JPH11114611A - 圧延機及び圧延方法 - Google Patents

圧延機及び圧延方法

Info

Publication number
JPH11114611A
JPH11114611A JP27415997A JP27415997A JPH11114611A JP H11114611 A JPH11114611 A JP H11114611A JP 27415997 A JP27415997 A JP 27415997A JP 27415997 A JP27415997 A JP 27415997A JP H11114611 A JPH11114611 A JP H11114611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
injection
rolling mill
partition plate
predetermined value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27415997A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiko Saito
武彦 斎藤
Mitsuo Nihei
充雄 二瓶
Minoru Igari
実 猪狩
Kenjiro Narita
健次郎 成田
Yoshio Takakura
芳生 高倉
Shinichi Kaga
慎一 加賀
Hiroshi Ono
博 尾野
Tsutomu Watanabe
勉 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Nisshin Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Nisshin Steel Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP27415997A priority Critical patent/JPH11114611A/ja
Publication of JPH11114611A publication Critical patent/JPH11114611A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】潤滑剤をロール表面へ付着させるときに、定期
的な交換を行う必要なく冷却剤噴流の飛散による影響を
低減でき、かつ、付着を阻害することなく冷却剤液膜の
影響を低減でき、これらによって潤滑剤の付着効率を向
上する。 【解決手段】作業ロール1,2及び補強ロール3,4
と、作業ロール1,2に冷却剤を噴射する冷却剤噴射ノ
ズル5a,b,6a,bと、補強ロール3,4上に潤滑
剤を噴射する潤滑油噴射ノズル8,9と、潤滑油噴射ノ
ズル8,9より回転方向後方側に設けられロール表面に
所定値以下の押付線圧で微接触する第1の仕切板10,
11と、これら仕切板10,11より回転方向後方側に
設けられロール表面に高圧気体を噴射する気体噴射ノズ
ル12,13と、これらノズル12,13よりもロール
回転方向後方側に設けられ、ロール表面に所定値以下の
押し付け線圧で微接触する第2の仕切板14,15とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機に係わり、
特に、ロール表面に潤滑剤を噴射して潤滑を行う圧延機
及びこの圧延機を用いた圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、板材のクラウン及び形状を制御す
る目的で、圧延材に接する上下の作業ロールのみをクロ
スしたいわゆるロールクロス式の圧延機が知られてい
る。このような圧延機において、各ロール間に負荷が生
じると、作業ロールと補強ロールの回転方向がクロス角
分ずれているため、双方のロールにロール間負荷の30
%にもおよぶスラスト力が生じる。そこで、このスラス
ト力を低減するために、ロール間に潤滑剤(以下適宜、
潤滑油という)を供給し潤滑することが行われている。
このような潤滑を行う圧延機に関する公知技術例として
は、例えば、特開平6−190409号公報がある。こ
の公報に記載のロールクロス式圧延機は、潤滑油供給装
置を設けて潤滑油を補強ロール表面上に噴射するととも
に、潤滑油供給装置のカバーと補強ロール表面とで形成
される閉空間内において補強ロール表面に付着しなかっ
た潤滑油を回収し、潤滑油供給源であるタンクに戻して
循環させ再利用するものである。これにより、潤滑油の
消費量を低減しランニングコストの低減を図ることがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にこの種の圧延機
では、圧延を行うとき、圧延材が加工を受ける際に生じ
る加工熱や圧延材の高温によって作業ロールの表面温度
が上昇する。この作業ロールの過度の温度上昇を防止す
るために、通常、作業ロール表面に冷却剤(例えば水)
を噴射して冷却することでその温度を調節している。こ
のとき、冷却を行った後の冷却剤は圧延機下部へと自然
流下し回収されて再利用するようになっているため、こ
の冷却剤の飛散飛沫や流下流れ等が上述した補強ロール
への潤滑油の付着に少なからず影響を与える。すなわ
ち、ロール冷却剤の飛散によって潤滑油の噴射噴流の向
きが変えられたり拡散させられたりする場合があり、ま
た、ロール冷却剤が補強ロールに流下するとロール表面
に液膜が残存し噴流中の油成分はこの液膜を破ってロー
ル表面の金属面に付着する(=プレートアウト)必要が
ある。したがって、補強ロール表面に潤滑油を効率よく
付着させるためには、このような冷却剤の影響を十分に
低減する必要がある。
【0004】ここで、上記従来の圧延機においては、潤
滑油供給装置のカバーと補強ロール表面とで閉空間を形
成し、この閉空間内で潤滑油の噴射を行うため、上記の
冷却剤の影響を低減できるようになっている。しかしな
がら、カバー内部をシールするシール手段は比較的強い
所定の押圧力で補強ロール表面と接触させシールを行う
構造であり、ロール面との摺動による摩耗でシール性能
が低下していくため定期的に交換しなければならず、メ
ンテナンスの省力化の面で改善の余地がある。また、摩
耗でシール性能が低下していることが判明しても、実際
の操業上は、生産計画や作業性の観点から判明直後に直
ちに交換作業を行うことは困難である。その場合、潤滑
性の維持のために潤滑油の噴射量を増大しなければなら
ず、ランニングコストが増大する。また、例えばエマル
ジョン状態の潤滑油を補強ロール表面に噴射し十分にプ
レートアウトさせるためには、通常3kg/cm2程度
の噴射圧力が必要である。ここで上記したようにシール
性能が低下すると、ロール表面の残存液膜が厚くなるた
め、潤滑油のプレートアウト性の確保のために噴射圧力
をさらに高くする必要がある。しかし、噴射圧力を高く
すると、潤滑油がロール表面に衝突しても潤滑油自体が
飛散し、ロールに付着しない割合が高くなる。したがっ
て、液膜がある程度以上厚くなると、十分な潤滑を確保
するのが困難となる。
【0005】一方、他のタイプとして、作業ロールと圧
延材との潤滑を行って圧延荷重の低減を図ることを目的
