JPH1111580A - 可撓性容器 - Google Patents

可撓性容器

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JPH1111580A
JPH1111580A JP9181811A JP18181197A JPH1111580A JP H1111580 A JPH1111580 A JP H1111580A JP 9181811 A JP9181811 A JP 9181811A JP 18181197 A JP18181197 A JP 18181197A JP H1111580 A JPH1111580 A JP H1111580A
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JP
Japan
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woven
polyethylene
metallocene catalyst
density polyethylene
polymerized
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Application number
JP9181811A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kawabuchi
聰 川淵
Takeru Matsumoto
長 松本
Satoshi Matsushima
聖史 松島
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Morishita Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Morishita Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空間の有効利用を図ることができることは勿
論のこと、軽量化を図り、材料の分別を不要とし、防水
性、耐候性を向上させ、破袋、形崩れを防止して信頼性
を向上させることができる。 【解決手段】 容器本体1の胴部2は、ポリオレフィン
から成る延伸テープヤーン37により織成された二枚の
織布32、33をポリオレフィンから成るラミネートフ
ィルム34を介して積層し、両織布32、33の表面に
熱接着性のポリオレフィンから成るラミネートフィルム
35、36を積層した基布30を用い、ラミネートフィ
ルム35、36の熱融着により角筒状に構成する。形状
保持部材14は胴部2と同様の基布30を用い、胴部2
の内側の各隅角部の両側部において、両側縁部を胴部2
の隣り合う側面を構成する基布30にラミネートフィル
ム35、36で熱溶着する。ポリオレフィンとしてメタ
ロセン触媒で重合されたポリエチレンを用いることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、セメント、
樹脂ペレット、液体等を輸送、保管等のために収納する
のに適する角筒型の可撓性容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セメント、樹脂ペレット、液体等
を輸送、保管等のために収納するにはフレキシブルコン
テナが用いられている。そして、このようなフレキシブ
ルコンテナを輸送に際して船舶、トラック等に段積み
し、また、保管に際して倉庫、屋外貯蔵用地等に並べた
り、段積みするには、デッドスペースを無くすために胴
部を正方形、若しくは長方形から成る角筒状に形成する
ことが要求される。
【0003】従来、上記のようなフレキシブルコンテナ
の一例として、ポリエステル製、若しくはナイロン製の
織布にゴム、若しくはポリ塩化ビニルをコーティングし
た基材を用い、熱融着により胴部が角筒状となるコンテ
ナ本体を形成し、このコンテナ本体における胴部内側の
各隅角部において、上記と同様の基材から成る形状保持
部材の両側縁部を胴部の隣り合う側面に熱融着し、吊り
ベルトを縫着した上記と同様の基材から成る吊りベルト
保持部材を胴部の外側面中央部に縦方向で熱融着した構
成が知られている。
【0004】従来のフレキシブルコンテナの他の例とし
て、ポリオレフィンの延伸テープヤーンから成る織布の
両面にポリオレフィンから成るラミネートフィルムを積
層した基布を用いて縫着により胴部が角筒状となるコン
テナ本体を形成し、このコンテナ本体における胴部内側
の各隅角部において、上記と同様の基布から成る形状保
持部材の両側縁部を胴部の隣り合う側面に縫着し、吊ベ
ルトを胴部の外側面に縫着した構成が知られている。
【0005】ところで、セメント、樹脂ペレット等の粉
粒体や液体の輸送、保管等に用いるフレキシブルコンテ
ナには防水性が要求される。そして、上記従来例のう
ち、前者のフレキシブルコンテナでは、防水性を図るこ
とはできる。しかしながら、全体の重量が大きく、しか
も、内容物が空の際に折り畳み難いため、持ち運び、折
り畳み、粉粒体等の収納、内部の洗浄等の作業に労力を
要する。また、基材がポリエステル、若しくはナイロン
とゴム、若しくはポリ塩化ビニルとの複合材料であり、
分別するのが難しいため、リサイクルすることができ
ず、非経済的であるばかりでなく、焼却処分すると有害
なガスが発生するなどの問題があった。
【0006】一方、後者のフレキシブルコンテナでは、
上記のような前者の有する問題については解消すること
はできるが、縫着により構成し、防水性を得ることがで
きないため、形状保持部材を省くか、若しくは円筒形と
してポリオレフィンフィルム製の円筒状の内袋を組み合
わせて用いている。しかしながら、このような内袋を用
いると、フレキシブルコンテナに対する収納、交換作業
に手数を要し、また、ピンホールが形成されている場合
も多く見受けられ、防水の信頼性に劣るなどの問題があ
る。
【0007】そこで、近年、ポリオレフィン製基布にお
けるラミネートフィルムを低密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)により形成し、この基布をコンテナ本体、形
状保持部材、吊ベルト保持部材として用い、コンテナ本
体を基布のラミネートフィルム同士の熱融着(熱接着、
溶着)により形成するとともに、コンテナ本体に形状保
持部材および吊ベルト保持部材を基布のラミネートフィ
ルム同士で熱融着したフレキシブルコンテナが提供され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のフレキシブルコンテナは、基布を構成する織布が一
重であるため、強度に劣ることは勿論のこと、小石、金
属片等の突起物と衝突することにより、ラミネートフィ
ルムに穴が開きやすく、水、湿気の浸入等、防水性に劣
る。また、ラミネートフィルムは溶融状態から冷却する
際に熱収縮によりピンホールが生じやすく、防水性に劣
る。また、織布が一重であると、耐候性に劣り、基布同
士の熱融着面が紫外線で劣化して粉末状になり、剥離し
やすく、長期間に亘って使用すると、破袋により内容物
が落下するなどのおそれがある。また、織布が一重であ
ると、接着性を重視して材料を選定した場合には、耐熱
クリープ性に劣るなど、用途の制約を受けるおそれがあ
る。更に、基布同士の剥離強度は、主として、基布自身
の強度、一方の基布のラミネートフィルムと他方の基布
のラミネートフィルムとの接着強度、ラミネートフィル
ム自体の破断強度、各基布のラミネートフィルムと織布
との接着強度によって決定されるが、低密度ポリエチレ
ン等から成るラミネートフィルムを設けた構成では、な
お、ラミネートフィルム同士およびラミネートフィルム
と織布との熱融着強度において十分であるとは言えず、
特に、T型剥離強度において劣ることになり、十分な信
頼性を得ることができないばかりでなく、低温ヒートシ
ール性において十分であると言えず、熱融着温度が高く
なることにより織布を熱劣化させ、しかも、加工速度、
すなわち、製造能率において劣る。
【0009】粉粒体等を収納したフレキシブルコンテナ
は段積みするが、その際、内容物が圧縮されて容積が減
り、しわが入る。その際、コンテナ本体の熱融着部、コ
ンテナ本体と吊りベルト保持部材との熱融着部、コンテ
