JPH11112142A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JPH11112142A
JPH11112142A JP26828597A JP26828597A JPH11112142A JP H11112142 A JPH11112142 A JP H11112142A JP 26828597 A JP26828597 A JP 26828597A JP 26828597 A JP26828597 A JP 26828597A JP H11112142 A JPH11112142 A JP H11112142A
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JP
Japan
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wiring
ground
signal
insulating layer
line
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JP26828597A
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English (en)
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Shigeo Tanahashi
成夫 棚橋
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0213Electrical arrangements not otherwise provided for
    • H05K1/0237High frequency adaptations
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0296Conductive pattern lay-out details not covered by sub groups H05K1/02 - H05K1/0295
    • H05K1/0298Multilayer circuits

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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 格子状のグランド配線を有する多層配線基板
において、信号配線の特性インピーダンスを均一にしつ
つ信号配線を高密度に配設する。 【解決手段】 グランド配線G1が格子状に配設された
絶縁層I1と、一方の格子子方向に信号配線S1が配設
された絶縁層I2と、グランド配線G2がグランド配線
G1と略同形状の格子状に配設された絶縁層I3と、他
方の格子子方向に信号配線S2が配設された絶縁層I4
と、グランド配線G3がグランド配線G1と略同形状の
格子状に配設された絶縁層I5とが順次積層されて成
り、信号配線S1の線幅がグランド配線G1・G2の線
幅以下、信号配線S2の線幅がグランド配線G2・G3
の線幅以下であり、かつ、信号配線S1と信号配線S2
とが絶縁層I3・I4とグランド配線G2をグランド配
線G2と絶縁されて貫通する貫通導体Tを介して接続さ
れている多層配線基板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子回路基板等に使
用される多層配線基板に関し、より詳しくは多層配線基
板における電気配線用導電層の構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路素子等の半導体素
子が搭載されて電子回路基板等に使用される多層配線基
板においては、電気配線用導電層の形成にあたって、ア
ルミナ等のセラミックスから成る絶縁層とタングステン
等の高融点金属から成る電気配線用導電層とを交互に積
層して多層配線基板を形成していた。
【0003】従来の多層配線基板においては、電気配線
用導電層のうち信号配線は通常はストリップ線路構造と
されており、信号配線として形成された線路導体層の上
下に絶縁層を介していわゆるベタパターン形状のグラン
ド(接地)層が形成された構造とされていた。
【0004】また、多層配線基板に搭載される半導体素
子への電源供給を安定させるため、多層配線基板内に形
成されたベタパターン形状のグランド層と電源配線とし
ての導電層とを絶縁層を介して交互に積層することによ
り、グランド層と電源配線用の導電層との間に容量を形
成することが行なわれていた。
【0005】また、多層配線基板が取り扱う電気信号の
高速化に伴い、比誘電率が10程度であるアルミナセラミ
ックスに代えて比誘電率が3.5 〜5と比較的小さいポリ
イミド樹脂やエポキシ樹脂を絶縁層として形成し、この
絶縁層上に蒸着法やスパッタリング法等の気相成長法に
よる薄膜形成技術を用いて銅(Cu)からなる電気配線
用導電層を形成し、フォトリソグラフィ法により微細な
配線パターンを形成して、この絶縁層と導電層とを多層
化することにより高密度・高機能でかつ半導体素子の高
速動作が可能となる多層配線基板を得ることも行なわれ
ていた。
【0006】さらに、このポリイミド樹脂やエポキシ樹
脂により絶縁層が形成された多層配線基板においては、
多層プロセスにおける樹脂のキュア工程において、下層
にある樹脂中に存在する未反応成分および樹脂が吸着し
た水分の蒸発により、樹脂上に形成されたソリッドプレ
ーンにおいて前記未反応成分や水分が外気中に放散する
経路が断たれるためソリッドプレーンが膨れるという問
題点があることから、グランド層がメッシュ(格子)状
に形成され、従来のセラミックス絶縁層を用いた多層配
線基板にて形成していたベタパターン形状のグランド導
体層と電源配線用導電層との積層による容量の形成が困
難であるため、半導体素子への電源供給の安定化のため
