JPH11109675A - 画像形成方法及び現像剤 - Google Patents

画像形成方法及び現像剤

Info

Publication number
JPH11109675A
JPH11109675A JP28910697A JP28910697A JPH11109675A JP H11109675 A JPH11109675 A JP H11109675A JP 28910697 A JP28910697 A JP 28910697A JP 28910697 A JP28910697 A JP 28910697A JP H11109675 A JPH11109675 A JP H11109675A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
developer
transfer sheet
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28910697A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Kawase
広光 川瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP28910697A priority Critical patent/JPH11109675A/ja
Priority to GB9820305A priority patent/GB2329480B/en
Priority to US09/154,721 priority patent/US6153343A/en
Publication of JPH11109675A publication Critical patent/JPH11109675A/ja
Priority to HK99103987A priority patent/HK1018918A1/xx
Priority to US09/577,987 priority patent/US6361906B1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性固体表面に絵付けするための絵付け用
転写シート上に、耐熱性固体表面に焼き付けられた絵柄
に白ヌケや焼きムラを発生させることのないトナー画像
を形成する画像形成方法及び現像剤を提供する。 【解決手段】 像担持体上の静電潜像をキャリアと焼成
後に有色であるトナーとからなる現像剤により現像し、
得られた画像を像担持体から転写シートに転写して転写
シート上にトナー画像を形成する画像形成方法におい
て、現像剤のトナー濃度を8〜24wt%とする。トナ
ー画像を像担持体から中間転写ベルトを介して転写シー
トに転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上の静電
潜像を焼成後に有色であるトナーにより現像し、得られ
たトナー画像を像担持体から転写シートに転写して転写
シート上にトナー画像を形成する画像形成方法に関し、
特に、陶磁器、硝子、琺瑯、タイル、石などの耐熱性固
体表面に絵付けするための絵付け用転写シート上に焼成
後に有色であるトナーによりトナー画像を形成する画像
形成方法に関するものである。また、本発明は、上記画
像形成方法に用いる現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窯業製品等の耐熱性固体表面に絵柄を形
成する方法としては、無機顔料および釉薬成分からなる
絵の具を用いて、筆などにより耐熱性固体表面に絵柄を
直接手書きし、それを通常750℃〜1300℃で焼き
付ける方法が行われている。この方法によれば、焼き付
けにより、絵の具中の灰化する成分が灰化し、絵の具中
の釉薬成分が溶解し、ついで室温まで冷却される際に無
機顔料が釉薬成分により耐熱性固体表面に固定化され、
耐熱性固体表面に手書きされた絵柄が形成される。この
方法による場合には、同一の絵柄を有する複数の窯業製
品を得るために、簡単な絵柄においても、熟練した作業
員が必要になる。そこで、同一の絵柄を有する多数の窯
業製品を作製する場合には、スクリーン印刷法により転
写紙上に絵柄を形成した後、転写紙から絵柄を剥離して
窯業製品表面上に貼り付け、それを焼き付ける方法が一
般に行われている。
【0003】この方法は、例えば、特開昭49−354
07号公報に開示されているように、基体上に水溶性の
糊層を有する転写紙上にスクリーン印刷法で無機顔料等
を含有するインクで画像を形成し、ついで、このインク
画像上にビニル系またはセルロース系の非水溶性樹脂皮
膜を形成した後、この転写紙を水に浸すことにより転写
紙の糊層を溶解させてインク画像を保持した樹脂皮膜を
転写紙から剥離し、インク画像を保持した樹脂皮膜を窯
業製品の表面、例えば皿等の表面に貼り付け、それを焼
き付ける方法である。スクリーン印刷法により同一絵柄
のインク画像を有する多数の転写紙を作成し、そのイン
ク画像を多数の窯業製品表面に貼り付け、それを焼き付
けることにより、同一絵柄を有する多数の窯業製品を得
ることができる。
【0004】しかしながら、スクリーン印刷法による場
合には、絵柄用のインク画像を形成するための版を作る
工程が複数あり、膨大な時間と労力が必要となり、即時
性に欠けるばかりでなく、少ロットで多品種の製品を作
成する場合には製品1個あたりの単価は高くなるという
難点がある。また、印刷の際には有機溶剤を使用するの
で、作業環境が悪いなどの不具合がある。このようなス
クリーン印刷法による問題を解決する方法として、電子
写真法を用いて転写紙上にトナー(有機重合体、無機顔
料およびガラス成分からなる複合粉体、結着樹脂および
窯業用顔料を含有するトナーなど)による絵柄用の画像
を形成し、そのトナー画像を保持した樹脂皮膜を窯業製
品の表面に貼り付け、それを焼き付ける方法が、例え
ば、特開平4−135798号公報、特開平7−199
540号公報、特開平7−214890号公報、特開平
7−228037号公報、特開平7−300382号公
報、特開平8−104050号公報、特開平8−114
96号公報、特開平8−119668号公報などに開示
されている。この方法によれば、絵柄用のトナー画像を
容易に形成することができ、スクリーン印刷法に比べ工
程が飛躍的に簡易化され、即時性に優れていると共に少
ロット多品種の製品を容易に作製することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子写
真法によって転写紙上に形成された絵柄用のトナー画像
を窯業製品等の耐熱性固体表面に貼り付け、それを焼き
付けると、耐熱性固体表面に焼き付けられた絵柄にスク
リーン印刷法による場合には生じなかった白ヌケや焼き
ムラが発生するという問題がある。そこで、本発明の課
題はこの様な問題点を解決し、耐熱性固体表面に焼き付
けられた絵柄に白ヌケや焼きムラを発生させることのな
いトナー画像を転写シート上に形成する画像形成方法、
特に、耐熱性固体表面に絵付けするための絵付け用転写
シート上に焼成後に有色であるトナーによってトナー画
像を形成する画像形成方法、及びこの画像形成方法に用