ナ本体と形状保持部材との熱融着部には引張剥離、T型
剥離等の複雑な複合加重が加わる。そして、上記のよう
に剥離強度、特に、T型剥離強度に劣ると、コンテナ本
体の熱融着部の剥離により破袋し、コンテナ本体と吊り
ベルト保持部材との熱融着部の剥離により吊り下げ時に
コンテナ本体が吊りベルトから離脱して落下し、コンテ
ナ本体と形状保持部材との熱融着部の剥離によりコンテ
ナ本体が変形して段積み状態で倒壊するなどのおそれが
ある。
【0010】そこで、例えば、コンテナ本体と形状保持
部材との剥離を防止するため、特開平8−80992号
公報、特開平8−80995号公報に記載されているよ
うに、コンテナ本体の胴部側面に形状保持部材を直接溶
着し、若しくは中間部材を介して溶着し、更に、溶着部
において縫着し、縫着により防水性を喪失しないように
コンテナ本体の胴部側面の外面に縫着部を覆って当布を
溶着し、または特開平8−192891号公報、特開平
8−198381号公報に記載されているように、織布
を線状低密度ポリエチレン層を介して溶着するようにし
た構成が提案されている。
【0011】しかしながら、前者の構成では、製造工程
が増えるため、製造能率に劣るばかりでなく、コストア
ップとなる。一方、後者の構成では、なお、織布と線状
低密度ポリエチレン層との剥離が生じるおそれがある。
そして、いずれの構成においても、織布が一重であるた
め、上記のようなピンホールや突起物の衝突穴による防
水性喪失、紫外線劣化による破袋、用途の制約等の問題
についても依然として解消することはできない。
【0012】本発明は、上記のような従来の問題を解決
するものであり、空間の有効利用を図ることができるこ
とは勿論のこと、軽量化を図ることができて収納、洗浄
等の作業性を向上させることができ、また、材料の分別
を不要とすることができて容易に廃棄処分することがで
き、また、突起物等との衝突による貫通穴の発生やピン
ホールによる貫通を防止することができて防水性を向上
させることができ、また、耐候性を向上させることがで
きて信頼性を向上させることができ、更に、用途の制約
を抑制することができて汎用性を得ることができるよう
にした可撓性容器を提供し、また、上記目的に加え、加
工速度を向上させて製造能率の向上を図ることができ、
また、剥離強度を向上させ、破袋、形崩れを防止するこ
とができて信頼性を向上させることができるようにした
可撓性容器を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の可撓性容器は、ポリオレフィンから成る延伸
テープヤーンにより織成された二枚の織布をポリオレフ
ィンから成るラミネートフィルムを介して積層し、上記
両織布の外面に熱接着性のポリオレフィンから成るラミ
ネートフィルムを積層した基布を用い、上記外面のラミ
ネートフィルム部における熱融着により胴部が角筒状に
構成された可撓性を有する容器本体と、ポリオレフィン
から成る延伸テープヤーンにより織成された織布の少な
くとも一方の外面に熱接着性のポリオレフィンから成る
ラミネートフィルムを積層した基布により構成され、上
記容器本体の胴部内側の各隅角部の両側部において、上
記胴部の隣り合う側面を構成する上記基布に外面のラミ
ネートフィルム部における熱融着により取り付けられ、
上記容器本体の形状を保持する形状保持部材とを備えた
ものである。
【0014】上記課題を解決するために本発明の他の可
撓性容器は、上記構成において、ポリオレフィンから成
る延伸テープヤーンより織成された織布の少なくとも一
方の外面に熱接着性のポリオレフィンから成るラミネー
トフィルムを積層した基布により構成され、吊りベルト
が縫着された状態で容器本体の胴部側面を構成する基布
に外面のラミネートフィルム部における熱融着により取
り付けられた吊りベルト保持部材を備えたものである。
またはポリオレフィンから成る延伸テープヤーンより織
成された織布の少なくとも一方の外面に熱接着性のポリ
オレフィンから成るラミネートフィルムを積層した基布
により構成され、容器本体の胴部側面を構成する基布に
外面のラミネートフィルム部における熱融着により取り
付けられた支柱保持部材を備えたものである。
【0015】そして、形状保持部材を構成する基布の織
布を二枚用い、この二枚の織布をポリオレフィンから成
るラミネートフィルムを介して積層することができ、ま
た、吊りベルト保持部材、支柱保持部材を構成する基布
についても上記形状保持部材を構成する基布と同様に構
成することができる。
【0016】また、容器本体を構成する基布において、
外側および内側の織布として、メタロセン触媒で重合さ
れたポリエチレン、高密度ポリエチレンの混合樹脂から
成る延伸テープヤーンにより織成し、織布間のラミネー
トフィルムおよび外面のラミネートフィルムとして、メ
タロセン触媒で重合されたポリエチレン、若しくはメタ
ロセン触媒で重合されたポリエチレンと低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれかとの混合樹
脂により形成することができる。
【0017】また、上記容器本体を構成する基布におい
て、外側の織布として、メタロセン触媒で重合されたポ
リエチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンの混
合樹脂から成る延伸テープにより織成し、内側の織布と
して、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、高密
度ポリエチレンの混合樹脂から成る延伸テープヤーンに
より織成し、織布間のラミネートフィルムおよび外面の
ラミネートフィルムとして、メタロセン触媒で重合され
たポリエチレン、若しくはメタロセン触媒で重合された
ポリエチレンと低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレンのいずれかとの混合樹脂により形成することが
できる。
【0018】また、形状保持部材を構成する基布におい
て、単層の織布および内、外二層の織布のいずれにおい
ても、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、高密
度ポリエチレンの混合樹脂から成る延伸テープヤーンに
より織成し、ラミネートフィルムとして、メタロセン触
媒で重合されたポリエチレン、若しくはメタロセン触媒
で重合されたポリエチレンと低密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレンのいずれかとの混合樹脂により形
成することができる。
【0019】また、吊りベルト保持部材、若しくは支柱
保持部材を構成する基布において、単層の織布および
内、外二層の織布のいずれにおいてもメタロセン触媒で
重合されたポリエチレン、高密度ポリエチレンの混合樹
脂から成る延伸テープにより織成し、ラミネートフィル
ムとして、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、
若しくはメタロセン触媒で重合されたポリエチレンと低
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれ
かとの混合樹脂により形成することができる。また、吊
りベルト保持部材、若しくは支柱保持部材を構成する基
布において、内、外二層の織布を用いる場合、外側の織
布として、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、
ポリプロピレン、高密度ポリエチレンの混合樹脂から成
る延伸テープにより織成し、内側の織布として、メタロ
セン触媒で重合されたポリエチレン、高密度ポリエチレ
ンの混合樹脂から成る延伸テープヤーンにより織成し、
織布間のラミネートフィルムおよび外面のラミネートフ
ィルムとして、メタロセン触媒で重合されたポリエチレ
ン、若しくはメタロセン触媒で重合されたポリエチレン
と低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのい
ずれかとの混合樹脂により形成することができる。
【0020】上記のように構成された本発明によれば、
