JPH11115870A - 低床式フロアを有する小型車両用内燃機関の配置構造 - Google Patents

低床式フロアを有する小型車両用内燃機関の配置構造

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JPH11115870A
JPH11115870A JP30363297A JP30363297A JPH11115870A JP H11115870 A JPH11115870 A JP H11115870A JP 30363297 A JP30363297 A JP 30363297A JP 30363297 A JP30363297 A JP 30363297A JP H11115870 A JPH11115870 A JP H11115870A
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堀  良昭
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亨 西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低床式フロアを有する小型車両用内燃機関の
配置構造において、フロア部の足元スペースを拡大し
て、乗り心地性を向上させる。 【解決手段】 低床式フロア2を有する小型車両1が、
車両進行方向の幅方向に延出するシリンダ4l 、4r と
シリンダヘッド5l 、5r とからなるシリンダ部を有す
る内燃機関3を備え、低床式フロア2が、車体前後方向
に延びる板状の左右ステップフロア2l 、2r と、該左
右ステップフロア2l 、2r の前方に続いて車体カバー
7a に形成された左右前傾傾斜面部7dl、7drとからな
り、内燃機関3のシリンダ4l 、4r またはシリンダヘ
ッド5l 、5r が、左右前傾傾斜面部7dl、7drの少な
くとも一方に臨んで配置され、該左右前傾傾斜面部7d
l、7drの少なくとも一方に臨んで配置されたシリンダ
4l 、4r またはシリンダヘッド5l 、5r を含むシリ
ンダ部の後部が、前方が高く後方が低くなるように下向
きに傾斜して形成されたことを特徴とする低床式フロア
2を有する小型車両用内燃機関3の配置構造である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、低床式フロア
を有する小型車両用内燃機関の配置構造に関し、特に水
平対向型内燃機関のような車両進行方向の幅方向にシリ
ンダ部が延出している内燃機関を備えた低床式フロアを
有する小型車両用内燃機関の配置構造において、該内燃
機関の配置構造に工夫を施して、フロア部の足元スペー
スを拡大し、乗り心地性を向上させた低床式フロアを有
する小型車両用内燃機関の配置構造に関する。
【0002】
【従来技術、発明が解決しようとする課題】水平対向型
内燃機関を備えた低床式フロアを有する自動二輪車とし
て、特公昭37−16106号公報に記載されたものが
ある。このものにおいては、水平対向型内燃機関が前輪
フェンダーと前部車体カバーとの間に配置され、吸気系
統がシリンダヘッドの上方に配置されており、また、シ
リンダまたはシリンダヘッドの後部が、前傾するように
削り取られてもいなかったので、ステップフロアの前方
に続く前部車体カバーの前傾傾斜面部をさらに前傾させ
ることができなかった。このため、ステップフロアの前
方スペースの拡大に制約があった。
【0003】これを避けるために、吸気口をシリンダヘ
ッドの前方に移行させようとしても、シリンダヘッドの
前方には、排気口が形成されているため、移行させるこ
とができなかった。排気口は、水平対向型内燃機関が空
冷式であるため、後方配置とすることもできなかった。
これらの結果、車両全長に制約がある場合、フロア部の
足元スペースが狭くなり、乗り心地性が必ずしも良好と
はいえなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した低床式フロアを有する