いる現像剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、像担持体上の静電潜像をキャリアと焼成後に有色で
あるトナーとからなる現像剤により現像し、得られた画
像を像担持体から転写シートに転写して転写シート上に
トナー画像を形成する画像形成方法において、現像剤の
トナー濃度を8〜24wt%とすることを特徴とする画
像形成方法が提供される。第二に、上記第一に記載の画
像形成方法において、トナー画像を像担持体から中間転
写ベルトを介して転写シートに転写することを特徴とす
る画像形成方法が提供される。第三に、上記第一または
第二に記載の画像形成方法において、転写シートが耐熱
性固体表面に絵付けするための絵付け用転写紙シートで
あることを特徴とする画像形成方法が提供される。第四
に、上記第三に記載の画像形成方法において、転写シー
トが水溶性層を有し、水溶性層上にトナー画像を転写す
ることを特徴とする画像形成方法が提供される。第五
に、上記第一及至第四のいずれかに記載の画像形成方法
において、トナー画像がY、M、C、Bkの4色のトナ
ーの少なくとも1種で形成されていることを特徴とする
画像形成方法が提供される。第六に、上記第一及至第五
のいずれかに記載画像形成方法において、焼成後に有色
であるトナーが合金顔料を含有することを特徴とする画
像形成方法が提供される。第七に、キャリアと焼成後に
有色であるトナーとからなる現像剤において、トナー濃
度が8〜24wt%であることを特徴とする現像剤が提
供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳しく説明
する。焼成後に有色であるトナーによって転写シート上
に形成された絵柄用のトナー画像を、その上に形成され
た樹脂皮膜と共に剥離して窯業製品等の耐熱性固体表面
に貼り付け、それの焼き付けを行った場合、焼き付け温
度が200℃〜400℃のあたりで、スクリーン印刷法
による場合には生じなかった白ヌケや焼きムラが発生す
ることが観測された。その原因について検討した結果、
スクリーン印刷法で形成された転写シート上のインク画
像と電子写真法で形成された転写シート上のトナー画像
との違いは、インク画像には空隙は実質的に存在しない
のに対し、トナー粒子で形成されたトナー画像層中には
空隙が存在する場合があり、この空隙の存在により突沸
現象が発生し、耐熱性固体表面に焼き付けられた絵柄に
白ヌケや焼きムラが発生することが明らかになった。
【0008】すなわち、トナー画像を保持した樹脂皮膜
を耐熱性固体表面に貼り付け、それの焼き付けを行った
場合、焼き付け温度が200℃〜400℃のあたりで、
トナー中の熱可塑性樹脂および樹脂皮膜が昇温により固
体から液状になり粘性が低くなった時、トナー画像層中
の空隙に存在する空気が膨張し、或いは転写シートを水
に浸すことによりトナー画像を保持した樹脂皮膜を転写
シートから剥離する工程でトナー画像層中の空隙に侵入
した水が気化し膨張して突沸現象が発生し、耐熱性固体
表面に焼き付けられた絵柄に白ヌケや焼きムラが発生す
ることが明らかになった。
【0009】さらに、転写シート上にトナー粒子で形成
されたトナー画像層中に空隙が発生する原因について検
討した結果、同極性のトナーが重なり合う箇所では、ト
ナーは電気的に反発しあうため空隙が生ずることが明ら
かになった。すなわち、電子写真感光体上の現像された
トナー画像においては、トナー間の電気的反発力は感光
体上の地肌電位により抑制されているが、中間転写ベル
ト上および転写紙上に転写されたトナー画像において
は、感光体上のトナー画像におけるような地肌電位が作
用しないため、同極性のトナー同士の電気的反発力が作
用し、電子写真感光体上のトナー画像におけるよりも空
隙が多くなっていることが明らかになった。
【0010】最終的には、転写シート上に転写されたト
ナー画像は定着ローラの熱と圧力の作用によって定着さ
れるため、定着されたトナー画像層中の空隙はかなり減
るが、定着されたトナー画像層中の空隙を減らすには、
転写シート上の未定着トナー画像におけるトナー間の空
隙を少なくしておくこと、或いは中間転写ベルト上のト
ナー画像におけるトナー間および転写シート上の未定着
トナー画像におけるトナー間の空隙を少なくしておくこ
とが有効であり、そのためには、キャリアと焼成後に有
色であるトナーからなる現像剤のトナー濃度を8〜24
wt%とすればよいことを見出した。
【0011】すなわち、本発明によれば、像担持体上の
静電潜像を焼成後に有色であるトナーにより現像し、得
られた画像を像担持体から転写シートに転写して転写シ
ート上にトナー画像を形成する画像形成方法において、
キャリアと焼成後に有色であるトナーからなる現像剤の
トナー濃度を8〜24wt%にすることにより、転写シ
ート上の未定着トナー画像におけるトナー間の空隙を少
なくし、転写シートに定着ローラの熱と圧力の作用によ
って定着されたトナー画像層中の空隙を更に少なくする
ことができる。そして、このようにして転写シートに定
着された絵柄用のトナー画像を耐熱性固体表面に貼り付
け、それを焼き付けることにより、耐熱性固体表面に白
ヌケや焼きムラのない絵柄を形成することができる。
【0012】キャリアと焼成後に有色であるトナーから
なる現像剤のトナー濃度が8wt%未満の場合には、耐
熱性固体表面へのトナー画像の焼き付けにおいて白ヌ
ケ、焼きムラが発生しやすくなる。また、トナー濃度が
24wt%を越える場合には地肌汚れが発生する場合が
ある。キャリアと焼成後に有色であるトナーからなる現
像剤のトナー濃度は、特に10〜20wt%が好まし
い。
【0013】本発明におけるキャリアと焼成後に有色で
あるトナーからなる現像剤のトナー濃度は、キャリアと
焼成後に有色であるトナーとからなる二成分現像剤を用
い、ブローオフ法によって得られる値である。すなわ
ち、図3に模式的に示すブローオフ法による測定装置
に、あらかじめ攪拌された2成分現像剤、あるいは複写
機に投入されている2成分現像剤の2〜3g程度をブロ
ーオフゲージ51に投入し、回転するノズル52から窒
素ガス53を吹き付け、キャリア54からトナー55を
分離させて金網56の外に吹き飛ばす。この時、予め測
定しておいた現像剤重量とブローオフ後の重量を測定す
ることにより、現像剤中のキャリア重量とトナー重量を
測定することができる。現像剤のトナー濃度は、現像剤
の総重量X(g)とブローオフゲージから外に吹き飛ば
されたトナー重量Y(g)から次式により算出される。 トナー濃度=(Y/X)×100(wt%)
【0014】次に、本発明において用いる焼成後に有色
であるトナーについて説明する。焼成後に有色であるト
ナーとは、450℃以上に加熱したときに灰化しない着
色剤を含有するトナーである。焼成後に有色であるトナ
ーは、例えば、周期律表の1族のCu、Ag、Au、2
族のCd、4族のTi、5族のV、Sb、6族のSe、
Cr、Mo、W、U、7族のMn、8族のFe、Co、
Ni、Ir、Pt等の元素の酸化物などを単独あるいは
配合(混合)して使用した窯業用顔料などの着色剤およ
び熱可塑性樹脂を含有するものである。
【0015】従来の窯業用顔料は一般に顔料自身の吸光
係数が低くく、着色剤としてこれら窯業用顔料を含有す
