JPH11129002A - 熱間仕上圧延方法 - Google Patents

熱間仕上圧延方法

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JPH11129002A
JPH11129002A JP29740397A JP29740397A JPH11129002A JP H11129002 A JPH11129002 A JP H11129002A JP 29740397 A JP29740397 A JP 29740397A JP 29740397 A JP29740397 A JP 29740397A JP H11129002 A JPH11129002 A JP H11129002A
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JP
Japan
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roll
rolling
coolant
finish rolling
strip
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JP29740397A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Seki
春彦 関
Toshiki Hiruta
敏樹 蛭田
Masanori Kitahama
正法 北浜
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストリップクーラントを使用した場合でも、
安定した潤滑効果が得られ、ロールの面荒れを生じるこ
とのない熱間仕上圧延方法を提供する。 【構成】 連続鋳造スラブを、加熱し、粗圧延の後、タ
ンデム仕上圧延機により熱間仕上げ圧延するに当たり、
仕上圧延機の少なくとも1つのスタンドでは、ロールバ
イト入側ロールクーラントを停止し、ロールバイト入側
でスクレーパーによる水切りを行ない、水切りしたロー
ル面に圧延油をスプレーし、さらに前記スタンドの上流
で、ストリップクーラントによる鋼板の冷却を行うとと
もに、該ストリップクーラントの鋼板への衝突位置の下
流側に、ストリップクーラント流量の7〜15%の流量の
カウンタースプレーを施しながら圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板の熱間仕上圧
延に際して、スタンド間における鋼板を効果的に冷却す
るとともに、圧延荷重の低減とロール面荒れの防止を実
現する熱間仕上圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼材の熱間圧延を行う場合には、通常、
図2のように、ロールバイト入側および出側に配置した
ロールクーラントにより、ワークロール(以下、単にロ
ールと略記)を冷却するとともに、ロールバイト入側か
ら圧延油供給スプレーにより、ロールバイト直近のロー
ル面に圧延油(潤滑剤)を噴射している。ここに、冷却
を行う目的は、熱間圧延時のロールが高温の鋼材と接触
して温度が高くなり過ぎた場合に、ロールの表層部が塑
性流動を生じてロール面荒れが起こるのを防止するため
である。また、ロールの潤滑は圧延荷重を低減させ、ロ
ール面荒れを抑制するために行う。
【0003】ところで、一般に、高速度鋼などを素材と
したロールを過度に冷却すると、却ってヒートクラック
によるロール面荒れを生じるという現象を招いていた。
かかる熱間圧延用ロールで起こる肌荒れを防止するため
の技術として、特開平7−116714号公報の提案が
ある。この方法は、ロール冷却水ノズルから水を噴射し
て、高速度鋼製の熱間圧延用ワークロールの肌荒れを防
止する方法であって、特にロール接触弧出口を原点とし
てロール回転方向に80〜120 °の位置に、ロール出側の
水切り装置を設けるものである。しかし、上記公報に開
示の技術では、ロール冷却水をロールバイト出側から離
れた位置で冷却を開始するので、ロール全体の温度が上
昇しやすくロールクラウンが大きくなったり、入側のロ
ールクーラントを噴射するときにはゴム製のワイパーで
水切りを行なっても冷却水が洩れることがあり、潤滑に
よる十分な荷重低減が得られないという問題があった。
【0004】ロールの潤滑噴射面にロール冷却水が存在
すると、噴射された油分がロール面に十分に到達するこ
とができなくなり、潤滑不良が生じて、圧延荷重の低減
が不十分となり、電力原単位がが増大したり、ロール面
荒れが生じたりする。
【0005】このような潤滑不良を防止する方法が、特
開昭62−104608号公報に提案されている。この
方法は、圧延ロール入側でロールの表面に付着したロー
ルクーラントをワイピングした後に、ロール表面の付着
した残りを強制的に蒸発させて、潤滑油がロール面に付
着しやすくして高潤滑を得るものである。しかし、この
方法を実施するためには、Cガスの燃焼などによる水分
の蒸発除去装置を各スタンドに設ける必要があり、設備
の設置のみでなく、そのメンテナンス性に難点があり、
