JPH11109516A - スクリーン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、映像機器等に使用されるスピーカ
内蔵のスクリーン装置に関するものであり、低音域の再
生を可能とした高音質及びコンパクトな優れたスクリー
ン装置を提供するものである。 【解決手段】 本発明のスクリーン装置はスクリーン１
ａを収納するスクリーン収納部１と、このスクリーン収
納部１の側面に装着されたスピーカボックス２と、スク
リーン収納部１の後部に配置されスピーカボックス２と
連結する音響管３と、この音響管３の一部に配置された
ダクト４で構成し、上記音響管３とダクト４による最低
共振周波数ｆ０を低く抑えて低音域の再生を可能とし高
音質、コンパクトなスクリーン装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は主に各種映像装置に
使用されるスピーカ内蔵のスクリーン装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】スピーカ内蔵のスクリーン装置はスピー
カボックスが両脇に取り付けられるため、従来からスピ
ーカボックスは小容積であり、画面の大型化に伴い、ま
すますスピーカボックスの小型化が求められると共に、
画面の大型化に対応した音声の高音質化、低音再生が要
求されてきている。

【０００３】このような従来のスクリーン装置につい
て、図７、図８により説明する。図７は従来の壁掛用の
スクリーン装置の斜視図であり、同図によると、１は映
像を映し出すスクリーン１ａを収納するスクリーン収納
部、この映像を映し出すスクリーン１ａを収納するスク
リーン収納部１の両脇にスピーカボックス２が装着され
ている。

【０００４】このスピーカボックス２にはスピーカ５が
内蔵されていて、スピーカコード６により信号を印加す
ると音波が放射されるものである。

【０００５】なお、上記のスクリーン装置は壁面の天井
面近くに取り付けられ、スクリーン収納部１に収納され
たスクリーン１ａは既知のスプリングローラ方式やモー
タ駆動によって使用時に引張り出されて使用されるか、
床面や床面近くの壁面に配置してスクリーン１ａを引張
り出して使用されるものである。

【０００６】図８は、このスクリーン装置の周波数特性
図である。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
スクリーン装置では、スピーカボックス２の容積を大き
くすることが困難であり、低音域特性の向上が非常に困
難であり、画面の大きさに見合った迫力ある再生ができ
ないという課題を有するものであった。

【０００８】本発明は上記課題を解決するもので、スピ
ーカボックスの形状を大きくすることなく最低共振周波
数ｆ０を低く抑えて、低音域の再生を可能とし、音質及
びコンパクトなスクリーン装置を提供するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のスクリーン装置は、スクリーン収納部と、こ
のスクリーン収納部の側面に設けられたスピーカを内蔵
したスピーカボックスと、上記スクリーン収納部の後部
に設けられ上記スピーカボックスと連結する音響管と、
上記音響管に設けられたダクトでスクリーン装置を構成
することでスピーカボックスの形状を大きくすることな
く最低共振周波数ｆ０を低く抑えて、低音域の再生を可
能とし、音質及びコンパクトなスクリーン装置を提供で
きるものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、スクリーン収納部と、このスクリーン収納部の側面
に設けられたスピーカボックスと、上記スクリーン収納
部の後部に設けられたスピーカボックスと連結する音響
管と、上記音響管に設けられたダクトで構成すること
で、スピーカボックスとスクリーン収納部の後部に設け
られスピーカボックスと連結する音響管と、上記音響管
に設けられたダクトで音響管及びダクトの長さ、断面積
により決まる共振が発生し、共振周波数の帯域で増強さ
れた低音波をダクトより放出することによりスピーカボ
ックスの形状を大きくすることなく最低共振周波数ｆ０
を低く抑えて、低音域の再生を行い、高音質及びコンパ
クトなスクリーン装置を提供できるものである。

【００１１】本発明の請求項２に記載の発明は、請求項
１に記載のダクトをスクリーン装置の後方に向けて開口
したものであり、使用状態において壁に向けてダクトが
配置されて、壁面を利用しさらなる低音域特性の増強、
音質の向上を図ることができるものである。