に、多層配線基板上にチップコンデンサを搭載すること
が行なわれていた。
【0007】しかしながら、従来のポリイミド樹脂やエ
ポキシ樹脂の絶縁層を用いて多層化する場合、グランド
層がメッシュ状に形成されているため、そのグランド層
に上下から絶縁層を介して挟まれた信号配線用の導電層
はメッシュ状のグランド層を形成する金属層が形成され
ている部分と金属層の欠損している部分とに対向して配
線されることとなり、信号配線の特性インピーダンスは
その信号配線とグランド層との位置関係により変化して
しまうこととなっていた。
【0008】このため上記従来の多層配線基板では、半
導体素子のさらなる高速化に伴って電気信号の高速化が
進められる中で、信号配線を通過する高速の電気信号は
異なった特性インピーダンスを持つ信号配線を伝播する
こととなるために信号の一部が反射されてしまい、入力
された電気信号が正しく出力側に伝送されず電子回路や
半導体素子の誤動作を起こしてしまうという問題点があ
った。
【0009】また、多層配線基板上に実装された半導体
素子への電源供給において、電源供給の安定化のための
チップコンデンサから半導体素子までの配線のインダク
タンスおよび供給線路の長さのため、半導体素子への電
源供給として必要な電力を高速に伝送することができな
いという問題点もあった。
【0010】そこで、上記従来の多層配線基板の欠点を
解消するために、例えば特開平9−18156 号公報ならび
に米国アーカンソ大学の研究発表"Modeling and Experi
mental Verification of the Interconnected Mesh Pow
er System (IMPS) MCM Topology" IEEE TRANSACTION ON
COMPONENTS, PACKAGING, AND MANUFACTURING TECHNOLO
GY - PART B. VOL.20, NO.1, FEBRUARY 1997, p42-49に
おいて、多層プリント配線板において電源配線部とグラ
ンド配線部と信号配線部とを同一層内に形成し、電源配
線部とグランド配線部に挟まれる位置に信号配線部を配
置することによりコプレーナ線路構造を形成し、さらに
このコプレーナ線路をねじれの位置に多層化することに
より多層回路基板を形成し、メッシュ状グランド構造の
問題点である信号配線部の特性インピーダンスの不均一
化を解消することが提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
素子から多数の信号配線を取り出す場合、上記のコプレ
ーナ線路構造による多層配線基板においては各層で電源
配線部とグランド配線部と信号配線部とが同一層内に配
置されることとなるため、ストリップ線路構造を基本と
した多層配線基板においては信号配線部のみが同一層内
に配置されるのに比べて、約1/3の配線密度しか得ら
れず、配線の高密度化の要求に応えられないという問題
点があった。
【0012】特に近年では半導体素子の高性能化に伴
い、半導体素子の信号配線は100 本を超える本数を必要
としているため、上記のコプレーナ線路構造の多層配線
基板では多数の信号配線を効率よく半導体素子と接続す
ることが一層困難となっているという問題点もあった。
【0013】本発明は上記問題点に鑑み案出されたもの
であり、信号配線の特性インピーダンスを均一にして高
速の信号を伝播する際に特性インピーダンスの不均一性
から生ずる反射によるノイズの発生を防止するとともに
半導体素子の誤動作を防止することができ、しかも多数
の信号配線を効率よく半導体素子と接続することができ
る多層配線基板を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の多層配線
基板は、上面に第1のグランド配線が格子状に配設され
た第1の絶縁層と、上面に第1の信号配線が前記第1の
グランド配線の一方の格子子方向の配線に重なるように
配設された第2の絶縁層と、上面に第2のグランド配線
が前記第1のグランド配線と重なる略同形状の格子状に
配設された第3の絶縁層と、上面に第2の信号配線が前
記第1のグランド配線の他方の格子子方向の配線に重な
るように配設された第4の絶縁層と、上面に第3のグラ
ンド配線が前記第1のグランド配線と重なる略同形状の
格子状に配設された第5の絶縁層とが順次積層されて成
る多層配線基板であって、前記第1の信号配線の線幅が
前記第1および第2のグランド配線の線幅以下であると
ともに前記第2の信号配線の線幅が前記第2および第3
のグランド配線の線幅以下であり、かつ、前記第1の信
号配線と前記第2の信号配線とが、前記第3および第4
の絶縁層ならびに前記第2のグランド配線をこの第2の
グランド配線と絶縁されて貫通する貫通導体を介して接
続されていることを特徴とするものである。
【0015】また本発明の第2の多層配線基板は、上面
に第1のグランド配線が格子状に配設された第1の絶縁
層と、上面に第1の信号配線が前記第1のグランド配線
の一方の格子子方向の配線に重なるように配設された第
2の絶縁層と、上面に第2の信号配線が前記第1のグラ
ンド配線の他方の格子子方向の配線に重なるように配設
された第3の絶縁層と、上面に第2のグランド配線が前
記第1のグランド配線と重なる略同形状の格子状に配設
された第4の絶縁層とが順次積層されて成る多層配線基
板であって、前記第1および第2の信号配線の線幅が前
記第1および第2のグランド配線の線幅以下であり、か
つ、前記第1の信号配線と前記第2の信号配線とが前記
第3の絶縁層を貫通する貫通導体を介して接続されてい
ることを特徴とするものである。
【0016】また、本発明の第3の多層配線基板は、上
面に第1のグランド配線が格子状に配設された第1の絶
縁層と、上面に第1の信号配線が前記第1のグランド配
線の一方の格子子方向の配線に重なるように配設された
第2の絶縁層と、上面に電源配線が前記第1のグランド