に作業ロールに潤滑剤(以下適宜、圧延油という)を噴
射する圧延機も従来から知られている。このような圧延
機のうち、上記した冷却剤の影響に配慮した公知技術と
して、例えば、特開昭61−17302号公報記載の圧
延機がある。この圧延機は、作業ロールの冷却剤塗布部
よりも回転方向前方側に接触型ワイパーを接触させ冷却
剤噴流の飛散の影響を低減して水切りを行い、さらにそ
の前方側に設けた気体噴射ノズルから作業ロール表面に
気体を噴射し残留液膜を低減した後、さらにその前方側
の圧延油噴射ノズルからロール表面に圧延油を噴射し付
着させるものである。
【0006】しかしながら、上記の圧延機にも、以下の
ような課題が存在する。すなわち、水切り手段として接
触型ワイパーを用いており、前述した特開平6−190
409号公報同様、ワイパーは比較的強い押圧力で押圧
されてロール表面に接触させられている。そのため、同
様にロール面との摺動によってこのワイパーに摩耗や亀
裂が生じ、定期的に交換しなければならずメンテナンス
の省力化の面で改善の余地がある。また、気体噴射ノズ
ルから噴射された気体がロール面に衝突した後の流れ挙
動に対する配慮が十分でなく、衝突後の気体流れが圧延
油噴射ノズルから噴射された圧延油のロール面への付着
を阻害する可能性がある。
【0007】本発明の目的は、潤滑剤をロール表面へ付
着させるときに、定期的な交換を行う必要なく冷却剤噴
流の飛散による影響を低減することができ、かつ、付着
を阻害することなく冷却剤液膜の影響を低減することが
でき、これらによって潤滑剤の付着効率を向上すること
ができる圧延機及びこれを用いた圧延方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、上下一対
の作業ロールと、これら作業ロールをそれぞれ支持する
上下一対の補強ロールと、出側及び入側のうち少なくと
も一方側より前記一対の作業ロールに冷却剤を噴射して
これらを冷却する冷却手段と、前記一対の補強ロール又
は前記一対の作業ロール上に潤滑剤を噴射する潤滑剤噴
射手段とを有する圧延機において、前記潤滑剤噴射手段
よりもロール回転方向後方側に、ロール表面に対し所定
値以下の押し付け線圧で微接触するか又は所定値以下の
間隙を介し非接触で対向する第1の仕切板を設け、この
第1の仕切板よりもさらにロール回転方向後方側に、ロ
ール表面に対し高圧気体を噴射する気体噴射手段を設
け、この気体噴射手段よりもさらにロール回転方向後方
側に、ロール表面に対し所定値以下の押し付け線圧で微
接触するか又は所定値以下の間隙を介し非接触で対向す
る第2の仕切板を設ける。これにより、補強ロール又は
作業ロールの回転方向後方側から前方側に向かって、第
2の仕切板、気体噴射手段、第1の仕切板、潤滑剤噴射
手段の順で並ぶことになり、ロールの回転によってロー
ル表面領域はこれらの前をこの順番で通過していくこと
になる。したがって、冷却手段の冷却剤噴射によって冷
却剤の飛沫があるロール表面領域に飛散したとしても、
ロールの回転に伴って、まず、ロール回転方向最後方に
ある第2の仕切板でその飛散飛沫をブロックする。これ
によってロール表面には冷却剤の薄い液膜のみが残存す
ることとなるが、この液膜は、第2の仕切板より回転方
向前方側に設けられた気体噴射手段からの噴射気体で大
部分が吹き飛ばされる。したがって、このように冷却剤
の飛散飛沫がブロックされかつ残存液膜が吹き飛ばされ
た状態で、ロール回転方向最前方にある潤滑剤噴射手段
でロールへの潤滑剤の噴射を行うことができる。なおこ
のとき、気体噴射手段でロール表面に噴射された気体の
一部が衝突後にロール表面に沿って回転方向前方側及び
後方側に回り込むが、前方側への流れは、気体噴射手段
より前方側にある第1の仕切板でブロックされるので、
さらに前方側にある潤滑剤噴射手段の噴射を阻害するの
を防止できる。以上のようにして、潤滑剤噴射時におけ
る冷却剤飛散・液膜による影響を低減し、潤滑剤の付着
効率を向上させることができる。またこのとき、第1の
仕切板及び第2の仕切板は、ロール表面に対し所定値以
下の押し付け線圧で微接触するか又は所定値以下の間隙
を介し非接触で対向している。これにより、比較的強い
押圧力で押圧されてシールを行う従来のように摩耗・亀
裂等による水切り性能の経時劣化が生じないので、定期
的な交換を行う必要がほとんどなくなり、メンテナンス
の省力化を図ることができる。
【0009】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記第1及び第2の仕切板の前記押し付け線圧の所定値
は、0.5kg/cmである。
【0010】(3)上記(1)において、また好ましく
は、前記第1及び第2の仕切板の前記ロール表面までの
間隙の所定値は、1.0mmである。
【0011】(4)上記(1)において、また好ましく
は、前記第1及び第2の仕切板の前記押し付け線圧の所
定値は0.5kg/cmであり、かつ前記第1及び第2
の仕切板の前記ロール表面までの間隙の所定値は1.0
mmである。
【0012】(5)上記(1)において、また好ましく
は、前記気体噴射手段から噴射される高圧気体は、0.
4N/cm以上の噴出力を備えている。
【0013】(6)上記(1)において、また好ましく
は、前記気体噴射手段は、前記高圧気体を噴射圧力1.
0kg/cm2以上で噴射する。
【0014】(7)上記(6)において、さらに好まし
くは、前記気体噴射手段の噴射口と前記ロール表面との
距離は10mm以下である。
【0015】(8)上記(1)において、また好ましく
は、前記気体噴射手段による気体の噴射方向と、該気体
噴射手段の噴射口と前記ロールの軸心線とを結んだ方向
とのなす角度は、30°以下である。
【0016】(9)上記(1)において、また好ましく
は、前記潤滑剤噴射手段よりもロール回転方向前方側
に、ロール表面に対し所定値以下の押し付け線圧で微接
触するか又は所定値以下の間隙を介し非接触で対向する
第3の仕切板を設ける。これにより、潤滑剤噴射手段の
ロール回転方向前方側の比較的近い位置において別の冷
却手段が冷却剤噴射を行っている場合であっても、その
冷却剤による影響を低減できる。
【0017】(10)上記(1)又は(9)において、
好ましくは、前記仕切板は弾性体である。
【0018】(11)また上記目的を達成するために、
本発明は、上下一対の作業ロールと、これら作業ロール
をそれぞれ支持する上下一対の補強ロールとを有する圧
延機の圧延方法において、出側及び入側のうち少なくと
も一方側より前記一対の作業ロールに冷却剤を噴射して
これらを冷却し、前記一対の補強ロール又は前記一対の
作業ロール上に潤滑剤を噴射し、この潤滑剤噴射位置よ
りもロール回転方向後方側で、ロール表面に対し第1の
仕切板を所定値以下の押し付け線圧で微接触させるか又
は所定値以下の間隙を介し非接触で対向させ、前記第1
の仕切板よりもさらにロール回転方向後方側で、ロール
表面に対し高圧気体を噴射し、この気体噴射位置よりも
さらにロール回転方向後方側で、ロール表面に対し第2
の仕切板を所定値以下の押し付け線圧で微接触させるか
又は所定値以下の間隙を介し非接触で対向させる。
【0019】(12)上記(11)において、好ましく
は、ロール表面に対し前記第1及び第2の仕切板を0.