るトナーを用いて画像濃度の高いフルカラー画像を形成
させるには、トナー付着量を多くすることが必要であ
る。焼成後に有色であるトナーにおける着色剤として
は、上記金属あるいはその酸化物を複数配合(混合)
し、これを1000℃〜1200℃に加熱して溶融し、
複数金属の合金化処理を施した合金顔料が特に好まし
い。この合金顔料は吸光係数が高く、着色剤としてこの
顔料を含有するトナーを用いることにより、少ないトナ
ー付着量で画像濃度の高いフルカラー画像を形成させる
ことができる。複数金属の合金化により着色度が高くな
る原因としては、単体の金属の時には宿重していた金属
元素のd軌道が複合金属の影響でスプリットすることに
より、電子遷移可能な軌道数が増加し、見かけ上の振動
子強度が増加するためであると推定れる。
【0016】熱可塑性樹脂としては、従来公知のトナー
に使用されている結着樹脂成分を用いることができ、例
えば、ポリエステル系、ポリスチレン系、ポリエチレン
系、ポリアミド系、エポキシ系、エポキシポリオール
系、テルペン系などの樹脂が挙げられ、これらを単独あ
るいは混合して使用することができる。具体的には、例
えばポリスチレン、スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
n−ブチル共重合体などを挙げることができる。トナー
中の熱可塑性樹脂の含有量としては、10〜50wt%
が好ましい。
【0017】さらに、焼成後に有色であるトナーには、
着色剤および熱可塑性樹脂と共に釉薬フリットを用いる
ことが好ましい。トナー中に釉薬フリットを含有させる
方法としては、例えば、着色剤と釉薬フリットとの混合
物を用いる方法、着色剤と釉薬フリットとの混合物を加
熱溶融した後冷却し、それを粉砕して着色剤として用い
る方法などがある。
【0018】特に、複数金属の合金化処理した合金顔料
と釉薬フリットとを所定量で混合し、それを例えば65
0℃〜800℃で加熱溶融した後冷却し、それを粉砕し
て着色剤として用いることが特に好ましい。この様な着
色剤を含有するトナーを用いることにより、少ないトナ
ー付着量で画像濃度が高く鮮明なフルカラー画像を転写
シート上に形成することができ、そのトナー画像を窯業
製品などの耐熱固体表面上に転写し、それを焼き付ける
ことにより、耐熱性固体表面に画像濃度が高く鮮明な焼
き付け絵柄を形成することができる。
【0019】トナー中における釉薬フリットの含有量と
しては、着色剤と釉薬フリットとの重量割合で2/8〜
6/4であることが好ましく、特に3/7〜5/5であ
ることが好ましい。2/8よりも釉薬フリット成分を増
やすとトナーの着色度が低くなり、6/4よりも釉薬フ
リットを減らすとトナー画像を耐熱性固体表面上に焼き
付けた際に、焼き付け絵柄が耐熱性固体表面から脱離す
る場合が生じるようになる。釉薬フリットは、耐熱固体
表面上に転写されたトナー画像を焼き付ける際に、耐熱
性固体表面にトナー中の着色剤を焼結する役割を果たす
ものであり、焼き付け時に溶解あるいは半溶解状態とな
り、室温に冷却されると完全に固化し、着色剤を耐熱固
体表面に焼結させるものである。
【0020】釉薬フリットとしては、水酸化リチウム等
のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸リ
チウク等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩、
アルカリ金属やアルカリ土類金属の塩化物、塩化アルミ
ニウム、ほう酸、およびアルカリ金属やアルカリ土類金
属の塩化物のほう酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金
属の塩化物のメタほう酸塩、アルカリ金属やアルカリ土
類金属のりん酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属の
ピロりん酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属の珪酸
塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属のメタ珪酸塩、珪
酸ジルコニウム、骨灰、棚砂、メタバナジン酸アンモニ
ウム、酸化タングステンや五酸化バナジウム、酸化ス
ズ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化モリブデン
等の金属酸化物、フッ化カルシウムやフッ化アルミニウ
ム等の金属フッ化物、ガラスレットなどを基本材料とし
て、これらの単独または複数混合したものが挙げられ
る。
【0021】釉薬フリットの結合を強める方法として、
石灰長石やカリ長石、ソーダ長石、ベタライト(リチウ
ム長石)等の長石類、カオリン、珪石、アルミナ、シリ
カ、石英、酸化チタン、酸化鉛、シャモット、土灰類、
石灰石、マグネサイト、タルク、ドロマイト等の天然鉱
物や炭酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸ストロンチウムなど
を基本材料として、これら予め混合した後溶解させ、そ
れをトナーに含有させてもよい。
【0022】さらに、焼成後に有色であるトナーには、
帯電制御剤を含有させることができる。この様な帯電制
御剤としては従来公知の物が全て使用可能であり、例え
ばニグロシン系染料、四級アンモニウム塩、Cr含金染
料、Zn含金染料、Fe含金染料、モリブデン酸キレー
ト染料、フッ素変成4級アンモニウム塩等が帯電極性に
応じて適宜選択して用いられる。
【0023】帯電制御剤の使用量は、熱可塑性樹脂の種
類、必要に応じて使用される添加剤の有無、およびトナ
ー中の分散方法を含めたトナー製造方法によりことなる
が、熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1〜10重
量部の範囲が適当であり、特に2〜6重量部が好まし
い。0.1重量部未満では、トナーの帯電量が不足し、
トナー飛散、地肌汚れ等の不具合が発生する。10重量
部を越える場合には、キャリアとの静電的付着力が強く
なるため現像剤の流動性が低下したり、現像量が少なく
なる等の不具合の原因となる。また、本発明において用
いる焼成後に有色であるトナーには、トナーの流動性を
向上させるために疎水性シリカ、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸アルミニウム、酸化チタンなどの従来公知の
添加剤を添加することができる。
【0024】本発明におけるキャリアとしては、鉄粉、
フェライト、ガラスビーズなど従来公知のキャリアを用
いることができ、キャリアはポリフッ化炭素、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビ
ニルアセタール、シリコン樹脂等で被覆されたものでも
よい。
【0025】キャリアと上記のような焼成後に有色であ
るトナーとからなる現像剤のトナー濃度を8〜24wt
%にする方法としては、現像剤製造時に所定量のトナー
とキャリアを計量しターボラミキサーあるいはボールミ
ルなどの混合機で攪拌混合して現像剤を製造する方法、