ポリオレフィンから成る延伸テープヤーンにより織成さ
れた織布とポリオレフィンから成るラミネートフィルム
とを有する基布により構成しているので、軽量化を図る
ことができ、また、材料の分別を不要とすることができ
る。また、コンテナ本体を構成する基布は二枚の織布を
積層しているので、突起物等との衝突による貫通穴の発
生を防止することができ、しかも、二枚の織布をラミネ
ートフィルムを介して積層し、かつ両織布の外面にラミ
ネートフィルムを積層しているので、仮に、いずれかの
ラミネートフィルムにピンホールが発生することがある
としても、計三枚のラミネートフィルムの同じ箇所にピ
ンホールが発生する可能性は少なく、ピンホールによる
貫通を防止することができる。また、コンテナ本体を構
成する基布は二枚の織布を積層しているので、耐候性を
向上させることができ、また、二枚の織布の材質を用途
に応じて選定することもできる。
【0021】また、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレンは、メタロセン触媒の活性点の性質で均一であ
り、分子量分布が狭く、しかも、コモノマーであるα−
オレフィンが均一に入り、組成分布も狭くなることによ
り、低分子量で低密度成分が少なく、また、ラメラが薄
く、しかも、ラメラ同士をつなぐタイ分子が多く、した
がって、透明性、衝撃強度、引裂強度、低温ヒートシー
ル性、ヒートシール強度等に優れている。そして、上記
メタロセン触媒で重合されたポリエチレンを基布に用い
ることにより、優れた低温ヒートシール性によって加工
速度の向上を図ることができ、また、優れたヒートシー
ル強度によって接合部の剥離強度を向上させることがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1ないし図11は本
発明の一実施の形態による可撓性容器を示し、図1は頂
部の収納口と底部の排出口を開放した状態の正面図、図
2は収納口の筒体を閉じて菊座を途中まで閉じた状態の
平面図、図3は排出口を閉じた状態の底面図、図4は上
部を切除した斜視図、図5は水平断面図、図6は縦断面
図、図7は容器本体、形状保持部材および吊りベルト保
持部材を構成する基布の一部切欠き拡大平面図、図8は
図7のA−A線に沿う断面図、図9は容器本体、形状保
持部材および吊りベルト保持部材を構成する基布の織布
に用いる延伸テープヤーンの一部拡大斜視図、図10は
容器本体を構成する基布の端部同士を熱溶着した状態の
一部断面図、図11は容器本体を構成する基布に形状保
持部材を構成する基布を熱融着した状態の一部断面図、
図12は容器本体を構成する基布に吊りベルト保持部材
を構成する基布を熱融着した状態の一部断面図である。
【0023】図1ないし図6に示すように、可撓性を有
する容器本体1は胴部2、頂部3、底部4、収納口5、
排出口6から構成され、胴部2は四側面から成る正方
形、若しくは長方形の角筒状に形成されている。収納口
5と排出口6はそれぞれ内側の筒体8と外側の菊座9と
から成り、収納口5の筒体8は頂部3の中央部の開口に
連設され、排出口6の筒体8は底部4の中央部の開口に
連設され、各菊座9は頂部3と底部4の延長部により形
成され、各筒体8は各菊座9より突出し得るように設定
されている。各筒体8の外側一部には閉じ紐10の一端
が縫着等により取り付けられている。各菊座9の先端縁
にはループ状の紐通し11が形成され、各紐通し11に
閉じ紐12が挿通され、各閉じ紐12は紐通し11の外
方において並列状態で締め具13に挿通されている。
【0024】胴部2の内側の各隅角部の両側部におい
て、形状保持部材14の両側縁部が隣り合う側面に隅角
部から側面の約1/3の位置で固着され、容器本体1が
角筒状に保持されるようになっている。形状保持部材1
4には所望間隔ごとに開口15が形成され、容器本体1
内の中央部と隅角部とが連通されるとともに、軽量化が
図られている。
【0025】胴部2の各側面の外面中央部に配置される
吊りベルト16は、その中間部が吊りベルト保持部材1
7の内側面に配置され、上方と下方が吊りベルト保持部
材17の上部と下部に形成された穴18、19から外方
へ突出され、上部が吊りベルト保持部材17にミシン糸
20により縫着されている。吊りベルト保持部材17は
その両側長辺縁部が胴部2の各側面の外面中央部に縦方
向で固着され、これにより吊りベルト16が胴部2の各
側面の外面中央部に縦方向に取り付けられる。各吊りベ
ルト16は先端にループ部21が形成され、下側が底部
4の下面に延長され、この延長部の先端にループ部22
が形成され、各ループ部22にはロープ23が挿通さ
れ、緊張状態でその両端が結ばれ、底部4が補強されて
いる。
【0026】上記のような構成の可撓性容器24を使用
するには、排出口6の筒体8を閉じ紐10により閉じて
菊座9の内側に折り込んだ後、締め具13から閉じ紐1
2を引き出して菊座9を閉じる(図3参照)。次に、収
納口5の筒体8から粉粒体等の所望の物品を収納する。
収納後、収納口5の筒体8を閉じ紐10により閉じる
(図2参照)。そして、吊りベルト16のループ状部2
1に連係した吊りロープをクレーンのフック等に係合し
て可撓性容器24を吊り下げ、運搬車、船舶等に積み込
み、若しくは倉庫、屋外貯蔵用地等に保管する。このと
き、胴部2は、内容物により外方へ膨出しないように、
形状保持部材14により形状保持されるとともに、各側
面の中央部が吊りベルト16に掛かる張力により補強さ
れて外方への膨出を阻止され、しかも、底部はロープ2
3により補強されて外方への膨出を阻止される。したが
って、可撓性容器24は角筒状に保持され、デッドスペ
ースを生じることなく積み込み、若しくは倉庫、屋外貯
蔵用地等に保管することができる。
【0027】物品を排出するには、可撓性容器24を吊
りベルト16のループ状部21の利用によりクレーンの
フック等から吊り下げる。そして、排出口6の閉じ紐1
2を緩めて菊座9を開放することにより筒体8が物品の
重量により菊座9から下方へ突出する。したがって、閉
じ紐10を解くことにより、図1に示すように、筒体8
が開放し、物品を排出することができる。
【0028】なお、収納口5と排出口6は上記実施の形
態以外の構成を用いることができ、また、一方のみに開
閉口を設けて物品の収納と排出に兼用することもでき
る。
【0029】容器本体2、形状保持部材14および吊り
ベルト保持部材17は図7、図8に示す基布30により
構成されている。基布30には、外側の織布32と内側
の織布33の計二枚の織布が用いられる。外側の織布3
2と内側の織布33は図9に示すメタロセン触媒で重合
されたポリエチレンと高密度ポリエチレンとの混合樹脂
から成る単層構造の延伸テープヤーン37を経糸および
緯糸として織成されている。そして、延伸テープヤーン
37を経糸および緯糸として織成された外側の織布32
および内側の織布33が、メタロセン触媒で重合された
ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合樹脂から成
る溶融状態のラミネートフィルム34を介在して押圧さ
れて融着により積層され、各織布32、33の外面に上
記ラミネートフィルム34と同様の材料から成る溶融状
態のラミネートフィルム35、36が押圧されて融着に
より積層され、基布30が構成されている。
【0030】そして、図5、図6、図10に示すよう
に、胴部2を構成するための矩形状の基布30が角筒状
に折り曲げられ、縦方向の両端縁部が外側に位置するラ
ミネートフィルム35と内側に位置するラミネートフィ
ルム36とで重ねられ、この重ね部において熱融着(熱
接着、溶着)されることにより角筒状の胴部2が形成さ
れている。頂部3を構成するための正方形状、若しくは
矩形状、すなわち、方形状の基布30の周縁部が折り曲
げられ、この折り曲げ部が胴部2の上縁部内側に内側に
位置するラミネートフィルム36と外側に位置するラミ
ネートフィルム35とで重ねられ、この重ね部において
熱融着(熱接着、溶着)されることにより頂部3が形成
されている。底部3を構成するための正方形状、若しく
は矩形状、すなわち、方形状の基布30の周縁部が折り
曲げられ、この折り曲げ部が胴部2の下縁部内側に内側
に位置するラミネートフィルム36と外側に位置するラ