配線と重なる略同形状の格子状に配設された第3の絶縁
層と、上面に第2の信号配線が前記第1のグランド配線
の他方の格子子方向の配線に重なるように配設された第
4の絶縁層と、上面に第2のグランド配線が前記第1の
グランド配線と重なる略同形状の格子状に配設された第
5の絶縁層とが順次積層されて成る多層配線基板であっ
て、前記第1の信号配線の線幅が前記第1のグランド配
線および前記電源配線の線幅以下であるとともに前記第
2の信号配線の線幅が前記電源配線および前記第2のグ
ランド配線の線幅以下であり、かつ、前記第1の信号配
線と前記第2の信号配線とが、前記第3および第4の絶
縁層ならびに前記電源配線をこの電源配線と絶縁されて
貫通する貫通導体を介して接続されていることを特徴と
するものである。
【0017】さらに、本発明の多層配線基板は、上記第
1〜第3の各構成の多層配線基板において、格子状に配
設された前記第1乃至第3のグランド配線および前記電
源配線の各格子の開口面積率が5〜80%であることを特
徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施例に基づき詳細に説明する。図1および図2は本発明
の第1の多層配線基板の実施の形態の例を示す平面図お
よび断面図であり、積層したグランド配線・信号配線の
位置関係を分かりやすくするために第1および第2の信
号配線ならびに第2のグランド配線を透視した状態の平
面図と各配線の接続状態を表わす断面図(ただし単一の
断面ではない)とを示している。
【0019】これらの図において、I1〜I5はそれぞ
れ第1〜第5の絶縁層であり、これらは上下に順次積層
されている。G1は第1の絶縁層I1の上面に格子状に
配設された第1のグランド配線、G2は第3の絶縁層I
3の上面に第1のグランド配線G1と略同形状の格子状
に配設された第2のグランド配線、G3は第5の絶縁層
I5の上面に第1のグランド配線G1と略同形状の格子
状に配設された第3のグランド配線である。
【0020】なお、第3のグランド配線G3が配設され
た第5の絶縁層I5の上に、さらに絶縁層を積層しても
よい。
【0021】また、第1〜第3のグランド配線G1〜G
3は、同じグランド状態とするために互いに電気的に接
続されていることが望ましいが、その接続には、第1お
よび第2の信号配線S1・S2とは絶縁された貫通導体
G ・TG ’を用いてもよいし、各絶縁層I1〜I5の
側面に形成した接続用導体層GS を用いてもよい。
【0022】これら第1〜第3のグランド配線G1〜G
3が配設される格子形状は、格子子が直交する直交格子
であっても、格子子が斜めに交差する斜め格子であって
もよい。また、各格子子の間隔は一様であってもよく、
各格子子間で任意に異ならせたものであってもよい。こ
れらは多層配線基板の仕様により適宜選択され設定され
る。
【0023】S1は第2の絶縁層I2の上面に第1のグ
ランド配線G1の一方の格子子方向、例えば直交格子で
あればいわゆるx方向、斜め格子であれば斜めに交差す
る格子子のうちの一方の格子子方向の配線に第2の絶縁
層I2を介して重なるように配設された第1の信号配
線、S2は第4の絶縁層I4の上面に第1のグランド配
線G1の他方の格子子方向、例えば直交格子であればい
わゆるy方向、斜め格子であれば斜めに交差する格子子
のうちの他方の格子子方向の配線に第2の絶縁層I2〜
第4の絶縁層I4を介して重なるように配設された第2
の信号配線である。このように配設されることにより、
第1の信号配線S1は第3の絶縁層I3を介して第2の
グランド配線G2の一方の格子子方向の配線とも重なっ
ており、第2の信号配線S2は第4の絶縁層I4を介し
て第2のグランド配線G2の他方の格子子方向の配線
と、また第5の絶縁層I5を介して第3のグランド配線
G3の他方の格子子方向の配線とも重なっている。
【0024】また、第1の信号配線S1の線幅は第1の
グランド配線G1および第2のグランド配線G2の線幅
以下とされ、第2の信号配線S2の線幅は第2のグラン
ド配線G2および第3のグランド配線G3の線幅以下と
される。
【0025】なお、第1の信号配線S1および第2の信
号配線S2は、それぞれの格子子方向において多層配線
基板の仕様により必要とされる箇所に選択的に配設され
るものである。
【0026】このような構成により、第1の信号配線S
1は第1のグランド配線G1と第2のグランド配線G2
との間でストリップ線路構造を構成し、第2の信号配線
S2は第2のグランド配線G2と第3のグランド配線G
3との間でストリップ線路構造を構成することとなる。
【0027】Tはスルーホール導体またはビアホール導
体として形成される貫通導体であり、第3の絶縁層I3
および第4の絶縁層I4ならびに第2のグランド配線G
2を、第2のグランド配線G2とは電気的に絶縁されて
貫通して、第1の信号配線S1と第2の信号配線S2と
を電気的に接続するものである。この貫通導体Tは、第
1の信号配線S1と第2の信号配線S2との間で同じ電
気信号を伝送させる場合にその信号配線S1・S2間を
接続するように、多層配線基板の仕様に応じて適宜配設
されるものである。
【0028】また貫通導体Tは、異なる層で互いに異な
る格子子方向に配設された第1の信号配線S1と第2の
信号配線S2とを最短距離で接続するものであるため、
格子状に配設された第2のグランド配線G2の格子点部
分の配線を貫通するように形成され、その格子点部分の
配線に貫通導体Tの断面積より大きな面積の穴を開けて
その中を通すことにより、第2のグランド配線G2の配
線とは必要な間隙を確保して電気的に絶縁されている。
【0029】このような本発明の第1の多層配線基板に
よれば、第1〜第3のグランド配線G1〜G3がそれぞ
れ互いに重なる略同形状の格子状に配設され、第1のグ
ランド配線G1と第2のグランド配線G2間に第1の信
号配線S1が第1のグランド配線G1の一方の格子子方
向の配線に重なるように配設され、第2のグランド配線