小型車両用内燃機関の配置構造に関わり、その請求項1
に記載された発明は、低床式フロアを有する小型車両
が、車両進行方向の幅方向に延出するシリンダとシリン
ダヘッドとからなるシリンダ部を有する内燃機関を備
え、前記低床式フロアが、車体前後方向に延びる板状の
左右ステップフロアと、該左右ステップフロアの前方に
続いて車体カバーに形成された左右前傾傾斜面部とから
なり、前記内燃機関のシリンダまたはシリンダヘッド
が、前記左右前傾傾斜面部の少なくとも一方に臨んで配
置され、該左右前傾傾斜面部の少なくとも一方に臨んで
配置されたシリンダまたはシリンダヘッドを含むシリン
ダ部の後部が、前方が高く後方が低くなるように下向き
に傾斜して形成されたことを特徴とする低床式フロアを
有する小型車両用内燃機関の配置構造である。
【0005】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されることで、車体カバーの左右前傾傾斜面部の
少なくとも一方に臨んで配置されたシリンダまたはシリ
ンダヘッドを含むシリンダ部の後部が、それぞれ前方が
高く後方が低くなるように下向きに傾斜して形成され、
この結果、左右ステップフロアの前方に続く車体カバー
の左右前傾傾斜面部を十分に前傾させることができるよ
うになるので、左右ステップフロアの前方スペースが拡
大されて、フロア部の足元スペースが広くなり、乗り心
地性が向上する。
【0006】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、シリンダヘッドに形成さ
れる排気口が、シリンダヘッドに下向きに形成され、該
排気口に連結される排気管が、下向きに、次いで、車体
後方に指向して、導出されたので、吸気口をシリンダヘ
ッドの前方に配置することができるようになり、シリン
ダヘッドの上方の空間が吸気系統の配置のために費消さ
れるようなことがなくなる。
【0007】また、排気管が、左右ステップフロアの前
方に続く左右前傾傾斜面部の少なくとも一方の形成に何
ら支障となることもなくなるので、これらのことが相俟
って、左右ステップフロアの前方に続く左右前傾傾斜面
部をさらに前傾させることができるようになり、左右ス
テップフロアの前方スペースがさらに拡大されて、フロ
ア部の足元スペースがさらに広くなり、乗り心地性がさ
らに向上する。
【0008】さらに、排気管が、下向きに、次いで、車
体後方に指向して導出されたので、ステップフロア部が
排ガスの熱により加熱されて、熱割れを起こすようなこ
ともなくなる。
【0009】また、請求項3記載のように請求項1また
は請求項2記載の発明を構成することにより、動弁系の
吸排気バルブステムが、吸排気バルブステムの方向が水
平方向の挟み角を有するようにして配置されたので、シ
リンダヘッドの上下方向高さを低くすることができる。
加えて、シリンダヘッドの動弁系を収納する収納部の後
壁が、前方が高く後方が低くなるように下向きに傾斜し
て形成されたので、該シリンダヘッドが臨む前傾傾斜面
部、ひいては左右前傾傾斜面部を、さらに前傾させるこ
とができるようになり、左右ステップフロアの前方スペ
ースがさらに拡大されて、フロア部の足元スペースがさ
らに広くなり、乗り心地性がさらに向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図7に図示され
る本願の請求項1ないし請求項3に記載された発明の一
実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけ
る水平対向型内燃機関を備えた低床式フロアを有する小
型車両としての自動二輪車の左側面図、図2は同平面
図、図3は、図1のIII −III 線で切断した部分平面断
面図、図4は、図3のIV−IV線で切断した部分側面断面
図、図5は、図3のV−V線で切断した横断面図、図6
は、図5の左側シリンダヘッドカバー部分を図7のVI−
VI線で切断して示した断面図、図7は、図5の左側シリ
ンダヘッドカバー部分の拡大左側面図であって、一部破