【００１２】以下、本発明のスクリーン装置の一実施の
形態について図１から図６により説明する。

【００１３】（実施の形態１）図１は、本発明の一実施
の形態のスクリーン装置の斜視図であり、図２は、同側
断面図、図３は同周波数特性図である。

【００１４】同図によると、１はスクリーン１ａを収納
するスクリーン収納部、２は上記スクリーン収納部１の
側面に装着されたスピーカボックス、３はスクリーン収
納部１の後部に設けられスピーカボックス２と連結する
音響管、４は上記音響管３の一部に配置されたダクトで
ある。５はスピーカボックス２に取り付けられたスピー
カ、６はスピーカ５に信号を入力するスピーカコードで
ある。

【００１５】以上のように構成されたスピーカ内蔵のス
クリーン装置の動作について説明する。まず、スピーカ
コード６に電気信号を印加するとスピーカ５で音響信号
に変換され音波が発生する。その際音波として、スピー
カ５の前面から出る音は正となる前面放出波ａとして発
生し、スピーカ５の後面から出る音は負となる後面放出
波ｂとして発生する。後面放出波ｂはスピーカボックス
２と連結する音響管３と、上記音響管３の一部に配置さ
れたダクト４により音響管３及びダクト４の長さ、断面
積により決まる低音域の共振が発生し共振周波数の帯域
で増強された低音波をダクト４より放出することでスピ
ーカボックス２の形状を大きくすることなく最低共振周
波数ｆ０を低く抑えて低音域の再生を可能とした、高音
質及びコンパクトなスクリーン装置とできるものであ
る。

【００１６】以上のように構成されたスクリーン装置の
周波数特性を図３に示す。図８に示した従来のスクリー
ン装置の周波数特性と比較すると明らかなごとく、本実
施の形態のスクリーン装置の周波数特性は従来のものと
比べて低域周波数帯域の改善されたことが確認された。

【００１７】従って、スピーカボックス２の形状を大き
くすることなく音響管３およびダクト４による最低共振
周波数ｆ０を低く抑えて、低音域の再生を可能とした高
音質及びコンパクト化を可能としたものである。

【００１８】（実施の形態２）本発明の他の実施の形態
を図４〜図６により説明する。なお、実施の形態１と同
一部分は同一番号を付し、説明を省略して説明する。

【００１９】図４は本発明のスクリーン装置の他の実施
の形態の背面部から見た斜視図、図５は同壁面への取付
状態の側断面図である。

【００２０】同図によると、４ａはスクリーン収納部１
の後方に向かって音響管３に設けられたダクトであり、
７はスクリーン装置が装着される壁面である。ダクト４
ａの位置を使用状態において壁面７に向かうように設け
たものである。以上のようにダクト４ａを壁面７に向け
ることによりダクト４ａより放射される増強された音波
が壁面７に反射し低音域のさらなる増強が図れる。

【００２１】図６は本実施の形態におけるスクリーン装
置の周波数特性図であり、実施の形態１を上回る低域再
生が可能となり実施の形態１に比較して低音域再生がよ
り向上していることが確認された。

【００２２】

【発明の効果】以上のように、本発明のスクリーン装置
は、スクリーン収納部の後部に設けたスピーカボックス
と連結する音響管と、上記音響管に設けたダクトにより
スピーカボックスの形状を大きくすることなく音響管と
ダクトを用いて最低共振周波数ｆ０を低く抑えてより低
音域の再生を可能とした高音質、コンパクトなスクリー
ン装置が提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスクリーン装置の一実施の形態の斜視
図

【図２】同側断面図

【図３】周波数特性図

【図４】同他の実施の形態のスクリーン装置の後部から
見た斜視図

【図５】同壁面への取付状態を示す側断面図

【図６】同周波数特性図

【図７】従来のスクリーン装置の斜視図

【図８】同周波数特性図

【符号の説明】

１ スクリーン収納部 １ａ スクリーン ２ スピーカボックス ３ 音響管 ４，４ａ ダクト ５ スピーカ ６ スピーカコード ７ 壁面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スクリーン収納部と、このスクリーン収
   納部の側面に設けられたスピーカを内蔵したスピーカボ
   ックスと、上記スクリーン収納部の後部に設けられた上
   記スピーカボックスと連結する音響管と、上記音響管に
   設けられたダクトにより構成されたスクリーン装置。
2. 【請求項２】 ダクトがスクリーン装置の後方に向けて
   開口した請求項１記載のスクリーン装置。