実用化し難いという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、圧延した材料に
は、最近ますます、高品質の機械的特性が求められるよ
うになってきており、圧延操業において、ロールの面荒
れを防止しながら、低摩擦かつ低温域で安定した圧延を
行うことが要求されるようになってきた。このような要
求に応える方法として、高濃度の圧延油を使用する方法
が考えられるが、油原単位の悪化を招く。また、高品質
圧延材を製造するためには、鋼板の冷却水(ストリップ
クーラント)の使用により、鋼板の温度制御を行うこと
が有効である。しかし、このとき特定スタンドで高潤滑
圧延を行なう場合、ストリップクーラントを使用すると
潤滑性が得られないので、高潤滑圧延時にはストリップ
クーラントの使用を制限しなければならず、仕上圧延機
出側の温度制御ひいては所望の材質の確保が難しくなる
という問題があった。
【0007】そこで、本発明は、従来技術が抱えていた
上記問題を解決することにあり、ストリップクーラント
を使用した場合でも、安定した潤滑効果が得られ、ロー
ルの面荒れを生じることのない熱間仕上圧延方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続鋳造した
スラブを、加熱炉で加熱し、粗圧延したのち、タンデム
仕上圧延機により熱間仕上圧延するに当たり、仕上圧延
機の少なくとも1つのスタンドでは、ロールバイト入側
ロールクーラントを停止し、ロールバイト入側でスクレ
ーパーによる水切りを行ない、水切りしたロール面に圧
延油をスプレーし、さらに前記スタンドの上流で、スト
リップクーラントによる鋼板の冷却を行うとともに、鋼
板に沿って前記スタンド側に向けて流れるストリップク
ーラントの液流がロールバイトへ達するのを防止するた
めに、ストリップクーラントの鋼板への衝突位置の下流
側に、ストリップクーラント流量の7〜15%の流量のカ
ウンタースプレーを施しながら圧延することを特長とす
る熱間仕上圧延方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本願発明を仕上圧延機の第2スタ
ンド(F2スタンド)に適用した場合について、図1に
よりその要点を説明する。第1スタンド(F1スタン
ド)で圧延された鋼板は、引き続きF2スタンド以降の
スタンドで順次圧延される。ここで、F1スタンドで圧
延された鋼板2は、F2スタンドで、入側ではロールク
ーラントを用いず、スクレーパーで水切りし、この面に
圧延油供給スプレー7により潤滑油を付着させた、ロー
ル1にて圧延される。さらに、F2スタンドの上流のF
1スタンドとの間で、ストリップクーラント(鋼板冷却
用の冷却水)8により鋼板を冷却するとともに、その水
が鋼板に沿って下流のタンドF2スタンドのロールバイ
ト近傍に達しないように、鋼板への衝突位置の下流側に
カウンタースプレー9を使用するのである。
【0010】以下に、上記発明を着想する根拠となった
実験事実について説明する。熱間圧延における潤滑性を
高めるためには、単純に圧延油の濃度を上げることが考
えられる。しかし、従来の圧延方法においては、圧延油
の濃度をある値以上に上げても、荷重低減効果やロール
の面荒れの程度にはさほど影響を与えなかった。発明者
らは、このような結果がもたらされる原因を追求するた
め、圧延油のロールへの付着量を支配する要因を、実験
室規模の模擬実験によって調査した。
【0011】実験条件は次のとおりである。まず、垂直
にした鋼板に冷却水を2秒間噴射した後、0.5 〜3.0 %
のエステル系の圧延油を1秒間噴射するという、操作を
2回繰り返した。この実験を2回行い、そのうちの1つ
は、冷却水噴射後その都度ゴムのワイパで水を拭き取り
圧延油を噴射する条件、他の1つは、冷却水噴射後の水
を拭き取らないで圧延油を噴射するという条件で行い、
鋼板上に残った圧延油分の残存量を拭き取り計測、比較
することによって、ワイパーの効果を調べた。
【0012】図3は、圧延油の濃度とロール面への圧延
油付着量の関係について示したものである。図3より、
ロール面への圧延油の付着量は、冷却水を拭き取った場
合には、圧延油の濃度に依存し、濃度が高いほど付着量
が大きくなることが明らかになった。これに対し、冷却
水を拭き取らなかった場合には、ロール面への圧延油付
着量が少なく、圧延油の濃度を上昇させても付着量は増
加しないことが明らかになった。以上の実験から、ロー
ル面への圧延油の付着量は、潤滑剤を噴射する面に水が
存在すると著しく低下し、冷却水の存在が潤滑性を阻害
している可能性が大きいことがわかった。
【0013】発明者らは、さらにこの現象を確認するた
めに、図2に示す圧延油のスプレー方法(ロールバイト
出側ロール冷却水は常時使用)で、ロールバイト入側ク
ーラントの有無、ロールバイト入側のスクレーパーの有
無を表1に示す条件で組合せ実験室規模での圧延実験を
行なった。併せて、圧延油の濃度がロールの潤滑効果お
よびロール面への影響を調査した。なお、ロールは直径
70mmのハイスロールを用い、圧延材には幅20mm、厚さ2.