G2と第3のグランド配線G3間に第2の信号配線S2
が第1のグランド配線G1の他方の格子子方向の配線に
重なるように配設されており、各信号配線S1・S2の
線幅がそれぞれその上下のグランド配線G1〜G3の線
幅以下であることから、各信号配線S1・S2のすべて
の領域においてその上下のグランド配線G1〜G3との
間にいわゆるストリップ線路構造を構成することとな
り、高速の電気信号が信号配線S1・S2中を上下のグ
ランド配線G1〜G3との間に安定した電磁結合を行な
いつつ伝播するため特性インピーダンスの均一化を図る
ことができ、この信号配線S1・S2に接続される半導
体素子に対して入出力される信号を安定して伝送するこ
とができ、半導体素子の誤動作を防止することができ
る。
【0030】また、このように信号配線S1・S2とそ
の上下に位置する格子状のグランド配線G1〜G3とに
よりストリップ線路構造を構成して特性インピーダンス
の均一化を図ることから、従来のコプレーナ線路構造を
用いる配線基板のように信号配線の配線密度が低下する
ことはなく、配線の高密度化にも対応できるものとな
る。
【0031】さらに、一方の格子子方向に配設された第
1の信号配線S1と他方の格子子方向に配設された第2
の信号配線S2とが、第3および第4の絶縁層I3・I
4ならびに第2のグランド配線G2を第2のグランド配
線G2と電気的に絶縁されて貫通する貫通導体Tを介し
て電気的に接続されていることから、貫通導体Tの中間
部において、第2のグランド配線G2と容量を形成する
ため、貫通導体Tのインダクタンス成分による特性イン
ピーダンスの貫通導体T部での増加が抑えられ、貫通導
体Tを含んだ信号配線全体において均一な特性インピー
ダンスを得ることができるものとなる。
【0032】次に、図3および図4は、本発明の第2の
多層配線基板の実施の形態の一例を示す、図1および図
2と同様の平面図および断面図である。
【0033】これらの図において、I1〜I4はそれぞ
れ第1〜第4の絶縁層であり、これらは上下に順次積層
されている。G1は第1の絶縁層I1の上面に格子状に
配設された第1のグランド配線、G2は第4の絶縁層I
4の上面に第1のグランド配線G1と略同形状の格子状
に配設された第2のグランド配線である。
【0034】なお、第2のグランド配線G2が配設され
た第4の絶縁層I4の上に、さらに絶縁層を積層しても
よい。
【0035】また、第1および第2のグランド配線G1
・G2は、同じグランド状態とするために互いに電気的
に接続されていることが望ましいが、その接続にも、貫
通導体TG ・TG ’を用いてもよいし、各絶縁層I1〜
I4の側面に形成した接続用導体層GS を用いてもよ
い。
【0036】これら第1および第2のグランド配線G1
・G2の格子形状も直交格子であっても斜め格子であっ
てもよく、各格子子の間隔も一様であっても各格子子間
で任意に異ならせたものであってもよい。
【0037】S1は第2の絶縁層I2の上面に第1のグ
ランド配線G1の一方の格子子方向の配線に第2の絶縁
層I2を介して重なるように配設された第1の信号配
線、S2は第3の絶縁層I3の上面に第1のグランド配
線G1の他方の格子子方向の配線に第2の絶縁層I2お
よび第3の絶縁層I3を介して重なるように配設された
第2の信号配線である。このように配設されることによ
り、第1の信号配線S1は第3および第4の絶縁層I3
・I4を介して第2のグランド配線G2の一方の格子子
方向の配線とも重なっており、第2の信号配線S2は第
4の絶縁層I4を介して第2のグランド配線G2の他方
の格子子方向の配線とも重なっており、第1および第2
の信号配線S1・S2が共に第1のグランド配線G1と
第2のグランド配線G2間に配設されることとなる。
【0038】また、第1および第2の信号配線S1・S
2の線幅はいずれも第1のグランド配線G1および第2
のグランド配線G2の線幅以下とされる。
【0039】なお、これら第1の信号配線S1および第
2の信号配線S2も、それぞれの格子子方向において多
層配線基板の仕様により必要とされる箇所に選択的に配
設されるものである。
【0040】このような構成により、第1および第2の
信号配線S1・S2はそれぞれ第1のグランド配線G1
と第2のグランド配線G2との間でストリップ線路構造
を構成することとなる。
【0041】Tはスルーホール導体またはビアホール導
体として形成される貫通導体であり、第3の絶縁層I3
を貫通して第1の信号配線S1と第2の信号配線S2と
を電気的に接続するものである。この貫通導体Tも、第
1の信号配線S1と第2の信号配線S2との間で同じ電
気信号を伝送させる場合にその信号配線S1・S2間を
接続するように、多層配線基板の仕様に応じて適宜配設
される。
【0042】また貫通導体Tは、異なる層で互いに異な
る格子子方向に配設された第1の信号配線S1と第2の
信号配線S2とを最短距離で接続するものであるため、
格子状に配設された第1のグランド配線G1の格子点部
分に対応した位置に形成される。
【0043】このような本発明の第2の多層配線基板に
よれば、第1および第2のグランド配線G1・G2が互
いに重なる略同形状の格子状に配設され、これらの間に
第1の信号配線S1が第1のグランド配線G1の一方の
格子子方向の配線に、第2の信号配線S2が第1のグラ
ンド配線G1の他方の格子子方向の配線に重なるように
配設されており、各信号配線S1・S2の線幅がそれぞ
れ上下のグランド配線G1・G2の線幅以下であること
から、各信号配線S1・S2のすべての領域においてそ
の上下のグランド配線G1・G2との間にいわゆるスト
リップ線路構造を構成することとなり、高速の電気信号
が信号配線S1・S2中を上下のグランド配線G1・G
2との間に安定した電磁結合を行ないつつ伝播するため
特性インピーダンスの均一化を図ることができ、この信
号配線S1・S2に接続される半導体素子に対して入出
力される信号を安定して伝送することができ、半導体素
子の誤動作を防止することができる。