ミネートフィルム35とで重ねられ、この重ね部におい
て熱融着(熱接着、溶着)されることにより底部4が形
成されている。
【0031】収納口5の筒体8を構成するための矩形状
で、織布32、若しくは33の両外面にラミネートフィ
ルムを設けた薄手の基布が円筒状に湾曲され、縦方向の
両端縁部が外側に位置するラミネートフィルムと内側に
位置するラミネートフィルムとで重ねられ、この重ね部
において熱融着(熱接着、溶着)されることにより円筒
状に形成されている。この円筒体の下縁部が外側方へ折
り曲げられ、円筒体が頂部3の中央部の開口に挿通さ
れ、折り曲げ部が開口の周縁部内側に重ねられてミシン
糸25による縫着されることにより収納口5が形成され
ている。排出口6の筒体8を構成するための矩形状で、
上記と同様に薄手の基布が円筒状に湾曲され、縦方向の
両端縁部が外側に位置するラミネートフィルムと内側に
位置するラミネートフィルムとで重ねられ、この重ね部
において熱融着(熱接着、溶着)されることにより円筒
状に形成されている。この円筒体の上縁部が外側方へ折
り曲げられ、円筒体が底部4の中央部の開口に菊座9の
内側で挿通され、折り曲げ部が開口の周縁部内側に重ね
られてミシン糸27により縫着されることにより排出口
6の筒体8が形成されている。排出口6の外周部におい
て底部4の下面にミシン糸27による縫着部を被覆する
ようにリング状の基布30から成る防水カバー28が重
ねられ、この重ね部において熱融着(熱接着、溶着)さ
れている。
【0032】矩形状の基布30から成り、開口15が形
成された形状保持部材14は、図5、図6、図11に示
すように、その両側縁部が胴部2の内側の各隅角部の両
側部において、隣り合う側面に内側のラミネートフィル
ム36とラミネートフィルム35(若しくは36)とで
重ねられ、この重ね部において熱融着(熱接着、溶着)
されている。
【0033】矩形状の基布30から成る吊りベルト保持
部材17の穴18、19に合成樹脂繊維製織布などから
成る吊りベルト16が挿通されて両者がミシン糸20に
より縫着されている。この状態で、図12に示すよう
に、吊りベルト保持部材17の縦方向の両側縁部が胴部
2の各側面の中央部に内側に位置するラミネートフィル
ム36と外側に位置するラミネートフィルム35とで重
ねられ、この重ね部において熱融着(熱接着、溶着)さ
れている。
【0034】なお、形状保持部材14、吊りベルト保持
部材17は容器本体1を構成する前に熱融着することに
より、取り付け作業を簡単に、かつ迅速に行うことがで
きる。
【0035】上記実施形態のように容器本体1の胴部2
等と形状保持部材14と吊りベルト保持部材17とを構
成する基布30における外側の織布32と内側の織布3
3のいずれをも、メタロセン触媒で重合されたポリエチ
レンと高密度ポリエチレンの混合樹脂から成る単層構造
の延伸テープヤーン37により織成し、メタロセン触媒
で重合されたポリエチレンにより中間層のラミネートフ
ィルム34および外面のラミネートフィルム35、36
との熱接着性を良好にするとともに、高密度ポリエチレ
ンにより強度の向上および耐候性の向上を図ることがで
きるようにしているが、例えば、内容物として高温の樹
脂ペレットをそのまま充填するために容器本体1が耐熱
クリープ性を要求される場合には、他の実施形態として
基布30における外側の織布32にポリプロピレンを混
合して用いる。
【0036】その一例として、図13に示す三層構造の
延伸テープヤーン38を経糸および緯糸として外側の織
布32を織成することができる。この延伸テープヤーン
38は、中間層39がメタロセン触媒で重合されたポリ
エチレンと、ポリプロピレンと、高密度ポリエチレンと
の混合樹脂から成り、その両外側の層40、41がメタ
ロセン触媒で重合されたポリエチレンと、高密度ポリエ
チレンとの混合樹脂から成り、溶融押出し成形により三
層構造に積層されて熱接着性と耐熱クリープ性と強度が
得られるようになっている。内側の織布33を構成する
延伸テープヤーン37は、上記実施形態と同様に単層構
造で、メタロセン触媒で重合されたポリエチレンと、高
密度ポリエチレンとの混合樹脂により形成されて熱接着
性と強度の両方が得られるようになっている。中間層の
ラミネートフィルム34と外面のラミネートフィルム3
5、36とは上記実施形態と同様にメタロセン触媒で重
合されたポリエチレンと、低密度ポリエチレンとの混合
樹脂により形成されている。
【0037】三層構造の延伸テープヤーン38を経糸お
よび緯糸として織成された外側の織布32と、単層構造
の延伸テープヤーン37を経糸および緯糸として織成さ
れた内側の織布33とが溶融状態のラミネートフィルム
34を介在して押圧されて融着により積層され、各織布
32、33の外面に溶融状態のラミネートフィルム3
5、36が押圧されて融着により積層され、基布30が
構成されている。
【0038】そして、このようにポリプロピレンを混合
した延伸テープヤーン38から成る織布32を用いた基
布30により容器本体1を構成することにより、耐熱ク
リープ性を得ることができ、また、内側の織布33は強
度に優れた高密度ポリエチレンのみを混合した延伸テー
プヤーン37により織成しているので、形状保持部材1
4との接着強度を得ることができる。なお、延伸テープ
ヤーン38を用いた基布30は吊りベルト保持部材17
としても用いることができ、上記実施形態と同様に胴部
2の外側面に熱融着する。また、形状保持部材14は上
記実施形態と同様の構成の基布30を用いて胴部2の内
側面に熱融着する。
【0039】上記実施の形態においては、三層構造の延
伸テープヤーン38の中間層39にメタロセン触媒で重
合されたポリエチレンと、ポリプロピレンと、高密度ポ
リエチレンを混合した樹脂を用いているが、本発明の他
の実施形態として、中間層39にメタロセン触媒で重合
されたポリエチレンと、ポリプロピレンとを混合した樹
脂を用いることができる。また、本発明の他の実施形態
として、三層の延伸テープヤーン38に替えてメタロセ
ン触媒で重合されたポリエチレンと、ポリプロピレン
と、高密度ポリエチレンとを混合した樹脂で形成した単
層の延伸テープヤーンを用いることもできる。
【0040】上記各実施の形態においては、基布30に
おける織布32、33間に介在されたラミネートフィル
ム34、外面のラミネートフィルム35、36がメタロ
セン触媒で重合されたポリエチレンと低密度ポリエチレ
ンとの混合樹脂で形成されているが、本発明の更に他の
実施形態として、上記各ラミネートフィルム34、3
5、36をメタロセン触媒で重合されたポリエチレンの
みにより形成し、若しくはメタロセン触媒で重合された
ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとの混合樹脂
により形成することができる。
【0041】上記単層構造の延伸テープヤーン37にお
いては、メタロセン触媒で重合されたポリエチレンを高
密度ポリエチレンと混合して用いることにより、高密度
ポリエチレンが有する強度、耐候性に加えて低温ヒート
シール性、ヒートシール強度を向上させることができる
ようにしている。そして、メタロセン触媒で重合された
ポリエチレンを5重量%〜70重量%、高密度ポリエチ
レンを30重量%〜95重量%の範囲で選択することが
でき、最適にはメタロセン触媒で重合されたポリエチレ
ンを10重量%〜50重量%、高密度ポリエチレンを5
0重量%〜90重量%の範囲で選択するのが好ましい。
【0042】三層構造の延伸テープヤーン38において
は、中間層39にメタロセン触媒で重合されたポリエチ
レンをポリプロピレン、高密度ポリエチレンと混合して
用いることにより、高密度ポリエチレンが有する強度、
耐候性、ポリプロピレンが有する耐熱クリープ性に加え
て低温ヒートシール性、ヒートシール強度を向上させる
ことができるが(高密度ポリエチレンは用いなくてもよ
い)、ポリプロピレンを用いることにより、中間層39
と外層40、41との層間剥離のおそれがあり、結果的
には織布32と中間層のラミネートフィルム34および
外面のラミネートフィルム35との接着強度に劣るおそ
れがあるため、外層40、41にメタロセン触媒で重合
されたポリエチレンを高密度ポリエチレンと混合して用