0mm の低炭素鋼を用いた。また、加熱温度は1100℃、圧
下率は50%、圧延速度は50mpm とした。
【0014】圧延終了後、ロール面の油分を脱脂綿で拭
き取って付着量を測定するとともに、ロール面の状態を
調査し、荷重の減少率も調査した。荷重の減少率は、圧
延油を1コイル内でスプレーを停止したときの荷重に対
し、圧延油を供給したとき減少割合とした。得られた結
果を表1に併せて示す。表1から、荷重のロール面への
圧延油の付着量が小さい条件4〜9の条件では、荷重減
少率は小さく、また、ロール面の荒れも発生しやすいこ
とが明らかになった。一方、ロール面への圧延油の付着
量が多い条件1〜3では、圧延荷重の減少率も大きく、
ロール面も良好であった。
【0015】以上の結果から、高潤滑圧延及びロール面
荒れ防止には、圧延油を十分に付着させ、荷重を減少す
る方法が有効であり、入側ロール冷却水を停止して、ス
クレーパーによる水切りを行なって、ロール面に圧延油
を供給することが必要であることが明らかになった。な
お、圧延油の付着量、荷重低減およびロール面荒れ防止
の効果は、圧延油の種類や圧延材など使用方法により影
響を受けると考えられる。よって、ここに示した圧延油
濃度は一例であり、圧延油種、使用条件によって異な
る。
【0016】
【表1】
【0017】前述したように、熱間圧延において、鋼板
の仕上圧延機出側温度(FDT)を所定の温度範囲に制
御するため、通常は、各スタンド間のストリップクーラ
ントの使用数を調整している。しかし、当該スタンドと
前スタンド間でストリップクーラントを使用すると、当
該スタンドにおける潤滑効果が十分に得られないという
問題がある。この原因は、使用した冷却水の一部が鋼板
の表面に付着して、圧延中のロールバイトまで達し、潤
滑性を妨げるためと考えられる。
【0018】これに関し、発明者らは、表2に示す条件
で、ストリップクーラントの使用条件、カウンタースプ
レーの流量が圧延の潤滑性へ及ぼす影響を調査するため
の実験を行った。実験に使用した圧延機は、図4に示し
た単スタンドの4段圧延機であり、ワークロールには直
径が300mm のハイスロール、バックアップロールには直
径が450mm のロールを用いた。圧延材として、幅200mm
、厚さ20mmの低炭素鋼を用い、加熱温度は1100℃、圧
下率は40%、圧延速度は20mpm とした。ロール冷却はロ
ールバイトの入側では行わず、出側のみで行ない、クー
ラント流量は2000l/min/m とした。また、スクレーパー
は常に使用、圧延材の先端がロールに噛み込んでから圧
延油を噴射した。圧延油の濃度は、2.0 %とした。スト
リップクーラントは、圧延機の3m 前で板幅×200mm の
範囲に噴射し、カウンタースプレーはストリップクーラ
ントの下流側500mm の位置から上流側へ向けて噴射し
た。
【0019】以下、圧延手順について説明する。圧延す
る鋼板は加熱後、圧延機の4m手前において、ローラー
テーブルで搬送し、ストリップクーラント噴射後圧延し
た。圧延終了後、下流2mの位置で圧延後の鋼板の温度
を測定した。荷重の減少量は、圧延油を1コイル内で停
止したときの荷重に対し、圧延油を供給したとき減少割
合とする。実験結果を表2および図5に示す。
【0020】
【表2】
【0021】表2において、条件1では、鋼板冷却を行
なっておらず、鋼板温度は850 ℃と条件2〜条件5より
も高い。その上、ロール冷却はロールバイト出側のみで
あるため、潤滑に対する水の影響は小さく荷重減少率は
25%と大きく、圧延後のロール面も良好であった。条件
2〜条件5では、ストリップクーラントを使用している
ため出側鋼板温度が820 ℃と低くなっている。このなか
で、カウンタースプレーを使っていない条件2とカウン
タースプレーの流量12 l/min/mと少ない条件3では、荷
重減少率がそれぞれ、5%、10%と小さく、ロール面の
状態も不良であった。しかし、カウンタースプレーの流