断して示した図である。なお、図3および図4において
は、プッシュロッドが図示省略されており、図5におい
ては、ロッカーアームが図示省略されている。
【0011】図1および図2において、低床式フロア2
を有する自動二輪車1は、該低床式フロア2より車両前
方(図1、図2において左方)に、水平対向型2気筒内
燃機関3を備えており、該水平対向型2気筒内燃機関3
の車両進行方向に見て左右(図2において上下)の各シ
リンダヘッド5l 、5r は、左右の各ステップフロア2
l 、2r の車両前方に配置されて、左右シリンダ4l 、
4r 、左右シリンダヘッドカバー6l 、6r とともに、
車体カバー7の前方部分をなす前部車体カバー7a によ
り覆われている。
【0012】左右ステップフロア2l 、2r は、車体前
後方向に板状に延び、その各幅が、車両の前方より後方
の方が広がるようにして、それぞれ形成されている。そ
して、それらの車両前方に続く部分は、前部車体カバー
7a に形成された左右前傾傾斜面部7dl、7dr(7drは
図示されず)とされており、左右ステップフロア2l、
2r に、これら左右前傾傾斜面部7dl、7drをも含め
て、低床式フロア2が形成されている。左右シリンダヘ
ッド5l 、5r は、前記のとおり、前部車体カバー7a
により覆われるとともに、これら左右前傾傾斜面部7d
l、7drに臨むようにして配置されている。
【0013】水平対向型2気筒内燃機関3のクランクケ
ース8は、左右シリンダ4l 、4rに挟まれて、車両の
幅方向中央に位置しており、該クランクケース8に隣接
する変速機ケース9は、車体カバー7のフロア部分をな
すフロア部車体カバー7b により形成された鞍形状のフ
ロアトンネル内に配置され、これら両ケースは、連結さ
れて一体化されている。
【0014】前記のようにして連結されて一体化された
クランクケース8と変速機ケース9とは、本自動二輪車
1のフレームの一部(中央部分)を構成しており、これ
らは、それらの連結部の近傍の上方左右側壁部の位置
で、斜め上前方から下りてきたメインフレーム10の下端
部にボルトにより連結、固着されて、それぞれ支持され
ている。その位置は、左右ステップフロア2l 、2r の
前部上方の位置にある。メインフレーム10は、後方の後
述するリアフォーク17の方まで延びていないので、ステ
ップフロア2l 、2r のスペースを広くとることができ
る。
【0015】メインフレーム10は、ヘッドパイプ11から
左右に分岐されて、左右メインフレーム部分10l、10r
とされ、それらは、クランクケース8と変速機ケース9
との連結部の近傍の上方左右側壁部まで、それぞれ斜め
下方に延びていて、そこに、前記のようにして連結、固
着されている。
【0016】ヘッドパイプ11には、周知のように、フロ
ントフォーク12と一体のステアリングステム13が挿通さ
れ、該ステアリングステム13と一体に回動するハンドル
14により、前輪15の操向がなされるようになっている。
【0017】変速機ケース9の後端部には、その左右側
に、支持腕16l 、16r が後方に向けて延設されており、
これら支持腕16l 、16r に、リアフォーク17の左右アー
ム部17l 、17r の前端部が、左右側それぞれにおいて、
回動自在に連結されている。
【0018】リアフォーク17の左側アーム部17l は、比
較的寸法大の円筒状に形成され、その内部を、変速機ケ
ース9を出た変速機の出力軸54(図3参照)とユニバー
サルジョイントを介して連結されたシャフトが縦走して
おり、該シャフトの端部には、傘歯車が一体に取り付け
られ、該傘歯車と、後輪18の回転軸側に取り付けられた
傘歯車とが噛み合い、これにより、水平対向型2気筒内
燃機関3により発生された原動力が、後輪18に伝達され
るようになっている(図示されず)。リアフォーク17の
右側アーム部17r の後端部は、後輪18の支持軸を支持し
ている。
【0019】リアフォーク17の前端は、左右のステップ
フロア2l 、2r に挟まれて、これらの内側に位置する