いることにより、高密度ポリエチレンが有する強度、耐
候性に加えて低温ヒートシール性、ヒートシール強度を
向上させることができるようにしている。そして、中間
層39にあっては、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレンを5重量%〜35重量%、ポリプロピレンを40
重量%〜95重量%、高密度ポリエチレンを0重量%〜
25重量%の範囲で選択することができ、最適にはメタ
ロセン触媒で重合されたポリエチレンを10重量%〜3
0重量%、ポリプロピレンを55重量%〜85重量%、
高密度ポリエチレンを5重量%〜15重量%の範囲で選
択するのが好ましい。各外層40、41にあっては、メ
タロセン触媒で重合されたポリエチレンを5重量%〜7
5重量%、高密度ポリエチレンを25重量%〜95重量
%の範囲で選択することができ、最適にはメタロセン触
媒で重合されたポリエチレンを10重量%〜70重量
%、高密度ポリエチレンを30重量%〜90重量%の範
囲で選択するのが好ましい。
【0043】中間層のラミネートフィルム34と外面の
ラミネートフィルム35、36においては、メタロセン
触媒で重合されたポリエチレンを低密度ポリエチレンと
混合して用いることにより、低密度ポリエチレンが有す
るヒートシール性を更に向上させるとともに、低温ヒー
トシール性を得ることができるようにしている。そし
て、これらラミネートフィルム34、35、36にあっ
ては、メタロセン触媒で重合されたポリエチレンを30
重量%〜95重量%、低密度ポリエチレンを5重量%〜
70重量%の範囲で選択することができ、最適にはメタ
ロセン触媒で重合されたポリエチレンを40重量%〜9
0重量%、低密度ポリエチレンを10重量%〜60重量
%の範囲で選択することが好ましい。これらラミネート
フィルム34、35、36には更に直鎖状低密度ポリエ
チレンを混合することができる。このようにメタロセン
触媒で重合されたポリエチレンを低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン等と混合して用いることによ
り、その粘性を低下させて容易に製膜することができ、
したがって、製造能率を向上させることができるが、接
着性(接合性)の向上のみを考慮した場合には、メタロ
セン触媒で重合されたポリエチレンのみで目的を充分達
成することができる。また、中間層のラミネートフィル
ム34にあっては、溶融状態でその両側から織布32と
織布33とで押圧することにより接着性を向上させるこ
とができるので、メタロセン触媒で重合されたポリエチ
レンを用いなくても目的を達成することができる程度の
接着強度を得ることができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)メタロセン触媒で重合されたポリエチレン
(JISに基づく試験方法による物性として、MFR
(メルトフローレート)が約2.5g/10min、密
度が約0.926g/cm3、ピカット軟化点が約11
3℃、融点が約121℃)と、高密度ポリエチレン(J
ISに基づく試験方法による物性として、MFRが約
1.0g/10min、密度が約0.961g/c
3、ピカット軟化点が約128℃、融点が約135
℃)とをそれぞれ15重量%と85重量%の割合で混合
し、約0.12mmの厚さのフィルムを形成した。この
フィルムを約14.3mmの幅でスリットして熱ロール
表面上で100℃〜140℃に加熱し、約6.5倍に延
伸して約0.048mmの厚さ、約5.9mmの幅に形
成した後、アニーリングを行ってボビンに巻き取った。
このようにして得られた単層構造の延伸テープヤーン3
7を整径機のビームに598本巻き取った。この延伸テ
ープヤーン37の物性は、繊度が約243TEX、引張
強さが約11.2kg、伸度が約17.9%であった。
そして、上記延伸テープヤーン37を経糸および緯糸と
してスルーザ織機にかけて経糸および緯糸がそれぞれ8
本/インチとなるように織成し、織幅187cmの織布
32、33を得た。この織布32、33の厚さは平方メ
ートル当りの重量換算で、約0.16mmであった。
【0045】メタロセン触媒で重合されたポリエチレン
(JISに基づく試験方法による物性として、MFRが
約4.0g/10min、密度が約0.913g/cm
3、ピカット軟化点が約97℃、融点が約114℃)
と、低密度ポリエチレン(JISに基づく試験方法によ
る物性として、MFRが約6.0g/10min、密度
が約0.918g/cm3、ピカット軟化点が約84.
2℃、融点が約108℃)とをそれぞれ75重量%と2
5重量%の割合で混合し、ラミネート機におけるダイリ
ップ直下の樹脂温が約270℃で厚さが約0.05mm
のラミネートフィルム34となるように製膜し、各繰り
出し台から上記織布32、33を上記溶融状態のラミネ
ートフィルム34の両側でこれを挟むように繰り出し、
これらを圧着ゴムロールと冷却ロールとで圧着した。
【0046】更に、上記と同じ混合樹脂を用い、上記の
ようにラミネートフィルム34を介在して一枚に貼り合
わされた織布32、33の両外側において、ラミネート
機におけるダイリップ直下の樹脂温が約270℃で厚さ
が約0.07mmのラミネートフィルム35、36とな
るように製膜し、これらを圧着して積層し、厚さが厚み
計による実測値で約0.802mm、平方メートル当り
の重量換算で約0.51mmの基布30を得た。この基
布30の物性は、縦の引張強さと伸度がそれぞれ276
kgと17.6%であり、横の引張強さと伸度がそれぞ
れ256kgと16.5%であった。
【0047】このようにして得られた容器本体1、形状
保持部材14、吊りベルト保持部材17を構成するため
の基布30を所定の寸法に裁断し、その二枚を外面のラ
ミネートフィルム35、36部においてクインライト電
子精工社製の熱風式溶着機LHA−208R−X(ヒー
タ容量3kw)によりホットエアでヒートシールした。
この場合の吹き出し熱風温度を285℃〜475℃の間
で段階的に設定し、ヒートシール加工速度を5m/分に
設定した。そして、両基布30を延長方向で互いに逆方
向に引張る力を加えた際の引張剥離強さ(剪断剥離強
さ)、両基布30を引き剥がす方向に力を加えた際のT
型剥離強さの試験結果は表1のとおりであった。
【0048】
【表1】
【0049】なお、実施例1においては、容器本体1、
形状保持部材14、吊りベルト保持部材17を同じ基布
30で構成し、この基布30は外側と内側の織布32、
33を同じ単層構造の延伸テープヤーン37で織成して
いるので、表1の試験結果は容器本体1同士の熱融着
部、容器本体1と形状保持部材14との熱融着部、容器
本体1と吊りベルト保持部材17との熱融着部に共通で
ある。
【0050】(実施例2)メタロセン触媒で重合された
ポリエチレン(JISに基づく試験方法による物性とし
て、MFRが約2.5g/10min、密度が約0.9
26g/cm3、ピカット軟化点が約113℃、融点が
約121℃)と、高密度ポリエチレン(JISに基づく
試験方法による物性として、MFRが約1.0g/10
min、密度が約0.961g/cm3、ピカット軟化
点が約128℃、融点が約135℃)と、ポリプロピレ
ン(JISに基づく試験方法による物性として、MFR
が約2.3g/10min、密度が約0.91g/cm
3、ピカット軟化点が約108℃、融点が約165℃)
とを用いる。そして、三層構造の延伸テープ38におけ
る中間層39に用いるメタロセン触媒で重合されたポリ
エチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンをそれ
ぞれ24重量%、70重量%、6重量%の割合で混合
し、各外層40、41に用いるメタロセン触媒で重合さ
れたポリエチレン、高密度ポリエチレンを15重量%、
85重量%の割合で混合し、各層を共押し出し成形して
中間層39が約0.08mm、両外層40、41がそれ
ぞれ約0.025mm、計約0.13mmの厚さのフィ
ルムを形成した。このフィルムを約14.1mmの幅で
スリットして熱ロール表面上で100℃〜140℃に加
熱し、約6.5倍に延伸して中間層が0.032mm、
両外層40、41がそれぞれ約0.01mm、計約0.