量が14 l/min/m, 30 l/min/mの条件4、条件5ではいず
れも、25%の荷重減少率が得られており、ロール面の性
状は良好であった。また、条件6は、条件5に対しカウ
ンタースプレーの流量が多いがその効果は条件5と変わ
らなかった。
【0022】また、表2より、カウンタースプレーの流
量がストリップクーラントの7〜15%(流量で14〜30 l
/min/m) の条件4, 条件5の場合には、鋼板の温度は冷
却なしの場合に比べ30℃低下でき、また、荷重減少率も
25%と良好な結果が得られた。しかし、カウンタースプ
レーの流量が6%(流量で12 l/min/m) の場合 (条件
3) には、鋼板についた水がロールバイト近傍まで流れ
込んだため十分な潤滑性を得ることはできなかった。こ
れとは逆に、カウンタースプレーの流量が16%(流量で
32 l/min/m) の場合には、カウンタースプレーのために
ストリップクーラントの水が十分鋼板に当らず鋼板の温
度低下が25℃と小さくなった。図6は、荷重減少率とカ
ウンタースプレーのストリップクーラントに占める割合
を示すもので、カウンタースプレーの流量がストリップ
クーラントの6%までは、ストリップクーラントを使用
した状態で、荷重減少率は10%程度しか得られていない
が、7%以上の流量になると荷重減少率が25%と良好な
潤滑性が得られた。
【0023】以上の実験より十分な潤滑性を得て、同時
にストリップクーラントの冷却能を十分発揮させるため
には、ストリップクーラントの流量の7〜15%の流量の
カウンタースプレーをストリップクーラントとともに用
いることが有効であることが明らかになった。また、こ
れらの条件ではロール面も良好な状態に保つことができ
ることが明らかになった。
【0024】従来より、熱間圧延におけるロールの荒れ
は、圧延中に、鋼板からの入熱とロール冷却水による冷
却によりロール表層が熱膨張、収縮の繰り返しをうける
ことによってクラックが進展し、圧延およびバックアッ
プロールとの転動により剪断力が作用し表層がロール面
から脱落することが知られている。また、ロール面が高
温になるとその硬度が低下することがしられており、ロ
ール表面の温度変動は小さい方が、また、ロール温度も
低いほうが好ましいとされている。
【0025】以上の知見を考慮して、圧延中には潤滑性
を得るために入側ロールクーラントを停止しても、鋼板
がロール間にない場合には、十分ロールを冷却すること
が好ましく、そして、圧延中には入側クーラントは停止
するが、その他ロールクーラントは常に使用することが
好ましい。
【0026】
【実施例】図7の熱間圧延設備を用いて、表3の条件で
圧延する際に、仕上第2スタンド(F2)を図1に示す
冷却、潤滑により、表4に示す種々の条件で圧延実験し
た。実験に用いた鋼種は、C:0.05%、Cr:0.01%、N
i:0.01%、Fe:99%の低炭素鋼であり、このスラブを1
150℃で2時間均熱して、熱間圧延し、2.0mm 厚の鋼帯
に仕上げた。ロール冷却水は、入側上下で3000l/min/m
、出側上下で20000l/min/mである。上下のストリップ
クーラントの水量は、1000l/min/m 、カウンタースプレ
ーは60〜160l/min/mとした。
【0027】クーラントの条件としては、潤滑剤がロー
ルバイトへ十分作用するように、圧延中には入側のロー
ルクーラントを停止し、出側クーラントのみを使用、ロ
ール面に付着した冷却水を十分拭き取るためスクレーパ
ーを使用した。従来条件では、安定した高潤滑を実現す
るため、入側のロールクーラントとともに、ストリップ
クーラントの使用を制限した。実験結果を表4に示す。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】表4から、比較例1は、発明例1と同様
に、入側のロール冷却を使用していないため、十分な潤
滑性を得ることができて、荷重減少率、ロール面の状態