5kg/cm以下の押し付け線圧で微接触させる。
【0020】(13)上記(11)において、また好ま
しくは、ロール表面に対し前記第1及び第2の仕切板を
1.0mm以下の間隙を介し非接触で対向させる。
【0021】(14)上記(11)において、また好ま
しくは、ロール表面に対し前記第1及び第2の仕切板を
0.5kg/cm以下の押し付け線圧で微接触させるか
又は1.0mm以下の間隙を介し非接触で対向させる。
【0022】(15)上記(11)において、また好ま
しくは、前記高圧気体に対し、0.4N/cm以上の噴
出力を与える。
【0023】(16)上記(11)において、また好ま
しくは、前記高圧気体を噴射圧力1.0kg/cm2
上で噴射する。
【0024】(17)上記(16)において、さらに好
ましくは、前記高圧気体を噴射する噴射口と前記ロール
表面との距離を10mm以下とする。
【0025】(18)上記(11)において、また好ま
しくは、前記高圧気体の噴射方向と、該高圧気体を噴射
する噴射口と前記ロールの軸心線とを結んだ方向とのな
す角度を30°以下とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。本実施形態による圧延機の要部
構造を表す配置図を図1に示す。この図1において、本
実施形態による圧延機は、いわゆるロールクロス式の圧
延機であり、圧延材7を圧延する上下一対の作業ロール
1,2と、これら作業ロール1,2を略鉛直方向からそ
れぞれ支持する上下一対の補強ロール3,4と、出側及
び入側より作業ロール1,2に冷却剤をそれぞれ噴射し
てこれらを冷却する冷却手段としての冷却剤噴射ノズル
5a,5b,6a,6bと、補強ロール3,4上に潤滑
剤をそれぞれ噴射する潤滑剤噴射手段としての潤滑油噴
射ノズル8,9と、潤滑油噴射ノズル8,9よりも補強
ロール回転方向後方側(補強ロール3では左回り側、補
強ロール4では右回り側)に設けられ、ロール表面に対
し0.5kg/cm以下の押し付け線圧で微接触する第
1の仕切板10,11と、これら第1の仕切板10,1
1よりもさらに補強ロール回転方向後方側に設けられ、
補強ロール3,4表面に対し高圧気体を噴射する気体噴
射手段としての気体噴射ノズル12,13と、これら気
体噴射ノズル12,13よりもさらに補強ロール回転方
向後方側に設けられ、補強ロール3,4表面に対し0.
5kg/cm以下の押し付け線圧で微接触する第2の仕
切板14,15と、潤滑油噴射ノズル8,9よりも補強
ロール回転方向前方側に設けられ、補強ロール3,4表
面に対し0.5kg/cm以下の押し付け線圧で微接触
する第3の仕切板24,25とを有している。
【0027】作業ロール1,2及び補強ロール3,4
は、ハウジング16によって略水平方向に支えられてい
る。作業ロール1,2は、図示しない構成によってその
ロール軸線が補強ロール3,4の軸線に対して交差する
とともに、上下作業ロール1,2のロール軸線どうしが
互いに交差できるようになっている。このような作業ロ
ール1,2の軸線の関係を概念的に図2及び図3に示
す。図2は、上下作業ロール1,2及び下補強ロール3
の軸線の関係を表した概念的上面図であり、図3は上下
作業ロールの軸線の関係を表した概念的正面図である。
図2では図示矢印方向が通板方向であり、図3では図に
向かって手前から奥方向が通板方向である。なお、この
作業ロール1,2の軸線を交差させる構成は、公知のも
のと同様であり、例えば特開平5−50110号公報
(特願平4−20956号)に詳細に記載されている。
そして、この上下作業ロール1,2の交差角を制御する
ことにより圧延材7の板クラウンを制御しつつ、圧延が
行われるようになっている。図1に戻り、気体噴射ノズ
ル12,13は、補強ロール3,4の軸方向に複数個配
置されており、例えば圧縮空気を噴射するようになって
いる。同様に、潤滑油噴射ノズル8,9も補強ロール
3,4の軸方向に複数個配置されている。さらに冷却剤
噴射ノズル5a,5b,6a,6bも同様に作業ロール
1,2の軸方向に複数個配置されており、例えば冷却水
を噴射するようになっている。これら気体噴射ノズル1
2,13、潤滑油噴射ノズル8,9、及び冷却剤噴射ノ
ズル5a,5b,6a,6bはいずれも、ロールに対す
る相対位置を調整可能な位置調整機構を介しハウジング
16に固定されている。第1の仕切板10,11、第2
の仕切板14,15、及び第3の仕切板24,25は、
いずれも補強ロール3,4の軸方向の全幅に等しい軸方
向長さを備えており、ロールに対する相対位置を調整可
能な位置調整機構を介しハウジング16に固定されてい
る。またこれら仕切板10,11,14,15,24,
25は、ゴム等の弾性体で構成されており、補強ロール
3,4との接触時に仕切板自体が弾性変形し補強ロール
3,4表面へ損傷を与えないようになっている。
【0028】冷却剤噴射ノズル5a,5b,6a,6b
には、冷却水タンク18からポンプ19によって管路2
0を介し冷却水が供給され、これらノズル5a,5b,
6a,6bから噴射された冷却水によって作業ロール
1,2が冷却される。作業ロール1,2を冷却後昇温し
かつスケールや鉄分等を多量に含んだ冷却水は、潤滑油
や図示しない噴射ノズルから噴射された圧延油等と一緒
に圧延機下のパン21に集水され、水処理設備22に送
られ、例えば高分子凝集剤による沈降処理等、公知の水
処理が行われる。処理された水は再び冷却水タンク18
に送られて貯留され、循環使用されるようになってい
る。
【0029】潤滑油噴射ノズル8,9には、作業ロール
1,2と補強ロール3,4とにロール軸方向に作用する
スラスト力を低減するための潤滑油が、ポンプ24によ
って潤滑油タンク23から管路25を介して供給され
る。そしてこれらノズル8,9から噴射され補強ロール
3,4にプレートアウトした潤滑油が補強ロール3,4
の回転によって作業ロール1,2と補強ロール3,4と
の接触位置に運ばれ、これらロール間の潤滑が行われる
ようになっている。なお、潤滑油としては、鉱油をベー
スとした潤滑原油か、もしくはそれと水とを所定割合で
混合したエマルジョン液が用いられる。
【0030】気体噴射ノズル12,13には、コンプレ
ッサー26で加圧された高圧空気が管路28を介し供給
され、これらノズル12,13から噴射された高圧空気
が補強ロール3,4表面の水膜を吹き飛ばし低減するよ
うになっている(詳細な作用は後述)。またこの気体噴
射ノズル12,13の噴出口と補強ロール3,4表面と
の距離は10mm、そのときの噴射圧力は1.0kg/
cm2(ゲージ圧、以下同じ)となっており、さらにノ