ようにして形成されているので、リアフォーク17の前端
が、左右のステップフロア2l 、2r と干渉することは
ない。特に、ユニバーサルジョイント部は、左側のステ
ップフロア2l と干渉することはない。これにより、左
右のステップフロア2l 、2r のスペースを広く取るこ
とが可能となっている。
【0020】リアフォーク17の変速機ケース9に対する
上下揺動は、車幅方向中央部において、リアフォーク17
と変速機ケース9との間に懸け渡された緩衝器19によっ
て吸収される。該緩衝器19の前端部は、変速機ケース9
の後端部上方の角部に枢支され、その後端部は、リアフ
ォーク17の前後方向中央よりやや前端寄りにその中央部
が回動自在に支持されたL字状リンク20の一端に、ピン
により回動自在に連結され、該L字状リンク20の他端
は、変速機ケース9の後端部下方にその一端が枢支され
たリンク21の他端に、ピンにより回動自在に連結されて
いる。
【0021】変速機ケース9の後方部であって、リアフ
ォーク17より上方部には、複数本の曲管および直管によ
り枠組みされたリアフレームパイプ構造22が、変速機ケ
ース9の上面の連結点23(左右2個所)およびそれより
後方下方の連結点24(左右2個所)において、該変速機
ケース9に揺動不能に取り付けられている。
【0022】該リアフレームパイプ構造22に支持され
て、ダブルシート25の下方部には、バッテリ26と燃料タ
ンク27とが前後に並べて設けられ、また、後輪18の左右
両側には、ヘルメット28の載置台が設けられている。ダ
ブルシート25も、該リアフレームパイプ構造22に支持さ
れている。
【0023】リアフレームパイプ構造22の後半部分は、
フロア部車体カバー7b に続く後部車体カバー7c によ
り覆われている。該後部車体カバー7c は、図示されな
い下方の枢支部を中心にして開閉可能にされており、該
後部車体カバー7c の上部を持ってこれを外方に開くこ
とにより、ヘルメット28の取出しと収納が可能になって
いる。
【0024】水平対向型2気筒内燃機関3の吸気系統
は、エアクリーナケース29と気化器30とを備え、これら
は、水平対向型2気筒内燃機関3の上方の前部車体カバ
ー7a内に収納、配置されている。
【0025】また、エアクリーナケース29は、水平対向
型2気筒内燃機関3の上方の前部車体カバー7a 内であ
って、メインフレーム10の左右メインフレーム部分10
l、10r と該前部車体カバー7a とにより囲まれて前方
に広がる側面視後方下がりの三角形状をなした空間A内
に配置されている。
【0026】該空間Aは、その前方が、側面視ヘッドパ
イプ11に至るまでの、比較的広い空間であるので、該空
間A内に配置されるエアクリーナケース29は、その容積
を十分に大きく取ることが可能である。
【0027】前輪15の上方部であって、前部車体カバー
7a 内には、フロントフォーク12を挟んだ左右両側に、
ラジエータ31l、31r が、また、それらより前方で、ヘ
ッドライト32と前輪15のフェンダーとにより挟まれた空
間の車幅方向中央部に、オイルクーラ33が、それぞれ設
けられており、これらは、詳細には図示されないパイプ
ラインにより、水平対向型2気筒内燃機関3の左右シリ
ンダ4l 、4r およびクランクケース8に、それぞれ連
結されている。
【0028】ラジエータ31l 、31r の対のコア部分は、
車両前後方向の前方側が高く、後方側に広がったハの字
状に配置され、また、オイルクーラ33のコア部分は、車
両前後方向の前方側がやや低く、車幅方向に沿って配置
され、これらは、いずれも、前部車体カバー7a の前端
に形成された空気取入口34および該前部車体カバー7a
の前方下方の中央開口部(前輪15を部分的に収容する部
分)から流入する走行風により、効果的に冷却される。
【0029】水平対向型2気筒内燃機関3の左右シリン
ダヘッド5l 、5r の後部には、後述するように、排気
管35l 、35r の一端が連結されており、これら排気管35
l 、35r の他端は合体されて、マフラー36に連結されて