また、このようにして製造された現像剤を用いて複写を
続けることによりトナーが消費されトナー濃度が低くな
った場合に、各種濃度センサーにより適時現像剤ユニッ
トにトナーを補給してトナー濃度を8〜24wt%に保
つ方法などが挙げられる。
【0026】以下に本発明の画像形成方法の一例を図面
により説明する。図1はカラー電子写真複写装置の一例
を示す概略断面図であり、図2はその感光体回り及び中
間転写ベルトユニットを示す概略断面図である。図1に
おいて、カラー画像読み取り装置1は、原稿3の画像を
照明ランプ4、ミラー群5abc及びレンズ6を介して
カラーセンサー7に結像させ、原稿のカラー画像情報
を、例えばブルー(以下Bという)、グリーン(以下G
という)、レッド(以下Rという)の色分解光毎に読み
とり、電気的な画像信号に変換する。そして、このB、
G、Rの色分解画像信号強度レベルをもとにして、画像
処理部(図示せず)で色変換処理を行い、ブラック(以
下Bkという)、シアン(以下Cという)、マゼンタ
(以下Mという)、イエロー(以下Yという)のカラー
画像データを得る。
【0027】このカラー画像データにより、次のように
して転写シート上にフルカラーのトナー画像が形成され
る。図1のカラー画像記録装置2において、電子写真感
光体9は、矢印の如く反時計方向に回転し、その回りに
は、感光体クリーニングユニット(クリーニング前除電
器を含む)10、除電ランプ11、帯電器12、電位セ
ンサー13、ブラック現像ユニット14、シアン現像ユ
ニット15、マゼンタ現像ユニット16、イエロー現像
ユニット17、現像濃度パターン検出用の光学センサー
18、中間転写ベルト19などが配置されている。ま
た、各現像ユニットは、図2に示すように、静電潜像を
現像するために現像剤の穂を感光体9の表面に接触させ
て回転する現像スリーブ(14a、15a、16a、1
7a)と現像剤を汲み上げ攪拌するために回転する現像
パドル(14b、15b、16b、17b)、および現
像剤のトナー濃度センサー(14c、15c、16c、
17c)などで構成されている。この各現像ユニットに
は、キャリアと焼成後に有色であるトナーとからなり、
トナー濃度が8〜24wt%に調整されている現像剤が
装填されている。
【0028】このカラー画像記録装置2にブラック画像
データが送られ、書き込み光学ユニット8がブラック画
像データを光信号に変換し、帯電された電子写真感光体
9にレーザー光による光書き込みを行うことにより、電
子写真感光体9にブラック画像の静電潜像が形成される
(例えば、画像部−80V〜−130V、非画像部−5
00V〜−700V)。このブラック画像の静電潜像
は、その静電潜像の先端部がブラック現像ユニット14
の現像位置に到着する前に回転を開始している現像スリ
ーブ14a上のブラックトナーによって現像され、電子
写真感光体9の上にブラックトナー画像が形成される。
静電潜像の後端部が現像位置を通過した時点で、現像ユ
ニット14を現像不作動状態に待避させる。
【0029】電子写真感光体9に形成されたブラックト
ナー画像は、感光体9と等速駆動されている中間転写ベ
ルト19の表面に転写される。感光体9から中間転写ベ
ルトへのトナー画像の転写は、感光体9と中間転写ベル
ト19が接触状態において、転写バイアスローラ20a
に所定のバイアス電圧を印加することにより行われる。
ブラックトナー画像が中間転写ベルト19に転写された
後、電子写真感光体9は感光体クリーニングユニット1
0によりクリーニングされ、除電ランプ11により均一
に除電されたのち帯電器12により帯電される。
【0030】ついで、カラー画像記録装置2にシアン画
像データが送られ、書き込み光学ユニット8がシアン画
像データを光信号に変換し、帯電された電子写真感光体
9にレーザー光による光書き込みを行うことにより、電
子写真感光体9にシアン画像の静電潜像が形成される。
このシアン画像の静電潜像は、ブラック現像ユニット1
4と同様に作動するシアン現像ユニット15によって現
像され、電子写真感光体9の上にシアントナー画像が形
成される。電子写真感光体9に形成されたシアントナー
画像は、中間転写ベルト19に既に転写されているブラ
ックトナー画像に位置合わせして、中間転写ベルト19
の表面に転写される。以降、同様にしてマゼンタトナー
画像、イエロートナー画像を順次位置合わせして中間転
写ベルト19の表面に転写することにより、中間転写ベ
ルト19上にフルカラーのトナー画像が形成される。
【0031】中間転写ベルト19上に形成されたフルカ
ラーのトナー画像は、次に説明する中間転写ベルトユニ
ットによって、転写シート上に転写される。図2におい
て、中間転写ベルト19は、駆動ローラ21、転写バイ
アスローラー20a及び従動ローラ群に張架されてお
り、駆動モータにより駆動制御される。中間転写ベルト
19としては、例えば、カーボン分散のフッ素系樹脂E
TFE(エチレン・テトラフロロ・エチレン、体積抵抗
率1010Ωcm、表面抵抗率109Ωcm)などを用い
ることができる。また、転写バイアスローラ20aとし
ては、例えば、ヒドリンゴムローラにPFEチューブを
被覆して、体積抵抗率109Ωcmにしたものを用いる
ことができる。
【0032】ベルトクリーニングユニット22は、ブラ
シローラ22a、ゴムブレード22b及びベルトからの
接離機構22cなどで構成されており、各色のトナー画
像が転写されている間は、接離機構22cによってベル
ト面から離間されている。そして、中間転写ベルト19
上に各色のトナー画像が正確に位置合わせされて次々と
転写され、中間転写ベルト19上にフルカラーのトナー
画像が形成される。中間転写ベルト19から転写シート
へトナー画像を転写する転写ユニット23は、転写バイ
アスローラ23a、ローラークリーニングブレード23
b及びベルトからの接離機構23cなどで構成されてい
る。
【0033】バイアスローラ23aは、通常はベルト1
9面から離間しているが、中間転写ベルト19上に形成
されたフルカラーのトナー画像を転写シートに転写する
時にタイミングを取って接離機構23cで押圧され、所
定のバイアス電圧が印加される。それににより、中間転
写ベルト19上に形成されたフルカラーのトナー画像が
転写シートに転写される。
【0034】なお、図1に示すように転写シート24
は、中間転写ベルト上に形成されたフルカラーのトナー
画像の先端部が転写シートへの転写位置に到達するタイ
ミングに合わせて、給紙ローラー25、レジストローラ
ー26によって給紙される。フルカラーのトナー画像が
転写されて転写シートは、搬送ユニット27で定着器2
8に搬送され、所定温度に制御された定着ローラ28a
と加圧ローラー28bによりフルカラーのトナー画像の
定着がおこなわれる。また、転写シートにトナー画像が
転写され後の中間転写ベルト19は、クリーニングユニ
ット22を接離機構22cで押圧することにより、その
表面がクリーニングされる。
【0035】上記においては、ブラック、シアン、マゼ
ンタ、イエローの4色モードカラー画像データによるフ
ルカラーのトナー画像を得る場合について説明したが、
3色モード、2色モードの場合も、指定された色に基づ
き静電潜像を形成し、その色の現像ユニットを作動さ
せ、上記と同様にして転写シート上にトナー画像を形成