【0044】また、第1の多層配線基板と同様に、従来
のコプレーナ線路構造を用いる場合のように信号配線の
配線密度が低下することはなく、配線の高密度化にも対
応できるものとなる。
【0045】さらに、一方の格子子方向に配設された第
1の信号配線S1と他方の格子子方向に配設された第2
の信号配線S2とが、第3の絶縁層I3を貫通する貫通
導体Tを介して電気的に接続されていることから、貫通
導体Tの長さを最小限にすることとなり、貫通導体Tの
インダクタンス成分による特性インピーダンスの増加を
無視できるほど小さくできるものとなる。
【0046】次に、図5および図6は、本発明の第3の
多層配線基板の実施の形態の一例を示す、図1および図
2と同様の平面図および断面図である。
【0047】これらの図において、I1〜I5はそれぞ
れ第1〜第5の絶縁層であり、これらは上下に順次積層
されている。G1は第1の絶縁層I1の上面に格子状に
配設された第1のグランド配線、G2は第5の絶縁層I
5の上面に第1のグランド配線G1と略同形状の格子状
に配設された第2のグランド配線である。
【0048】なお、第2のグランド配線G2が配設され
た第4の絶縁層I4の上に、さらに絶縁層を積層しても
よい。
【0049】また、第1および第2のグランド配線G1
・G2は、同じグランド状態とするために互いに電気的
に接続されていることが望ましいが、その接続にも、貫
通導体TG ・TG ’を用いてもよいし、各絶縁層I1〜
I5の側面に形成した接続用導体層GS を用いてもよ
い。
【0050】また、Pは第3の絶縁層I3の上面に第1
のグランド配線G1と略同形状の格子状に配設された電
源配線である。
【0051】この電源配線Pに外部電気回路から電源供
給を行なうには、例えば第1のグランド配線G1および
第1の信号配線S1と絶縁された貫通導体TP を設ける
等すればよい。
【0052】これら第1および第2のグランド配線G1
・G2ならびに電源配線Pの格子形状も直交格子であっ
ても斜め格子であってもよく、各格子子の間隔も一様で
あっても各格子子間で任意に異ならせたものであっても
よい。
【0053】S1は第2の絶縁層I2の上面に第1のグ
ランド配線G1の一方の格子子方向の配線に第2の絶縁
層I2を介して重なるように配設された第1の信号配
線、S2は第4の絶縁層I4の上面に第1のグランド配
線G1の他方の格子子方向の配線に第2の絶縁層I2〜
第4の絶縁層I4を介して重なるように配設された第2
の信号配線である。このように配設されることにより、
第1の信号配線S1は第3の絶縁層I3を介して電源配
線Pの一方の格子子方向の配線とも重なっており、第2
の信号配線S2は第4の絶縁層I4を介して電源配線P
の他方の格子子方向の配線と、また第5の絶縁層I5を
介して第2のグランド配線G2の他方の格子子方向の配
線とも重なっている。
【0054】また、第1の信号配線S1の線幅は第1の
グランド配線G1および電源配線Pの線幅以下とされ、
第2の信号配線S2の線幅は電源配線Pおよび第2のグ
ランド配線G2の線幅以下とされる。
【0055】なお、これら第1の信号配線S1および第
2の信号配線S2も、それぞれの格子子方向において多
層配線基板の仕様により必要とされる箇所に選択的に配
設されるものである。
【0056】このような構成により、第1の信号配線S
1は第1のグランド配線G1と電源配線Pとの間でスト
リップ線路構造を構成し、第2の信号配線S2は電源配
線Pと第2のグランド配線G2との間でストリップ線路
構造を構成することとなる。
【0057】Tはスルーホール導体またはビアホール導
体として形成される貫通導体であり、第3の絶縁層I3
および第4の絶縁層I4ならびに電源配線Pを、電源配
線Pとは電気的に絶縁されて貫通して、第1の信号配線
S1と第2の信号配線S2とを電気的に接続するもので
ある。この貫通導体Tも、第1の信号配線S1と第2の
信号配線S2との間で同じ電気信号を伝送させる場合に
その信号配線S1・S2間を接続するように、多層配線
基板の仕様に応じて適宜配設されるものである。
【0058】また貫通導体Tは、異なる層で互いに異な
る格子子方向に配設された第1の信号配線S1と第2の
信号配線S2とを最短距離で接続するものであるため、
格子状に配設された電源配線Pの格子点部分の配線を貫
通するように形成され、その格子点部分の配線に貫通導
体Tの断面積より大きな面積の穴を開けてその中を通す
ことにより、電源配線Pの配線とは必要な間隙を確保し
て電気的に絶縁されている。
【0059】このような本発明の第3の多層回路基板に
よれば、第1および第2のグランド配線G1・G2なら
びに電源配線Pがそれぞれ互いに重なる略同形状の格子
状に配設され、第1のグランド配線G1と電源配線P間
に第1の信号配線S1が第1のグランド配線G1の一方
の格子子方向の配線に重なるように配設され、電源配線
Pと第2のグランド配線G2間に第2の信号配線S2が
第1のグランド配線G1の他方の格子子方向の配線に重
なるように配設されており、各信号配線S1・S2の線
幅がそれぞれその上下のグランド配線G1・G2および
電源配線Pの線幅以下であることから、各信号配線S1
・S2のそれぞれ一方の面が電源配線Pと対向している
が各信号配線S1・S2はグランド配線G1・G2に対
して電気的に同じ位置関係にあり、各信号配線S1・S
2のすべての領域において上下のグランド配線G1・G
2との間にいわゆるストリップ線路構造を構成すること
となる。従って、高速の電気信号が信号配線S1・S2
中を上下のグランド配線G1・G2との間に安定した電
磁結合を行ないつつ伝播するため特性インピーダンスの
均一化を図ることができ、この信号配線S1・S2に接
続される半導体素子に対して入出力される信号を安定し
て伝送することができ、半導体素子の誤動作を防止する
ことができる。
【0060】また、第1の多層配線基板と同様に、従来
のコプレーナ線路構造を用いる場合のように信号配線の