ズル12,13からの気体の噴射方向と、ノズル噴射口
と補強ロール3,4の軸心線とを結んだ方向が一致する
(すなわちこれら2つの方向のなす角度が0°)ように
なっている。
【0031】上記構成において、補強ロール3,4の回
転方向後方側から前方側に向かって、第2の仕切板1
4,15、気体噴射ノズル12,13、第1の仕切板1
0,11、潤滑油噴射ノズル8,9、及び第3の仕切板
24,25の順に並ぶこととなり、補強ロール3,4の
ある表面領域に着目した場合、補強ロール3,4の回転
によってその領域はこれらの前をこの順番で通過してい
くことになる。これにより、下補強ロール3側の挙動を
例にとって図4に示すように、冷却剤噴射ノズル5a,
5b,6a,6bからの冷却水噴射による飛沫飛散を第
2の仕切板14,15でブロックし、この後に残存する
水膜の大部分を気体噴射ノズル12,13からの高圧空
気で吹き飛ばし、こうして飛散や水膜が十分低減された
補強ロール3,4表面に対して潤滑油噴射ノズル8,9
から潤滑油の噴射を行い、このときの高圧空気流れによ
る潤滑油噴射への影響は第1の仕切板10で防止する。
これら各動作及び作用について以下順次、説明する。 (1)第2の仕切板による飛散防止作用 この作用を説明するための比較例を図5に示す。但しこ
の比較例は、図4と同様に下補強ロール3側の構造を例
にとって示した場合の比較例である。また、実施形態と
同等の部材には同一の符号を付している。図5におい
て、この比較例は、下補強ロール3まわりにただ単純に
潤滑油噴射ノズル8を設け潤滑油を噴射する構造であ
る。しかしながらこの場合、図示するように、冷却剤噴
射ノズル5aから噴射された作業ロール1の冷却水の飛
散飛沫が、補強ロール3表面上の潤滑油塗布部に飛来す
るため、潤滑油が補強ロール13にほとんど付着しな
い。これに対し、本実施形態においては、図4に示した
ように第2の仕切板14を設けることによりその飛散飛
沫をブロックすることができる。したがって、飛散によ
る影響を低減することができる。
【0032】(2)微接触による摩耗防止作用 本実施形態においては、上記(1)のように第2の仕切
板14で冷却水飛散による影響を低減するが、本願発明
者等は、このときの第2の仕切板14の下補強ロール3
への押し付け線圧による影響を検討するため、実験を行
った。この実験結果を図6に示す。なお図4に示した構
造と同等の部材には同一の符号を付す。この実験では、
図示するように、冷却剤噴射ノズル5aから所定圧力の
冷却水を噴射させ、所定の径の下補強ロール3を所定回
転数で回転させて、さらに下補強ロール3への仕切板1
4の押し付け線圧を0〜2.0kg/cmまで種々変化
させたときの、下補強ロール3表面に残存する水膜量を
仕切板14下方で計測した。なお、計測した水膜量は、
押し付け力を2.0kg/cmにし初期水膜量を最も低
減したときの値を1とした相対値で表す。また横軸には
経過時間をとり、水膜量の経時変化を表すようにした。
【0033】図6において、経過時間が短い初期におい
ては、押し付け線圧が大きいほど水膜量が小さくなって
いる。しかしながら、押し付け線圧が比較的大きな0.
75kg/cm、1.0kg/cm、1.5kg/c
m、及び2.0kg/cmの場合には、30時間が経過
した付近から徐々に残存水膜量が増え始め、その後は時
間の経過ととともに水膜量が急増し、押し付け開始直後
から300時間(=圧延操業を行う際の定期的なメンテ
ナンス周期、詳細には補強ロールの交換周期に相当す
る)経過後には、0.75kg/cmの場合で約2.
4、1.0kg/cmの場合で約3.0、1.5kg/
cm及び2.0kg/cmの場合で約3.1となってい
る。これは、強い押し付け線圧によって仕切板14に摩
耗(特に偏摩耗)・亀裂・損傷等が次第に生じ、これに
よって飛散防止性能(=水切り性能)の経時劣化が生じ
たためである。これに対し、押し付け線圧が0.5kg
/cm以下の場合には、押し付け開始直後から300時
間経過後に至るまで、ほぼ一定の残存水膜量(約1.6
〜1.9)を示し、安定した水切り性能を発揮すること
がわかった。
【0034】本実施形態においては、第2の仕切板14
を下補強ロール3へ押し付け線圧0.5kg/cm以下
で微接触させていることにより、摩耗・亀裂等による水
切り性能の経時劣化が生じず、安定的に冷却水の飛散を
防止できる。
【0035】(3)気体噴射ノズルによる水膜除去作用 上記(1)(2)で冷却水飛散をブロックした後も、補
強ロール3の表面には濡れた状態にある薄い水膜が残存
するが、既述したように、本実施形態においては、この
水膜の大部分を気体噴射ノズル12,13からの高圧空
気で吹き飛ばし除去することができる。
【0036】(a)噴射圧力・噴射距離の好ましい条件 ここで本願発明者等は、このときの噴射圧力及び噴射距
離(=ノズル噴射口と補強ロール3表面との距離)によ
る影響を検討するため、実験を行った。この実験結果を
図7に示す。なお図4に示した構造と同等の部材には同
一の符号を付す。この実験では、図示するように、気体
噴射ノズル12の噴射口から下補強ロール3表面までの
距離が10mmの場合と50mmの場合のそれぞれにつ
いて、噴射圧力を0〜7.0kg/cm2まで変化させ
たときの、下補強ロール3表面に残存する水膜量を仕切
板10下方で計測した。なおこのとき、仕切板10は、
この場合、計測の便宜のために配置したものであり、仕
切板10及び14の押し付け線圧はともに0.5kg/
cm以下となっている。また、ノズル12の後述する噴
射角度はθ=0°となっている。
【0037】図7において、計測した水膜量は上記図6
と同一の相対値で表しており、噴射距離が50mmの場
合は、噴射圧力p=0〜1.0kg/cm2付近までは
水膜量はほぼ1.7であまり変わらないが、pがそれよ
り大きくなると次第に水膜量が減少し、p=3.0kg
/cm2で水膜量が約1.0(最小値)となる。そし
て、これ以降はpを大きくしても水膜量は変わらずほぼ
一定となり、ほぼ一定の水膜除去能力が得られる。一
方、噴射距離が10mmの場合は、噴射圧力pが0より
大きくなると直ちに水膜量が急激に減少し、p=1.0
kg/cm2で水膜量が約1.0(同)となる。そし
て、これ以降はpを大きくしても水膜量は変わらずほぼ
一定の水膜除去能力が得られることがわかる。すなわ
ち、噴射距離が比較的長い場合には噴射時の圧力を比較
的高くしなければ水膜除去能力を確実に得られないが、
噴射距離が比較的短い場合には噴射時の圧力が比較的低
くても水膜除去効果が確実に得られることがわかる。と