することができる。また、単色のトナー画像を転写シー
ト上に形成する場合は、その色の現像ユニットのみを動
作状態にして、また中間転写ベルト19を電子写真感光
体9面に接触させたまま駆動し、さらにクリーニングユ
ニット22も中間転写ベルト19に接触したままの状態
で画像形成動作を行うことができる。
【0036】つぎに、本発明の画像形成方法により形成
されたトナー画像を有する転写シートを用いて、耐熱性
固体表面に絵付けする方法について説明する。本発明の
画像形成方法により形成されたトナー画像を有する転写
シートを、陶磁器製品などの耐熱性固体表面に絵付けす
るための絵付け用転写シートとして用いる場合には、特
に、表面に水溶性層を有する転写シートの水溶性層上に
トナー画像を形成することが好ましい。水溶性層の材料
としては、水溶性のものであれはれよく、例えばデキス
トリンやポリビニルアルコールなどを用いることができ
る。
【0037】本発明の画像形成方法により形成されたト
ナー画像を有する転写シートを用いて、陶磁器製品など
の耐熱性固体表面に絵付けするには、例えば、水溶性層
上にトナー画像を有する転写シートのトナー画像上にア
クリル樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロース系樹脂等の
溶液を塗布して樹脂皮膜を形成し、この転写シートを水
に浸すことにより転写シートの水溶性層を溶解させてト
ナー画像を保持した樹脂皮膜を転写シートから剥離し、
トナー画像を保持した樹脂皮膜を耐熱性固体表面に貼り
付け、それを焼き付ければよい。
【0038】耐熱性固体表面への焼き付け方法は、耐熱
性固体の表面近傍に焼にき付けるか、表面からより深く
焼き付けるかによって適時選定されるが、いずれの場合
も電気炉あるいはガス炉を用いて行うことができる。耐
熱性固体表面の表面近傍に焼き付けを行う場合は、室温
から200℃/1時間程度の昇温条件で徐々に温度を上
げ、750℃〜850℃で約30分〜1時間この温度に
保ち、その後室温まで温度を下げて電気炉あるいはガス
炉から取り出すことにより行われ、これによりトナー中
の着色剤が釉薬フリットで耐熱性固体表面に焼結され、
白ヌケや焼きムラのない絵付けがなされた耐熱性固体製
品が得られる。
【0039】また、耐熱性固体表面の奥深くに焼き付け
を行いたい場合には、室温から200℃/1時間程度の
昇温条件で徐々に温度を上げ1100℃〜1300℃で
30分〜1時間保ち、その後室温まで温度を下げる方法
が採用される。この時、昇温開始温度は室温に限定され
るものではないが、昇温時および冷却時において急激な
温度変化を与えると耐熱性固体によっては、耐熱性固体
の厚さや材質により若干の差はあるものの、割れ、形状
変化が発生する場合があるので、焼き付けを行う場合の
温度変化は50℃/1時間〜500℃/1時間が好まし
い。50℃/1時間より昇温時あるいは冷却時の温度変
化を遅くすると焼き付け時間が遅くなり効率が悪くな
る。また、500℃/1時間より昇温時あるいは冷却時
の温度変化を早くすると焼きムラ発生や耐熱性固体の形
状変化が発生する場合がある。昇温あるいは冷却温度変
化の好ましい条件は100℃/1時間〜300℃/1時
間である。
【0040】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【0041】実施例1 まず、下記のようにして製造した釉薬フリットを用い、
各色着色剤を製造し、それぞれの各色着色剤を用いて、
下記のようにして焼成後に有色であるトナーを含有する
現像剤を製造した。 〈釉薬フリットの製造〉Al23(80g)、SiO2
(370g)、Na2O(50g)及びPbO(500
g)を配合しスタンプミルで粉砕したのち、ヘンシェル
ミキサーで混合し、それを1200℃で焼成し、粉砕し
て釉薬フリットを製造した。 〈ブラック着色剤の製造〉Cr23(110g)、Mn
O(270g)、Fe23(112g)およびCo23
(508g)を配合しスタンプミルで粉砕したのち、ヘ
ンシェルミキサーで混合し、それを1100℃で焼成し
て粉砕した。その300gと上記釉薬フリット500g
をヘンシェルミキサーで混合した後、750℃で焼成
し、粉砕して合金顔料を含有するブラック着色剤(1)
を製造した。 〈イエロー着色剤の製造〉CuO(10g)、ZnO
(190g)及びSb23(800g)を配合しスタン
プミルで粉砕したのち、ヘンシェルミキサーで混合し、
それを1100℃で焼成して粉砕した。その300gと
上記釉薬フリット500gをヘンシェルミキサーで混合
した後、750℃で焼成し、粉砕して合金顔料を含有す
るイエロー着色剤を製造した。 〈マゼンタ着色剤の製造〉Fe23(160g)、Ni
O(40g)、CuO(40g)およびAu2O(76
0g)を配合しスタンプミルで粉砕したのち、ヘンシェ
ルミキサーで混合し、それを1100℃で焼成して粉砕
した。その300gと上記釉薬フリット500gをヘン
シェルミキサーで混合した後、750℃で焼成し、粉砕
して合金顔料を含有するマゼンタ着色剤を製造した。 〈シアン着色剤の製造〉Cr23(170g)、Fe2
3(10g)、Co23(690g)およびZnO
(130g)を配合しスタンプミルで粉砕したのち、ヘ
ンシェルミキサーで混合し、それを1100℃で焼成し
て粉砕した。その300gと上記釉薬フリット500g
をヘンシェルミキサーで混合した後、750℃で焼成
し、粉砕して合金顔料を含有するシアン着色剤を製造し
た。
【0042】上記の着色剤を用いて、下記のようにして
キャリアと焼成後に有色であるトナーからなる現像剤を
製造した。 〈焼成後に有色であるブラックトナーを含有するブラッ
ク現像剤の製造〉エポキシ樹脂(Tg=60℃)100
重量部とサリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オ
リエント化学社製)4重量部および前記ブラック着色剤
(1)230重量部をミキサーで混合したのち、2本ロ
ールで溶融混練した。混練物を圧延冷却した後、粉砕分
級を行い、体積平均粒子径9.3μmのブラックトナー
を製造した。さらに、このブラックトナーに疎水性シリ
カ(R972、日本アエロジェル社製)を0.5wt%
添加し、ミキサーで攪拌してブラックトナー(bk)を
得た。
【0043】一方、シリコン樹脂溶液(KR50、信越
化学社製)100重量部、カーボンブラック(BP20
00、キャボット社製)3重量部およびトルエン100
重量部をホモミキサーで30分間分散させ被覆層形成液
を調製し、この被覆層形成液および平均粒子径70μm
の球状フェライトキャリア1000重量部を用い、流動
床型塗布装置により、球状フェライトキャリア表面に被
覆層を形成したキャリアを製造した。
【0044】次に、上記ブラックトナー(bk)80g
およびキャリア920gをボールミルに入れ15分間攪
拌してブラック現像剤(BK)を製造した。 〈焼成後に有色であるイエロートナーを含有するイエロ
ー現像剤の製造〉上記ブラック現像剤(BK)の製造に
おけるブラック着色剤(1)の代わりに前記イエロー着
色剤を用いて体積平均粒子径9.3μmのイエロートナ
ーを製造し、更に、このイエロートナーに疎水性シリカ