配線密度が低下することはなく、配線の高密度化にも対
応できるものとなる。
【0061】さらに、一方の格子子方向に配設された第
1の信号配線S1と他方の格子子方向に配設された第2
の信号配線S2とが、第3および第4の絶縁層I3・I
4ならびに電源配線Pを電源配線Pと電気的に絶縁され
て貫通する貫通導体Tを介して電気的に接続されている
ことから、貫通導体Tの中間部において、電源配線Pと
容量を形成するため、貫通導体Tのインダクタンス成分
による特性インピーダンスの貫通導体T部での増加が抑
えられ、貫通導体Tを含んだ信号配線全体において均一
な特性インピーダンスを得ることができるものとなる。
【0062】さらに、本発明の多層配線基板によれば、
上記第1〜第3の多層配線基板において格子状に配設さ
れた第1〜第3のグランド配線G1〜G3および電源配
線Pの各格子の開口面積率を5〜80%としたときには、
絶縁層と格子状の配線間および格子状の配線を介した絶
縁層間の剥離等が発生することがなく、また格子状の配
線間に形成される信号配線S1・S2に対して十分安定
したグランド状態を確保したストリップ線路構造とする
ことができることから、より一層良好な信号伝送を安定
して行なうことができるとともに配線基板としての信頼
性も高いものとなる。
【0063】各格子の開口面積率が5%未満であると、
絶縁層I1〜I5を熱処理して硬化させる際、あるいは
焼成する際に、絶縁層I1〜I5から未反応ガスや作製
工程中に吸着した水分等のガスが発生したとしても、こ
れらのガスは格子状の配線の開口部を介して良好に揮散
させることが困難となり、ガスの溜まりを形成して絶縁
層I1〜I5にいわゆるフクレを発生させたり、このフ
クレに起因して信号配線S1・S2との層間剥離を発生
させたり、信号配線S1・S2に断線を発生させたりす
る傾向がある。他方、各格子の開口面積率が80%を超え
ると、配線の線幅が狭くなってグランド配線G1〜G3
のインダクタンスが大きくなり、信号配線S1・S2に
対して十分に安定したグランドとして機能しなくなって
特性インピーダンスの不均一が発生して信号の反射や減
衰を生じ、また配線に剥がれが生じやすくなる傾向があ
る。従って、第1〜第3のグランド配線G1〜G3およ
び電源配線Pの各格子の開口面積率を5〜80%とするこ
とが好ましい。
【0064】以上のような本発明の多層配線基板におい
て、第1〜第5の絶縁層I1〜I5は、アルミナセラミ
ックス・ムライトセラミックス・窒化アルミニウムセラ
ミックス・炭化珪素質セラミックス等のセラミックス材
料やガラスセラミックス等の無機絶縁物、あるいはフッ
素樹脂・ポリイミド樹脂等の各種の絶縁性樹脂、または
無機絶縁物粉末を絶縁性樹脂で結合して成るもの等の電
気絶縁材料から成る。
【0065】例えばアルミナセラミックスから成る場合
であれば、アルミナ・シリカ・マグネシア・カルシア等
の原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤・可塑剤・分散
剤等を添加混合して泥漿物を作り、これを従来周知のド
クターブレード法等のシート成形法を採用してシート状
のセラミックグリーンシートとなし、しかる後、それら
セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工ならび
に導体ペーストの印刷塗布を施すとともにこれを積層
し、高温で焼成することによって作製される。
【0066】また、ポリイミド樹脂から成る場合であれ
ば、支持基板上に樹脂前駆体をスピンコーティング法等
により塗布し、加熱処理を行なうことによって作製され
る。
【0067】この場合、貫通導体が形成される貫通孔は
フォトリソグラフィ法により形成される。
【0068】なお、高周波信号に対応した多層配線基板
を作製する場合は、第1の絶縁層I1を支持基板を兼ね
てセラミック材料により作製し、その上に積層される第
2〜第5の絶縁層I2〜I5を1〜20μmの厚みのポリ
イミド樹脂等の樹脂絶縁材料により作製すると、高周波
特性に優れた多層配線基板を得ることができる。
【0069】第1〜第3のグランド配線G1〜G3・第
1および第2の信号配線S1・S2ならびに電源配線P
としては、絶縁層が高温焼成が必要な材料から成る場合
にはメタライズ配線層が、高温焼成が不要な材料から成
る場合は導電性ペーストにより配線層が用いられる。ま
たいずれの場合もスパッタリング法や蒸着法・イオンプ
レーティング法等の気相成長法による導体配線層やメッ
キ法による導体配線層を用いることもできる。
【0070】例えばメタライズ配線層を用いる場合であ
れば、タングステン・モリブデン・マンガン等の高融点
金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤・可塑剤を添加混
合して得た金属ペーストを絶縁層となるセラミックグリ
ーンシートに所定パターンに印刷塗布しておき、これを
セラミックグリーンシートと同時焼成することによって
絶縁層に所定パターンの配線が被着され配設される。
【0071】また、導電性ペーストを用いる場合であれ
ば、銅・銀・金等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶
剤・可塑剤を添加混合して得た導電性ペーストを絶縁層
に所定パターンに印刷塗布し、所定の熱処理を行なうこ
とによって絶縁層に所定パターンの配線が被着され配設
される。
【0072】また、気相成長法による場合であれば、絶
縁層に対して銅・金・アルミニウム・クロム等の金属薄
膜を気相成長法により被着し、フォトリソグラフィ法に
よって所定パターンの配線が形成され配設される。
【0073】なお、ポリイミド樹脂から成る絶縁層に対
する信号配線S1・S2として、例えば銅・銀または金
等を主導体金属層とし、必要に応じてクロム・チタン・
モリブデン・ニオブ等を密着金属層として用いると、絶
縁層と信号配線S1・S2との密着性が良好となるとと