ころで、この種の噴流に関する状態量として「噴出力」
が知られている。この噴出力は、ノズルから噴出する噴
流に対しノズルから与えられる力を表すものであるた
め、同一の噴出力であればほぼ同一の水膜除去能力を得
られるはずである。またこの噴出力は、噴射距離が大き
くなるほど小さくなるという相関があり、かつ噴射圧力
が大きくなるほど大きくなるという相関があることが知
られている。したがって、図7に示す実験結果より、噴
射距離10mmかつ噴射圧力p=1.0kg/cm2
場合と、噴射距離50mmかつ噴射圧力p=3.0kg
/cm2の場合とは、ほぼ同一の噴出力であると推定さ
れる。ここで、本願発明者等は、噴射距離50mmかつ
噴射圧力p=3.0kg/cm2の場合には、単位幅当
たり0.4N/cmの噴出力が得られることを確認し
た。これにより、噴射距離10mmかつ噴射圧力p=
1.0kg/cm2の場合にも、噴出力は単位幅当たり
0.4N/cmであることが推定される。以上により、
本願発明者等は、水膜除去効果を確実に得るための条件
として、気体噴射ノズル12から0.4N/cm以上の
噴出力が得られるように圧縮空気を噴射することが好ま
しいと判断した。これはすなわち、噴射距離10mmの
場合には噴射圧力p≧1.0kg/cm2、噴射距離5
0mmの場合には噴射圧力p≧3.0kg/cm2に相
当する。但し、実際の操業上は、噴射圧力pをむやみに
高くするとかえってコスト高を招くため、噴射距離を1
0mm以下にして噴射圧力pを比較的小さくすることが
好ましい。このとき、図7の結果から、噴射距離を10
mmよりさらに短くした場合にはp=1.0kg/cm
2よりさらに小さい噴射圧力で0.4N/cmの噴出力
を得られるであろうことは容易に推測できる(図7の計
測結果中の破線参照)。したがってこの場合も、少なく
ともpを1.0kg/cm2以上とすることで0.4N
/cm以上の噴出力を確保し、水膜除去効果を確実に得
られることがわかる。
【0038】本実施形態においては、噴射距離は10m
mであり、しかも噴射圧力p=1.0kg/cm2であ
る。したがって、噴出力は約0.4N/cmとなり、水
膜除去効果を確実に得ることができる。
【0039】(b)噴射角度の好ましい条件 また本願発明者等は、噴射角度(=ノズル12による高
圧空気の噴射方向と、ノズル噴射口と補強ロール3軸心
線とを結んだ方向とのなす角度)による影響を検討する
ため、上記(a)で説明した構成でノズル12の設置角
度のみを変えて実験を行った。この実験結果を図8に示
す。図4に示した構造と同等の部材には同一の符号を付
している。この実験では、図示するように、噴射角度θ
を−60°〜60°まで種々変化させたときの、下補強
ロール3表面に残存する水膜量を仕切板10下方で計測
した。計測水膜量は上記図7と同一の相対値で表してい
る。図8において、噴射角度θが約−30°以上約30
°以下である場合には、残存水膜量が約1.0(最小
値)となるが、θが30°より大きくなったり、−30
°より小さくなると、水膜量が増加し水膜除去効果が低
下することがわかる。これは、角度がつけばつくほど、
噴流の有している運動量のうち、水膜除去のために有効
に使われる部分が減少するからである。以上の結果よ
り、水膜除去効果を確実に得るためには、噴射角度が−
30°≦θ≦30°、すなわち、ノズル12による高圧
空気の噴射方向と、ノズル噴射口と補強ロール3軸心線
とを結んだ方向とのなす角度が30°以下が好ましいこ
とがわかる。
【0040】本実施形態においては、前述したように、
噴射角度θ=0°である。したがって、水膜除去効果を
確実に得ることができる。
【0041】(4)第1の仕切板による噴射阻害防止作
用 この作用を説明するための比較例を図9に示す。この比
較例も図5と同様、下補強ロール3側の構造を例にとっ
て示した場合の比較例であり、本実施形態と同等の部材
には同一の符号を付している。図9において、この比較
例の構成は、本実施形態の構造(図4参照)から第1の
仕切板10を除いた構造となっている。しかしながらこ
の場合、図示するように、気体噴射ノズル12から噴射
された気体が補強ロール3の表面に衝突した後、気体流
れの一部が補強ロール3の表面に沿って回転方向前方側
・後方側に回り込み、前方側への流れが潤滑油噴射ノズ
ル8から噴射された潤滑油の補強ロール3表面への付着
を阻害するため、潤滑油が補強ロール3にあまり付着し
ない。これに対し、本実施形態においては、図4に示し
たように、第1の仕切板10を設けることにより、補強
ロール3の表面に衝突した後の気体流れが潤滑油付着に
影響を与えないようにブロックし整流することができ
る。したがって、気体噴射による潤滑油付着の阻害を防
止できる。
【0042】なお、上記(1)〜(4)で説明した作用
は、下補強ロール3側の構造を例にとって説明したが、
上補強ロール4側にあっても同様の作用を得られること
はいうまでもない。
【0043】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、冷却水噴射によって冷却水の飛沫がある補強ロール
3,4表面のある領域に飛散したとしても、まず第2の
仕切板14,15で飛散飛沫をブロックし、残存水膜の
大部分を気体噴射ノズル12,13からの高圧空気で吹
き飛ばすので、この飛散飛沫や残存水膜がほとんどない
状態で潤滑油噴射ノズル8,9で補強ロール3,4への
潤滑油の噴射を行うことができる。そしてこのとき、気
体噴射ノズル12,13からの噴射気体の衝突後の回り
込みが第1の仕切板10,11でブロックされるので、
潤滑油噴射ノズル8,9の噴射を阻害するのを防止でき
る。以上のようにして、潤滑油噴射時における冷却剤飛
散・水膜による影響を低減し、潤滑油の付着効率を向上
させることができる。
【0044】またこのとき、第2の仕切板14,15
は、補強ロール3,4表面に対し0.5kg/cm以下
の押し付け線圧で微接触しているので、比較的強い押圧
力で押圧されてシールを行う場合のように偏摩耗・亀裂
等による水切り性能の経時劣化が生じず、定期的な交換
を行う必要がほとんどない。よって、メンテナンスの省
力化を図ることができる。ここで、比較的強い所定の押
圧力でシール手段を補強ロール表面と接触させてシール
を行う従来構造では、ロール面との摺動による摩耗でシ
ール性能が低下することとなり、しかもそのシール性能
低下が判明しても、実際の操業上直ちに交換作業を行う
ことはできず、補強ロール3,4表面の残存水膜が厚く
なっていた。これに対して本実施形態の第2の仕切板1