いる。37は、スタンドである。
【0030】水平対向型2気筒内燃機関3の配置構造に
ついて、さらに説明する。左右シリンダヘッド5l 、5
r は、左右シリンダヘッドカバー6l 、6r を含めて、
その後部上方(上半分)壁面が、図1および図7に図示
されるように、それぞれ前方が高く後方が低くなるよう
に下向きに傾斜Bして形成されている。その後部下方
(下半分)壁面、前部上方壁面、前部下方壁面も、それ
ぞれの方向を指向して、下向きもしくは上向きに傾斜し
て形成されている。
【0031】そして、これら左右シリンダヘッド5l 、
5r は、前記のとおり、左右ステップフロア2l 、2r
の前方に、これに続く前部車体カバー7a の左右前傾傾
斜面部7dl、7drに臨むようにして配置されているの
で、これら左右前傾傾斜面部7dl、7drは、左右シリン
ダヘッド5l 、5r の後部上方壁面に形成された前記傾
斜Bに沿わせて、大きく前傾させて形成することが可能
になる。このようにして、左右ステップフロア2l 、2
r の前方スペースが拡大されて、フロア部の足元スペー
スが広くされ、乗り心地性の向上が図られている。
【0032】また、図3に図示されているように、左右
シリンダヘッド5l 、5r には、左右動弁系が収納され
ており、該左右動弁系の左右吸排気バルブステム38l 、
38r、39l 、39r は、これら吸排気バルブステムの方向
(吸気バルブステム38l と排気バルブステム39l の方
向、吸気バルブステム38r と排気バルブステム39r の方
向)が水平方向の挟み角αを有するようにして、それぞ
れ配置されている。そして、該左右動弁系の収納部の後
壁、すなわち、左右シリンダヘッド5l 、5r の後壁
は、前記のとおり、それぞれ前方が高く後方が低くなる
ように下向きに傾斜して形成されている。
【0033】前記のような左右吸排気バルブステム38l
、38r 、39l 、39r の配置により、左右シリンダヘッ
ド5l 、5r に形成された左右排気口41l 、41r は、そ
れぞれ左右シリンダヘッド5l 、5r の後方から下向き
に通じており、これら左右排気口41l 、41r の端部に、
左右排気管35l 、35r の一端が連結されている。左右排
気管35l 、35r は、さらにそこからそれぞれ下に向か
い、次いで、車体後方に指向して、前記のようにして導
出されている。
【0034】また、左右シリンダヘッド5l 、5r に形
成された左右吸気口40l 、40r は、それぞれ左右シリン
ダヘッド5l 、5r の前方から上向きに通じており、こ
れら左右吸気口40l 、40r の端部に、気化器30を出た左
右吸気マニホルド42l 、42rの一端が連結されている
(図1、図3、図5参照)。
【0035】そして、以上のような左右排気口41l 、41
r の配置および左右吸気口40l 、40r の配置により、左
右シリンダヘッド5l 、5r の上方高さを低くすること
ができるようになり、また、左右シリンダヘッド5l 、
5r の上方近傍の空間が吸気系統の配置のために費消さ
れるようなこともなくなるので、左右前傾傾斜面部7d
l、7drをさらに前傾させることができ、左右ステップ
フロア2l 、2r の前方スペースがさらに拡大されて、
フロア部の足元スペースがさらに広くなり、乗り心地性
がさらに向上されている。
【0036】左右吸排気バルブステム38l 、38r 、39l
、39r に係合して、これを往復動させるロッカーアー
ム43l 、43r 、44l 、44r は、プッシュロッド45l 、45
r 、46l 、46r (46r は図示されず)により駆動され、
これらプッシュロッド45l 、45r 、46l 、46r の他側の
端部は、クランクケース8の下方に配置され、クランク
シャフト47によりチェイン48を介して回転駆動されるカ
ムシャフト49の対応する部位に、それぞれ当接させられ
ている(図4〜7参照)。
【0037】なお、図3において、クランクシャフト47
の回転は、変速機ケース9内に収容された発進クラッチ