もに高周波信号の伝送特性に優れたものとなる。
【0074】このような主導体金属層の厚みは1〜10μ
mとすることが好ましく、1μm未満であると配線の抵
抗が大きくなるため半導体素子への良好な電源供給や安
定したグランドの確保・良好な信号の伝搬が困難となる
傾向が見られ、また、10μmを超えるとこの上に積層さ
れる絶縁層による被覆が不十分となって絶縁不良となる
場合がある。
【0075】また、密着金属層の厚みは0.03〜0.2 μm
とすることが好ましく、0.03μm未満では主導体金属層
の密着性を向上させる効果が十分でなく、また、0.2 μ
mを超えると例えば10GHzの信号を伝送する場合にそ
の信号伝搬にかかわる金属の厚み(スキンデプス)がお
およそ0.6 μmとなってその3分の1以上を密着金属層
が占めることとなり、低い抵抗を持つ銅・銀・金等の主
導体金属層の役割が不十分となってしまう傾向がある。
【0076】なお、本発明の多層配線基板は、以上の各
構成をさらにそれぞれ繰り返して積層したり、種々組み
合わせて積層してもよい。
【0077】なお、本発明は以上の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
【0078】例えば、信号配線S1・S2の主導体をニ
オブの気相成長法による金属薄膜で形成すると、動作温
度9K以下において主導体は超伝導状態となり、電気抵
抗が0Ωとなって電気信号を減衰させることなく伝搬す
ることが可能となる。
【0079】また、絶縁層I1〜I5として用いたポリ
イミド樹脂の代わりに、例えばエポキシ樹脂・ベンゾシ
クロブテン樹脂・ポリノルボルネン樹脂・フッ素樹脂等
の絶縁性有機材料を使用してもよい。
【0080】
【発明の効果】本発明の第1の多層回路基板によれば、
第1〜第3のグランド配線がそれぞれ互いに重なる略同
形状の格子状に配設され、第1のグランド配線と第2の
グランド配線間に第1の信号配線が第1のグランド配線
の一方の格子子方向の配線に重なるように配設され、第
2のグランド配線と第3のグランド配線間に第2の信号
配線が第1のグランド配線の他方の格子子方向の配線に
重なるように配設されており、各信号配線の線幅がそれ
ぞれその上下のグランド配線の線幅以下であることか
ら、各信号配線のすべての領域においてその上下のグラ
ンド配線との間にストリップ線路構造を構成することと
なり、特性インピーダンスの均一化を図ることができて
この信号配線に接続される半導体素子に対して入出力さ
れる信号を安定して伝送することができる。
【0081】また、このように信号配線とその上下に位
置する格子状のグランド配線とによりストリップ線路構
造を構成して特性インピーダンスの均一化を図ることか
ら、信号配線の高密度化にも対応できる。
【0082】さらに、一方の格子子方向に配設された第
1の信号配線と他方の格子子方向に配設された第2の信
号配線とが、第3および第4の絶縁層ならびに第2のグ
ランド配線を第2のグランド配線と電気的に絶縁されて
貫通する貫通導体を介して電気的に接続されていること
から、貫通導体の中間部において、第2のグランド配線
と容量を形成するため、貫通導体のインダクタンス成分
による特性インピーダンスの貫通導体部での増加が抑え
られ、貫通導体を含んだ信号配線全体において均一な特
性インピーダンスを得ることができる。
【0083】また、本発明の第2の多層配線基板によれ
ば、第1および第2のグランド配線が互いに重なる略同
形状の格子状に配設され、これらの間に第1の信号配線
が第1のグランド配線の一方の格子子方向の配線に、第
2の信号配線が第1のグランド配線の他方の格子子方向
の配線に重なるように配設されており、各信号配線の線
幅がそれぞれ上下のグランド配線の線幅以下であること
から、各信号配線のすべての領域においてその上下のグ
ランド配線との間にストリップ線路構造を構成すること
となり、特性インピーダンスの均一化を図ることができ
てこの信号配線に接続される半導体素子に対して入出力
される信号を安定して伝送することができる。
【0084】また、第1の多層配線基板と同様に信号配
線の高密度化にも対応でき、さらに、一方の格子子方向
に配設された第1の信号配線と他方の格子子方向に配設
された第2の信号配線とが、第3の絶縁層を貫通する貫
通導体を介して電気的に接続されていることから、貫通
導体の長さを最小限にすることとなり、貫通導体のイン
ダクタンス成分による特性インピーダンスの増加を無視
できるほど小さくできる。
【0085】また、本発明の第3の多層回路基板によれ
ば、第1および第2のグランド配線ならびに電源配線が
それぞれ互いに重なる略同形状の格子状に配設され、第
1のグランド配線と電源配線間に第1の信号配線が第1
のグランド配線の一方の格子子方向の配線に重なるよう
に配設され、電源配線と第2のグランド配線間に第2の
信号配線が第1のグランド配線の他方の格子子方向の配
線に重なるように配設されており、各信号配線の線幅が
それぞれその上下のグランド配線および電源配線の線幅
以下であることから、各信号配線はグランド配線に対し
て電気的に同じ位置関係となり、各信号配線のすべての
領域において上下のグランド配線との間にストリップ線
路構造を構成することとなって、特性インピーダンスの
均一化を図ることができてこの信号配線に接続される半
導体素子に対して入出力される信号を安定して伝送する
ことができる。
【0086】また、第1の多層配線基板と同様に信号配
線の高密度化にも対応でき、さらに、一方の格子子方向
に配設された第1の信号配線と他方の格子子方向に配設
された第2の信号配線とが、第3および第4の絶縁層な
らびに電源配線を電源配線と電気的に絶縁されて貫通す
る貫通導体を介して電気的に接続されていることから、
貫通導体の中間部において、電源配線と容量を形成する
ため、貫通導体のインダクタンス成分による特性インピ
ーダンスの貫通導体部での増加が抑えられ、貫通導体を
含んだ信号配線全体において均一な特性インピーダンス
