JPH11114080A - 使い捨てマスク - Google Patents
使い捨てマスクInfo
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- Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)
Abstract
埃などの集塵能力に優れ、かつ息苦しさや会話の不自由
さを感じさせない程度の通気性を有する使い捨てマスク
を提供する。 【解決手段】 潜在捲縮性複合繊維を含有したウェブの
各繊維同士を三次元的交絡させた後、熱処理を施して立
体捲縮を発現させることにより、マスク部の縦方向の伸
度が横方向の伸度より大きく100%以上であり、かつ
20%伸長時の縦方向の伸長回復率が60%以上である
フィット性に優れた使い捨てマスクを得る。
Description
てフィット感があり、塵や埃などの防塵能力に優れ、か
つ息苦しさや会話の不自由さを感じさせない程度の通気
性を有する使い捨てマスクに関する。
を有するカップ状成形体からなるマスク部とその両側に
ゴム紐からなる耳掛け部を具備したマスク、あるいはス
パンボンド法や高圧水流交絡法によって得られた1枚の
不織布のみでマスク部および耳掛け部を形成したマスク
や特開平7−275384号公報のようにマスク本体が
相対的に低収縮性シート材料からなり、耳掛け部が相対
的に高収縮性シート材料からなるマスクが提案されてい
る。特に後者は容積が小さく嵩張らず、安価であること
から、食品工場や病院などに広く利用されている。さら
に、使い捨てマスク等に有用な伸縮性不織布としては、
特開平3−213556号公報の潜在捲縮性複合繊維と
潜在捲縮を有しない前記繊維の繊度の1/2以下の細繊
度からなる繊維とからなる伸縮性不織布が記載されてい
る。
い捨てマスクには以下の問題点がある。スパンボンド法
や高圧水流交絡法によって得られた不織布は、不織布自
身に伸縮性が無いため、顔にマスク部が十分にフィット
せず、ずれ落ちたり、あるいは会話をするときにがさが
さしたり、ちくちくしたりして肌触り性が悪い。さら
に、伸長回復性にも劣り、繰り返し使用することができ
ない。また、特開平7−275384号公報においても
同様にマスク部のフィット性は不十分である。
おける伸縮性不織布を使い捨てマスクとして用いた場
合、細繊度の繊維を使用しているため顔に対する肌触り
性は改良されるが、マスクの伸長回復率が大きすぎた
り、あるいは縦方向に比べ横方向の伸度が大きくなると
鼻や耳に対し圧迫感が生じ使用者に不快感を与える。
感があり長時間着用しても痛みや圧迫感を生じず、塵や
埃などの防塵能力に優れ、かつ息苦しさを感じさせない
程度の通気性を有する使い捨てマスクが未だ得られてい
ないのが実情である。本発明はかかる実情を鑑みてなさ
れたものであり、顔に対しフィット感があるマスク部、
および耳掛け部を具備する使い捨てマスクを提供するこ
とを目的とする。
は、通気性を有するマスク部、およびマスク部の両側に
配設される耳掛け部が不織布で形成されるマスクにおい
て、マスク部の縦方向の伸度が横方向の伸度より大きく
100%以上であり、かつ20%伸長時の縦方向の伸長
回復率が60%以上であることを特徴とするものであ
る。かかる不織布を採用することにより、顔の鼻や口に
対してフィット感があり、長時間着用しても痛みや圧迫
感を生じないマスクが得られる。
気度が100〜400cc/cm2/secであることが望まし
い。かかる不織布を採用することにより、塵や埃などの
防塵能力に優れ、かつ息苦しさや会話の不自由さを感じ
させないマスクが得られる。
布は、立体捲縮を発現した潜在捲縮性複合繊維を含有し
ており、かつ各繊維同士が三次元的交絡されていること
が望ましい。かかる構成により、伸縮性および肌触り性
に富む不織布が容易に得られる。
合繊維は、不織布中に少なくとも50重量%含有するこ
とが望ましい。かかる含有量とすることにより、顔にフ
ィット感のあるマスクが得られ、不織布の伸長回復率も
容易に調整することが可能となる。
および耳掛け部が1枚の不織布から形成されていること
が望ましい。かかる構成により、耳掛け部にも伸縮性が
付与され、1枚の不織布から容易にマスクが得られる。
以下、本発明の内容を具体的に説明する。
性を有するマスク部、およびマスク部の両側に配設され
る耳掛け部が不織布で形成されるマスクにおいて、マス
ク部の縦方向の伸度が横方向の伸度より大きく100%