50、歯車伝動機構51、斜板式油圧ポンプ52、斜板式油圧
モータ53を経て、出力軸54より変速されて取り出され、
これより、前記のとおり、ユニバーサルジョイント、リ
アフォーク17の左側アーム部17l 内部を縦走するシャフ
トを介して、後輪18に伝動されている。
【0038】斜板式油圧モータ53の出力は、斜板駆動機
構55がその斜板角を制御することにより、制御される。
斜板駆動機構55は、斜板駆動モータ56により駆動制御さ
れる。57は斜板駆動モータ56の回転角度を検出するポテ
ンショメータ、58はスタータワンウェイクラッチ、59は
交流発電機、60はオイルフィルターである。
【0039】前記斜板駆動モータ56等の電気的制御部
は、リアフォーク17の支持部である変速機ケース9後方
の左右支持腕16l 、16r の間に、内燃機関後方より脱着
自在に装着されているので、それらの保護並びに整備性
の向上に寄与している。
【0040】また、図4において、クランクシャフト47
の回転は、チェイン伝動機構61を介して、冷却水ポンプ
62とオイルポンプ63とに伝動されている。冷却水ポンプ
62は、マグネット式のものである。これらは、変速機ケ
ース9内および該変速機ケース9とクランクケース8と
の接続部におけるクランクケース8の後方開放部空間内
にまたがって収容されている。64はスタータモータであ
る。
【0041】本実施形態は、前記のように構成されてい
るので、次のような効果を奏することができる。左右シ
リンダヘッド5l 、5r は、左右シリンダヘッドカバー
6l 、6r を含めて、その後部上方(上半分)壁面が、
それぞれ前方が高く後方が低くなるように下向きに傾斜
して形成され、また、左右吸排気バルブステム38l 、38
r 、39l、39r の挟み角αを有する配置により、その上
方高さが低く形成されているので、左右ステップフロア
2l 、2r の前方に続く左右前傾傾斜面部7dl、7drを
大きく前傾させて形成することができる。これにより、
左右ステップフロア2l 、2r の前方スペースが拡大さ
れて、フロア部の足元スペースが広くされ、乗り心地性
を大きく向上させることができる。
【0042】また、左右排気管35l 、35r が、それぞれ
下向きかつ車体後方に指向して導出されたので、左右前
傾傾斜面部7dl、7drの前傾形成に何ら支障となるもの
ではなく、その形成が容易になるとともに、左右ステッ
プフロア2l 、2r 部が、排ガスの熱により加熱され
て、熱割れを起こすようなこともなくなる。
【0043】さらに、左右シリンダヘッド5l 、5r
は、左右シリンダヘッドカバー6l 、6r を含めて、そ
の後部下方(下半分)壁面、前部上方壁面、前部下方壁
面も、それぞれの方向を指向して、下向きもしくは上向
きに傾斜して形成されているので、それらの傾斜壁面が
臨む空間に余裕が生じ、機器、部品のレイアウトが楽に
なる。
【0044】本実施形態における低床式フロア2を有す
る小型車両(自動二輪車)1は、水平対向型2気筒内燃
機関3を備えたものとされたが、これに限定されず、こ
れより多い気筒数を有する水平対向型内燃機関を備えた
ものであってもよい。また、自動二輪車に限定されず、
後輪に対の車輪を有する小型車両であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項3に記載された発
明の一実施形態における低床式フロアを有する自動二輪
車の左側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】図1のIII −III 線で切断した、プッシュロッ
ドを図示省略した部分平面断面図である。
【図4】図3のIV−IV線で切断した、プッシュロッドを
図示省略した部分側面断面図である。
【図5】図3のV−V線で切断した、ロッカーアームを
図示省略した横断面図である。
【図6】図5の左側シリンダヘッドカバー部分を図7の
VI−VI線で切断して示す断面図である。
【図7】同拡大左側面図であって、一部破断して示す図
である。
