ウム塩と式IIIの[5−(4R)−(4−ヒドロキシ
    −2,2,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)−
    3−メチル−2,4−ペンタジエニル]トリアリールホ
    スホニウム塩の混合物を二重ウィッティッヒ反応で2,
    7−ジメチル−2,4,6−オクタトリエンジアールと
    反応させることを特徴とする、(3R,3’R)−ゼア
    キサンチンの製造方法。
  10. 【請求項10】 反応工程Aで要求されるジクロロメチ
    ルリチウムを、ジクロロメタンのブチルリチウムでの−
    90〜−60℃の温度、又はリチウムジアルキルアミド
    での−70〜−30℃の温度における金属化により製造
    する、請求項2記載の方法。
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