以上であり、かつ20%伸長時の縦方向の伸長回復率が
60%以上であることを特徴とするものである。マスク
部の縦方向および横方向とは、図1に示すとおり両側に
耳掛け部が配設される方向を横方向とし、その垂直方向
を縦方向としたものである。本発明の使い捨てマスクの
第1の特徴は、マスク部の縦方向の伸度が横方向の伸度
より大きいことである。横方向の伸度が縦方向より大き
いと顔の鼻や口の凹凸を吸収できず、圧迫感が生じて好
ましくない。
以上であること好ましい。より好ましくは、150〜3
00%である。縦方向の伸度が100%未満であると、
顔の鼻や口の凹凸に対するフィット感が得られないばか
りでなく、会話をする際に抵抗感を感じ、好ましくな
い。一方、横方向の伸度は50〜200%であることが
好ましい。横方向の伸度が50%未満であると顔の鼻や
口の凹凸を吸収できず、圧迫感が生じ、200%を超え
るとマスク部のドレープ性が大きく(コシが弱く)なる
ので好ましくない。
20%伸長時の縦方向の伸長回復率が60%以上である
ことである。より好ましくは70〜90%である。伸長
回復率が60%未満であると、装着時に耳掛け部を耳に
掛け、マスク部を顔にあてた時に不織布が伸びきってし
まい、適度なフィット感が得られないばかりでなく、使
用中顔の動きによりずれ落ちたりして好ましくない。
が40%以上であることが好ましい。より好ましくは5
0〜80%である。横方向の伸長回復率が40%未満で
あると、適度なフィット感が得られないだけでなく、マ
スク部および耳掛け部を1枚の不織布から形成させた場
合、不織布が伸びきってしまい、使用中にずれ落ちたり
して好ましくない。
る不織布に用いられる繊維としては、伸縮性を持つ繊維
であれば特に限定はされない。例えばポリウレタンやポ
リエーテルエステル等からなるエラストマー繊維や潜在
捲縮性複合繊維などが挙げられるが、好ましくは伸縮性
と嵩高性を両立する点で、加熱により1インチあたり2
5個以上の立体捲縮を発現するような潜在捲縮性複合繊
維を使用するとよい。25個未満では、不織布全体に十
分な伸縮性が得られないからである。好ましくは、30
〜60個である。潜在捲縮性複合繊維は熱収縮率の異な
る2成分をサイドバイサイド型、あるいは偏心鞘芯型に
接合させて繊維としたものであり、例えばポリエチレン
テレフタレート/共重合ポリエステルなどからなるポリ
エステル系複合繊維、あるいはポリプロピレン/エチレ
ン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン/エチレン−
ブテン1−プロピレン共重合体などからなるポリオレフ
ィン系複合繊維等が好ましく、中でもポリエステル系複
合繊維が耐熱性、耐へたり性などから最も好ましい。
量%以上含まれていることが好ましい。より好ましく
は、70重量%以上である。50重量%未満では、不織
布における伸度、伸長回復率が不十分となるからであ
る。これらの繊維が50重量%以上含まれていれば、不
織布中にその他の繊維を混合することができる。混合す
る繊維は特に限定されず、レーヨン等の再生繊維、アセ
テート等の半合成繊維、ナイロン6、ナイロン66等の
ポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維等
から任意に1あるいは2以上選択して使用することがで
きる。また、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレ
ン、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリプロピレン/
エチレン−プロピレン共重合体等の組合せからなる熱接
着性複合繊維や分割型複合繊維などを混合してもよい。
特にマスク着用時の息などから発生するムレを抑制する
場合は、レーヨン繊維などの親水性繊維を混合するとよ
く、マスクの毛羽立ちの抑制する場合は、熱接着性複合
繊維を混合するとよい。
るパラレルウェブやクロスウェブ等に高圧水流処理また
はニードルパンチ処理を施した短繊維不織布や連続フィ
ラメントからなる長繊維不織布、あるいはメルトブロー
不織布等いずれであってもよいが、高圧水流処理または
ニードルパンチ処理を施した不織布が、各繊維同士が三
次元的交絡され、通気性、触感、フィット感等で優れて
いるので好ましい。特に目付が100g/m2以下の不織布
を得ようとする場合は、高圧水流処理がより好ましい。
る方法で行えばよく、その条件は最終的に得ようとする