【符号の説明】
1…自動2輪車、2…(低床式)フロア、2l 、2r …
左右ステップフロア、3…水平対向型2気筒内燃機関、
4l 、4r …左右シリンダ、5l 、5r …左右シリンダ
ヘッド、6l 、6r …左右シリンダヘッドカバー、7…
車体カバー、7a、7b 、7c …前部、フロア部、後部
車体カバー、7dl、7dr…左右前傾傾斜面部、8…クラ
ンクケース、9…変速機ケース、10…メインフレーム、
10l 、10r…左右メインフレーム部分、11…ヘッドパイ
プ、12…フロントフォーク、13…ステアリングステム、
14…ハンドル、15…前輪、16l 、16r …左右支持腕、17
…リアフォーク、17l 、17r …左右アーム部、18…後
輪、19…緩衝器、20…L字状リンク、21…リンク、22…
リアフレームパイプ構造、23、24…連結点、25…ダブル
シート、26…バッテリ、27…燃料タンク、28…ヘルメッ
ト、29…エアクリーナケース、30…気化器、31l 、31r
…左右ラジエータ、32…ヘッドライト、33…オイルクー
ラ、34…空気取入口、35l 、35r …左右排気管、36…マ
フラー、37…スタンド、38l 、38r 、39l 、39r …左右
吸排気バルブステム、40l 、40r …左右吸気口、41l 、
41r …左右排気口、42l 、42r …左右吸気マニホルド、
43l 、43r、44l 、44r …左右吸排気バルブステム用ロ
ッカーアーム、45l 、45r 、46l 、46r …プッシュロッ
ド、47…クランクシャフト、48…チェイン、49…カムシ
ャフト、50…発進クラッチ、51…歯車、52…斜板式油圧
ポンプ、53…斜板式油圧モータ、54…出力軸、55…斜板
駆動機構、56…斜板駆動モータ、57…ポテンショメー
タ、58…スタータワンウェイクラッチ、59…交流発電
機、60…オイルフィルター、61…チェイン伝動機構、62
…冷却水ポンプ、63…オイルポンプ、64…スタータモー
タ、A…空間、B…傾斜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低床式フロアを有する小型車両が、車両
    進行方向の幅方向に延出するシリンダとシリンダヘッド
    とからなるシリンダ部を有する内燃機関を備え、 前記低床式フロアが、車体前後方向に延びる板状の左右
    ステップフロアと、該左右ステップフロアの前方に続い
    て車体カバーに形成された左右前傾傾斜面部とからな
    り、 前記内燃機関のシリンダまたはシリンダヘッドが、前記
    左右前傾傾斜面部の少なくとも一方に臨んで配置され、 該左右前傾傾斜面部の少なくとも一方に臨んで配置され
    たシリンダまたはシリンダヘッドを含むシリンダ部の後
    部が、前方が高く後方が低くなるように下向きに傾斜し
    て形成されたことを特徴とする低床式フロアを有する小
    型車両用内燃機関の配置構造。
  2. 【請求項2】 前記シリンダヘッドに形成される排気口
    が、前記シリンダヘッドに下向きに形成され、該排気口
    に連結される排気管が、下向きに、次いで、車体後方に
    指向して、導出されたことを特徴とする請求項1記載の
    低床式フロアを有する小型車両用内燃機関の配置構造。
  3. 【請求項3】 前記シリンダヘッドには、動弁系が収納
    され、 該動弁系の収納部が、前記左右ステップフロアの少なく
    とも一方の前方に位置するようにされ、 前記動弁系の吸排気バルブステムが、吸排気バルブステ
    ムの方向が水平方向の挟み角を有するようにして配置さ
    れ、 前記動弁系の収納部の後壁が、前方が高く後方が低くな
    るように下向きに傾斜して形成されたことを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の低床式フロアを有する小
    型車両用内燃機関の配置構造。
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