052mmの厚さ、約5.30mmの幅に形成した後、
アニーリングを行ってボビンに巻き取った。このように
して得られた三層構造の延伸テープヤーン38を整径機
のビームに598本巻き取った。この延伸テープヤーン
38の物性は、繊度が約237TEX、引張強さが約1
3.0kg、伸度が約16.8%であった。そして、上
記延伸テープヤーン38を経糸および緯糸としてスルー
ザ織機にかけて経糸および緯糸がそれぞれ8本/インチ
となるように織成し、織幅187cmの織布32を得
た。この織布32の厚さは平方メートル当りの重量換算
で、約0.16mmであった。
【0051】一方、上記実施例1と同じ単層構造の延伸
テープヤーン37を製作し、この延伸テープヤーン37
を経糸および緯糸としてスルーザ織機にかけて上記実施
例1と同様に経糸および緯糸がそれぞれ8本/インチと
なるように織成し、織幅187cm内側の織布33を得
た。この織布33の厚さは平方メートル当りの重量換算
で、約0.16mmであった。
【0052】上記実施例1と同様の物性を有するメタロ
セン触媒で重合されたポリエチレンと、低密度ポリエチ
レンとをそれぞれ75重量%と25重量%の割合で混合
し、ラミネート機におけるダイリップ直下の樹脂温が約
270℃で厚さが約0.05mmのラミネートフィルム
34となるように製膜し、上記実施例1と同様に、各繰
り出し台から上記織布32、33を上記ラミネートフィ
ルム34の両側でこれを挟むように繰り出し、これらを
圧着ゴムロールと冷却ロールとで圧着した。
【0053】更に、上記実施例1と同様に、上記と同じ
混合樹脂を用い、上記のようにラミネートフィルム34
を介在して一枚に貼り合わされた織布32、33の両外
側において、ラミネート機におけるダイリップ直下の樹
脂温が約270℃で厚さが約0.07mmのラミネート
フィルム35、36となるように製膜し、これらを圧着
して積層し、厚さが厚み計による実測値で約0.827
mm、平方メートル当りの重量換算で約0.52mmの
基布30を得た、この基布30の物性は、縦の引張強さ
と伸度がそれぞれ252kgと15.6%であり、横の
引張強さと伸度がそれぞれ240kgと15.2%であ
った。
【0054】このようにして得られたコンテナ本体1、
吊りベルト保持部材17を構成するための基布30を所
定の寸法に裁断し、その二枚を外面のラミネートフィル
ム35、36部においてクインライト電子精工社製の熱
風式溶着機LHA−208R−X(ヒータ容量3kw)
によりホッエアでヒートシールした。この場合の吹き出
し熱風温度を285℃〜450℃の間で段階的に設定
し、ヒートシール加工速度を5m/分に設定した。そし
て、両基布30を延長方向で互いに逆方向に引張る力を
加えた際の引張剥離強さ、両基布30を引き剥がす方向
に力を加えた際のT型剥離強さの試験結果は表2のとお
りであった。
【0055】
【表2】
【0056】形状保持部材14を構成するための基布3
0はコンテナ本体1を構成する基布30に比べると耐熱
クリープ性を要求されず、むしろ接着強度が重点的に要
求されるので、上記実施例1の基布30と同じように製
作した。そして、上記コンテナ本体1等を構成するため
の基布30とこの形状保持部材14を構成するための基
布30とを外面のラミネートフィルム36、35部にお
いてクインライト電子精工社製の熱風式溶着機LHA−
208R−X(ヒータ容量3kw)によりホッエアでヒ
ートシールした。この場合の吹き出し熱風温度を285
℃〜450℃の間で段階的に設定し、ヒートシール加工
速度を5m/分に設定した。そして、両基布30を延長
方向で互いに逆方向に引張る力を加えた際の引張剥離強
さ、両基布30を引き剥がす方向に力を加えた際のT型
剥離強さの試験結果は表3のとおりであった。
【0057】
【表3】
【0058】(比較例)高密度ポリエチレン(JISに
基づく試験方法による物性として、MFRが約1.0g
/10min、密度が約0.961g/cm3、ピカッ
ト軟化点が約128℃、融点が約135℃)を用い、約
0.12mmの厚さのフィルムを形成した。このフィル
ムを約14.3mmの幅でスリットして熱ロール表面上
で100℃〜140℃に加熱し、約7倍に延伸して約
0.046mmの厚さ、約6mmの幅に形成した後、ア
ニーリングを行ってボビンに巻き取った。このようにし
て得られた延伸テープヤーンを整径機のビームに598
本巻き取った。この延伸テープヤーンの物性は、繊度が
約235TEX、引張強さが約10.6kg、伸度が約
18.4%であった。そして、上記延伸テープヤーンを
経糸および緯糸としてスルーザ織機にかけて経糸および
緯糸がそれぞれ8本/インチとなるように織成し、織幅
187cmの織布を得た。この織布の厚さは平方メート
ル当りの重量換算で、約0.15mmであった。
【0059】低密度ポリエチレン(JISに基づく試験
方法による物性として、MFRが約6.0g/10mi
n、密度が約0.918g/cm3、ピカット軟化点が
約84.2℃、融点が約108℃)を用い、ラミネート
機におけるダイリップ直下の樹脂温が約290℃で厚さ
が約0.05mmのラミネートフィルムとなるように製
膜し、各繰り出し台から上記各織布を上記ラミネートフ
ィルムの両側でこれを挟むように繰り出し、これらを圧
着ゴムロールと冷却ロールとで圧着した。
【0060】更に、上記フィルムと同様の低密度ポリエ
チレンを用い、上記のようにラミネートフィルムを介在
して一枚に貼り合わせた二枚の織布の両外側において、
ラミネート機におけるダイリップ直下の樹脂温が約29
0℃で厚さが約0.07mmのラミネートフィルムとな
るように製膜し、これらを圧着して積層し、厚さが厚み
計による実測値で約0.79mm、平方メートル当りの
重量換算で約0.49mmの基布を得た。この基布の物
性は、縦の引張強さと伸度がそれぞれ265kgと1
9.3%であり、横の引張強さと伸度がそれぞれ258
kgと17.3%であった。
【0061】このようにして得られたコンテナ本体、形
状保持部材、吊りベルト保持部材を構成するための基布
を所定の寸法に裁断し、その二枚を外面のラミネートフ
ィルム部においてクインライト電子精工社製の熱風式溶
着機LHA−208R−X(ヒータ容量3kw)により
ホッエアでヒートシールした。この場合の吹き出し熱風
温度を350℃〜500℃の間で段階的に設定し、ヒー
トシール加工速度を4m/分に設定した。そして、両基
布を延長方向で互いに逆方向に引張る力を加えた際の引
張剥離強さ、両基布を引き剥がす方向に力を加えた際の
T型剥離強さの試験結果は表4のとおりであった。
【0062】
【表4】
【0063】なお、比較例においては、容器本体、形状
保持部材、吊りベルト保持部材を同じ基布で構成し、こ
の基布は外側と内側の織布を同じ材料の延伸テープヤー
ンで織成しているので、表4の試験結果は容器本体の熱
融着部、容器本体と形状保持部材との熱融着部、容器本
体と吊りベルト保持部材との熱融着部に共通である。ま
た、上記のように従来の可撓性容器(フレキシブルコン
テナ)においては上記本発明実施例1、2や比較例のよ
うに容器本体等を二重の織布を用いた基布により構成し
ていないが、上記比較例では従来、可撓性容器に使用さ
れている材料により本発明実施例1、2と同様の積層構
造の基布を製作して比較した。
【0064】上記各試験のうち、引張剥離強さの試験で
は、一方の基布が接合部の端部で破断したり、接合部が
剥離した。このうち、比較的弱い力で破断した例では、
ホットエア温度が高過ぎることによる基布自体の熱劣化
が原因と考えられる。また、T型剥離強さの試験では、
第1の例として、各織布の両面にラミネートフィルムが
残り、ラミネートフィルム同士の層間で剥離している場
合、第2の例として、ラミネートフィルムが破壊されて
ランダムではあるが、1/2ずつ分断されて織布に残っ
ている場合、第3の例として、上記の第2の例の状態か
ら更に織布の一部表面がむしられてラミネートフィルム
および材料破壊が生じている場合があった。第1の例に
あっては、ラミネートフィルム同士が十分に接着してお
らず、ラミネートフィルムの持つピカット軟化点、溶融
点まで熱量が十分加えられなかったことが原因と考えら
れる。第2の例にあっては、織布とラミネートフィルム
とが十分に接着していないことと、織布とラミネートフ
ィルムとは十分に接着しているが、ラミネートフィルム
の持つヒートシール強度の限界を越えてラミネートフィ
ルム樹脂の破壊が生じていることが原因であると考えら
れる。第3の例にあっては、ラミネートフィルムを積層
する際の熱が高過ぎて織布まで熱劣化が及んでいること
が原因であると考えられる。
【0065】このように基布同士の剥離強さは、その樹
脂が有する性質(性能)等に応じて最適加工温度で接合
することにより向上することが分かる。そして、上記比
較試験結果からも本発明実施例1、2による基布30は
比較例のそれに比べ、低温でヒートシールすることによ
り引張剥離強さおよびT型剥離強さにおいて優れ、した
がって、低温ヒートシール性およびヒートシール強度に
優れていることが明らかとなった。また、本発明実施例
1、2による基布30は比較例のそれに比べ、伸度が低
いことが明らかとなった。防水性が要求される可撓性容
器を基布の熱融着により構成するには、容器本体を構成
する基布同士、容器本体を構成する基布と形状保持部材
を構成する基布、容器本体を構成する基布と吊りベルト