ともに良好な結果が得られている。しかし、ストリップ
クーラントの条件が発明例1と異なっていることに起因
して、FDTが30℃高くなったので、材質制御の上で高
FDTが許容されない場合には、採用することができな
い。
【0031】比較例2は、発明例1と同様に、ストリッ
プクーラント、カウンタースプレーを使用しているが、
カウンタースプレーの流量が60l/min/m と発明例の流量
より少なくなっている。このため、FDT温度は発明例
と同じになっているものの、鋼板面の水切りが十分でな
く圧延の潤滑性に影響を及ぼし、荷重減少率、圧延後の
ロール面で良好な結果が得られていない。
【0032】比較例3は、カウンタースプレーの流量が
160l/min/mであり、良好な荷重減少率が得られている
が、カウンタースプレーが過度になったためストリップ
クーラントの冷却水の一部が十分に鋼板に当らず、FD
Tが825 ℃となり、発明例1、発明例2に比べて高くな
って、鋼板の冷却を妨げる結果となった。
【0033】これらの比較例に対して、発明例はいずれ
も、FDTが820 ℃に維持され、荷重減少率、圧延後の
ロール面とも良好であり、十分な潤滑性を発揮した。な
お、上記実施例で用いた圧延油の条件は40℃で200cStの
エステル系の圧延油を0.5 %の濃度で使用したが、濃度
は油種やその他の使用条件により適宜変更できる。ま
た、炭素鋼のみならずステンレス鋼などにも同様に適用
できる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、ストリップクーラント
を使用した場合でも、安定した潤滑状態が得られる。こ
のため、熱延鋼板を圧延する際のロール面を常に良好な
状態に維持でき、荷重を低減することが可能になるとと
もに、圧延機出側の鋼板の温度制御も容易にできるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンデム圧延機の第2スタンドに本発明を適用
した説明図である。
【図2】従来のロールの冷却、潤滑方法を示す図であ
る。
【図3】圧延油の供給条件と付着量の関係を示す図であ
る。
【図4】実験に用いた、ロール潤滑と鋼板の冷却方法を
示す図である。
【図5】圧延機出側鋼板温度とカウンタースプレー流量
の関係を示す図である。
【図6】仕上圧延の荷重減少率とカウンタースプレー流
量の関係を示す図である。
【図7】熱間圧延のラインを示す図である。
【符号の説明】
1 ワークロール 2 鋼板 3 入側ロールクラント 4 出側ロールクラント 5 スクレーパー 6 出側ワイパー 7 圧延油供給スプレー 8 ストリップクーラント 9 カウンタースプレー 10 温度計 11 加熱炉 12 スケールブレーカ 13 粗圧延機 14 仕上圧延機 15 ランアウトテーブル 16 ダウンコイラー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造したスラブを、加熱し、粗圧延
    したのち、タンデム仕上圧延機により熱間仕上圧延する
    に当たり、仕上圧延機の少なくとも1つのスタンドで
    は、ロールバイト入側ロールクーラントを停止し、ロー
    ルバイト入側でスクレーパーによる水切りを行ない、水
    切りしたロール面に圧延油をスプレーし、さらに前記ス
    タンドの上流で、ストリップクーラントによる鋼板の冷
    却を行うとともに、該ストリップクーラントの鋼板への
    衝突位置の下流側に、ストリップクーラント流量の7〜
    15%の流量のカウンタースプレーを施しながら圧延する
    ことを特長とする熱間仕上圧延方法。
JP29740397A 1997-10-29 1997-10-29 熱間仕上圧延方法 Pending JPH11129002A (ja)

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