4,15は水切り性能の経時劣化が生じないので、残存
水膜量を減らすことができる。このことを図10に示
す。
【0045】図10は、従来構造に対応する場合として
上記(2)の押し付け線圧を2.0kg/cmとした場
合を例にとり、そのときの残存水膜量を図8と同一の相
対値で表した場合における本実施形態の残存水膜量を示
したものである。図示のように、従来構造では水膜量が
約3.2であるのに対し、本実施形態では約1.0とな
っており、約1/3程度に低減されていることがわか
る。
【0046】さらに、上記したように第2の仕切板1
4,15の水切り性能の経時劣化が生じないことによ
り、潤滑油噴射ノズル8,9からの潤滑油噴射量を増加
させる必要がなく、噴射量をほぼ一定に維持しても安定
した潤滑状態(すなわちスラスト力の低減状態)が得ら
れる。またさらに、プレートアウト性確保のために必要
な噴射圧力を例えば3kg/cm2から0.6kg/c
2に低減しても従来と同等ののスラスト力低減効果を
維持できるので、潤滑油の回収・循環による再利用を行
わなくても潤滑油消費量を低減することができる。この
ことを図11に示す。
【0047】図11は、従来構造に対応する場合として
上記同様押し付け線圧を2.0kg/cmとした場合を
例にとり、そのときの潤滑油消費量を100とした場合
における本実施形態の潤滑油消費量を示したものであ
る。図示のように、本実施形態では潤滑油消費量は約7
5にとどまり、25%程度の低減が可能となっている。
これにより、以下のような効果がある。すなわち、特開
平6−190409号公報のように、潤滑油を回収し循
環供給を行うことによって潤滑油消費量を低減する場
合、潤滑油の中にスケールかすや潤滑油の腐敗物等が混
入する可能性があり、潤滑油供給装置のノズル穴の詰ま
りや潤滑油供給装置のカバー内の潤滑油排出通路等の詰
まりを完全に防止するのは困難である。潤滑用ノズル穴
が詰まった場合には潤滑油の供給不足が生じ、また潤滑
油排出通路が詰まればカバー内部に供給した潤滑油が溜
まり、潤滑用ノズルから新たに供給される潤滑油のロー
ル表面へのプレートアウトを妨げる要因となる。その場
合、作業ロール1,2及び補強ロール3,4間の摩擦が
上昇し、圧延荷重の20%から30%近くにもなるスラ
スト力を許容値以下に抑制するのが困難となる可能性が
ある。これに対して、本実施形態においては、潤滑油の
回収・循環を行うことなく、潤滑油消費量を低減し、ラ
ンニングコストを低減できる。またスラスト力を常に許
容値以下に確実に抑制することができる。
【0048】なお、上記実施形態においては、第2の仕
切板14,15を補強ロール3,4表面に対し0.5k
g/cm以下の押し付け線圧で微接触させたが、これに
限られず、補強ロール3,4の表面に対し所定値以下の
間隙を介して非接触で対向させてもよい。この変形例を
図12を用いて説明する。本願発明者等は、図6と同
様、第2の仕切板14を補強ロール3に非接触で対向さ
せるときの間隙の影響を検討するため、実験を行った。
図12はこの実験結果を示したものである。なお図4に
示した構造と同等の部材には同一の符号を付す。この実
験では、図示するように、冷却剤噴射ノズル5aから所
定圧力の冷却水を噴射させ、所定の径の下補強ロール3
を所定回転数で回転させて、さらに仕切板14と下補強
ロール3表面との間隙gを0〜3.0mmまで種々変化
させたときの、下補強ロール3表面に残存する水膜量を
仕切板14下方で計測した。なお、計測した水膜量は、
図6と同一の相対値で表している。図12において、間
隙g=0.0は図6における0.0kg/cmの場合に
相当し、残存水膜量は約1.7である。そして、g≦
1.0mmの範囲では、残存水膜量にほとんど差異はな
くすべて1.7〜2の範囲におさまっている。しかし、
g=1.0mmを越えると徐々に残存水膜量が増して水
切り性能が低下し、g=2.0〜3.0mmでは水膜量
は約3.1に達していることがわかる。したがって、第
2の仕切板14,15を補強ロール3,4表面に対し
1.0mm以下の間隙を介して非接触で対向させれば、
上記実施形態と同様の効果を得られる。
【0049】また、上記実施形態においては、図1に示
すように、下補強ロール3に係わる第1〜第3の仕切板
10,14,24、潤滑油噴射ノズル8、及び気体噴射
ノズル12はすべて下補強ロール3の入側に設けられて
おり、逆に上補強ロール4に係わる第1〜第3の仕切板
11,15,25、潤滑油噴射ノズル9、及び気体噴射
ノズル13はすべて上補強ロール3の出側に設けられて
いたが、これに限られず、入側と出側とを逆にしてもよ
い。この場合の変形例を図13に示す。本実施形態と同
等の部材には同一の符号を付す。図13において、前述
した構成の入側と出側が逆になっており、下補強ロール
3に係わる第1〜第3の仕切板10,14,24、潤滑
油噴射ノズル8、及び気体噴射ノズル12はすべて下補
強ロール3の出側に設けられている。この場合、ロール
回転方向における相対位置関係は図1と同一のままであ
り、結果としてこれらの上下関係が逆となり、上から順
に、仕切板24、潤滑油噴射ノズル8、仕切板10、気
体噴射ノズル12、仕切板14となっている。同様に、
上補強ロール4に係わる第1〜第3の仕切板11,1
5,25、潤滑油噴射ノズル9、及び気体噴射ノズル1
3はすべて上補強ロール3の入側に設けられ、上から順
に、仕切板25、潤滑油噴射ノズル9、仕切板11、気
体噴射ノズル13、仕切板15となっている。このよう
な変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を得
る。またこれに加え、下補強ロール3に係わる第3の仕
切板24は、ロール回転方向前方側の比較的近い位置に
ある冷却剤噴射ノズル5bから噴射される冷却水の飛散
飛沫が、潤滑油噴射ノズル8からの潤滑油噴射に影響を
与えるのを防止するという効果もある。
【0050】また、上記実施形態においては、圧延機の
ロール回転方向が可逆式であるかどうかについて特に言
及しなかったが、可逆式圧延機である場合には、本発明
をさらに応用し、以下のような変形も可能である。すな
わち、図1において、第3の仕切板24,25のロール
回転方向前方側に、管路28に接続されて高圧空気を噴
射する逆回転用気体噴射ノズルをさらに設け、さらにそ
のロール回転方向前方側に、第2の仕切板と同様の第4
の仕切板を設け、ロールの回転方向が逆向きになる時
に、気体噴射ノズル12,13からの気体噴射を、逆回
転用気体噴射ノズルからの気体噴射に切り替える。この
ようにすることにより、いずれの回転方向に対しても同