保持部材を構成する基布との引張剥離強度およびT型剥
離強度を向上させることにより可撓性容器としての強度
を向上させ、信頼性を得ることができるが、本発明実施
例1、2による基布30は比較例のそれに比べ、引張剥
離強度およびT型剥離強度において優れており、また、
特に、容器本体1と形状保持部材14との熱融着部には
内容物等の大きな荷重が剥離方向に加わるが、本発明実
施例1、2においては、上記熱融着部のT型剥離強度に
おいて強度に優れ、比較例に比べて顕著な差異を有し、
したがって、縫着等の特別な手段を組み合わせることな
く、充分な強度を有する防水性容器を得ることができ
る。しかも、上記のように本発明実施例1、2による基
布30は比較例のそれに比べ、伸度が低いので、形状保
持部材14と相俟って可撓性容器の形崩れを防止し、形
状を安定させるのに役立つ。
【0066】なお、上記実施の形態においては可撓性容
器24を吊りベルト16により吊り下げるようにした例
について説明したが、底部を閉塞するなどにより液体を
収納し得るようにすることもでき、この場合、吊りベル
ト保持部材17に替えてこれと同様の基布から成る支柱
保持部材を胴部2を構成する基布30に熱融着し、各支
柱保持部材に支柱を挿通状態に支持させるようにすれば
よい。また、本発明の可撓性容器24に用いる基布30
の外面側のラミネートフィルム35等には、必要に応じ
て顔料、耐候安定剤、その他、炭酸カルシウム等の添加
剤を添加することもできる。また、形状保持部材14と
吊りベルト保持部材17、支柱保持部材は胴部2との熱
融着面側にのみラミネートフィルムを設けてもよい。更
に、形状保持部材14、吊りベルト保持部材17、支柱
保持部材を構成する基布は容器本体1を構成する基布の
ように突起物等との衝突による貫通穴、ピンホール等の
発生について考慮する必要はないので、織布を単層構造
とすることもでき、この場合、織布とラミネートフィル
ムは上記形状保持部材14に用いる基布と同じ材料によ
り構成することができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ポ
リオレフィンから成る延伸テープヤーンにより織成され
た織布とポリオレフィンから成るラミネートフィルムと
を有する基布により構成しているので、軽量化を図るこ
とができて収納、洗浄等の作業性を向上させることがで
き、また、材料の分別を不要とすることができて容易に
廃棄処分することができる。また、容器本体を構成する
基布は二枚の織布を積層しているので、突起物等との衝
突による貫通穴の発生を防止することができ、しかも、
二枚の織布をラミネートフィルムを介して積層し、かつ
両織布の外面にラミネートフィルムを積層しているの
で、仮に、いずれかのラミネートフィルムにピンホール
が発生することがあるとしても、計三枚のラミネートフ
ィルムの同じ箇所にピンホールが発生する可能性は少な
く、ピンホールによる貫通を防止することができる。し
たがって、防水性を向上させることができる。また、容
器本体を構成する基布は二枚の織布を積層しているの
で、耐候性を向上させることができて信頼性を向上させ
ることができる。更に、二枚の織布の材質を用途に応じ
て選定することもできるので、汎用性を得ることができ
る。
【0068】また、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレンを用いることにより、このメタロセン触媒で重合
されたポリエチレンは、メタロセン触媒の活性点の性質
で均一であり、分子量分布が狭く、しかも、コモノマー
であるα−オレフィンが均一に入り、組成分布も狭くな
ることにより、低分子量で低密度成分が少なく、また、
ラメラが薄く、しかも、ラメラ同士をつなぐタイ分子が
多く、したがって、透明性、衝撃強度、低温ヒートシー
ル性、ヒートシール強度等に優れている。そして、上記
メタロセン触媒で重合されたポリエチレンを基布に用い
ることにより、優れた低温ヒートシール性により加工速
度の向上を図ることができ、したがって、製造能率を向
上させることができ、また、優れたヒートシール強度に
より接合部の剥離強度、特に、T型剥離強度を向上させ
ることができ、したがって、破袋、形崩れを防止するこ
とができて信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による可撓性容器を示
し、頂部の収納口と底部の排出口を開放した状態の背正
面図である。
【図2】同可撓性容器を示し、収納口の筒体を閉じて菊
座を途中まで閉じた状態の平面図である。
【図3】同可撓性容器を示し、排出口を閉じた状態の底
面図である。
【図4】同可撓性容器を示し、上部を切除した斜視図で
ある。
【図5】同可撓性容器を示す水平断面図である。
【図6】同可撓性容器を示す縦断面図である。
【図7】同可撓性容器における容器本体、形状保持部材
および吊りベルト保持部材を構成する基布の一部切欠き
拡大平面図である。
【図8】図7のA−A線に沿う断面図である。
【図9】同可撓性容器を示し、容器本体および吊りベル
ト保持部材を構成する基布の織布に用いる単層構造の延
伸テープヤーンの一部拡大斜視図である。
【図10】同可撓性容器における容器本体を構成する基
布の端部同士を熱融着した状態の一部断面図である。
【図11】同可撓性容器における容器本体を構成する基
布に形状保持部材を構成する基布を熱融着した状態の一
部断面図である。
【図12】同可撓性容器における容器本体を構成する基
布に吊りベルト保持部材を構成する基布を熱融着した状
態の一部断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態による可撓性容器に用
いる三層構造の延伸テープヤーンを示す一部拡大斜視図
である。
【符号の説明】 1 容器本体 2 胴部 3 頂部 4 底部 14 形状保持部材 16 吊りベルト 17 吊りベルト保持部材 24 可撓性容器 30 基布 32 外側の織布 33 内側の織布 34 ラミネートフィルム 35 ラミネートフィルム 36 ラミネートフィルム 37 単層構造の延伸テープヤーン 38 三層構造の延伸テープヤーン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また、上記容器本体を構成する基布におい
て、外側の織布として、メタロセン触媒で重合されたポ
リエチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンから
成る延伸テープにより織成し、内側の織布として、メタ
ロセン触媒で重合されたポリエチレン、高密度ポリエチ
レンの混合樹脂から成る延伸テープヤーンにより織成
し、織布間のラミネートフィルムおよび外面のラミネー
トフィルムとして、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレン、若しくはメタロセン触媒で重合されたポリエチ
レンと低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン
のいずれかとの混合樹脂により形成することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】また、吊りベルト保持部材、若しくは支柱
保持部材を構成する基布において、単層の織布および
内、外二層の織布のいずれにおいてもメタロセン触媒で
重合されたポリエチレン、高密度ポリエチレンの混合樹
脂から成る延伸テープにより織成し、ラミネートフィル
ムとして、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、
若しくはメタロセン触媒で重合されたポリエチレンと低
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれ
かとの混合樹脂により形成することができる。また、吊
りベルト保持部材、若しくは支柱保持部材を構成する基
布において、内、外二層の織布を用いる場合、外側の織
布として、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、
ポリプロピレン、高密度ポリエチレンから成る延伸テー
プヤーンにより織成し、内側の織布として、メタロセン
触媒で重合されたポリエチレン、高密度ポリエチレンの
混合樹脂から成る延伸テープヤーンにより織成し、織布
間のラミネートフィルムおよび外面のラミネートフィル
ムとして、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、
若しくはメタロセン触媒で重合されたポリエチレンと低
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれ
かとの混合樹脂により形成することができる。そして、
上記の外側の織布を織成する延伸テープヤーンとして、
メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、ポリプロピ
レン、高密度ポリエチレンの混合樹脂から成る中間層の
両側に、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、高
密度ポリエチレンの混合樹脂から成る外層を積層した構
造、若しくは、メタロセン触媒で重合されたポリエチレ