(R972、日本アエロジェル社製)を0.5wt%添
加し、ミキサーで攪拌して得られたイエロートナー
(y)を用いた以外は、上記ブラック現像剤(BK)の
製造と同様にしてイエロー現像剤(Y)を製造した。 〈焼成後に有色であるマゼンタトナーを含有するマゼン
タ現像剤の製造〉上記ブラック現像剤(BK)の製造に
おけるブラック着色剤(1)の代わりに前記マゼンタ着
色剤を用いて体積平均粒子径9.1μmのマゼンタトナ
ーを製造し、更に、このマゼンタトナーに疎水性シリカ
(R972、日本アエロジェル社製)を0.5wt%添
加し、ミキサーで攪拌して得られたマゼンタトナー
(m)を用いた以外は、上記ブラック現像剤(BK)の
製造と同様にしてマゼンタ現像剤(M)を製造した。 〈焼成後に有色であるシアントナーを含有するシアン現
像剤の製造〉上記ブラック現像剤(BK)の製造におけ
るブラック着色剤(1)の代わりに前記シアン着色剤を
用いて体積平均粒子径9.0μmのシアントナーを製造
し、更に、このシアントナーに疎水性シリカ(R97
2、日本アエロジェル社製)を0.5wt%添加し、ミ
キサーで攪拌して得られたシアントナー(c)を用いた
以外は、上記ブラック現像剤(BK)の製造と同様にし
てシアン現像剤(C)を製造した。上記各現像剤におけ
るトナー濃度を前記したブローオフ法によって測定し
た。その結果を下記表1に示す。
【0045】
【表1】 つぎに、上記のブラック現像剤(BK)、イエロー現像
剤(Y)、マゼンタ現像剤(M)およびシアン現像剤
(C)のそれぞれ450gを電子写真カラー複写機(プ
リテール650、リコー社製)の現像ユニットに装着
し、以下の複写条件により転写シート(SN100、日
東紙工業社製の陶磁器用転写紙:OKシリーズ)上にフ
ルカラーのトナー画像を形成させた。なお、この時の定
着ローラの温度を180℃に設定した。
【0046】[複写条件] プロセススピード :180mm/sec 帯電電位 :−650V 露光電位 :−100〜−500V 現像バイアス :−500V ベルト転写バイアス :1400〜1700V 転写シート転写バイアス:900〜1500V
【0047】上記のようにして得られた転写シートのト
ナー画像上面にポリスチレン樹脂液を塗布し、乾燥させ
て樹脂皮膜を形成し、その転写シートを水槽に入れ、ポ
リスチレン樹脂皮膜に保持されたトナー画像を転写シー
トから剥離して、タイル(RS252/1001、IN
AX社製)に貼付し、100度/1時間の昇温速度で8
00℃まで昇温した後、800℃で30分間保ち、自然
冷却させ、タイル上に絵柄を焼結させた。その結果、タ
イル上に白ヌケのない高濃度で鮮明な焼結絵柄が得られ
た。
【0048】実施例2 実施例1において、ブラックトナー(bk)、イエロー
トナー(y)、マゼンタトナー(m)およびシアントナ
ー(c)のそれぞれの使用量を80gから130gに変
え、キャリア使用量を920gから870gに変えた以
外は実施例1と同様にしてブラック現像剤(BK−
1)、イエロー現像剤(Y−1)、マゼンタ現像剤(M
−1)およびシアン現像剤(C−1)を製造した。上記
各現像剤におけるトナー濃度を前記したブローオフ法に
よって測定した。その結果を下記表2に示す。
【0049】
【表2】 つぎに、上記のブラック現像剤(BK−1)、イエロー
現像剤(Y−1)、マゼンタ現像剤(M−1)およびシ
アン現像剤(C−1)を用いた以外は実施例1と同様に
して転写シート上にフルカラーのトナー画像を形成さ
せ、その転写シートを用い実施例1と同様にしてタイル
上に絵柄を焼結させた。その結果、タイル上に白ヌケの
ない高濃度で鮮明な焼結絵柄が得られた。
【0050】実施例3 実施例1において、ブラックトナー(bk)、イエロー
トナー(y)、マゼンタトナー(m)およびシアントナ
ー(c)のそれぞれの使用量を80gから180gに変
え、キャリア使用量を920gから820gに変え、ト
ナーおよびキャリアのボールミルによる攪拌時間を20
分とした以外は実施例1と同様にしてブラック現像剤
(BK−2)、イエロー現像剤(Y−2)、マゼンタ現
像剤(M−2)およびシアン現像剤(C−2)を製造し
た。上記各現像剤におけるトナー濃度を前記したブロー
オフ法によって測定した。その結果を下記表3に示す。
【0051】
【表3】 つぎに、上記のブラック現像剤(BK−2)、イエロー
現像剤(Y−2)、マゼンタ現像剤(M−2)およびシ
アン現像剤(C−2)を用いた以外は実施例1と同様に
して転写シート上にフルカラーのトナー画像を形成さ
せ、その転写シートを用い実施例1と同様にしてタイル
上に絵柄を焼結させた。その結果、タイル上に白ヌケの
ない高濃度で鮮明な焼結絵柄が得られた。
【0052】実施例4 実施例1において、ブラックトナー(bk)、イエロー
トナー(y)、マゼンタトナー(m)およびシアントナ
ー(c)のそれぞれの使用量を80gから240gに変
え、キャリア使用量を920gから760gに変えた以
外は実施例1と同様にしてブラック現像剤(BK−
3)、イエロー現像剤(Y−3)、マゼンタ現像剤(M
−3)およびシアン現像剤(C−3)を製造した。上記
各現像剤におけるトナー濃度を前記したブローオフ法に
よって測定した。その結果を下記表4に示す。
【0053】
【表4】 つぎに、上記のブラック現像剤(BK−3)、イエロー
現像剤(Y−3)、マゼンタ現像剤(M−3)およびシ
アン現像剤(C−3)を用いた以外は実施例1と同様に
して転写シート上にフルカラーのトナー画像を形成さ
せ、その転写シートを用い実施例1と同様にしてタイル
上に絵柄を焼結させた。その結果、タイル上に白ヌケの
ない高濃度で鮮明な焼結絵柄が得られた。
【0054】比較例1 実施例1において、ブラックトナー(bk)、イエロー
トナー(y)、マゼンタトナー(m)およびシアントナ
ー(c)のそれぞれの使用量を80gから75gに変
え、キャリア使用量を920gから925gに変えた以
外は実施例1と同様にしてブラック現像剤(BK−
4)、イエロー現像剤(Y−4)、マゼンタ現像剤(M
−4)およびシアン現像剤(C−4)を製造した。上記
各現像剤におけるトナー濃度を前記したブローオフ法に
よって測定した。その結果を下記表5に示す。
【0055】
【表5】 つぎに、上記のブラック現像剤(BK−4)、イエロー
現像剤(Y−4)、マゼンタ現像剤(M−4)およびシ
アン現像剤(C−4)を用いた以外は実施例1と同様に
して転写シート上にフルカラーのトナー画像を形成さ
せ、その転写シートを用い実施例1と同様にしてタイル
上に絵柄を焼結させた。その結果、タイル上の焼結絵柄
に1mm程度前後の微少な白ヌケが発生した。
【0056】比較例2 実施例1において、ブラックトナー(bk)、イエロー
トナー(y)、マゼンタトナー(m)およびシアントナ
ー(c)のそれぞれの使用量を80gから245gに変
え、キャリア使用量を920gから755gに変えた以
外は実施例1と同様にしてブラック現像剤(BK−
5)、イエロー現像剤(Y−5)、マゼンタ現像剤(M
−5)およびシアン現像剤(C−5)を製造した。上記
各現像剤におけるトナー濃度を前記したブローオフ法に
よって測定した。その結果を下記表6に示す。
【0057】
【表6】 つぎに、上記のブラック現像剤(BK−5)、イエロー