様の効果を得ることができる。
【0051】また、上記実施形態においては、1つの補
強ロールについて、第1〜第3の仕切板、潤滑油噴射ノ
ズル、及び気体噴射ノズルを、入側若しくは出側のいず
れか一方にのみ設けたが、これに限られず、入側と出側
との両方に設けてもよい。
【0052】さらに、上記実施形態においては、冷却剤
噴射ノズルは、入側及び出側の両方に設けられていた
が、これに限られず、いずれか一方でもよい。
【0053】また、上記実施形態においては、第1及び
第2の仕切板10,11,14,15に加え、第3の仕
切板24,25を設けたが、これに限られない。すなわ
ち、本発明の目的である潤滑剤付着時における冷却剤噴
流の飛散・水膜の影響の低減という観点においては、第
3の仕切板24,25を省略し、第1及び第2の仕切板
10,11,14,15のみを設ければ足りる。
【0054】さらに、上記実施形態においては、潤滑剤
噴射手段として設けた潤滑油噴射ノズル8,9から補強
ロール3,4と作業ロール1,2との間を潤滑する潤滑
油を噴射し、これに対して第1〜第3の仕切板10,1
1,14,15,24,25及び気体噴射ノズル12,
13を設けたが、これに限られない。すなわち、潤滑剤
噴射手段として、作業ロール1,2と圧延材7との間を
潤滑するいわゆる圧延油を補強ロール3,4に噴射する
圧延油噴射ノズルを設け、これに対して同様の第1〜第
3の仕切板及び気体噴射ノズルを設けてもよい。この場
合も、同様の効果を得る。またこの場合には、補強ロー
ル3,4に圧延油を噴射する構造にも限られず、既述し
た特開昭61−17302号公報記載の圧延機のよう
に、作業ロール1,2に圧延油を噴射する構造に適用し
てもよい。これらの場合も、同様の効果を得る。
【0055】また、上記実施形態においては、いわゆる
ロールクロス式の圧延機の場合を例にとって説明した
が、これに限られず、非クロス式の圧延機、すなわち、
作業ロール1,2及び補強ロール3,4の軸線がともに
圧延材7のパスラインに直角方向となるように配置され
た圧延機に適用してもよい。さらにオフセット式の圧延
機に適用してもよい。これらの場合も、同様の効果を得
る。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、潤滑剤噴射時における
冷却剤飛散・液膜による影響を低減し、潤滑剤の付着効
率を向上させることができる。またこのとき、比較的強
い押圧力で押圧されてシールを行う従来のように摩耗・
亀裂等による水切り性能の経時劣化が生じないので、定
期的な交換を行う必要がほとんどなくなり、メンテナン
スの省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による圧延機の要部構造を
表す配置図である。
【図2】上下作業ロール及び下補強ロールの軸線の関係
を表した概念的上面図である。
【図3】上下作業ロールの軸線の関係を表した概念的正
面図である。
【図4】図1の要部における冷却水の挙動を示す図であ
る。
【図5】第2の仕切板による飛散防止作用を説明するた
めの比較例を示す図である。
【図6】第2の仕切板の下補強ロールへの押し付け線圧
による影響を検討するための実験結果を示す図である。
【図7】噴射圧力及び噴射距離による影響を検討するた
めの実験結果を示す図である。
【図8】噴射角度による影響を検討するための実験結果
を示す図である。
【図9】第1の仕切板による噴射阻害防止作用を説明す
るための比較例を示す図である。
【図10】実施形態による残存水膜量低減効果を表す図
である。
【図11】実施形態による潤滑油消費量低減効果を表す
図である。
【図12】第2の仕切板を補強ロールの表面に対し非接
触で対向させる変形例を表す図である。
【図13】入側と出側とを逆にした場合の変形例を表す
図である。
【符号の説明】
1,2 作業ロール 3,4 補強ロール 5a,b 冷却剤噴射ノズル(冷却手段) 6a,b 冷却剤噴射ノズル(冷却手段) 7 圧延材 8,9 潤滑油噴射ノズル(潤滑剤噴射手段) 10,11 第1の仕切板 12,13 気体噴射ノズル(気体噴射手段) 14,15 第2の仕切板 24,25 第3の仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F26B 5/00 F26B 5/00 (72)発明者 猪狩 実 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 成田 健次郎 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 高倉 芳生 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 加賀 慎一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 尾野 博 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉製鉄所内 (72)発明者 渡辺 勉 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉製鉄所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下一対の作業ロールと、これら作業ロー
    ルをそれぞれ支持する上下一対の補強ロールと、出側及
    び入側のうち少なくとも一方側より前記一対の作業ロー
    ルに冷却剤を噴射してこれらを冷却する冷却手段と、前
    記一対の補強ロール又は前記一対の作業ロール上に潤滑
    剤を噴射する潤滑剤噴射手段とを有する圧延機におい
    て、 前記潤滑剤噴射手段よりもロール回転方向後方側に、ロ
    ール表面に対し所定値以下の押し付け線圧で微接触する
    か又は所定値以下の間隙を介し非接触で対向する第1の
    仕切板を設け、 この第1の仕切板よりもさらにロール回転方向後方側
    に、ロール表面に対し高圧気体を噴射する気体噴射手段
    を設け、 この気体噴射手段よりもさらにロール回転方向後方側
    に、ロール表面に対し所定値以下の押し付け線圧で微接
    触するか又は所定値以下の間隙を介し非接触で対向する
    第2の仕切板を設けたことを特徴とする圧延機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の圧延機において、前記第1
    及び第2の仕切板の前記押し付け線圧の所定値は、0.