不織布の目付、通気性、あるいは伸度、伸長回復率など
に応じて設定すればよい。例えば目付30〜60g/m2の
不織布を得ようとする場合は、孔径0.05〜0.5mm
のオリフィスが0.3〜1.5mmの間隔で設けられたノ
ズルから、水圧10〜100kg/cm2の柱状水流をウェブ
の表裏面側からそれぞれ1〜4回ずつ噴射するとよい。
除去するために乾燥させる。そして潜在捲縮性複合繊維
を使用する場合は、乾燥後または乾燥と同時に熱処理を
施し、立体捲縮を発現させることができる。熱処理は、
潜在捲縮性複合繊維が立体捲縮発現の開始する温度以
上、潜在捲縮性複合繊維を形成する樹脂の高融点成分側
の融点より低い温度で風合いが硬くならない程度で処理
される。また熱接着性複合繊維を混合した場合において
も乾燥後または乾燥と同時に熱接着させることができ
る。
g/m2が好ましい。より好ましくは、40〜100g/m2で
ある。目付が30g/m2未満であると、空間が目立つよう
になるだけでなく、塵や埃などの防塵能力に劣り、12
0g/m2を超えると通気性が損なわれるので好ましくな
い。
0〜400cc/cm2/secであることが好ましい。より好ま
しくは150〜350cc/cm2/secである。通気度が10
0cc/cm2/sec未満であると息苦しさを感じ、400cc/c
m2/secを超えると塵や埃などの防塵能力に劣り好ましく
ない。
について説明する。得られた上記不織布は、構成する繊
維の配向により伸度、伸長回復率が異なる。一般的に繊
維は、不織布の製造工程における流れ方向(以下、MD
方向という)に配向する傾向にあり、得られる不織布は
MD方向の伸度が小さく、MD方向と直交する方向(以
下、CD方向という)の伸度が大きくなる。したがって
本発明のマスク部を得るには、不織布のCD方向がマス
ク部の縦方向に、MD方向がマスク部の横方向になるよ
うに裁断するとよい。
を配設して本発明の使い捨てマスクを得る。耳掛け部
は、ゴム紐、伸縮性のあるフィラメント、あるいは不織
布などいずれであってもよいが、特にマスク部および耳
掛け部が1枚の不織布から形成させたものが最も好まし
い。これは1枚の不織布を所定の大きさに裁断し、耳に
当たる部分をくり抜いて耳掛け部を形成させることによ
り容易に得られる。
に説明する。なおマスク部の厚み、引張強力、伸度、2
0%伸長時の伸長回復率、および通気度はそれぞれ下記
の方法で測定した。
S GAUGE モデル CR-60A (株)大栄科学精器製作所製)
を用い、不織布に3g/cm2 の荷重を加えた状態で測定し
た。
6に準じ、幅5cm×長さ15cmの試料をつかみ間隔10
cmでつかみ、定速伸長型引張試験機(商品名:テンシロ
ンオリエンテック(株)製)を用いて引張速度10cm/
分で伸長し、切断時の荷重値および伸長率をそれぞれ引
張強力、伸度とした。
L 1096に準じ、上記の引張強力、伸度と同条件
で、試料の20%に相当する一定伸びL(mm)まで引き伸
ばし、次いで同じ速度で除重する。再び同じ速度で一定
伸びまで引き伸ばし、記録した荷重−伸び曲線から残留
伸びL1(mm) を測り、{(L−L1)×100}/L に
より伸長回復率を求めた。
JIS L 1096に準じて測定した。
れたり、鼻、口、耳に痛みを感じない。 △・・・鼻、口、耳に痛みは感じないが、長時間使用す
るとずれてくる。 ×・・・顔にフィットするが、鼻、口、耳に痛みを感じ
る。
ト/共重合ポリエステルの組合せからなる繊度2デニー
ル、繊維長51mmのポリエステル系潜在捲縮性複合繊維
(東洋紡績(株)製)をセミランダムカードで開繊し、
目付約40g/m2のウェブを作製した。次いで、このウェ
ブに水圧30kg/cm2の高圧柱状水流を表裏両面にそれぞ
れ2回噴射し、各繊維同士を三次元的交絡させ、乾燥を
施し水分除去後、175℃の熱風加工機で約1分間収縮
させ、潜在捲縮性複合繊維の立体捲縮を発現させて、伸
縮性を有する目付67g/m2の不織布を得た。
スク部の縦方向に、MD方向がマスク部の横方向になる
ように裁断され、耳に当たる部分をくり抜いて耳掛け部
を形成させ、マスクとなした。
熱風加工温度を180℃とした以外は、実施例1と同様
の方法でマスクを作製した。不織布の目付は90g/m2で
あった。
潜在捲縮性複合繊維を80重量%と、繊度1.5デニー
ル、繊維長40mmのレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン
(株)製)を20重量%混合した以外は、実施例1と同
様の方法でマスクを作製した。不織布の目付は65g/m2
であった。
部の縦方向に、CD方向がマスク部の横方向になるよう
に裁断した以外は、実施例1と同様のマスクを作製し
た。
トからなる繊度1.5デニール、繊維長51mmの潜在捲
縮性を有しないポリエステル系繊維(帝人(株)製)を
パラレルカードで開繊し、目付約65g/m2のクロスレイ
ウェブを作製した。次いで、このウェブに水圧30kg/c
m2の高圧柱状水流を表裏両面にそれぞれ2回噴射し、各
繊維同士を三次元的交絡させ、乾燥を施し水分除去して
目付65g/m2の不織布を得た。得られた不織布を実施例
1と同様の方法で裁断し、マスクとなした。
40g/m2のスパンボンド不織布(旭化成工業(株)製)
を実施例1と同様の方法で裁断し、マスクを作製した。
付50g/m2のメルトブロー不織布(東燃タピルス(株)
製)を実施例1と同様の方法で裁断し、マスクを作製し
た。実施例1、2および比較例1〜4の諸性能を表1に
示す。
トし、長時間使用してもずれたり、鼻、口、耳に痛みを
感じることはなかった。また、息苦しさも感じることは
なかった。比較例1〜3は、マスク部の伸びが小さく、
着用が困難であり、着用後も顔の一部に隙間が生じた
り、耳が引っ張られ、痛みを感じるものであった。ま
た、実施例2においては、長時間使用しても息などで蒸
れることはなかった。
縦方向の伸度が横方向の伸度より大きく、かつ伸長回復
性に富むので、マスクの装着時に適度な伸長を有し、装
着性に優れている。また装着後伸長されたマスク部が適
度に回復し、鼻、口、顎にかけての顔の中心線の激しい
凹凸に適度にフィットし、長時間着用しても痛みや圧迫
感が生じない。さらに、伸長回復が残留しているので、
繰り返し使用することができる。通気度を調整すること
により、塵や埃などの防塵能力に優れ、かつ息苦しさや
会話の不自由さを感じないものとなる。また、マスク部
と耳掛け部を1枚の不織布から形成させると、耳掛け部
にも適度な伸度と伸長回復性が得られ、耳への食い込み
感等が解消される。
Claims (5)
- 【請求項1】 通気性を有する不織布からなるマスク
部、およびマスク部の両側に配設される耳掛け部で形成
されるマスクにおいて、マスク部の縦方向の伸度が横方
向の伸度より大きく100%以上であり、かつ20%伸
長時の縦方向の伸長回復率が60%以上であることを特
徴とする使い捨てマスク。 - 【請求項2】 マスク部の通気度が100〜400cc/c
m2/secであることを特徴とする請求項1記載の使い捨て
マスク。 - 【請求項3】 不織布が立体捲縮を発現した潜在捲縮性
複合繊維を含有しており、かつ各繊維同士が三次元的交
絡されていることを特徴とする請求項1または2記載の
使い捨てマスク。 - 【請求項4】 潜在捲縮性複合繊維が、不織布中に少な
くとも50重量%含有することを特徴とする請求項1〜
3のいずれか記載の使い捨てマスク。 - 【請求項5】 マスク部および耳掛け部が1枚の不織布
から形成されていることを特徴とする請求項1〜4のい
ずれか記載の使い捨てマスク。
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JP29640497A JP4251677B2 (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 使い捨てマスク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11114080A true JPH11114080A (ja) | 1999-04-27 |
JP4251677B2 JP4251677B2 (ja) | 2009-04-08 |
Family
ID=17833117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29640497A Expired - Fee Related JP4251677B2 (ja) | 1997-10-13 | 1997-10-13 | 使い捨てマスク |
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JP (1) | JP4251677B2 (ja) |
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