現像剤(Y−5)、マゼンタ現像剤(M−5)およびシ
アン現像剤(C−5)を用いた以外は実施例1と同様に
して転写シート上にフルカラーのトナー画像を形成さ
せ、その転写シートを用い実施例1と同様にしてタイル
上に絵柄を焼結させた。その結果、タイル上の焼結絵柄
に3mm程度の白ヌケが発生し、また着色剤が寄り集ま
ったマット調の絵柄となった。
【0058】実施例5 前記のブラック現像剤(BK)、イエロー現像剤
(Y)、マゼンタ現像剤(M)およびシアン現像剤
(C)のそれぞれを電子写真カラー複写機(プリテール
650、リコー社製)の現像ユニットに装着し、前記の
ブラックトナー(bk)、イエロートナー(y)、マゼ
ンタトナー(m)およびシアントナー(c)のそれぞれ
をトナー補給部に装着して、実施例1と同様の条件によ
り、3000枚の連続複写を行い転写シート上にフルカ
ラーのトナー画像を形成させた。3000枚目の転写シ
ートを用い、実施例1と同様にしてタイル上に絵柄を焼
結させた。その結果、タイル上に白ヌケのない高濃度で
鮮明な焼結絵柄が得られた。また、3000枚目の複写
終了後に現像ユニットから各現像剤3gを取り出し、各
現像剤におけるトナー濃度を前記したブローオフ法によ
って測定した結果を下記表7に示す。
【0059】
【表7】
【0060】比較例3 実施例5においてトナー補給ユニットにトナーを装着さ
せない以外は実施例5と同様の方法で3000枚目の転
写シートを用い、実施例5と同様にしてタイル上に絵柄
を焼結させた。その結果、タイル上の焼結絵柄に1mm
程度前後の微少な白ヌケが発生した。また、3000枚
目の複写終了後に現像ユニットから各現像剤3gを取り
出し、各現像剤におけるトナー濃度を前記したブローオ
フ法によって測定した結果を下記表8に示す。
【0061】
【表8】
【0062】実施例6 実施例3で用いた現像剤を現像ユニットに装着し、前記
のブラックトナー(bk)、イエロートナー(y)、マ
ゼンタトナー(m)およびシアントナー(c)のそれぞ
れをトナー補給部に装着して10000枚の連続複写を
行い、10000枚目の転写シートを用いてタイル上に
絵柄を焼結させた。その結果、タイル上に白ヌケのない
高濃度で鮮明な焼結絵柄が得られた。また、10000
枚目の複写終了後に現像ユニットから各現像剤3gを取
り出し、各現像剤におけるトナー濃度を前記したブロー
オフ法によって測定した結果を下記表9に示す。
【0063】
【表9】
【0064】実施例7 Cr23(110g)、MnO(270g)、Fe23
(112g)およびCo23(508g)を配合しスタ
ンプミルで粉砕したのち、ヘンシェルミキサーで混合し
粉砕して、その300gと釉薬フリット500gをヘン
シェルミキサーで混合してブラック着色剤(2)を製造
した。実施例1において、ブラック着色剤(1)に代え
てブラック着色剤(2)を用いた以外は実施例1と同様
にして体積平均粒子径9.5μmのブラックトナー(b
k―1)を製造し、このブラックトナーを用いた以外は
実施例1と同様にして焼成後に有色であるブラックトナ
ーを含有するブラック現像剤を製造した。このブラック
現像剤におけるトナー濃度を前記したブローオフ法によ
って測定したところ、8.0wt%であった。
【0065】つぎに、実施例1において、ブラック現像
剤(BK)に代えて上記ブラック現像剤を用いた以外は
実施例1と同様にして転写シート上にフルカラーのトナ
ー画像を形成させ、その転写シートを用い実施例1と同
様にしてタイル上に絵柄を焼結させた。この焼結画像は
白ヌケがない良好な焼結画像であったが、黒の部分の濃
度が低かった。ついで、トナー補給部にブラックトナー
(bk−1)、イエロートナー(y)、マゼンタトナー
(m)およびシアントナー(c)を装着した以外は実施
例5と同様にして3000枚の連続複写を行い、300
0枚目の転写シートを用いてタイル上に絵柄を焼結させ
た。その結果、タイル上に白ヌケのない高濃度で鮮明な
焼結絵柄が得られた。また、3000枚目の複写終了後
に現像ユニットから各現像剤3gを取り出し、各現像剤
におけるトナー濃度を前記したブローオフ法によって測
定した結果を下記表10に示す。
【0066】
【表10】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、トナー画像層中の空隙
が少ないトナー画像を転写シート上に形成することがで
き、その転写シートを用い、トナー画像を耐熱性固体表
面に転写して貼り付け、それを焼き付けることにより、
耐熱性固体表面に白ヌケや焼きムラのない絵柄を形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー電子写真複写装置の一例を示す概略断面
図である。
【図2】感光体回り及び中間転写ベルトユニットを示す
概略断面図である。
【図3】ブローオフ法による測定装置を模式的に示す説
明図である。
【符号の説明】
1 カラー画像読み取り装置 2 カラー画像記録装置 9 電子写真感光体 14 ブラック現像ユニット 15 シアン現像ユニット 16 マゼンタ現像ユニット 17 イエロー現像ユニット 19 中間転写ベルト 24 転写シート 51 ブローオフゲージ 54 キャリア 55 トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/08 507 G03G 9/08 391 13/08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体上の静電潜像をキャリアと焼成
    後に有色であるトナーとからなる現像剤により現像し、
    得られた画像を像担持体から転写シートに転写して転写
    シート上にトナー画像を形成する画像形成方法におい
    て、現像剤のトナー濃度を8〜24wt%とすることを
    特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 トナー画像を像担持体から中間転写ベル
    トを介して転写シートに転写することを特徴とする請求
    項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 転写シートが耐熱性固体表面に絵付けす
    るための絵付け用転写紙シートであることを特徴とする
    請求項1または2記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 転写シートが水溶性層を有し、水溶性層
    上にトナー画像を転写することを特徴とする請求項3記
    載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 トナー画像がY、M、C、Bkの4色の
    トナーの少なくとも1種で形成されていることを特徴と
    する請求項1、2、3または4記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 焼成後に有色であるトナーが合金顔料を
    含有することを特徴とする請求項1、2、3、4または