    5kg/cmであることを特徴とする圧延機。
  3. 【請求項3】請求項1記載の圧延機において、前記第1
    及び第2の仕切板の前記ロール表面までの間隙の所定値
    は、1.0mmであることを特徴とする圧延機。
  4. 【請求項4】請求項1記載の圧延機において、前記第1
    及び第2の仕切板の前記押し付け線圧の所定値は0.5
    kg/cmであり、かつ前記第1及び第2の仕切板の前
    記ロール表面までの間隙の所定値は1.0mmであるこ
    とを特徴とする圧延機。
  5. 【請求項5】請求項1記載の圧延機において、前記気体
    噴射手段から噴射される高圧気体は、0.4N/cm以
    上の噴出力を備えていることを特徴とする圧延機。
  6. 【請求項6】請求項1記載の圧延機において、前記気体
    噴射手段は、前記高圧気体を噴射圧力1.0kg/cm
    2以上で噴射することを特徴とする圧延機。
  7. 【請求項7】請求項6記載の圧延機において、前記気体
    噴射手段の噴射口と前記ロール表面との距離は10mm
    以下であることを特徴とする圧延機。
  8. 【請求項8】請求項1記載の圧延機において、前記気体
    噴射手段による気体の噴射方向と、該気体噴射手段の噴
    射口と前記ロールの軸心線とを結んだ方向とのなす角度
    は、30°以下であることを特徴とする圧延機。
  9. 【請求項9】請求項1記載の圧延機において、前記潤滑
    剤噴射手段よりもロール回転方向前方側に、ロール表面
    に対し所定値以下の押し付け線圧で微接触するか又は所
    定値以下の間隙を介し非接触で対向する第3の仕切板を
    設けたことを特徴とする圧延機。
  10. 【請求項10】請求項1又は9記載の圧延機において、
    前記仕切板は弾性体であることを特徴とする圧延機。
  11. 【請求項11】上下一対の作業ロールと、これら作業ロ
    ールをそれぞれ支持する上下一対の補強ロールとを有す
    る圧延機の圧延方法において、 出側及び入側のうち少なくとも一方側より前記一対の作
    業ロールに冷却剤を噴射してこれらを冷却すること、 前記一対の補強ロール又は前記一対の作業ロール上に潤
    滑剤を噴射すること、 この潤滑剤噴射位置よりもロール回転方向後方側で、ロ
    ール表面に対し第1の仕切板を所定値以下の押し付け線
    圧で微接触させるか又は所定値以下の間隙を介し非接触
    で対向させること、 前記第1の仕切板よりもさらにロール回転方向後方側
    で、ロール表面に対し高圧気体を噴射すること、 この気体噴射位置よりもさらにロール回転方向後方側
    で、ロール表面に対し第2の仕切板を所定値以下の押し
    付け線圧で微接触させるか又は所定値以下の間隙を介し
    非接触で対向させることを特徴とする圧延方法。
  12. 【請求項12】請求項11記載の圧延方法において、ロ
    ール表面に対し前記第1及び第2の仕切板を0.5kg
    /cm以下の押し付け線圧で微接触させることを特徴と
    する圧延方法。
  13. 【請求項13】請求項11記載の圧延方法において、ロ
    ール表面に対し前記第1及び第2の仕切板を1.0mm
    以下の間隙を介し非接触で対向させることを特徴とする
    圧延方法。
  14. 【請求項14】請求項11記載の圧延方法において、ロ
    ール表面に対し前記第1及び第2の仕切板を0.5kg
    /cm以下の押し付け線圧で微接触させるか又は1.0
    mm以下の間隙を介し非接触で対向させることを特徴と
    する圧延方法。
  15. 【請求項15】請求項11記載の圧延方法において、前
    記高圧気体に対し、0.4N/cm以上の噴出力を与え
    ることを特徴とする圧延方法。
  16. 【請求項16】請求項11記載の圧延方法において、前
    記高圧気体を噴射圧力1.0kg/cm2以上で噴射す
    ることを特徴とする圧延方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載の圧延方法において、前
    記高圧気体を噴射する噴射口と前記ロール表面との距離
    を10mm以下とすることを特徴とする圧延方法。
  18. 【請求項18】請求項11記載の圧延方法において、前
    記高圧気体の噴射方向と、該高圧気体を噴射する噴射口
    と前記ロールの軸心線とを結んだ方向とのなす角度を3
    0°以下とすることを特徴とする圧延方法。
JP27415997A 1997-10-07 1997-10-07 圧延機及び圧延方法 Withdrawn JPH11114611A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27415997A JPH11114611A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 圧延機及び圧延方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27415997A JPH11114611A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 圧延機及び圧延方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11114611A true JPH11114611A (ja) 1999-04-27

Family

ID=17537865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27415997A Withdrawn JPH11114611A (ja) 1997-10-07 1997-10-07 圧延機及び圧延方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11114611A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006105737A (ja) * 2004-10-04 2006-04-20 Yokohama Rubber Co Ltd:The 車両の速度測定装置
CN103272846A (zh) * 2013-06-05 2013-09-04 浙江兆隆合金股份有限公司 轧制系统的冷却方法以及轧制系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006105737A (ja) * 2004-10-04 2006-04-20 Yokohama Rubber Co Ltd:The 車両の速度測定装置
JP4639739B2 (ja) * 2004-10-04 2011-02-23 横浜ゴム株式会社 車両の速度測定装置
CN103272846A (zh) * 2013-06-05 2013-09-04 浙江兆隆合金股份有限公司 轧制系统的冷却方法以及轧制系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101804834B1 (ko) 압연 롤의 세정 장치 및 세정 방법
JP5131135B2 (ja) 潤滑剤供給設備および圧延機並びに潤滑剤供給方法および圧延方法
UA79935C2 (en) Method and device for cooling and/or lubricating rolling stand and rolled strip, method of control of cooling and/or lubricating
US6006574A (en) Apparatus and method for cooling the work rolls of a roll stand at an exit side thereof
JPH11114611A (ja) 圧延機及び圧延方法
JP4505231B2 (ja) 冷間圧延における潤滑油供給方法
KR100940704B1 (ko) 열간압연기의 유압연 장치
JP3315906B2 (ja) 熱間圧延設備及び熱間圧延機の潤滑方法
JP4254044B2 (ja) 高温被冷却板の水切り方法及び装置
JP2003285114A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延方法および調質圧延装置
JPH11129002A (ja) 熱間仕上圧延方法
JPH11290903A (ja) 熱間圧延方法
JPS632212Y2 (ja)
JP2910604B2 (ja) ステンレス鋼帯の調質圧延方法
JPH10166012A (ja) 圧延機および圧延方法
JP2002178011A (ja) 鋼板の熱間潤滑圧延方法およびその装置
KR101008043B1 (ko) 과산세 방지가 가능한 산세 장치
JP2002316202A (ja) 板圧延用潤滑装置および潤滑剤噴射ノズル
JP3514019B2 (ja) 圧延機の水切り装置
JP3858807B2 (ja) 冷間タンデム圧延機
JPH10175005A (ja) 圧延機の水切り装置
JP4706113B2 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延方法およびその調質圧延設備
JP3903816B2 (ja) 熱間圧延における幅圧下方法
JPH0890018A (ja) 圧延ロールに対するクーラント噴射方法
JP2656629B2 (ja) ステンレス鋼熱間圧延用潤滑剤の供給装置及び該装置におけるノズル詰り防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041207