を得ることができる。
【0087】さらに、本発明の多層配線基板によれば、
上記第1〜第3の多層配線基板において格子状に配設さ
れた第1〜第3のグランド配線および電源配線の各格子
の開口面積率を5〜80%としたときには、絶縁層と格子
状の配線間および格子状の配線を介した絶縁層間の剥離
等が発生することがなく、また格子状の配線間に形成さ
れる信号配線に対して十分安定したグランド状態を確保
したストリップ線路構造とすることができ、より一層良
好な信号伝送を安定して行なうことができるとともに配
線基板としての信頼性も高いものとなる。
【0088】以上のように、本発明によれば、信号配線
の特性インピーダンスを均一にして高速の信号を伝播す
る際に特性インピーダンスの不均一性から生ずる反射に
よるノイズの発生を防止するとともに半導体素子の誤動
作を防止することができ、しかも多数の信号配線を効率
よく半導体素子と接続することができる多層配線基板を
提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の多層配線基板の実施の形態の一
例を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の多層配線基板の実施の形態の一
例を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の多層配線基板の実施の形態の一
例を示す平面図である。
【図4】本発明の第2の多層配線基板の実施の形態の一
例を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の多層配線基板の実施の形態の一
例を示す平面図である。
【図6】本発明の第3の多層配線基板の実施の形態の一
例を示す断面図である。
【符号の説明】
I1〜I5・・・・第1〜第5の絶縁層 G1〜G3・・・・第1〜第3のグランド配線 S1、S2・・・・第1、第2の信号配線 P・・・・・・・・電源配線 T・・・・・・・・貫通導体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に第1のグランド配線が格子状に配
    設された第1の絶縁層と、上面に第1の信号配線が前記
    第1のグランド配線の一方の格子子方向の配線に重なる
    ように配設された第2の絶縁層と、上面に第2のグラン
    ド配線が前記第1のグランド配線と重なる略同形状の格
    子状に配設された第3の絶縁層と、上面に第2の信号配
    線が前記第1のグランド配線の他方の格子子方向の配線
    に重なるように配設された第4の絶縁層と、上面に第3
    のグランド配線が前記第1のグランド配線と重なる略同
    形状の格子状に配設された第5の絶縁層とが順次積層さ
    れて成る多層配線基板であって、前記第1の信号配線の
    線幅が前記第1および第2のグランド配線の線幅以下で
    あるとともに前記第2の信号配線の線幅が前記第2およ
    び第3のグランド配線の線幅以下であり、かつ、前記第
    1の信号配線と前記第2の信号配線とが、前記第3およ
    び第4の絶縁層ならびに前記第2のグランド配線を該第
    2のグランド配線と絶縁されて貫通する貫通導体を介し
    て接続されていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 上面に第1のグランド配線が格子状に配
    設された第1の絶縁層と、上面に第1の信号配線が前記
    第1のグランド配線の一方の格子子方向の配線に重なる
    ように配設された第2の絶縁層と、上面に第2の信号配
    線が前記第1のグランド配線の他方の格子子方向の配線
    に重なるように配設された第3の絶縁層と、上面に第2
    のグランド配線が前記第1のグランド配線と重なる略同
    形状の格子状に配設された第4の絶縁層とが順次積層さ
    れて成る多層配線基板であって、前記第1および第2の
    信号配線の線幅が前記第1および第2のグランド配線の
    線幅以下であり、かつ、前記第1の信号配線と前記第2
    の信号配線とが前記第3の絶縁層を貫通する貫通導体を
    介して接続されていることを特徴とする多層配線基板。
  3. 【請求項3】 上面に第1のグランド配線が格子状に配
    設された第1の絶縁層と、上面に第1の信号配線が前記
    第1のグランド配線の一方の格子子方向の配線に重なる
    ように配設された第2の絶縁層と、上面に電源配線が前
    記第1のグランド配線と重なる略同形状の格子状に配設
    された第3の絶縁層と、上面に第2の信号配線が前記第
    1のグランド配線の他方の格子子方向の配線に重なるよ
    うに配設された第4の絶縁層と、上面に第2のグランド
    配線が前記第1のグランド配線と重なる略同形状の格子
    状に配設された第5の絶縁層とが順次積層されて成る多
    層配線基板であって、前記第1の信号配線の線幅が前記
    第1のグランド配線および前記電源配線の線幅以下であ
    るとともに前記第2の信号配線の線幅が前記電源配線お
    よび前記第2のグランド配線の線幅以下であり、かつ、
    前記第1の信号配線と前記第2の信号配線とが、前記第
    3および第4の絶縁層ならびに前記電源配線を該電源配
    線と絶縁されて貫通する貫通導体を介して接続されてい
    ることを特徴とする多層配線基板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3記載の多層配線基
    板において、格子状に配設された前記第1乃至第3のグ
    ランド配線および前記電源配線の各格子の開口面積率が
    5〜80%であることを特徴とする多層配線基板。
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