    5記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 キャリアと焼成後に有色であるトナーと
    からなる現像剤において、トナー濃度が8〜24wt%
    であることを特徴とする現像剤。
JP28910697A 1997-09-17 1997-10-06 画像形成方法及び現像剤 Pending JPH11109675A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28910697A JPH11109675A (ja) 1997-10-06 1997-10-06 画像形成方法及び現像剤
GB9820305A GB2329480B (en) 1997-09-17 1998-09-17 Method of forming toner image on transfer sheet, method of sintering image on heat-resistant solid surface, developer and toner image bearing transfer sheet
US09/154,721 US6153343A (en) 1997-09-17 1998-09-17 Method of forming toner image on image transfer sheet, method of fire fixing image on heat-resistant solid surface, developer and toner-image bearing transfer sheet
HK99103987A HK1018918A1 (en) 1997-09-17 1999-09-14 Method of forming toner image on transfer sheet, method of sintering image on heat-resistant solid surface, developer and toner image bearing tranfer sheet
US09/577,987 US6361906B1 (en) 1997-09-17 2000-05-25 Method of forming toner image on image transfer sheet, method of fire fixing image on heat-resistant solid surface, developer and toner image bearing transfer sheet

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28910697A JPH11109675A (ja) 1997-10-06 1997-10-06 画像形成方法及び現像剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11109675A true JPH11109675A (ja) 1999-04-23

Family

ID=17738878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28910697A Pending JPH11109675A (ja) 1997-09-17 1997-10-06 画像形成方法及び現像剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11109675A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005345494A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Ricoh Co Ltd 現像装置およびプロセスカートリッジおよび画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005345494A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Ricoh Co Ltd 現像装置およびプロセスカートリッジおよび画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3454491B2 (ja) 絵柄形成方法、トナー及び画像形成装置
JP3635595B2 (ja) 画像形成装置
EP1022157B1 (en) Toner image bearing transfer sheet and method for fire fixing toner image using the toner image bearing transfer sheet
US6153343A (en) Method of forming toner image on image transfer sheet, method of fire fixing image on heat-resistant solid surface, developer and toner-image bearing transfer sheet
JP3259026B2 (ja) 静電荷像現像用トナー用着色剤の製造方法
JPH11109675A (ja) 画像形成方法及び現像剤
JPH1195481A (ja) 画像形成方法及び電子写真用現像剤
JPH11119473A (ja) 画像形成方法及び現像剤
JPH08146819A (ja) 画像形成方法
JP3785645B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JPH1195578A (ja) 画像形成方法
JP3849355B2 (ja) 窯業品印刷用乾式トナーと画像形成方法
JPH1152610A (ja) 画像形成方法および静電潜像現像剤
JP3463084B2 (ja) 耐熱性固体表面の絵付け方法
JP3897217B2 (ja) 転写シート、トナー画像を有する転写シート及びこれを用いる耐熱性固体表面へのトナー画像焼き付け方法
JP3520890B2 (ja) 静電荷像現像用カラートナー、その画像形成体及びこれを用いたセラミック製品絵付け方法
JPH11105494A (ja) 転写シート及びトナー画像焼き付け方法
JPH11105493A (ja) 転写シート及びトナー画像焼き付け方法
JPH09237024A (ja) 画像形成装置
JPH09138528A (ja) 現像剤
JPH1178206A (ja) 転写シート
JPH1178207A (ja) 転写シート
JPH09234998A (ja) 絵柄形成方法及び絵柄形成用台紙
JP3482453B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びこれを用いた画像形成シートと絵付け窯業製品
JP5326464B2 (ja) 静電荷現像用キャリア、静電荷現像用現像剤、静電荷現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040316

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040706