ン、ポリプロピレンの混合樹脂から成る中間層の両側
に、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、高密度
ポリエチレンの混合樹脂から成る外層を積層した構造、
若しくはメタロセン触媒で重合されたポリエチレン、ポ
リプロピレン、高密度ポリエチレンの混合樹脂から成る
単層構造のものを用いることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】上記のような構成の可撓性容器24を使用
するには、排出口6の筒体8を閉じ紐10により閉じて
菊座9の内側に折り込んだ後、締め具13から閉じ紐1
2を引き出して菊座9を閉じる(図3参照)。次に、収
納口5の筒体8から粉粒体等の所望の物品を容器本体1
内に収納する。収納後、収納口5の筒体8を閉じ紐10
により閉じて菊座9の内側に折り込んだ後、締め具13
から閉じ紐12を引き出して菊座9を閉じる(図2参
照)。そして、吊りベルト16のループ状部21に連係
した吊りロープをクレーンのフック等に係合して可撓性
容器24を吊り下げ、運搬車、船舶等に積み込み、若し
くは倉庫、屋外貯蔵用地等に保管する。このとき、胴部
2は、内容物により外方へ膨出しないように、形状保持
部材14により形状保持されるとともに、各側面の中央
部が吊りベルト16に掛かる張力により補強されて外方
への膨出を阻止され、しかも、底部はロープ23により
補強されて外方への膨出を阻止される。したがって、可
撓性容器24は角筒状に保持され、デッドスペースを生
じることなく積み込み、若しくは倉庫、屋外貯蔵用地等
に保管することができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンから成る延伸テープヤー
    ンにより織成された二枚の織布をポリオレフィンから成
    るラミネートフィルムを介して積層し、上記両織布の外
    面に熱接着性のポリオレフィンから成るラミネートフィ
    ルムを積層した基布を用い、上記外面のラミネートフィ
    ルム部における熱融着により胴部が角筒状に構成された
    可撓性を有する容器本体と、 ポリオレフィンから成る延伸テープヤーンにより織成さ
    れた織布の少なくとも一方の外面に熱接着性のポリオレ
    フィンから成るラミネートフィルムを積層した基布によ
    り構成され、上記容器本体の胴部内側の各隅角部の両側
    部において、両側縁部が上記胴部の隣り合う側面を構成
    する上記基布に外面のラミネートフィルム部における熱
    融着により取り付けられ、上記容器本体の形状を保持す
    る形状保持部材とを備えた可撓性容器。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンから成る延伸テープヤー
    ンより織成された織布の少なくとも一方の外面に熱接着
    性のポリオレフィンから成るラミネートフィルムを積層
    した基布により構成され、吊りベルトが縫着された状態
    で容器本体の胴部側面を構成する基布に外面のラミネー
    トフィルム部における熱融着により取り付けられた吊り
    ベルト保持部材を備えた請求項1記載の可撓性容器。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンから成る延伸テープヤー
    ンより織成された織布の少なくとも一方の外面に熱接着
    性のポリオレフィンから成るラミネートフィルムを積層
    した基布により構成され、容器本体の胴部側面を構成す
    る基布に外面のラミネートフィルム部における熱融着に
    より取り付けられた支柱保持部材を備えた請求項1記載
    の可撓性容器。
  4. 【請求項4】 形状保持部材を構成する基布の織布が二
    枚用いられ、この二枚の織布がポリオレフィンから成る
    ラミネートフィルムを介して積層されている請求項1な
    いし3のいずれかに記載の可撓性容器。
  5. 【請求項5】 吊りベルト保持部材を構成する基布の織
    布が二枚用いられ、この二枚の織布がポリオレフィンか
    ら成るラミネートフィルムを介して積層されている請求
    項1ないし4のいずれかに記載の可撓性容器。
  6. 【請求項6】 容器本体を構成する基布において、外側
    および内側の織布が、メタロセン触媒で重合されたポリ
    エチレン、高密度ポリエチレンの混合樹脂から成る延伸
    テープヤーンにより織成され、織布間のラミネートフィ
    ルムおよび外面のラミネートフィルムが、メタロセン触
    媒で重合されたポリエチレン、若しくはメタロセン触媒
    で重合されたポリエチレンと低密度ポリエチレン、直鎖
    状低密度ポリエチレンのいずれかとの混合樹脂により形
    成される請求項1ないし5のいずれかに記載の可撓性容
    器。
  7. 【請求項7】 容器本体を構成する基布において、外側
    の織布が、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、
    ポリプロピレン、高密度ポリエチレンの混合樹脂から成
    る延伸テープにより織成され、内側の織布が、メタロセ
    ン触媒で重合されたポリエチレン、高密度ポリエチレン
    の混合樹脂から成る延伸テープヤーンにより織成され、
    織布間のラミネートフィルムおよび外面のラミネートフ
    ィルムが、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、
    若しくはメタロセン触媒で重合されたポリエチレンと低
    密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれ
    かとの混合樹脂により形成される請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の可撓性容器。
  8. 【請求項8】 形状保持部材を構成する基布において、
    織布が、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、高
    密度ポリエチレンの混合樹脂から成る延伸テープヤーン
    により織成され、ラミネートフィルムが、メタロセン触
    媒で重合されたポリエチレン、若しくはメタロセン触媒
    で重合されたポリエチレンと低密度ポリエチレン、直鎖
    状低密度ポリエチレンのいずれかとの混合樹脂により形
    成される請求項1ないし7のいずれかに記載の可撓性容
    器。
  9. 【請求項9】 吊りベルト保持部材を構成する基布にお
    いて、織布が、メタロセン触媒で重合されたポリエチレ
    ン、高密度ポリエチレンの混合樹脂から成る延伸テープ
    により織成され、ラミネートフィルムが、メタロセン触
    媒で重合されたポリエチレン、若しくはメタロセン触媒
    で重合されたポリエチレンと低密度ポリエチレン、直鎖
    状低密度ポリエチレンのいずれかとの混合樹脂により形
    成される請求項2、4、5、6、7、8のいずれかに記
    載の可撓性容器。
  10. 【請求項10】 吊りベルト保持部材を構成する基布に
    おいて、外側の織布が、メタロセン触媒で重合されたポ
    リエチレン、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンの混
    合樹脂から成る延伸テープにより織成され、内側の織布
    が、メタロセン触媒で重合されたポリエチレン、高密度
    ポリエチレンの混合樹脂から成る延伸テープヤーンによ
    り織成され、織布間のラミネートフィルムおよび外面の
    ラミネートフィルムが、メタロセン触媒で重合されたポ
    リエチレン、若しくはメタロセン触媒で重合されたポリ
    エチレンと低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
    レンのいずれかとの混合樹脂により形成される請求項5
    ないし8のいずれかに記載の可撓性容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6997586B2 (en) 2003-09-01 2006-02-14 Hyundai Motor Company Structure for maintaining clearance between headlamp and fender of vehicle
JP2010042851A (ja) * 2008-08-18 2010-02-25 Ashimori Ind Co Ltd 気密性異径バッグの製造方法
US7814732B2 (en) 2003-04-18 2010-10-19 Ricoh Company, Ltd. Liquid containing bag, liquid cartridge, image forming device, and sealing method and sealing apparatus for the liquid containing bag

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